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つがい【番】ツガヒ🔗🔉

つがいツガヒ (動詞ツガウの連用形から) ①二つ組むこと。また、そのもの。くみ。法華義疏長保点「此の六瑞を束つかねて三の霍ツガヒとす」 ②動物の雄おすと雌めすとの一対。「一―」 ③めおと。夫婦。 ④つがいめ。関節。日葡辞書「ツガイガハナレタ」 ⑤機会。折。きっかけ。醒睡笑「剃りはてんとする―にふと立ち」 ⑥都合。具合。狂言、瓜盗人「当年は日和続きもよし、雨の―も良いによつて」 ⇒つがい‐ごもの【番小者】 ⇒つがい‐どり【番鳥】 ⇒つがい‐なわ【番縄】 ⇒つがい‐ば【番葉】 ⇒つがい‐まい【番舞】 ⇒つがい‐むすび【番結び】 ⇒つがい‐め【番目】

つがい‐ごもの【番小者】ツガヒ‥🔗🔉

つがい‐ごもの番小者ツガヒ‥ 馬や輿こしの先に立って随行する二人の小者。〈日葡辞書〉 ⇒つがい【番】

つがい‐どり【番鳥】ツガヒ‥🔗🔉

つがい‐どり番鳥ツガヒ‥ 雌雄そろった鳥。 ⇒つがい【番】

つがい‐なわ【番縄】ツガヒナハ🔗🔉

つがい‐なわ番縄ツガヒナハ 柱と横木とのつがいめを結ぶ縄。 ⇒つがい【番】

つがい‐ば【番葉】ツガヒ‥🔗🔉

つがい‐ば番葉ツガヒ‥ 互いに向き合っている葉。 ⇒つがい【番】

つがい‐まい【番舞】ツガヒマヒ🔗🔉

つがい‐まい番舞ツガヒマヒ 雅楽で、左方(唐楽)と右方(高麗楽)との一定の舞をひとつがいに演じること。また、その組み合わせられた舞。→答舞とうぶ⇒つがい【番】

つがい‐むすび【番結び】ツガヒ‥🔗🔉

つがい‐むすび番結びツガヒ‥ 左右で一対をなす結び方。 ⇒つがい【番】

つがい‐め【番目】ツガヒ‥🔗🔉

つがい‐め番目ツガヒ‥ 組み合う部分。関節。 ⇒つがい【番】

つが・う【番う】ツガフ🔗🔉

つが・う番うツガフ [一]〔自五〕 (「継ぎ合う」の意) ①二つのものが組み合う。対ついになる。千載和歌集「独り寝る我にて知りぬ池水に―・はぬ鴛鴦おしのおもふ心を」 ②雌雄が交尾する。「鳥が―・う」 [二]〔他四・下二〕 ⇒つがえる(下一)

つが・える【番える】ツガヘル🔗🔉

つが・える番えるツガヘル 〔他下一〕[文]つが・ふ(四・下二) ①二つ以上を組み合わす。日葡辞書「アシヲツガウテヌル」 ②弓の弦に矢をあてる。平家物語4「大鏑おおかぶらを取つて―・ひ、鵼ぬえの声しつる内裏の上へぞ射上げたる」 ③言いかためる。固く約束する。浄瑠璃、井筒業平河内通「使者に向ひ、―・ひし詞は取りかへされず」

ばん【番】🔗🔉

ばん】 (交替で勤務する人々の集まりの意) ①順にたがいに入れ替わること。また、入れ替わってする役目。今昔物語集11「―を結びて、此の経を守り」。「今度は君の―だ」 ②見張ること。見張る人。竹取物語「女どもを―にをりて守らす」。「―をする」 ③(多数備えて番号を付けておく意から)常用の粗末なものに冠する語。「―茶」 ④順序。等級。「―外」 ⑤つがい。組合せ。「結びの一―」 ⑥舞曲の数を数える語。

