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広辞苑の検索結果 (31)

ぬれ【濡れ】🔗🔉

ぬれ濡れ】 ①ぬれること。源氏物語夕霧「女君のかかる―をあやしと咎め給ひぬべければ」 ②恋愛。いろごと。情事。好色。好色一代男7「―の開山高雄」

ぬれ‐いろ【濡れ色】🔗🔉

ぬれ‐いろ濡れ色】 水にぬれた色。夫木和歌抄8「五月雨にしをれつつ鳴くほととぎす―にこそ声も聞ゆれ」

ぬれ‐えん【濡れ縁】🔗🔉

ぬれ‐えん濡れ縁】 雨戸の敷居の外側につけた縁側。

ぬれ‐かえ・る【濡れ返る】‥カヘル🔗🔉

ぬれ‐かえ・る濡れ返る‥カヘル 〔自四〕 すっかり濡れる。伊勢物語集「―・り玉かづけどもあかなくに」

ぬれ‐がお【濡れ顔】‥ガホ🔗🔉

ぬれ‐がお濡れ顔‥ガホ (→)「濡るる顔」に同じ。永久百首「夕立やたらちねならむ―もなほなつかしき女郎花かな」

ぬれ‐かか・る【濡れ掛かる】🔗🔉

ぬれ‐かか・る濡れ掛かる】 〔自五〕 ①濡れ始める。 ②色事をしかける。浮世草子、好色三代男「娘一人折柄こそと―・る」

ぬれ‐か・ける【濡れ掛ける】🔗🔉

ぬれ‐か・ける濡れ掛ける】 〔自下一〕[文]ぬれか・く(下二) 色めいたことをしかける。ぬれかかる。口説く。好色五人女5「衣ぬぎ捨てて、足にて片隅へかいやりて―・けしは」

ぬれ‐がみ【濡れ紙】🔗🔉

ぬれ‐がみ濡れ紙】 水にぬらした紙。水にぬれた紙。 ⇒濡れ紙を剥がすよう

ぬれ‐がみ【濡れ髪】🔗🔉

ぬれ‐がみ濡れ髪】 水に濡れて、まだ乾かない髪。

○濡れ紙を剥がすようぬれがみをはがすよう🔗🔉

○濡れ紙を剥がすようぬれがみをはがすよう ①静かに取り扱うさま。 ②病気が少しずつ快方に向かうさま。薄紙を剥ぐよう。 ⇒ぬれ‐がみ【濡れ紙】 ぬれ‐ぎぬ濡れ衣・沾衣】 ①ぬれた着物。万葉集9「あぶり乾す人もあれやも―を家にはやらな旅のしるしに」 ②根も葉もない浮名やうわさ。源氏物語紅葉賀「憎からぬ人ゆゑは、―をだに着まほしがる類もあなればにや」 ③無実の罪。伊勢物語「波の―着るといふなり」。「とんだ―だ」 ⇒濡れ衣を着る

ぬれ‐ぎぬ【濡れ衣・沾衣】🔗🔉

ぬれ‐ぎぬ濡れ衣・沾衣】 ①ぬれた着物。万葉集9「あぶり乾す人もあれやも―を家にはやらな旅のしるしに」 ②根も葉もない浮名やうわさ。源氏物語紅葉賀「憎からぬ人ゆゑは、―をだに着まほしがる類もあなればにや」 ③無実の罪。伊勢物語「波の―着るといふなり」。「とんだ―だ」 ⇒濡れ衣を着る ○濡れ衣を着るぬれぎぬをきる 無根の浮名を立てられる。また、無実の罪をうける。 ⇒ぬれ‐ぎぬ【濡れ衣・沾衣】

