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かん【寛】クワン🔗🔉

かんクワン ひろく、ゆったりしていること。度量がひろいこと。

かん‐い【寛衣】クワン‥🔗🔉

かん‐い寛衣クワン‥ ゆったりした着物。

かんえい‐ごぜんじあい【寛永御前試合】クワン‥アヒ🔗🔉

かんえい‐ごぜんじあい寛永御前試合クワン‥アヒ 講談の題名。寛永13年(1636)端午の節句に将軍家光の御前試合が行われたとして、架空の試合や銘々伝を語る。 ⇒かんえい【寛永】

かんえい‐さんばじゅつ【寛永三馬術】クワン‥🔗🔉

かんえい‐さんばじゅつ寛永三馬術クワン‥ 講談の題名。曲垣まがき平九郎・向井蔵人(度々平と仮称)・筑紫市兵衛を主人公とする。 ⇒かんえい【寛永】

かんえい‐じ【寛永寺】クワン‥🔗🔉

かんえい‐じ寛永寺クワン‥ 東京都台東区上野公園にある天台宗の寺。山号は東叡山。寛永2年(1625)天海が開山。歴代住持は法親王で、輪王寺宮門跡と称した。徳川将軍家の菩提所。 寛永寺 提供:東京都 ⇒かんえい【寛永】

かんえい‐しょかけいずでん【寛永諸家系図伝】クワン‥ヅ‥🔗🔉

かんえい‐しょかけいずでん寛永諸家系図伝クワン‥ヅ‥ (諸家はショケともよむ)江戸幕府が編纂した大名・旗本の系譜。徳川家光の命で、1641年(寛永18)編纂開始、43年完成。若年寄太田資宗を奉行に、林羅山ら儒者・僧侶が各家から提出された系譜を編纂。真名本(漢文体)・仮名本(漢字仮名交り)(ともに186巻)の2種がある。寛永譜。寛永系図。 ⇒かんえい【寛永】

かんえい‐せん【寛永銭】クワン‥🔗🔉

かんえい‐せん寛永銭クワン‥ (→)寛永通宝に同じ。 ⇒かんえい【寛永】

かんえい‐つうほう【寛永通宝】クワン‥🔗🔉

かんえい‐つうほう寛永通宝クワン‥ 江戸時代の代表的銭貨。表に「寛永通宝」の4字を記した銭。1636年(寛永13)〜1860年(万延1)鋳造。近江坂本・仙台・長門等全国各地で造られ、銭質や大小軽重に差がある。青銅・真鍮・鉄の3種がある。1枚1文に当たる一文銭(明治維新直後は1厘に通用)のほか四文銭しもんせんも発行。→青銭→芝銭→四文銭→鉄銭→銭座→新銭座。 寛永通宝 ⇒かんえい【寛永】

かんえい‐の‐ききん【寛永の飢饉】クワン‥🔗🔉

かんえい‐の‐ききん寛永の飢饉クワン‥ 江戸時代最初の全国的飢饉。寛永18、19年(1641、42)前後の旱魃・冷害による大凶作に、農民への過度な年貢賦課、米価の高騰などが重なり、死者数万人ともいわれる。この飢饉への対応を通して幕府・諸藩の農政や政治制度が整えられた。 ⇒かんえい【寛永】

かんえい‐の‐さんぴつ【寛永の三筆】クワン‥🔗🔉

かんえい‐の‐さんぴつ寛永の三筆クワン‥ (→)三筆㋒に同じ。 ⇒かんえい【寛永】

かんえん【寛延】クワン‥🔗🔉

かんえん寛延クワン‥ [文選]江戸中期、桃園天皇朝の年号。延享5年7月12日(1748年8月5日)改元、寛延4年10月27日(1751年12月14日)宝暦に改元。

かん‐か【寛仮】クワン‥🔗🔉

かん‐か寛仮クワン‥ 寛大に扱って容赦ようしゃすること。大目に見ること。

かん‐かい【寛解】クワン‥🔗🔉

かん‐かい寛解クワン‥ ①くつろぐこと。おだやかであること。 ②〔医〕(remission)病気そのものは完全に治癒していないが、症状が一時的あるいは永続的に軽減または消失すること。特に白血病などの場合に用いる。

かん‐かつ【寛闊】クワンクワツ🔗🔉

かん‐かつ寛闊クワンクワツ ①ゆったりとしていること。寛大なこと。度量の広いこと。男色大鑑「此少人気分は―にぞ生れつきて、物静に自からの若女がた」。「―な心」 ②性格や服装などが派手なこと。だて。好色一代男8「よろづ―に申しつけて」 ⇒かんかつ‐おんな【寛闊女】 ⇒かんかつ‐ごえ【寛闊声】 ⇒かんかつ‐すがた【寛闊姿】 ⇒かんかつ‐ねんぶつ【寛闊念仏】 ⇒かんかつ‐もの【寛闊者】

