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広辞苑の検索結果 (6)
さき【先・前】🔗⭐🔉
さき【先・前】
①突き出た部分。また、その端。「指の―」↔もと。
②物や作用の向かう所。
㋐進んで行く前方。「一寸―も見えない」「―を急ぐ」
㋑行き着く目的地。「荷物の送り―」
㋒交渉の相手。先方。「―の言い分」「―様次第」
㋓前途。将来。「―が案じられる」「3年―の完成」
㋔さきがけ。先陣。平家物語9「内々は―に心をかけたりければ」。「―を争う」
㋕さきを追うこと。また、その人、その声。さきばらい。源氏物語少女「追ひののしる御―の声」
③時間的に前であること。↔あと。
㋐予あらかじめのこと。「運賃を―に払う」
㋑以前。むかし。万葉集11「吾妹子に恋ひざる―に死なましものを」。「―に着く」
㋒さきにすべきこと。第一の事。優先事。平家物語12「御学問おこたらせ給はず正理を―とせさせ給ひしかば」
㋓幸先さいさきの略。前兆。狂言、河原太郎「此酒を誰が物ぢやと思うて、其様な―のわるいことをおしやるぞ」
④(取引用語)先物さきものの略。
⇒先がある
⇒先が無い
⇒先が見える
⇒先に立つ
⇒先を争う
⇒先を追う
⇒先を折る
⇒先を駆く
⇒先を越す
ぜ【前】🔗⭐🔉
ぜ【前】
御前ごぜの略。狂言、泣尼「其の尼―の泣くにつけて」
ぜん【前】🔗⭐🔉
ぜん【前】
(呉音。漢音はセン)
①時間的に、また順序として、さき。「―近代」「―代議士」
②㋐机・脇息・懸盤かけばんなどを数える語。今昔物語集11「一―の閼伽あかを備えて」
㋑神または社祠を数える語。東海道中膝栗毛8「摂社・末社すべて三十余―」
まえ【前】マヘ🔗⭐🔉
まえ【前】マヘ
(「目方まへ」の意)
➊物の正面にあたるところ。
①顔の向いている方。おもて。万葉集18「針袋取り上げ―に置き」。「―を見る」「黒板を―にする」「2階の1番―の席」「―へならえ」↔うしろ。
②物・建物の正面。また、そこにある庭。庭前。大和物語「―に荻薄いとおほかる所になむありける」。「黒板の―に立つ」
③幾つかある中の自分に近い方。手前。「一つ―の駅」「着物を左―に着せる」
④進んで行く先にある方。前方。「遥か―を見る」「途中で―の席に移る」
⑤着物の(→)前1にあたる部分。狂言、空腕「先づ―をくわつと取りお太刀のはばき元二、三寸抜きくつろげ」
⑥陰部。まえのもの。
⑦(神を直接指すのを避けて添える語)神の御身。古事記上「能く我が―を治めば」
⑧前神まえがみの略。
⑨(多く「お」「おほ」「み」などの接頭語を添えて)神・天子・貴人の尊敬語。古事記下「誰そ大―に申す」
⑩貴人のそばに出ること。後撰和歌集春「正月のついたちころに―許されたりけるに」
⑪貴女の名に添えていう敬称。「玉藻の―」
➋ある時点より早いこと。
①以前。さき。「―に聞いた話」「―の戦争」「30分ほど―」「食事の―に手を洗う」↔あと↔のち。
②前科。「―がある」
③前相撲まえずもうの略。
④僧侶に対しての食膳・饗応。源氏物語蜻蛉「七僧の―の事せさせ給ひけり」
⑤(手前の略)他人や世間に対する体裁・面目。狂言、居杭「此の―が迷惑にござる」
➌①それ相当のもの。また、そのものとしての面目。「男―」「一人―」「腕―」
②割りあてたものの分量の意。「5人―の料理」
[漢]前🔗⭐🔉
前 字形
筆順
〔
部6画/9画/教育/3316・4130〕
[
] 字形
〔
部6画/9画〕
〔音〕ゼン(呉) セン(漢)
〔訓〕まえ・さき・すすむ
[意味]
①空間的に、まえ。(対)後。
㋐正面。目のまえ。「前面・前進・前栽せんざい・門前・馬前・霊前」
㋑相対的に、まえの位置。「前文・前略・前輪・前肢」
②時間的に、まえ。さき。(対)後。
㋐先だった時期。過去。「前ぜんから言っているだろう」「前兆・前非・前人・以前・空前」
㋑すぐまえの時。「前日・前前回・前官・最前・食前」
㋒相対的に、まえの時。「前便・前妻・前半生」
[解字]
もと、刀部7画。形声。「
」(=止)+「月」(=舟)の部分が音符で、舟が進む意。これに「刂」(=刀)を加えた「
」は、切りそろえる意であるが、後にこの意味には「剪」を使い、「前」はもっぱら「まえ(へ進む)」の意に使われるようになった。
[下ツキ
以前・階前・眼前・空前・現前・午前・御前・婚前・最前・事前・従前・承前・神前・寸前・生前・尊前・丹前・直前・庭前・同前・風前・仏前・宝前・墓前・没前・面前・目前・門前・夜前・霊前
筆順
〔
部6画/9画/教育/3316・4130〕
[
] 字形
〔
部6画/9画〕
〔音〕ゼン(呉) セン(漢)
〔訓〕まえ・さき・すすむ
[意味]
①空間的に、まえ。(対)後。
㋐正面。目のまえ。「前面・前進・前栽せんざい・門前・馬前・霊前」
㋑相対的に、まえの位置。「前文・前略・前輪・前肢」
②時間的に、まえ。さき。(対)後。
㋐先だった時期。過去。「前ぜんから言っているだろう」「前兆・前非・前人・以前・空前」
㋑すぐまえの時。「前日・前前回・前官・最前・食前」
