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あけ【明け】🔗⭐🔉
あけ【明け】
あけること。
①期間が終わること。また、その直後。「連休―」「夜勤―」
②夜明け。「―の明星」
③韻塞いんふたぎで、かくした韻字をどの字と言いあてること。能因本枕草子したりがほなるもの「韻ふたぎの―疾うしたる」
あけ‐がた【明け方】🔗⭐🔉
あけ‐がた【明け方】
夜が明けようとする頃。夜明けがた。
あけ‐くら・す【明け暮す】🔗⭐🔉
あけ‐くら・す【明け暮す】
〔他四〕
明かし暮らす。月日を送る。後撰和歌集秋「―・し守るたのみを」
あけ‐くれ【明け暮れ】🔗⭐🔉
あけ‐くれ【明け暮れ】
①夜明けと夕暮。朝夕。日々。堤中納言物語「―は耳はさみをして、手のうらにそへふせてまぼり給ふ」
②(副詞的に用いて)明けても暮れても。毎日。源氏物語桐壺「このごろ―御覧ずる長恨歌の」。「―精を出す」
あけ‐ぐれ【明け暗れ】🔗⭐🔉
あけ‐ぐれ【明け暗れ】
夜が明けきる前の少し暗い感じの残る頃。また、その状態。未明。万葉集4「―の朝ぎり隠り鳴くたづの」
あけ‐く・れる【明け暮れる】🔗⭐🔉
あけ‐く・れる【明け暮れる】
〔自下一〕[文]あけく・る(下二)
①夜が明け日が暮れる。月日が過ぎて行く。蜻蛉日記下「類多くことさわがしくて―・るるも」
②(「…に―・れる」の形で)始終あることに没頭する。「読書に―・れる」
あけ‐さ・る【明けさる】🔗⭐🔉
あけ‐さ・る【明けさる】
〔自四〕
(「さる」は移動する意)夜が明けてゆく。万葉集3「―・れば潮を干しむる」
あけ‐そ・める【明け初める】🔗⭐🔉
あけ‐そ・める【明け初める】
〔自下一〕[文]あけそ・む(下二)
夜が明けはじめる。六帖詠草「―・むる峰のかすみの一なびき」
あけ‐た・つ【明け立つ】🔗⭐🔉
あけ‐た・つ【明け立つ】
〔自四〕
夜が明けて来はじめる。万葉集19「―・たば松のさ枝に」
あけっ‐ぱなし【明けっ放し・開けっ放し】🔗⭐🔉
あけっ‐ぱなし【明けっ放し・開けっ放し】
①(窓・戸・ふたなどを)開けたままにしておくこと。
②心に包み隠しのないさま。あけすけ。開放的。「―な性格」
あけっ‐ぴろげ【明けっ広げ】🔗⭐🔉
あけっ‐ぴろげ【明けっ広げ】
(→)「あけっぱなし」に同じ。
あけ‐て【明けて】🔗⭐🔉
あけ‐て【明けて】
新年になって。「―60歳」
○明けても暮れてもあけてもくれても🔗⭐🔉
○明けても暮れてもあけてもくれても
何日も同じ状態が続くさま。来る日も来る日も。明け暮れ。
⇒あ・ける【明ける】
あげ‐ど【揚戸】
上に押し上げて開ける戸。
あげ‐どうふ【揚げ豆腐】
①油で揚げた豆腐。厚く切った生揚げと薄く切った薄揚げとがある。
②揚出し豆腐。→揚出し
あげ‐どき【揚げ斎】
①最終年忌の法事。弔上といあげ。
②遺族が自宅に僧侶を招かず寺に出向いて経をあげてもらう簡単な法事。揚げ法事。
あげ‐どころ【上げ所】
手紙の先方の名宛なあての所。あてどころ。小大君集「ゐなかへやる文の―に」
あげ‐なべ【揚げ鍋】
揚げ物を作る時に用いる鍋。
あげ‐なや【揚納屋】
(三重県志摩半島で)倉庫のない家で、納屋の土間に床板を張って穀物を貯蔵する所。
あけ‐に【明荷】
