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ちょう【帳】チヤウ🔗⭐🔉
ちょう【帳】チヤウ
①屏障具の一つ。室内の上部から垂れ下げ、隔ての具とする布帛の総称。とばり。たれぎぬ。源氏物語幻「木のめぐりに―を立てて」
②帳台の略。宇津保物語忠乞「御―のうちにおまし所して」
③書きこみ用の冊子。「連絡―」
ちょう‐あい【帳合】チヤウアヒ🔗⭐🔉
ちょう‐あい【帳合】チヤウアヒ
①現金または商品の勘定と帳簿面とを照合して、計算の正否を取り調べること。
②帳面に記入すること。
③損益などを計算すること。
⇒ちょうあい‐あきない【帳合商い】
⇒ちょうあい‐まい【帳合米】
⇒ちょうあいまい‐とりひき【帳合米取引】
ちょうあい‐あきない【帳合商い】チヤウアヒアキナヒ🔗⭐🔉
ちょうあい‐あきない【帳合商い】チヤウアヒアキナヒ
帳合による商売。帳合取引。空くう取引。
⇒ちょう‐あい【帳合】
○寵愛昂じて尼にするちょうあいこうじてあまにする
愛するあまり来世の事まで考えて娘を尼にする。過度の寵愛は当人のためにならないたとえ。
⇒ちょう‐あい【寵愛】
ちょうあい‐まい【帳合米】チヤウアヒ‥🔗⭐🔉
ちょうあい‐まい【帳合米】チヤウアヒ‥
正米しょうまいの受渡しを行わず帳簿上の差金の授受によって決済する米の取引法。また、その米。空米くうまい。
⇒ちょう‐あい【帳合】
ちょうあいまい‐とりひき【帳合米取引】チヤウアヒ‥🔗⭐🔉
ちょうあいまい‐とりひき【帳合米取引】チヤウアヒ‥
張合米の取引。江戸時代に大坂堂島の米会所こめかいしょで創始された手法で、先物取引の先駆とされる。
⇒ちょう‐あい【帳合】
ちょういれ‐ねだん【帳入値段】チヤウ‥🔗⭐🔉
ちょういれ‐ねだん【帳入値段】チヤウ‥
清算取引において、帳簿整理と計算の迅速性を保つため、取引所が一定の算法により銘柄ごとに定めた値段。約定やくじょう値段との差額は取引所と取引員との間で授受される。
ちょう‐いわい【帳祝】チヤウイハヒ🔗⭐🔉
ちょう‐いわい【帳祝】チヤウイハヒ
(→)帳祭ちょうまつりに同じ。
ちょう‐か【帳下】チヤウ‥🔗⭐🔉
ちょう‐か【帳下】チヤウ‥
とばりのもと。
ちょう‐がい【帳外】チヤウグワイ🔗⭐🔉
ちょう‐がい【帳外】チヤウグワイ
①とばりのそと。幕の外。
②帳面に記してないこと。
③江戸時代、逃亡などによって人別帳からその名を削られること。また、その者。ちょうはずれ。「―者」
ちょう‐けし【帳消し】チヤウ‥🔗⭐🔉
ちょう‐けし【帳消し】チヤウ‥
①金銭勘定が皆済となって、帳面に記入した金高の上に棒線を引いて消すこと。債務が消滅すること。ぼうびき。「借金を―にする」
②義務・報酬などの全く済んだこと。
③差し引いて残ざんのないこと。差し引くと功罪や損得がなくなること。「この間の手柄も今度の失敗で―だ」
⇒ちょうけし‐ほう【帳消し法】
ちょうけし‐ほう【帳消し法】チヤウ‥ハフ🔗⭐🔉
ちょうけし‐ほう【帳消し法】チヤウ‥ハフ
互いに売買・貸借の関係のある者が、その取引のたびに代金を授受することをせず、各自の帳簿に記入しておき、一定の期間後、これを決算して差引残高のみを現金で授受する方法。
⇒ちょう‐けし【帳消し】
ちょう‐じめ【帳締め・帳〆】チヤウ‥🔗⭐🔉
ちょう‐じめ【帳締め・帳〆】チヤウ‥
帳簿の収支の勘定を合わせること。決算。日本永代蔵4「算用なし打ち込み置きて―にて合はせる人は」
