複数辞典一括検索+![]()
![]()
○教えるは学ぶの半ばおしえるはまなぶのなかば🔗⭐🔉
○教えるは学ぶの半ばおしえるはまなぶのなかば
[書経説命下]人に教えることは、自分の知識の不足や、あいまいな点がはっきりするから、半分は自分の勉強になる。
⇒おし・える【教える】
お‐しおい【御潮斎】‥シホイ
海の潮を汲み、家の内外にまき浄め、神前に供すること。浜の荒砂や神馬藻ほんだわらなどの海藻を用いる場合もある。おしおとり。
お‐しおき【御仕置】
①幕府・諸藩の下す刑罰。
②こらしめるための罰。「子供の―」→しおき。
⇒おしおき‐もの【御仕置者】
⇒おしおき‐れい‐るいしゅう【御仕置例類集】
おしおき‐もの【御仕置者】
処刑される者。
⇒お‐しおき【御仕置】
おしおき‐れい‐るいしゅう【御仕置例類集】‥シフ
江戸幕府評定所が1771年(明和8)から1852年(嘉永5)に至る刑事の先例を前後5回にわたって集めた刑事判例集。242冊。
⇒お‐しおき【御仕置】
おし‐おくり【押送り】
櫓ろを押して舟を進めること。また、その舟。鉄道・汽船の発達以前、鮮魚類を産地から消費地の魚市場に急送するために、この種の舟が使用された。おしょくり。↔掻送り
おし‐おけ【押桶】‥ヲケ
①えな桶。
②つけもの桶。
おし‐おし
〔感〕
オシを重ねていう声。
①先払いの声。
②犬をけしかける声。うしうし。
おじ‐おじ【怖じ怖じ】オヂオヂ
恐れるさま。おずおず。おどおど。恐る恐る。
おじ‐おそ・る【怖ぢ恐る】オヂ‥
〔自下二・上二〕
こわがっておそれる。宇治拾遺物語3「大宮司の威勢、国司にもまさりて、国の者ども―・れたり」。宇治拾遺物語15「いみじく―・りたまひけりとなん」
おじ‐おや【伯父親・叔父親】ヲヂ‥
伯父・叔父を父に準ずるものとしていう尊敬語。
おしお‐やま【小塩山】ヲシホ‥
京都市西京区大原野にある大原山の別名。(歌枕)
おし‐おろ・す【押し下ろす】
〔他五〕
①「おろす」を強めていう語。
②無理に下ろす。
お‐じか【牡鹿】ヲ‥
おすの鹿。さおしか。おか。秋に牝を呼ぶ声は、古来、詩歌に詠まれる。〈[季]秋〉
おし‐かい【押界】
箆へらなどを用いて、料紙の上から押しつけて引いた罫線けいせん。押罫おしけい。白界はっかい。
おし‐がい【押買い】‥ガヒ
売手が望まないのに、無理に買い取ること。↔押売り
おし‐かえし【押し返し】‥カヘシ
〔副〕
反対に。あべこべに。栄華物語後悔大将「年頃この家をめでたき所とおぼして、まづかかる折渡らせ給へる、―あさましければ」
おし‐かえ・す【押し返す】‥カヘス
〔他五〕
①押してくるのを逆に押しもどす。源氏物語花散里「御車―・させて」
②折りかえしてする。くりかえす。浜松中納言物語1「―・して人を遣はしたれば」
③反対にする。落窪物語3「鏡の敷しきを―・して書き給ふ」
おし‐かか・る【押し掛かる】
〔自五〕
①よりかかる。
②攻め寄せる。
③相手をせめたて、無理じいに物事をする。
おし‐かく【押角】
多少の丸みがある、または皮が多少ついている角材。
おし‐かく・す【押し隠す】
〔他五〕
ひたすらかくす。
おし‐かけ【押し掛け】
①おしかけること。
②馬の(→)鞦しりがい2に対する近世の呼称。三繋さんがい。
⇒おしかけ‐にょうぼう【押し掛け女房】
おしかけ‐にょうぼう【押し掛け女房】‥バウ
男の家におしかけて行って無理に妻となった女。
⇒おし‐かけ【押し掛け】
おし‐か・ける【押し掛ける】
〔自下一〕[文]おしか・く(下二)
①進んで攻撃する。押しよせる。襲う。「抗議に―・ける」
②招かれないのに、勝手にそこへ出向く。浄瑠璃、淀鯉出世滝徳「そこをこちらから先越してによつと―・けてはどふござんしよ」。「新居に―・ける」
おじ‐かしこま・る【惶ぢ懼まる】オヂ‥
〔自四〕
おそれつつしむ。「おぢかしこむ」とも。〈仲哀紀訓注〉
おし‐かす【圧滓】
圧ししぼって残った滓。
おし‐かた【押方】
射術で、左の手。押手おしで。
おし‐がた【押形・押型】
①紙を版木の上にあてて、その上を蝋墨で刷り、彫刻した絵模様を写すこと。
②材料に圧力を加えて成形するのに用いる器具。
③刀剣に薄い和紙をあて、釣鐘墨で紙の上から刀の輪郭、茎なかごの銘、切先の形状などを写し、ついで刃文などをうす墨で書き入れた絵図。
⇒おしがた‐ガラス【押型硝子】
⇒おしがた‐つけ【押型付】
⇒おしがた‐もん【押型文・捺型文】
おしがた‐ガラス【押型硝子】
金属製の押型で成形して製した厚手のガラス。皿類、瓶の栓、ヘッドライトの前面ガラスなどを作る。プレスガラス。
⇒おし‐がた【押形・押型】
おじ‐がたき【伯父敵】ヲヂ‥
歌舞伎の役柄の一つ。お家騒動に登場する悪い伯父の役。
おしがた‐つけ【押型付】
版木などを織物に押し付けて種々の文様を写しあらわすこと。
⇒おし‐がた【押形・押型】
おしがた‐もん【押型文・捺型文】
細い丸棒に山形・楕円形などの刻みをつけ、それを粘土面に押しつけながら回転させてつけた模様。主に縄文早期の土器に見られる。
⇒おし‐がた【押形・押型】
おしか‐はんとう【牡鹿半島】ヲ‥タウ
宮城県北東部に突出する半島。太平洋に臨む。先端の沖合に金華山がある。北上高地の南端、石巻湾の東を限る。
おし‐かぶせ【押し被せ】