①旅行用の竹つづら。外をござで覆い、角や縁に割竹をつけたもの。馬の左右につけるのに便利にしてある。
②力士が場所入りの時に持ちこむ、まわし・化粧まわしなどを入れた長方形の箱。開荷。
⇒あけに‐うま【明荷馬】
あげ‐に【揚げ煮】
野菜・魚肉などを油で揚げてから、出し汁と調味料を加えて煮ること。また、その料理。
あげ‐に【揚荷】
陸揚げする船荷。
あけに‐うま【明荷馬】
民間で嫁を乗せる馬。通例婿方で準備し、明荷を馬の両背に着けて、その上に布団を敷く。
⇒あけ‐に【明荷】
あけ‐の‐かね【明けの鐘】🔗⭐🔉
あけ‐の‐かね【明けの鐘】
①夜明け(明六つ)に寺で鳴らす鐘の音。梅暦「―ごんと突きや」
②長唄の入門曲。通称「宵は待ち」。めりやす物。恋人との別れを告げる明けの鐘を恨む女心を歌ったもの。
あけ‐のこ・る【明け残る】🔗⭐🔉
あけ‐のこ・る【明け残る】
〔自四〕
月や星などが、夜が明けたのにまだ残っている。風雅和歌集雑「―・る星の数ぞ消えゆく」
あけ‐の‐はる【明けの春】🔗⭐🔉
あけ‐の‐はる【明けの春】
初春。年のはじめ。〈[季]新年〉
あけ‐の‐ひ【明けの日】🔗⭐🔉
あけ‐の‐ひ【明けの日】
あくる日。その翌日。
あけ‐の‐みょうじょう【明けの明星】‥ミヤウジヤウ🔗⭐🔉
あけ‐の‐みょうじょう【明けの明星】‥ミヤウジヤウ
明け方、東の空に見える金星。
あけ‐はなし【明け放し・開け放し】🔗⭐🔉
あけ‐はなし【明け放し・開け放し】
(→)「あけっぱなし」に同じ。
あけ‐はな・す【明け放す・開け放す】🔗⭐🔉
あけ‐はな・す【明け放す・開け放す】
〔他五〕
窓・戸・障子などを残らずあける。いっぱいにあける。また、開けたままにしておく。「扉を―・す」
あけ‐はな・つ【明け放つ・開け放つ】🔗⭐🔉
あけ‐はな・つ【明け放つ・開け放つ】
〔他五〕
「あけはなす」に同じ。
あけ‐はな・れる【明け離れる】🔗⭐🔉
あけ‐はな・れる【明け離れる】
〔自下一〕[文]あけはな・る(下二)
夜がすっかり明ける。伊勢物語「―・れてしばしあるに」
あけ‐はら・う【明け払う・開け払う】‥ハラフ🔗⭐🔉
あけ‐はら・う【明け払う・開け払う】‥ハラフ
〔他五〕
①窓・戸・障子などを残らずあける。
②家や城を明け渡す。
あけ‐ばん【明け番】🔗⭐🔉
あけ‐ばん【明け番】
①当直などの番が終わること。また、その人。また、その翌日の休み。
②半夜交替の勤務で、明け方の番。
あけ‐ひろ・げる【明け広げる・開け広げる】🔗⭐🔉
あけ‐ひろ・げる【明け広げる・開け広げる】
〔他下一〕[文]あけひろ・ぐ(下二)
あけて広くする。広くあける。栄華物語初花「御具どもを片端より―・げて」
あけ‐やす・い【明け易い】🔗⭐🔉
あけ‐やす・い【明け易い】
〔形〕[文]あけやす・し(ク)
夜の明けるのが早い。夏至前後の短い夜にいう。〈[季]夏〉
○揚屋柄を握るあげやづかをにぎる
(「柄を握る」は、その道の達人となる意)長年揚屋通いをしていて揚屋での遊びに通じている。傾城禁短気「京の太夫にも相応にかはゆがられて、揚屋柄も握る者が」
⇒あげ‐や【揚屋】
あけ‐やらぬ【明け遣らぬ】🔗⭐🔉
あけ‐やらぬ【明け遣らぬ】
朝に近いが、まだ暗さがある。「まだ―空」
あ・ける【明ける】(自下一)🔗⭐🔉