ばん‐いし【番医師】🔗🔉

ばん‐いし番医師】 江戸幕府の医師の職名。若年寄の支配に属し、城中の表方で医療をつかさどり、また桔梗ききょうの間に宿直して不時の治療をした。

ばん‐いち【番一】🔗🔉

ばん‐いち番一】 ①「一番」を反対に言った語。江戸末期の通言で、一番の意。 ②賭博用語で、1のこと。

ばん‐いり【番入】🔗🔉

ばん‐いり番入】 江戸幕府で、旗本の部屋住の者や非役の者が採用されて大番・両番に入ること。

ばん‐うたい【番謡】‥ウタヒ🔗🔉

ばん‐うたい番謡‥ウタヒ 1番の謡曲全部をうたうこと。素謡すうたいと番囃子ばんばやしとある。→小謡こうたい

ばん‐がい【番外】‥グワイ🔗🔉

ばん‐がい番外‥グワイ ①定められた番数ばんかずや番組のほか。予定以外。「―の余興」 ②会議の正式の構成員でなくて、その席に列するもの。「―委員」 ③普通とはかけ離れて違っていること。「彼は―だ」 ⇒ばんがい‐ち【番外地】

ばんがい‐ち【番外地】‥グワイ‥🔗🔉

ばんがい‐ち番外地‥グワイ‥ 番地のない土地。 ⇒ばん‐がい【番外】

ばん‐がく【番楽】🔗🔉

ばん‐がく番楽】 秋田・山形両県で、秋に行われる神楽かぐらの一種。能楽の古い形を残している。

ばん‐がさ【番傘】🔗🔉

ばん‐がさ番傘】 竹骨に紙を張り油をひいた、粗末な雨傘。

ばん‐かじ【番鍛冶】‥カヂ🔗🔉

ばん‐かじ番鍛冶‥カヂ 鎌倉前期、後鳥羽上皇から召し出されて1カ月交替で院の鍛冶場に勤番した備前・備中・山城などの刀鍛冶。備前の則宗・延房、粟田口の国安・国友など。御番鍛冶。

ばん‐がしら【番頭】🔗🔉

ばん‐がしら番頭】 ①武家の番衆ばんしゅうの長。 ②江戸時代、大番衆・小姓組番衆・書院番衆などの長。

ばん‐かず【番数】🔗🔉

ばん‐かず番数】 番のかず。番組・取組のかず。

ばん‐かた【番方】🔗🔉

ばん‐かた番方】 ①(→)番衆ばんしゅうに同じ。 ②番衆2の役職を以て仕える家臣の系列。

ばん‐がわり【番代り】‥ガハリ🔗🔉

ばん‐がわり番代り‥ガハリ 当番をかわること。かわりばん。交代。

ばん‐きしゃ【番記者】🔗🔉

ばん‐きしゃ番記者】 特定の政治家などの担当として、常にそばにいて取材する記者。

ばん‐ギセル【番煙管】🔗🔉

ばん‐ギセル番煙管】 ふだん用いる粗末な長キセル。煙草入に入れて携帯するものと区別していう。

ばん‐ぐそく【番具足】🔗🔉

ばん‐ぐそく番具足】 一般に警備の番人の使用する粗末な具足。〈日葡辞書〉

ばん‐ぐみ【番組】🔗🔉

ばん‐ぐみ番組】 ①番衆の組。交替勤務のために編成された各組。〈日葡辞書〉 ②演芸・勝負事・放送などの組合せ。それを記したもの。プログラム。また、放送などの種目。「娯楽―」

ばん‐くるわせ【番狂わせ】‥クルハセ🔗🔉

ばん‐くるわせ番狂わせ‥クルハセ ①予想外の出来事で順番の狂うこと。 ②勝負事で予想外の結果が出ること。

ばん‐けん【番犬】🔗🔉

ばん‐けん番犬】 番をする犬。ばんいぬ。

ばん‐こ【番子】🔗🔉

ばん‐こ番子】 ①「散手」や「貴徳」などの舞楽で、鉾ほこを持って出て舞人に渡すなどする、舞人の下役。人従。 ②警備に従う下役。請負辻番などの夜番人。 ③番太の異称。