⇒おしかぶせ‐しゅうきょく【押し被せ褶曲】
⇒おしかぶせ‐だんそう【押し被せ断層】
おしかぶせ‐しゅうきょく【押し被せ褶曲】‥シフ‥
横倒しになった褶曲。褶曲軸面がほぼ水平かそれに近い褶曲。
押し被せ褶曲
⇒おし‐かぶせ【押し被せ】
おしかぶせ‐だんそう【押し被せ断層】
断層面がほぼ水平かそれに近い衝上断層。
⇒おし‐かぶせ【押し被せ】
おし‐がみ【押紙】
①疑問や注意事項を記し、文書にはりつけた紙。付箋。おうし。
②張紙。
③吸取紙の別称。
おし‐かも【鴛鴦鴨】ヲシ‥
オシドリの異称。
おし‐から【押し柄】
押しの強い性質。後に音読してオウヘイ(横柄)とも。今昔物語集28「肝太くして―になむありける」
⇒おしから‐だ・つ【押し柄立つ】
おしから‐だ・つ【押し柄立つ】
〔自四〕
押しの強い性質があらわれる。宇治拾遺物語7「肝太く―・ちてなんおはしける」
⇒おし‐から【押し柄】
おし‐がり【押借り】
無理に金品を借りること。
おし‐が・る【惜しがる】ヲシ‥
〔他五〕
惜しそうな様子をする。惜しいと思う。残念がる。
おし‐かわ【韋】ヲシカハ
(ヲシ(食)カハ(皮)の意)口に噛んでやわらかくした皮。なめし皮。もみ皮。仁徳紀「―の緡あしお」
おしかわ【押川】‥カハ
姓氏の一つ。
⇒おしかわ‐しゅんろう【押川春浪】
おしかわ‐しゅんろう【押川春浪】‥カハ‥ラウ
小説家。本名、方存まさより。父方義は東北学院創立者。松山生れ。早大卒。巌谷小波の知遇を得、軍事愛国冒険未来小説を著し、少年達の熱い共感を呼んだ。「冒険世界」「武侠世界」誌主宰。作「海底軍艦」「新日本島」など。(1876〜1914)
⇒おしかわ【押川】
お‐しき【折敷】ヲ‥
(「折り敷く」の連用形から)四方に折りまわした縁をつけた、へぎ製の角盆または隅切盆。食器や神饌をのせるのに用いる。足打折敷・角切すみきり折敷・そば折敷・山折敷・縁高ふちだか折敷・かんなかけ折敷など種類も多い。
お‐しき【御敷】
(女房詞)敷居しきい。
おし‐ぎ【押木】
彫金師が彫金に用いる木の台。
お‐じき【御直】‥ヂキ
貴人が直接に物事をすること。おじきじき。
⇒おじき‐しゅう【御直衆】
おじ‐き【伯父貴・叔父貴】ヲヂ‥
「おじ」を敬い、また、親しんでいう称。
お‐じぎ【御辞儀】
「辞儀」の丁寧な言い方。
①頭をさげて敬礼すること。
②辞退。遠慮。浮世風呂2「膳を据ゑるものを―はぶしつけだのと」。「―なしにいただきます」
おじき‐しゅう【御直衆】‥ヂキ‥
直参じきさんの敬称。
⇒お‐じき【御直】
おし‐きず【押し傷】
押したために生じた果物などの傷。
お‐しきせ【御仕着せ】
⇒しきせ
おじぎ‐そう【含羞草】‥サウ
マメ科の小低木で、園芸上は一年草。ブラジル原産。日本には天保年間に渡来。茎は直立。高さ約30センチメートル。細毛ととげをもつ。葉に触れると閉じて葉柄を垂れ、暫くして開く。また温度・光・電気などの刺激にも敏感に反応する。夏、葉腋に花柄を出し、淡紅色の小花を球状に付ける。花後に莢さやを生ずる。知羞草。ネムリグサ。ミモザ。〈[季]夏〉
おじぎそう
おしき‐の‐たまかずら【押木珠縵】‥カヅラ
上代の髪飾りの一つ。木の枝の形の立飾たちかざりに玉をつけた冠。
おし‐きり【押切り】
①馬のたてがみを数センチメートルの長さにそろえて切ったもの。
②秣まぐさや苆すさなどをきざみ切る用具。飼葉切り。
③押切判の略。
⇒おしきり‐ちょう【押切帳】
⇒おしきり‐ばん【押切判】
おしきり‐ちょう【押切帳】‥チヤウ
商人が金銭を渡した時、受取の証として割印を受ける帳簿。判取帳。
⇒おし‐きり【押切り】
おしきり‐ばん【押切判】
割印。
⇒おし‐きり【押切り】
おし‐き・る【押し切る】
〔他五〕
①押しつけて断ち切る。
②「切る」を強めていう語。
③困難を排して目的を果たす。おしとおす。浮世物語「―・るべき軍場いくさばをも逃げ崩して」。「反対を―・る」
④絶えず櫓ろを押して舟を進める。流れに逆らって舟を進める。
おし‐くくみ【押し包み】
つつんだもの。おくるみ。金葉和歌集雑「大路に子を捨てて侍りける―に書きつけて侍りける」
おし‐くく・む【押し包む】
〔他四〕
つつみ込む。源氏物語夕顔「上蓆うわむしろに―・みて」
おし‐くさ【押し草】
草をたばねて押し、魚を寄せて取る川漁の方法。
おし‐くだ・す【押し下す】
〔他四〕
おしさげる。おしおとす。源氏物語紅葉賀「平調に―・して調べ給ふ」
おし‐ぐつ【鴛鴦沓】ヲシ‥
(オシドリの剣羽に似るからいう)先の反そった沓。はなたか。びこう。
おし‐ぐま【押し隈】
俳優の隈取りを紙や布に押しうつしたもの。
おし‐くらべ【押し競べ】
互いに押しあい、倒れたり退いたりした者を負けとする遊戯。おしっくら。おしくら。
おしくら‐まんじゅう【押し競饅頭】‥ヂユウ
多人数がぎっしり寄り集まって、互いに押しくらべをする遊戯。
おし‐ぐり【押栗】
(岩手県の一部で)搗栗かちぐりのこと。
おし‐げ【惜しげ】ヲシ‥
惜しがるような様子。「―もなく」
おじ‐け【怖気】オヂ‥
こわがる気持。恐怖心。おぞけ。「―をふるう」
⇒おじけ‐だ・つ【怖気立つ】
⇒おじけ‐づ・く【怖気付く】
おしけく【惜しけく】ヲシケク
(惜シのク語法)惜しいこと。雄略紀「馬の八匹やつぎは―もなし」
