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広辞苑の検索結果 (7)
な・く【泣く・鳴く・啼く】🔗⭐🔉
な・く【泣く・鳴く・啼く】
[一]〔自五〕
(ネ(音)の古形ナを活用させた語か)人間・鳥・獣・虫が声を立てる意。人間の場合は「泣く」と書く。
①精神的・肉体的の刺激に堪えず、声を出して涙をながす。万葉集3「憶良らは今は罷まからむ子―・くらむそれその母も吾わを待つらむそ」。源氏物語帚木「あながちなる御心ばへを、いふかたなしと思ひて―・くさまなど、いとあはれなり」。平家物語7「女房達しのびねに―・きなんどし給へば」
②鳥・獣・虫などが声を発する。古事記上「庭つ鳥鶏かけは―・く」。古今和歌集秋「ひぐらしの―・く山里の夕ぐれは」。源氏物語夕霧「鹿のいといたく―・くを」
③苦痛に悩む。つらい状況に陥る。「一円を軽んずる者は一円に―・く」
④相手の無理を聞いたり、自分の不利益を我慢したりする。「100円―・きましょう」
⑤それに価しない。はるかに見劣りする。「横綱の名が―・く」
⑥(染色用語)染色または加工の際に、隣接した染料が一方へ浸出し、または模様外の白地へ浸出することをいう。
[二]〔自下二〕
⇒なける(下一)
⇒泣いて馬謖を斬る
⇒泣いても笑っても
⇒鳴かず飛ばず
⇒泣く子と地頭には勝てぬ
⇒泣く子も黙る
⇒泣く子も目をあけ
⇒鳴く蝉よりも鳴かぬ蛍が身を焦がす
⇒泣くに泣けない
⇒鳴く猫は鼠を捕らぬ
○泣く子と地頭には勝てぬなくことじとうにはかてぬ🔗⭐🔉
○泣く子と地頭には勝てぬなくことじとうにはかてぬ
道理をもって争っても勝ち目のないことにいう。泣く子のききわけのないことを、鎌倉時代の地頭の横暴なことにかけていったもの。
⇒な・く【泣く・鳴く・啼く】
なくこ‐なす【泣く児なす】
泣く児のように。「泣く」「慕ふ」「さぐる」「言問はず」などにかかり、枕詞と見る説もある。万葉集5「―慕ひ来まして」
なくこ‐なす【泣く児なす】🔗⭐🔉
なくこ‐なす【泣く児なす】
泣く児のように。「泣く」「慕ふ」「さぐる」「言問はず」などにかかり、枕詞と見る説もある。万葉集5「―慕ひ来まして」
○泣く子も黙るなくこもだまる
泣いている子も泣きやんで黙ってしまうほどの恐ろしい存在であることのたとえ。
⇒な・く【泣く・鳴く・啼く】
○泣く子も目をあけなくこもめをあけ
泣いている子も時々は目をあけてまわりの様子を見るように、時と場合を考えて振る舞えという意。泣く子も目を見よ。
⇒な・く【泣く・鳴く・啼く】
○泣く子も黙るなくこもだまる🔗⭐🔉
○泣く子も黙るなくこもだまる
泣いている子も泣きやんで黙ってしまうほどの恐ろしい存在であることのたとえ。
⇒な・く【泣く・鳴く・啼く】
○泣く子も目をあけなくこもめをあけ🔗⭐🔉
○泣く子も目をあけなくこもめをあけ
泣いている子も時々は目をあけてまわりの様子を見るように、時と場合を考えて振る舞えという意。泣く子も目を見よ。
⇒な・く【泣く・鳴く・啼く】
なぐさ【慰】
心を慰めるたね。なぐさみ。なぐさめ。万葉集4「吾が背子が恋ふとふことは言の―そ」
なぐさみ【慰み】
①心がなごやかになること。気が晴れること。また、そのもの。源氏物語宿木「かく面だたしう、今めかしき事どもの多かれば、少しは―もやし給ふらん」。「―にギターをひく」
②たのしみ。あそび。→おなぐさみ。
③もてあそび。なぶりもの。
④貞操をもてあそぶこと。
⑤ばくち。てなぐさみ。
⇒なぐさみ‐ぐさ【慰み種】
⇒なぐさみ‐ごと【慰み事】
⇒なぐさみ‐はんぶん【慰み半分】
⇒なぐさみ‐もの【慰み物】
⇒なぐさみ‐もの【慰み者】
なぐさみ‐ぐさ【慰み種】
慰むたね。なぐさめぐさ。〈日葡辞書〉
⇒なぐさみ【慰み】
なぐさみ‐ごと【慰み事】
①楽しみとして行うこと。気晴らしとなること。
②ばくち。かけごと。
⇒なぐさみ【慰み】
なぐさみ‐はんぶん【慰み半分】
なかば慰みにすること。面白半分。
⇒なぐさみ【慰み】
なぐさみ‐もの【慰み物】
なぐさむ材料となる物。なぐさみにする物。
⇒なぐさみ【慰み】
なぐさみ‐もの【慰み者】
気ばらしにもてあそばれる者。特に、男に性をもてあそばれる女。「―になる」
⇒なぐさみ【慰み】
なぐさ・む【慰む】
[一]〔自五〕