○濡れ衣を着るぬれぎぬをきる🔗🔉

○濡れ衣を着るぬれぎぬをきる 無根の浮名を立てられる。また、無実の罪をうける。 ⇒ぬれ‐ぎぬ【濡れ衣・沾衣】 ぬれ‐ごけ濡後家】 好色の後家。浮世草子、好色三代男「これ浮世の―なるべし」 ぬれ‐ごと濡事】 情事。特に歌舞伎で、男女の情事を演じるしぐさ。いろごと。つやごと。歌舞伎、傾城壬生大念仏「古今―の開山、傾城買ひの元祖、今更いふもくだなり」 ⇒ぬれごと‐し【濡事師】 ぬれごと‐し濡事師】 ①濡事を得意として演じる俳優。いろごとし。 ②色事に巧みな者。女たらし。 ⇒ぬれ‐ごと【濡事】 ぬれ‐ごろも濡れ衣】 ①ぬれた衣服。ぬれぎぬ。永久百首「―今ぞはつきにかけてほす」 ②無実の罪や根も葉もない浮名。ぬれぎぬ。源氏物語夕霧「―は、なほえほさせ給はじ」 ぬれ‐さぎ濡鷺】 ①雨などにぬれた鷺。 ②菊の異称。〈日葡辞書〉 ぬれ‐しょぼた・れる濡れしょぼたれる】 〔自下一〕 濡れてぐしょぐしょになる。びしょびしょに濡れる。ぬれしょびれる。ぬれそぼつ。 ぬれ‐しろ濡代】 漁業収益配分の際、特に網漁労作業に精を出し働いた若者などに、特別に与える分け前。 ぬれ‐そぼ・つ濡れそぼつ】 〔自五〕 (ソボツもぬれる意)濡れてびしょびしょになる。 ぬれ‐て濡れ手】 水に濡れた手。 ⇒濡れ手で粟

ぬれ‐ごろも【濡れ衣】🔗🔉

ぬれ‐ごろも濡れ衣】 ①ぬれた衣服。ぬれぎぬ。永久百首「―今ぞはつきにかけてほす」 ②無実の罪や根も葉もない浮名。ぬれぎぬ。源氏物語夕霧「―は、なほえほさせ給はじ」

ぬれ‐しょぼた・れる【濡れしょぼたれる】🔗🔉

ぬれ‐しょぼた・れる濡れしょぼたれる】 〔自下一〕 濡れてぐしょぐしょになる。びしょびしょに濡れる。ぬれしょびれる。ぬれそぼつ。

ぬれ‐そぼ・つ【濡れそぼつ】🔗🔉

ぬれ‐そぼ・つ濡れそぼつ】 〔自五〕 (ソボツもぬれる意)濡れてびしょびしょになる。

ぬれ‐て【濡れ手】🔗🔉

ぬれ‐て濡れ手】 水に濡れた手。 ⇒濡れ手で粟 ○濡れ手で粟ぬれてであわ 苦労せずに利益を得ることのたとえ。「濡れ手で粟をつかむ」「濡手に粟」「濡手で粟のぶったくり」とも。 ⇒ぬれ‐て【濡れ手】

○濡れ手で粟ぬれてであわ🔗🔉

○濡れ手で粟ぬれてであわ 苦労せずに利益を得ることのたとえ。「濡れ手で粟をつかむ」「濡手に粟」「濡手で粟のぶったくり」とも。 ⇒ぬれ‐て【濡れ手】 ぬれ‐とお・る濡れ通る‥トホル 〔自五〕 雨や水などがしみとおる。太平記27「簑もなく笠も着ざれば、膚まで―・り」 ぬれ‐に濡荷】 船積みや運送の際に水に濡れた荷物。 ぬれぬ‐あめ濡れぬ雨】 (松風の音が雨の降る音に似ているからいう)松風。貫之集「蔭にとて立ち隠るれば唐衣―降る松の声かな」

ぬれ‐とお・る【濡れ通る】‥トホル🔗🔉

ぬれ‐とお・る濡れ通る‥トホル 〔自五〕 雨や水などがしみとおる。太平記27「簑もなく笠も着ざれば、膚まで―・り」

ぬれぬ‐あめ【濡れぬ雨】🔗🔉

ぬれぬ‐あめ濡れぬ雨】 (松風の音が雨の降る音に似ているからいう)松風。貫之集「蔭にとて立ち隠るれば唐衣―降る松の声かな」 ○濡れぬ先こそ露をも厭えぬれぬさきこそつゆをもいとえ 濡れる前は露でさえ気になるが、一度濡れた以上はどんなに濡れてももうかまわない。いったん、あやまちを犯してしまえば、もっとひどいことをもはばからないの意。 ⇒ぬ・れる【濡れる】

