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きつ【狐】🔗🔉

きつ】 きつねの古名。貧道集「夜を寒み鳴くなる―をあはれとぞ聞く」

きつね【狐】🔗🔉

きつね】 ①イヌ科キツネ属の哺乳類。頭胴長70センチメートル、尾長40センチメートルほど。イヌに似るが、体は細く、尾が太い。耳は大きく、顔は尖る。毛はいわゆる狐色で、飼育品種には銀・黒などもある。北半球の草原から森林に広く分布、主に夜行性。餌はネズミ・小鳥などで、植物も食べる。日本では人をだますとされ、ずるいものの象徴にされてきたが、稲荷神の使いでもある。毛皮用に飼育される。なお、広くはキツネ属および近縁の総称。きつ。くつね。〈[季]冬〉。出雲風土記「熊・狼・猪・鹿・兎・―・飛鼯むささび・獼猴さるの族やからあり」。「―と狸のばかし合い」 オオミミギツネ 提供:東京動物園協会 ホッキョクギツネ 提供:東京動物園協会 キツネ 提供:東京動物園協会 ②巧みに人をだます人。 ③(男をたぶらかすところから)娼妓をののしっていう語。どぎつね。 ④「きつねいろ」の略。 ⑤「きつねうどん」の略。 ⑥「いなりずし」の異称。 ⑦「きつねけん」の略。 ⇒きつね‐あざみ【狐薊】 ⇒きつね‐いろ【狐色】 ⇒きつね‐うどん【狐饂飩】 ⇒きつね‐おとし【狐落し】 ⇒きつね‐けん【狐拳】 ⇒きつね‐ごうし【狐格子】 ⇒きつね‐ざる【狐猿】 ⇒きつね‐せぎょう【狐施行】 ⇒きつね‐そば【狐蕎麦】 ⇒きつね‐づか【狐塚】 ⇒きつね‐つかい【狐使い・狐遣い】 ⇒きつね‐つき【狐付き・狐憑き】 ⇒きつね‐つり【狐釣】 ⇒きつね‐ど【狐戸】 ⇒きつね‐の‐えふで【狐の絵筆】 ⇒きつね‐の‐かみそり【狐の剃刀】 ⇒きつね‐の‐ちゃぶくろ【狐の茶袋】 ⇒きつね‐の‐ちょうちん【狐の提灯】 ⇒きつね‐の‐てぶくろ【狐の手袋】 ⇒きつね‐の‐ぼたん【狐の牡丹】 ⇒きつね‐の‐まご【狐の孫】 ⇒きつね‐の‐よめいり【狐の嫁入り】 ⇒きつね‐び【狐火】 ⇒きつね‐びより【狐日和】 ⇒きつね‐ふく【狐福】 ⇒きつね‐まど【狐窓】 ⇒きつね‐めし【狐飯】 ⇒きつね‐や【狐矢】 ⇒きつね‐やき【狐焼】 ⇒きつね‐わた【狐綿】 ⇒狐が落ちる ⇒狐死して兎泣く ⇒狐に小豆飯 ⇒狐につままれる ⇒狐の子は頬白 ⇒狐を馬に乗せたよう

きつね‐あざみ【狐薊】🔗🔉

きつね‐あざみ狐薊】 キク科の越年草。高さ約90センチメートル。アザミに似るが別属で、とげがなく、葉の裏に柔毛があって、白い。初夏、紅紫色の頭状花をつける。漢名、野苦麻。 きつねあざみ ⇒きつね【狐】

きつね‐いろ【狐色】🔗🔉

きつね‐いろ狐色】 狐の毛色のような黄がかった薄い焦茶色。きつね。 Munsell color system: 7.5YR6/8 ⇒きつね【狐】

きつね‐うどん【狐饂飩】🔗🔉

きつね‐うどん狐饂飩】 (油揚は狐の好物ということから)甘辛く煮た油揚と刻んだ葱ねぎとを入れた掛けうどん。きつね。 ⇒きつね【狐】

きつね‐おとし【狐落し】🔗🔉

きつね‐おとし狐落し】 ①狐を捕らえるわな。 ②狐つきを払い落としてなおすこと。 ⇒きつね【狐】 ○狐が落ちるきつねがおちる 狐つきの状態から正常に戻る。 ⇒きつね【狐】

