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い【汝】🔗🔉

い【汝】 〔代名〕(格助詞「が」を伴って用いる)対称。おまえ。相手を卑しんでいう語。*古事記‐中「伊(イ)が作り仕へ奉れる大殿の内には」

いまし【汝】🔗🔉

いまし【汝】 〔代名〕(動詞「います(坐)」の名詞化だが、敬意は薄い。上代語。ただし、平安時代以後の訓点資料に僅少の用例があり、「日本書紀」古訓にも多い)対称。なんじ。おまえ。*万葉‐二五一七「伊麻思(イマシ)も吾も」

うぬ【汝・己】🔗🔉

うぬ【汝・己】 〔代名〕 1 対称。相手をののしったり軽んじたりする場合に用いる。*浄・国性爺合戦‐千里が竹「ヤアヤアうぬは何国(いづく)の風来人」 2 (反射指示)侮蔑的に用いる。てめえ自身。*雑俳・柳多留‐一六「くらいばんうぬがこわいろ通る也」 〔感動〕相手に対する、激しいののしりのことば。*伎・幼稚子敵討‐口明「うぬ、さふぬかすと」

うぬ‐ら【汝等・己等】🔗🔉

うぬ‐ら【汝等・己等】 〔代名〕 1 対称。相手をののしったり、軽んじたりする場合に用いる。 複数の相手に用いる。*浄・薩摩歌‐鑓じるし「うぬらふぜいと太刀打は」単数の相手に用い、「お前のようなとるにたりないもの」という気持をこめる。*伎・幼稚子敵討‐六「うぬらに踏まれてよい物かい」 2 (反射指示)複数の者に関して、侮蔑的に用いる。*談・根無草‐後「うぬらが夫婦(めうと)」

し【其・汝・己】🔗🔉

し【其・汝・己】 〔代名〕(格助詞「が」を伴って「しが」の形で用いる) 1 (其)他称。相手側の事物。また、すでに話題にした事物をさし示す(中称)。それ。*万葉‐四一九一「鵜川立ち取らさむ鮎(あゆ)の之(シ)が鰭(はた)は」 2 (汝)対称。*古事記‐下・歌謡「鮪(しび)突く海人斯(シ)が離(あ)ればうら恋(こほ)しけむ」 3 (己)(反射指示)自身をさす。*万葉‐四〇九四「之(シ)が願ふ心足らひに撫で給ひ治め給へば」

しゃ【汝】🔗🔉

しゃ【汝】 〔代名〕(「万葉‐一七五五」の「うぐひすの卵(かひご)の中にほととぎすひとり生まれて汝(な)が父に似ては鳴かず」の「汝が父」を、古訓に「しがちち」「さがちち」とするものがあるので、それらの訓の影響から生じた語か)対称。おまえ。なんじ。*宴曲集‐一「岩瀬の森の郭公〈略〉者(しゃ)が父なれど鶯は」

じょなん【汝南】🔗🔉

じょなん【汝南】 中国河南省南東部の県名。

じょ‐よう【汝窯】(‥エウ)🔗🔉

じょ‐よう【汝窯】(‥エウ) 中国河南省臨汝県地方にあった窯。宋の時代、青磁を産出した名窯。

な【汝・己】🔗🔉

な【汝・己】 〔代名〕 1 自称。わたくし。自分。→補注。 2 対称。おまえ。あなた。敬意は高くなく、対等もしくはそれ以下の相手に用い、動物や植物などに呼びかけるときにも用いる。*古事記‐上・歌謡「吾(あ)はもよ女(め)にしあれば那(ナ)を置(き)て男は無し」 [補注]「大己貴」という神の名が「大名持」「大汝」「大穴牟遅」などと記されているところから、自己を表す「己」の文字に「ナ」の読みがあったことがわかる。「万葉‐一七五五」「万葉‐三二三九」にも、ふつう「自分自身」と訳される「な」に「己」の字を用いた例がある。また、親しい人を呼ぶのに用いる上代語「なおと(弟)」「なせ(夫)」「なにも(妹)」「なね(姉)」などの「な」は、一方において「わがせ」「わぎも」などのように「わ(我)」を付けるいい方があり、自称の代名詞を付けるのが当然であると考えられるので、これらの「な」も、古い自称代名詞の用法のなごりであろうと推定される。そして、自称を他称へ転用するのは、日本語でしばしばみられる現象であるから、対称の「な」はこの自称の転じたものと考えられる。

