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ご‐ざ【五座】🔗🔉

ご‐ざ【五座】 能楽シテ方の五つの座。観世、宝生(ほうしょう)、金春(こんぱる)、金剛、喜多。近世では喜多だけを一流として、四座一流(しざいちりゅう)といい、現在では五流という。

ご‐ざ【後座】🔗🔉

ご‐ざ【後座】 1 後ろの座席。 2 説教、浄瑠璃、講談、落語などで、あとに出演すること。また、その人。真打。⇔前座。 3 茶の湯で、茶事が一通り終わったあと、さらに客を待遇するため別室で酒食の饗応をすること。

ご‐ざ【茣蓙・御座・蓙】🔗🔉

ご‐ざ【茣蓙・御座・蓙】 (「ござむしろ(茣蓙筵)」の略という)藺草(いぐさ)の茎で織った敷物。

ご‐ざ【御座】🔗🔉

ご‐ざ【御座】 1 天子など身分の高い人の座席。おまし。おましどころ。ぎょざ。 2 貴人がその座にあること。また、その座に着くこと。いらっしゃること。→ござある・ござない。 3 =ござだたみ(御座畳) 4 =ござぶね(御座船) 5 ⇒ござ(茣蓙) ●御座の間(ま) 天皇、摂関、将軍などの出御の座席を設けたへや。また、摂関、将軍などの平常の居室。 ●御座を直(なお)す 若衆などが寝室や居室などで主君の身のまわりの世話をすること。主君の御伽(おとぎ)をすること。

ござ‐あ・る【御座有る】🔗🔉

ござ‐あ・る【御座有る】 〔自ラ四〕ござあ・り〔自ラ変〕(鎌倉時代に起こり、室町時代に多く用いられた語で、「ござる」の前身。尊敬語・丁寧語ともに敬意の度合は極めて高い。否定形は「ござない」) 1 「ある」「いる」の意の尊敬語。 存在の主を敬っていう。いらっしゃる。おいでになる。*平家‐三「法皇は〈略〉錦帳ちかく御座あて」所有主を敬っていう。おありになる。*蒙求抄‐四「陛下は已に聖徳御座あって」 2 「行く」「来る」の意の尊敬語。いらっしゃる。おいでになる。*太平記‐二七「御身は何くへ御座ある人ぞ」 補助動詞。 1 補助動詞「ある」「いる」の尊敬語。*太平記‐一九「先帝第七の宮と一処に押し籠められて御座ありける処へ」 2 「ある」の意の丁寧語。*虎寛本狂言・煎物「罷出たる者は、洛中に住居いたす者でござある」

ご‐ざい【五罪】🔗🔉

ご‐ざい【五罪】 律令制の刑罰。笞、杖、徒、流、死の五種。五刑。

ござい【御座い】🔗🔉

ござい【御座い】 1 (「ございます」の略)「ある」の意の丁寧語。補助動詞として用いられる。ございます。あります。近世後期から、多く口上などに用いられた語。*滑・浮世風呂‐大意「田舎者でござい、冷物(ひえもの)でござい」 2 (「ございますか」の略)「あるか」の意の丁寧語。ございますか。ありますか。行商人の呼び声として用いられた語。*滑・浮世風呂‐前「なづけはようござい」 (「ござる」の命令形) 1 「来い」の意の軽い尊敬語。きなさい。近世後期の語。*雑俳・柳多留‐八「かかあどのちょっとございと間(あい)をさせ」 2 補助動詞として用いられる。「居ろ」の意の尊敬語。いなさい。*伎・勝相撲浮名花触‐序幕「マアさう思ってござい」

こ‐さいかく【小才覚】🔗🔉

こ‐さいかく【小才覚】 (「こざいかく」とも)ちょっとしたことにすばやく頭がはたらく能力。小才気。

ござい・す【御座いす】🔗🔉

ござい・す【御座いす】 〔自サ特活〕(活用は「ございます」に同じ)「ございます」の変化した語。江戸深川などの岡場所で用いられることが多かった。*洒・一目土堤「げいしゃしゅにおかよといふはございせん」