ばん‐こ【番戸】🔗🔉

ばん‐こ番戸】 もと居住地を区別するためにつけた番号。今は番地に統一。

ばん‐こ【番個】🔗🔉

ばん‐こ番個】 花札で、12回ずつをまとめて数える語。1年。

ばん‐ごう【番号】‥ガウ🔗🔉

ばん‐ごう番号‥ガウ 一つ一つを区別するために順番に付した数字や符号。ナンバー。「出席―」「電話―」「―をつける」 ⇒ばんごう‐いんじき【番号印字器】 ⇒ばんごう‐ふだ【番号札】

ばんごう‐いんじき【番号印字器】‥ガウ‥🔗🔉

ばんごう‐いんじき番号印字器‥ガウ‥ 番号を押捺する器械。ナンバリング‐マシン。 ⇒ばん‐ごう【番号】

ばんこう‐か【番紅花】‥クワ🔗🔉

ばんこう‐か番紅花‥クワ サフランの漢名。

ばんごう‐ふだ【番号札】‥ガウ‥🔗🔉

ばんごう‐ふだ番号札‥ガウ‥ 順番を示す数字を書いた札。 ⇒ばん‐ごう【番号】

ばん‐ごや【番小屋】🔗🔉

ばん‐ごや番小屋】 ①番人のいる小屋。番をするために造った小屋。 ②江戸各町の自身番に属した詰所。町民が交替で夜番した。番屋。

ばん‐ざい【番菜】🔗🔉

ばん‐ざい番菜】 ふだんの日の食事の副食物。おかず。おばんざい。関東の惣菜そうざいに対して、主に京阪地方でいう。守貞漫稿「平日の菜を京阪にては―と云、江戸にて惣ざいと云」

ばん‐し【番士】🔗🔉

ばん‐し番士】 ①組々に分けられた兵士。 ②番に当たって守る兵士。 ③(→)番衆ばんしゅう2に同じ。

ばん‐しゅ【番衆】🔗🔉

ばん‐しゅ番衆⇒ばんしゅう。天草本平家物語「これを見てそのところの―どもがあやしめて言ふやうは」

ばん‐しゅう【番衆】🔗🔉

ばん‐しゅう番衆】 ①番をする人。番人。番方。 ②武家時代、番頭ばんがしらに率いられ、殿中・営中に宿直勤番して雑務・警衛をつかさどった者。番方。番士。

ばん‐しょ【番所】🔗🔉

ばん‐しょ番所】 ①番人の詰める所。見張り所。 ②江戸時代、交通の要所に設けて通行人や船舶などを見張り、徴税などを行なった所。御番所。 ③江戸町奉行所の称。

ばん‐しょう【番匠】‥シヤウ🔗🔉

ばん‐しょう番匠‥シヤウ ⇒ばんじょう

ばん‐じょう【番上】‥ジヤウ🔗🔉

ばん‐じょう番上‥ジヤウ 順番に交替して勤務すること。また、宿直すること。その方式で勤務する下級職員(雑任など)をもいう。分番。→長上

ばん‐じょう【番匠】‥ジヤウ🔗🔉

ばん‐じょう番匠‥ジヤウ ①(正しくはバンショウ。番上の工匠の意)古代、交替で都に上り、木工もく寮で労務に服した木工。 ②(→)大工だいくに同じ。〈日葡辞書〉 ⇒ばんじょう‐がさ【番匠笠】 ⇒ばんじょう‐つち【番匠槌】 ⇒ばんじょう‐ばこ【番匠箱】 ⇒ばんじょう‐や【番匠屋】

ばんじょう‐がさ【番匠笠】‥ジヤウ‥🔗🔉

ばんじょう‐がさ番匠笠‥ジヤウ‥ (大工が用いたからいう)竹の皮でつくったやや大形の笠。ばっちょう笠。ばっち笠。たこらばっちょう。たころばち。 ⇒ばん‐じょう【番匠】

