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く・く【漏く】🔗🔉

く・く漏く】 〔自四〕 隙間をくぐる。古事記「我が手俣たなまたより―・きし子そ」

くけ‐あな【漏穴・匿穴】🔗🔉

くけ‐あな漏穴・匿穴】 ぬけあな。太平記32「その間に舜かたはらに―をぞ掘つたりける」

くけ‐じ【漏路・匿路】‥ヂ🔗🔉

くけ‐じ漏路・匿路‥ヂ にげみち。ぬけみち。太平記1「いづくにか―の有ると見れば」

じょう‐ご【漏斗】ジヤウ‥🔗🔉

じょう‐ご漏斗ジヤウ‥ (上戸じょうごの意で、酒を吸い込むからという。また「承壺しょうこ」の音ともいう)形状が朝顔の花に似、その下部の筒口を瓶・徳利・壺などの口にはめ、上部から酒・醤油・油などの液体を注ぎ入れるのに用いる器具。また、大型で、穀類・茶などを移すのに用いるものもある。ろうと。

もら・す【漏らす・洩らす】🔗🔉

もら・す漏らす・洩らす】 〔他五〕 ①漏れるようにする。こぼす。源氏物語帚木「涙を―・し落としても」。平家物語9「風を防ぐ便りもなく、雨を―・さぬわざもなし」。「小便を―・す」 ②おとす。ぬかす。源氏物語夕顔「この程の事くだくだしければ例の―・しつ」。「書き―・す」「細大―・さず」 ③心の内に思うことを外にあらわす。感情を声や表情に出す。源氏物語藤裏葉「すきずきしき心ばへなど―・し給ふな」。「不平を―・す」「ため息を―・す」 ④秘密などをひそかに他へ知らせる。源氏物語行幸「人にも―・させ給ふまじと御口かため聞え給ふ」。天草本伊曾保物語「大事を妻に―・すな」 ⑤とり逃がす。逃がす。逸する。平家物語9「一人も―・さず討てや」

もり【漏り】🔗🔉

もり漏り】 水などが漏ること。また、漏るもの。「柄―」「雨あま―」

もり‐き・く【漏り聞く】🔗🔉

もり‐き・く漏り聞く】 〔他四〕 ひそかに聞く。もれきく。源氏物語若紫「人もや―・かむなど」

も・る【漏る・洩る】🔗🔉

も・る漏る・洩る】 [一]〔自五〕 ①水や光などがすきまを通ってこぼれる。万葉集10「天飛ぶや雁の翼の覆ひ羽のいづく―・りてか霜の降りけむ」。源氏物語藤裏葉「思ふやうなる御なからひなめれば水も―・らむやは」。「雨が―・る」 ②秘密が他に知られる。源氏物語花宴「御心のうちなりけむ事、いかで―・りにけむ」 ③脱落する。おちる。はぶかれる。はずれる。源氏物語帚木「誠にその方の取りいでむ選びに、かならず―・るまじきはいと難しや」 [二]〔自下二〕 ⇒もれる(下一)

もれ【漏れ・洩れ・泄れ】🔗🔉

もれ漏れ・洩れ・泄れ】 漏れること。また、そのもの。脱落。ぬけ。おち。「記帳―」「ガス―」

もれ‐お・ちる【漏れ落ちる・洩れ落ちる】🔗🔉

もれ‐お・ちる漏れ落ちる・洩れ落ちる】 〔自上一〕 ①隙間からもれて下に落ちる。「雨が―・ちる」 ②あるべきものが抜け落ちる。「名前が―・ちた一覧表」

もれ‐き・く【漏れ聞く・洩れ聞く】🔗🔉

もれ‐き・く漏れ聞く・洩れ聞く】 〔他五〕 ①ひそかに聞く。もりきく。 ②「聞く」のへりくだった言い方。「―・くところによりますと」

もれ‐なく【漏れ無く】🔗🔉

もれ‐なく漏れ無く】 〔副〕 のこらず。ことごとく。「全員に―配る」

も・れる【漏れる・洩れる】🔗🔉

も・れる漏れる・洩れる】 〔自下一〕[文]も・る(下二) (→)「もる」(五段)に同じ。源氏物語賢木「このたびの司召しにも―・れぬれど」。平家物語11「大犯の悪人たる上、三千五刑の中に―・れ」。日葡辞書「ウヲガアミノメヲモルル」。仮名草子、伊曾保「汝が言ふ所道理に―・れたり」。「選に―・れる」「空気が―・れる」「秘密が―・れる」

