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きぬ【絹】🔗🔉

きぬ】 蚕の繭からとった繊維。また、それで織った織物。絹織物。万葉集16「我に遣おこせし水縹みはなだの―の帯を」 ⇒絹を裂くよう

きぬ‐あや【絹綾】🔗🔉

きぬ‐あや絹綾】 綾織の薄い羅紗ラシャ

きぬ‐いと【絹糸】🔗🔉

きぬ‐いと絹糸】 蚕の繭からとった糸。生糸・練糸などがある。 ⇒きぬいと‐そう【絹糸草】 ⇒きぬいと‐ぼうせき【絹糸紡績】

きぬいと‐そう【絹糸草】‥サウ🔗🔉

きぬいと‐そう絹糸草‥サウ (→)「ひえまき(稗蒔)」に同じ。〈[季]夏〉 ⇒きぬ‐いと【絹糸】

きぬ‐うんも【絹雲母】🔗🔉

きぬ‐うんも絹雲母】 微細な鱗片状白雲母の総称。陶土として利用。

きぬ‐え【絹絵】‥ヱ🔗🔉

きぬ‐え絹絵‥ヱ 絹地にかいた絵。

きぬ‐おり【絹織】🔗🔉

きぬ‐おり絹織】 経緯たてよことも絹糸で織ること。また、その織物。羽二重はぶたえ・縮緬ちりめん・透綾すきや・海気かいき・塩瀬しおぜ・斜子ななこ・紬つむぎ・琥珀こはくなど種類が多い。 ⇒きぬおり‐もの【絹織物】

きぬおり‐もの【絹織物】🔗🔉

きぬおり‐もの絹織物】 絹織の織物。 ⇒きぬ‐おり【絹織】

きぬ‐がき【絹垣】🔗🔉

きぬ‐がき絹垣】 ①神祭などの時、垣のようにひきめぐらした絹のとばり。綾垣。古事記「その山の上に―を張り帷幕を立てて」 ②神霊遷御の際に神体の上面・側面を覆う絹布。きんがい。

きぬ‐がさ【衣笠・絹傘・華蓋】🔗🔉

きぬ‐がさ衣笠・絹傘・華蓋】 ①絹張りの長柄の傘。古代、天皇・親王・公卿などの外出時に、背後からさしかざすのに用いた。翳えい。万葉集3「わがおほきみは―にせり」 衣笠 ②天蓋てんがい。〈倭名類聚鈔14⇒きぬがさ‐そう【衣笠草】 ⇒きぬがさ‐たけ【絹傘茸】

きぬがさ‐たけ【絹傘茸】🔗🔉

きぬがさ‐たけ絹傘茸】 担子菌類のきのこ。夏に竹林中に奇異な子実体を生ずる。約10センチメートルの円柱状白色蝋質の茎の上端に鐘形の頭部を有し、表面に網状の突出がある。表面全体をおおう緑褐色の粘液は無数の胞子を含み、悪臭を放つ。また菌の傘の下部から白色の網状のマントを垂下。中国料理で珍重する。コムソウタケ。 ⇒きぬ‐がさ【衣笠・絹傘・華蓋】

きぬ‐ぐら【絹座】🔗🔉

きぬ‐ぐら絹座】 絹を売買する所。宇津保物語藤原君「―にある徳まちといふ市女」

きぬげ‐ねずみ【絹毛鼠】🔗🔉

きぬげ‐ねずみ絹毛鼠】 ネズミ科キヌゲネズミ亜科の哺乳類の総称。7属18種がユーラシアとアフリカに分布。ハムスターが代表的。また、その一種。頭胴長25センチメートル、尾長10センチメートル。朝鮮半島から中国東北部に野生。チョウセンネズミ。

きぬ‐こくら【絹小倉】🔗🔉

きぬ‐こくら絹小倉】 小倉織に絹紡績糸または撚糸ねんしを用いた洋服地。

きぬ‐ごし【絹漉し】🔗🔉

きぬ‐ごし絹漉し】 ①絹篩きぬぶるいまたは絹で細かに漉すこと。また、その漉した物。 ②絹漉し豆腐の略。 ⇒きぬごし‐どうふ【絹漉し豆腐】

きぬごし‐どうふ【絹漉し豆腐】🔗🔉

きぬごし‐どうふ絹漉し豆腐】 濃い豆乳と凝固剤を型箱の中に入れ、上澄みをとらずに全体をかたまらせた豆腐。絹で漉したかのように、きめこまかく滑らかなのでいう。きぬごし。ささのゆき。↔木綿豆腐 ⇒きぬ‐ごし【絹漉し】