ちょう‐じり【帳尻】チヤウ‥🔗⭐🔉
ちょう‐じり【帳尻】チヤウ‥
①帳簿に記載した事柄の末尾。
②収支決算の結果。転じて、話のつじつま。事の結末。「―を合わせる」
ちょう‐だい【帳内】チヤウ‥🔗⭐🔉
ちょう‐だい【帳内】チヤウ‥
⇒ちょうない
ちょう‐だい【帳台】チヤウ‥🔗⭐🔉
ちょう‐だい【帳台】チヤウ‥
①浜床はまゆかの上に畳を敷き、四隅に柱を立てて帳をかけ、内部に几帳を配した装置。貴人の座所・寝所などとした。みちょうだい。
帳台
②「帳台の試」の略。枕草子92「―の夜」
③民家の寝室。ちょうだ。ちょんだ。
⇒ちょうだい‐がまえ【帳台構】
⇒ちょうだい‐の‐こころみ【帳台の試】

ちょうだい‐がまえ【帳台構】チヤウ‥ガマヘ🔗⭐🔉
ちょうだい‐がまえ【帳台構】チヤウ‥ガマヘ
書院造の上段の間まなどにある構造。鴨居を低く入れ、敷居を一段高くし、襖ふすまは中央から左右に引き開けられる。寝室の入口の装飾化したもの。納戸構。
帳台構
⇒ちょう‐だい【帳台】

ちょうだい‐の‐こころみ【帳台の試】チヤウ‥🔗⭐🔉
ちょうだい‐の‐こころみ【帳台の試】チヤウ‥
五節ごせちで、11月の中の丑の日に、天皇が常寧殿の帳台に出御して舞姫の舞を下見した儀式。
⇒ちょう‐だい【帳台】
ちょう‐だんす【帳箪笥】チヤウ‥🔗⭐🔉
ちょう‐だんす【帳箪笥】チヤウ‥
おもに帳面または書付を入れておく小型のたんす。
ちょう‐つけ【帳付け】チヤウ‥🔗⭐🔉
ちょう‐つけ【帳付け】チヤウ‥
(チョウヅケとも)
①帳面に書きつけること。また、その役目。
②買った品物を帳面につけさせておいて、支払いを節季などにすること。
ちょう‐づら【帳面】チヤウ‥🔗⭐🔉
ちょう‐づら【帳面】チヤウ‥
帳面に記載した状態。ちょうめんづら。「―を合わせる」
ちょう‐とじ【帳綴じ】チヤウトヂ🔗⭐🔉
ちょう‐とじ【帳綴じ】チヤウトヂ
①帳面を綴じること。また、その人。
②帳面をつづる錐きり。
③(→)帳祭ちょうまつりに同じ。〈[季]新年〉
ちょう‐ない【帳内】チヤウ‥🔗⭐🔉
ちょう‐ない【帳内】チヤウ‥
(チョウダイとも)
①とばりのうち。
②帳面に記入した範囲。
③律令制で、親王・内親王に与えられ、警衛・雑役に召し使われた従者。舎人とねりの一種。→資人しじん
ちょう‐ば【町場・丁場・帳場】チヤウ‥🔗⭐🔉
ちょう‐ば【町場・丁場・帳場】チヤウ‥
①ある宿駅と次の宿駅との距離。ある区間の距離。また、ある事をなすのにかかる時間。「長なが―」
②夫役ぶやくに当たって運送・道普請などをすべき受持ちの区域。一般に、仕事の受持区域。
③馬子まご・駕籠舁かごかきなどの溜り場。
ちょう‐ば【帳場】チヤウ‥🔗⭐🔉
ちょう‐ば【帳場】チヤウ‥
商店・宿屋・料理屋などで、帳付けまたは勘定などをする所。勘定場。会計場。
⇒ちょうば‐ごうし【帳場格子】
ちょう‐ばく【帳幕】チヤウ‥🔗⭐🔉
ちょう‐ばく【帳幕】チヤウ‥
とばりとまく。また、それをはりめぐらした所。帳幄ちょうあく。
ちょう‐ばこ【帳箱】チヤウ‥🔗⭐🔉
ちょう‐ばこ【帳箱】チヤウ‥
帳場にあって、帳面などを入れておく、机代りになる大きさの箱。
ちょうば‐ごうし【帳場格子】チヤウ‥ガウ‥🔗⭐🔉
ちょうば‐ごうし【帳場格子】チヤウ‥ガウ‥
商店で、帳場のかこいに立てる2枚折りまたは3枚折りの低い格子。結界けっかい。
帳場格子
⇒ちょう‐ば【帳場】

ちょう‐はずれ【帳外れ】チヤウハヅレ🔗⭐🔉
ちょう‐はずれ【帳外れ】チヤウハヅレ
