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ご‐ざ【後座】🔗⭐🔉
ご‐ざ【後座】
①説教・講談・落語・浄瑠璃などで、あとに出る者。真打しんうち。↔前座。
②茶会の後半部分。中立なかだちの後、改めて客を茶室に招き入れ、濃茶を練り、薄茶をたてる。↔初座しょざ
ご‐ざ【御座】🔗⭐🔉
ご‐ざ【御座】
①座の尊敬語。貴人の席。おまし。おましどころ。宇津保物語蔵開上「みこは、をぢ宮達の―のしもに着き給ひぬ」
②いらっしゃること。謡曲、大原御幸「この処に―をなされ」
③(→)「あげだたみ(上畳)」1に同じ。枕草子277「ことさらに―といふ畳のさまにて」
④御座船の略。
⇒御座を直す
ご‐ざ【茣蓙・蓙】🔗⭐🔉
ご‐ざ【茣蓙・蓙】
(御座に敷くむしろの意から)藺い草の茎で織ったむしろに縁へりをつけたもの。苧経おだて。〈日葡辞書〉。「―を敷く」
ござ‐あ・る【御座在る】🔗⭐🔉
ござ‐あ・る【御座在る】
〔自四〕[文]ござあ・り(ラ変)
(「おはします」に当てた漢字「御座」を音読し、「ある」を付けた語)
①(「ある」の尊敬語)いらっしゃる。古今著聞集2「おり給はで、梁の上に―・りける」
②(「行く」「来る」の尊敬語)おいでになる。中華若木詩抄「田游岩が門まで―・りて」
③(「ある」の丁寧な言い方)…でございます。醒睡笑「さらば福の神で―・る」
ござい【御座い】🔗⭐🔉
ござい【御座い】
「ございます」の下略。浮世風呂前「田舎者で―、冷物ひえもので―」
ござい‐ます【御座います】🔗⭐🔉
ござい‐ます【御座います】
(ゴザリマスの音便)
①「有る」の丁寧な表現。洒落本、弁蒙いいわけ通人講釈「其のように腹を立つても又行く客が―が」。「ここに―」
②「(で)ある」の丁寧な表現。洒落本、弁蒙通人講釈「やぼなようで―」。「それは菊の花で―」
ござ‐うち【茣蓙打】🔗⭐🔉
ござ‐うち【茣蓙打】
①ござをつくること。また、その人。
②(ござを打ち付けたものの意)(→)表付おもてつきに同じ。
ござ‐ござ🔗⭐🔉
ござ‐ござ
物の乱雑に入りまじったさま。こざこざ。
⇒ござござ‐ぶね【ござござ船】
ござござ‐ぶね【ござござ船】🔗⭐🔉
ござござ‐ぶね【ござござ船】
江戸時代、貴賤男女の別なく入りまじって乗る乗合船。浄瑠璃、今宮の心中「男女が―に袂涼しき川風は」
⇒ござ‐ござ
ござ‐しょ【御座所】🔗⭐🔉
ござ‐しょ【御座所】
天皇または貴人の居室。おましどころ。
ござ‐そうろう【御座候】‥サウラフ🔗⭐🔉
ござ‐そうろう【御座候】‥サウラフ
(「ござある」の丁寧な表現)
①いらっしゃいます。謡曲、葵上「病人はいづくに―ぞ」
②…でございます。浄瑠璃、新薄雪物語「紫式部の書残したる物語にて―」
ござ‐だたみ【御座畳】🔗⭐🔉
ござ‐だたみ【御座畳】
(→)「あげだたみ」に同じ。
ござっしゃ・る🔗⭐🔉
ござっしゃ・る
〔自四〕
(ゴザラセラルの約転)「行く」「来る」「居る」の尊敬語。おいでになる。狂言、皹あかがり「いやまづ向うへ―・れませい」
ござっそ【五雑組・五雑俎】🔗⭐🔉
ござっそ【五雑組・五雑俎】
中国の随筆。16巻。明の謝肇淛しゃちょうせい著。天・地・人・物・事の5部門に分けて記す。1619年頃成る。
ござ‐づつみ【茣蓙包・御座包】🔗⭐🔉
ござ‐づつみ【茣蓙包・御座包】
江戸時代に乗物を許された大名以下の人々の通常用いた駕籠かご。
ござ‐なおし【御座直し】‥ナホシ🔗⭐🔉
ござ‐なおし【御座直し】‥ナホシ
①謁見の際、主君が座の位置を変えて相手に敬意を表すること。