る‐こく【漏刻】🔗🔉

る‐こく漏刻⇒ろうこく

ろう【漏】🔗🔉

ろう】 漏刻の略。水時計。

ろう‐えい【漏洩・漏泄】🔗🔉

ろう‐えい漏洩・漏泄】 (ロウセツの慣用読み) ①水などがもれること。水などをもらすこと。 ②密事などがもれること。秘密をもらすこと。「機密―」

ろう‐おく【漏屋】‥ヲク🔗🔉

ろう‐おく漏屋‥ヲク 雨のもる破損した家。むさくるしいあばらや。

ろう‐きゅう【漏救】‥キウ🔗🔉

ろう‐きゅう漏救‥キウ 生活保護制度において、保護に該当する者が保護を受けていないこと。→濫救

ろう‐こ【漏壺】🔗🔉

ろう‐こ漏壺「漏刻」参照。

ろう‐こ【漏鼓】🔗🔉

ろう‐こ漏鼓】 時刻を知らせる太鼓。

ろう‐こく【漏告】🔗🔉

ろう‐こく漏告】 秘密をもらし告げること。

ろう‐こく【漏刻・漏剋】🔗🔉

ろう‐こく漏刻・漏剋】 ①水時計の一種。底に穴のある壺(漏壺)の中に水を入れ、漏箭ろうせんを置き、水の漏出につれて漏箭に刻む目盛で時刻を見るもの。また、別の壺からもれる水を受けて、水がたまるにつれ浮き上がる漏箭の漏刻を読んで時刻をはかるものもある。ろこく。天智紀「夏四月…―を新しき台うてなに置く。始めて候時ときを打つ」 ②漏箭ろうせんの目盛の称。るこく。 ⇒ろうこく‐はかせ【漏刻博士・漏剋博士】

ろうこく‐はかせ【漏刻博士・漏剋博士】🔗🔉

ろうこく‐はかせ漏刻博士・漏剋博士】 律令制で、陰陽おんよう寮に属し、時守ときもりを指揮し、漏刻の目盛を見て時刻を知らせることに当たった教官。 ⇒ろう‐こく【漏刻・漏剋】

ろう‐じ【漏示】🔗🔉

ろう‐じ漏示】 秘密を漏らすこと。

ろう‐しつ【漏失】🔗🔉

ろう‐しつ漏失】 ①もれてなくなること。 ②夢精。

ろう‐しゅつ【漏出】🔗🔉

ろう‐しゅつ漏出】 もれでること。もらしだすこと。

ろう‐すい【漏水】🔗🔉

ろう‐すい漏水】 水がもれること。もれた水。

ろう‐せい【漏精】🔗🔉

ろう‐せい漏精】 精液をもらすこと。

ろう‐せつ【漏洩・漏泄】🔗🔉

ろう‐せつ漏洩・漏泄⇒ろうえい

ろう‐せん【漏箭】🔗🔉

ろう‐せん漏箭】 漏刻に用いる、目盛を刻んだ矢。その目盛で時刻を示す。

ろう‐だつ【漏脱】🔗🔉

ろう‐だつ漏脱】 もれぬけること。もらしぬかすこと。

ろう‐でん【漏電】🔗🔉

ろう‐でん漏電】 電気が漏れ流れること。電気機械・器具や電線の絶縁不良または損傷によって起こり、火災などの原因となる。

ろう‐と【漏斗】🔗🔉

ろう‐と漏斗】 ①(→)「じょうご」に同じ。 ②イカ・タコなどの頭足類にある1に似た構造物。ここから水・墨汁を噴出し、また卵・精子を放出する。→烏賊いか(図)

ろう‐ぶん【漏聞】🔗🔉

ろう‐ぶん漏聞】 もれきくこと。もれきこえること。

ろう‐わ【漏話】🔗🔉

ろう‐わ漏話】 ある通信回線の信号が電磁誘導により他の回線に漏れて生じる妨害。 ○隴を得て蜀を望むろうをえてしょくをのぞむ [後漢書岑彭伝「人足るを知らざるに苦しむ、既に隴を平げて復た蜀を望む」]一つの望みが達せられると、さらにその上が望まれること。欲望にきりがないことのたとえ。望蜀。 ⇒ろう【隴】 ○労を多とするろうをたとする 労苦が多かったと評価する。相手の労苦をねぎらう気持を表す言葉。 ⇒ろう【労】 ○労を執るろうをとる 他人のために骨折る。「仲介の―」 ⇒ろう【労】

[漢]漏🔗🔉

 字形  筆順 〔水(氵・氺)部11画/14画/常用/4719・4F33〕 〔音〕ロウ(漢) ロ(慣) 〔訓〕る・れる・らす [意味] ①もれる。 ㋐(水や光が)すきまからもれ出る。もる。「漏水・漏電・漏屋・耳漏」 ㋑秘密が外に知れる。もらす。「漏洩ろうえい」 ②ぬけおちる。手落ち。手ぬかり。「脱漏・疎漏・遺漏・欠漏・杜漏ずろう」 ③水時計。「漏刻」 ④〔仏〕煩悩ぼんのう。「有漏うろ・無漏むろ」 [解字] 形声。右半部は音符で、やね(=尸)から雨水がもれる意。後に、「水」を加えた。本字は。 [難読] 漏斗じょうご

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