ござい‐てんのう【後西天皇】(‥テンワウ)🔗🔉

ござい‐てんのう【後西天皇】(‥テンワウ) 第一一一代の天皇。後水尾天皇の第七皇子。名は良仁(ながひと)。母は逢春門院隆子。承応三年践祚し、二年後に即位。在位一〇年。歌集「水日集」がある。(一六三七〜八五)

ござい‐ま・す【御座います】🔗🔉

ござい‐ま・す【御座います】 〔自サ特活〕(「ござります」の変化。活用は、「せ(しょ)・し・す・す・すれ・〇」)近世後期江戸語から発生した語。はじめ「ござります」と共用されて、それより丁寧さが劣り、くだけた時用いられた。 「ある」の丁寧語。あります。*洒・意妓の口‐三「けさはまだなんにもございません」 補助動詞「ある」の丁寧語。あります。*洒・北廓鶏卵方‐二「ヲヤ柳枝さんでございます」

ござい‐や・す【御座いやす】🔗🔉

ござい‐や・す【御座いやす】 〔自サ特活〕「ござりやす」の変化した語。

コサイン🔗🔉

コサイン (英cosine) 1 三角比の一つ。三角形ABCにおいて、角Cが直角のとき、辺ACとABとの比を角AのコサインといいcosAと書く。余弦。 2 三角関数の一つ。余弦を一般角にまで拡張して得られる実数全体を定義域とする関数。y=cosxで表わす。余弦関数。

ござ‐うち【茣蓙打】🔗🔉

ござ‐うち【茣蓙打】 1 ござをつくること。また、それをつくるのを業とする人。 2 ござを張りつけること。また、その製品。

ござえ・す【御座えす】🔗🔉

ござえ・す【御座えす】 〔自サ特活〕(活用は「ございます」に同じ。「ございます」の変化とも、「ございやす」の変化ともいう)近世後期、江戸の岡場所で多く用いられた語。 「ある」の意の丁寧語。ございます。あります。*洒・娼註銚子戯語「いもうとがふたりありござへす」 補助動詞「ある」の丁寧語。…でございます。…であります。*洒・駅舎三友「おかさんどうで御ざへす」

こさ・える【拵える】(こさへる)🔗🔉

こさ・える【拵える】(こさへる) 〔他ア下一(ハ下一)〕「こしらえる(拵)」の変化した語。

ござ‐がみ【茣蓙紙】🔗🔉

ござ‐がみ【茣蓙紙】 穀物を干すとき、筵(むしろ)の上に敷く粗製の紙。

こ‐さき【小前】🔗🔉

こ‐さき【小前】 上達部(かんだちめ)以外の殿上人が通行の際、先払いが警蹕(けいひつ)の声を短く引くこと。上達部の場合は長かった。⇔大前(おおさき)

こさく‐くみあい【小作組合】(‥くみあひ)🔗🔉

こさく‐くみあい【小作組合】(‥くみあひ) 小作農民が団結して地主に対抗し、小作条件の改善と、共通利益の増進をはかる目的のもとに結成された組合。明治八〜九年から結成されはじめ、昭和二年頃を頂点として全国各地に組織された。終戦後の農地改革により、存在意義を失って消滅した。