○濡れぬ先こそ露をも厭えぬれぬさきこそつゆをもいとえ🔗🔉

○濡れぬ先こそ露をも厭えぬれぬさきこそつゆをもいとえ 濡れる前は露でさえ気になるが、一度濡れた以上はどんなに濡れてももうかまわない。いったん、あやまちを犯してしまえば、もっとひどいことをもはばからないの意。 ⇒ぬ・れる【濡れる】 ぬれ‐ぬれ(→)「ぬらぬら」に同じ。 ②なめらかにつやのあるさま。濡れたようにつややかなさま。御伽草子、のせ猿草子「そのかたち尋常に、耳のあたり―と色白く」 ぬれ‐ねずみ濡れ鼠】 水に濡れた鼠。転じて、衣服を着たまま全身水に濡れたさまのたとえ。日葡辞書「ヌレネズミノヤウニナッタ」。「全身―になる」 ぬれ‐ば濡場】 ①歌舞伎で、濡事を演じる場面。ぬれまく。 ②情事の場面。 ぬれば‐いろ濡れ羽色】 「烏の濡れ羽色」に同じ。→烏羽色からすばいろ ぬれ‐ばなし濡れ話】 ぬれごとの話。いろばなし。 ぬれ‐ば・む濡ればむ】 〔自四〕 濡れたように見える。今昔物語集26「鼻の先は赤みて、穴のめぐりいたく―・みたるは」 ぬれ‐ひ・ず濡れ漬づ‥ヒヅ 〔自四・上二〕 (古くはヌレヒツ)濡れてびっしょりになる。万葉集3「降り降らずとの曇る夜は―・つと」 ぬれ‐びと濡人】 色事に通じている人。濡事師ぬれごとし。濡れ者。 ぬれ‐ぶみ濡文】 恋文。色文いろぶみ。浄瑠璃、心中万年草「久米様への―が法印様のお手に入り」 ぬれ‐ぼうず濡坊主‥バウ‥ 色ごのみの僧。 ぬれ‐ぼとけ濡れ仏】 屋根のない所に安置されている仏像。露仏ろぶつぬれ‐まく濡幕】 歌舞伎の濡場ぬればぬれ‐まさ・る濡れ勝る】 〔自四〕 ますます濡れる。 ぬれ‐み濡れ身】 濡れたからだ。男色大鑑「―そのまま肌着の下に巻きこめられ」 ぬれ‐もの濡者】 情事の達人。濡れ人。浄瑠璃、堀川波鼓「国に名取りの―と聞えしもさることぞかし」 ぬれ‐ゆき濡れ雪】 水分の多い雪。 ぬ・れる濡れる】 〔自下一〕[文]ぬ・る(下二) ①物の表面にたっぷり水分がつく。水などがかかってしみこむ。万葉集15「沖辺おきへより寄せ来る波に衣手―・れぬ」。源氏物語須磨「憂しとのみひとへに物は思ほえで左右にも―・るる袖かな」。天草本平家物語「池からあがつて、―・れたものどもを絞り着て」。「雨に―・れる」 ②男女が情交する。色事をする。歌舞伎、傾城壬生大念仏「女に出家が―・れる事ぢや」 ⇒濡れぬ先こそ露をも厭え ぬれ‐わた・る濡れ渡る】 〔自四〕 一面に濡れる。後撰和歌集「おり立ちてこそ―・りけれ」 ぬれ‐わらじ濡草鞋‥ワラヂ (旅で濡れた草鞋を脱ぐ意から)外来者がその土地へ来て初めて世話になった家。定住する場合、保証後見人としてその家の主人などにわらじおや(「はばきおや」ともいう)になってもらう。わらじぬぎ。笠脱ぎ所。 ぬ‐ろ野ろ】 「のろ」の江戸時代の誤読。→ぬ(野)2 ぬわ・る縫はるヌハル 〔自下二〕 草などの間におおわれるように隠れる。太平記9「とある畔の陰に―・れ伏し」 ぬんちゃく (沖縄語)短い木の棒2本を紐や鎖でつないだ武具。 ①舌尖を前硬口蓋に触れて発する鼻子音〔n〕と母音〔e〕との結合した音節。〔ne〕 ②平仮名「ね」は「祢」の草体。