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け‐がき【毛柿・番柿】🔗🔉

け‐がき【毛柿・番柿】 カキノキ科の常緑高木。台湾、フィリピン原産。枝、葉ともに短毛を密生。葉は長楕円形。果実は球形の径八センチメートルぐらいで、果皮は毛でおおわれる。臭気があるが生食される。材は緻密でかたく、心材は黒みがかった暗紫色で、俗に黒檀と称しているものは、この心材が多い。まうし。くろがき。

つがい【番】(つがひ)🔗🔉

つがい【番】(つがひ) (動詞「つがう(番)」の名詞化) 複数のものが組になること。組むこと。また、そのもの。 1 二つのもの、あるいは複数のものが、組み合うこと。また、そのものや人。組。 2 動物の雄と雌一対。 3 夫婦。めおと。 4 組になっているものの一員、または相手。 5 組になっているものが順次交代で事を行うこと。*大智度論平安初期点「此の二種は、常に(ツカヒ)に休みて上り下る」 組み合わさっているものの、つながっている部分。 1 つなぎ目の部分。合わせ目。また、前後、順序あるものなどのつなぎ目。区切れ目。 2 骨の関節。「腰のつがい」 3 事をしようとする、ちょうどその時。また、機会。*虎明本狂言・三人片輪「奉公に参って、よきつがひに、なんぞしてのかふと存じ」 〔接尾〕組になっているものを数えるのに用いる。*今鏡‐一「正家、匡房とて、時に優れたるひとつかひの博士なるに」

つがい‐え【番絵】(つがひヱ)🔗🔉

つがい‐え【番絵】(つがひヱ) 性交の様子をえがいた絵。春画。秘画。枕絵。

つがい‐つがい【番番】(つがひつがひ)🔗🔉

つがい‐つがい【番番】(つがひつがひ) ものごとの、いくつかある区切りめのそれぞれ。また、からだなどの関節ごと。

つがい‐どり【番鳥】(つがひ‥)🔗🔉

つがい‐どり【番鳥】(つがひ‥) 雌雄がそろった鳥。

つがい‐なわ【番縄】(つがひなは)🔗🔉

つがい‐なわ【番縄】(つがひなは) 1 柱と横木とを結びあわせるための縄。柱と横木とのつがいめを結びあわせる縄。 2 船の綱具の一つ。船上に苫(とま)をふくとき、帆柱または帆棟(ほむね)を棟木として、これに多数のつがいで合掌に小屋組みするのに用いる縄。

つがい‐ば【番葉】(つがひ‥)🔗🔉

つがい‐ば【番葉】(つがひ‥) たがいにむきあっている葉。

つがい‐まい【番舞】(つがひまひ)🔗🔉

つがい‐まい【番舞】(つがひまひ) 雅楽、舞楽で、左右の舞から舞姿の様式、装束の形式が同数のものを一曲ずつ組み合わせてひとつがいにしたもの。

つがい‐むすび【番結】(つがひ‥)🔗🔉

つがい‐むすび【番結】(つがひ‥) 左右が対となるような結び方。蝶(ちょう)結び。

つがい‐め【番目】(つがひ‥)🔗🔉

つがい‐め【番目】(つがひ‥) 1 つなぎ合わせた所。組み合わせた所。 2 身体の各部分にある関節。

つが・う【番う】(つがふ)🔗🔉

つが・う【番う】(つがふ) 〔自ハ四〕(「つぎ(継)あう(合)」の変化) 1 二つのものが組み合う。いっしょになる。対(つい)になる。*紫式部日記「うちはらふ友なきころの寝覚めにはちがひし鴛鴦ぞ夜半に恋しき」 2 雌雄が交接する。交尾する。つるむ。 〔他ハ四〕 1 二つのものを組み合わせる。対にする。いっしょにする。*狭衣‐三「表着、裳、唐衣など、やがてその色々にて、つがひつつ」 2 =つがえる(番)1*平家‐一一「与一鏑をとてつがひ、よぴいてひゃうどはなつ」 3 かたく約束する。いいかためる。*浮・武道伝来記‐五「ぜひなくことばをつがひ」 4 用意する。準備する。そなえる。*平家‐七「弓矢とりはいささかの所でも思ひでの詞をば、かねてつがゐをくべきで候ける物かな」 〔他ハ下二〕⇒つがえる(番)

つが・える【番える】(つがへる)🔗🔉

つが・える【番える】(つがへる) 〔他ア下一(ハ下一)〕つが・ふ〔他ハ下二〕 1 射るために、矢を弓の弦にあてる。つがう。 2 かたく約束する。「言葉をつがえる」