こさく‐けいやく【小作契約】🔗🔉

こさく‐けいやく【小作契約】 地主と小作人との間で結ばれる農地の賃貸借契約。明治・大正時代にひろく行なわれた。

こさく‐けん【小作権】🔗🔉

こさく‐けん【小作権】 小作料を支払って他人の土地を耕作する権利。民法上、物権である永小作権と、債権である賃借権とに分かれる。

こさく‐ち【小作地】🔗🔉

こさく‐ち【小作地】 小作人が、地主から契約により借り受けて耕作している土地。

こさく‐にん【小作人】🔗🔉

こさく‐にん【小作人】 地主の土地を借り受け、小作料を払って耕作する小農民。

こさく‐のう【小作農】🔗🔉

こさく‐のう【小作農】 小作によって農業を営むこと。また、その人や家。

こさく‐ほうこう【小作奉公】🔗🔉

こさく‐ほうこう【小作奉公】 江戸時代、地主から借り受けた田地を小作する代償として、小作料の代わりに月間、または年間に幾日かの労働を地主に提供する小作人。

こさく‐まい【小作米】🔗🔉

こさく‐まい【小作米】 小作料として納める米。

こさ‐こさ🔗🔉

こさ‐こさ 〔副〕=こせこせ

ござ‐ござ🔗🔉

ござ‐ござ 〔副〕=こせこせ*雑俳・うき世笠「ござござと・物おきに成る明き借や」

ござござ‐ばなし【ござござ話】🔗🔉

ござござ‐ばなし【ござござ話】 世間ばなしなど、気ままに筋もなくしゃべりあう話。

ござござ‐ぶね【ござござ船】🔗🔉

ござござ‐ぶね【ござござ船】 ごちゃごちゃと入り交じって乗る乗合船。「ござござ」を御座船に掛けていったもの。

こ‐さし【小指】🔗🔉

こ‐さし【小指】 (「さし」は「さしもの」の略で、箱、机、箪笥の類)小さい指物(さしもの)。

ござ‐しき【御座敷】🔗🔉

ござ‐しき【御座敷】 =ござしきおんな(御座敷女)

ござしき‐おんな【御座敷女】(‥をんな)🔗🔉

ござしき‐おんな【御座敷女】(‥をんな) (「ござしき」はもと「茣蓙敷」で、寝所を用意する女の意から)老後になってもつ妾(めかけ)。筵敷(むしろしき)。御座敷。

ござ‐しょ【御座所】🔗🔉

ござ‐しょ【御座所】 天皇、貴人などの居室。おまし所。ござどころ。

ござ・す【御座す】🔗🔉

ござ・す【御座す】 〔自サ特活〕(活用は「ござります」に同じ)「ござんす」の変化した語。

ござ‐そうろう【御座候う】(‥さうらふ)🔗🔉

ござ‐そうろう【御座候う】(‥さうらふ) 〔自ハ四〕(尊敬語「ござある」の「ある」を「候う」にして丁寧の意を添えたもの。のちには、書簡文でもっぱら丁寧語として用いられた。敬意の度合はきわめて高い) 「ある」「いる」の意に尊敬・丁寧の意を含めたもの。 1 「ござある」の丁寧語。いらっしゃいます。*謡曲・丹後物狂「この所に岩井殿と申す人のござ候ふか」 2 「ある」の丁寧語。あります。ございます。*操綿之儀御答申上候ひかへ‐文化七年午三月五日「当国産物之実綿操綿を以売買仕候儀も御座候得共」 補助動詞。 1 「ござある1」の丁寧語。*謡曲・自然居士「今日結願(けちがん)にてござ候ふ」 2 「ある」の丁寧語。*謡曲・恋重荷「菊にてござ候ふ」

ござ‐だたみ【御座畳】🔗🔉

ござ‐だたみ【御座畳】 畳の上に重ねて敷く畳。貴人の居間、寝所など、置き畳の上にさらに敷いた畳。あげだたみ。ござ。

こ‐さつ【古刹】🔗🔉

こ‐さつ【古刹】 由緒ある古い寺。古寺。

こ‐さつき【小五月】🔗🔉

こ‐さつき【小五月】 (「こざつき」とも)=こさつきまつり(小五月祭)

こさつき‐え【小五月会】(‥ヱ)🔗🔉

こさつき‐え【小五月会】(‥ヱ) =こさつきまつり(小五月祭)

こさつき‐まつり【小五月祭】🔗🔉

こさつき‐まつり【小五月祭】 陰暦五月九日に行なわれる、近江国(滋賀県)大津の日吉(ひえ)神社の祭。平安末期に盛んになり、行幸や勅使がつかわされたりした。小五月会。小五月。《季・夏》

