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あが・る【上がる・挙がる・揚がる・▽騰がる】🔗⭐🔉
あが・る【上がる・挙がる・揚がる・▽騰がる】
用例引き
A 人がある場所に上がる
六階へ上がる
・岸に上がる
・座敷に上がる
・舞台に上がる
・お届けに上がる
B ものが上がる
手が上がる
・花火が上がる
・幕が上がる
C 程度が上がる
初段から二段に上がる
・気温[成績]が上がる
・基本給が上がる
D その他
三人の名前が挙がる
・利益が上がる
・歓声が上がる
・天ぷらが揚がる
・夕立が上がる
・仕事が上がる
・人前に出るとあがる
・安く上がる
・たんと上がってください

動五

自
上・揚
人・動物が低い所から高い位置に移る。のぼる。
「エレベーターで一階から六階
に/へ━」
「階段を━」
「椅子いすに━・って書棚の本を取る」
「空高くひばりが揚がる」
「丘の上に駆け━」
「上のぼる(登る・昇る)」は「山道を走って登る」のように経過(経由点)に注目して、「上がる」は本来一気に高くなる意で、「はしごをのぼって屋根にあがる」など、高くなった結果(到着点)に注目していうことが多い。→のぼる
上・挙
体の一部分が高い位置に移る。
「怒るとすぐに手が━」
「四十肩で手[腕]が━・らない」
「『賛成!』と、勢いよく手が挙がる」
「〔相撲で〕あごが━・って上体が起きる」
「先輩に頭が━・らない」
「機体の機首が━」
「起き━・立ち━・伸び━」
上・揚
物が空間を動き進んで高い位置に移る。
「熱気球が空中を━・ってゆく」
「炎ほのお[狼煙のろし・火の手・噴煙・しぶき・跳ね・花火]が━」
「日章旗が揚がる」
「凧たこが揚がる」
上・揚
持ち上げられたり巻き上げられたりして物が高い位置に移る。
「幕[ブラインド・軍配・遮断機]が━」
上
《「━・っている」の形で》釣り合いを失って、一方が高い位置にある。つり上がっている。
「右の肩が少し━・っている」
上・揚
水上・水中から陸に移る。
「海兵隊が上陸用舟艇で岸に━」
「ウミガメが浜に━」
「陸おかに━・った河童かっぱ」
「風呂ふろから━」
上陸する意では、「揚がる」とも。
上・揚
魚が漁獲されて陸に上げられる。また、物が水中・海底から陸に引き揚げられる。
「今日はマダイが五匹━・った」
「港には寒ブリが続々と揚がって(=水揚げされて)いる」
「沈没船から金銀財宝が━」
上
室内に入る。
「遠慮なくお━・り下さい」
「座敷に━・って待つ」
「教室内には土足で━な」
上・揚
遊郭に入って遊ぶ。登楼する。
「妓楼ぎろうに━」
「
登楼
る」とも当てる。
上
演じるために周囲より一段高くしつらえられた所に移る。
「証言台に━」
「舞台[土俵・リング]に━」
上
「行く」「訪ねる」の謙譲語。行ったり訪問したりする先の人物を高める。伺う。参上する。
「今すぐお宅にお届けに━・ります」
上
京都の市内で、北へ向かって行く。
「先斗町を少し━・った所」
◇御所が町の北部にあったことから。
上
上の段階や等級に進む。特に、(上の)学校に進む。
「初段から二段に━」
「係長から課長に地位が━」
「五番から二番に順位[格付け・ランキング]が━」
「高校から大学に━」
「六歳で小学校に━」
上
今までより物事の程度が高くなる。
「投票率が五パーセント━」
「気温[脈拍]が━」
「質[能率・評価・調子]が━」
「スピード[ペース・ピッチ]が━」
「成績[レベル]が━」
「腕前が━」
「貯水池の水位が━」
上・騰
値段や給料が高くなる。
「物価[学費・家賃・基本給]が━」
挙
はっきりと目立つ形で名前や事柄が掲げ示される。
「有力候補として三人の名前が━・っている」
「ベストテン[ブラックリスト]に名前が━」
「優勝候補の下馬評げばひょうに━」
「証拠[ねた]が━」
「非難のやりだまに━」
上・挙
はっきりと目立つ形で好ましい結果が生み出される。
「毎月アパートから家賃が━」
「利益[効果]が━」
上・挙
感動の声や意気込みなどが勢いよく起こる。わき上がる。
「歓声[悲鳴・笑い声・鬨ときの声]が━」
「あちこちで不満の声が━」
「気勢[士気・意気]が━」
一般には「上」。意味を強めて「挙」とも。
挙
検挙される。
「犯人[被疑者・星]が━」
〔血が頭に上がる意から〕緊張が過ぎて平常心を失う。
「人前に出ると━」
「入試では━・って失敗した」
「
逆上
る」とも当てる。
揚
食材が熱い油で煮られる。また、そのようにして揚げ物ができる。
「エビがからりと━」
「天ぷら[豚カツ]が━」
上
神仏に供えられる。
「お供え[線香]が━」
上
使用人として仕える。奉公に出る。
「お屋敷[宮中・大奥]に━」
上
《「名が━」などの形で》有名になる。
「新進作曲家として名が━」
「一夜にして文名が━」
上
続いていた現象が終わりになる。終わる。
「夕立[梅雨・生理]が━」
「脈が━(=絶命する)」
上
仕事が終わ(って作品ができあが)る。
「仕事が━・ったら映画に行こう」
「工事は一か月で━予定だ」
「一八ホールをイーブンパーで━」
「あと三日もすれば原稿が━」
「染め物がきれいに━」
上
稽古けいこ事などで、一つの作品を習い終わる。
「一年がかりでやっと初級が━・った」
上
ある金額(特に、安い金額)の費用で済む。まかなえる。
「引っ越しは五万円で━・った」
「夜行にするともっと安く━」
上
双六すごろくなどで、駒こまが最後の場所に到達して勝負に勝つ。また、トランプ・マージャンなどで、役がそろったり手札がなくなったりして勝負が決まる。
「真っ先に━」
「満貫マンガンで━」
上
魚・貝などが死ぬ。また、植物が枯れる。
「赤潮で魚介が━」
「草木が━」
◇魚が死んで浮かび上がってくることから。
上・揚
死体が水中から浮かび出る。浮き上がる。浮く。
「水死体が━」
上
機械の機能が停止する。だめになる。
「車のバッテリーが━」