不満な心がしずめられる。気がまぎれる。竹取物語「この子を見れば…腹立たしきことも―・みけり」。源氏物語須磨「故郷の女恋しき人々の心、皆―・みにけり」。「心が―・む」
[二]〔他四〕
①気をまぎらす。憂さをはらす。狂言、枕物狂「御文を参らせられて御心を―・まれ候へかし」
②もてあそぶ。からかう。
③貞操をもてあそぶ。犯す。東海道中膝栗毛3「さんざん―・んで、只にげるとはあつかましい」
[三]〔他下二〕
⇒なぐさめる(下一)
なぐさめ【慰め】
なぐさめること。また、そのもの。なぐさみ。「せめてもの―」
⇒なぐさめ‐がお【慰め顔】
⇒なぐさめ‐ぐさ【慰め種】
⇒なぐさめ‐どころ【慰め所】
なぐさめ‐がお【慰め顔】‥ガホ
人をなぐさめるような顔つき。
⇒なぐさめ【慰め】
なぐさめ‐ぐさ【慰め種】
心をなぐさめる材料。源氏物語東屋「朝ゆふの―にて」
⇒なぐさめ【慰め】
なぐさめ‐どころ【慰め所】
なぐさめとなるところ。気ばらし、また、気ばらし相手。枕草子315「思ふこと打ち語らひ―なりける」
⇒なぐさめ【慰め】
なぐさ・める【慰める】
〔他下一〕[文]なぐさ・む(下二)
①不満な心をしずめ満足させる。気をまぎらす。万葉集15「恋繁み―・めかねて」。「心を―・める音楽」
②相手の悲しみや苦しみをなだめる。源氏物語葵「日一日入り居て―・め聞え給へど」。「友を―・める」
なぐさもる【慰もる】
(ナグサム(下二)の連体形ナグサムルの転。あるいは四段のナグサムに助動詞ルの付いた語か)心が安まる。万葉集11「ますらをは友のさわきに―心もあらめ」
なぐ・し【和し】
〔形シク〕
平静でおだやかである。丹後風土記逸文「我が心―・しく成りぬ」
なくし‐もの【無くし物】
落としたり忘れたりして、なくしたもの。失せ物。
なく・す【無くす・亡くす】
〔他五〕
①《無》無いようにする。なくならせる。うしなう。「財布を―・す」「やる気を―・す」「むだを―・す」
②《亡》死なせる。なくなす。「親を―・す」
なく‐なく【泣く泣く】🔗⭐🔉
なく‐なく【泣く泣く】
泣きながら。泣きたいほどの気持で。泣き泣き。「―あきらめる」
○泣くに泣けないなくになけない🔗⭐🔉
○泣くに泣けないなくになけない
泣いたくらいではおさまらないほどやり切れない。「あんな負け方では―」
⇒な・く【泣く・鳴く・啼く】
大辞林の検索結果 (8)
な・く【泣く】🔗⭐🔉
な・く [0] 【泣く】 (動カ五[四])
〔「音(ネ)」の母音交替形「な」の動詞化〕
(1)人が,悲しみ・苦しみなどのために声を出し,涙を流す。また,喜びなどで涙を流す場合にもいう。「人前で大声で―・く」「赤ん坊が―・く」「音のみ―・きつつ恋ふれども/万葉 481」
(2)ひどい目にあって,嘆き悲しむ。「不運に―・く」「重税に―・く」
(3)無理な要求を受け入れる。「しかたない,もう百円―・きましょう」
(4)そのものにあたいしない。「看板が―・く」
[可能] なける
泣く子と地頭(ジトウ)には勝てぬ🔗⭐🔉
泣く子と地頭(ジトウ)には勝てぬ
ききわけのない子供や横暴な権力者の無理には従うほかはない。道理を尽くしても,理の通じない者には勝ち目がないことにいう。
泣く子も黙(ダマ)る🔗⭐🔉
泣く子も黙(ダマ)る
わがままを言って泣いている子供も泣くのをやめるほど,恐ろしい存在であることのたとえ。
泣く子も目を開(ア)け🔗⭐🔉
泣く子も目を開(ア)け
泣いている子供でも時には目をあけて周囲の情勢をうかがう。分別がないように見える者でも時と場合に応じて振る舞うものだということ。
なくこ-なす【泣く子なす】🔗⭐🔉
なくこ-なす 【泣く子なす】 (枕詞)
泣く子のようにの意で,「慕ふ」「ねのみし泣く」「言(コト)だに問はず」「取りさぐり」にかかる。「つれもなき佐保の山辺に―慕ひ来まして/万葉 460」「―音のみし泣かゆ/万葉 3627」「名を問へど名だにも告(ノ)らず―言だに問はず/万葉 3336」「―行き取り探り梓弓/万葉 3302」
なく-なく【泣く泣く】🔗⭐🔉
なく-なく [0] 【泣く泣く】 (副)
泣きながら。また,泣きたいほどの気持ちで。泣き泣き。「―遺体を葬る」「―先祖伝来の土地を手放す」
なく【泣く】(和英)🔗⭐🔉
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