②(身のまわりの世話をする意)めかけ。かこいもの。談林十百韻「出替りや大宮人の―」
ござ‐な・し【御座無し】🔗⭐🔉
ござ‐な・し【御座無し】
〔形ク〕
(「御座あり」の否定形)いらっしゃらない。ございません。
ござ‐なれ【御座なれ】🔗⭐🔉
ござ‐なれ【御座なれ】
ゴザンナレのンの無表記形。
ござ‐の‐ま【御座の間】🔗⭐🔉
ござ‐の‐ま【御座の間】
①宮殿などの中央正面の柱間で貴人が着座する所。
②貴人が着座する部屋。御座所。
ござ‐ぶね【御座船】🔗⭐🔉
ござ‐ぶね【御座船】
①貴人が乗る船。
②(→)屋形船に同じ。
ござ‐ほ【茣蓙帆・御座帆】🔗⭐🔉
ござ‐ほ【茣蓙帆・御座帆】
茣蓙で作った帆。ござぼ。
ござ‐ぼうし【茣蓙帽子】🔗⭐🔉
ござ‐ぼうし【茣蓙帽子】
頭部から上半身を覆う、むしろで作った帽子。雪国で、防雪・防寒に使う。ござぼし。
ござ‐まくら【茣蓙枕・御座枕】🔗⭐🔉
ござ‐まくら【茣蓙枕・御座枕】
茣蓙を枕とすること。また、その枕。浄瑠璃、嫗山姥こもちやまうば「心次第の―」
ござ‐むしろ【茣蓙筵】🔗⭐🔉
ござ‐むしろ【茣蓙筵】
(→)茣蓙ござに同じ。
ござ‐め【茣蓙目・御座目】🔗⭐🔉
ござ‐め【茣蓙目・御座目】
①茣蓙の筋目。
②大判金などの表面にある茣蓙の筋目のような模様。
ござらっしゃ・る🔗⭐🔉
ござらっしゃ・る
〔自四〕
(ゴザラセラルの転)「行く」「来る」「居る」の尊敬語。おいでになる。いらっしゃる。浮世風呂2「御惣領がおひとり―・れば沢山でございます」
ござり‐ます【御座ります】🔗⭐🔉
ござり‐ます【御座ります】
(ゴザルに助動詞マスの付いた語)
⇒ございます
ござり‐もうす【御座り申す】‥マウス🔗⭐🔉
ござり‐もうす【御座り申す】‥マウス
「ござる」の丁寧な表現。松の葉1「たれで―、壁越しのまた鼠ねず鳴き」
ござり‐んす🔗⭐🔉
ござり‐んす
(ゴザリマスの転)(近世の遊里語。後期では江戸新吉原で専ら用いられた)いらっしゃる。…でございます。遊子方言「あいさつがしにくう―」
ご‐ざ・る【御座る】🔗⭐🔉
ご‐ざ・る【御座る】
〔自四〕
(御座在ルの約)
➊(尊敬語)
①「居る」の尊敬語。おいでになる。狂言、末広がり「上座に―・る御宿老へ末広がりを進上申さうと存ずる」
②「ある」の尊敬語。おありになる。花暦八笑人「手づかへの事が―・らば此者へ申聞けられい」
③「来る」の尊敬語。来られる。蒙求抄4「物申さうと云ふたれば名人が―・つたと云」
④「行く」の尊敬語。歌舞伎、傾城江戸桜「これ奴殿、こなたは供部屋へ―・れ」
➋「ある」を丁寧にいう語。ございます。浄瑠璃、夕霧阿波鳴渡「私が悴にちやうどお前程なが―・れども」
➌(俗語で、「いかれる」「まいっている」「だめになる」の意)
①惚れる。浮世草子、夫婦気質「内儀は―・つたふりしてしなだれかかれば」
②腐る。わるくなる。東海道中膝栗毛初「―・つたと見ゆる目もとのおさかなはさてはむすめがやきくさつたか」
③腹がへる。空腹になる。東海道中膝栗毛4「なんと腹が少し―・つたぢやあねえか」
④老いぼれる。もうろくする。
➍(形容詞連用形を受け、また、「…て―・る」「…で―・る」などの形で)指定の意の「ある」、また、動作・作用の進行・継続などを表す「居る」を丁寧にいう語。蒙求抄6「それをのけてはどれがよう―・らうぞ」。歌舞伎、五道冥官「お気遣ひのない物で―・りまする」。天草本伊曾保物語「われはこのいはれを弁へて―・る」
○御座を直すござをなおす🔗⭐🔉
○御座を直すござをなおす
若衆が主君の御伽おとぎをする。また、近侍などが主君の身のまわりの世話をする。
⇒ご‐ざ【御座】
こ‐さん【古参】