おし‐け・し【惜しけし】ヲシ‥
〔形ク〕
惜しい。源氏物語胡蝶「淵に身なげむ名やは―・き」
おじけ‐だ・つ【怖気立つ】オヂ‥
〔自五〕
こわくてぞっとする。
⇒おじ‐け【怖気】
おし‐け・つ【押し消つ】
〔他四〕
うち消す。圧倒する。源氏物語葵「上達部はいとことなるを、ひとところの御光には―・たれためり」
おじけ‐づ・く【怖気付く】オヂ‥
〔自五〕
恐怖心が生ずる。
⇒おじ‐け【怖気】
お‐しげり【御しげり】
(遊里語。動詞シゲルの連用形にオが付いたもの)男女が情を交わすこと。多く「おしげりなされ」の意で用いる。
おじ・ける【怖ける】オヂケル
〔自下一〕
こわがって畏縮する。ひるむ。おじる。「―・けて口がきけない」
おじ‐ご【伯父御・叔父御】ヲヂ‥
「おじ」を敬っていう語。
おしこうじ‐どの【押小路殿】‥ヂ‥
鎌倉時代の里内裏・仙洞御所の一つ。京都市押小路(二条通と三条通との間)の南、室町の東にあった殿舎。後鳥羽上皇などが用いた。押小路烏丸殿。
おしこうじ‐やき【押小路焼】‥ヂ‥
江戸前期に京都市中京区押小路付近で作られた低火度色釉の陶器。
おし‐ごと【押し事】
無理におしつけること。特に、神仏の奇特を信ぜず、それを否定するようなことを言うこと。浄瑠璃、長町女腹切「知つてゐながら此の伯母が―したる其のとがめ」
おし‐ごと【推し言】
当て推量でいう言葉。臆説。古今著聞集11「この人は―する人にこそ」
おし‐こな・す
〔自四〕
(「こなす」を強めた言い方)
①十分に身につけ、自由自在にあつかう。舞正語磨下「能はただ―・して達者によくするこそ、見ても心地よけれ」
②人をのんで相対する。高飛車たかびしゃに出る。傾城禁短気「たしか此方は大坂で見たやうに存ずるが、京生れとは、跡の月からのことでござるかと、―・して素人顔をさせず」
おし‐こみ【押込み】
①無理に入れること。
②(→)押入れに同じ。
③人家におしこむ強盗。おしこみ強盗。
⇒おしこみ‐つうふう【押込み通風】
おしこみ‐つうふう【押込み通風】
人工通風の一種。扇風機または送風機で高圧空気を火炉に送り燃焼を増加させる装置。また、室内の換気用にも使う。
⇒おし‐こみ【押込み】
おし‐こ・む【押し込む】
[一]〔自五〕
①ぎっしりつまる。ぎゅうぎゅうづめになる。紫式部日記「寝殿のひんがしの廊、渡殿の戸口まで、ひまもなく―・みてゐたれば」
②無理に入る。おしいる。人情本、春色辰巳園「ひよつとまたうかれ仲間が―・むといけねへから」
③強盗に入る。
[二]〔他五〕
「おしこめる」に同じ。
[三]〔他下二〕
⇒おしこめる(下一)
おし‐こめ【押込め】
江戸時代の刑罰の一種。屏居へいきょさせて出入りを禁ずる刑。禁籠。
⇒おしこめ‐いんきょ【押込め隠居】
おしこめ‐いんきょ【押込め隠居】
江戸時代、本人の意思によらず、戸主を親権者・後見人または親族会が強制して隠居させたこと。
⇒おし‐こめ【押込め】
おし‐こ・める【押し込める】
〔他下一〕[文]おしこ・む(下二)
①押し入れる。強いてはいらせる。「狭い部屋に6人も―・める」
②閉じこめる。監禁する。平家物語2「法皇をば鳥羽殿へ―・めまゐらせうど候ふが」。「奥座敷に―・める」
③内につめこむ。「かばんに本を―・める」
④心におさめて口に出さない。源氏物語末摘花「―・めたるは苦しかりけり」
おし‐こ・る【押し凝る】
〔自四〕
こみあう。かたまりになる。源氏物語葵「女房三十人ばかり―・りて」
おし‐ころ・す【押し殺す・圧し殺す】
〔他五〕
①抑えつけて殺す。平家物語12「平家の子ども取り集めて、水に入るるもあり、土にうづむもあり、―・し、さし殺し、さまざまにす」
②「殺す」を強めていう語。可笑記「平癒すれば上手ぶりをいたし、―・したる病者の事をば」
③笑い・声・感情などの勢いをおさえる。「悲しみを―・す」「―・した声で言う」
おし‐さ・げる【押し下げる】
〔他下一〕[文]おしさ・ぐ(下二)
押して下の方にやる。
おし‐さん【御師さん】
「お師匠さん」の略。浮世風呂3「手習の―へ行つて」
おじ‐さん【伯父さん・叔父さん・小父さん】ヲヂ‥
①伯父・叔父を敬って、また親しんで呼ぶ語。
②(「小父さん」と書く)(主に年少者が)よその年配の男性を親しんで呼ぶ語。「隣の―」
③ヒメジ科の海産の硬骨魚。全長30センチメートル。下あごに一対の白く長いヒゲをもつ。南日本以南からインド・西太平洋域の砂底やサンゴ礁に生息。食用。
おし‐しお・る【押し責る】‥シヲル
〔他四〕
涙などでくもる眼を強いて見張る。源氏物語柏木「目も見えずやと―・りて見給ふ」
おし‐しずま・る【押し静まる】‥シヅマル
〔自四〕
しずまりかえる。浄瑠璃、凱陣八島「大事の評議なれば―・る」
おし‐しず・める【押し沈める・押し鎮める】‥シヅメル
〔他下一〕[文]おししづ・む(下二)
①おして沈ませる。
②おさえて沈静させる。やわらげる。源氏物語常夏「声のどやかに―・めて、いひ出したるは」
③圧倒して没落させる。源氏物語少女「しひて女御を―・め給ふもつらきに」
おじ‐じゃ‐ひと【伯父じゃ人・叔父じゃ人】ヲヂヂヤ‥
(「おじである人」の意)おじさん。「おじじゃ者」とも。狂言、木六駄「都の―の方へ年暮の祝儀を遣はす」