かんかつ‐おんな【寛闊女】クワンクワツヲンナ🔗🔉

かんかつ‐おんな寛闊女クワンクワツヲンナ はでで、ぜいたくな女。世間胸算用1「問屋の―」 ⇒かん‐かつ【寛闊】

かんかつ‐ごえ【寛闊声】クワンクワツゴヱ🔗🔉

かんかつ‐ごえ寛闊声クワンクワツゴヱ 悠揚として豪快な声。 ⇒かん‐かつ【寛闊】

かんかつ‐すがた【寛闊姿】クワンクワツ‥🔗🔉

かんかつ‐すがた寛闊姿クワンクワツ‥ はでな姿。だてすがた。 ⇒かん‐かつ【寛闊】

かんかつ‐ねんぶつ【寛闊念仏】クワンクワツ‥🔗🔉

かんかつ‐ねんぶつ寛闊念仏クワンクワツ‥ 信仰のためでなく、だてに唱える念仏。 ⇒かん‐かつ【寛闊】

かんかつ‐もの【寛闊者】クワンクワツ‥🔗🔉

かんかつ‐もの寛闊者クワンクワツ‥ だてしゃ。はでしゃ。 ⇒かん‐かつ【寛闊】 ○雁が飛べば石亀も地団駄がんがとべばいしがめもじだんだ 雁が飛ぶのを見て、石亀も飛ぼうとして地団駄を踏むこと。転じて、自分の分際を忘れ、みだりに他をまねようとすること。 ⇒がん【雁・鴈】

かん‐かん【寛緩】クワンクワン🔗🔉

かん‐かん寛緩クワンクワン ゆるやかなさま。おおようなさま。

かんぎ【寛喜】クワン‥🔗🔉

かんぎ寛喜クワン‥ [後魏書]鎌倉中期、後堀河天皇朝の年号。安貞3年3月5日(1229年3月31日)改元、寛喜4年4月2日(1232年4月23日)貞永に改元。 ⇒かんぎ‐の‐ききん【寛喜の飢饉】

かんぎ‐の‐ききん【寛喜の飢饉】クワン‥🔗🔉

かんぎ‐の‐ききん寛喜の飢饉クワン‥ 寛喜2年(1230)から翌年にかけての大飢饉。特に北陸・四国の被害は大きく、秋から翌年にかけ餓死者が続出。京都は屍に埋まったという。幕府も伊豆・駿河の農民救済のため出挙すいこ米を貸し出した。 ⇒かんぎ【寛喜】

かん‐けい【寛刑】クワン‥🔗🔉

かん‐けい寛刑クワン‥ 寛大な刑罰。

かんげん【寛元】クワン‥🔗🔉

かんげん寛元クワン‥ [宋書]鎌倉中期、後嵯峨・後深草天皇朝の年号。仁治4年2月26日(1243年3月18日)改元、寛元5年2月28日(1247年4月5日)宝治に改元。

かん‐げん【寛厳】クワン‥🔗🔉

かん‐げん寛厳クワン‥ ゆるやかなことと、厳しいこと。

かんこう【寛弘】クワン‥🔗🔉

かんこう寛弘クワン‥ 平安中期、一条・三条天皇朝の年号。長保6年7月20日(1004年8月8日)改元、寛弘9年12月25日(1013年2月8日)長和に改元。

かん‐こう【寛宏】クワンクワウ🔗🔉

かん‐こう寛宏クワンクワウ 心のひろいこと。

かん‐こう【寛厚】クワン‥🔗🔉

かん‐こう寛厚クワン‥ [三国志蜀志、先主伝評「先主は弘毅寛厚にして人を知り士を待てり」]心がゆったりしていて温厚なこと。「―な人柄」

かん‐こつ【寛骨・臗骨】クワン‥🔗🔉

かん‐こつ寛骨・臗骨クワン‥ 腰部で背骨と下肢との連結をなす骨。腸骨・坐骨・恥骨の三つが癒合したもの。→骨格(図)⇒かんこつ‐きゅう【寛骨臼】

かんこつ‐きゅう【寛骨臼】クワン‥キウ🔗🔉

かんこつ‐きゅう寛骨臼クワン‥キウ 大腿骨の上端部を入れて股関節を形成する寛骨側の凹部。髀臼ひきゅう⇒かん‐こつ【寛骨・臗骨】

かんじ【寛治】クワンヂ🔗🔉

かんじ寛治クワンヂ [礼記]平安後期、堀河天皇朝の年号。応徳4年4月7日(1087年5月11日)改元、寛治8年12月15日(1095年1月23日)嘉保に改元。

かん‐じょ【寛恕】クワン‥🔗🔉

かん‐じょ寛恕クワン‥ ①度量広く、おもいやりの深いこと。 ②ひろい心でゆるすこと。「ご―を乞う」

かんしょう【寛正】クワンシヤウ🔗🔉

かんしょう寛正クワンシヤウ [孔子家語]室町時代、後花園・後土御門天皇朝の年号。長禄4年12月21日(1461年2月1日)改元、寛正7年2月28日(1466年3月14日)文正に改元。 ⇒かんしょう‐の‐ききん【寛正の飢饉】

かんしょう‐の‐ききん【寛正の飢饉】クワンシヤウ‥🔗🔉

かんしょう‐の‐ききん寛正の飢饉クワンシヤウ‥ 1459年(長禄3)から61年(寛正2)にかけておこった大飢饉。暴風雨・洪水が重なり死者続出、60〜61年も旱害・大風雨・低温が連続し、悪疫流行、食を求めて京都に流入して餓死した者だけでも8万をこえたといわれる。 ⇒かんしょう【寛正】

かん‐じん【寛仁】クワン‥🔗🔉

かん‐じん寛仁クワン‥ 心がひろくなさけ深いこと。かんにん。 ⇒かんじん‐たいど【寛仁大度】

かんじん‐たいど【寛仁大度】クワン‥🔗🔉

かんじん‐たいど寛仁大度クワン‥ 寛大でなさけ深く、度量の大きいこと。 ⇒かん‐じん【寛仁】

かんせい‐いがくのきん【寛政異学の禁】クワン‥🔗🔉

かんせい‐いがくのきん寛政異学の禁クワン‥ 松平定信による寛政の改革の諸政策の一つ。1790年(寛政2)、定信が林大学頭に宛てて出した、朱子学を正学とし昌平黌しょうへいこうでの異学教授を禁止する旨の諭達をいう。97年幕府は昌平黌を林家から接収、幕府直轄の昌平坂学問所に改め、教学政策を推進。 →文献資料[寛政異学の禁] ⇒かんせい【寛政】