古くから仕えていること。以前からその職にいること。また、その人。古顔。「―の社員」↔新参しんざん
こ‐ざん【孤山】
孤立してある山。一つの山。
こ‐ざん【故山】
ふるさとの山。転じて、故郷。
こ‐ざん【鼓山】
(Gu Shan)中国福建省福州市にある山。山中に鼓の形をした巨石があることからの名。華厳寺があったが廃滅し、後梁の908年に復興され、明代に湧泉寺と改称。曹洞宗の永覚元賢えいかくげんけんらが住し勢力を誇った。
ご‐さん【五三】
①5と3。
②(江戸時代、寛文(1661〜1673)のころまで京都島原で、揚代が53匁であったからいう)遊女の第1位、太夫の異称。五三の君。色道大鏡「―、三八、天神、囲とて」
⇒ごさん‐にち【五三日】
⇒ごさん‐の‐きり【五三の桐】
ご‐さん【午餐】
ひるめし。昼食。「―に招待される」
⇒ごさん‐かい【午餐会】
ご‐さん【御参】
「まいること」の尊敬語。浄瑠璃、持統天皇歌軍法「御館に―は御無用」
ごさん【御傘】
(「俳諧御傘」の略。「さしあい」に因む)俳諧式目書。松永貞徳著。10冊。1651年(慶安4)刊。俳諧において論議の多い指合さしあい・去嫌さりきらいを連歌の場合と対照して詳細に貞門の制式を説明する。
ご‐さん【誤算】
①あやまった計算。勘定ちがい。違算。
②みこみちがい。「うれしい―」
ご‐ざん【五山】
(ゴサンとも)
①天竺五山。釈尊の旧跡、王舎城付近の五つの山をいう。
②禅宗で最高寺格の五寺。
㋐中国五山。杭州・明州地方にある万寿寺・広利寺・景徳寺・霊隠寺・浄慈寺。
㋑京都五山。
㋒鎌倉五山。
㋓尼寺五山。
⇒ござん‐じっせつ【五山十刹】
⇒ござん‐ばん【五山版】
⇒ござん‐ぶんがく【五山文学】
ござん【吾山】
⇒こしがやござん(越谷吾山)
ごさん‐かい【午餐会】‥クワイ
客を招待して催す昼食会。
⇒ご‐さん【午餐】
ごさんか‐にりん【五酸化二燐】‥クワ‥
燐の燃える時に生じる軽い白色の粉末。分子式P4O10(P2O5とも表す) 水に溶けやすく、湿気を吸収する作用が強いので、乾燥剤や脱水剤として用いる。無水リン酸。五酸化リン。酸化リン(Ⅴ)。
ご‐さんきょう【御三卿】‥キヤウ
⇒さんきょう(三卿)
こさん‐きんごろう【小さん金五郎】‥ラウ
①元禄期の情話の両主人公。大坂の歌舞伎役者金屋金五郎と湯女ゆな小さん(後に島の内綿屋の遊女)。浄瑠璃「金屋金五郎浮名額うきなのがく」、歌舞伎「隅田春妓女容性すだのはるげいしゃかたぎ」(並木五瓶作)などに脚色。
→文献資料[仮名文章娘節用]
②転じて、恋する男女の代名詞のように用いた名。人情本「仮名文章娘節用かなまじりむすめせつよう」の主要人物など。
ご‐さんけ【御三家】
⇒さんけ(三家)
ご‐さんけい【呉三桂】
明末・清初の武将。遼東の人。明末、山海関の守将であったが李自成が北京を陥れると清軍を入関させ、清朝より平西王(雲南)に封ぜられる。のち清朝にも叛き(三藩の乱)、病死。(1612〜1678)
ござん‐じっせつ【五山十刹】
(「十刹」はジッサツとも)禅宗で、最高寺格の5寺と、それに次ぐ10の大寺をいう。
⇒ご‐ざん【五山】
ごさんじゅう‐じけん【五‐三十事件】‥ジフ‥
1925年5月30日、上海で起こった反帝国主義運動。上海の日本資本の内外綿工場のストライキに端を発し、中国労働者・学生のデモ隊に対しイギリス官憲が発砲、死傷者を出した。これを契機として、外国商品ボイコットと反帝闘争(五‐三十運動)が中国各地に波及。
ご‐さんじょ【御産所】
産所の尊敬語。
⇒ごさんじょ‐ぶぎょう【御産所奉行】