ばんじょう‐つち【番匠槌】‥ジヤウ‥🔗🔉

ばんじょう‐つち番匠槌‥ジヤウ‥ 「さいづち」のこと。(物類称呼) ⇒ばん‐じょう【番匠】

ばんじょう‐ばこ【番匠箱】‥ジヤウ‥🔗🔉

ばんじょう‐ばこ番匠箱‥ジヤウ‥ 大工の道具箱。 ⇒ばん‐じょう【番匠】

ばんじょう‐や【番匠屋】‥ジヤウ‥🔗🔉

ばんじょう‐や番匠屋‥ジヤウ‥ (→)大工に同じ。 ⇒ばん‐じょう【番匠】

ばん‐じょうゆ【番醤油】‥ジヤウ‥🔗🔉

ばん‐じょうゆ番醤油‥ジヤウ‥ 醤油粕に食塩水または水を加えて浸出させ、これに食塩を加えて製した下等の醤油。赤黒色で塩味が強い。ばん。番水。

ばん‐しん【番新】🔗🔉

ばん‐しん番新】 番頭新造の略。梅暦「おりから―障子をあけて」

ばん‐すい【番水】🔗🔉

ばん‐すい番水】 ①中世以降、灌漑用水を順番で使用したこと。 ②(→)番醤油ばんじょうゆに同じ。

ばん‐ぜい【番勢】🔗🔉

ばん‐ぜい番勢】 警備の軍隊。〈日葡辞書〉

ばん‐せん【番船】🔗🔉

ばん‐せん番船】 (バンブネとも) ①海上警備の船。折たく柴の記「―これに近づけば、大炮を発して劫おびやかす」 ②江戸時代、江戸入港の順番を争った廻船。上方から新綿・新酒を送るのを競った新綿番船・新酒番船の略。

ばん‐せん【番銭】🔗🔉

ばん‐せん番銭】 背に数字を記した古銭。寛永通宝には一から十六まで、元和通宝には一から三十までの背文がある。

ばん‐せん【番線】🔗🔉

ばん‐せん番線】 ①針金の太さを示した語。番号が大きいほど線径が小さい。現在はミリメートルで示す。 ②駅のプラットホームに面した線路を番号で区別していう語。 ③映画や出版などの業界で、物流あるいは地域などの系統を分類していう語。

ばん‐そう【番僧】🔗🔉

ばん‐そう番僧】 輪番に仏堂を守護する僧。堂守どうもり

ばん‐ぞう【番匠】‥ザウ🔗🔉

ばん‐ぞう番匠‥ザウ ⇒ばんじょう

ばん‐そつ【番卒】🔗🔉

ばん‐そつ番卒】 番をする兵卒。番兵。

ばん‐た【番太】🔗🔉

ばん‐た番太】 江戸時代、町村に召し抱えられて火の番や盗人の番に当たった者。非人身分の者が多く、番非人ともいわれた。江戸では番太郎といい、平民がなり、町内の番小屋に住んで駄菓子・雑貨などを売りながら、その任をつとめた。好色五人女1「―が拍子木」

ばん‐だい【番代】🔗🔉

ばん‐だい番代】 番を追って交代すること。また、代りをする者。かわりばん。

ばん‐だい【番台】🔗🔉

ばん‐だい番台】 公衆浴場などで、入口に高く設けた見張台。また、その番人。

ばん‐だち【番立】🔗🔉

ばん‐だち番立】 江戸時代の歌舞伎劇場で、午前3時か4時頃、序幕の開く前に、下級俳優が「三番叟さんばそう」の揉もみの段を舞って舞台を浄きよめ、大入りを祈る儀式。また、その囃子。「翁渡し」を略式にしたもの。