かんせい‐ちょうしゅう‐しょかふ【寛政重修諸家譜】クワン‥シウ‥🔗🔉

かんせい‐ちょうしゅう‐しょかふ寛政重修諸家譜クワン‥シウ‥ 諸大名以下幕臣御目見おめみえ以上の諸氏の系図・略歴を記した書。江戸幕府が前に撰んだ「寛永諸家系図伝」の続集として計画、若年寄堀田正敦を総裁とし、林述斎らが編纂、1799〜1812年(寛政11〜文化9)成る。1530巻。 ⇒かんせい【寛政】

かんせい‐の‐かいかく【寛政の改革】クワン‥🔗🔉

かんせい‐の‐かいかく寛政の改革クワン‥ 松平定信が1787年(天明7)から93年(寛政5)までに行なった幕政の改革。倹約令・棄捐きえん令・七分金積立・人返し・人足寄場・異学の禁等の諸政策で、田沼時代に深まった幕藩体制の危機を乗り切ろうとしたもの。江戸幕府三大改革の一つ。 →文献資料[寛政の棄捐令] ⇒かんせい【寛政】

かんせい‐の‐さんきじん【寛政の三奇人】クワン‥🔗🔉

かんせい‐の‐さんきじん寛政の三奇人クワン‥ 林子平・高山彦九郎・蒲生がもう君平の称。 ⇒かんせい【寛政】

かんせい‐の‐さんすけ【寛政の三助】クワン‥🔗🔉

かんせい‐の‐さんすけ寛政の三助クワン‥ (→)「寛政の三博士」に同じ。 ⇒かんせい【寛政】

かんせい‐の‐さんちゅうしん【寛政の三忠臣】クワン‥🔗🔉

かんせい‐の‐さんちゅうしん寛政の三忠臣クワン‥ 松平定信(老中)・本多忠籌ただかず(若年寄)・加納久周ひさのり(御側御用取次)の称。 ⇒かんせい【寛政】

かんせい‐の‐さんはかせ【寛政の三博士】クワン‥🔗🔉

かんせい‐の‐さんはかせ寛政の三博士クワン‥ 古賀弥助(精里)・尾藤良佐(二洲)・柴野彦助(栗山)の称。古賀の代りに岡田清助(寒泉)を加えることもある。寛政の三助。 ⇒かんせい【寛政】

かんせい‐れき【寛政暦】クワン‥🔗🔉

かんせい‐れき寛政暦クワン‥ 寛政9年(1797)に改め、翌年から施行された暦法。高橋至時よしとき・間はざま重富らが改正に従事。→暦法(表) ⇒かんせい【寛政】

かん‐たい【寛待】クワン‥🔗🔉

かん‐たい寛待クワン‥ 寛大な待遇。

かん‐だい【寛大】クワン‥🔗🔉

かん‐だい寛大クワン‥ 心の広くゆるやかなこと。おおようなこと。「―な処置」「―に扱う」

かん‐てん【寛典】クワン‥🔗🔉

かん‐てん寛典クワン‥ 寛大な恩典。寛大な処置。

かんとく【寛徳】クワン‥🔗🔉

かんとく寛徳クワン‥ [後漢書]平安中期、後朱雀・後冷泉天皇朝の年号。長久5年11月24日(1044年12月16日)改元、寛徳3年4月14日(1046年5月22日)永承に改元。

かんな【寛和】クワンワ🔗🔉

かんな寛和クワンワ (カンワとも)平安中期、花山・一条天皇朝の年号。永観3年4月27日(985年5月19日)改元、寛和3年4月5日(987年5月5日)永延に改元。

かんにん【寛仁】クワン‥🔗🔉

かんにん寛仁クワン‥ [会稽記]平安中期、後一条天皇朝の年号。長和6年4月23日(1017年5月21日)改元、寛仁5年2月2日(1021年3月17日)治安に改元。

かんぴょう【寛平】クワンピヤウ🔗🔉

かんぴょう寛平クワンピヤウ (カンベイ・カンペイ・カンヘイとも)平安前期、宇多・醍醐天皇朝の年号。仁和5年4月27日(889年5月30日)改元、寛平10年4月26日(898年5月20日)昌泰に改元。 ⇒かんぴょうのおおんとき‐きさいのみやのうたあわせ【寛平御時后宮歌合】 ⇒かんぴょう‐の‐ごゆいかい【寛平御遺誡】 ⇒かんぴょう‐ほうおう【寛平法皇】

かんぴょうのおおんとき‐きさいのみやのうたあわせ【寛平御時后宮歌合】クワンピヤウ‥オホン‥アハセ🔗🔉

かんぴょうのおおんとき‐きさいのみやのうたあわせ寛平御時后宮歌合クワンピヤウ‥オホン‥アハセ 889〜893年(寛平1〜5)頃の歌合。春夏秋冬恋の5題各20番200首。そのうち新撰万葉集に170首が収められ、古今集にも多数入集。 ⇒かんぴょう【寛平】

かんぴょう‐の‐ごゆいかい【寛平御遺誡】クワンピヤウ‥🔗🔉

かんぴょう‐の‐ごゆいかい寛平御遺誡クワンピヤウ‥ 寛平9年(897)宇多天皇が譲位の際、醍醐天皇に与えた教訓書。帝王の進退・動作・学問、任官叙位・儀式および臣下の賢否などを述べる。寛平遺誡かんぴょういかい⇒かんぴょう【寛平】