ばはん【八幡・番舶・奪販】🔗🔉

ばはん【八幡・番舶・奪販】 1 倭寇(わこう)のこと。 2 戦国時代から江戸時代、他人の物を略奪すること。海賊行為。 3 国禁を犯して外国に渡ること。また、ひそかに海外に渡って貿易を行うこと。抜け荷を売買すること。 4 「ばはんせん(八幡船)」の略。 5 江戸時代、長崎に入港した唐船から積荷を陸揚げすること。 [補注](1について)その乗船に八幡大菩薩または八幡の船印を立てたために中国人が呼んだといわれているが確証はなく、語源未詳。

ばん【番】🔗🔉

ばん【番】 1 かわるがわることに当たること。また、そのまわってくる順序。順番。「次は君の番だ」「自分の番を待つ」 2 順番によって行う勤め。宿直・見張り番など。当番。「寝ずの番」*宇津保‐国譲上「宰相中将の君御ばんの夜」 3 物合(ものあわせ)などの勝負を争う組。組み合わせのこと。 4 「ばんたろう(番太郎)」の略。 〔語素〕粗末な物、または、常用品の意を表す。「番茶」「番袋」など。多数備えて番号をつけておく物の意からとも、また、当番の人の用いる物の意からともいう。 〔接尾〕 1 数詞に付いて、順序・等級などを表す。「クラスで一番」「四番打者」 2 対をなすもの、勝負や舞楽の組み合わせなどを数えるのに用いる。「三番勝負」 3 能で曲数を数えるのに用いる。

ばん‐いし【番医師】🔗🔉

ばん‐いし【番医師】 江戸幕府の職名。若年寄の支配に属し、営中の表方にあって医療をつかさどり、また、桔梗の間に交替宿直して不時の治療に備えた医師。

ばん‐いち【番一】🔗🔉

ばん‐いち【番一】 (「いちばん(一番)」の「いち」と「ばん」を逆にした語)一番。

ばん‐いり【番入】🔗🔉

ばん‐いり【番入】 =ごばんいり(御番入)

ばん‐うたい【番謡】(‥うたひ)🔗🔉

ばん‐うたい【番謡】(‥うたひ) 一番の謡曲を始めから終わりまで通して謡うこと。囃子の伴奏がつく番囃子と、伴奏のつかない素謡とがある。

ばん‐がい【番外】(‥グヮイ)🔗🔉

ばん‐がい【番外】(‥グヮイ) 1 定められた番数・番組、また、順番・当番などのほか。また、定められたわくのほか。 2 会議の正式の議員でなくてその席に列すること。また、その人。オブザーバー。

ばんがい‐きょく【番外曲】(バングヮイ‥)🔗🔉

ばんがい‐きょく【番外曲】(バングヮイ‥) 1 現在、能として上演されることのない謡曲。能の曲と謡う曲とが一致しなかった江戸時代までは、通常謡われない曲、すなわち、内百番、外百番など以外の曲をさした。 2 狂言で、江戸時代および明治時代に作られた新作曲。また、他流派から取り入れた曲。

ばん‐がく【番楽】🔗🔉

ばん‐がく【番楽】 秋田・山形両県で、盆から秋にかけて行われる神楽の一種。能楽の古形を残す。

ばん‐がさ【番傘】🔗🔉

ばん‐がさ【番傘】 紙を貼り油をひいた粗末な雨傘。→番(ばん)

ばん‐かじ【番鍛冶】(‥かぢ)🔗🔉

ばん‐かじ【番鍛冶】(‥かぢ) =ごばんかじ(御番鍛冶)

ばん‐がしら【番頭】🔗🔉

ばん‐がしら【番頭】 1 番の構成員の中の責任者。ばんとう。 2 江戸幕府の大番頭・書院番頭・小姓番頭・新番頭などをいう。

ばん‐かず【番数】🔗🔉

ばん‐かず【番数】 番の数。番組・取組の数。

ばん‐かた【番方】🔗🔉

ばん‐かた【番方】 1 =ばんしゅう(番衆)1、2 2 江戸幕府、町奉行所の一分課。新入りの与力、同心が任命され、人員は不定。ここで奉行所の事務を習得し、のち専門の分課に配属された。