ごさんじょう‐てんのう【後三条天皇】‥デウ‥ワウ
平安中期の天皇。後朱雀天皇の第2皇子。名は尊仁たかひと。藤原氏の専権をおさえ、記録所を置いて荘園を整理し、政治の積弊を改めた。(在位1068〜1072)(1034〜1073)→天皇(表)
ごさんじょ‐ぶぎょう【御産所奉行】‥ギヤウ
武家の職名。将軍家御台所の御産所の調度・庶事をつかさどった。
⇒ご‐さんじょ【御産所】
ござん・す【御座んす】
〔自サ変〕
(初め遊里で使われ、のち一般化した)ゴザリマスの転。浄瑠璃、淀鯉出世滝徳「八つの時分に又―・せ」
ごさん‐なれ
(ニコソアルナレの約転)…なのだな。…ということだな。保元物語「さては一族の郎等―」
ござん‐なれ
(「ごさんなれ」の原意が不明になってできた語)
①…だな。…なのだな。浄瑠璃、蝉丸「きやつこそ彼の丑の時参り―」
②(命令形として用い、手ぐすね引いて待つさまにいう)さあ来い。南総里見八犬伝43「のぞむかたきぞ―」
ごさん‐にち【五三日】
数日。狂言、張蛸「某も―の内に、おのおのを申いれうと存ずる」
⇒ご‐さん【五三】
ごさんねん‐の‐えき【後三年の役】
奥羽の清原家衡いえひら・武衡と一族の真衡らとの間の戦乱。前九年の役に続いて1083年(永保3)より87年(寛治1)の間に起こり、陸奥守源義家が家衡らを金沢柵かねざわのきに攻めて平定。後三年合戦。
ごさん‐の‐きり【五三の桐】
紋所の名。3枚の桐の葉の上に、5花の花柄を中央に、3花の花柄を左右に配したもの。白桐。→桐(図)
⇒ご‐さん【五三】
ござん‐ばん【五山版】
鎌倉末期から室町末期にかけて、京都・鎌倉の五山を中心とした禅僧などによって、宋元版の版式に範を取って開版された木版本の総称。禅籍のほか、仏書・漢籍など400種余を開版。
⇒ご‐ざん【五山】
ござん‐ぶんがく【五山文学】
鎌倉末・南北朝時代を中心に行われた、鎌倉および京都の五山の禅僧の漢詩文。広義には同時代の禅林文学を総称。日記・語録・漢文・漢詩があり、虎関師錬・義堂周信ら多数の作家が出、江戸時代の儒学勃興の基をなした。
⇒ご‐ざん【五山】
ごさん‐まい
(ゴザルマイの音便)ありますまい。浄瑠璃、曾我会稽山「御ためによく―」
ご‐さんまい【五三昧】
平安末期に著名だった畿内の五カ所の火葬場・墓場。山城の鳥辺野、大和の般若野はんにゃのなど。
ごさん‐めれ
(ニコソアルメレの約転)…であろう。…であるようだ。平家物語(延慶本)「愛宕、平野の天狗めら―」
こし【越・高志】
(→)「こしのくに(越の国)」に同じ。
こし【腰】
①人体の脊柱の下部で、骨盤の上部の屈折し得る部分。尻腰。万葉集5「剣太刀―に取り佩き」。「―を下ろす」
②衣服などの腰にあたる部分。また、その辺に結ぶ紐の称。
③建物・建具などの中ほどから下の部分。また、器物などの台脚の部分。
④山の麓に近いところ。浄瑠璃、国性爺合戦「白雲帯に似て、山の―をめぐる」
⑤(「腰の力」の意)弾力・粘りなど。「―の強い餅」
⑥構え。姿勢。腰つき。「話の―を折る」「けんか―」
⑦和歌の第3句。「―折れ歌」
⑧兜の鉢の縁に巻いた帯金物。
⑨(助数詞)
㋐腰に帯び、また、佩くものを数えるのに用いる語。「袴一―」「太刀一―」
㋑矢を盛った箙えびらを数えるのにいう語。保元物語「九つさしたる矢一―射たりけるが」
㋒蟇目ひきめの矢四筋をいう語。
⇒腰がある
⇒腰が重い
⇒腰が砕ける
⇒腰が高い
⇒腰が強い
⇒腰がない
⇒腰が抜けて一生立居のならぬ法もあれ
⇒腰が抜ける
⇒腰が低い
⇒腰が弱い
⇒腰に梓の弓を張る
⇒腰に付ける
⇒腰二重
⇒腰を上げる
⇒腰を入れる
⇒腰を浮かす
