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広辞苑の検索結果 (50)
あらわ【顕・露】アラハ🔗⭐🔉
あらわ【顕・露】アラハ
内部にひそむものが表面にあらわれている状態。
①隠れなくはっきり目に見えること。法華義疏長保点「果は著アラハにして、因は微なるをもて」。源氏物語若紫「こなたは―にや侍らむ」
②はっきり知覚できること。顕著であること。明らかであること。大和物語「―なる事あらがふな」
③公然。おおっぴら。また、人目に立つ所。戸外。源氏物語行幸「氏神の御つとめなど―ならぬほどなればこそ」。今昔物語集20「―にはあらじ。谷の方の藪に隠れて居たらむ」。「事が―になる」
④気持や意見を無遠慮に示すさま。露骨。枕草子277「あれは誰そ。―なり」。「敵意を―にする」
⑤むき出しにすること。はだか。御伽草子、二十四孝「わが衣をぬぎて親に着せ、わが身は―にして」。「肌も―な衣裳」
あらわ・す【表す・現す・顕す・著す】アラハス🔗⭐🔉
あらわ・す【表す・現す・顕す・著す】アラハス
〔他五〕
①形・ようすなどを表に出して示す。特に、神仏が霊験などを示す。万葉集18「遠き世にかかりしことをわが御世に―・してあれば」。「姿を―・す」「本性を―・す」
②考え・意思・感情などをことばなどで表現する。万葉集5「玉島のこの川上に家はあれど君を恥やさしみ―・さずありき」。平家物語1「娑羅双樹の花の色、盛者じょうしゃ必衰のことわりを―・す」。「承諾の意を―・す」「怒りを全身で―・す」「赤色は情熱を―・す」
③《著》書物を書いて世に出す。浮世風呂2「さきに―・す男湯の浮世風呂、一篇入つた大入り」。「数々の名作を―・す」
④《顕》広く世界に知らせる。知れわたらせる。「世に名を―・す」
◇「表」は内面にあるものを外に示したり、事物を象徴したりする場合、「現」は隠れていたものが姿を見せる場合に使うことが多い。
あらわれ【現れ・顕れ・表れ】アラハレ🔗⭐🔉
あらわれ【現れ・顕れ・表れ】アラハレ
あらわれること。あらわれたもの。「感謝の―」
あらわ・れる【現れる・顕れる・表れる】アラハレル🔗⭐🔉
あらわ・れる【現れる・顕れる・表れる】アラハレル
〔自下一〕[文]あらは・る(下二)
①隠れていたものごとや今までなかったものが、はっきり表面に出る。特に、神仏が示現する。万葉集7「埋木の―・るましじきことにあらなくに」。宇津保物語俊蔭「俊蔭が仕うまつる本尊―・れ給へ」。大鏡道長「極楽浄土のあらたに―・れいで給ふべきために」。「遅れて―・れる」「真価が―・れる」
②隠していたものごとが人に知れる。発覚する。露顕する。持統紀「謀反みかどかたぶけむとして―・れぬ」。「隠すより―・れるがはやい」「悪事が―・れる」
③考え・意思などがはっきりと出る。「闘志が全身に―・れる」「喜びが文面に―・れる」
うつ・し【現し・顕し】(形シク)🔗⭐🔉
うつ・し【現し・顕し】
〔形シク〕
①現実にある。現に生きている。古事記上「―・しき青人草」
②意識がたしかである。正気である。万葉集15「おくれ居て君に恋ひつつ―・しけめやも」
げ‐ぎょう【顕形・現形】‥ギヤウ🔗⭐🔉
げ‐ぎょう【顕形・現形】‥ギヤウ
神仏などが形をあらわすこと。げんぎょう。伊勢物語「おほん神―し給ひて」