かんぴょう‐ほうおう【寛平法皇】クワンピヤウホフワウ🔗🔉

かんぴょう‐ほうおう寛平法皇クワンピヤウホフワウ 宇多天皇出家後の称。 ⇒かんぴょう【寛平】

かんぶん【寛文】クワン‥🔗🔉

かんぶん寛文クワン‥ [荀子]江戸前期、後西ごさい・霊元れいげん天皇朝の年号。万治4年4月25日(1661年5月23日)改元、寛文13年9月21日(1673年10月30日)延宝に改元。

かんぺい【寛平】クワン‥🔗🔉

かんぺい寛平クワン‥ (年号) ⇒かんぴょう

かん‐ぽ【寛歩・緩歩】クワン‥🔗🔉

かん‐ぽ寛歩・緩歩クワン‥ ゆっくり歩くこと。笈の小文「―駕にかへ、晩食肉よりも甘し」 ⇒かんぽ‐どうぶつ【緩歩動物】

かんぽう【寛保】クワン‥🔗🔉

かんぽう寛保クワン‥ (カンホウとも)[国語]江戸中期、桜町天皇朝の年号。辛酉革命による改元。元文6年2月27日(1741年4月12日)改元、寛保4年2月21日(1744年4月3日)延享に改元。

かん‐もう【寛猛】クワンマウ🔗🔉

かん‐もう寛猛クワンマウ ゆるやかなことときびしいこと。寛厳。 ⇒寛猛相済う

○寛猛相済うかんもうあいすくう🔗🔉

○寛猛相済うかんもうあいすくう [左伝昭公20年]政治はゆるやかにするところと、きびしくするところとをうまく調和させて行うべきだとの意。 ⇒かん‐もう【寛猛】 かん‐もうで寒詣で‥マウデ (→)「かんまいり」に同じ。〈[季]冬〉 かん‐もく完黙クワン‥ 「完全黙秘」の略。取調べに対して何も話さないこと。 かん‐もく緘黙】 口を閉じてしゃべらないこと。だんまり。 がん‐もく眼目】 ①まなこ。め。〈日葡辞書〉 ②物事の肝心なところ。主眼。要点。「論文の―」 かん‐もじ閑文字】 役に立たない、むだな文字や言葉。また、無用の文章。夏目漱石、それから「急行列車が一杯で窮屈だつたなどという―が数行列ねてある」。「―をもてあそぶ」 かん‐もち寒餅】 寒中についた餅。また、それを切餅として水に浸したまま貯えたもの。かんのもち。〈[季]冬〉 かん‐もち癇持ち】 かんしゃくもち。 かん‐もつ官物クワン‥ ①官府が所有する物。かんぶつ。 ②律令制で、諸国から政府に納める租税や上納物。大鏡師尹「―の初穂さきたてまつらせ給ふめり」 かん‐もつ勘物】 ①考え調べること。 ②文中の文字・語句・文章などについて勘校し、注記したもの。 がん‐もどき雁擬き】 (雁の肉に味を似せたものの意)油揚げの一種。昔は麩を油で揚げたもの。今はつぶした豆腐とすり下ろしたヤマノイモを混ぜ合わせ、針牛蒡・木耳きくらげなどの具を混ぜて丸め、油で揚げたもの。飛竜頭ひりょうず。がんも。 かんもり‐の‐つかさ掃部寮⇒かもんりょう かん‐もん肝文】 ①大切な文章。狂言、布施無経ふせないきょう「この不晴不晴の時と申すが中にも―でござる」 ②重要であること。肝要。 かん‐もん勘文】 (カモンとも) ①平安時代、朝廷の諮問に対し、博士・儒家・外記げき・史官・神祇官・明法家・陰陽師などが前例故実を考えまたは占いの結果について吉凶を按じ、上申した意見書。かんがえぶみ。勘状。勘注。 ②解由げゆの審査書。→勘解由使かげゆし かん‐もん勘問】 責め問うこと。取り調べること。今昔物語集13「獄ひとやに居ること既に五六度になるといふとも、たびごとに必ず―することなし」 かん‐もん貫文クワン‥ 昔の銭高の単位。貫。「青銭五―」 かん‐もん喚問クワン‥ 裁判所・議会など公の機関が、呼び出して問いただすこと。「証人―」 かん‐もん棺文クワン‥ 棺に書く文句。「出離生死、入住涅槃、寂静無畏、究竟安楽」「迷故三界城、悟故十方空、本来無東西、何処有南北」などと書く。 かん‐もん関門クワン‥ ①関所の門。関所。 ②通過するのがむずかしい所。「人生の最初の―」 かん‐もん関門クワン‥ 下関市と北九州市門司区。 ⇒かんもん‐かいきょう【関門海峡】 ⇒かんもん‐きょう【関門橋】 ⇒かんもん‐トンネル【関門トンネル】 がん‐もん雁門】 ①中国山西省代県の北西、句注山のこと。高山なので、北に帰る雁が飛び越えられないことから、中途に穴をうがってその通路としたという俗説がある。雁山。 ②(仏陀を雁王というところから)仏門。 ③(雁門の出身であるから)曇鸞どんらんの異称。 がん‐もん願文グワン‥ ①仏・菩薩の本願を書き表したもの。 ②法会の時、施主の願意を記した文。表白文。源氏物語夕顔「文章博士召して―作らせ給ふ」 ③神仏に立願の時、その起請の趣旨を記した文。祈願文。 かんもん‐かいきょう関門海峡クワン‥ケフ 下関市と北九州市門司区との間の海峡。瀬戸内海の西口にあたり、周防灘と響灘を結ぶ。下関海峡。馬関海峡。 関門橋 撮影:山梨勝弘 ⇒かん‐もん【関門】 かんもん‐きょう関門橋クワン‥ケウ 下関・門司間を結ぶ、関門海峡の早鞆瀬戸はやとものせとにかかる大吊り橋。長さ1068メートル。1973年開通。 ⇒かん‐もん【関門】 かん‐もんじ閑文字⇒かんもじ かんもん‐トンネル関門トンネルクワン‥ 下関・門司間の海底トンネル。