ばん‐たろう【番太郎】‥ラウ🔗🔉

ばん‐たろう番太郎‥ラウ 「番太ばんた参照。

ばん‐ち【番地】🔗🔉

ばん‐ち番地】 ①町・村・字などの地域内を区分してつけた番号。「所ところ―」 ②〔電〕(→)アドレス2に同じ。

ばん‐ちゃ【番茶】🔗🔉

ばん‐ちゃ番茶】 摘み残りの硬葉で製した品質の劣る煎茶。〈日葡辞書〉 ⇒番茶も出花

○番茶も出花ばんちゃもでばな🔗🔉

○番茶も出花ばんちゃもでばな 番茶も入れたてはおいしい意から、器量のよくない娘でも娘ざかりは美しいというたとえ。「鬼も十八―」 ⇒ばん‐ちゃ【番茶】 はん‐ちゅう範疇‥チウ (category)(書経の洪範九疇という語から西周にしあまねがつくった訳語)ギリシア語のカテゴリア。述語の意。述語はいろいろな意味で存在(ある)を表すところから、多義的な存在の基本的構造を表す術語となった。そこからさらに認識の基本的構造を表すことにもなった。 ①存在のもっとも基本的な概念(例えば実体・因果関係・量・質など)。これを存在の基本的な在り方と考えるもの(アリストテレス)、悟性の先天的概念と見るもの(カント)など、さまざまな考え方がある。 ②個々の科学での基礎となる観念。数学における数の観念、自然諸科学における因果律などの観念。 ③同じ種類のものの所属する部類・部門の意。 はん‐ちゅう藩中】 藩のうち。藩内。同藩。 ⇒はんちゅう‐もの【藩中者】 はん‐ちゅうえん范仲淹】 北宋の文章家・政治家。字は希文。蘇州呉県(江蘇蘇州)の人。士大夫の気節に富み、軍事でも活躍。諡は文正。「岳陽楼記」が有名。著「范文正公集」など。(989〜1052) はん‐ちゅうせいし反中性子】 〔理〕中性子の反粒子。→反粒子 はんちゅう‐ぶし半中節「豊後節ぶんごぶし1」参照。 はんちゅう‐もの藩中者】 ①同藩の武士。 ②大名の家臣。藩士。藩臣。 ⇒はん‐ちゅう【藩中】 はん‐ちょう班長‥チヤウ 一班の指揮に当たる長。 はん‐ちょう班超‥テウ 後漢の将軍。字は仲升。班彪はんぴょうの子。班固の弟。西域諸国を鎮撫し西域都護となり、定遠侯に封ぜられた。97年、部下の甘英かんえいを大秦たいしんに派遣した。(32〜102)→甘英 はん‐ちょう藩庁‥チヤウ 知藩事が事務を執った役所。 ばん‐ちょう晩潮‥テウ 夕方にさして来る潮。暮潮。夕汐。 ばん‐ちょう番長‥チヤウ (古くはバンジョウ。交代勤務のために編成された各集団の統率者の意) ①古代、諸衛府の下級幹部。府生ふしょうの下位。はじめ律令制で、兵衛400人の上番ごとの長。のち近衛府などの舎人の長。随身になると騎馬で前駆。「上臈の随身ずいじん」とも呼ぶ。古今著聞集10「院の左―秦頼次」 ②学校の非行少年少女仲間の長。 ばん‐ちょう番帳‥チヤウ 武家時代、幕府への出仕・宿直の番組をそのつど掲示するのに用いた帳簿。とのい番帳。番文ばんぶみばんちょうさらやしき番町皿屋敷‥チヤウ‥ 岡本綺堂作の戯曲。1916年(大正5)初演。家宝の皿を割って真情をためした恋仲の腰元お菊を、青山播磨が殺す。新歌舞伎の代表作。 はん‐ちょくせん半直線】 直線上の一点で直線を半分に分けたとき、そのおのおの。 はん‐ちん判賃】 江戸時代、奉公人の保証人となって判を押した者の受ける賃銭。 はん‐ちん板賃・版賃(→)「いたちん」に同じ。 はん‐ちん藩鎮】 ①地方のしずめとして駐屯した軍隊。 ②王室の藩屏はんぺいたる諸侯。 ③唐・五代の節度使の異称。特に、観察使を兼ねて中央政府から半ば独立し、軍閥化したもの。方鎮。 ハンチング (ハンチング‐キャップ(hunting cap)の略)(→)鳥打帽→ハンティング パンチングpunching】 サッカーで、ゴール‐キーパーが拳こぶしでボールをはじき返すこと。 