け‐そう【顕証】🔗⭐🔉
け‐そう【顕証】
(ケンショウの直音化ケンソウのンを表記しない形)あらわなこと。きわだったこと。いちじるしいこと。けんしょう。けしょう。枕草子184「髪の筋などもなかなか昼よりも―に見えて」
けもん‐さ【顕紋紗】🔗⭐🔉
けもん‐さ【顕紋紗】
(→)「けんもんしゃ」に同じ。
けん【顕】🔗⭐🔉
けん【顕】
顕教。↔密
けん‐い【顕位】‥ヰ🔗⭐🔉
けん‐い【顕位】‥ヰ
人目に立つ高い地位。
けん‐えい【顕栄】🔗⭐🔉
けん‐えい【顕栄】
名があらわれ、身の栄えること。位高く立身すること。
けん‐かい【顕晦】‥クワイ🔗⭐🔉
けん‐かい【顕晦】‥クワイ
現れることとくらますこと。世に出て栄えることと世を逃れて跡をくらますこと。
げん‐かい【顕界】🔗⭐🔉
げん‐かい【顕界】
この世。現世。↔幽界
けんかいろん【顕戒論】🔗⭐🔉
けんかいろん【顕戒論】
最澄の著。3巻。820年(弘仁11)成る。大乗戒の理想を説き、南都仏教の論難に対して大乗戒壇の創立の根拠を示す。嵯峨天皇に奏上。
けんか‐しょくぶつ【顕花植物】‥クワ‥🔗⭐🔉
けんか‐しょくぶつ【顕花植物】‥クワ‥
種子を生じる植物。即ち被子植物と裸子植物の総称であるが、現在では被子植物のみをいうことが多い。↔隠花植物
けん‐かん【顕官】‥クワン🔗⭐🔉
けん‐かん【顕官】‥クワン
①顕要の官。地位の高い官職。高官。↔微官↔卑官。
②律令制で、外記げき・史・式部丞・民部丞・左右衛門尉など、才器ある者を任ずべき重要の官。県召除目あがためしのじもくの第2日の夜、公卿が推挙する。
けん‐き【顕貴】🔗⭐🔉
けん‐き【顕貴】
貴い地位にあること。また、その人。貴顕。
けん‐ぎょう【顕教】‥ゲウ🔗⭐🔉
けん‐ぎょう【顕教】‥ゲウ
〔仏〕言語文字で説き示された釈尊の教え。密教と対比して、密教以外のすべての仏教を含む。顕宗。
けん‐げん【顕現】🔗⭐🔉
けん‐げん【顕現】
はっきりと現れること。明らかにあらわし示すこと。古今著聞集6「天冠の影―しけり」。「国体の―」
けん‐ざい【顕在】🔗⭐🔉
けん‐ざい【顕在】
はっきりあらわれて存在すること。「公害の―化」↔潜在
けん‐じ【顕示】🔗⭐🔉
けん‐じ【顕示】
はっきり示すこと。「自己―」
けん‐しゃ【顕者】🔗⭐🔉
けん‐しゃ【顕者】
世間に名のあらわれた人。富貴な人。
けん‐しゃく【顕爵】🔗⭐🔉
けん‐しゃく【顕爵】
きわだって貴い爵位。栄爵。
けん‐しゅう【顕宗】🔗⭐🔉
けん‐しゅう【顕宗】
〔仏〕(→)顕教けんぎょうに同じ。↔密宗
けん‐しょう【顕正】‥シヤウ🔗⭐🔉
けん‐しょう【顕正】‥シヤウ
〔仏〕正しい真理をあらわし示すこと。「破邪―」
けんしょう【顕昭】‥セウ🔗⭐🔉
けんしょう【顕昭】‥セウ
平安末〜鎌倉初期の歌人・歌学者。藤原顕輔の猶子。僧位は法橋。博覧宏識、六条家歌学の大成者。考証注釈に長じ、その歌風には理知の冴えが見える。著「古今集註」「袖中抄」など。(1130頃〜1210頃)
けん‐しょう【顕証】🔗⭐🔉
けん‐しょう【顕証】
⇒けそう
けん‐しょう【顕彰】‥シヤウ🔗⭐🔉
けん‐しょう【顕彰】‥シヤウ
明らかにあらわれること。明らかにあらわすこと。功績などを世間に知らせ、表彰すること。「―碑」
けん‐しょう【顕賞】‥シヤウ🔗⭐🔉
けん‐しょう【顕賞】‥シヤウ
