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え【方】🔗🔉

〔接尾〕 「その方」「その向き」の意を表す。「ゆく―」「しり―」「いにし―」

かた【方】🔗🔉

かた】 ①方位。方角。方向。方面。竹取物語「唐の―に向かひて伏し拝み給ふ」 ②所。場所。蜻蛉日記「いかで涼しき―もやあると」 ③手段。方法。源氏物語若紫「ともかうも、ただいまは聞えむ―なし」。「無念やる―ない」 ④(動詞連用形に付いて)しよう。しぶり。方法。また、すること。「話し―」「撃ち―止め」 ⑤仲間。組。源氏物語賢木「左右にこまどりに、―分かせ給へり」。「東―」「母―」「味―」 ⑥それに関係する人。それをする人。かかり。「寺―」「囃子はやし―」 ⑦頃。時分。伊勢物語「神無月のつごもり―」「暮れ―」 ⑧(貴人を、その居所の方向で間接的にさしたことから)人を、敬意をもっていう語。「あの―」 ⑨住んでいる所。身を寄せている家。「何某―」 ⇒方明く ⇒方塞がる

がた【方】🔗🔉

がた】 〔接尾〕 ①敬意を含んで複数を示す。「先生―」 ②その仲間・所属であることを示す。「幕府―」 ③おおよそのところの意を示す。「三割―高い」「夜明け―」

けだ【方・角】🔗🔉

けだ方・角】 ①四角な形。方形。三教指帰「―なる底に円まどかなる蓋ふたを覆うて」 ②品行方正であること。律儀であること。滑稽本、戯言浮世瓢箪「独り正しき者は危く至つて―なる時は礙さわるとかや」

さま【様・状・方】🔗🔉

さま様・状・方】 [一]〔名〕 (物事の方向・形・あり方・しかた・趣に関し包括的にいう語) ①方法。方式。形式。神代紀「其の病を療おさむる方さまを定む」。源氏物語常夏「物いふ―も知らず」 ②ありさま。ふう。様子。源氏物語桐壺「うちうちに思ひ給ふる―を奏し給へ」 ③すがた。かたち。なりふり。源氏物語桐壺「いみじきもののふ、仇敵なりとも見てはうちゑまれぬべき―のし給へれば」。「―を変える」「―にならない」 ④おもむき。趣向。体裁。源氏物語帚木「臨時のもてあそび物の…時につけつつ、―をかへて」 ⑤その時。古今和歌集「帰る―には路も知られず」 [二]〔代〕 ①(二人称。近世、多く遊里語で、通例女から男をさす)あなた。浄瑠璃、日本武尊吾妻鑑「―の心は浅ぎの伽羅に」 ②(三人称)あのかた。浄瑠璃、心中刃は氷の朔日「是れはととが手焼の鉄鎚煎餅、―に進ぜて下さりませ」 [三]〔接尾〕 ①(ザマとも)その方向。その方面。更級日記「大きなる人魂のたちて、京―へなむ来ぬると」。「横―」 ②氏名・官名・居所などの下に添える敬称。康富記宝徳2「禁裏―、今日同じく御受衣の事有り」 ③「こと」という意で、相手に対する敬意を含めて用いる。浄瑠璃、夕霧阿波鳴渡「久し振りで御無事なお顔、お嬉し―や」。浄瑠璃、卯月潤色「いとほし―や」 ④丁寧にいう語。「お待遠―」「御苦労―」 ⇒様に様を付ける ⇒様になる

へ【辺・方】🔗🔉

辺・方】 (ベとも) ①ほとり。あたり。そば。万葉集11「床の―去らず夢いめに見えこそ」 ②海辺。うみばた。万葉集17「沖へこぎ―にこぎ見れば」↔沖。 ③その方。万葉集7「磯に立ち沖―を見れば」 ④そのころ。万葉集6「春―は花咲きををり」

ほう【方】ハウ🔗🔉

ほうハウ (四角・医方などの意のときは、歴史的かなづかいホウとする) ➊①向き。かた。狂言、宗論「事の足らうた御方の―へ、われら如き者の斎非時ときひじに呼ばせられて」。浄瑠璃、女殺油地獄「野崎へは―が悪い」。「東の―に煙があがる」 ②ある地域。 ③ある部面・分野。「酒の―では引けを取らない」 ④話題のものをぼかして、その部面であることをいう語。「設計の―をやっている」 ⑤並べて幾つか考えられるものの、一つ。「酒より菓子の―がいい」 ⑥どちらかといえばこれだという部類をいう語。「勇気のある―だ」 ➋①四角。今昔物語集7「―なる石いわを磨きて」↔円。 ②四角の1辺の長さ。栄華物語「―四町をこめて大垣にして」。日葡辞書「シスンパウノハシラ」 ➌①しかた。やりかた。今昔物語集12「何を注しるしにてか時を量らむ。すべき―なし」 ②香・薬などの調合法。源氏物語鈴虫「荷葉かようの―をあはせたる名香」。日葡辞書「クスリノホウ」。「日本薬局―」 ③医術・陰陽おんようなどの道。今昔物語集31「陰陽の―をさへ極めたりけり」

み‐ざかり【真盛・方】🔗🔉

み‐ざかり真盛・方】 ちょうどさかりであること。まさかり。まっさいちゅう。大唐西域記長寛点「伽藍の門楼に煙焔方ミサカリに熾ゆ」

《方部》🔗🔉

《方部》 (かたへん) 「旗」「旅」などの偏としての「方」は「」の一部分で、「方」とは別。「」は、棒につけた吹き流しの象形で、はた・のぼりの意を表す。

[漢]方🔗🔉

 字形  筆順 〔方部0画/4画/教育/4293・4A7D〕 〔音〕ホウ〈ハウ〉(呉)(漢) 〔訓〕かた・あたる・まさに (名)みち・まさ [意味] ①ある向き。かた。 ㋐話し手・起点の位置からのむき。「遠くの方」「成績は上の方だ」「方位・方向・四方・下方・快方」 ㋑ある部面。分野。「営業の方を担当する」 ㋒並列されるものの中の一つ。「兄より弟の方ができが良い」 ②ある地域(の土地)。「地方・方言」 ③四角(い)。「方円・方丈・平方・正方形・直方体・前方後円墳」 ④(かどがあって)きちんとしている。「方正」 ⑤ふみ行うべき道。てだて。やりかた。(技)術。「方法・方便・処方・漢方」 ⑥まさに。ちょうど今。あたる。「民今方まさに殆あやうし」〔詩経〕「方今」 [解字] 解字象形。左右に柄の張り出したすきの形を描いたもの。左右に直線状に伸びる意から転じて、方向、かたわら、の意。 [下ツキ 一方・医方・盂方水方・恵方・遠方・快方・下方・漢方・貴方・局方・公方・後方・古方・十方・四方・上方・処方・西方・先方・前方・双方・大方・他方・地方・当方・途方・内方・八方・秘方・百方・複方・平方・薬方・有方・蘭方・立方・両方・六方 [難読] 方人かたうど・方舟はこぶね

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