な‐おと【汝弟】🔗🔉

な‐おと【汝弟】 (「な」は古くは自称)弟を親しみをこめて呼ぶ語。わが弟。*万葉‐三九五七「愛(は)しきよし奈弟(ナおと)のみこと」

な‐が【汝が】🔗🔉

な‐が【汝が】 〔連語〕(代名詞「な(汝)」に助詞「が」の付いたもの)⇒な(汝)

な‐せ【汝兄】🔗🔉

な‐せ【汝兄】 (「な」は古くは自称)男子を親しんで呼ぶ語。親愛の情を込めて男子に呼びかける語。なせの子。あなた。いろせ。いろね。せな。

な‐どり【汝鳥】🔗🔉

な‐どり【汝鳥】 (「な」は古い代名詞) 1 あなたのものである鳥。*古事記‐上・歌謡「後は那杼理(ナドリ)にあらむを」 2 鳥を親しんで呼びかける語。

なにも【汝妹】🔗🔉

なにも【汝妹】 (「なのいも」の変化。「な」は古くは自称)男性が女性に親しみをもって呼びかける語。あなた。*古事記‐上「愛(うつく)しき我が那邇妹(ナニも)の命を」

な‐びと【汝人】🔗🔉

な‐びと【汝人】 〔代名〕(「なひと」とも)対称。おまえ。親しく、あるいは、相手を見下していう語。*書紀‐允恭二年二月「汝、此をば那鼻苔(ナビト)と云ふ」

な‐むじ【汝】(‥むぢ)🔗🔉

な‐むじ【汝】(‥むぢ) 〔代名〕⇒なんじ(汝)

な‐むち【汝】🔗🔉

な‐むち【汝】 〔代名〕⇒なんじ(汝)

なれ【汝】🔗🔉

なれ【汝】 〔代名〕対称。対等の相手や目下の者、動物などに対して用いる。なんじ。「な」とともに、上代、中古に用いられた。*万葉‐三四四〇「この川に朝菜洗ふ子奈礼(ナレ)も我(あれ)も」

な‐んじ【汝・爾】(‥んぢ)🔗🔉

な‐んじ【汝・爾】(‥んぢ) 〔代名〕(古くは「なむち」。「な(汝)むち(貴)」の意)対称。上代は、相手を尊敬して呼んだ語と推定されるが、奈良時代以降、対等またはそれ以下の相手に対して、中世以降は、目下の者に対する、もっとも一般的な代名詞として用いられる。*竹取「なんちが持ちて侍るかぐや姫奉れ」 ●汝自(みずか)らを知れ ギリシア、デルフォイのアポロン神殿の玄関の柱に刻まれていたといわれることば。ソクラテスは、自分の無知を自覚し、自分の魂を育成していくようにという倫理的要求として解釈した。

●汝自(みずか)らを知れ🔗🔉

●汝自(みずか)らを知れ ギリシア、デルフォイのアポロン神殿の玄関の柱に刻まれていたといわれることば。ソクラテスは、自分の無知を自覚し、自分の魂を育成していくようにという倫理的要求として解釈した。 なん‐しき【軟式】 野球、卓球、テニスなどで、軟球を用いてする方式。⇔硬式

なん‐たち【汝達】🔗🔉

なん‐たち【汝達】 〔代名〕(古くは「なむたち」。「なむち」に「たち」が付いたものの変化。「なんだち」とも)対称。対等またはそれ以下の、複数の相手に対して用いる。なんじたち。*観智院本三宝絵‐下「なむたち砂の塔をつくれるに」

なん‐め【汝奴】🔗🔉

なん‐め【汝奴】 〔代名〕(「なんじめ(汝奴)」の変化)同等以下の相手をののしっていう語。

まし【汝】🔗🔉

まし【汝】 〔代名〕(動詞「ます(在)」の名詞化。また、「いまし(汝)」の変化とも)対称。上代、対等、またはそれ以下の相手に対して用いた。「いまし」より敬意の薄いものとされる。おまえ。*宇津保‐俊蔭「ましはえ知らじ」

み‐まし【汝】🔗🔉

み‐まし【汝】 〔代名〕(「みまし(御座)」の意で、その座所をいうところから、人をさす語に転用)対称。あなた。「いまし」「まし」などよりも敬意が高いとみられる。確実な例は、宣命の中にだけ見られる。*続日本紀‐神亀元年二月四日・宣命「美麻斯(ミマシ)の父とます天皇の美麻斯(ミマシ)に賜ひし天の下の業と」

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