ばん‐がわり【番代・番替】(‥がはり)🔗🔉

ばん‐がわり【番代・番替】(‥がはり) 勤務を交代すること。当番をかわること。また、交代で行うこと。

ばん‐ギセル【番ギセル】🔗🔉

ばん‐ギセル【番ギセル】 ふだん用いる粗末な長キセル。タバコ入れに入れて携帯するキセルと区別していう。→番(ばん)

ばん‐ぐそく【番具足】🔗🔉

ばん‐ぐそく【番具足】 足軽などの用いる粗末な具足。

ばん‐ぐみ【番組】🔗🔉

ばん‐ぐみ【番組】 1 殿中に宿直勤番する番衆の組。また、その組の人。 2 演芸、勝負事、放送などの組み合わせや、出題者の役割、順番などをきめたもの。また、それらを書いた紙。プログラム。 3 ラジオ、テレビなどの放送を構成する一つ一つ、あるいは一部門をさしていう。「教養番組」「スポーツ番組」など。

ばん‐ぐり【番繰】🔗🔉

ばん‐ぐり【番繰】 順を追って次々にその番に当たること。また、その順番。順繰り。

ばん‐くるわせ【番狂わせ】(‥くるはせ)🔗🔉

ばん‐くるわせ【番狂わせ】(‥くるはせ) 1 予期しない事のために順序にくるいをきたすこと。予想外。 2 勝負などが予想外の結果になること。

ばん‐けん【番犬】🔗🔉

ばん‐けん【番犬】 家の見張りなどの番をする飼犬。侵入者に対する用心のために飼っておく犬。

ばん‐こ【番子】🔗🔉

ばん‐こ【番子】 1 散手あるいは貴徳などの舞楽で、舞人の下役。 2 宮中の宿・日直制での番の構成員。 3 =ばんた(番太)1、2

ばん‐こ【番戸】🔗🔉

ばん‐こ【番戸】 もと、居住地を区別するためにつけた番号で、現在の番地にあたる。

ばん‐こ【番個】🔗🔉

ばん‐こ【番個】 そのたびごと。都度。 〔接尾〕花札で一二回ずつをまとめて数えるのに用いる。

ばん‐ごう【番号】(‥ガウ)🔗🔉

ばん‐ごう【番号】(‥ガウ) 順番を示す符号。順序のしるし。ナンバー。

ばんごう‐いんじき【番号印字器】(バンガウ‥)🔗🔉

ばんごう‐いんじき【番号印字器】(バンガウ‥) 自動回転式に番号の印を押す器械。ナンバリングマシン。

ばんこう‐か【番紅花】(‥クヮ)🔗🔉

ばんこう‐か【番紅花】(‥クヮ) 「サフラン」の異名。

ばん‐ごや【番小屋】🔗🔉

ばん‐ごや【番小屋】 1 江戸時代、江戸各町の自身番の詰所の小屋。自身番屋。番太郎小屋。番屋。 2 番人のいる小屋。番床(ばんどこ)。

ばん‐し【番士】🔗🔉

ばん‐し【番士】 1 番組に分けたその組の兵士。隊士。 2 番に当たった兵士。 3 江戸時代、殿中の宿衛、各所の警衛などの勤番をした士。

ばん‐しゅ【番衆】🔗🔉

ばん‐しゅ【番衆】 =ばんしゅう(番衆)

ばん‐しゅう【番衆】🔗🔉

ばん‐しゅう【番衆】 1 番をする人。番人。また、交替で任にあたる人。番方。 2 幕府・朝廷などで、交替制で宿直・警衛などの任にあたる者。 3 番頭を親しんで呼ぶ語。

ばん‐しょ【番所】🔗🔉

ばん‐しょ【番所】 1 番人の詰める所。見張所。ばんどころ。 2 江戸時代、交通の要所に設けて、通行人や船舶などを見張り、税の徴収などを行った所。ばんどころ。 3 江戸時代、町奉行所のこと。

ばん‐じょう【番上】(‥ジャウ)🔗🔉

ばん‐じょう【番上】(‥ジャウ) 1 律令制で、番をつくり当番の日に官司に出勤すること。また、その官職。毎日出勤する長上に対する語。舎人・史生・伴部・使部・散位などの下級官職がこれにあたる。 2 順番に交替で勤務すること。

ばん‐じょう【番匠】(‥ジャウ)🔗🔉

ばん‐じょう【番匠】(‥ジャウ) (「ばんしょう」とも) 1 (番上の工匠の意)むかし、大和・飛騨などから交替で京に上り、木工寮に属して宮廷の営繕に従事した大工。 2 転じて、一般の大工の称。