あ・ける【明ける】
〔自下一〕[文]あ・く(下二)
(アカ(明・赤)と同源で、明るくなる意)
①明るくなる。夜が終わって朝になる。万葉集15「ぬばたまの夜見し君を―・くる朝会はずまにして今そ悔しき」。「夜の―・ける前に出発する」
②日や年があらたまる。宇津保物語俊蔭「―・くる午の時ばかりまで」「また、―・くる年もくれぬ」。「―・けましておめでとうございます」
③期限が満了する。終わる。平家物語5「親討たれぬれば孝養し、忌いみ―・けて寄せ」。「年季が―・ける」「梅雨つゆが―・ける」
⇒明けても暮れても
あ・ける【明ける・開ける・空ける】(他下一)🔗⭐🔉
あ・ける【明ける・開ける・空ける】
〔他下一〕[文]あ・く(下二)
(アカ(明・赤)と同源で、ものを明るみに出す意)
①境・仕切り・おおいなどで内・外の通いを閉ざしているものを除き、通れるようにする。開く。万葉集12「朝戸―・くれば見ゆる霧かも」。源氏物語蜻蛉「泣く泣くこの文を―・けたれば」。「窓を―・ける」「鍵を―・ける」「金庫を―・ける」
②場所をふさいでいるものをどけて、はいる場所をつくる。そこをからにする。そこに隙間をつくる。間を離す。源氏物語蜻蛉「心なし。道―・け侍りなんよ」。宇治拾遺物語10「刀のさきして、みそかに穴を―・けて」。「部屋を―・ける」「グラスを―・ける」「水を―・ける」
③器物の中の物をほかに移す。浮世風呂2「ハイハイトくみきたり、とめ桶へ―・ける」。「瓶の半分をコップに―・ける」
④留守にする。また、外泊する。「家を―・ける」
⑤仕事などの、禁制・束縛などを解き、何かに使える状態にする。暇な時間をつくる。日葡辞書「ヒマヲアクル」。「手を―・ける」
⑥(閉ざした扉をあける意で)営業などを開始する。「商売の口を―・ける」「店を―・ける前に客が押しかける」
⑦包み隠しをなくす。打ち明けて話す。
⑧(「らちを―・ける」の形で)事態解決の手順や方法を見つける。日葡辞書「ラチヲアクル」
◇あかるくなる意に「明」、ひらく意では「開」、からにする意には「空」をふつう使う。
⇒開けてびっくり玉手箱
あけ‐わたし【明け渡し】🔗⭐🔉
あけ‐わたし【明け渡し】
あけわたすこと。「城―」
あけ‐わた・す【明け渡す】🔗⭐🔉
あけ‐わた・す【明け渡す】
〔他五〕
建物・土地などを、立ちのいて他人に渡す。「土地を―・す」
あけ‐わた・る【明け渡る】🔗⭐🔉
あけ‐わた・る【明け渡る】
〔自五〕
夜がすっかりあける。風雅和歌集雑「―・る小島の松の木の間より」
○朱を奪う紫あけをうばうむらさき
[論語陽貨]間色である紫が正色である朱より人目をひき、もてはやされる。悪が善にまさることのある世の不合理をいう。紫の朱を奪う。
⇒あけ【朱・緋】
さや‐け・し【明けし・清けし】🔗⭐🔉
さや‐け・し【明けし・清けし】
〔形ク〕
①さやかである。はっきりしている。〈[季]秋〉。万葉集12「ぬば玉の夜わたる月の―・くは」
②清らかである。さっぱりしている。万葉集20「古ゆ―・く負ひて来にしその名そ」
③ひびきがさえている。日本紀竟宴歌「古き船うききを捨てねばぞ―・き響遠く聞ゆる」
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