⇒腰を押す
⇒腰を落ち着ける
⇒腰を折る
⇒腰を屈める
⇒腰を掛ける
⇒腰を据える
⇒腰を抜かす
⇒腰を伸ばす
⇒腰を割る
こし【層】
建築物の階層の単位。しな。多聞天王別行儀軌保延点「上の層コシは方ほう広さ三尺」。「裳―もこし」
こし【輿】
①屋形の内に人をのせ、その下にある2本の長柄で肩に舁かき上げ、または手で腰の辺にささえて運ぶ乗物。身分によって形状が異なる。鳳輦ほうれん・葱花輦そうかれん・腰輿たごし・板輿・網代輿あじろごし・張輿・塗輿・小輿・四方輿などがある。
②棺をのせて舁く具。
③神輿しんよ。みこし。
こ‐し【古史】
古い歴史。古代の歴史。
こ‐し【古址・故址】
①昔あった建築物の礎石。
②昔、建築物や都のあったあと。
こ‐し【古祠】
ふるいほこら。
こ‐し【古詩】
①古代の詩。
②漢詩の一体。近体詩に対する呼称。
㋐「詩経」「楚辞」を除くすべての唐以前(近体詩成立以前)の詩。
㋑漢代の作者不詳の詩。
㋒近体詩成立後の近体の規則によらない詩。五言古詩・七言古詩の類。種々の長短句があり、句数に一定の制限なく、押韻も平韻ひょういんのほか仄韻そくいんも用い、換韻を許し、平仄も自由。古体詩。
こ‐し【虎子】
①虎の子。
②便器。しゅびん。おまる。
⇒虎子地に落ちて牛を食らうの気あり
こ‐し【虎視】
虎のような鋭い眼で見まわすこと。多く機会をねらって様子をうかがうさまにいう。「―眈々たんたん」
こ‐し【孤子】
孤児。みなしご。
こ‐し【故紙・古紙】
①ふるい紙。
②ほぐ。ほご。
③再生紙の原料となる、使用済みの紙、裁断屑、新聞紙、雑誌など。
こ‐し【枯死】
草や木が枯れ果てること。「老松が―する」
こ‐し【誇示】
⇒こじ
こ‐し【顧視】
ふりかえって見ること。
こ・し【濃し】
〔形ク〕
⇒こい
こ‐じ【小師】
受戒してまだ師を離れない年若い僧。平家物語7「―でおはせし大納言法印行慶と申せしは」
こ‐じ【巾子】
(コンジのンを表記しない形)冠の名所などころ。平安時代以後、冠の頂上後部に高く突き出て髻もとどりをさし入れ、その根元に簪かんざしを挿す部分。古くは髻の上にかぶせた木製の形をいった。→冠(図)
こ‐じ【火箸・火筋】
禅家や香道でひばしの称。〈日葡辞書〉
こ‐じ【古字】
昔用いられて、今はすたれた文字。
こ‐じ【古寺】
ふるい寺。ふるでら。「―旧跡」
こ‐じ【古時】
いにしえ。昔。往時。
こ‐じ【固持】‥ヂ
かたく持ち続けて変えないこと。固執。「自説を―する」
こ‐じ【固辞】
かたく辞退すること。「受賞を―する」
こ‐じ【居士】
①学徳が高くて仕官しない人。隠者。処士。
②〔仏〕(梵語gṛha-pati 家主の意。資産家の家長を指した)
㋐在家で仏道の修行をする男子すなわち優婆塞うばそくの敬称。近世は在家の禅の修行者の敬称。
㋑男子の戒名の下に付ける語。↔大姉だいし
こ‐じ【怙恃】
①[詩経小雅、蓼莪「父無ければ何をか怙たのまん、母無ければ何をか恃たのまん」]たのみにすること。
②[蘇轍、兄軾の下獄せし為に上る書]父と母。両親。
こ‐じ【虎児】
虎の子。
こ‐じ【孤寺】
人里はなれてただ一つある寺。
こ‐じ【孤児】
両親を失った幼児。身寄りのない子。みなしご。孤子。「戦災―」
こ‐じ【故事】
①昔あった事柄。太平記20「此の―を以て今の御夢を料簡りょうけんするに」
②昔から伝えられて興味やいわれのある事柄。「―来歴」
こ‐じ【誇示】
①ほこって見せること。自慢して示すこと。こし。「力を―する」
②〔生〕(→)ディスプレー3に同じ。
ご‐し【兀子】
⇒ごっし
ご‐し【五指】