おし‐ずいりょう【押し推量】‥リヤウ
当て推量。
おし‐ずし【押鮨】
方形の型の中にすし飯を詰め、その上に魚介類・卵焼などの種たねをのせて押しかためて作る鮨。箱鮨。大阪鮨。〈[季]夏〉
おし‐すす・める【推し進める・押し進める】
〔他下一〕
物事がはかどるように、積極的に行う。推進する。「福祉政策を―・める」
お‐しずまり【御寝】‥シヅマリ
(お静まりの意)「寝ること」の尊敬語。おやすみ。ぎょしん。日中行事「―のほどに…各臥しあへり」
おし‐ずもう【押し相撲】‥ズマフ
相撲で、四つに組まず、相手を押し倒したり押し出したりすること。また、その技を用いた相撲。
おし‐す・る【押し摩る】
〔他四〕
押し揉む。今昔物語集5「我が乳を―・らむに」
おしず‐れいざ【お静礼三】オシヅ‥
歌舞伎脚本。本名題「契情曾我廓亀鑑けいせいそがくるわかがみ」。9幕。河竹黙阿弥作の世話物。1867年(慶応3)初演。非人の女太夫お静と奥州屋の手代礼三郎との身分違いによる悲恋を脚色。
おし‐せま・る【押し迫る】
〔自五〕
まぢかに来る。限度ぎりぎりになる。「提出期限が―・る」「山が海岸に―・る」
おし‐ぜみ【唖蝉】
鳴かない蝉。雌めすの蝉。〈[季]夏〉
おし‐ぞめ【捺染】
⇒なっせん
お‐した【御下】
①目上の者からいただく食膳の残り。おろし。おさがり。歌舞伎、小袖曾我薊色縫「旦那様とお妾は笹身のついた正身しょうみばかり、骨と皮は―に出して」
②支配下の者。手下。軽口御前男「…と申す御代官あり。―の百姓」
③歌舞伎で、下級の役者。「おしたの若い衆」とも。
お‐しだ【雄羊歯】ヲ‥
オシダ科の大形多年生シダ。やや寒地の林に生え、根茎は肥大。葉は叢生で大形。葉柄は長さ約30センチメートル。褐色または黒褐色鱗片を密生。葉は羽状複葉。胞子嚢群は裏面の主脈に沿い2列生。乾燥した茎・根を綿馬根めんまこんと呼び、サナダムシ駆除に使用するが、劇薬。深山猪手みやまいので。
⇒おしだ‐か【雄羊歯科】
おし‐だい【圧鯛】‥ダヒ
タイの身を酢すに漬けて圧した食品。飯無鮨いいなしずしの一種。
おし‐だいこ【押太鼓】
進軍の合図に打つ陣太鼓。かかりだいこ。
おし‐たおし【押し倒し】‥タフシ
相撲の手の一つ。両手または片手を相手の腋わきの下や喉にかけ、押し上げるようにして後方に倒すもの。
おし‐たお・す【押し倒す】‥タフス
〔他五〕
押して倒す。「土俵際で―・す」
おしだ‐か【雄羊歯科】ヲ‥クワ
シダ類の一科。不完全環帯を持つ胞子嚢から成る子嚢群を葉の裏面脈上につけ、多くは包膜をもつ。約30属800種。オシダ・イノデ・ヤブソテツなど。
⇒お‐しだ【雄羊歯】
おし‐たが・う【押し違ふ】‥タガフ
〔自下二〕
わざと相手の意志にそむくようにする。和泉式部日記「―・へたる心地して」
おし‐だけ【唖竹】
唖が人を呼ぶ時に打ちたたく2本の短い竹。
お‐したし【御浸し】
オヒタシの訛。
お‐したじ【御下地】‥ヂ
①醤油。
②煮物のつゆ。
おし‐だし【押し出し】
①おしだすこと。
②相撲の手の一つ。両手または片手を相手の腋の下にかけ、押し上げるようにして土俵外に出すわざ。
③野球で、満塁のときに打者が四球または死球で出塁し、三塁走者がホームインすること。
④人中へ出た時の姿。恰幅かっぷく。「―がいい」
⑤演劇で、場面転換や、台上の人物を登場させるため、大道具を舞台奥から前方へ押し出すこと。
⑥火山の山腹に流れ出た溶岩流。浅間山のものが有名。「鬼―」
⑦金属やプラスチックなどの材料に強圧を加えて隙間から押し出し、所定の形状の棒・管・線などを作る加工法。
⇒おしだし‐ぶつ【押出仏】
おしだし‐ぶつ【押出仏】
仏像造法の一つ。半肉彫りに鋳造した原型に薄い銅板を置き、槌や鏨たがねで像を浮き出させたもの。打出仏。鎚鍱仏ついちょうぶつ。
⇒おし‐だし【押し出し】
おし‐だ・す【押し出す】
[一]〔自五〕
①下(底)から押して出る。
②大勢揃って出かける。くり出す。
③多人数の中へ出て行く。
④公然となる。好色一代女5「さのみ―・してのいたづらにはあらず」
[二]〔他五〕
①押して外へ出す。「土俵の外へ―・す」
②積極的に出して示す。「減税を前面に―・す」
お‐したため【御認め】
(女房詞)宮廷で、臣下に賜る食事。
おし‐た・つ【押し立つ】
[一]〔自四〕
①「立つ」を強めていう語。沙石集2「不動、火炎の前に―・ち」
②無遠慮な振舞をする。我がを張る。源氏物語桐壺「いと―・ち、かどかどしきところ物し給ふ御方にて」
[二]〔他下二〕
⇒おしたてる(下一)
おしたて‐もん【押立て門】
2本の柱だけを立てて、扉を左右につけた手軽な門。今昔物語集24「桧垣して―なる家あり」
おし‐た・てる【押し立てる】
〔他下一〕[文]おした・つ(下二)
①押して立てる。
②「立てる」を強めていう語。
③無理押しする。無理に行わせる。宇津保物語蔵開上「待ちうけ奉りて―・てて遊びて殿におはす」
④表面に立てる。推挙する。「団長に―・てる」
おじ‐だまし【叔父騙し】ヲヂ‥
アホウドリの別名。
おし‐だま・る【押し黙る】
〔自五〕
じっとだまる。全く沈黙する。〈日葡辞書〉。「むくれて―・る」
おしち【お七】
⇒やおやおしち(八百屋お七)。
⇒おしち‐かぜ【お七風】
おしち‐かぜ【お七風】