ハンチントン‐びょうハンチントン病‥ビヤウ 舞踏運動・知能障害・性格障害・パーキンソン症状などを来す慢性進行性の疾患。優性遺伝病の一つ。1872年にハンチントン(George Huntington1850〜1916)よって最初に記録された。 パンツpants】 ①(→)ズボンに同じ。 ②運動する時などにはく短いズボン。 ③ズボン風の下ばき。ズロース・ブリーフなど。 バンツーBantu】 (人類の意)アフリカのウガンダ・ケニア・カメルーン以南に広く分布するバンツーの言語を話す諸民族の総称。共通の「バンツー人」意識などはもたない。 ⇒バンツー‐ごは【バンツー語派】 バンツー‐ごはバンツー語派】 ニジェール‐コルドファン語族の一語派。スワヒリ語など300以上の言語から成る。 ⇒バンツー【Bantu】 はん‐つき半月】 1カ月の半分。はんげつ。 はん‐つき半搗き】 米を半ばつきしらげること。また、その米。 ⇒はんつき‐まい【半搗き米】 はんつき‐まい半搗き米(→)「五分搗き」に同じ。 ⇒はん‐つき【半搗き】 ばん‐づけ番付】 ①歌舞伎俳優・力士その他について、位付けしてその名を順に記したもの。「長者―」「名所―」 ②演芸・相撲などの番組を記したもの。 はん‐つや半通夜「通夜2」参照。 はん‐づら版面⇒はんめん ハンデ ハンディキャップの訛略。「―をつける」 ばん‐て番手】 ①城に在番する警固の武士。城番。 ②陣立で、隊伍の順序をいう語。「一―」 ③順番を定めて交代ですること。かわりばんこ。好色一代女5「―に板の間を勤めける」 ④糸の太さを表す単位。日本では多く英国式を採用し、重さ1ポンドで1綛かせ(綿糸では長さ840ヤード)のものを1番手といい、番手が多くなるほど糸が細くなる。また、毛糸などでは、重さ1キログラムの長さをキロメートル単位で表したものをいう。 はん‐てい判定】 ①判別して定めること。「写真―」「―を下す」 ②ボクシング・柔道などで、規定時間内に勝敗がつかない場合、審判員が優劣を点数などで評価して勝敗を決めること。また、その決定。「―勝ち」 はん‐てい藩邸】 藩の所有する邸宅。 ハンディーhandy】 大きさが手ごろで取り扱いやすいさま。 パンティーpanties】 女性用の短い下ばき。ショーツ。 ⇒パンティー‐ストッキング パンティー‐ストッキング (和製語)腰部までをおおう、タイツ風のストッキング。パンスト。 ⇒パンティー【panties】 ハンディキャップhandicap】 ①競技などで、力量の差を平均するために、優秀な者に課する負担条件。ハンデ。 ②不利な条件。「―を克服する」「―を負う」 ⇒ハンディキャップ‐レース【handicap race】 ハンディキャップ‐レースhandicap race】 競技や競馬で、能力に応じて負担に差をつけて行うレース。 ⇒ハンディキャップ【handicap】 ハンディクラフトhandicraft】 手作りの製品。手工芸品。また、それを作る作業。 はんていこくしゅぎ‐うんどう反帝国主義運動】 帝国主義による戦争または植民地化政策に対し反対する運動。反帝運動。 はん‐ていりつ反定立】 〔哲〕アンチテーゼの訳語。 ハンティングhunting】 狩り。狩猟。 バンティングFrederick Grant Banting】 カナダの薬理学者。マクラウド(J. J. R. Macleod1876〜1935)・ベスト(C. H. Best1899〜1978)らとともにインシュリンを発見し、糖尿病治療に応用。ノーベル賞。(1891〜1941) バンデージbandage】 包帯。特にボクシングで、手に巻く包帯。 ばん‐ておけ番手桶‥ヲケ 掃除の時などに用いる粗製の手桶。

