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いとき‐な・し【幼し・稚し】🔗🔉

いとき‐な・し幼し・稚し】 〔形ク〕 「いとけなし」に同じ。源氏物語夕顔「―・きよりなづさひし者の」→いとけない

いとけ・し【幼し・稚し】🔗🔉

いとけ・し幼し・稚し】 〔形ク〕 「いとけなし」に同じ。御堂関白集「―・くて春の都と見るからに」→いとけない

いとけ‐な・い【幼い・稚い】🔗🔉

いとけ‐な・い幼い・稚い】 〔形〕[文]いとけな・し(ク) (ナイは甚だしいの意の接尾語)年が小さい。おさない。あどけない。宇津保物語俊蔭「おのらが―・きを見すてて天上へかへり給ひにしかば」。「―・い子とともに残される」

いわ・く【稚く】イハク🔗🔉

いわ・く稚くイハク 〔自下二〕 (一説にイワクの仮名遣もあるが未詳。多く「―・けたる」の形で)子どもっぽい。あどけない。源氏物語「まだ―・けたる御雛遊びなどのけはひの見ゆれば」

いわけ‐な・し【稚し】イハケナシ🔗🔉

いわけ‐な・し稚しイハケナシ 〔形ク〕 (イワケナシの仮名遣もあるが未詳)こどもらしい。あどけない。おさない。源氏物語桐壺「―・くおはしし時より見奉り」

ち‐あゆ【稚鮎】🔗🔉

ち‐あゆ稚鮎】 鮎の稚魚。

ち‐がい【稚貝】‥ガヒ🔗🔉

ち‐がい稚貝‥ガヒ 幼生の時期を終わって、砂泥または岩石上などに定着して間もない、幼い微小な貝類。

ち‐き【稚気・穉気】🔗🔉

ち‐き稚気・穉気】 おさなげなさま。子供っぽい様子・気分。「―愛すべし」

ち‐ぎょ【稚魚】🔗🔉

ち‐ぎょ稚魚】 卵からかえって間もない魚。

ち‐ご【稚児・児】🔗🔉

ち‐ご稚児・児】 (「乳子」の意) ①ちのみご。あかご。枕草子25「すさまじきもの。…―亡くなりたる産屋うぶや」 ②子供。おさなご。わらわ。わらべ。枕草子42「あてなるもの。…いみじううつくしき―の、いちごなどくひたる」 ③公家・武家・寺院などに召し使われた少年。稚児若衆。稚児小姓。宇治拾遺物語1「是も今は昔、比叡の山に―ありけり」 ④神社・寺院などで、祭礼・法楽などの行列に美装して出る男女の児童。田植草紙「いつくしき―たちが花折りかざいて花をかざいて参らう御所の御堂へ」 ⑤男色の相手方である少年。