片仮名「ネ」は「祢」の偏。 】 ①十二支の第1番目に位するもの。動物では鼠ねずみに当てる。 ②方角の名で、北。→方位(図)。 ③昔の時刻の名で、真夜中の12時頃。また、およそ午後11時から午前1時のあいだの時刻。子の刻。→時とき 音・哭】 (「泣く」「鳴る」と同源) ①物の音や人の声。特に、心に訴えてくるような音声。源氏物語桐壺「琴笛の―にも雲居をひびかし」。「鐘の―」 ②鳥・虫などの鳴き声。万葉集17「卯の花山のほととぎす―のみし鳴かゆ」。「虫の―」 ③人の泣き声。源氏物語松風「変らじと契りしことを頼みにて松のひびきに―を添へしかな」 ⇒音に立てて鳴く ⇒音に泣く ⇒音をあげる ⇒音を泣く 値・直】 売買の相場。あたい。ねだん。日葡辞書「ネガタ(立)ツ」。「―がつく」「―が上がる」 ⇒値が張る ⇒値にする 峰・嶺・根】 みね。山のいただき。万葉集14「高き―に雲の付くのす」「筑波つくは―に雪かも降らる」。「―おろし」 】 ①(地・土の意を表す「な」の転か)水分・養分を吸収し、体を支持する高等植物の栄養器官。ふつう地下にあり、若い部分には無数の根毛を生じ、これで養分・水分を吸収する。特殊な変形として気根(マングローブなど)や貯蔵根(ダリア・サツマイモなど)のほか、付着根・寄生根などがある。 ②立ち、または生えている物が他の物に付く部分。もと。ねもと。万葉集13「岩が―のこごしき道の」。「歯の―」 ③地の中。地下。「―の国」 ④事のおこるもと。物事の元をなす部分。徒然草「愛着の道、その―深く」。「悪の―」 ⑤海底などの岩礁のあるところ。釣りなどでいう。「―掛り」 ⑥腫物はれものの下部の固い部分。 ⑦心の底。 ⑧人の本性。生れつき。「―は正直者」「―が明るい」 ⑨名詞の下に添えて、地に生えている意を表す語。「垣―」 ⑩鏃やじり。矢の根。 ⇒根に持つ ⇒根も葉もない ⇒根を下ろす ⇒根を切る ⇒根を差す ⇒根を断って葉を枯らす ⇒根を生やす ⇒根を張る 】 ねること。ねむり。万葉集14「さ―に吾はゆく」。「―が足りない」 】 ねずみ。 〔助動〕 ①完了の助動詞「ぬ」の命令形。…してしまいなさい。源氏物語明石「はや舟出してこの浦を去り―」 ②打消の助動詞「ず」の仮定形。「言わ―ばならない」 [一]〔助詞〕 ①(終助詞)動詞や動詞型活用語の未然形および助詞の「な…そ」に付いて、あつらえ願う意を表す。…してください。…してほしい。万葉集5「汝が名告らさ―」。万葉集9「真土山越ゆらむ今日そ雨な降りそ―」 ②(間投助詞)語句の切れ目に付いて、相手に念を押し、または軽い感動を表す。浮世風呂3「わたくしは―、おつかさんにねだつて―、あのウ路考茶を―、不断着にそめてもらひました」。「無事でいて―」「いいです―」 [二]〔感〕 親しみをこめて呼びかけ、または念を押すのに用いる語。ねえ。滑稽本、素人狂言紋切形「人さまに御損をかけては今日様へすみませぬ。―、左様ではござりませぬか」。「―、そうでしょう」 〔接尾〕 あね。また、人を親しんで付ける語。万葉集9「いもな―が作りきせけむ」 ね‐あか・す寝明かす】 〔自四〕 寝て夜を明かす。 