ばんじょう‐がさ【番匠笠】(バンジャウ‥)🔗🔉

ばんじょう‐がさ【番匠笠】(バンジャウ‥) 竹の皮で作った粗製のやや大型の笠。大工が用いた。ばっちょう笠。

ばんじょう‐ばこ【番匠箱】(バンジャウ‥)🔗🔉

ばんじょう‐ばこ【番匠箱】(バンジャウ‥) 大工の道具箱。

ばんじょう‐や【番匠屋】(バンジャウ‥)🔗🔉

ばんじょう‐や【番匠屋】(バンジャウ‥) 大工。

ばん‐じょうゆ【番醤油】(‥ジャウユ)🔗🔉

ばん‐じょうゆ【番醤油】(‥ジャウユ) 醤油をとったあとの醤油粕に、食塩水を加えて更に圧搾し、浸出させたもの。質は落ちるが醤油として使われる。番水。

ばん‐しん【番新】🔗🔉

ばん‐しん【番新】 「ばんとうしんぞう(番頭新造)」の略。

ばん‐すい【番水】🔗🔉

ばん‐すい【番水】 1 中世以後渇水時の灌漑用水配分制度で、順番に従って引水すること。 2 =ばんじょうゆ(番醤油)

ばん‐ぜい【番勢】🔗🔉

ばん‐ぜい【番勢】 守備の軍勢。

ばん‐せん【番船】🔗🔉

ばん‐せん【番船】 1 港口、関所などで、警固・見張りを行う船。ばんぶね。 2 江戸時代、長崎入津のオランダ船の艫(とも)につないで警固にあたった長崎奉行所の船。四挺立の小船に同心以下四人の役人が乗り組んだが、貞享四年以後は下役が乗るように改められた。かかりぶね。 3 難破船の積荷や船屑、道具などが漂着した浦方で、役人の難船改めや事後処理がすむまであいだ、事故防止のために番をする船。 4 菱垣廻船(ひがきかいせん)と樽廻船(たるかいせん)が年中行事として行った新綿番船(しんめんばんせん)と新酒番船の略称で、大坂または西宮を出帆し江戸へ到着する順番をきそった両廻船仲間所属の廻船。ばんぶね。《季・秋》

ばん‐せん【番銭】🔗🔉

ばん‐せん【番銭】 背に数字が記してある古銭。寛永通宝銭に一から一六まで、元和通宝銭に一から三〇までの背文のあるもの。

ばん‐せん【番線】🔗🔉

ばん‐せん【番線】 1 太さによって番号のつけられた針金。 2 鉄道の停車場構内で、番号のついている線路。また、その線路に面するプラットホーム。

ばん‐そう【番僧】🔗🔉

ばん‐そう【番僧】 1 =ばんそう(伴僧) 2 順番に仏堂を守る僧。

ばん‐そつ【番卒】🔗🔉

ばん‐そつ【番卒】 番をする兵卒。番兵。

ばん‐た【番太】🔗🔉

ばん‐た【番太】 (「ばんたろう(番太郎)」の略) 1 江戸時代、都市では夜番を勤め、村落では山野、水門などの警戒のほか、夜番、浮浪者の取締りなどの職に従ったもの。番非人。番太郎。番子。 2 特に、江戸市中に設けられた木戸の隣の番小屋に住み、木戸の番をした身分のもの。町の雇人で、昼は草鞋、膏薬、駄菓子などを売り内職をしていた。番太郎。番子。 3 乞食。

ばん‐だい【番代】🔗🔉

ばん‐だい【番代】 1 順に交代すること。 2 代わって番にあたること。また、その者。 3 宮中で、当番の者に代わって臨時に宿・日直の番にあたること。 4 戦国時代に発達した封的後見人。武士の相続人が未成年のときに、相続人が成人になるまでおくもの。 5 江戸時代、抱入(一代抱)の与力、同心、手代などに欠員が生じたとき、その代わりとして採用されること。また、その人。

ばん‐だい【番台】🔗🔉

ばん‐だい【番台】 ふろ屋などの入口に高く作ってある台。入溶料を受け取ったり脱衣場の見張りをしたりするための台。また、そこにすわっている人。

ばん‐だち【番立】🔗🔉

ばん‐だち【番立】 江戸時代の歌舞伎劇場で、舞台を清め、大入りを祈願して序幕の前に下級の若い役者が三番叟を舞ったこと。

ばん‐たろう【番太郎】(‥タラウ)🔗🔉

ばん‐たろう【番太郎】(‥タラウ) =ばんた(番太)