功を明らかにし賞すること。
けんしょう‐しつ【顕晶質】‥シヤウ‥🔗⭐🔉
けんしょう‐しつ【顕晶質】‥シヤウ‥
岩石を構成する鉱物の粒の大きさが、肉眼または虫眼鏡で見える程度に大きいことを示す語。深成岩はすべて顕晶質。
けん‐しょく【顕職】🔗⭐🔉
けん‐しょく【顕職】
位の高い官職。高官。要職。
けん‐ぜん【顕然】🔗⭐🔉
けん‐ぜん【顕然】
(ケンネンとも)はっきりとしているさま。著しく明らかなさま。「―たる権勢」↔隠然
けんぞう‐てんのう【顕宗天皇】‥ワウ🔗⭐🔉
けんぞう‐てんのう【顕宗天皇】‥ワウ
記紀に記された5世紀末の天皇。履中りちゅう天皇の皇孫。磐坂市辺押磐いわさかのいちのべのおしわ皇子の第2王子。名は弘計おけ。父が雄略天皇に殺された時、兄(仁賢天皇)と共に播磨に逃れたが、後に発見されて即位したという。→天皇(表)
けん‐たつ【顕達】🔗⭐🔉
けん‐たつ【顕達】
立身出世すること。栄達。
けん‐ちょ【顕著】🔗⭐🔉
けん‐ちょ【顕著】
いちじるしいこと。きわだって目につくこと。「増加の傾向が―になる」
けんにょ【顕如】🔗⭐🔉
けんにょ【顕如】
安土桃山時代の浄土真宗の僧。本願寺11世。諱いみなは光佐。10世証如の長男。武田・毛利氏らと結び、諸国門徒の蜂起を以て織田信長に対抗したが、石山合戦の結果、1580年(天正8)石山本願寺を退く。信長の死後、豊臣秀吉から京都七条坊門堀川の地を寄進され、祖堂を建立したのが西本願寺の起源。(1543〜1592)
けん‐ねつ【顕熱】🔗⭐🔉
けん‐ねつ【顕熱】
相転移や化学変化を伴わず、温度変化だけに消費される熱。↔潜熱
けん‐び【顕微】🔗⭐🔉
けん‐ぴ【顕否】🔗⭐🔉
けん‐ぴ【顕否】
あらわれることとあらわれないこと。出世と不遇。立身と零落。
けんび‐きょう【顕微鏡】‥キヤウ🔗⭐🔉
けんび‐きょう【顕微鏡】‥キヤウ
(microscope)微細な物体を拡大して見る装置。光学顕微鏡と電子顕微鏡とがある。小泉八雲、日本瞥見記「細胞組織を―でのぞかせたり」
⇒けん‐び【顕微】
けんびきょう‐ざ【顕微鏡座】‥キヤウ‥🔗⭐🔉
けんびきょう‐ざ【顕微鏡座】‥キヤウ‥
(Microscopium ラテン)山羊座やぎざの南にある星座。初秋の夕方に南中。
⇒けん‐び【顕微】
けんび‐しゅじゅつ【顕微手術】🔗⭐🔉
けんび‐しゅじゅつ【顕微手術】
手術用顕微鏡と微小手術器具とを用いて行う手術。脳神経外科・眼科・耳鼻科・形成外科などの手術に広く用いられる。マイクロ‐サージェリー。
⇒けん‐び【顕微】
けんぽん‐ほっけしゅう【顕本法華宗】🔗⭐🔉
けんぽん‐ほっけしゅう【顕本法華宗】
日蓮宗の一派。もと勝劣派から分かれたもので、派祖は日什、総本山は京都の妙満寺。妙満寺派。什門派。
けん‐みつ【顕密】🔗⭐🔉
けん‐みつ【顕密】
顕教けんぎょうと密教。「―両宗」
けんめい‐しゅぎ【顕名主義】🔗⭐🔉
けんめい‐しゅぎ【顕名主義】
〔法〕代理行為の要件として、代理人が本人のためにする旨を表示することを要求する立場。
けんもん‐しゃ【顕紋紗】🔗⭐🔉
けんもん‐しゃ【顕紋紗】
(ケンモンサ・ケモンサとも)透かし紋のある紗織物。多くは袴はかま地に用いる。↔地紋紗
[漢]顕🔗⭐🔉
顕 字形
筆順
〔頁部9画/18画/常用/2418・3832〕
[顯] 字形
