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きぬた【砧・碪】🔗🔉

きぬた砧・碪】 (キヌイタ(衣板)の約)布地を打ちやわらげ、つやを出すのに用いる木槌きづち。また、その木や石の台。その木槌で打つことや、打つ音にもいう。砧打ちは女の秋・冬の夜なべ仕事とされた。〈[季]秋〉。源氏物語夕顔「白妙の衣うつ―の音もかすかに」。「―を打つ」 ⇒きぬた‐こつ【砧骨】 ⇒きぬた‐せいじ【砧青磁】

きぬた【砧】(作品名)🔗🔉

きぬた】 ①能。世阿弥作。訴訟のため都にいる夫を慕う妻が砧を打って心を慰めるが、待ちこがれて死に、死後まで妄執に苦しむ。 ②河東。半太夫節からの継承曲。1に取材。 ③地歌・箏曲。佐山検校作曲。→五段砧⇒きぬた‐もの【砧物】

きぬた‐こつ【砧骨】🔗🔉

きぬた‐こつ砧骨】 哺乳類の耳小骨じしょうこつの一つ。ちんこつ。→耳(図)⇒きぬた【砧・碪】

きぬた‐せいじ【砧青磁】🔗🔉

きぬた‐せいじ砧青磁】 中国、宋・元代に浙江省の竜泉窯で焼かれた良質の青磁に対する日本での呼称。名は砧の形に似た首の長い花生けの名品に由来するともいう。青磁の最高級品として日本の茶人が珍重。 ⇒きぬた【砧・碪】

きぬた‐もの【砧物】🔗🔉

きぬた‐もの砧物】 地歌・箏曲・胡弓・尺八曲のうち、砧の擬音的描写を主題とする作品群。特に地歌・箏曲では砧3をもとに技巧的に編曲され、多く作られた。箏曲「四段砧」「二重砧」「五段砧」、三弦曲「京砧」「大阪砧」「新砧」など。 ⇒きぬた【砧】

だい‐ぎ【台木・砧木】🔗🔉

だい‐ぎ台木・砧木】 ①接木つぎきで、根のある方の植物。つぎだい。 ②物の台にする木材。 ⇒だいぎ‐ぼたん【台木牡丹】

ちん‐こつ【砧骨】🔗🔉

ちん‐こつ砧骨⇒きぬたこつ

ちん‐しょ【砧杵】🔗🔉

ちん‐しょ砧杵】 きぬたとそれを打つ槌つち。きぬたを打つ槌、またはそれを打つ音。

つくり‐いし【砧】🔗🔉

つくり‐いし】 布をつくるのに用いる石。きぬた。 ⇒つくり【作り・造り】

[漢]砧🔗🔉

 字形 〔石部5画/10画/2146・354E〕 〔音〕チン(呉)(漢) 〔訓〕きぬた [意味] 布をやわらげたり、つやを出したりするためにその上にのせて打つ、石の台。きぬた。「砧声・秋砧」 ▷[碪]は異体字。

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