ばん‐ちょう【番長】‥チヤウ🔗🔉

ばん‐ちょう番長‥チヤウ (古くはバンジョウ。交代勤務のために編成された各集団の統率者の意) ①古代、諸衛府の下級幹部。府生ふしょうの下位。はじめ律令制で、兵衛400人の上番ごとの長。のち近衛府などの舎人の長。随身になると騎馬で前駆。「上臈の随身ずいじん」とも呼ぶ。古今著聞集10「院の左―秦頼次」 ②学校の非行少年少女仲間の長。

ばん‐ちょう【番帳】‥チヤウ🔗🔉

ばん‐ちょう番帳‥チヤウ 武家時代、幕府への出仕・宿直の番組をそのつど掲示するのに用いた帳簿。とのい番帳。番文ばんぶみ

ばんちょうさらやしき【番町皿屋敷】‥チヤウ‥🔗🔉

ばんちょうさらやしき番町皿屋敷‥チヤウ‥ 岡本綺堂作の戯曲。1916年(大正5)初演。家宝の皿を割って真情をためした恋仲の腰元お菊を、青山播磨が殺す。新歌舞伎の代表作。

ばん‐づけ【番付】🔗🔉

ばん‐づけ番付】 ①歌舞伎俳優・力士その他について、位付けしてその名を順に記したもの。「長者―」「名所―」 ②演芸・相撲などの番組を記したもの。

ばん‐て【番手】🔗🔉

ばん‐て番手】 ①城に在番する警固の武士。城番。 ②陣立で、隊伍の順序をいう語。「一―」 ③順番を定めて交代ですること。かわりばんこ。好色一代女5「―に板の間を勤めける」 ④糸の太さを表す単位。日本では多く英国式を採用し、重さ1ポンドで1綛かせ(綿糸では長さ840ヤード)のものを1番手といい、番手が多くなるほど糸が細くなる。また、毛糸などでは、重さ1キログラムの長さをキロメートル単位で表したものをいう。

ばん‐ておけ【番手桶】‥ヲケ🔗🔉

ばん‐ておけ番手桶‥ヲケ 掃除の時などに用いる粗製の手桶。 ○判で押したようはんでおしたよう 形式的に同じことをくりかえすさま。いつもきまっているさま。はんこで押したよう。「―な返事」 ⇒はん【判】

ばん‐とう【番頭】🔗🔉

ばん‐とう番頭】 ①広く、番を結んで勤務する職にある者の頭のこと。荘園における下級荘官や武家の警護役などの称。ばんがしら。 ②商家の雇人の頭で、店の万事を預かる者。手代の上位。 ③銭湯で、番台にいる者。また、広く三助なども指した。浮世風呂2「この流しの男は来年頃―に抜けやうといふ人物」 ⇒ばんとう‐かぶ【番頭株】 ⇒ばんとう‐しんぞう【番頭新造】

ばんとう‐かぶ【番頭株】🔗🔉

ばんとう‐かぶ番頭株】 商家の雇人で、やがて番頭になるべき地位にある者。金々先生栄花夢「なんでも江戸へ出で―とこぎつけ」 ⇒ばん‐とう【番頭】

ばんとう‐しんぞう【番頭新造】‥ザウ🔗🔉

ばんとう‐しんぞう番頭新造‥ザウ 江戸新吉原の遊郭で、上位の遊女の諸事世話をする新造の位の女郎。普通の年若い新造とは違って、世事に長じた年輩の女郎。番新ばんしん。番頭女郎。世話女郎。 ⇒ばん‐とう【番頭】