〔頁部14画/23画/8093・707D〕
〔音〕ケン(呉)(漢)
〔訓〕あきらか・あらわれる (名)あき・あきら
[意味]
①あきらか。
㋐きわだっている。「顕著・顕在」
㋑地位・身分が高い。「顕官・貴顕」
②あきらかになる・する。あらわれる。あらわす。(対)隠。「顕彰・顕揚・隠顕・露顕・顕微鏡・顕花植物」
[解字]
形声。「頁」(=あたま)+音符「
」(=絹糸を日光にさらす)。顔を明るみに出す意。
筆順
〔頁部9画/18画/常用/2418・3832〕
[顯] 字形
〔頁部14画/23画/8093・707D〕
〔音〕ケン(呉)(漢)
〔訓〕あきらか・あらわれる (名)あき・あきら
[意味]
①あきらか。
㋐きわだっている。「顕著・顕在」
㋑地位・身分が高い。「顕官・貴顕」
②あきらかになる・する。あらわれる。あらわす。(対)隠。「顕彰・顕揚・隠顕・露顕・顕微鏡・顕花植物」
[解字]
形声。「頁」(=あたま)+音符「
」(=絹糸を日光にさらす)。顔を明るみに出す意。
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あらわ【露・顕】🔗⭐🔉
あらわ アラハ [1][0] 【露・顕】 (形動)[文]ナリ
平常では外から見えないものや内部にひそんでいるものが表面に現れているさま。
(1)むき出しなさま。多く,人間の肉体についていう。「肌を―にする」
(2)気持ちや意見を隠さないさま。露骨。「不快を―にする」「―にいやな顔をする」
(3)はっきり分かるようになるさま。公になるさま。「真相が―になる」「矛盾が―になる」
(4)はっきりと感じ取られるさま。歴然。顕著。「運命の末になる事,―なりしかば/平家 6」
あらわ・す【表す(表わす)・現す(現わす)・顕す】🔗⭐🔉
あらわ・す アラハス [3] 【表す(表わす)・現す(現わす)・顕す】 (動サ五[四])
(1)今までなかったり隠れていたりした物・姿・様子などを,外から見えるようにする。《現》「姿を―・す」「全貌を―・す」「正体を―・す」「本性を―・す」
(2)感情などを表情や外見から読みとれるようにする。《表》「怒りを顔に―・す」
(3)人が,考え・感情などを,言葉・絵・音楽などによって相手に示す。表現する。《表》「自分の気持ちをうまく言葉に―・すことができない」「荘厳な雰囲気を音楽で―・す」
(4)記号や色がある意味を示す。表示する。《表》「交通信号の赤は『止まれ』を―・す」「地図で寺を―・す記号」
(5)広く世間に知らせる。顕彰する。《顕》「碑を建ててその功績を世に―・す」
(6)口に出して言う。「君をやさしみ―・さずありき/万葉 854」
[可能] あらわせる
〔「あらわれる」に対する他動詞〕
[慣用] 頭角を―・馬脚を―・化けの皮を―
あらわ・る【表る・現る・顕る】🔗⭐🔉
あらわ・る アラハル 【表る・現る・顕る】 (動ラ下二)
⇒あらわれる
あらわ・れる【表れる(表われる)・現れる(現われる)・顕れる】🔗⭐🔉
あらわ・れる アラハレル [4] 【表れる(表われる)・現れる(現われる)・顕れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 あらは・る