鉄道トンネルは下りが1942年、上りが44年開通。国道トンネルは58年開通。75年、下関・小倉北区間の新幹線新関門トンネルが開通。 ⇒かん‐もん【関門】 かんもんにっき看聞日記】 後崇光院(貞成さだふ親王)著。1416(応永23)から48年(文安5)にわたる日記と1408年(応永15)の御幸記などの別記13巻、計55巻。当時の行事並びに世相が詳記されている好史料。看聞御記かんもんぎょきかん‐もんみゃく肝門脈】 胃・腸・膵臓・脾臓からの血液を集めて肝臓に送る静脈。肝臓で再び毛細血管に分かれ、それらが合して肝静脈となり、大静脈に入って心臓にもどる。 かん‐や紙屋⇒かみや。源氏物語鈴虫「―の人を召して」 ⇒かんや‐がみ【紙屋紙】 かん‐や寒夜】 寒い夜。冬の夜。〈[季]冬〉 かんや‐がみ紙屋紙⇒かみやがみ。源氏物語蓬生「うるはしき―」 ⇒かん‐や【紙屋】 かん‐やく完訳クワン‥ 全文を翻訳すること。また、その翻訳。全訳。↔抄訳 かん‐やく漢訳】 外国語を漢文に訳すこと。「―聖書」 かん‐やく漢薬】 漢方医の用いる薬。 かん‐やく管籥クワン‥ ①尺八に似た笛の一種。 ②(→)かぎに同じ。 かん‐やく関鑰クワン‥ ①かんぬきと錠。門戸のとじまり。 ②出入の要所。 かん‐やく監訳】 翻訳を監督すること。 かん‐やく簡約】 簡単に要約すること。また、要点だけをとり、てみじかなこと。簡略。「講演を―にまとめる」「―英和辞典」 がん‐やく丸薬グワン‥ 薬物を練り合わせて小さな球状とした薬。丸剤。 かんやく‐いみん官約移民クワン‥ 日本政府とハワイ政府との契約により行われた移民。1885年(明治18)に始まり、約3万人に達した。94年から民間移民会社による契約移民となる。 かん‐やつこ神奴⇒かみやつこ かん‐やどり神宿り】 (神の宿る所の意)兜かぶとの鉢の頂辺てっぺんの俗称。八幡座はちまんざかんやひょう‐コンス漢冶萍公司‥ヒヤウ‥ 中国、湖北省の大冶鉄山、江西省の萍郷炭田の採掘事業と、漢陽鉄廠の製鉄事業とを総合して経営した会社。1907年に成立。日本資本の発言権が強かった。 かんやまといわれびこ‐の‐すめらみこと神日本磐余彦天皇‥イハレ‥ (カンはカムとも)神武天皇の国風諡号。 かん‐ゆ肝油】 主としてタラなど魚類の肝臓より抽出され、不飽和度の高い脂肪を主成分とする油。ビタミンA・Dを多量に含む。 かん‐ゆ乾油(→)乾性油に同じ。 かん‐ゆ換喩クワン‥ (→)換喩法に同じ。 ⇒かんゆ‐ほう【換喩法】 かん‐ゆ韓愈】 唐の文章家・詩人。唐宋八家の一人。字は退之。号は昌黎。諡は文公。河南南陽の人。儒教を尊び、特に孟子の功を賞賛。柳宗元とともに古文の復興を唱え、韓柳と並称される。詩は白居易の平易な作風に反発し、晦渋・険峻な作を多く残した。憲宗のとき「論仏骨表」を奉って帝の仏教信仰を批判したため、潮州に左遷された。「昌黎先生集」がある。(768〜824) がん‐ゆ含油】 石油を含有すること。 ⇒がんゆ‐けつがん【含油頁岩】 ⇒がんゆ‐じくうけ【含油軸受】 ⇒がんゆ‐そう【含油層】 かん‐ゆう甘誘‥イウ 甘言で誘うこと。だまして誘いこむこと。 かん‐ゆう奸雄・姦雄‥イウ 奸知にたけた英雄。 かん‐ゆう官有クワンイウ 政府の所有。↔民有。 ⇒かんゆう‐ざいさん【官有財産】 ⇒かんゆう‐りん【官有林】 かん‐ゆう官遊クワンイウ 官命によって遠地に行くこと。また、官吏となるため郷里を離れること。宦遊。 かん‐ゆう敢勇】 勇気に富み、事をおしきってすること。勇敢。 かん‐ゆう勧誘クワンイウ すすめさそうこと。「保険の―」「入会を―する」 かん‐ゆう寛宥クワンイウ 寛大な心で罪過をゆるすこと。平家物語10「彼の卿を―せらるべきなり」 かん‐ゆう寛裕クワン‥ 心がひろくてゆとりのあること。 がん‐ゆう含有‥イウ 含みもつこと。成分として含んでいること。「―量」 かんゆう‐ざいさん官有財産クワンイウ‥ 国有財産の旧称。 ⇒かん‐ゆう【官有】 かんゆう‐りん官有林クワンイウ‥ 官有の森林。→国有林 ⇒かん‐ゆう【官有】 がんゆ‐けつがん含油頁岩(→)オイル‐シェールに同じ。 ⇒がん‐ゆ【含油】 がんゆ‐じくうけ含油軸受‥ヂク‥ 軸受の一種。金属の粉末を焼きかため、内部にできる海綿状の空孔に潤滑油をしみ込ませたもの。長期間給油しないですむので、家庭用電気器具などに使用。 ⇒がん‐ゆ【含油】 がんゆ‐そう含油層】 石油を含有する地層。背斜構造をなし、不透水層にかこまれることが多い。この地層には砂岩・炭酸塩岩が多い。 ⇒がん‐ゆ【含油】 かんゆ‐ほう換喩法クワン‥ハフ (metonymy)修辞法の一つ。あるものを表すのに、これと密接な関係のあるもので置き換えること。角帽で大学生を表す類。↔隠喩法 ⇒かん‐ゆ【換喩】 かん‐よ干与】 あずかること。たずさわること。関与。 かん‐よ関与クワン‥ ある物事に関係すること。かかわること。