ござっしゃ・る【御座っしゃる】🔗🔉

ござっしゃ・る【御座っしゃる】 〔自ラ下二〕「ござらっしゃる」の変化した語。

ござっそ【五雑俎・五雑組】🔗🔉

ござっそ【五雑俎・五雑組】 書名。中国明代の随筆。謝肇撰。天、地、人、物、事の五類に分け、明代の政治、経済、社会、文化、自然科学など各方面の資料をまじえてこれを考証し、是非を論じたもの。一六一九年成立。「五雑組」が正しいが「五雑俎」を慣用とする。

ござ‐づつみ【茣蓙包】🔗🔉

ござ‐づつみ【茣蓙包】 1 ござで包むこと。また、そのもの。 2 乗物の一種。江戸時代、輿(こし)を許された大名以下の武家が通常用いる乗物。

こ‐さつま【古薩摩】🔗🔉

こ‐さつま【古薩摩】 薩摩焼初期の陶器。江戸初期、朝鮮から帰化した陶工によって、鹿児島の帖佐、加治木御里、苗代川、野の窯で焼成された。

ござ‐どころ【御座所】🔗🔉

ござ‐どころ【御座所】 =ござしょ(御座所)

ござ‐な・い【御座無い】🔗🔉

ござ‐な・い【御座無い】 〔形口〕ござな・し〔形ク〕(「ござある」の否定形) 1 「ない」「いない」の意の尊敬語。いらっしゃらない。おいでにならない。*太平記‐二「内裏へ参て見るに、主上は御坐無て」 2 「ない」の意の丁寧語。ございません。*謡曲・安宅「定めて勧進帳のござなきことは候ふまじ」 補助形容詞「ない」の丁寧語。*大観本謡曲・摂待「もし判官殿にては御座なく候か」 ござな‐げ(形動)

ござ‐なおし【御座直】(‥なほし)🔗🔉

ござ‐なおし【御座直】(‥なほし) 1 謁見の時、主君が座を直して、その人に敬意を表すること。 2 (寝所を用意する女の意)妾(めかけ)、囲い者などをいう。

ござ‐なさ・る【御座なさる】🔗🔉

ござ‐なさ・る【御座なさる】 〔自ラ下二〕 「ある」「いる」などの尊敬語。*伎・出世隅田川‐三「此の橋の下にこそ班女様も皆々も御座なされ候」 補助動詞「ある」「いる」などの尊敬語。*伎・大雑書伊勢白粉‐二「大殿様此間は御機嫌宜しう御座なされまして」

ござ‐な・る【御座なる】🔗🔉

ござ‐な・る【御座なる】 〔自ラ四〕 「ある」「いる」などの尊敬語。*伎・関取菖蒲‐序幕「そこに御座なりまするか」 補助動詞「ある」「いる」などの尊敬語。*伎・貢曾我富士着綿‐二幕「満足で御座なるか」

ござ‐ぶね【御座船】🔗🔉

ござ‐ぶね【御座船】 1 貴人の乗る船。御召船。 2 水軍の船隊編制で、大将の乗る軍船。戦国時代では一般に安宅船(あたけぶね)を用いる。 3 江戸時代、将軍や大名などの乗る豪華な船。特に、御召関船と呼ばれた海御座船は西国大名などが参勤交代に国元から大坂までの航海に用いたものが代表的で、このほかに河川用の川御座船がある。 4 江戸時代、富裕な町人などが川遊びに用いた屋形船。町御座船。町屋形船。借御座船。

ござ‐ほ【茣蓙帆・御座帆】🔗🔉

ござ‐ほ【茣蓙帆・御座帆】 ござでつくった帆。上代から江戸初期までの船に用いられ、ふつう幅三尺(約九〇センチメートル)、長さ六尺(約一八〇センチメートル)の茅筵(かやむしろ)などを縦横につなぎ合わせてつくる。筵帆(むしろほ)。