○狐が落ちるきつねがおちる🔗🔉

○狐が落ちるきつねがおちる 狐つきの状態から正常に戻る。 ⇒きつね【狐】 きつね‐けん狐拳】 拳けんの一種。二人相対し、両手を開いて両耳のあたりに挙げるのを狐、膝の上に両手を置くのを庄屋、左手の拳こぶしを握って前に出すのを鉄砲(狩人)といい、狐は庄屋に勝ち、庄屋は鉄砲に勝ち、鉄砲は狐に勝つとする。藤八拳とうはちけん。庄屋拳。きつね。東海道中膝栗毛4「そんなら―でやらう」 ⇒きつね【狐】 きつね‐ごうし狐格子‥ガウ‥ ①妻飾りの一種。格子の裏に板を張ったもの。神社・住宅に多く用いる。木連格子きつれごうし。妻格子。 狐格子 ②縦横に組んだ格子の裏に板を張った戸。 ⇒きつね【狐】 きつね‐ざる狐猿】 サル目キツネザル科の哺乳類の総称。マダガスカルにのみ分布。食性は、木の葉が中心。代表的なワオキツネザルは、体長45センチメートルほどで背が茶色、尾に美しい黒と白の輪がある。吻が突出し、顔はキツネに似る。 エリマキキツネザル 提供:東京動物園協会 ワオキツネザル 提供:東京動物園協会 ⇒きつね【狐】

きつね‐けん【狐拳】🔗🔉

きつね‐けん狐拳】 拳けんの一種。二人相対し、両手を開いて両耳のあたりに挙げるのを狐、膝の上に両手を置くのを庄屋、左手の拳こぶしを握って前に出すのを鉄砲(狩人)といい、狐は庄屋に勝ち、庄屋は鉄砲に勝ち、鉄砲は狐に勝つとする。藤八拳とうはちけん。庄屋拳。きつね。東海道中膝栗毛4「そんなら―でやらう」 ⇒きつね【狐】

きつね‐ごうし【狐格子】‥ガウ‥🔗🔉

きつね‐ごうし狐格子‥ガウ‥ ①妻飾りの一種。格子の裏に板を張ったもの。神社・住宅に多く用いる。木連格子きつれごうし。妻格子。 狐格子 ②縦横に組んだ格子の裏に板を張った戸。 ⇒きつね【狐】

きつね‐ざる【狐猿】🔗🔉

きつね‐ざる狐猿】 サル目キツネザル科の哺乳類の総称。マダガスカルにのみ分布。食性は、木の葉が中心。代表的なワオキツネザルは、体長45センチメートルほどで背が茶色、尾に美しい黒と白の輪がある。吻が突出し、顔はキツネに似る。 エリマキキツネザル 提供:東京動物園協会 ワオキツネザル 提供:東京動物園協会 ⇒きつね【狐】 ○狐死して兎泣くきつねししてうさぎなく 「兎死すれば狐これを悲しむ」に同じ。→兎(成句) ⇒きつね【狐】

○狐死して兎泣くきつねししてうさぎなく🔗🔉

○狐死して兎泣くきつねししてうさぎなく 「兎死すれば狐これを悲しむ」に同じ。→兎(成句) ⇒きつね【狐】 きつね‐せぎょう狐施行‥ギヤウ 西日本で、冬の夜「お施行、お施行」と呼びながら小提灯を持ち、稲荷社に詣でて、竹皮に包んだ赤飯と油揚とを置いて帰る習俗。→寒かん施行⇒きつね【狐】 きつね‐そば狐蕎麦】 甘辛く煮た油揚と刻んだ葱ねぎなどを入れた掛け蕎麦。関西では「たぬき」と呼ぶ。 ⇒きつね【狐】 きつねただのぶ狐忠信】 浄瑠璃「義経千本桜」4段目、また歌舞伎の同場面の通称。静御前しずかごぜんが持つ「初音の鼓」に皮を張った狐の子が、佐藤忠信に化けて静を守護し、義経から源九郎狐の名をもらう。 きつね‐づか狐塚】 狐のすむ穴。狂言、狐塚「―の田へ群鳥が付いて、田を荒らすと申すによつて」。(曲名別項) ⇒きつね【狐】 きつねづか狐塚】 狂言。田の番の太郎冠者が狐と誤って次郎冠者と主をしばり、松葉をいぶして責める。 きつね‐つかい狐使い・狐遣い‥ツカヒ 狐の霊を取りつかせて妖術などを行うこと。また、その人。 ⇒きつね【狐】 きつね‐つき狐付き・狐憑き】 狐の霊にとりつかれたという一種の精神錯乱。また、そうなった人。 ⇒きつね【狐】 きつね‐つり狐釣】 狐をわなで釣って捕らえること。また、その人。誹風柳多留19「―猫がかかつて餅につき」 ⇒きつね【狐】 きつね‐ど狐戸】 狐格子を遣戸やりどにしたもの。 ⇒きつね【狐】