他

上
「食べる」「飲む」「吸う」の尊敬語。召し上がる。
「たんと━・ってください」
「お父様はお酒を少々━・っただけでした」
《動詞の連用形に付いて複合動詞を作る》
上
その動作が終わる。
「でき━・焼き━・炊き━・編み━」
上
その動作・作用が極点にまで達する。すっかり…する。
「震え━・のぼせ━・縮み━」
「晴れ━・干ひ━」
◆







⇔下がる



⇔下りる

⇔下る
「上」は広く一般に、「挙」ははっきりと目立つように示す意で、「揚」は(するすると)高く掲げる、(ふわふわと)浮かべる、陸上に移すなどの意で使う。「騰」は値段が高くなる意で好まれるが、やや特殊。他動詞「あげる」の場合も同じ。
上がれる
「やっとのことで一軍に上がれた」
上がり
関連語
大分類‖移動‖いどう
中分類‖行く‖いく
大分類‖移動‖いどう
中分類‖上下‖じょうげ
大分類‖飲食‖いんしょく
中分類‖食べる‖たべる
大分類‖仕事‖しごと
中分類‖昇進‖しょうしん
大分類‖終わる‖おわる
中分類‖終了‖しゅうりょう




























































































































































































明鏡国語辞典 ページ 51 での【上がる】単語。