ござ‐まくら【茣蓙枕・御座枕】🔗🔉

ござ‐まくら【茣蓙枕・御座枕】 ござを枕にすること。また、その枕。

ござま・す【御座ます】🔗🔉

ござま・す【御座ます】 〔自サ特活〕「ござります」の変化した語。近世、主として男性の用語。補助動詞としても用いる。

ござ‐みさき【御座岬】🔗🔉

ござ‐みさき【御座岬】 三重県志摩半島南部、英虞(あご)湾を熊野灘から区切る岬。安乗(あのり)崎、大王崎とともに「志摩の三崎」と呼ばれる。

こ‐さむ・い【小寒い】🔗🔉

こ‐さむ・い【小寒い】 〔形口〕こさむ・し〔形ク〕なんとなく寒い。うす寒い。*毛詩抄(京大二十冊本)四「風が吹て又雨がふるよ去程にこさむう又こすさましいぞ」

ござ‐むしろ【茣蓙筵】🔗🔉

ござ‐むしろ【茣蓙筵】 (「御座」の敷物として用いたところからいう)=ござ(茣蓙)

こ‐さめ【小雨】🔗🔉

こ‐さめ【小雨】 こまかく降る雨。こぶりの雨。こぬか雨。こあめ。→雨(さめ)

ござ‐め【茣蓙目】🔗🔉

ござ‐め【茣蓙目】 1 ござの筋目。 2 大判金などの貨幣の表面に、たがね、または金づちで刻まれたござの筋目のような模様。

ござ‐・めり🔗🔉

ござ‐・めり 〔連語〕(「ごさめれ」を誤った「ござめれ」を、「御座る」に助動詞「めり」の付いた「ござるめり」の変化したもののように意識してできたものか)あるようだ。…であるようだ。*浄・蝉丸‐四「エエふびんやがきだうにまよひし幽霊ござめり」

ござらっ‐しゃ・る【御座らっしゃる】🔗🔉

ござらっ‐しゃ・る【御座らっしゃる】 〔自ラ四〕(動詞「ござる」の未然形に助動詞「しゃる」が付いてできたもの) 「来る」「居る」の意の尊敬語。いらっしゃる。おいでになる。*滑・浮世風呂‐二「御惣領がお独ござらっしゃれば沢山でございます」 補助動詞「いる」の尊敬語。…ていらっしゃる。*伎・当龝八幡祭‐序幕「胡蝶の香合はおらが旦那の倉岡さまが御所持なされてござらっしゃれば」 [補注]命令形は「ござらっしゃい」の形をとることがある。

こさ・り🔗🔉

こさ・り 〔連語〕助詞「こそ」に、動詞「あり」の付いた「こそあり」の変化した語。*万葉‐三四三〇「志太の浦を朝漕ぐ船はよしなしに漕ぐらめかもよ因(よし)許佐流(コサル)らめ」

ござり‐ま・す【御座ります】🔗🔉

ござり‐ま・す【御座ります】 〔自サ特活〕(動詞「ござる」に助動詞「ます」の付いてできたもの) 動作・存在の主を敬って用いる。多く、相手の動作に用いて高い敬意を表わす。 1 「来る」の意の尊敬語。命令形「ござりませい」という形で人を迎える挨拶語となる。*評判・難波鉦‐一「太夫さまござりました」 2 「行く」の意の尊敬語。*浮・西鶴織留‐三「お首尾はともあれ、酒代をかずに御ざりました」 3 「居る」の意の尊敬語。*虎寛本狂言・粟田口「申(まうし)頼うだ人、御ざりまするか」 「ある」の意の丁寧語。「ござる」と共用の時代は、「ござる」を使用する場合より身分、地位の高い聞き手に対する敬意を表わす。*虎寛本狂言・竹生島参「別に珍らしい事も御ざりませなんだが」 補助動詞「ある」「いる」の丁寧語である「ござる」をさらに丁寧にいった語。*虎寛本狂言・秀句傘「殊之ほかおもしろう御ざりまする」 [補注]活用は、「せ(しょ)・し・す(する)・す(する)・すれ・せ」。なお、命令形は尊敬語として用いられたときだけにみられる。