きぬ‐こまちいと【絹小町糸】🔗🔉

きぬ‐こまちいと絹小町糸】 紡績絹糸でつくった縫糸。絹小町。

きぬ‐ゴロ【絹呉絽】🔗🔉

きぬ‐ゴロ絹呉絽】 絹糸でゴロフクレンのように織った織物。

きぬ‐ざ【絹座】🔗🔉

きぬ‐ざ絹座】 鎌倉時代以後、絹の販売業者の組合。七座の一つ。

きぬ‐さや【絹莢】🔗🔉

きぬ‐さや絹莢「莢豌豆さやえんどう参照。

きぬ‐サラサ【絹更紗】🔗🔉

きぬ‐サラサ絹更紗】 絹地に更紗模様を染めたもの。

きぬ‐じ【絹地】‥ヂ🔗🔉

きぬ‐じ絹地‥ヂ ①絹織の生地。 ②日本画をかくのに用いる絹。絵絹。

きぬ‐しじら【絹縬】🔗🔉

きぬ‐しじら絹縬】 絹織物にしじら織を応用したもの。

きぬ‐じょうふ【絹上布】‥ジヤウ‥🔗🔉

きぬ‐じょうふ絹上布‥ジヤウ‥ (→)透綾すきやに同じ。

きぬ‐ずきん【絹頭巾】‥ヅ‥🔗🔉

きぬ‐ずきん絹頭巾‥ヅ‥ 頭巾の一種。つばはなく、絹布で円柱のやや平たいような形に造り、頭の全部にはめるようにしたもの。

きぬ‐セル【絹セル】🔗🔉

きぬ‐セル絹セル】 ①絹をまぜて織ったセル地。 ②絹糸を加工撚糸ねんしとしてセル風に織り出したもの。春秋の衣服に用いる。

きぬ‐ちぢみ【絹縮】🔗🔉

きぬ‐ちぢみ絹縮】 経たてに生糸、緯よこに左撚りの強撚糸きょうねんしを用いた絹織物の一種。精練・しぼ出し処理によって片しぼになる。夏の単衣ひとえ・帯揚げ・腰紐などに用いる。きぬち。

きぬ‐てん【絹天】🔗🔉

きぬ‐てん絹天】 (「天」はビロードの意の「天鵞絨」の略)絹ビロードの一種。一般の別珍より高級なもの。足袋たび・鼻緒・夜具襟えりなどに用いる。

きぬ‐なり【絹鳴り】🔗🔉

きぬ‐なり絹鳴り】 絹布のすれあう音。

きぬ‐の‐みち【絹の道】🔗🔉

きぬ‐の‐みち絹の道】 シルクロードの訳語。

きぬ‐ばり【絹針】🔗🔉

きぬ‐ばり絹針】 絹布を縫うのに用いる細い針。

きぬ‐ばり【絹張り】🔗🔉

きぬ‐ばり絹張り】 ①絹布を張ること。また、張った物。「―の屏風」 ②木や竹製の棒で、絹布を洗い張りするときに両端に付け、ひっぱって皺しわをのばす道具。また、それを使って絹布を伸子しんし張りすること。浄瑠璃、堀川波鼓「松の木に―結び」 ③絹布をのり張りする板。

きぬ‐ひょうぐ【絹表具・絹裱具】‥ヘウ‥🔗🔉

きぬ‐ひょうぐ絹表具・絹裱具‥ヘウ‥ 絹布を用いた表具。巻物・掛軸・書画帖・襖ふすま・屏風びょうぶなど。↔紙表具

きぬ‐ふたこ【絹双子】🔗🔉

きぬ‐ふたこ絹双子】 双子糸に絹糸を少し混ぜて織った双子縞ふたこじま

きぬ‐ぶるい【絹篩】‥ブルヒ🔗🔉

きぬ‐ぶるい絹篩‥ブルヒ 絹布を底に張った篩。細粉をふるうのに用いる。

きぬまき‐せん【絹巻線】🔗🔉

きぬまき‐せん絹巻線】 絹糸を絶縁体として被覆した銅線。

きぬ‐め【絹目】🔗🔉

きぬ‐め絹目】 印画紙の表面加工の一つ。表面が織目状の凹凸をもち、肖像写真に多く用いる。シルク。

きぬ‐モスリン【絹モスリン】🔗🔉

きぬ‐モスリン絹モスリン】 経緯たてよこともに1本の生糸に強撚を施した糸を用い、きわめて地を薄く平織りにした絹織物。肩掛・カーテンに用いる。シフォン。

きぬ‐もの【絹物】🔗🔉

きぬ‐もの絹物】 ①絹織物。 ②絹製の衣服。

きぬ‐や【絹屋】🔗🔉

きぬ‐や絹屋】 ①絹の幕を屋根と四方とに張りめぐらした仮小屋。栄華物語あさ緑「前に―造りて黄牛あめうし飼はせ給ふ」 ②絹布を織り、または売る人。また、その家。

きぬ‐わた【絹綿】🔗🔉

きぬ‐わた絹綿】 屑繭の毳けばで作った真綿の一種。木綿よりも湿気を吸う程度が少ないので愛用される。 ○絹を裂くようきぬをさくよう (絹布を裂くとき、高く鋭い音が出ることから)女性の悲鳴など、かん高く鋭い叫び声の形容。 ⇒きぬ【絹】