江戸本郷の八百屋お七の放火事件の後に起こった流行性感冒。
⇒おしち【お七】
お‐しちや【御七夜】
①子供が生まれて7日目の祝い。
②報恩講。〈[季]冬〉
おしっ‐くら【押しっくら】
(→)「おしくらべ」に同じ。
お‐しつけ【試饌】
(女房詞)お毒見。
おし‐つけ【押し付け】
[一]〔名〕
①押しつけること。
②「押付の板」の略。
[二]〔副〕
やがて。程なく。おっつけ。狂言、入間川「―帰国もせうと思ふが」
⇒おしつけ‐の‐いた【押付の板】
⇒おしつけ‐わざ【押し付け業】
おしつけ‐がまし・い【押し付けがましい】
〔形〕
おしつけるような態度である。相手の気持にかまわず、無理にさせるようだ。「―・い言い方」
おしつけ‐の‐いた【押付の板】
よろいの背の最上部、肩上わたがみの下、逆板さかいたの上にある板。おしつけ。
⇒おし‐つけ【押し付け】
おし‐つ・ける【押し付ける】
〔他下一〕[文]おしつ・く(下二)
①強く押す。「相手を壁に―・ける」
②仕事や責任を無理に引き受けさせる。おっつける。「役員を―・ける」
おしつけ‐わざ【押し付け業】
無理にさせること。好色一代女1「それも―には思ひもよらず」
⇒おし‐つけ【押し付け】
お‐しっこ
(幼児語)小便。
おし‐つつ・む【押し包む】
〔他五〕
①「つつむ」を強めていう語。
②強いて隠す。
おし‐つぶ・す【押し潰す】
〔他五〕
圧迫してつぶす。「土砂が家を―・す」「生徒の個性を―・す」
おし‐つま・る【押し詰まる】
〔自五〕
①切迫する。さしせまる。「情勢が―・る」
②年末に近くなる。「今年も―・った」
おし‐つ・める【押し詰める】
[文]おしつ・む(下二)
[一]〔他下一〕
①押して入れこむ。つめこむ。
②押して動けないようにする。「土壇場に―・める」
③おしつけてちぢめる。圧縮する。また、要約する。「―・めて言えば」
[二]〔自下一〕
年末に近くなる。おしつまる。浮世風呂3「暮に―・めて人手はございませずネ」
おし‐て【押手】
(オシデとも)
①てのひらに朱・墨などを塗り、文書に押して印章とすること。その証拠の印。手印。宇津保物語蔵開上「その戸には文殿と―さしたり」
②琵琶・琴などを弾くとき、左手で弦を押して音を変化させる弾き方。また、その左手。源氏物語紅梅「琵琶は―しづやかなるをよきにするものなるに」
③弓術で、左手。ゆんで。おしかた。↔引手ひきで。
④圧し。おさえ。人情本、春色辰巳園「どうも―が利かなくつてじれつてへよ」
⇒おして‐いれ【押手入】
⇒おして‐づくり【押手作り】
⇒おして‐ぶみ【押手文】
おし‐て【押して】
〔副〕
しいて。むりに。
おして‐いれ【押手入】
印形いんぎょうを入れる器。
⇒おし‐て【押手】
⇒おし‐かぶせ【押し被せ】
おしかぶせ‐だんそう【押し被せ断層】
断層面がほぼ水平かそれに近い衝上断層。
⇒おし‐かぶせ【押し被せ】
おし‐がみ【押紙】
①疑問や注意事項を記し、文書にはりつけた紙。付箋。おうし。
②張紙。
③吸取紙の別称。
おし‐かも【鴛鴦鴨】ヲシ‥
オシドリの異称。
おし‐から【押し柄】
押しの強い性質。後に音読してオウヘイ(横柄)とも。今昔物語集28「肝太くして―になむありける」
⇒おしから‐だ・つ【押し柄立つ】
おしから‐だ・つ【押し柄立つ】
〔自四〕
押しの強い性質があらわれる。宇治拾遺物語7「肝太く―・ちてなんおはしける」
⇒おし‐から【押し柄】
おし‐がり【押借り】
無理に金品を借りること。
おし‐が・る【惜しがる】ヲシ‥
〔他五〕
惜しそうな様子をする。惜しいと思う。残念がる。
おし‐かわ【韋】ヲシカハ
(ヲシ(食)カハ(皮)の意)口に噛んでやわらかくした皮。なめし皮。もみ皮。仁徳紀「―の緡あしお」
おしかわ【押川】‥カハ
姓氏の一つ。
⇒おしかわ‐しゅんろう【押川春浪】
おしかわ‐しゅんろう【押川春浪】‥カハ‥ラウ
小説家。本名、方存まさより。父方義は東北学院創立者。松山生れ。早大卒。巌谷小波の知遇を得、軍事愛国冒険未来小説を著し、少年達の熱い共感を呼んだ。「冒険世界」「武侠世界」誌主宰。作「海底軍艦」「新日本島」など。(1876〜1914)
⇒おしかわ【押川】
お‐しき【折敷】ヲ‥
(「折り敷く」の連用形から)四方に折りまわした縁をつけた、へぎ製の角盆または隅切盆。食器や神饌をのせるのに用いる。足打折敷・角切すみきり折敷・そば折敷・山折敷・縁高ふちだか折敷・かんなかけ折敷など種類も多い。
お‐しき【御敷】
(女房詞)敷居しきい。
おし‐ぎ【押木】
彫金師が彫金に用いる木の台。
お‐じき【御直】‥ヂキ
貴人が直接に物事をすること。おじきじき。
⇒おじき‐しゅう【御直衆】
おじ‐き【伯父貴・叔父貴】ヲヂ‥
「おじ」を敬い、また、親しんでいう称。
お‐じぎ【御辞儀】
「辞儀」の丁寧な言い方。
①頭をさげて敬礼すること。
②辞退。遠慮。浮世風呂2「膳を据ゑるものを―はぶしつけだのと」。「―なしにいただきます」
おじき‐しゅう【御直衆】‥ヂキ‥
直参じきさんの敬称。
⇒お‐じき【御直】
おし‐きず【押し傷】
押したために生じた果物などの傷。
お‐しきせ【御仕着せ】
⇒しきせ
おじぎ‐そう【含羞草】‥サウ