ござり‐もう・す【御座り申す】(‥まうす)🔗🔉

ござり‐もう・す【御座り申す】(‥まうす) 〔自サ四〕「ござる」をさらに丁寧にいった語。ございます。*歌謡・松の葉‐一「誰でござり申す、壁越のまた鼠鳴」

ござり‐や・す【御座りやす】🔗🔉

ござり‐や・す【御座りやす】 〔自サ特活〕(動詞「ござる」に助動詞「やす」の付いてできたもの。活用は「ござります」と同じ。ただし、「ござりやする」「ござりやすれ」の形はみられない)近世前期では遊女言葉であったが、後期江戸語では一般語となった。 1 「来る」「居る」の意の尊敬語。いらっしゃる。おいでになる。多く、相手の動作に用いて、高い敬意を表わす。*浄・寿の門松‐上「与平様はどこにぞ。顔が見たい。ござりやせ」 2 「ある」の意の丁寧語。ございます。あります。*洒・駅舎三友「おめへさん今時の娘にゃアそんな野夫(やぼ)は御ざりやせん」 補助動詞「ある」の丁寧語。…でございます。…です。*浄・心中天の網島‐上「ざいしょとやら伊丹とやらへいかんす筈共聞及ぶ。どふでござりやす」

ござりん・す【御座りんす】🔗🔉

ござりん・す【御座りんす】 〔自サ特活〕(「ござります」の変化。活用は「ござります」と同じと考えられるが、終止形・連体形に「ござりんする」の例は見当たらない)近世の遊里で用いられたことば。近世後期には、上方では消滅して、江戸の吉原ことばになった。 1 「行く」の意の尊敬語。いらっしゃる。*浄・女殺油地獄‐下「是からすぐにそねざきへ叶はぬ用とてござりんした」 2 「居る」の意の尊敬語。おいでなさる。*浄・忠臣金短冊‐三「成程奥の間に、今ようやすんで御座りんす」 補助動詞「ある」の丁寧語。…でございます。…であります。*浄・長町女腹切‐上「ちょっとあひたふござりんす」

ござ・る【御座る】🔗🔉

ござ・る【御座る】 〔自ラ四〕(「ござある」の変化。室町時代に起こり、敬語としては敬意の度合いがきわめて高かったが、近世前期には「ます」「まする」を伴う形が生じ、近世後期は「ござります」「ございます」の使用の方が普通となった) 動作・存在の主を敬って用いる。 1 「ある」「いる」の意の尊敬語。*虎明本狂言・餅酒「おそうしゃはどこもとに御ざるぞ」 2 「行く」「来る」の意の尊敬語。*虎寛本狂言・止動方角「おのれがおそいに依て、皆先へ御座った」 「ある」「いる」の意の丁寧語。*虎明本狂言・福の神「そのもとでがござらぬゆへに」 普通の状態でなくなる。 1 腐る。変になる。だめになる。*滑・膝栗毛‐初「此さかなはちと、ござった目もとだ」 2 恋して、ある人に夢中になる。*浮・夫婦気質‐下「内儀はござった振してしなだれかかれば」 3 空腹になる。*滑・膝栗毛‐四「ナント腹がすこしござったじゃアねへか」 補助動詞「ある」「いる」の丁寧語。*虎明本狂言・宗論「身どもは都六条辺の者でござるが」

ござろ【御座ろ】🔗🔉

ござろ【御座ろ】 〔連語〕(動詞「ござる」の未然形に助動詞「う」の接続した「ござろう」の変化) 「あるだろう」の意の丁寧語。ございましょう。ありましょう。*評判・難波鉦‐一「そむくまいとおもふてもそむくことがござろ」 補助動詞的に用いる。…でございましょう。…でありましょう。*評判・難波鉦‐一「かうしのくものすをかぞへてゐるでござろ」