「国政に―する」 かん‐よう肝要‥エウ 非常に大切であること。肝腎。「細心さが―だ」 かん‐よう官用クワン‥ 官庁などで用いること。また、官庁の用事や用度。 かん‐よう官窯クワンエウ 中国などの宮廷で築いた窯。また、そこで焼いた陶磁器。 かんよう咸陽‥ヤウ (Xianyang)中国陝西省中部、渭河北岸にある工業都市。秦の孝公が都を定め、始皇帝が拡張して大都城をつくって以来の古都。人口95万4千(2000)。 かん‐よう‥ヤウ (「」はうるおす意)自然に水がしみこむように徐々に養い育てること。「徳を―する」「水源―林」 かん‐よう換用クワン‥ 換えて用いること。 かん‐よう間葉‥エフ 〔生〕(→)間充織かんじゅうしきに同じ。 かん‐よう寒羊‥ヤウ 黄河中流域並びにその隣接地域に分布するヒツジの一品種。越冬のため尾に脂肪を貯える。毛質は蒙古羊にくらべてはるかによい。 かん‐よう寛容クワン‥ ①寛大で、よく人をゆるし受けいれること。咎めだてしないこと。「―の精神」「―な態度をとる」 ②他人の罪過をきびしく責めないというキリスト教の重要な徳目。 ③異端的な少数意見発表の自由を認め、そうした意見の人を差別待遇しないこと。 かん‐よう漢洋‥ヤウ (明治期の語)東洋(日本を除く)と西洋。大槻文彦、ことばのうみのおくがき「近藤君は―の学に通明におはするものから」 かんよう漢陽‥ヤウ (Hanyang)中国湖北省、長江と漢水の合流地点の南西にある都市。対岸の漢口・武昌と合併して武漢市を形成。清末に製鉄所や兵器廠が建設されて以来の重工業基地。→漢冶萍かんやひょう公司 かん‐よう漢窯‥エウ 漢代の陶窯。また、それで製した陶器。 かん‐よう慣用クワン‥ つかいなれること。広く一般に用いられること。「―に従う」「―されている言い方」 ⇒かんよう‐おん【慣用音】 ⇒かんよう‐く【慣用句】 ⇒かんよう‐ご【慣用語】 ⇒かんよう‐しゅだん【慣用手段】 ⇒かんよう‐よみ【慣用読み】 かん‐よう環擁クワン‥ 四方からとりかこむこと。 かん‐よう簡要‥エウ 簡単で要領を得ていること。また、つづめた要点。 かんよう‐おん慣用音クワン‥ 呉音・漢音・唐音以外に、日本で昔から通用している字音。「消耗」の「耗こう」を「もう」、「輸出」の「輸しゅ」を「ゆ」として用いる類。 ⇒かん‐よう【慣用】 かんよう‐く慣用句クワン‥ 二つ以上の語から構成され、句全体の意味が個々の語の元来の意味からは決まらないような慣用的表現。「骨を折る」「油を売る」「間髪を入れず」など。イディオム。 ⇒かん‐よう【慣用】 かんよう‐ご慣用語クワン‥ ①一般に習慣として使われている言葉。きまり文句。 ②正しい語法にかなっていないが、慣用されている語。 ⇒かん‐よう【慣用】 かんよう‐しゅだん慣用手段クワン‥ つかいなれた手段。いつも用いる手。 ⇒かん‐よう【慣用】 かんよう‐しょくぶつ観葉植物クワンエフ‥ もっぱら葉を観賞するために栽培する植物。ベゴニア・クロトン・カラジウムなど彩色の葉をもつ熱帯植物のほか、フィロデンドロン・シダ類やヤツデなど。 がんよう‐もん含耀門‥エウ‥ 平安京大内裏の朝堂院二十五門の一つ。東面して、西面の章義門と対する。朝賀・即位などの儀式に、外弁げべん・大臣以下がこの門から入って朝集堂の座につくのを例とした。 かんよう‐よみ慣用読みクワン‥ 漢字・ローマ字などで記された語の慣用的な読み方。→慣用音 ⇒かん‐よう【慣用】 がん‐よくせい‐いでんし癌抑制遺伝子‥ヰ‥ 細胞増殖の制御に関与する遺伝子で、結果として癌の発生を抑えているもの。その欠失が癌発生の一因となる。 かん‐よごと神寿詞⇒かむよごと かん‐らい寒雷】 寒中に鳴る雷。寒冷前線に伴う界雷の一種。 がん‐らい元来グワン‥ ①以前からその状態であることを表す。もともと。はじめから。「―の正直者」「―一つのものだった」 ②物事を説き始めるのに使う。そもそも。「―学問というものは」 がんらい‐こう雁来紅】 (秋、雁の来る頃、紅色になるからいう)ハゲイトウの漢名。〈[季]秋〉 かんら‐かんら 豪傑などの高笑いの声。かんらから。 かん‐らく陥落】 ①おちいること。おちこむこと。 ②城や都市が攻め落とされること。 ③くどき落とされること。「巧みな話術に―する」 ④順位などが下がること。「最下位に―する」 かん‐らく乾酪】 ①乳汁を精製して乾し固めた食品。 ②チーズの訳語。 ⇒かんらく‐そ【乾酪素】 ⇒かんらく‐へんせい【乾酪変性】 かん‐らく酣楽】 酒を飲んで楽しむこと。 かん‐らく歓楽クワン‥ ①よろこび楽しむこと。快楽。「―におぼれる」 ②ぜいたくに楽しく暮らすこと。御伽草子、酒呑童子「栄華身にあまり―心に不足の憂ひなし」 ③病気の忌詞。謡曲、正尊「昨日路次より―にて候ふほどに」 ⇒かんらく‐がい【歓楽街】 ⇒歓楽極まりて哀情多し かんらく‐がい歓楽街クワン‥ 飲食店・興行場などの享楽施設が集まっている街区。 ⇒かん‐らく【歓楽】