マメ科の小低木で、園芸上は一年草。ブラジル原産。日本には天保年間に渡来。茎は直立。高さ約30センチメートル。細毛ととげをもつ。葉に触れると閉じて葉柄を垂れ、暫くして開く。また温度・光・電気などの刺激にも敏感に反応する。夏、葉腋に花柄を出し、淡紅色の小花を球状に付ける。花後に莢さやを生ずる。知羞草。ネムリグサ。ミモザ。〈[季]夏〉
おじぎそう
おしき‐の‐たまかずら【押木珠縵】‥カヅラ
上代の髪飾りの一つ。木の枝の形の立飾たちかざりに玉をつけた冠。
おし‐きり【押切り】
①馬のたてがみを数センチメートルの長さにそろえて切ったもの。
②秣まぐさや苆すさなどをきざみ切る用具。飼葉切り。
③押切判の略。
⇒おしきり‐ちょう【押切帳】
⇒おしきり‐ばん【押切判】
おしきり‐ちょう【押切帳】‥チヤウ
商人が金銭を渡した時、受取の証として割印を受ける帳簿。判取帳。
⇒おし‐きり【押切り】
おしきり‐ばん【押切判】
割印。
⇒おし‐きり【押切り】
おし‐き・る【押し切る】
〔他五〕
①押しつけて断ち切る。
②「切る」を強めていう語。
③困難を排して目的を果たす。おしとおす。浮世物語「―・るべき軍場いくさばをも逃げ崩して」。「反対を―・る」
④絶えず櫓ろを押して舟を進める。流れに逆らって舟を進める。
おし‐くくみ【押し包み】
つつんだもの。おくるみ。金葉和歌集雑「大路に子を捨てて侍りける―に書きつけて侍りける」
おし‐くく・む【押し包む】
〔他四〕
つつみ込む。源氏物語夕顔「上蓆うわむしろに―・みて」
おし‐くさ【押し草】
草をたばねて押し、魚を寄せて取る川漁の方法。
おし‐くだ・す【押し下す】
〔他四〕
おしさげる。おしおとす。源氏物語紅葉賀「平調に―・して調べ給ふ」
おし‐ぐつ【鴛鴦沓】ヲシ‥
(オシドリの剣羽に似るからいう)先の反そった沓。はなたか。びこう。
おし‐ぐま【押し隈】
俳優の隈取りを紙や布に押しうつしたもの。
おし‐くらべ【押し競べ】
互いに押しあい、倒れたり退いたりした者を負けとする遊戯。おしっくら。おしくら。
おしくら‐まんじゅう【押し競饅頭】‥ヂユウ
多人数がぎっしり寄り集まって、互いに押しくらべをする遊戯。
おし‐ぐり【押栗】
(岩手県の一部で)搗栗かちぐりのこと。
おし‐げ【惜しげ】ヲシ‥
惜しがるような様子。「―もなく」
おじ‐け【怖気】オヂ‥
こわがる気持。恐怖心。おぞけ。「―をふるう」
⇒おじけ‐だ・つ【怖気立つ】
⇒おじけ‐づ・く【怖気付く】
おしけく【惜しけく】ヲシケク
(惜シのク語法)惜しいこと。雄略紀「馬の八匹やつぎは―もなし」
おし‐け・し【惜しけし】ヲシ‥
〔形ク〕
惜しい。源氏物語胡蝶「淵に身なげむ名やは―・き」
おじけ‐だ・つ【怖気立つ】オヂ‥
〔自五〕
こわくてぞっとする。
⇒おじ‐け【怖気】
おし‐け・つ【押し消つ】
〔他四〕
うち消す。圧倒する。源氏物語葵「上達部はいとことなるを、ひとところの御光には―・たれためり」
おじけ‐づ・く【怖気付く】オヂ‥
〔自五〕
恐怖心が生ずる。
⇒おじ‐け【怖気】
お‐しげり【御しげり】
(遊里語。動詞シゲルの連用形にオが付いたもの)男女が情を交わすこと。多く「おしげりなされ」の意で用いる。
おじ・ける【怖ける】オヂケル
〔自下一〕
こわがって畏縮する。ひるむ。おじる。「―・けて口がきけない」
おじ‐ご【伯父御・叔父御】ヲヂ‥
「おじ」を敬っていう語。
おしこうじ‐どの【押小路殿】‥ヂ‥
鎌倉時代の里内裏・仙洞御所の一つ。京都市押小路(二条通と三条通との間)の南、室町の東にあった殿舎。後鳥羽上皇などが用いた。押小路烏丸殿。
おしこうじ‐やき【押小路焼】‥ヂ‥
江戸前期に京都市中京区押小路付近で作られた低火度色釉の陶器。
おし‐ごと【押し事】
無理におしつけること。特に、神仏の奇特を信ぜず、それを否定するようなことを言うこと。浄瑠璃、長町女腹切「知つてゐながら此の伯母が―したる其のとがめ」
おし‐ごと【推し言】
当て推量でいう言葉。臆説。古今著聞集11「この人は―する人にこそ」
おし‐こな・す
〔自四〕
(「こなす」を強めた言い方)
①十分に身につけ、自由自在にあつかう。舞正語磨下「能はただ―・して達者によくするこそ、見ても心地よけれ」
②人をのんで相対する。高飛車たかびしゃに出る。傾城禁短気「たしか此方は大坂で見たやうに存ずるが、京生れとは、跡の月からのことでござるかと、―・して素人顔をさせず」
おし‐こみ【押込み】
①無理に入れること。
②(→)押入れに同じ。
③人家におしこむ強盗。おしこみ強盗。
⇒おしこみ‐つうふう【押込み通風】
おしこみ‐つうふう【押込み通風】
人工通風の一種。扇風機または送風機で高圧空気を火炉に送り燃焼を増加させる装置。また、室内の換気用にも使う。
⇒おし‐こみ【押込み】
おし‐こ・む【押し込む】
[一]〔自五〕
①ぎっしりつまる。ぎゅうぎゅうづめになる。紫式部日記「寝殿のひんがしの廊、渡殿の戸口まで、ひまもなく―・みてゐたれば」
②無理に入る。おしいる。人情本、春色辰巳園「ひよつとまたうかれ仲間が―・むといけねへから」
③強盗に入る。
[二]〔他五〕
「おしこめる」に同じ。
[三]〔他下二〕
⇒おしこめる(下一)
おし‐こめ【押込め】
江戸時代の刑罰の一種。屏居へいきょさせて出入りを禁ずる刑。禁籠。
⇒おしこめ‐いんきょ【押込め隠居】