5本のゆび、すなわち拇指(親指)・食指(人差し指)・中指・無名指(薬指)・小指の総称。
⇒五指に余る
⇒五指のこもごも弾くは捲手の一挃に若かず
ご‐し【五師】
〔仏〕諸大寺あるいは宮寺で寺務を管掌した五人の役僧。また、五種の法師(経師・律師・論師・法師・禅師)や付法の五師をいうこともある。
ご‐し【互市】
外国と貿易すること。中国で、古くは北方民族との貿易をいった。
ごし【呉子】
①中国、戦国時代の兵法家。名は起。衛の人。魯・魏・楚に仕え、楚の悼王の大臣となり国を強盛ならしめたが、王の没後殺された。(前440頃〜前385)
②呉起の著とされる兵法書。6編。「孫子」と並び称せられる。
ご‐し【碁子】
碁石を入れる器。碁器。碁笥ごけ。また、碁石のこと。
ご‐し【碁師】
囲碁を教える人。囲碁の専門家。碁打ち。棊師きし。→棋士
ご‐し【語史】
言葉の意味や用法などの歴史。
ご‐し【語詞】
ことば。言詞。言辞。
ご‐し【語誌・語志】
言葉の起源や意味・用法の変遷を歴史的に記述したもの。
ご‐し【吾子】
〔代〕
(同輩に対して用いる)おまえ。あなた。きみ。
ごし【越し】
〔接尾〕
①名詞に付けて、その物を越してする意を表す。「壁―」
②時間の長さを示す語に付けて、その間中続いてきたことを表す。「3年―」
ご‐じ【五事】
①[書経洪範]礼節上の五つの大切な事、すなわち貌・言・視・聴・思。
②[孫子始計]昔の兵法上の五つの大切な事、すなわち道・天・地・将・法。
③〔仏〕調節しなければならない五つの大切な事、すなわち心・身・息・眠・食の総称。
ご‐じ【五時】
①時刻の名。
②暦で、季節の五つのかわりめ、すなわち立春・立夏・大暑・立秋・立冬の総称。
③五時教の略。
ご‐じ【午時】
正午。うまの時。ひるどき。
ご‐じ【語次】
はなしのついで。ことばのつづき。
ご‐じ【誤字】
字形や使い方のあやまった文字。間違いの字。「―が多い」
ご‐じ【護持】‥ヂ
守り保つこと。守護。「―僧」
こしあか‐つばめ【腰赤燕】
ツバメの一種。ツバメに似てやや大形。腰は赤褐色、下面は淡褐色の地に黒褐色の縦斑がある。人家に群をなして徳利形の泥の巣を造る。本州南西部・九州・四国などに多く、冬はインド・ミャンマーに渡る。トックリツバメ。アカツバメ。トウツバメ。
こし‐あかり【腰明り】
柄を腰にさして用いる提灯。腰提灯。浄瑠璃、ひらかな盛衰記「組の捕手の―武威輝かす高提灯」
こし‐あき【腰明き】
小袖などの腰部を染めずに白くし、または色をちがえたもの。こしがわり。
こし‐あげ【腰揚げ】
丈たけを調節するため、子供の着物などの腰の部分に縫上げをすること。
こじ‐あ・ける【抉じ開ける】
〔他下一〕
むりやりに隙間などを拡げてあける。くじりあける。「ふたを―・ける」
こし‐あじろ【腰網代】
駕籠かごの一種。腰部にのみ網代を張ったもの。
こし‐あて【腰当】
①毛皮などを腰のうしろに付け、すわる時などに尻に敷くもの。尻皮。
②箙えびらを負う時、端手はたてに懸けて懸緒かけおを連結した腰革こしかわ。
③鎧よろい・具足の上に打刀・脇差をさすために付けた革製の具。上帯の上に引き回して結び、十文字の革に刀剣を通す。今昔物語集25「―に射立てつ」
腰当
④和船の中央にあって、帆柱を支持する最も重要な船梁。
こし‐あぶら【漉油・金漆】
①ウコギ科の落葉高木。山地に自生。高さ約10メートル。葉は五小葉から成る掌状複葉で、長い葉柄がある。夏、緑白色で小形の五弁花を球状の花序に開き、黒色の円い実を結ぶ。材は白色で柔軟、細工用。若芽は食用。ゴンゼツノキ。
こしあぶら