ござん・す【御座んす】🔗🔉

ござん・す【御座んす】 〔自サ特活〕(「ござります」の変化。活用は「ござります」に同じ)近世以後の語。はじめ遊女の語だったが、のち、一般の若い女性、また、男性も使用するようになった。 1 「行く」の意の尊敬語。いらっしゃる。おいでになる。*伎・傾城富士見る里‐二「伴右衛門様何処へござんした」 2 「来る」の意の尊敬語。いらっしゃる。おいでになる。*浄・淀鯉出世滝徳‐下「八つのじぶんに、又ござんせ」 3 「居る」の意の尊敬語。いらっしゃる。おいでになる。*伎・御曹司初寅詣‐中「それ故この子も屋敷にござんす」 4 「ある」の意の丁寧語。ございます。あります。*伎・傾城江戸桜‐中「其の時から金はござんせなんだ」 補助動詞。 1 補助動詞「いる」の尊敬語。*伎・御曹司初寅詣‐中「それを着てござんせ」 2 補助動詞「ある」の丁寧語。…でございます。…であります。*評判・難波鉦‐一「そのやうなはすくなふござんすれど」

ござんす‐ことば【御座んす詞・御座んす言葉】🔗🔉

ござんす‐ことば【御座んす詞・御座んす言葉】 動詞「ござんす」を会話の特徴として用いることば。しゃれたなまめかしい女性のことばづかい。

こさん‐ちく【虎攅竹・鼓山竹】🔗🔉

こさん‐ちく【虎攅竹・鼓山竹】 「ほていちく(布袋竹)」の異名。

こさん‐なれ🔗🔉

こさん‐なれ 〔連語〕(「こそあるなれ」の変化。「なれ」は、推定の助動詞「なり」の已然形。なお、このような「こそ」の文頭用法については、「こそ3」参照)特に文頭に用い、前のことばを受けて、確かにそうだ、そうらしい、の気持を表わす。まったくだ。そのとおりだな。*仮・伊曾保物語‐上「『さればこそ、さやうに人にいましめられんことを知らざる事にて侍か』と申しければ、『こさんなれ』とてゆるされける」

ござん‐ばん【五山版】🔗🔉

ござん‐ばん【五山版】 鎌倉・室町時代に、京都五山など、禅院の禅僧らによって出版された書籍。

ござん‐ぶんがく【五山文学】🔗🔉

ござん‐ぶんがく【五山文学】 南北朝時代から室町時代にかけて、鎌倉五山、京都五山を中心とした禅僧たちによって盛んに行なわれた漢文学。漢詩、漢文、日記、語録などにわたる。中巌円月の「東海一集」、義堂周信の「空華集」、一休宗純の「狂雲集」などがある。江戸時代の儒学、漢学勃興のもとをなした。

こさん‐へい【古参兵】🔗🔉

こさん‐へい【古参兵】 新兵に対して、先に入営している兵士。古年兵。

ござん‐・まい【御座んまい】🔗🔉

ござん‐・まい【御座んまい】 〔連語〕(「ござるまい」の変化)ありませんでしょう。*浄・曾我会稽山‐一「お為に能御座んまい」

ござん‐や・す【御座んやす】🔗🔉

ござん‐や・す【御座んやす】 〔自サ特活〕(「ござりやす」の変化)近世後期江戸庶民の語。「ある」の意の丁寧語、補助動詞としても用いる。ございます。あります。*滑・浮世風呂‐三「能きび能きび。ちっと、さうもござんやすまい。此中の遺趣返しだよ」

ござん‐りゅう【五山流】(‥リウ)🔗🔉

ござん‐りゅう【五山流】(‥リウ) 書道の流派の一つ。室町時代中・後期の京都五山の僧侶間に行なわれた唐様(からよう)の書。代表作家に大灯国師、夢窓国師、虎関師錬など。

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