ばんたろう‐ごや【番太郎小屋】(バンタラウ‥)🔗🔉

ばんたろう‐ごや【番太郎小屋】(バンタラウ‥) 番太が自身番のそばにつくり、小商いをして住んでいた小屋。

ばん‐ち【番地】🔗🔉

ばん‐ち【番地】 居住地を明示するために、市町村、大字、字などの土地をさらに区分してつけた番号。

ばん‐ちゃ【番茶・晩茶】🔗🔉

ばん‐ちゃ【番茶・晩茶】 茶を摘んだあと、鋏で刈りこんだ荒葉、茎、枝などでつくった茶。葉が硬いので十分熱を加えるため葉緑素が分解して褐色となり、特有の香気をもつ。玉露、煎茶に対して品質は劣るが、廉価。焙じ茶、玄米茶としても飲用。→番(ばん) ●番茶も出花(でばな) =おに(鬼)も十八番茶も出花

●番茶も出花(でばな)🔗🔉

●番茶も出花(でばな) =おに(鬼)も十八番茶も出花 パンチャー (英puncher) 1 =キーパンチャー 2 カードまたはテープに穴をあける器械。穿孔機。

ばん‐ちょう【番長】(‥チャウ)🔗🔉

ばん‐ちょう【番長】(‥チャウ) 1 律令制で、左・右諸衛府に属し、兵衛四百人の長としてこれらを統率して内裏の諸門を警護した職員。四人置かれた。 2 令の規定以外の諸司の職員で、宮中の警備にあたり、多数の配下を統率する者。大舎人寮、中衛府、近衛府などに置かれた。 3 中学・高校生などの非行少年の長。

ばん‐ちょう【番帳】(‥チャウ)🔗🔉

ばん‐ちょう【番帳】(‥チャウ) 番衆の構成や出仕・宿直の期日などをしるす帳簿。番文(ばんぶみ)。

ばん‐づけ【番付・番附】🔗🔉

ばん‐づけ【番付・番附】 1 狂言、芝居、相撲などの番組や役付。また、それらを記したもの。また、その体裁にならって順序づけて人名などを記したもの。「長者番付」 2 順番。番号。また、それを記したもの。

ばん‐て【番手】🔗🔉

ばん‐て【番手】 1 城に在番して、防備にあたる武士。城番。 2 陣立で、並べられた隊伍。 3 順番を定めて何かをすること。交替にすること。*浮・好色一代女‐五「番手に板の間を勤めける」 4 製糸または紡績糸の太さをあらわす単位。ふつう重さ一ポンド(約四五四グラム)で、長さが八四〇ヤード(約七六八メートル)のものを一番手とする。長さが二倍になれば二番手、五〇倍のものを五〇番手とし、その数が増すほど糸は細くなる。ばん。 〔接尾〕 1 陣立で、並べられた隊伍の順序をいうのに用いる。「一番手」「二番手」など。 2 競走や競技などに出場する順序などをいうのに用いる。

ばん‐ておけ【番手桶】(‥てをけ)🔗🔉

ばん‐ておけ【番手桶】(‥てをけ) (「ばんでおけ」とも) 1 雑巾がけなどに用いる粗製の手桶。武家では、防火用を兼ねて飾り手桶とした。 2 見付番が使う打水の手桶。

ばん‐とう【番頭】🔗🔉

ばん‐とう【番頭】 (「ばんどう」とも) 1 宇多天皇出家後、一時、院の庁の侍者、判官代を称した名称。 2 殿中、宮中などの見張り・警護の役。また、その長。武家の番衆のかしら。見付番のかしら。 3 中の随身。 4 (―する)厳重に警護すること。見張。*伎・勧進帳「方々、きっと番頭仕れ」 5 寺の事務をつかさどる長。 6 商家の雇人のかしらで、店の万事を預かるもの。普通丁稚(でっち)から勤めあげ、元服して手代となり、手代を勤めあげた者がなる。多くは営業に関するある事項を店主にかわって委任された。 7 湯屋で番台にいる湯番。後には、三助、また、広く湯屋の下男の意にもいった。 8 「ばんとうしんぞう(番頭新造)」の略。 9 芸人のもとにあって、会計や外部との交渉などをつかさどるもの。また、その身のまわりを宰領するもの。