おしこめ‐いんきょ【押込め隠居】
江戸時代、本人の意思によらず、戸主を親権者・後見人または親族会が強制して隠居させたこと。
⇒おし‐こめ【押込め】
おし‐こ・める【押し込める】
〔他下一〕[文]おしこ・む(下二)
①押し入れる。強いてはいらせる。「狭い部屋に6人も―・める」
②閉じこめる。監禁する。平家物語2「法皇をば鳥羽殿へ―・めまゐらせうど候ふが」。「奥座敷に―・める」
③内につめこむ。「かばんに本を―・める」
④心におさめて口に出さない。源氏物語末摘花「―・めたるは苦しかりけり」
おし‐こ・る【押し凝る】
〔自四〕
こみあう。かたまりになる。源氏物語葵「女房三十人ばかり―・りて」
おし‐ころ・す【押し殺す・圧し殺す】
〔他五〕
①抑えつけて殺す。平家物語12「平家の子ども取り集めて、水に入るるもあり、土にうづむもあり、―・し、さし殺し、さまざまにす」
②「殺す」を強めていう語。可笑記「平癒すれば上手ぶりをいたし、―・したる病者の事をば」
③笑い・声・感情などの勢いをおさえる。「悲しみを―・す」「―・した声で言う」
おし‐さ・げる【押し下げる】
〔他下一〕[文]おしさ・ぐ(下二)
押して下の方にやる。
おし‐さん【御師さん】
「お師匠さん」の略。浮世風呂3「手習の―へ行つて」
おじ‐さん【伯父さん・叔父さん・小父さん】ヲヂ‥
①伯父・叔父を敬って、また親しんで呼ぶ語。
②(「小父さん」と書く)(主に年少者が)よその年配の男性を親しんで呼ぶ語。「隣の―」
③ヒメジ科の海産の硬骨魚。全長30センチメートル。下あごに一対の白く長いヒゲをもつ。南日本以南からインド・西太平洋域の砂底やサンゴ礁に生息。食用。
おし‐しお・る【押し責る】‥シヲル
〔他四〕
涙などでくもる眼を強いて見張る。源氏物語柏木「目も見えずやと―・りて見給ふ」
おし‐しずま・る【押し静まる】‥シヅマル
〔自四〕
しずまりかえる。浄瑠璃、凱陣八島「大事の評議なれば―・る」
おし‐しず・める【押し沈める・押し鎮める】‥シヅメル
〔他下一〕[文]おししづ・む(下二)
①おして沈ませる。
②おさえて沈静させる。やわらげる。源氏物語常夏「声のどやかに―・めて、いひ出したるは」
③圧倒して没落させる。源氏物語少女「しひて女御を―・め給ふもつらきに」
おじ‐じゃ‐ひと【伯父じゃ人・叔父じゃ人】ヲヂヂヤ‥
(「おじである人」の意)おじさん。「おじじゃ者」とも。狂言、木六駄「都の―の方へ年暮の祝儀を遣はす」
おし‐ずいりょう【押し推量】‥リヤウ
当て推量。
おし‐ずし【押鮨】
方形の型の中にすし飯を詰め、その上に魚介類・卵焼などの種たねをのせて押しかためて作る鮨。箱鮨。大阪鮨。〈[季]夏〉
おし‐すす・める【推し進める・押し進める】
〔他下一〕
物事がはかどるように、積極的に行う。推進する。「福祉政策を―・める」
お‐しずまり【御寝】‥シヅマリ
(お静まりの意)「寝ること」の尊敬語。おやすみ。ぎょしん。日中行事「―のほどに…各臥しあへり」
おし‐ずもう【押し相撲】‥ズマフ
相撲で、四つに組まず、相手を押し倒したり押し出したりすること。また、その技を用いた相撲。
おし‐す・る【押し摩る】
〔他四〕
押し揉む。今昔物語集5「我が乳を―・らむに」
おしず‐れいざ【お静礼三】オシヅ‥
歌舞伎脚本。本名題「契情曾我廓亀鑑けいせいそがくるわかがみ」。9幕。河竹黙阿弥作の世話物。1867年(慶応3)初演。非人の女太夫お静と奥州屋の手代礼三郎との身分違いによる悲恋を脚色。
おし‐せま・る【押し迫る】
〔自五〕
まぢかに来る。限度ぎりぎりになる。「提出期限が―・る」「山が海岸に―・る」
おし‐ぜみ【唖蝉】
鳴かない蝉。雌めすの蝉。〈[季]夏〉
おし‐ぞめ【捺染】
⇒なっせん
お‐した【御下】
①目上の者からいただく食膳の残り。おろし。おさがり。歌舞伎、小袖曾我薊色縫「旦那様とお妾は笹身のついた正身しょうみばかり、骨と皮は―に出して」
②支配下の者。手下。軽口御前男「…と申す御代官あり。―の百姓」
③歌舞伎で、下級の役者。「おしたの若い衆」とも。
お‐しだ【雄羊歯】ヲ‥
オシダ科の大形多年生シダ。やや寒地の林に生え、根茎は肥大。葉は叢生で大形。葉柄は長さ約30センチメートル。褐色または黒褐色鱗片を密生。葉は羽状複葉。胞子嚢群は裏面の主脈に沿い2列生。乾燥した茎・根を綿馬根めんまこんと呼び、サナダムシ駆除に使用するが、劇薬。深山猪手みやまいので。
⇒おしだ‐か【雄羊歯科】
おし‐だい【圧鯛】‥ダヒ
タイの身を酢すに漬けて圧した食品。飯無鮨いいなしずしの一種。
おし‐だいこ【押太鼓】
進軍の合図に打つ陣太鼓。かかりだいこ。
おし‐たおし【押し倒し】‥タフシ
相撲の手の一つ。両手または片手を相手の腋わきの下や喉にかけ、押し上げるようにして後方に倒すもの。
おし‐たお・す【押し倒す】‥タフス
〔他五〕
押して倒す。「土俵際で―・す」
おしだ‐か【雄羊歯科】ヲ‥クワ
シダ類の一科。不完全環帯を持つ胞子嚢から成る子嚢群を葉の裏面脈上につけ、多くは包膜をもつ。約30属800種。オシダ・イノデ・ヤブソテツなど。
⇒お‐しだ【雄羊歯】
おし‐たが・う【押し違ふ】‥タガフ
〔自下二〕
わざと相手の意志にそむくようにする。和泉式部日記「―・へたる心地して」
おし‐だけ【唖竹】