ばん‐どころ【番所】🔗🔉

ばん‐どころ番所】 番人の詰所。ばんしょ。

ばん‐どり【番鳥】🔗🔉

ばん‐どり番鳥】 鳥の群れの中で、番をする鳥。〈日葡辞書〉

ばん‐にん【番人】🔗🔉

ばん‐にん番人】 番をする人。見張りをする人。

ばんば【番場】🔗🔉

ばんば番場】 滋賀県米原まいばら市の町。中山道の宿場。磨針峠すりはりとうげの北方、鳥居本と醒ヶ井との間。

ばん‐ばやし【番囃子】🔗🔉

ばん‐ばやし番囃子】 能の略式演奏の一つ。一番全部を舞なしに囃子をつけてすわったまま演奏すること。

ばんばん‐しゅっせ【番番出世】🔗🔉

ばんばん‐しゅっせ番番出世】 ①〔仏〕順序を追って諸仏がこの世に現れること。 ②年功の順に世に顕れること。

ばん‐ぶくろ【番袋】🔗🔉

ばん‐ぶくろ番袋】 宿直物とのいものを入れる袋。また、雑多な物を入れる大きな袋。狂言、舎弟「母親をおふくろなりとも―なりともおしやれ」

ばん‐ぶね【番船】🔗🔉

ばん‐ぶね番船⇒ばんせん

ばん‐ぶみ【番文】🔗🔉

ばん‐ぶみ番文(→)番帳ばんちょうに同じ。

ばん‐ぺい【番兵】🔗🔉

ばん‐ぺい番兵】 兵営・陣地の番をする兵。番卒。哨兵。

ばん‐や【番屋】🔗🔉

ばん‐や番屋】 ①番人の詰所。 ②江戸時代、番太がいた小屋。好色一代女6「―の行灯の影につれ行き」 ③北海道でニシン・サケ漁などの漁夫の泊まる小屋。

ばん‐やく【番役】🔗🔉

ばん‐やく番役】 交替で順番にあたる勤務。

ばん‐やり【番槍】🔗🔉

ばん‐やり番槍】 ①当直当番の者のために備えておく粗末な槍。 ②歌舞伎の小道具。下回りの軍兵の持つ槍。

ばん‐ろんぎ【番論義】🔗🔉

ばん‐ろんぎ番論義】 順番に一番ずつ問者と答者とを組み合わせて論義すること。つがいろんぎ。今昔物語集12「―をせしめて其の義理を談ず」

ペンキ【番瀝青】🔗🔉

ペンキ番瀝青】 (pek オランダの訛)ペイントのこと。特に、油ペイント。 ⇒ペンキ‐ぬり【ペンキ塗】 ⇒ペンキ‐や【ペンキ屋】

マチン【馬銭・番木鼈】🔗🔉

マチン馬銭・番木鼈】 (中国語)フジウツギ科の常緑高木。インドなどの原産。葉は対生し革質、広楕円形。枝端の集散花序に緑白色で円筒状の小花を開く。液果は蜜柑大、その種子は馬銭子またはホミカと呼ばれ、アルカロイドを含み猛毒。殺鼠剤とし、また興奮剤などを製する。ストリキニーネの木。〈日葡辞書〉

[漢]番🔗🔉

 字形  筆順 〔田部7画/12画/教育/4054・4856〕 〔音〕バン(慣) ハン(漢) 〔訓〕つがう・つがい [意味] ①かわるがわる(交替する順序)。入れ代わってする勤務。「番が回って来る」「順番・交番・当番・番士」 ②(交替で勤務する)見張り役。「火の番をする」「番兵・番犬・門番・不寝番」 ③順序・等級をあらわす語。「第一番・地番・番号・番外」 ④常用の。粗末な。下等。「番茶・番傘ばんがさ」 ⑤(勝負の)組み合わせ。つがい。「六百番歌合」「結びの一番」 ⑥舞曲の数を数える語。「謡曲三百番」 [解字] 会意。上半部「釆」は、四方に開き散る意。「田」を加えて、田に種子をさっとまく意。転じて、さっと開いてはまた閉じる動作を数える語、また、かわるがわるの意となる。 [下ツキ 一番・下番・局番・勤番・欠番・結番・検番・見番・交番・三番叟・十八番・週番・順番・上番・先番・地番・茶番・当番・年番・非番・不寝番・本番・門番・輪番

[漢]番🔗🔉

 〔釆部5画〕 ⇒田部

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