ばんとう‐かぶ【番頭株】🔗🔉

ばんとう‐かぶ【番頭株】 商店の雇人のうちで、やがて番頭となるべき資格のあるもの。番頭なみに扱われている人。

ばんとう‐しんぞう【番頭新造】(‥シンザウ)🔗🔉

ばんとう‐しんぞう【番頭新造】(‥シンザウ) 吉原遊郭で、花魁(おいらん)について身のまわりや外部との応対など諸事世話をする新造。袖留めをし、眉毛をそらず、紅、白粉で化粧しないのが特徴。番頭女郎。世話女郎。番新。番頭。

ばん‐どころ【番所】🔗🔉

ばん‐どころ【番所】 番人の詰所。ばんしょ。

ばん‐どり【番鳥】🔗🔉

ばん‐どり【番鳥】 鳥の群れの中で、見張りをする鳥。

ばん‐にん【番人】🔗🔉

ばん‐にん【番人】 1 番をする人。 2 明治六年一月、東京府に置かれ、公衆の保護と犯人の検挙に当たった職。同七年、東京警視庁創設により巡査となる。

ばんば【番場】🔗🔉

ばんば【番場】 滋賀県坂田郡米原町の地名。江戸時代は中山道の醒ケ井と鳥居本の間にあった宿駅。

ばん‐ばやし【番囃子】🔗🔉

ばん‐ばやし【番囃子】 能楽で、一曲の謡全部を、囃子をつけて着座したままする略式の演奏。

ばん‐ばん【番番】🔗🔉

ばん‐ばん【番番】 =じゅんばん(順番)

ばんばん‐しゅっせ【番番出世】🔗🔉

ばんばん‐しゅっせ【番番出世】 仏語。諸仏が順を追って世に出現すること。また、一仏が衆生教化のため姿をかえてつぎつぎに世に現れること。

ばん‐ひにん【番非人】🔗🔉

ばん‐ひにん【番非人】 =ばんた(番太)1

ばん‐ぶくろ【番袋】🔗🔉

ばん‐ぶくろ【番袋】 1 宿直物(とのいもの)を入れる袋。とのいもののふくろ。 2 雑物を入れる大きな袋。だんぶくろ。

ばん‐ぶね【番船】🔗🔉

ばん‐ぶね【番船】 =ばんせん(番船)1、4

ばん‐ぶみ【番文】🔗🔉

ばん‐ぶみ【番文】 =ばんちょう(番帳)

ばん‐ぺい【番兵】🔗🔉

ばん‐ぺい【番兵】 見張りをする兵士。番卒。歩哨。

ばん‐め【番目】🔗🔉

ばん‐め【番目】 〔接尾〕 1 物の順序を示すのに用いる。番。 2 歌舞伎を演ずるにあたっての分類を示す。はじめ、通し狂言の中の幕数、のち、演目の順序を示し、普通「一番目」と「二番目」とに分けられる。

ばん‐や【番屋】🔗🔉

ばん‐や【番屋】 1 番人・番士の詰め所。番所。 2 江戸時代、番太が住んだ小屋。番小屋。《季・冬》 3 猟師などが寝泊まりする山の小屋。また、北海道では、にしん漁の漁師の宿泊する小屋にもいう。

ばん‐やく【番役】🔗🔉

ばん‐やく【番役】 代わる代わる順番に当たる勤務。

ばん‐やり【番槍・番鑓】🔗🔉

ばん‐やり【番槍・番鑓】 番兵の持つ粗末な槍。

ばん‐ろんぎ【番論議】🔗🔉

ばん‐ろんぎ【番論議】 参加者が二人ずつの組に分かれ、組毎に順次に問答をおこなうこと。法会・講書などの際におこなわれた。

ばん‐わた【番綿】🔗🔉

ばん‐わた【番綿】 江戸時代、番船によって大坂から江戸に送った新綿。《季・秋》

マチン【馬銭・番木鼈】🔗🔉

マチン【馬銭・番木鼈】 (中国語から) 1 フジウツギ科の常緑小高木。熱帯アジア・オーストラリア北部原産。高さ約五メートル。葉は卵円形で対生し、革質で長さ一〇センチメートル内外。花は先の五裂した白い筒状鐘形花で小枝の先端に密集して咲く。果実は橙黄色でダイダイに似ている。種子は円盤状で径二センチメートル内外。種子はホミカ、馬銭子(マチンし)などと呼ばれ猛毒。ストリキニーネを精製し強壮薬や殺虫剤に用いる。ストリキニーネのき。 2 1の種子から製した薬。その少量を健胃、強壮の目的に使う。毒性が強く、犬や鼠を殺すのにも用いられ、また、江戸時代は、犬にかまれたときに用いるものとされた。馬銭子。ばんぼくべつ。ホミカ。

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