きつね‐せぎょう【狐施行】‥ギヤウ🔗🔉

きつね‐せぎょう狐施行‥ギヤウ 西日本で、冬の夜「お施行、お施行」と呼びながら小提灯を持ち、稲荷社に詣でて、竹皮に包んだ赤飯と油揚とを置いて帰る習俗。→寒かん施行⇒きつね【狐】

きつね‐そば【狐蕎麦】🔗🔉

きつね‐そば狐蕎麦】 甘辛く煮た油揚と刻んだ葱ねぎなどを入れた掛け蕎麦。関西では「たぬき」と呼ぶ。 ⇒きつね【狐】

きつねただのぶ【狐忠信】🔗🔉

きつねただのぶ狐忠信】 浄瑠璃「義経千本桜」4段目、また歌舞伎の同場面の通称。静御前しずかごぜんが持つ「初音の鼓」に皮を張った狐の子が、佐藤忠信に化けて静を守護し、義経から源九郎狐の名をもらう。

きつね‐づか【狐塚】🔗🔉

きつね‐づか狐塚】 狐のすむ穴。狂言、狐塚「―の田へ群鳥が付いて、田を荒らすと申すによつて」。(曲名別項) ⇒きつね【狐】

きつねづか【狐塚】(作品名)🔗🔉

きつねづか狐塚】 狂言。田の番の太郎冠者が狐と誤って次郎冠者と主をしばり、松葉をいぶして責める。

きつね‐つかい【狐使い・狐遣い】‥ツカヒ🔗🔉

きつね‐つかい狐使い・狐遣い‥ツカヒ 狐の霊を取りつかせて妖術などを行うこと。また、その人。 ⇒きつね【狐】

きつね‐つき【狐付き・狐憑き】🔗🔉

きつね‐つき狐付き・狐憑き】 狐の霊にとりつかれたという一種の精神錯乱。また、そうなった人。 ⇒きつね【狐】

きつね‐つり【狐釣】🔗🔉

きつね‐つり狐釣】 狐をわなで釣って捕らえること。また、その人。誹風柳多留19「―猫がかかつて餅につき」 ⇒きつね【狐】

きつね‐ど【狐戸】🔗🔉

きつね‐ど狐戸】 狐格子を遣戸やりどにしたもの。 ⇒きつね【狐】 ○狐に小豆飯きつねにあずきめし 好む物を前に置けばすぐに手を出すことから、油断のならぬこと、危険なことのたとえ。「猫に鰹節」の類。 ⇒きつね【狐】 ○狐につままれるきつねにつままれる 狐にばかされた時のように、わけが分からなくなり、ぼんやりする。 ⇒きつね【狐】

○狐に小豆飯きつねにあずきめし🔗🔉

○狐に小豆飯きつねにあずきめし 好む物を前に置けばすぐに手を出すことから、油断のならぬこと、危険なことのたとえ。「猫に鰹節」の類。 ⇒きつね【狐】

○狐につままれるきつねにつままれる🔗🔉

○狐につままれるきつねにつままれる 狐にばかされた時のように、わけが分からなくなり、ぼんやりする。 ⇒きつね【狐】 きつね‐の‐えふで狐の絵筆‥ヱ‥ 担子菌類のきのこ。陰湿の地に自生。高さ約10センチメートル。形は細長く筆に似て、鐘状の蓋を持つ。上部は鮮紅色で、悪臭ある黒褐色の粘液でおおわれ、基部は白色。キツネノエカキフデ。 きつねのえふで ⇒きつね【狐】 きつね‐の‐かみそり狐の剃刀】 ヒガンバナ科の多年草。山地の林下に生え、暗黒色の根茎を持つ。春、約20センチメートルの剃刀状で白緑色の葉を数本出す。晩夏に葉が枯れてから花柄を出し、先端に数個のユリに似た美花をつける。6弁で黄赤色。有毒植物。〈書言字考節用集〉 ⇒きつね【狐】