唖が人を呼ぶ時に打ちたたく2本の短い竹。
お‐したし【御浸し】
オヒタシの訛。
お‐したじ【御下地】‥ヂ
①醤油。
②煮物のつゆ。
おし‐だし【押し出し】
①おしだすこと。
②相撲の手の一つ。両手または片手を相手の腋の下にかけ、押し上げるようにして土俵外に出すわざ。
③野球で、満塁のときに打者が四球または死球で出塁し、三塁走者がホームインすること。
④人中へ出た時の姿。恰幅かっぷく。「―がいい」
⑤演劇で、場面転換や、台上の人物を登場させるため、大道具を舞台奥から前方へ押し出すこと。
⑥火山の山腹に流れ出た溶岩流。浅間山のものが有名。「鬼―」
⑦金属やプラスチックなどの材料に強圧を加えて隙間から押し出し、所定の形状の棒・管・線などを作る加工法。
⇒おしだし‐ぶつ【押出仏】
おしだし‐ぶつ【押出仏】
仏像造法の一つ。半肉彫りに鋳造した原型に薄い銅板を置き、槌や鏨たがねで像を浮き出させたもの。打出仏。鎚鍱仏ついちょうぶつ。
⇒おし‐だし【押し出し】
おし‐だ・す【押し出す】
[一]〔自五〕
①下(底)から押して出る。
②大勢揃って出かける。くり出す。
③多人数の中へ出て行く。
④公然となる。好色一代女5「さのみ―・してのいたづらにはあらず」
[二]〔他五〕
①押して外へ出す。「土俵の外へ―・す」
②積極的に出して示す。「減税を前面に―・す」
お‐したため【御認め】
(女房詞)宮廷で、臣下に賜る食事。
おし‐た・つ【押し立つ】
[一]〔自四〕
①「立つ」を強めていう語。沙石集2「不動、火炎の前に―・ち」
②無遠慮な振舞をする。我がを張る。源氏物語桐壺「いと―・ち、かどかどしきところ物し給ふ御方にて」
[二]〔他下二〕
⇒おしたてる(下一)
おしたて‐もん【押立て門】
2本の柱だけを立てて、扉を左右につけた手軽な門。今昔物語集24「桧垣して―なる家あり」
おし‐た・てる【押し立てる】
〔他下一〕[文]おした・つ(下二)
①押して立てる。
②「立てる」を強めていう語。
③無理押しする。無理に行わせる。宇津保物語蔵開上「待ちうけ奉りて―・てて遊びて殿におはす」
④表面に立てる。推挙する。「団長に―・てる」
おじ‐だまし【叔父騙し】ヲヂ‥
アホウドリの別名。
おし‐だま・る【押し黙る】
〔自五〕
じっとだまる。全く沈黙する。〈日葡辞書〉。「むくれて―・る」
おしち【お七】
⇒やおやおしち(八百屋お七)。
⇒おしち‐かぜ【お七風】
おしち‐かぜ【お七風】
江戸本郷の八百屋お七の放火事件の後に起こった流行性感冒。
⇒おしち【お七】
お‐しちや【御七夜】
①子供が生まれて7日目の祝い。
②報恩講。〈[季]冬〉
おしっ‐くら【押しっくら】
(→)「おしくらべ」に同じ。
お‐しつけ【試饌】
(女房詞)お毒見。
おし‐つけ【押し付け】
[一]〔名〕
①押しつけること。
②「押付の板」の略。
[二]〔副〕
やがて。程なく。おっつけ。狂言、入間川「―帰国もせうと思ふが」
⇒おしつけ‐の‐いた【押付の板】
⇒おしつけ‐わざ【押し付け業】
おしつけ‐がまし・い【押し付けがましい】
〔形〕
おしつけるような態度である。相手の気持にかまわず、無理にさせるようだ。「―・い言い方」
おしつけ‐の‐いた【押付の板】
よろいの背の最上部、肩上わたがみの下、逆板さかいたの上にある板。おしつけ。
⇒おし‐つけ【押し付け】
おし‐つ・ける【押し付ける】
〔他下一〕[文]おしつ・く(下二)
①強く押す。「相手を壁に―・ける」
②仕事や責任を無理に引き受けさせる。おっつける。「役員を―・ける」
おしつけ‐わざ【押し付け業】
無理にさせること。好色一代女1「それも―には思ひもよらず」
⇒おし‐つけ【押し付け】
お‐しっこ
(幼児語)小便。
おし‐つつ・む【押し包む】
〔他五〕
①「つつむ」を強めていう語。
②強いて隠す。
おし‐つぶ・す【押し潰す】
〔他五〕
圧迫してつぶす。「土砂が家を―・す」「生徒の個性を―・す」
おし‐つま・る【押し詰まる】
〔自五〕
①切迫する。さしせまる。「情勢が―・る」
②年末に近くなる。「今年も―・った」
おし‐つ・める【押し詰める】
[文]おしつ・む(下二)
[一]〔他下一〕
①押して入れこむ。つめこむ。
②押して動けないようにする。「土壇場に―・める」
③おしつけてちぢめる。圧縮する。また、要約する。「―・めて言えば」
[二]〔自下一〕
年末に近くなる。おしつまる。浮世風呂3「暮に―・めて人手はございませずネ」
おし‐て【押手】
(オシデとも)
①てのひらに朱・墨などを塗り、文書に押して印章とすること。その証拠の印。手印。宇津保物語蔵開上「その戸には文殿と―さしたり」
②琵琶・琴などを弾くとき、左手で弦を押して音を変化させる弾き方。また、その左手。源氏物語紅梅「琵琶は―しづやかなるをよきにするものなるに」
③弓術で、左手。ゆんで。おしかた。↔引手ひきで。
④圧し。おさえ。人情本、春色辰巳園「どうも―が利かなくつてじれつてへよ」
⇒おして‐いれ【押手入】
⇒おして‐づくり【押手作り】
⇒おして‐ぶみ【押手文】
おし‐て【押して】
〔副〕
しいて。むりに。
おして‐いれ【押手入】
印形いんぎょうを入れる器。
⇒おし‐て【押手】
広辞苑 ページ 2766 での【○教えるは学ぶの半ば】単語。