(1)今までなかった人や物が出てきたり,隠れて見えなかった物や事柄が見えるようになる。出現する。《現》「一五分ほどおくれて―・れた」「この辺には時に熊の―・れることがある」
(2)それまで存在しなかった物や事柄が生じたり作られたりして,目で確認できるようになる。出現する。登場する。出る。《現》「皮膚に赤い発疹(ハツシン)が―・れる」「薬の効果が―・れる」
(3)考え・感情・傾向などが,他人に感知されるようになる。《表》「景気の動向はすぐ数字に―・れる」「顔に死相が―・れる」
(4)隠されていた物やわからなかった事柄などが,人々に知られるようになる。露顕する。《現》「これまでの悪事が―・れる」「こういう時にこそ,その人の真価が―・れる」
〔「あらわす」に対する自動詞〕
うつ・し【現し・顕し】🔗⭐🔉
うつ・し 【現し・顕し】 (形シク)
(1)現に生きてある。現実だ。うつつである。「葦原の中つ国に有らゆる―・しき青人草の/古事記(上)」
(2)正気である。まことだ。「偽も似つきてそする―・しくもまこと吾妹子吾に恋ひめや/万葉 771」
うつし-ごと【現事・顕事】🔗⭐🔉
うつし-ごと 【現事・顕事】
(1)現実の事。現世の出来事。「大八島国の現(アキ)つ事,―事避(ヨ)さしめき/祝詞(出雲国造神賀詞)」
(2)正気でする事。意識してする事。「年ごろの御ありさまは,―とやおぼしつる/とりかへばや(中)」
け-しょう【顕証】🔗⭐🔉
け-しょう 【顕証】
〔「けんしょう」の撥音「ん」の無表記〕
あらわではっきりしていること。けそう。けんそう。「所のさまも,あまりに河づら近く―にもあれば/源氏(宿木)」
け-そう【顕証】🔗⭐🔉
け-そう 【顕証】
「顕証(ケシヨウ)」に同じ。「髪の筋なども,なかなか昼よりも―に見えて/枕草子 184」
けん【顕】🔗⭐🔉
けん [1] 【顕】 (名・形動)[文]ナリ
あらわすこと。あらわれること。また,あきらかであること。「―にして晦(カイ),肯定にして否定とは/侏儒の言葉(竜之介)」
けん-い【顕位】🔗⭐🔉
けん-い ―
[1] 【顕位】
高い地位。高位。
[1] 【顕位】
高い地位。高位。
けんかいろん【顕戒論】🔗⭐🔉
けんかいろん 【顕戒論】
最澄著。三巻。820年,南都諸宗からの論難に対して大乗戒壇の正当性と,大乗戒(円頓戒)の本旨を説く。天台宗成立の理論的根拠となる。
けん-がく【顕学】🔗⭐🔉
けん-がく [0] 【顕学】
有名な学問。また,高名な学者。
けんか-しょくぶつ【顕花植物】🔗⭐🔉
けんか-しょくぶつ ケンクワ― [5] 【顕花植物】
種子植物の旧称。
⇔隠花植物
けん-かん【顕官】🔗⭐🔉
けん-かん ―クワン [0] 【顕官】
(1)地位の高い官職。高官。
⇔卑官
(2)律令制下,下級の官職のうちで特に重要とされた官。有能な者が任ぜられた。外記・史・式部丞・民部丞・左右衛門尉など。
けん-き【顕貴】🔗⭐🔉
けん-き [1] 【顕貴】 (名・形動)[文]ナリ
高い位にあること。また,その人やさま。貴顕。「修徳の教道は,最も―なる人に適用すべく/西国立志編(正直)」
けん-ぎょう【顕教】🔗⭐🔉
けん-ぎょう ―ゲウ [1] 【顕教】
〔仏〕 密教に対し,言語によって明らかに説き示された仏教の教え。密教で,自宗以外の宗派をいう。顕宗。
⇔密教
けん-げん【顕現】🔗⭐🔉