かん‐ゆう【寛宥】クワンイウ🔗🔉

かん‐ゆう寛宥クワンイウ 寛大な心で罪過をゆるすこと。平家物語10「彼の卿を―せらるべきなり」

かん‐ゆう【寛裕】クワン‥🔗🔉

かん‐ゆう寛裕クワン‥ 心がひろくてゆとりのあること。

かん‐よう【寛容】クワン‥🔗🔉

かん‐よう寛容クワン‥ ①寛大で、よく人をゆるし受けいれること。咎めだてしないこと。「―の精神」「―な態度をとる」 ②他人の罪過をきびしく責めないというキリスト教の重要な徳目。 ③異端的な少数意見発表の自由を認め、そうした意見の人を差別待遇しないこと。

かんわ【寛和】クワン‥🔗🔉

かんわ寛和クワン‥ (年号) ⇒かんな

くつろか【寛か】🔗🔉

くつろか寛か】 くつろいださま。ゆったり。枕草子23「桜のからぎぬども―に脱ぎ垂れて」

くつろぎ【寛ぎ】🔗🔉

くつろぎ寛ぎ】 くつろぐこと。余裕。「お―のところ」 ⇒くつろぎ‐どの【寛殿】 ⇒くつろぎ‐の‐おんぞ【寛の御衣】

くつろぎ‐がま・し【寛ぎがまし】🔗🔉

くつろぎ‐がま・し寛ぎがまし】 〔形シク〕 くつろいだ様子である。源氏物語帚木「―・しく歌誦しがちにもあるかな」

くつろぎ‐どの【寛殿】🔗🔉

くつろぎ‐どの寛殿】 儀式の時などに入って休息する所。便殿べんでん⇒くつろぎ【寛ぎ】

くつろぎ‐の‐おんぞ【寛の御衣】🔗🔉

くつろぎ‐の‐おんぞ寛の御衣】 太上天皇の着る小直衣このうし。かんのおんぞ。 ⇒くつろぎ【寛ぎ】

くつろ・ぐ【寛ぐ】🔗🔉

くつろ・ぐ寛ぐ】 [一]〔自五〕 ①ゆるくなる。ゆるむ。源氏物語若菜上「上臈も乱れて、かうぶりの額すこし―・ぎたり」 ②ゆるやかに起座する。打ちとける。ゆったりする。のびのびする。休息する。枕草子33「はじめゐたる人々もすこしうち身じろき、―・い、高座のもと近き柱元にすゑつれば」。狂言、萩大名「ひまを出すほどにゆるりといて、―・いでこい」。「休日は家で―・ぐ」「―・いだ雰囲気」 ③ゆったりできる余地がある。余裕がある。源氏物語澪標「内大臣になり給ひぬ。数定まりて―・ぐ所もなかりければ加はり給ふなりけり」 ④安心する。落ち着く。源平盛衰記13「入道の心もやはらぎ法皇も―・がせたまふは」 ⑤心を許して愛する。幸若舞曲、入鹿「入鹿は重き人なれどもいもには早く―・ぎ…喜悦とてやがて此の姫迎へ取り」 ⑥能楽で、舞台の後方や側方で、観客に背を向けて居ることをいう語。一時場面から消えたことを意味するか、装束を整えたりするため。 [二]〔他下二〕 ⇒くつろげる(下一)

くつろ・げる【寛げる】🔗🔉

くつろ・げる寛げる】 〔他下一〕[文]くつろ・ぐ(下二) ①ゆるやかにする。ゆるめる。平家物語2「さばかり暑き六月に装束だにも―・げず」 ②気持をゆったりさせる。安心させる。こんてむつすむん地「わが身をも―・ぐる事なく、人をも―・げぬものなり」