㋒相対的に、まえの時。「前便・前妻・前半生」
[解字]
もと、刀部7画。形声。「
」(=止)+「月」(=舟)の部分が音符で、舟が進む意。これに「刂」(=刀)を加えた「
」は、切りそろえる意であるが、後にこの意味には「剪」を使い、「前」はもっぱら「まえ(へ進む)」の意に使われるようになった。
[下ツキ
以前・階前・眼前・空前・現前・午前・御前・婚前・最前・事前・従前・承前・神前・寸前・生前・尊前・丹前・直前・庭前・同前・風前・仏前・宝前・墓前・没前・面前・目前・門前・夜前・霊前
大辞林の検索結果 (4)
さき【先・前】🔗⭐🔉
さき [0] 【先・前】
(1)物の先端。出っ張ったところ。はな。「―のとがった棒」「指の―」
(2)進んで行く一番前。先頭。「―を切って走る」「行列の―」
(3)時間的に早いこと。
⇔あと
「―に出かける」「―に着いた順に並ぶ」
(4)順序が前であること。
⇔あと
「代金を―に払う」
(5)その時よりも前。以前。
⇔のち
「―に申したとおり」「転ばぬ―の杖」「―の世」
(6)後につづく部分。後につづく段階。つづき。「早く―を読みたい」「―を急ぐ」
(7)これからあとのこと。将来。前途。行くすえ。「―が思いやられる」「お―まっくらだ」「三年―が楽しみだ」
(8)そこより遠い所。「この―行き止まり」「大阪より―へは行ったことがない」「霧で一〇メートル―も見えない」
(9)出かけて行く場所。「旅行―」「出張―」「勤め―」
(10)取引や交渉などをする相手。先方。「―がこわがつて相手にしねへから/安愚楽鍋(魯文)」
(11)かつて,ある官職にあったこと。前(ゼン)。多く「さきの」の形で用いる。「―の関白」
(12)先払い。先駆。「大久米のますら健男を―に立て/万葉 4465」
(13)第一。まっ先。「おだやかなる思ひを―とすべし/十訓 2」
〔 アクセント(5)(11)は [0][1]〕
ぜん【前】🔗⭐🔉
ぜん 【前】
■一■ [1] (名)
(1)ある時より先。まえ。以前。「―の会社では」「吾輩の爪は―申す通り皆後ろ向きであるから/吾輩は猫である(漱石)」
(2)(ア)官職・地位を表す名詞の上に付いて,「すぐまえの」「ひとつまえの」の意を表す。「―総理大臣」「―議員」(イ)時代を表す名詞の上に付いて,それより先立つことを表す。「―近代」(ウ)名詞の下に付いて,それ以前である意を表す。「紀元―」「使用―」「第一次大戦―」
■二■ (接尾)
助数詞。
(1)机・脇息(キヨウソク)・懸盤(カケバン)などを数えるのに用いる。「二―の膳(ソナエ)を供せんとす/今昔 13」
(2)神や社殿を数えるのに用いる。「摂社・末社すべて三十余―/滑稽本・膝栗毛 8」
まえ【前】🔗⭐🔉
まえ マヘ 【前】
〔「ま(目)へ(辺)」の意より〕
■一■ [1] (名)
(1)顔や視線の向いている方向,または場所。
⇔うしろ
⇔しりえ
「―を見て歩く」「お父さんの―でもう一度言ってみなさい」
(2)(ア)(事物に方向があると考えて)正面の方向,または場所。
⇔うしろ
⇔しりえ
「家の―に空き地がある」「計画の―に立ちはだかる障害」(イ)事物の前方の部分。「バスの―の方の席につく」(ウ)身体の正面の部分。着物などを着たとき,身体の正面にくる部分。「―がはだける」(エ)人間の陰部。「―を隠して風呂にはいる」
(3)順序の先の方。初めの方。さき。「電話帳では青田より青木の方が―にある」
(4)(時間的に)(ア)現在またはある時点より以前。「三十分ほど―に電話があった」「この話は―から変だと思っていた」(イ)ある行為・事態が成立する以前。「食事の―に手を洗う」「客が来る―に準備を調えておいた」(ウ)(「前の」の形で)さきの。直前の。
⇔あと
⇔のち
「―の首相」「―の正月」
(5)前歴。特に,過去の罪。前科。「―がある」
(6)(人を指す語句を受けて)その人に対する気がね・遠慮・体面などを示す。「たたきつけてかへらうと思つたけれどなかやどの―もあるから/安愚楽鍋(魯文)」
(7)形式名詞として用い,かねて思っていたとおりであること,ある判断に基づいていることを表す。「それは元から覚悟の―であるのだ/魔風恋風(天外)」
(8)(ア)貴人の面前。また,貴人に伺候すること。「正月(ムツキ)のついたち頃に―許されたりけるに/後撰(春上詞)」(イ)(上に「おお」「お」「み」を付けて)貴人その人をさす。「お―にこそわりなく思さるらめ/源氏(夕顔)」(ウ)(「…のまえ」の形で)女性の名に添えて敬意を表す。「名をば千手の―と申し候ふ/平家 10」
(9)僧侶に対するもてなしの食膳。「講師の―,人にあつらへさせなどして/宇治拾遺 9」
■二■ (接尾)
(1)名詞や動詞の連用形などに付いて,それに相当する分量や部分などを表す。ぶん(分)。「一人―」「分け―」
(2)人に関する名詞に付いて,その属性・機能などを強調する意を表す。「男―」「腕―」「気―」
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)部7画〕