けん-げん [0] 【顕現】 (名)スル
(1)(神などが)はっきりした形をとって現れること。
(2)現れ出ること。「三十万の人戸一時に―し/日本風景論(重昂)」
けん-じ【顕示】🔗⭐🔉
けん-じ [0] 【顕示】 (名)スル
はっきりとわかるように示すこと。「独立と尊貴とを…―し給うた釈尊/一隅より(晶子)」
けん-しゃく【顕爵】🔗⭐🔉
けん-しゃく [0] 【顕爵】
高い爵位。栄爵。
けん-しゅう【顕宗】🔗⭐🔉
けん-しゅう [0][1] 【顕宗】
〔「けんじゅう」とも〕
「顕教(ケンギヨウ)」に同じ。
⇔密宗
けん-しゅつ【顕出】🔗⭐🔉
けん-しゅつ [0] 【顕出】 (名)スル
あらわれ出ること。「僅かに紫門竹籬を認むるの一茅屋を―す/情海波瀾(欽堂)」
けん-しょう【顕正】🔗⭐🔉
けん-しょう ―シヤウ [0] 【顕正】
〔仏〕 正しい道理をあらわし示すこと。
→破邪(ハジヤ)顕正
けん-しょう【顕証】🔗⭐🔉
けん-しょう 【顕証】 (名・形動ナリ)
はっきり物事があらわれること。際立っているさま。けしょう。けんぞ。「山科にて明けはなるるにぞ,いと―なる心地すれば/蜻蛉(中)」
けん-しょう【顕彰】🔗⭐🔉
けん-しょう ―シヤウ [0] 【顕彰】 (名)スル
隠れた功績・善行などをたたえて広く世間に知らせること。「―碑」「長年の功労を―する」
けんしょう-おんみつ【顕彰隠密】🔗⭐🔉
けんしょう-おんみつ ―シヤウ― [0] 【顕彰隠密】
〔仏〕 浄土真宗の教説の一。浄土三部経で観無量寿経や阿弥陀経など他力念仏以外の修行による往生を説く部分は方便だが,そこにも奥には他力念仏の教えが説かれていること。
けん-しょう【顕賞】🔗⭐🔉
けん-しょう ―シヤウ [0] 【顕賞】
功績を明らかにして賞すること。
けんしょう【顕昭】🔗⭐🔉
けんしょう ケンセウ 【顕昭】
(1130頃-1210頃) 平安末期・鎌倉初期の歌僧・歌学者。藤原顕輔の養子。歌風は知的。六条家の歌学を代表し,俊成らの御子左(ミコヒダリ)家と対立。「千載和歌集」以降の勅撰集に四三首入集。著「六百番陳状(顕昭陳状)」「古今集註」「袖中抄」など。
けんしょう-しつ【顕晶質】🔗⭐🔉
けんしょう-しつ ケンシヤウ― [3] 【顕晶質】
結晶質岩石の粒度を示す語。構成鉱物が肉眼または拡大鏡で識別できる大きさを有する岩石の組織。深成岩がその例。
けん-しょく【顕色】🔗⭐🔉
けん-しょく [0] 【顕色】
木綿などを染色するのに,あらかじめ繊維にしみこませたナフトール類などに,芳香族第一アミンから得られるジアゾニウム塩を反応(カップリング)させて染料を生じさせること。この染色法によって生じる染料を,ナフトール染料・氷染染料・顕色染料などと呼ぶ。
けんしょく-ざい【顕色剤】🔗⭐🔉
けんしょく-ざい [4][0] 【顕色剤】
(1)氷染染料による染色法でアゾ化合物をつくって発色させるのに用いられる芳香族第一アミン,およびそれから得られるジアゾニウム塩。
(2)感圧紙や感熱紙で発色剤と接触すると反応して色を出す無機化合物。フェノール性樹脂・酸性白土など。
けん-しょく【顕職】🔗⭐🔉
けん-しょく [0] 【顕職】
高い官職。要職。「高位―」
けん-ぜん【顕然】🔗⭐🔉
けん-ぜん [0] 【顕然】