ゆた【寛】🔗🔉

ゆた】 ゆるやかなさま。ゆったりとしたさま。万葉集12「その夜は―にあらましものを」 ⇒寛にたゆたに ⇒寛のたゆたに

○寛にたゆたにゆたにたゆたに🔗🔉

○寛にたゆたにゆたにたゆたに ゆらゆらとただよい動いて。万葉集7「わが心―浮蓴うきぬなわ辺にも奥にも寄りかつましじ」 ⇒ゆた【寛】 ゆだ・ぬ委ぬ】 〔他下二〕 ⇒ゆだねる(下一) ゆ‐だね斎種】 斎み浄めた稲の種。清浄な種。万葉集7「―蒔く新墾あらきの小田を求めむと」 ゆだ・ねる委ねる】 〔他下一〕[文]ゆだ・ぬ(下二) 人にまかせる。委任する。雄略紀(前田本)院政期点「事、巨おおきなるちいさきと無く皇太子に付ユダネたまふ」。「身を―・ねる」「部下の判断に―・ねる」

○寛のたゆたにゆたのたゆたに🔗🔉

○寛のたゆたにゆたのたゆたに (→)「ゆたにたゆたに」に同じ。古今和歌集「大船の―物思ふ頃ぞ」 ⇒ゆた【寛】 ゆ‐だま湯玉】 沸騰時に湧き上がる湯の泡。ゆばな。蟹眼かいがん。また、玉のように飛び散る熱湯。日葡辞書「ユダマガアガル」 ゆ‐だめ弓矯】 弾力強化のために弓幹ゆがらを矯めてそらせること。また、それに用いる道具。ゆみため。梁塵秘抄「―も箆矯のためも持ちながら」 ユダヤJudea・猶太】 広義にはパレスチナ全土、狭義にはパレスチナ中部のエルサレムを中心とする古代ユダ王国の地。ユデア。→イスラエル→パレスチナ⇒ユダヤ‐きょう【ユダヤ教】 ⇒ユダヤ‐じん【ユダヤ人】 ⇒ユダヤ‐れき【ユダヤ暦】 ゆた‐やか豊やか】 ゆたかなさま。また、ゆったりしたさま。好色五人女3「手足の指―に」 ユダヤ‐きょうユダヤ教‥ケウ (Judaism)イスラエルに興った啓示宗教の一つ。唯一の神ヤハウェとの契約関係に基づき、これをまっとうするためにモーセを通して授けられた律法を守りつつ、メシアの来臨を信ずる。バビロニアの捕囚以後は神殿を中心に発展したが、ローマによる神殿破壊の後、律法研究中心のラビ‐ユダヤ教が誕生。今日に至るまでユダヤ民族を支える信仰伝統。 ⇒ユダヤ【Judea・猶太】 ユダヤ‐じんユダヤ人】 (Jew)(ヤコブの子ユダ(Judah)の子孫の意)ユダヤ教徒を、キリスト教の側から別人種と見なして呼ぶ称。現在イスラエルでは「ユダヤ人を母とする者またはユダヤ教徒」と規定している。十字軍時代以降、ヨーロッパのキリスト教徒の迫害を受けた。近世、資本主義の勃興とともに実力を蓄え、学術・思想・音楽方面にも活躍。→シオニズム⇒ユダヤ【Judea・猶太】 ユダヤ‐れきユダヤ暦】 太陰暦の一種。ユダヤで行われ、月は新月の日に、年は秋分の頃に始まり、平年12カ月、閏年13カ月、閏月を第6月の次に置く。前3761年10月7日を創世紀元と称する。 ⇒ユダヤ【Judea・猶太】 ゆた‐ゆた揺揺】 物がゆるやかに揺れ動くさま。ゆさゆさ。ゆらゆら。色道大鏡「弦つるを引張らず―とゆるやかにのべて」 ゆだ・る茹だる・煠だる】 〔自五〕 湯で十分に熱せられる。うだる。「卵が―・る」 ゆ‐たろう弓太郎‥ラウ ⇒ゆみたろう ゆ‐たん油単】 ①ひとえの布・紙などに油をひいたもの。唐櫃からびつ・長持などの覆い、灯台などの敷物として用い、水気や油の汚れなどを防ぐ。のち雨具・風呂敷としても用いた。宇津保物語吹上上「―おほひたる台に据ゑたる行器ほかい持たせて」 ②箪笥たんすや長持などにかける覆いの布。 ⇒ゆたん‐づつみ【油単包】 ゆ‐だん油断】 [涅槃経]気をゆるして、注意を怠ること。不注意。明徳記「この上はとて京都は御―ありける処」。「―したすきに盗まれる」「敵の―を突く」 ⇒油断大敵 ⇒油断は怪我の基 ⇒油断も隙もない ゆたん‐かん輸胆管‥クワン 胆汁を、肝臓・胆嚢から十二指腸に送る管の総称。肝管・胆嚢管・総胆管を含む。胆管。

ゆったり【寛】🔗🔉

ゆったり】 ①空間・気分などにゆとりがあるさま。「―とした部屋」「―くつろぐ」 ②ゆるやかに時間をかけて行われるさま。「川が―と流れる」

[漢]寛🔗🔉

 字形  筆順 〔宀部10画/13画/常用/2018・3432〕 [] 字形 〔宀部11画/14画〕 〔音〕カン〈クヮン〉(呉)(漢) 〔訓〕ひろい・ゆるやか・くつろぐ (名)ひろ・ひろし [意味] ①ひろびろとしてゆとりがある。ゆったりしている。おおまか。くつろぐ。「寛衣・寛闊かんかつ」 ②ゆるやか。度量が広い。「寛大・寛恕かんじょ」 [解字] 形声。「宀」(=やね)+音符「」(=広い)。ゆとりがあってひろびろとした家の意。

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