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くり【栗】🔗🔉

くり】 ブナ科の落葉高木。低山地の落葉樹林に広く分布。樹皮は暗褐色。葉は長さ8〜12センチメートルの長楕円形、刺状の鋸歯があり、互生。6月頃花穂を出し淡黄色の細花をつける。単性花で雌雄同株。果実は「いが」で包まれ、食用・菓子などにする。木材は耐久・耐湿性が強く、家屋の土台、鉄道の枕木、艪・車・運動具などに用いる。〈[季]秋〉。「栗の花」は〈[季]夏〉。万葉集5「瓜はめば子ども思ほゆ―はめばまして偲しぬはゆ」 クリ(実) 撮影:関戸 勇 クリ(花) 撮影:関戸 勇

くり‐あん【栗餡】🔗🔉

くり‐あん栗餡】 白餡に栗の実を細かく刻んでまぜたもの。栗饅頭の餡にする。

くり‐いし【栗石】🔗🔉

くり‐いし栗石】 ①栗の実くらいの小石。 ②河原に散在する直径10〜15センチメートルぐらいの丸石。コンクリート骨材などに使用。ぐりいし。

くり‐いろ【栗色】🔗🔉

くり‐いろ栗色】 栗の実の皮のような色。焦茶色。 Munsell color system: 2YR3.5/4 ⇒くりいろ‐ど【栗色土】

くりいろ‐ど【栗色土】🔗🔉

くりいろ‐ど栗色土】 乾燥地域の土壌。腐植質が少なく、表土の色は熟した栗の色に似ている。ユーラシア大陸ではチェルノーゼム帯の南側、中国北部・北アメリカではチェルノーゼム帯の西側に分布。 ⇒くり‐いろ【栗色】

くり‐うめ【栗梅】🔗🔉

くり‐うめ栗梅】 染色の一つ。栗皮色の赤みの勝ったもの。栗梅色。毛吹草6「色こきは―ぞめの紅葉哉」 Munsell color system: 10R4/5.5

くり‐かすげ【栗糟毛】🔗🔉

くり‐かすげ栗糟毛】 馬の毛色の名。白い差毛さしげのある栗毛。

くり‐がた【栗形】🔗🔉

くり‐がた栗形】 刀の鞘表さやおもての鯉口こいぐち近くに付ける、孔を穿うがった栗の実状のもの。角製または金属製。この孔に下緒さげおを通す。下緒通さげおどおし→腰刀(図) 栗形

くり‐かのこ【栗鹿の子】🔗🔉

くり‐かのこ栗鹿の子】 求肥ぎゅうひ糖を小豆漉餡こしあんで包んで丸め、周りに栗の蜜漬をつけ、寒天液などで固めた菓子。 栗鹿の子 撮影:関戸 勇

くり‐カボチャ【栗南瓜】🔗🔉

くり‐カボチャ栗南瓜「カボチャ(南瓜)」参照。

くり‐かわ【栗皮】‥カハ🔗🔉

くり‐かわ栗皮‥カハ ①栗の実の皮。 ②黒みをおびた赤茶色の革。栗革。 ③栗皮茶の略。 ⇒くりかわ‐ちゃ【栗皮茶】

くりかわ‐ちゃ【栗皮茶】‥カハ‥🔗🔉

くりかわ‐ちゃ栗皮茶‥カハ‥ 黒みをおびた赤茶色。栗革茶。くりかわ。 ⇒くり‐かわ【栗皮】

くり‐きんとん【栗金団】🔗🔉

くり‐きんとん栗金団】 クリの実を煮つぶして作ったきんとん。また、クリの実をまぜたきんとん。

くり‐げ【栗毛】🔗🔉

くり‐げ栗毛】 馬の毛色の名。たてがみと尾は赤褐色で、地色の赤黒色のもの。平家物語8「―なる馬の下尾白いに乗りかへて」 ⇒くりげ‐ぶち【栗毛駁】

くりげ‐ぶち【栗毛駁】🔗🔉

くりげ‐ぶち栗毛駁】 馬の毛色の名。栗毛のぶちのあるもの。くりぶち。 ⇒くり‐げ【栗毛】

くりこ‐の‐もち【栗粉の餅】🔗🔉

くりこ‐の‐もち栗粉の餅(→)「栗の子餅」に同じ。狂言、業平餅「―とくりごとを」

くりこま‐やま【栗駒山】🔗🔉

くりこま‐やま栗駒山】 宮城・岩手・秋田3県の県境にある二重式火山。標高1627メートル。山麓南側に栗駒五湯など温泉が多く、こけしの産地がある。須川岳。 栗駒山 提供:オフィス史朗

くりさき‐りゅう【栗崎流】‥リウ🔗🔉

くりさき‐りゅう栗崎流‥リウ 天正(1573〜1592)の頃、肥後国宇土郡栗崎の人栗崎道喜(1568〜1651)が呂宋ルソン島に渡ってスペイン人に外科術を学び、帰国後長崎で始めた南蛮外科医術の流派。