きつね‐の‐えふで【狐の絵筆】‥ヱ‥🔗🔉

きつね‐の‐えふで狐の絵筆‥ヱ‥ 担子菌類のきのこ。陰湿の地に自生。高さ約10センチメートル。形は細長く筆に似て、鐘状の蓋を持つ。上部は鮮紅色で、悪臭ある黒褐色の粘液でおおわれ、基部は白色。キツネノエカキフデ。 きつねのえふで ⇒きつね【狐】

きつね‐の‐かみそり【狐の剃刀】🔗🔉

きつね‐の‐かみそり狐の剃刀】 ヒガンバナ科の多年草。山地の林下に生え、暗黒色の根茎を持つ。春、約20センチメートルの剃刀状で白緑色の葉を数本出す。晩夏に葉が枯れてから花柄を出し、先端に数個のユリに似た美花をつける。6弁で黄赤色。有毒植物。〈書言字考節用集〉 ⇒きつね【狐】 ○狐の子は頬白きつねのこはつらじろ 子が親に似ていることのたとえ。 ⇒きつね【狐】

○狐の子は頬白きつねのこはつらじろ🔗🔉

○狐の子は頬白きつねのこはつらじろ 子が親に似ていることのたとえ。 ⇒きつね【狐】 きつね‐の‐ちゃぶくろ狐の茶袋】 ①担子菌類のきのこ。山地の陰地に生ずる。ぎぼうし形。成熟すると頂端の孔から胞子を煙のように飛散させる。ホコリタケ。 ②「こみかんそう」の別称。 ⇒きつね【狐】 きつね‐の‐ちょうちん狐の提灯‥チヤウ‥ (→)狐火に同じ。 ⇒きつね【狐】 きつね‐の‐てぶくろ狐の手袋】 〔植〕ジギタリスの別称。 ⇒きつね【狐】 きつね‐の‐ぼたん狐の牡丹】 キンポウゲ科の越年草。道ばたや原野のやや湿地にごく普通の雑草で、有毒。長い柄のある根葉と短柄の茎葉とがあり、いずれも3裂。花は春から秋まで順次咲き、黄緑色5弁、多数の雌しべ・雄しべがある。果実にかぎ型のとげがあり、衣服などによく着く。漢名、毛茛もうこん。〈[季]春〉 キツネノボタン 撮影:関戸 勇 キツネノボタン(実) 撮影:関戸 勇 ⇒きつね【狐】 きつね‐の‐まご狐の孫】 キツネノマゴ科の一年草。原野に多く、高さ10〜30センチメートル。秋、先端に淡紫紅色の小唇形花の密生した穂をつける。春、若葉を食用にする。漢名、爵牀。 ⇒きつね【狐】 きつね‐の‐よめいり狐の嫁入り】 ①狐火が多く連なって嫁入り行列の提灯のように見えるもの。 ②日が照っているのに雨の降る天気。浄瑠璃、壇浦兜軍記「―のそばへ雨、晴らしていかう」 ⇒きつね【狐】 きつね‐び狐火】 (狐が口から吐くという俗説に基づく) ①暗夜、山野に見える怪火。鬼火・燐火などの類。狐の提灯。〈[季]冬〉 ②歌舞伎の小道具。焼酎火。 ③㋐浄瑠璃「本朝廿四孝」4段目謙信館奥庭の場、狐火の段のこと。 ㋑常磐津。㋐の改曲。 ㋒地歌。端歌物。元禄から正徳頃、岸野次郎三作曲。 ⇒きつね【狐】 きつね‐びより狐日和】 降ったり照ったりして定まらぬ日和。 ⇒きつね【狐】 きつね‐ふく狐福】 思いがけない幸福。僥倖。 ⇒きつね【狐】 きつね‐まど狐窓】 家の上部に設けた明りとりの窓。狭窓さまど⇒きつね【狐】 きつね‐めし狐飯】 味をつけた油揚をきざんでまぜた飯。 ⇒きつね【狐】 きつねものがたり狐物語】 (Roman de Renart フランス)12世紀晩期〜13世紀中葉、フランスに生まれた口誦の動物叙事詩群の総称。狐ルナールと狼イザングランの確執を主軸とし、各挿話(枝編)は独立の筋を有し、28編が現存。12世紀末よりヨーロッパ各地に類似の物語が輩出。日本では、ライネケ狐を主人公とするゲーテの同名の翻案叙事詩によって知られている。 きつね‐や狐矢】 「流れ矢」のこと。 ⇒きつね【狐】 きつね‐やき狐焼】 狐色に焼くこと。また、そのもの。 ⇒きつね【狐】 きつね‐わた狐綿】 真綿を上にかぶせた木綿綿。 ⇒きつね【狐】