ちご‐いしゃ【稚児医者】🔗🔉

ちご‐いしゃ稚児医者】 小児科の医者。

ちご‐えんねん【稚児延年】🔗🔉

ちご‐えんねん稚児延年】 稚児の主演する延年の舞。

ちご‐おい【稚児生い】‥オヒ🔗🔉

ちご‐おい稚児生い‥オヒ 幼時の頃の成長の様子。おさなだち。おさなおい。源氏物語柏木「大将などの―」

ちご‐かい【稚児買い】‥カヒ🔗🔉

ちご‐かい稚児買い‥カヒ 元禄(1688〜1704)年間、里子の周旋を業とした女。町中を「稚児買おう」と呼びまわった。

ちご‐がお【稚児顔】‥ガホ🔗🔉

ちご‐がお稚児顔‥ガホ ちごのかお。おさな顔。宇津保物語蔵開上「藤壺の御かたちの―に似奉り給へるかな」

ちご‐かっしき【稚児喝食】🔗🔉

ちご‐かっしき稚児喝食】 童児の髪の結い方の一種。髪を結んで後ろに長く下げたもの。

ちご‐が‐ふち【稚児ヶ淵】🔗🔉

ちご‐が‐ふち稚児ヶ淵】 神奈川県江ノ島にある淵。鎌倉鶴岡八幡宮の供僧房相承院の稚児白菊の投身によって名づける。

ちご‐ぎょうどう【稚児行道】‥ギヤウダウ🔗🔉

ちご‐ぎょうどう稚児行道‥ギヤウダウ 神社・寺院などの祭礼や法会に、天童に扮した稚児が練り歩くこと。

ちご‐ざさ【稚児笹】🔗🔉

ちご‐ざさ稚児笹】 イネ科の小形多年草。湿地に群生、高さ約40センチメートル。茎は細く、葉は披針形。初夏、小球状緑紫色の小花をまばらにつけた穂を出す。

ちご‐すがた【稚児姿】🔗🔉

ちご‐すがた稚児姿】 稚児が髪の先を切らないで下げ髪にした姿。

ちご‐そだち【稚児育ち】🔗🔉

ちご‐そだち稚児育ち】 寺などで稚児として育つこと。

ちご‐びな【稚児雛】🔗🔉

ちご‐びな稚児雛】 雛人形の一種。稚児の形に作ったもの。文政(1818〜1830)年間に流行。

ちご‐まい【稚児舞】‥マヒ🔗🔉

ちご‐まい稚児舞‥マヒ 稚児の舞う舞。稚児延年や舞楽の迦陵頻かりょうびん・胡蝶など。

ちご‐まげ【稚児髷】🔗🔉

ちご‐まげ稚児髷】 少女の髪の結い方。頭上に高く輪を左右に作る。もと堂上家とうしょうけの公達きんだちの元服前に結ったもの。のち上方では、吹輪の輪を二分した形が流行。唐輪からわに似る。ちごわ。御稚児おちご。ちごわげ。 稚児髷

ちご‐みや【稚児宮】🔗🔉

ちご‐みや稚児宮】 おさない皇子。栄華物語岩蔭「―のいみじうあわてさせ給ふ程の」

ちご‐むね【稚児棟】🔗🔉

ちご‐むね稚児棟】 〔建〕隅の降り棟において、軒より少し上に鬼瓦を置き、それより軒までさらに設けた短い降り棟。 稚児棟

ちご‐ものがたり【稚児物語・児物語】🔗🔉

ちご‐ものがたり稚児物語・児物語】 室町時代に現れた小説の一類。男色を題材とし、単に同性愛の情趣を描いたものと、これに仏教信仰、仏門の抗争を結びつけたものとがあり、多く僧侶が主要人物。秋夜長物語・鳥部山物語・松帆浦物語など。

ちご‐もんじゅ【稚児文殊】🔗🔉

ちご‐もんじゅ稚児文殊】 (画題)童形の文殊菩薩。

ちご‐ゆり【稚児百合】🔗🔉

ちご‐ゆり稚児百合】 ユリ科の多年草。山林に自生。地下に白い根茎を伸ばして群生する。高さ約20センチメートル。葉は楕円形。春、茎頂に白色6弁、星形の小花を開く。小球形の液果は紅色に熟す。

ちご‐わ【稚児輪】🔗🔉

ちご‐わ稚児輪(→)稚児髷まげに同じ。

ちご‐わかしゅ【稚児若衆】🔗🔉

ちご‐わかしゅ稚児若衆】 公家・武家・寺社などに召し使われた少年。稚児小姓。ちご。おちご。

ちご‐わげ【稚児髷】🔗🔉

ちご‐わげ稚児髷(→)「ちごまげ」に同じ。

ち‐さん【稚蚕】🔗🔉

ち‐さん稚蚕】 第1齢から第3齢までの間の蚕。→壮蚕

ち‐し【稚子】🔗🔉

ち‐し稚子】 おさない子。おさなご。ちご。

ち‐せつ【稚拙】🔗🔉

ち‐せつ稚拙】 子供じみて、へたなこと。「―な字」 ⇒ちせつ‐び【稚拙美】

ちせつ‐び【稚拙美】🔗🔉

ちせつ‐び稚拙美】 一見稚拙だが、素朴で純粋なところのある美しさ。 ⇒ち‐せつ【稚拙】

ち‐びょう【稚苗】‥ベウ🔗🔉

ち‐びょう稚苗‥ベウ 葉が2、3枚の稲の苗。田植機で植える。→中苗→成苗

ちん‐ぐるま【稚児車】🔗🔉

ちん‐ぐるま稚児車】 (チゴグルマの転)バラ科の落葉小低木。代表的な高山植物。雪どけ後の湿地などに大群落を作る。高さ約10センチメートル。7〜8月頃、先端に白花を1個ずつつける。果実となっても花柱が残って長く延び、これが車輪状に多数集まる。 ちんぐるま チングルマ(花) 提供:OPO チングルマ(実) 提供:OPO

みず‐ご【水子・稚子】ミヅ‥🔗🔉

みず‐ご水子・稚子ミヅ‥ (ミズコとも) ①出産後あまり日のたたない子。あかご。今昔物語集26「其の家に一人の―有て」 ②流産した胎児。

みず‐は【瑞歯・稚歯】ミヅ‥🔗🔉

みず‐は瑞歯・稚歯ミヅ‥ ①わかわかしい歯。めでたい歯。 ②老人となってから生える歯。長寿の相という。 ③(「瑞歯ぐむ」から)非常に年老いること。はなはだしい老人。為忠百首「かまど守る―の嫗おうな⇒みずは‐ぐ・む【瑞歯含む】 ⇒みずは‐さ・す【瑞歯さす】