くりしぎ‐ぞうむし【栗鴫象虫】‥ザウ‥🔗🔉

くりしぎ‐ぞうむし栗鴫象虫‥ザウ‥ ゾウムシ科の甲虫。体は灰黄色の鱗毛を密生。体長約8ミリメートル。細長い口吻で栗の実に小孔を穿ち、卵を産み込む。幼虫は蛆うじ型で俗に「くりむし」といい、栗の実を食害する。シギムシ。 クリシギゾウムシ(幼虫) 撮影:海野和男

くりしま【栗島】🔗🔉

くりしま栗島】 姓氏の一つ。 ⇒くりしま‐すみこ【栗島すみ子】

くりしま‐すみこ【栗島すみ子】🔗🔉

くりしま‐すみこ栗島すみ子】 映画女優・日本舞踊家。本姓、池田。東京生れ。映画「虞美人草」(1921年)などに出演、初期のスターとなる。(1902〜1987) ⇒くりしま【栗島】

くりた【栗田】🔗🔉

くりた栗田】 姓氏の一つ。 ⇒くりた‐ひろし【栗田寛】

くり‐たい【栗帯】🔗🔉

くり‐たい栗帯】 日本の植生帯の一つ。垂直分布では落葉広葉樹帯の下半部をなし、ブナ帯の下、シイ‐タブ帯の上に位置する。クリ・コナラなどが主体。→森林帯

くり‐たけ【栗茸】🔗🔉

くり‐たけ栗茸】 担子菌類のきのこ。秋、広葉樹の枯切株・倒木に群生。傘は初め半球形で後開く。赤褐色で直径3〜7センチメートル。食用。同属のニグリクリタケは有毒。〈[季]秋〉

くりた‐ひろし【栗田寛】🔗🔉

くりた‐ひろし栗田寛】 歴史学者。号は栗里。水戸生れ。彰考館で「大日本史」編纂にあたる。維新後は東大教授。著「標注古風土記」「上古職官考」など。(1835〜1899) ⇒くりた【栗田】

くり‐たまばち【栗癭蜂】🔗🔉

くり‐たまばち栗癭蜂】 タマバチ科のハチ。体長は約3ミリメートル。雌だけで繁殖、雄は未知。発生は年1回、クリの芽に虫癭ちゅうえいが形成されると木は衰弱、枯死することもある。中国原産の侵入種で、法定森林害虫。

くり‐ねずみ【栗鼠】🔗🔉

くり‐ねずみ栗鼠】 ①馬の毛色の名。栗毛の鼠色をおびたもの。 ②栗鼠色の略。 ⇒くりねずみ‐いろ【栗鼠色】

くりねずみ‐いろ【栗鼠色】🔗🔉

くりねずみ‐いろ栗鼠色】 栗色がかった鼠色。くりねずみ。 ⇒くり‐ねずみ【栗鼠】

くりのこ‐もち【栗の子餅】🔗🔉

くりのこ‐もち栗の子餅】 栗の実の粉を入れたり、まぶしたりした餅。9月9日重陽ちょうようの節句に用いた。栗粉の餅。

くりのもと‐しゅう【栗本衆】🔗🔉

くりのもと‐しゅう栗本衆】 鎌倉初期、俳諧連歌を作る人々の称。無心衆。栗本の衆。栗本。↔柿本衆

くりはら【栗原】🔗🔉

くりはら栗原】 宮城県北西部の市。東部にラムサール条約湿地の伊豆沼・内沼がある。中心部の築館つきだては奥州街道の宿場町。人口8万。

くりは‐らん【栗葉蘭】🔗🔉

くりは‐らん栗葉蘭】 ウラボシ科の常緑シダ。暖地の岩や樹幹上をはう太い針金状の根茎から、クリの葉に似た長さ15センチメートル内外の葉を生ずる。 くりはらん

くり‐ひろい【栗拾い】‥ヒロヒ🔗🔉

くり‐ひろい栗拾い‥ヒロヒ 栗の実を拾い集めること。

くり‐ぶち【栗駁】🔗🔉

くり‐ぶち栗駁】 馬の毛色の名。栗毛のぶちのあるもの。くりげぶち。

くり‐まんじゅう【栗饅頭】‥ヂユウ🔗🔉

くり‐まんじゅう栗饅頭‥ヂユウ 栗餡を包んだ小判形の饅頭。皮の上に卵黄を塗って艶よく焼いたもの。くりまん。 栗饅頭 撮影:関戸 勇

くり‐めいげつ【栗名月】🔗🔉

くり‐めいげつ栗名月】 (月見に栗を供えるからいう)旧暦九月十三夜の月。のちの月。豆名月。〈[季]秋〉。→芋名月

くり‐めし【栗飯】🔗🔉

くり‐めし栗飯】 クリの実を入れて炊いた飯。〈[季]秋〉。正岡子規、仰臥漫録「午、―ノ粥四碗」

くりもと‐じょうん【栗本鋤雲】🔗🔉

くりもと‐じょうん栗本鋤雲】 新聞記者。名は鯤こん。号は匏庵ほうあん。江戸生れの幕臣。幕府奥詰医師となり、箱館奉行所組頭・外国奉行を歴任。親仏政策を推進し1867年(慶応3)渡仏。維新後、73年から郵便報知新聞の主筆。(1822〜1897) ⇒くりもと【栗本】

