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あ・げる【上げる・挙げる・揚げる・▽騰げる】🔗⭐🔉
あ・げる【上げる・挙げる・揚げる・▽騰げる】
用例引き
A ものを上に上げる
本を棚の上に上げる
・布団を上げる
・両手を上げる
・凧を揚げる
・岸に荷物を揚げる
B 人をある場所に上げる
子供を二階に上げる
・子供を風呂から上げる
・客を座敷に上げる
C 程度を上げる
質を上げる
・会費を上げる
D その他
例を挙げる
・利益を挙げる
・歓声を上げる
・真犯人を挙げる
・式を挙げる
・天ぷらを揚げる
・君に本を上げる
・安く上げる
E 〜上げる・〜てあげる
申し上げる
・鰻をとってあげる

動下一

他
上
ある物を低い所から高い所に移す。
「扇風機を屋根裏部屋に━」
「本を棚の上に━」
「荷物を荷台に━」
「高々とバーベルを━」
「シャッター[幕・すだれ]を━」
「祝杯を━(=祝って飲む)」
「ボールを打ち━」
「子猫を抱き━」
⇔下ろす・下げる
「外野にフライを━」などは、〜ヲに
結果
をとる言い方。上げることによってある状態を作り出す意。
上
下に敷かれた板・床ゆかなどを取り外したり片づけたりする。
「畳を━・げて大掃除をする」
「布団を━」
上・挙
体の一部分を上の方に動かす。
「頭の上に両手を━」
「手を━・げろ!(=ホールドアップ!)」
「賛成の方は手を挙げて下さい」
「上体[顔]を━」
「きっとなって眉まゆを━」
「そろそろ腰を━・げよう(=おいとましよう)」
⇔下げる・下ろす
上
人・動物が低い所から高い所に移るようにする。上がらせる。
「子供を二階に━」
⇔下げる・下ろす
上・揚
旗・凧たこ、煙・火・しぶきなどが空中高く上がるようにする。〔意図的な行為にもそうでないものにもいう〕
「狼煙のろし[凧・大会旗・アドバルーン]を揚げる」
「花火を━」
「家が炎を━・げて燃える」
「モーターボートが水しぶきを━」
「車が砂ぼこりを━」
上
垂れた髪を上の方に束ねて結う。
「前髪を━」
⇔下ろす
上
飲み食いしたものを吐き出す。吐く。戻す。
「赤ちゃんがミルクを━」
「船に酔って━」
上
構造物で、下に位置する部分が普通より高くなるようにしつらえる。
「底を━・げて菓子折りを作る」
⇔下げる
〜ヲに
結果
をとる。
上
建造物の上方に位置するように作り設ける。
「棟むね[卯建うだつ]を━」
〜ヲに
結果
をとる。
上・揚
水上・水中から陸に移す。
「船から岸に荷物を揚げる」
「船を引いて浜に━」
「そろそろ子供を風呂ふろから━時間だ」
上陸させる意では、「揚げる」とも。
揚
魚を捕らえて陸に移す。
「漁港には多数のマグロが揚げられている」
上
室内に入れる。
「客を座敷に━」
「うちでは犬は室内には━・げないことにしている」
上・揚
芸者などを呼び寄せて遊ぶ。
「芸者を━・げて遊ぶ」
上
演じるために周囲より一段高くしつらえられた所に立つようにさせる。立たせる。
「目撃者を証言台に━」
「天才子役とのふれこみで息子を舞台に━」
上
上の段階や等級に進ませる。特に、(上の)学校に進ませる。
「営業課長を部長に━」
「打順を三番から四番に━」
「娘はぜひとも医学部に━・げたい」
上
今までより物事の程度を高くする。
「テレビの音量を━」
「室温を二度━」
「半音━・げて歌う」
「商品の質を━」
「徐々に調子[スピード・ペース・ピッチ]を━」
「男[株]を━」
「腕を━(=上達する)」
⇔下げる