①江戸時代初期、現実の耕作者でありながら検地帳に名請なうけ人として登録されない従属農民。
②⇒ちょうがい
ちょう‐ひょう【帳票】チヤウヘウ🔗⭐🔉
ちょう‐ひょう【帳票】チヤウヘウ
帳簿や伝票の総称。
ちょうぼ‐えつらんけん【帳簿閲覧権】チヤウ‥🔗⭐🔉
ちょうぼ‐えつらんけん【帳簿閲覧権】チヤウ‥
株主や社員が企業の帳簿・議事録などの経営や経理に関する書類を閲覧することができる権利。
⇒ちょう‐ぼ【帳簿】
ちょうぼ‐かた【帳簿方】チヤウ‥🔗⭐🔉
ちょうぼ‐かた【帳簿方】チヤウ‥
帳簿の記入・整理をする係。
⇒ちょう‐ぼ【帳簿】
ちょうぼ‐そしき【帳簿組織】チヤウ‥🔗⭐🔉
ちょうぼ‐そしき【帳簿組織】チヤウ‥
体系的・有機的な相互関連をもつ帳簿構成をいう。記帳作業の合理化を目的とする。複式簿記では仕訳帳と総勘定元帳が主要簿で、これに補助簿として各種の補助元帳と補助記入帳が必要に応じて追加される。
⇒ちょう‐ぼ【帳簿】
ちょう‐まつり【帳祭】チヤウ‥🔗⭐🔉
ちょう‐まつり【帳祭】チヤウ‥
正月11日(または4日)商家で帳面を綴じあらためて祝うこと。帳いわい。帳とじ。
ちょう‐めん【帳面】チヤウ‥🔗⭐🔉
ちょう‐めん【帳面】チヤウ‥
物を書き控えておくために、幾枚かの同型の紙を綴じ合わせて作った冊子。帳簿。ノート。「算数の―」
⇒ちょうめん‐かた【帳面方】
⇒ちょうめん‐づら【帳面面】
ちょうめん‐かた【帳面方】チヤウ‥🔗⭐🔉
ちょうめん‐かた【帳面方】チヤウ‥
①帳面の記載および整理をする係。
②江戸幕府で、諸役所および国々の計算帳の検査をつかさどった役人。
⇒ちょう‐めん【帳面】
ちょうめん‐づら【帳面面】チヤウ‥🔗⭐🔉
ちょうめん‐づら【帳面面】チヤウ‥
帳面上の記載面。帳面に記載した状態。転じて、表面上のこと。ちょうづら。「―を合わせる」
⇒ちょう‐めん【帳面】
ちょう‐もと【帳元】チヤウ‥🔗⭐🔉
ちょう‐もと【帳元】チヤウ‥
興行物などの一切の勘定の取締りをする所。また、その人。
ちょう‐もん【帳門】チヤウ‥🔗⭐🔉
ちょう‐もん【帳門】チヤウ‥
閨ねやに垂れたとばりの入口。
ちょう‐や【帳屋】チヤウ‥🔗⭐🔉
ちょう‐や【帳屋】チヤウ‥
帳面・紙・筆などを売る店。店先に笹を立てて目印とした。武玉川「―の笹に二度雪が降」
と‐ばり【帳・帷】🔗⭐🔉
と‐ばり【帳・帷】
室内に垂れさげて、室内を隔てるのに用いる布帛。たれぎぬ。たれぬの。履中紀「室よどのに入り―を開けて」。「夜の―につつまれる」
⇒とばり‐あげ【帳上げ・褰帳】
とばり‐あげ【帳上げ・褰帳】🔗⭐🔉
とばり‐あげ【帳上げ・褰帳】
⇒けんちょう。栄華物語根合「威儀のみこ、―など、例のことなり」
⇒と‐ばり【帳・帷】
[漢]帳🔗⭐🔉
帳 字形
筆順
〔巾部8画/11画/教育/3602・4422〕
〔音〕チョウ〈チャウ〉(呉)(漢)
〔訓〕とばり
[意味]
①上から垂らして、へだてとする幕。たれぎぬ。とばり。「帳幕・帳台・緞帳どんちょう・几帳きちょう」
②幕などを数える語。はり。(同)張。「一帳のかや」
③(書きこみ用に)紙をとじた冊子。「帳面・帳簿・台帳・通帳・日記帳・電話帳」
[解字]
形声。「巾」(=ぬの)+音符「長」。長い布の意。
[下ツキ
閻魔帳・開帳・過去帳・画帳・几帳・記帳・綵帳・紙帳・繡帳・翠帳紅閨・台帳・大福帳・通帳・緞帳・紋帳


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