②1の実から採った樹脂。漉して精製し、漆と同じく塗料として用いる。ごんぜつ。倭名類聚鈔15「金漆、古之阿布良」
こ‐しあん【小思案】
ちょっと思案すること。狂言、縄綯なわない「また何やら―をして」
こし‐あん【漉餡】
小豆などをゆでて漉し、皮を取り去った後、砂糖を混ぜて煮て練った餡。↔粒餡
こし‐い【腰居】‥ヰ
腰の立たない者。腰抜け。古今著聞集12「―申しけるは、手をもちてこそゐざりありき候へ」
こし‐いし【腰石】
建物の腰部、根石から少し上の部分の石積み。
こし‐いた【腰板】
①男の袴はかまの腰に当ててある板。
②壁・障子・垣などの腰部に張った板。
こしいのり【腰祈】
狂言。山伏が祖父のまがった腰を直そうと祈ると、行力が効き過ぎてかえって苦しむ。
こし‐いれ【輿入れ】
嫁の乗った輿を婿の家にかつぎ入れること。よめいり。婚礼。
こじ‐い・れる【抉じ入れる】
〔他下一〕
狭い隙間などから、無理にねじって入れる。
こじ‐いん【孤児院】‥ヰン
身寄りのない児童を収容して、扶養・教育を施す社会事業の施設。1947年制定の児童福祉法で、児童養護施設と改称。
ごじ‐いん【護持院】‥ヂヰン
東京都千代田区神田橋外に、のち護国寺内にあった真言宗の寺。1688年(元禄1)湯島の知足院を移して建立し、95年護持院と改称。隆光の開山。1717年(享保2)焼失し護国寺本坊に移転。焼け跡の寺地は火除地ひよけちとされ、護持院原といった。1868年(明治1)廃止。
⇒ごじいんがはら‐の‐あだうち【護持院原の仇討】
ごじいんがはら‐の‐あだうち【護持院原の仇討】‥ヂヰン‥
1846年(弘化3)、護持院原で、熊倉伝十郎・小松典膳が、親・伯父・師の仇である本庄長輔を討った事件。福地桜痴の戯曲「敵討護持院ヶ原」はこれを題材とする。森鴎外の小説「護持院ヶ原の敵討」は、これとは別の事件を扱ったもの。
⇒ごじ‐いん【護持院】
こし‐うち【腰打】
(腰をたたいたりもんだりするからいう)てかけ。めかけ。
こし‐うま【腰馬】
(→)「しざりうま」に同じ。
こし‐うや【腰礼】
腰をかがめてする礼。体源抄「―をして笏を乞ふ由を申す」
ごし‐うんどう【五‐四運動】
1919年5月4日、北京に起こった学生デモ隊と軍警の衝突事件に端を発した、中国民衆の反帝反封建運動。ヴェルサイユ講和会議において日本の山東利権を承認していた民国政府の態度を不満として起こり、全国的な大衆運動に発展した。→五‐四文化運動
抗議する北京の大学生
提供:毎日新聞社
こじ‐え【居士衣】
隠者や僧侶などの着る道服どうぶくの一種。十徳じっとく。こじごろも。
コジェーヴ【Alexandre Kojève】
ロシア生れのフランスの哲学者。ヘーゲル研究によって戦後のフランス思想界に影響を与えた。また、ポスト歴史の社会について論じ、歴史の終焉論に先鞭をつけた。(1902〜1968)
コジェ‐ド【巨済島】
(Kŏje-do)慶尚南道に属する韓国第2の島。面積389平方キロメートル。ブリ・タイ・イシモチ・イワシなどの漁業の中心地。日本では唐島と呼んだ。大規模な造船所がある。
コジェネレーション【cogeneration】
単一のエネルギー源から熱と電気などの複数のエネルギーを発生させること。熱電供給。
こ‐しお【小潮】‥シホ
月と太陽の起潮力が打ち消しあって、潮差が最小となる潮汐。月と太陽とが地球に対して互いに直角の方向に位置する場合、すなわち弦月の頃に生ずる。↔大潮
こ‐じお【小四方】‥ジホ
⇒こしほう
こし‐おうぎ【腰扇】‥アフギ
扇を腰にさすこと。また、その扇。
こし‐おくり【輿送り】
輿入れのとき輿を送って行くこと。また、その人。