きつね‐の‐ちゃぶくろ【狐の茶袋】🔗🔉

きつね‐の‐ちゃぶくろ狐の茶袋】 ①担子菌類のきのこ。山地の陰地に生ずる。ぎぼうし形。成熟すると頂端の孔から胞子を煙のように飛散させる。ホコリタケ。 ②「こみかんそう」の別称。 ⇒きつね【狐】

きつね‐の‐ちょうちん【狐の提灯】‥チヤウ‥🔗🔉

きつね‐の‐ちょうちん狐の提灯‥チヤウ‥ (→)狐火に同じ。 ⇒きつね【狐】

きつね‐の‐てぶくろ【狐の手袋】🔗🔉

きつね‐の‐てぶくろ狐の手袋】 〔植〕ジギタリスの別称。 ⇒きつね【狐】

きつね‐の‐ぼたん【狐の牡丹】🔗🔉

きつね‐の‐ぼたん狐の牡丹】 キンポウゲ科の越年草。道ばたや原野のやや湿地にごく普通の雑草で、有毒。長い柄のある根葉と短柄の茎葉とがあり、いずれも3裂。花は春から秋まで順次咲き、黄緑色5弁、多数の雌しべ・雄しべがある。果実にかぎ型のとげがあり、衣服などによく着く。漢名、毛茛もうこん。〈[季]春〉 キツネノボタン 撮影:関戸 勇 キツネノボタン(実) 撮影:関戸 勇 ⇒きつね【狐】

きつね‐の‐まご【狐の孫】🔗🔉

きつね‐の‐まご狐の孫】 キツネノマゴ科の一年草。原野に多く、高さ10〜30センチメートル。秋、先端に淡紫紅色の小唇形花の密生した穂をつける。春、若葉を食用にする。漢名、爵牀。 ⇒きつね【狐】

きつね‐の‐よめいり【狐の嫁入り】🔗🔉

きつね‐の‐よめいり狐の嫁入り】 ①狐火が多く連なって嫁入り行列の提灯のように見えるもの。 ②日が照っているのに雨の降る天気。浄瑠璃、壇浦兜軍記「―のそばへ雨、晴らしていかう」 ⇒きつね【狐】

きつね‐び【狐火】🔗🔉

きつね‐び狐火】 (狐が口から吐くという俗説に基づく) ①暗夜、山野に見える怪火。鬼火・燐火などの類。狐の提灯。〈[季]冬〉 ②歌舞伎の小道具。焼酎火。 ③㋐浄瑠璃「本朝廿四孝」4段目謙信館奥庭の場、狐火の段のこと。 ㋑常磐津。㋐の改曲。 ㋒地歌。端歌物。元禄から正徳頃、岸野次郎三作曲。 ⇒きつね【狐】

きつね‐びより【狐日和】🔗🔉

きつね‐びより狐日和】 降ったり照ったりして定まらぬ日和。 ⇒きつね【狐】

きつね‐ふく【狐福】🔗🔉

きつね‐ふく狐福】 思いがけない幸福。僥倖。 ⇒きつね【狐】

きつね‐まど【狐窓】🔗🔉

きつね‐まど狐窓】 家の上部に設けた明りとりの窓。狭窓さまど⇒きつね【狐】

きつね‐めし【狐飯】🔗🔉

きつね‐めし狐飯】 味をつけた油揚をきざんでまぜた飯。 ⇒きつね【狐】

きつねものがたり【狐物語】🔗🔉

きつねものがたり狐物語】 (Roman de Renart フランス)12世紀晩期〜13世紀中葉、フランスに生まれた口誦の動物叙事詩群の総称。狐ルナールと狼イザングランの確執を主軸とし、各挿話(枝編)は独立の筋を有し、28編が現存。12世紀末よりヨーロッパ各地に類似の物語が輩出。日本では、ライネケ狐を主人公とするゲーテの同名の翻案叙事詩によって知られている。

