【惨】 11画　部　［常用漢字］ 区点=2720　16進=3B34　シフトJIS=8E53 【慘】旧字旧字 14画　部 区点=5646　16進=584E　シフトJIS=9CCC 《常用音訓》サン／ザン／みじ…め 《音読み》　サン（サム）／ザン／ソン（ソム）〈cn〉 《訓読み》　みじめ／いたむ 《意味》 サンタリ｛形｝みじめでいたいたしい。むごい。心にしみ入るようにつらい。じめじめと気がめいるような。「悲惨」「酔不成歓惨将別＝酔ウテ歓ヲ成サズ、惨トシテマサニ別レントス」〔→白居易〕 ｛動｝いたむ。つらい思いをする。心の底にしみいるようなつらい思いをする。「傷心惨目＝心ヲ傷メ、目ヲ惨マシム」〔→李華〕 《解字》 形声。「心＋音符參サン」で、心の中へ深くしみこんでつらい思いを与えること。 《単語家族》 浸シン（しみこむ）滲シン（しみこむ）と同系。 《熟語》 →熟語 →下付・中付語

【惨事】 サンジ むごたらしいできごと。

【惨毒】 サンドク きびしく痛めつけること。ひどくつらい。

【惨虐】 サンギャク・ザンギャク むごたらしく痛めつけ、いじめる。

【惨急】 サンキュウ 法の適用が非常にきびしい。

【惨殺】 サンサツ・ザンサツ むごたらしいやり方で殺すこと。

【惨烈】 サンレツ ＝惨裂。「惨懍」と同じ。ひどくむごたらしい。

【惨惨】 サンサン 非常に心を痛めるさま。〔→詩経〕心を痛め、疲れ切ってやつれること。憔悴ショウスイするさま。じめじめと気のめいる感じ。「天惨惨而無色＝天惨惨トシテ色無シ」〔→王粲〕

【惨悴】 サンスイ ひどくやつれ果てること。

【惨悽】 サンセイ 身にしみてかなしい。〈類義語〉悽惨セイサン。「日痩気惨悽＝日痩セテ気惨悽タリ」〔→杜甫〕

【惨淡】 サンタン じめじめしてうす暗いさま。「朔雲巻衆水、惨淡吹平楚＝朔雲ハ衆水ヲ巻キ、惨淡トシテ平楚ヲ吹ク」〔→王安石〕あれこれと心を痛めるさま。「苦心惨淡」見るも気の毒な、痛ましいさま。『惨澹サンタン・惨憺サンタン』

【惨惻】 サンソク いたみ悲しむ。「離群心惨惻＝群ヲ離レテ心惨惻タリ」〔→寒山〕

【惨禍】 サンカ いたましい災害。

【惨愴】 サンソウ ひどく心を痛ませる。身にしみてつらい。〈類義語〉悄愴ショウソウ。

【惨酷】 サンコク・ザンコク ひどくむごたらしいさま。残酷。『惨刻サンコク・ザンコク』

【惨劇】 サンゲキ むごたらしい事件。また、むごたらしい筋書きの芝居。

【惨懍】 サンリン ＝惨凛。ぞくぞくと身にしみて寒い。『惨慄サンリツ・惨烈サンレツ』