物
を主語にしていう言い方もある。「ダムの放水が河川の水位を━・げた」
上・騰
値段や給料を高くする。
「会費[基本給]を上げる」
⇔下げる
挙
はっきりと目立つ形で名前や事柄を示す。掲げ示す。
「次期社長候補として常務の名を━」
「新人賞候補に━・げられた作品」
「例を━・げて具体的に説明する」
「証拠を━・げて反論する」
「いちいち欠点を━・げて攻撃する」
「委員長を非難のやりだまに━」
挙
はっきりと目立つ形で好ましい結果を生み出す。
「利益[効果・成果・釣果・先取点]を━」
「敵将の首級しゅきゅう・しるしを━」
上・挙
物が大きな音を出す。立てる。また、喜びや不満・反対など、感情や意見を表す声を出す。
「ジェットエンジンが轟音ごうおんを━」
「歓声[悲鳴・笑い声・驚きの声・産声うぶごえ]を━」
「希望者が名乗りを━」
一般には「上」。意味を強めて「挙」とも。
上・挙
物事に全力を出したり激しい意気込みを示したりする。
「全力を━・げて事に当たる」
「一同参集して気勢を━」
「酔って気炎[おだ]を━」
挙
検挙する。
「真犯人[星]を━」
挙
兵を集め軍事行動を起こす。旗揚げする。挙兵する。
「倒幕の兵を━」
「義兵を━」
挙
式典、特に結婚式を執り行う。挙行する。挙式する。
「式を━」
「華燭かしょくの典を━」
挙
《「…を━・げて」の形で》構成員のすべてにわたって。
「国を━・げて応援する」
「一家を━・げて渡航する」
挙
〔やや古い言い方で〕子供をつくる。もうける。
「千代治等も長じて恋し子を━・げぬわが旅にしてなせしごとくに
石川啄木
」
揚
食材を熱い油の中に入れて煮る。また、そのようにして揚げ物を作る。
「車エビを━」
「天ぷらを━」
上
神仏に供える。
「お経[祝詞のりと]を━」
「霊前に線香を━」
「神棚にお神酒みきを━」
上
「やる」を上品にいう語。軽い謙譲の意を伴うこともある。
「(景品ノ洗い粉ヲ)姉さんに━・げましょう
漱石
」
「君にこの本を━よ」
本来は動作の及ぶ人物を高めて言うべきものとされるが、今はむしろ同等またはそれ以下の人に使う。近年は「金魚にえさを━」「花に水を━」など動植物に対してもいう。より敬意の度合いの高い言い方に「差し上げる」がある。
上
使用人として仕えさせる。奉公に出す。
「娘をお屋敷に━」
⇔下げる
上
《「名を━」などの形で》名が上がるようにする。有名になるようにする。
「新進作家として名[文名・文声]を━」
上
仕事を終え(て作品を作り上げ)る。
「今日中に仕事を━・げたい」
「御注文の洋服は五日以内に━・げましょう」
上
稽古けいこ事などで、一つの作品を習い終える。
「半日でソナチネを━」
「一年がかりで初級を━」
上
ある金額(特に、安い金額)の費用で済ませる。まかなう。
「飲食費を一万円で━」
「諸経費をもっと安く━・げよう」
上
《「━・げてしまう」などの形で》放置したままにして、機械の機能などを停止させてしまう。だめにしてしまう。
「車のバッテリーを━・げてしまう」

自

上
満ち潮になって海面が上がる。
「だんだんと潮が━・げてくる」
自らを上げる意でいう。「霜が置く」の類。
《動詞の連用形に付いて複合動詞を作る》
上
謙譲の意を添える。
「厚く御礼を申し━・げます」
「少しも存じ━・げませんでした」
上
その仕事をすっかり終える。
「仕事は夕方までにし━」
「今日中に織り━」
「定年まで三五年間を勤め━」
「染め━・書き━」
上
はっきりと目立つようにことばで示す。
「条文に謳うたい━」
「賛同者の氏名を読み━」
上
極限まで…する。…し尽くす。
「徹底的に調べ━」
「ぴかぴかに磨き━」
「叙情味たっぷりに歌い━」

補動
《動詞連用形+「て(で)」の形に付いて》「…てやる」を上品にいう語。その動作がそれを受ける人に恩恵を与える意を表す。
「叔母さんに梅川の鰻をとって━の
芥川
」
「少し話し相手になって━から
漱石
」
本来は動作を受ける人を高めて言うべきものとされるが、今はむしろ同等またはそれ以下の人に使い、さらに動植物、無生物にも使う傾向にある。「ポチを末永くかわいがって━・げてね」「CDは大切に扱って━・げてください」
動作主が恩恵を与える立場にあるため、それを受ける人を一段下の者として扱うような感じとともに、恩着せがましさや押しつけがましさを伴うため、目上の人には使いにくいことが多い。
◆
→あがる
あ・ぐ(下二)
上げ
関連語
大分類‖移動‖いどう
中分類‖上下‖じょうげ
大分類‖仕事‖しごと
中分類‖昇進‖しょうしん
大分類‖終わる‖おわる
中分類‖終了‖しゅうりょう
大分類‖犯罪‖はんざい
中分類‖検挙‖けんきょ
大分類‖与える‖あたえる
中分類‖贈る‖おくる
大分類‖料理‖りょうり
中分類‖炊事‖すいじ















































































































































































































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