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あ‐ない【△案内】🔗🔉

あ‐ない【案内】 《「あんない」の撥音の無表記から》「あんない(案内)」に同じ。「此家(このや)の―を知り居たれば」〈竜渓・経国美談〉

あま【安摩・案摩】🔗🔉

あま【安摩・案摩】 雅楽の舞曲。唐楽。壱越(いちこつ)調の曲。二人舞(時に一人舞)で、舞人は笏(しやく)を持ち、巻纓冠(けんえいかん)に安摩の面(おもて)をつける。答舞(とうぶ)の「二の舞」を伴う。安摩の舞。→二の舞

あん【案】🔗🔉

あん【案】 考え。計画。「―を練る」予想。推量。文書の下書き。草案。「―を提出する」物を載せる台。机。「此の経の―の前に立ちて」〈今昔・六・四五〉

案に落・つ🔗🔉

案に落・つ 思ったとおりになる。また、計略にひっかかる。「かく、人の推し量る―・つる事もあらましかば」〈源・藤袴〉

案に相違・する🔗🔉

案に相違・する 考えていたことと違う。予想が外れる。案に違(たが)う。「―・して応募者が多かった」

案に違(たが)・う🔗🔉

案に違(たが)・う案に相違する」に同じ。「―・わず事はうまくはこんだ」

案の如(ごと)く🔗🔉

案の如(ごと)く 思ったとおり。予測したとおり。

あん‐か【案下】🔗🔉

あん‐か【案下】 机の下。机のそば。手紙の脇付(わきづけ)の一。あて名に添えて敬意を表す語。机下(きか)

あん‐がい【案外】‐グワイ🔗🔉

あん‐がい【案外】‐グワイ [名・形動]予想が外れること。思いがけないこと。また、そのさま。思いのほか。副詞的にも用いる。「彼女には―な一面がある」「―よくできた」非常識で無礼なこと。また、そのさま。「―なる素野郎(すやらう)め」〈浄・先代萩〉 [用法]案外・意外――「案外」は予想と事態が違っていた場合に使う。「期待していたが、案外つまらない映画だった」「心配していたが、仕事は案外楽だった」など。◇「意外」は「意外に時間が早くたってしまった」「パーティーで意外な人に会った」のように、「意外な」「意外に」の形で、考えていたことと実際が違う場合や、予想できなかったようなことに使う。

あん‐けん【案件】🔗🔉

あん‐けん【案件】 問題となっている事柄。審議しなければならない事柄。「重要―」訴訟になっている箇条。訴訟事件。

あん‐じ【案じ】🔗🔉

あん‐じ【案じ】 考え。工夫。「着物の模様の―まで、人にこれはとほめられるも」〈洒・娼妓絹心配。恐れ。「さめるといふ―がないわいな」〈滑・浮世風呂・二〉

あんじ‐がお【案じ顔】‐がほ🔗🔉

あんじ‐がお【案じ顔】‐がほ 心配そうな顔。気遣わしげなようす。

あんじ‐ごと【案じ事】🔗🔉

あんじ‐ごと【案じ事】 気にかかっていること。心配事。

あんじ‐すごし【案じ過ごし】🔗🔉

あんじ‐すごし【案じ過ごし】 心配しすぎること。取り越し苦労。考えすぎ。「不便(ふびん)な目を見ようかと―がせらるるぞや」〈浄・重井筒〉

あん‐じゅ【案主】🔗🔉

あん‐じゅ【案主】 平安・鎌倉時代の諸官庁、あるいは荘園などで、文書・記録などの作成・保管にあたった職員。あんず。

あん‐しゅつ【案出】🔗🔉

あん‐しゅつ【案出】 [名]スル工夫して考え出すこと。発案。「新しい技法を―する」

あん・じる【案じる】🔗🔉

あん・じる【案じる】 [動ザ上一]「あん(案)ずる」(サ変)の上一段化。「身の上を―・じる」

あん‐ず【案主】🔗🔉

あん‐ず【案主】 あんじゅ(案主)

あん・ずる【案ずる】🔗🔉

あん・ずる【案ずる】 [動サ変]あん・ず[サ変]考えをめぐらす。考え出す。いろいろ工夫する。「一計を―・ずる」心配する。思い煩う。気遣う。「―・ずるには及ばない」「将来を―・ずる」はっきりしない点を明らかにする。「西洋諸国の史類を―・ずるに」〈福沢・学問のすゝめ〉◆江戸後期から上一段にも活用するようになった。→案じる