こし‐おけ【腰桶】‥ヲケ
鬘桶かずらおけの別称。
こし‐おし【腰押し・腰推し】
①けわしい坂路を登る人の腰をうしろから押すこと。また、その人。五元集「―やかかる岩根の下もみぢ」
②後方から力を添えること。そばからそそのかすこと。また、その人。しりおし。浄瑠璃、平家女護島「源氏の御代の―は、六神通の文覚」
こし‐おび【腰帯】
①帯。
腰帯
撮影:神田佳明(所蔵:彦根城博物館)
②当帯あておびの別称。
③石帯せきたいの別称。
④婦人の帯の下にからげ結ぶ幅の狭いひも。こしひも。
⑤(→)「かかえおび」1に同じ。
こし‐おれ【腰折れ】‥ヲレ
①年老いて腰の折れかがむこと。また、その人。古今著聞集16「奈良坂のさがしき道をいかにして―どもの越えて来つらん」
②「腰折れ歌」「腰折れ文」の略。
⇒こしおれ‐うた【腰折れ歌】
⇒こしおれ‐ぶみ【腰折れ文】
⇒こしおれ‐まつ【腰折れ松】
⇒こしおれ‐やね【腰折れ屋根】
こしおれ‐うた【腰折れ歌】‥ヲレ‥
和歌の第3句すなわち腰の句と第4の句との間の続かない歌。転じて、へたな歌。また、自分の作歌を謙遜していう語。源氏物語手習「今めきつつ、―好ましげに、若やぐけしきども」
⇒こし‐おれ【腰折れ】
こしおれ‐ぶみ【腰折れ文】‥ヲレ‥
へたな文章。また、自分の文を謙遜していう語。源氏物語帚木「わづかなる―作ることなど習ひはべりしかば」
⇒こし‐おれ【腰折れ】
こしおれ‐まつ【腰折れ松】‥ヲレ‥
横にくねり曲がった松。
⇒こし‐おれ【腰折れ】
こしおれ‐やね【腰折れ屋根】‥ヲレ‥
上部の勾配は緩く、下部を急にした屋根。マンサード屋根。
⇒こし‐おれ【腰折れ】




ご‐ざん【五山】🔗⭐🔉
ご‐ざん【五山】
(ゴサンとも)
①天竺五山。釈尊の旧跡、王舎城付近の五つの山をいう。
②禅宗で最高寺格の五寺。
㋐中国五山。杭州・明州地方にある万寿寺・広利寺・景徳寺・霊隠寺・浄慈寺。
㋑京都五山。
㋒鎌倉五山。
㋓尼寺五山。
⇒ござん‐じっせつ【五山十刹】
⇒ござん‐ばん【五山版】
⇒ござん‐ぶんがく【五山文学】
ござん【吾山】🔗⭐🔉
ござん【吾山】
⇒こしがやござん(越谷吾山)
ござん‐じっせつ【五山十刹】🔗⭐🔉
ござん‐じっせつ【五山十刹】
(「十刹」はジッサツとも)禅宗で、最高寺格の5寺と、それに次ぐ10の大寺をいう。
⇒ご‐ざん【五山】
ござん・す【御座んす】🔗⭐🔉
ござん・す【御座んす】
〔自サ変〕
(初め遊里で使われ、のち一般化した)ゴザリマスの転。浄瑠璃、淀鯉出世滝徳「八つの時分に又―・せ」
ござん‐なれ🔗⭐🔉
ござん‐なれ
(「ごさんなれ」の原意が不明になってできた語)
①…だな。…なのだな。浄瑠璃、蝉丸「きやつこそ彼の丑の時参り―」
②(命令形として用い、手ぐすね引いて待つさまにいう)さあ来い。南総里見八犬伝43「のぞむかたきぞ―」
ござん‐ばん【五山版】🔗⭐🔉
ござん‐ばん【五山版】
鎌倉末期から室町末期にかけて、京都・鎌倉の五山を中心とした禅僧などによって、宋元版の版式に範を取って開版された木版本の総称。禅籍のほか、仏書・漢籍など400種余を開版。
⇒ご‐ざん【五山】
ござん‐ぶんがく【五山文学】🔗⭐🔉
ござん‐ぶんがく【五山文学】
鎌倉末・南北朝時代を中心に行われた、鎌倉および京都の五山の禅僧の漢詩文。広義には同時代の禅林文学を総称。日記・語録・漢文・漢詩があり、虎関師錬・義堂周信ら多数の作家が出、江戸時代の儒学勃興の基をなした。
⇒ご‐ざん【五山】
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