やや【稚】🔗🔉

やや】 (「ややこ」の略)あかご。みどりご。嬰児。尾崎紅葉、伽羅枕「愁つらきは胎内おなかの孩子ややにお顔を見せず」

やや‐こ【稚児】🔗🔉

やや‐こ稚児】 あかご。やや。 ⇒ややこ‐おどり【ややこ踊】

わか【若・稚】🔗🔉

わか若・稚】 ①幼稚なこと。年わかいこと。また、そのもの。「―武者」「―鮎」「―旦那」 ②幼児。おさなご。特に、身分の高い家の男児をいう。若君。曾我物語3「三歳の―を失はれ」 ③延年舞で若音わかねの役を勤める稚児を指すという。

わか・い【若い・稚い】🔗🔉

わか・い若い・稚い】 〔形〕[文]わか・し(ク) ①生まれてから年月を経ることが少ない。幼い。万葉集5「―・ければ道ゆき知らじ」。源氏物語野分「風の音をも、いまは、かへりて―・き子のやうに怖ぢ給ふめれば」 ②草木などが生い出てから、まだ久しくない。万葉集4「梅の花いまだ咲かなくいと―・みかも」。「―・い菜」 ③見えはじめてから多くの時を経ない。散木奇歌集「ほととぎす月―・しとや奥山のこぬれ隠れに声ならすらむ」 ④子供っぽい。あどけない。栄華物語初花「殿、若君いだき奉らせ給ひて率て奉らせ給ふ。御声いと―・し」 ⑤未熟である。幼稚である。つたない。源氏物語若菜上「御手げにいと―・くをさなげなり」。「芸が―・い」 ⑥元気あふれる年ごろだ。青年期である。伊勢物語「昔いと―・き男、いと―・き女をあひ言へりけり」。「―・いうちが花」 ⑦活気にあふれている。血気盛んである。源氏物語野分「老いもていきて又―・うなること、世にあるまじきことなれど」。「気の―・い人」 ⑧年齢が下である。「彼より三つ―・い」 ⑨数が小さい。「―・い番号」 ⇒若い時の苦労は買ってもせよ ⇒若い時は二度ない

わかき‐の‐さくら【稚木の桜】🔗🔉

わかき‐の‐さくら稚木の桜】 四国地方(特に高知県)に自生する桜の一種。種子から生じて2〜3年で開花。10年位で枯れるものが多い。

わか・し【若し・稚し】🔗🔉

わか・し若し・稚し】 〔形ク〕 ⇒わかい

わか‐め【若布・和布・稚海藻・裙蔕菜】🔗🔉

わか‐め若布・和布・稚海藻・裙蔕菜】 褐藻コンブ目チガイソ科の海藻。一年生。繊維状の根、扁平な茎、羽状の切れ込みと中肋をもつ葉からなる。冬から夏にかけて低潮線より深い岩の上に生育し、長さ30センチメートル〜1メートル、ときに2メートルに達する。春先になると茎にめかぶと呼ばれる襞ひだ状の胞子葉をつける。ナルトワカメ・ナンブワカメは品種。北海道東部と南西諸島を除く日本各地・朝鮮半島・中国に分布し、豪州・ニュー‐ジーランド・欧州・米国などには人為的な移入がみられる。食用。養殖がさかん。にきめ。めのは。〈[季]春〉。万葉集14「磯の―の立ち乱みだえ」 わかめ 若布 撮影:関戸 勇

わっかない【稚内】🔗🔉

わっかない稚内】 北海道北部の市。稚内港は宗谷湾の南西岸に位置し、日本最北端の不凍港。利尻島・礼文島への発着地。ロシアとの交易が盛ん。宗谷支庁所在地。人口4万2千。

わらさ【稚鰤】🔗🔉

わらさ稚鰤】 鰤ぶりの若魚で、体長40〜60センチメートルのもの。味はやや淡泊、刺身・鍋物として賞味。物類称呼「鰤…漸大イになりたるを、江戸にて、わらさとよぶ」→鰤

[漢]稚🔗🔉

 字形  筆順 〔禾部8画/13画/常用/3553・4355〕 〔音〕(漢) 〔訓〕わかい・おさない (名)わか [意味] 年若い。おさない。いとけない。「幼稚・稚拙・稚気」 [解字] 本字は[穉]。形声。「禾」(=いね)+音符「犀」(=遲。おそい)。成長がおそくて小さい稲の意。は異体字。

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