くりもと‐は【栗本派】🔗🔉

くりもと‐は栗本派】 蒔絵師の一派。幸阿弥6代長清(1506〜1603)の子、栗本幸阿弥を祖とする。 ⇒くりもと【栗本】

くりやき【栗焼】🔗🔉

くりやき栗焼】 狂言。太郎冠者が栗を焼くよう命ぜられ、一つ食べ二つ食べして皆食べてしまい、作り話と謡で言いわけし、叱られる。

くりやま‐おけ【栗山桶】‥ヲケ🔗🔉

くりやま‐おけ栗山桶‥ヲケ 把手とってをつけた曲物まげもの。つるし下げて手水鉢、また、湯桶ゆとうとする。日光の名物。

くりやま‐せんぽう【栗山潜鋒】🔗🔉

くりやま‐せんぽう栗山潜鋒】 江戸中期の儒学者・史学者。名は愿すなお。山城淀の人。水戸藩儒。国史に通じ、1697年(元禄10)27歳で彰考館総裁。著「保建大記」は史論として名著。(1671〜1706) ⇒くりやま【栗山】

くりやま‐たいぜん【栗山大膳】🔗🔉

くりやま‐たいぜん栗山大膳】 江戸初期、筑前福岡藩黒田家の家老。名は利章。藩主忠之を謀反の企てありと幕府に訴えたが、敗訴して盛岡藩に預けられた。黒田騒動として演劇・講談などに脚色。(1591〜1652) ⇒くりやま【栗山】

くり‐ようかん【栗羊羹】‥ヤウ‥🔗🔉

くり‐ようかん栗羊羹‥ヤウ‥ 栗の実をすりつぶして、栗だけで作った羊羹。または、蜜漬けの栗の実を小豆の練羊羹に混ぜて作ったもの。

くるすの【栗栖野】🔗🔉

くるすの栗栖野】 ①山城国宇治郡山科村(現、京都市山科区)の地名。 ②京都市北区鷹峰の東、西賀茂の辺。みくるすの。(歌枕)

り‐す【栗鼠】🔗🔉

り‐す栗鼠】 (リスは漢字の音読み)ネズミ目リス科の哺乳類の総称。また特にニホンリスのことで、頭胴長20センチメートル、尾長15センチメートルほど。夏毛は赤褐色、冬毛は黄褐色で、腹は白い。森林に生息し、木の実や木の葉、昆虫などを食べる。小枝や葉を集め、枝の間に巣を作る。日本特産。北海道には類似種のキタリスがいる。また各地で、より大形のタイワンリスが野生化。キネズミ。〈日葡辞書〉 タイワンリス 提供:東京動物園協会 ニホンリス 提供:東京動物園協会

りす‐ざる【栗鼠猿】🔗🔉

りす‐ざる栗鼠猿】 オマキザル科リスザル属のサル3〜5種の総称。また、そのうちのコモンリスザルを指す。頭胴長30センチメートル、尾長35センチメートルほど。毛色は明るい褐色で、顔から胸にかけて白い。アマゾン流域からコロンビアの森林に分布し、集団で生活。ペット・実験動物としても飼育。 リスザル 提供:東京動物園協会

りっとう【栗東】🔗🔉

りっとう栗東】 滋賀県南部の市。道路交通の要地。史跡の狛坂こまさか磨崖仏が有名。人口6万。

りつりん‐こうえん【栗林公園】‥ヱン🔗🔉

りつりん‐こうえん栗林公園‥ヱン 香川県高松市にある公園。高松藩主松平頼重(1622〜1695)の築造。のち5世頼恭よりたかの時に回遊式庭園が完成。 栗林公園 撮影:新海良夫

[漢]栗🔗🔉

 字形 〔木部6画/10画/人名/2310・372A〕 〔音〕リツ(漢) 〔訓〕くり [意味] ①木の名。くり(の実)。「栗子・栗爆(=くりの実が火ではじける)」 ②おそれおののく。ふるえる。きびしい。(同)慄。「栗栗・栗烈・戦栗」 ▷は異体字。

[漢]栗🔗🔉

 〔覀(襾)部4画〕 ⇒木部

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