きつね‐や【狐矢】🔗🔉

きつね‐や狐矢】 「流れ矢」のこと。 ⇒きつね【狐】

きつね‐やき【狐焼】🔗🔉

きつね‐やき狐焼】 狐色に焼くこと。また、そのもの。 ⇒きつね【狐】

きつね‐わた【狐綿】🔗🔉

きつね‐わた狐綿】 真綿を上にかぶせた木綿綿。 ⇒きつね【狐】 ○狐を馬に乗せたようきつねをうまにのせたよう ①ぐらぐらとして落着きのないさま。 ②言うことの信じがたいさま。 ⇒きつね【狐】

○狐を馬に乗せたようきつねをうまにのせたよう🔗🔉

○狐を馬に乗せたようきつねをうまにのせたよう ①ぐらぐらとして落着きのないさま。 ②言うことの信じがたいさま。 ⇒きつね【狐】 きっ‐ぱ切刃】 (キリハの転)刀の刃の部分。 ⇒切刃を回す ぎっぱ (リッパ(立派)の訛か)いかめしいさま。みごとなさま。浮世風呂2「―な男が云うてぢやが」 きっ‐ぱし切っ端】 ある物の一部。かたわれ。きれはし。 きっぱり 言動や態度が断固としていて明快であるさま。「―と断る」「―した態度をとる」

けつね【狐】🔗🔉

けつね】 (関西地方で)キツネのこと。 ○穴のあなが小さいけつのあながちいさい 度量がない。小心である。また、けちである。「穴のあなが狭い」とも。 ⇒けつ【穴・尻】 ○穴のあなが太いけつのあながふとい 度量がある。大胆である。また、ずうずうしい。「穴のあなが広い」とも。 ⇒けつ【穴・尻】

こ‐かく【狐貉】🔗🔉

こ‐かく狐貉】 きつねとむじな。また、その皮でつくった衣。

こ‐ぎ【狐疑】🔗🔉

こ‐ぎ狐疑】 (狐きつねは疑い深い獣だといわれるところから)事に臨んで疑いためらうこと。開目抄「一切経並びに人師の疏釈を見るに、―氷とけぬ」。「―逡巡しゅんじゅん

こぎ‐しゅんじゅん【狐疑逡巡】🔗🔉

こぎ‐しゅんじゅん狐疑逡巡】 疑い深く、あれこれと考えてためらうこと。

こ‐きゅう【狐裘】‥キウ🔗🔉

こ‐きゅう狐裘‥キウ 狐の腋わきの白毛皮でつくったかわごろも。貴重品とされる。

こ‐び【狐媚】🔗🔉

こ‐び狐媚】 狐が人を惑わすように、巧みに媚びて人を惑わすこと。「―をもって天下を取る」

こ‐り【狐狸】🔗🔉

こ‐り狐狸】 ①キツネとタヌキ。「―妖怪」 ②ひそかに悪事をはたらく者のたとえ。

こ‐ろう【狐狼】‥ラウ🔗🔉

こ‐ろう狐狼‥ラウ きつねとおおかみ。転じて、わるがしこくて害心を抱くもの。

わき‐が【腋臭・狐臭】🔗🔉

わき‐が腋臭・狐臭】 わきの下から特有の不快なにおいを発する症状ないし体質。においの原因は、アポクリン腺の分泌物に含まれる脂肪酸の分解による。えきしゅう。わきくそ。わきくさ。伊京集「腋臭、ワキガ」 ○脇が甘いわきがあまい ①相撲で、相手力士の有利な組み手になりやすい。 ②防御の姿勢がしっかりしていない。相手につけこまれやすい。 ⇒わき【脇・腋・掖】

[漢]狐🔗🔉

 字形 〔犬(犭)部6画/9画/2449・3851〕 〔音〕コ(漢) 〔訓〕きつね [意味] 獣の名。きつね。「狐狸こり・白狐びゃっこ・養狐・野狐禅・狐疑逡巡こぎしゅんじゅん」 [難読] 狐狗狸こっくり・狐臭わきが

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