○絹を裂くようきぬをさくよう🔗🔉

○絹を裂くようきぬをさくよう (絹布を裂くとき、高く鋭い音が出ることから)女性の悲鳴など、かん高く鋭い叫び声の形容。 ⇒きぬ【絹】 きね】 穀物などを臼に入れてつくのに用いる木製の具。中細。打杵。〈倭名類聚鈔16〉 杵 横杵 撮影:薗部 澄(JCII蔵) 竪杵 撮影:薗部 澄(JCII蔵) ⇒杵であたり杓子であたる きね巫覡】 神に仕える人。巫女かんなぎ。社人。ふげき。拾遺和歌集神楽歌「ときはなる蔭にさかゆる神の―かな」 き‐ね木根】 (ネは接尾語)木。祝詞、大殿祭「磐根・―」 き‐ねい帰寧】 [詩経周南、葛覃] ①嫁した女が生家に帰って父母の安否を問うこと。さとがえり。 ②男子の帰省。 ③諸侯が京師で天子にまみえ、帰って後、人民を安んじ治めること。 きね‐うた杵歌】 杵で物をつく時にうたう歌。きうた。狂言、勝栗「歌とは田歌か―の事でござりまするか」 キネオラマkineorama】 (キネマとパノラマの合成語)パノラマに色光線を用いて景色を変化させて見せる装置。明治末期〜大正初めの興行物の一つ。北原白秋、東京景物詩「日は暮れて河岸かしのかなたは―のごとく灯あかり点き」 ギネス‐ブックGuinness Book】 (ギネスはアイルランドのビール会社名)多種多様な世界一の記録集。1956年以後毎年発行。 き‐ねずみ木鼠】 ①(→)リスの異称。 ②(→)ゴジュウカラの異称。 きね‐たち木根立】 樹木を切った跡の切り株。 きね‐づか杵束】 〔建〕上下両端が太く、形が手杵に似た真束しんづかきね‐づか杵柄】 杵のえ。「昔とった―」

きん‐がい【絹垣】🔗🔉

きん‐がい絹垣】 キヌガキの音便。「錦蓋」とも書く。

けん‐し【絹糸】🔗🔉

けん‐し絹糸】 きぬいと。狭義には、生糸きいとを精練して撚糸ねんしにしたもの。 ⇒けんし‐こうたく【絹糸光沢】 ⇒けんし‐せん【絹糸腺】 ⇒けんし‐ぼうせき【絹糸紡績】

けんし‐こうたく【絹糸光沢】‥クワウ‥🔗🔉

けんし‐こうたく絹糸光沢‥クワウ‥ 絹糸がもつような光沢。珪線石など繊維状結晶の鉱物に見られる。 ⇒けん‐し【絹糸】

けんし‐せん【絹糸腺】🔗🔉

けんし‐せん絹糸腺】 チョウ目・トビケラ目の昆虫の幼虫に発達している一対の外分泌腺。ここから分泌される粘稠ねんちゅう液は、空気にふれると1本に合体されて絹糸となり、繭などをつくる。 ⇒けん‐し【絹糸】

けんし‐ぼうせき【絹糸紡績】‥バウ‥🔗🔉

けんし‐ぼうせき絹糸紡績‥バウ‥ 屑生糸くずきいと・屑繭くずまゆなど屑物の絹繊維を短繊維にして紡績すること。絹紡。 ⇒けん‐し【絹糸】

けん‐ちゅう【繭紬・絹紬】‥チウ🔗🔉

けん‐ちゅう繭紬・絹紬‥チウ 経緯たてよこに柞蚕糸さくさんしを用いて織った織物。淡褐色を帯びて節がある。中国山東省で多く産出。

けん‐どん【絹緞】🔗🔉

けん‐どん絹緞】 良質の柞蚕糸さくさんしを経緯たてよこに使って、地合を絹紬けんちゅうより密に織った紋織物。

けん‐ぱく【絹帛】🔗🔉

けん‐ぱく絹帛】 絹織物。絹布。

けん‐ぷ【絹布】🔗🔉

けん‐ぷ絹布】 絹糸で織った布。絹織物。

けん‐ぼう【絹紡】‥バウ🔗🔉

けん‐ぼう絹紡‥バウ ①絹糸紡績けんしぼうせきの略。 ②紡績した絹糸のこと。 ⇒けんぼう‐ちりめん【絹紡縮緬】

けんぼう‐ちりめん【絹紡縮緬】‥バウ‥🔗🔉

けんぼう‐ちりめん絹紡縮緬‥バウ‥ 絹紡2で製した縮緬。 ⇒けん‐ぼう【絹紡】

けん‐ぽん【絹本】🔗🔉

けん‐ぽん絹本】 書画を書くのに使う絹地。また、それに書いた書画。→絖本こうほん

[漢]絹🔗🔉

 字形  筆順 〔糸部7画/13画/教育/2408・3828〕 〔音〕ケン(呉)(漢) 〔訓〕きぬ [意味] きぬ。蚕の繭まゆからとった糸。生糸で織った布。「絹糸・絹帛けんぱく・絹本・素絹・人絹」 [解字] 形声。右半部は音符で、「」(=まるく巻いた虫)の原字。「糸」を加えて、まるく巻いた蚕から取った糸の意。は異体字。 [下ツキ 純絹・正絹・人絹・生絹・素絹・本絹

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