■一■ (形動ナリ)
明らかなさま。はっきりとしているさま。「奸計なるや―なりとこそ評しけり矣/八十日間世界一周(忠之助)」
■二■ (形動タリ)
{■一■}に同じ。
⇔隠然
「さしあたる道理は―たりといへども/曾我 1」
けん-そう【顕証】🔗⭐🔉
けん-そう 【顕証】 (名・形動ナリ)
「けしょう(顕証)」に同じ。「げに,かの夕暮の―なりけむに/源氏(竹河)」
けんぞう-てんのう【顕宗天皇】🔗⭐🔉
けんぞう-てんのう ―テンワウ 【顕宗天皇】
記紀で第二三代天皇弘計王(オケノオオキミ)の漢風諡号(シゴウ)。在位三年。履中天皇の孫。父が雄略天皇に殺され,兄の億計王(のちの仁賢天皇)とともに播磨(ハリマ)に逃れたが,嗣子のない清寧天皇の皇嗣に迎えられ,兄に先立って即位したという。
けん-たつ【顕達】🔗⭐🔉
けん-たつ [0] 【顕達】 (名)スル
出世すること。栄達。「卑賤の人,時に―す/西国立志編(正直)」
けん-ちょ【顕著】🔗⭐🔉
けん-ちょ [1] 【顕著】 (形動)[文]ナリ
きわだっていて目につくさま。いちじるしいさま。「―な特色」「効果が―だ」
けんにょ【顕如】🔗⭐🔉
けんにょ 【顕如】
(1543-1592) 安土・桃山時代の浄土真宗の僧。本願寺一一世。諱(イミナ)は光佐。石山本願寺に生まれ,一二歳で住持となる。1570年より織田信長と10年にわたって戦ったが,勅命によって和議し,紀伊に移った。やがて大坂に戻り,豊臣秀吉から寄進された京都堀川の地に移り,本願寺,のちの西本願寺を造営した。
けん-び【顕微】🔗⭐🔉
けん-び [1] 【顕微】
微細なものをあきらかにすること。
けんび-おん-き【顕微音器】🔗⭐🔉
けんび-おん-き [4] 【顕微音器】
マイクロホン。明治期の訳語。
けんび-かいぼう【顕微解剖】🔗⭐🔉
けんび-かいぼう [4] 【顕微解剖】
顕微鏡を用いて,微細な生体組織や細胞を解剖すること。
けんび-きょう【顕微鏡】🔗⭐🔉
けんび-きょう ―キヤウ [0] 【顕微鏡】
微小な物体を拡大して見る装置。普通は対物レンズ,接眼レンズ,照明装置などからなる光学顕微鏡をいう。
→電子顕微鏡
けんび-きょう-ざ【顕微鏡座】🔗⭐🔉
けんび-きょう-ざ ―キヤウ― [0] 【顕微鏡座】
〔(ラテン) Microscopium〕
南天の星座で,九月下旬の宵に南中する。日本からは南の地平線上にその一部分が見られるが明るい星はない。
けんび-しゅじゅつ【顕微手術】🔗⭐🔉
けんび-しゅじゅつ [4] 【顕微手術】
手術用顕微鏡下で行う手術。脳神経外科をはじめ,眼科・形成外科などに広く応用され,血管の吻合(フンゴウ),神経の縫合,脳腫瘍(ノウシユヨウ)の除去などが行われる。マイクロサージェリー。
けんかしょくぶつ【顕花植物】(和英)🔗⭐🔉
けんかしょくぶつ【顕花植物】
a flowering plant;《植》a phanerogam.→英和
けんびきょう【顕微鏡】(和英)🔗⭐🔉
けんびきょう【顕微鏡】
a microscope.→英和
‖顕微鏡検査 a microscopic examination.顕微鏡写真 a photomicrograph.
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