案ずるより産むが易(やす)し🔗🔉

案ずるより産むが易(やす)し 物事はあれこれ心配するより実行してみれば案外たやすいものだ。

あんずる‐に【案ずるに・×按ずるに】🔗🔉

あんずる‐に【案ずるに・×按ずるに】 〔連語〕思うに。多く自分の考えを述べるとき、冒頭に用いる。「―、寓言の書の世に現るるは」〈逍遥・小説神髄〉

あん‐とう【案頭】🔗🔉

あん‐とう【案頭】 机の上。机上。案上。「手紙が其日水月の―に落ちた」〈虚子・俳諧師〉

あん‐ない【案内】🔗🔉

あん‐ない【案内】 [名]スル道や場所を知らない人をそこに導くこと。また、ある地域を見せて歩くこと。「館内を―する」「道―」取り次ぐこと。「―を請う」事情やようすなどを知らせること。また、その知らせ。「事業―」「入学―」物事の内部のようす。内情。「その家の―に明るい」事情をよく知っていること。承知。「先刻御―のこととは思いますが」「町の近くにある写真屋は節子もよく―だった」〈藤村・新生〉客を招くこと。招待。「披露宴に御―します」官庁で後日の参考にするために、書き写したもの。また、文書の下書き。草案。「頭の弁して―は奏せさせ給ふめり」〈紫式部日記〉物事の事情や内容を明らかにすること。また、問い尋ねること。「宮の辺に―しに参らまほしけれど」〈枕・二七七〉◆中古のかな文では「あない」と表記されることが多い。 [類語]手引き・導き・誘導・先導・嚮導(きようどう)・ガイド/知らせ・通知・告知・連絡・インフォメーション

あんない‐しゃ【案内者】🔗🔉

あんない‐しゃ【案内者】 《「あんないじゃ」とも》案内をする人。案内人。物事の内容・事情などをよく知っている人。「敵は―、我等は無案内なり」〈平家・七〉

あんない‐しょ【案内書】🔗🔉

あんない‐しょ【案内書】 事情やようすなどを紹介する説明書。旅行・遊覧などの手引き書。ガイドブック。

あんない‐じょう【案内状】‐ジヤウ🔗🔉

あんない‐じょう【案内状】‐ジヤウ 通知状。招待状。

あんない‐にん【案内人】🔗🔉

あんない‐にん【案内人】 場内・館内の配置などを教え、必要な説明をする人。案内係。名所・旧跡などの説明や案内をする人。ガイド。道案内をする人。「水先―」

あんない‐ばね【案内羽根】🔗🔉

あんない‐ばね【案内羽根】 水の方向や量を調節するために、水車の羽根車の周囲に配列された羽根。

あん‐の‐うち【案の内】🔗🔉

あん‐の‐うち【案の内】 計画どおり。思いのまま。「平家を滅ぼさんの―に候へども」〈平家・一〇〉

あん‐の‐じょう【案の定】‐ヂヤウ🔗🔉

あん‐の‐じょう【案の定】‐ヂヤウ [副]予想していたとおりに事が運ぶさま。果たして。「―失敗した」

あん‐の‐ほか【案の外】🔗🔉

あん‐の‐ほか【案の外】 予想外。意外。「今日の内に寄りて攻めんこそ、彼奴(かのやつこ)は―にて迷はめ」〈今昔・二五・九〉

あん‐ぶん【案分・×按分】🔗🔉

あん‐ぶん【案分・×按分】 [名]スル基準となる数量に比例して物を分けること。「頭数に応じて、利益を―する」

あん‐ぶん【案文】🔗🔉

あん‐ぶん【案文】 [名]スル案として作った文章。また、その文章を書くこと。あんもん。「―を練る」「教書を―する」

あん‐もん【案文】🔗🔉

あん‐もん【案文】 [名]スルあんぶん(案文)

かかし【案=山=子・鹿=驚】🔗🔉

かかし【案子・鹿驚】 《「かがし」とも》竹やわらで作った人形。蓑(みの)や笠をつけて田畑に立て、人に見せかけて鳥などが作物を荒らすのを防ぐ。もと、鳥獣がその臭気を嫌って近づかぬよう、獣肉や毛髪などを焼いて竹などに付け立てたもの。「かがせるもの」の意で、「かがし(かがせ)」といったところからいう。おどし。かがせ。《季 秋》「倒れたる―の顔の上に天/三鬼」地位・外見ばかりよくて、それ相応の能力のない者。見かけ倒し。「私は―で来たので、向うの申出を信じて従う他はなかったのであります」〈滝井・無限抱擁〉

かかし‐あげ【案=山=子揚(げ)】🔗🔉

かかし‐あげ【案子揚(げ)】 長野県地方の稲の収穫祭。陰暦一〇月一〇日に田から案山子を引きあげ、外庭・土蔵などの清浄な場所にまつるもの。《季 冬》

そおず【案=山=子】そほづ🔗🔉

そおず【案子】そほづ 「そおど」の音変化。「あしひきの山田の―おのれさへ我をほしてふうれはしきこと」〈古今・雑体〉

そおど【案=山=子】そほど🔗🔉

そおど【案子】そほど かかし。そおず。「久延毘古(くえびこ)は、今に山田の―といふぞ」〈記・上〉

つくえ【机・△案】🔗🔉

つくえ【机・案】 本を読み、字を書き、また仕事をするために使う台。ふづくえ。「―に向かう」飲食物を盛った器をのせる台。食卓。「高坏(たかつき)に盛り―に立てて母にあへつや」〈万・三八八〇〉◆歴史的仮名遣いは、従来「つきすゑ(坏据)」の音変化とし、「つくゑ」とされてきたが、平安初期の訓点に「つくえ」の表記があり、このほうが古い語形とされる。

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[音]アン [部首]木 [総画数]10 [コード]区点    1638      JIS   3046      S‐JIS 88C4 [分類]常用漢字 [難読語] →あ‐ない【案内】あま【安摩・案摩】あん‐ず【案主】かかし【案山子・鹿驚】そおず【案山子】そおど【案山子】

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