ね‐あがり値上り】 物の値段や料金が高くなること。物価騰貴。「食品の―」↔値下り ね‐あがり根上り】 根が地上に出ていること。日葡辞書「ネアガリノマツ(松)」 ね‐あ・きる寝飽きる】 〔自上一〕 寝足りて、寝ているのがいやになる。浮世床「隠居さんこそ―・きなはる」 ね‐あげ値上げ】 値段や料金を高くすること。「運賃を―する」↔値下げ ね‐あせ寝汗・盗汗】 睡眠中における発汗。身体が過労・衰弱し、または悪夢に襲われた時などに現れ、自律神経の緊張異常によると考えられる。〈温故知新書〉。「―をかく」 ね‐あらい値洗い‥アラヒ 信用取引や先物さきもの取引で、毎日同一銘柄についての多くの約定やくじょう値段を一定の標準値段に引き直し、前日の値段との差額を受け渡して取引を継続すること。決済時の計算を容易にするとともに、相場変動により決済不能になることを防ぐ。 ね‐あわせ音合せ‥アハセきじなどが、地震を感じて鳴くこと。(俚言集覧) ね‐あわせ根合‥アハセ 物合せの一種。平安時代、5月5日の端午の節句に、左右に分かれて菖蒲しょうぶの根の長短をくらべ、また歌をよみそえるなどして、勝負を定めた遊戯。菖蒲合。菖蒲根合。 ネアンデルタール‐じんネアンデルタール人】 (Homo sapiens neanderthalensis ラテン)化石人類の一つ。1856年、ドイツのネアンデルタールの石灰洞で最初に発見された。同種のものはヨーロッパ各地、小アジアその他、旧世界各地で発見された。現在では古代型ホモ‐サピエンスに分類されるが、原人と新人との中間に位する。脳容積は現代人と同等かむしろ大きかった。旧人。 ねい】 口先がうまく、人にへつらうこと。口先はうまいが心はねじけていること。また、そういう人。太平記30「賢を招き―を退け給ひしかば」 ネイnāy ペルシア】 北アフリカ・西アジア・中央アジアなどの縦笛。葦製・木製など。前面に5〜6孔、背面に1孔の指穴を持つ。ナーイ。 ねい 〔感〕 応答の語。「はい」「あい」に同じ。江戸時代、武家の使用人などが主人などに対して用いた。現在も各地で方言として用いる。 ねい‐あく佞悪】 口先がうまく悪がしこいこと。「奸知―の輩」 ねいか寧夏】 (Ningxia)中国北部にある回族自治区。略称は寧。区都は銀川。面積5万余平方キロメートル。南西から北東に黄河が貫流。住民の約3分の1が回族(イスラム教徒の少数民族)で、1958年自治区が成立。→中華人民共和国(図) ねい‐かん佞奸・佞姦】 表面は柔順にみせかけて内心はねじけてよこしまなこと。口先が巧みで心の正しくないこと。また、その人。 ね‐いき寝息】 眠っているときの呼吸。また、その音。「―をたてる」 ⇒寝息を窺う

ぬれ‐ねずみ【濡れ鼠】🔗🔉

ぬれ‐ねずみ濡れ鼠】 水に濡れた鼠。転じて、衣服を着たまま全身水に濡れたさまのたとえ。日葡辞書「ヌレネズミノヤウニナッタ」。「全身―になる」

ぬれば‐いろ【濡れ羽色】🔗🔉

ぬれば‐いろ濡れ羽色】 「烏の濡れ羽色」に同じ。→烏羽色からすばいろ

ぬれ‐ばなし【濡れ話】🔗🔉

ぬれ‐ばなし濡れ話】 ぬれごとの話。いろばなし。

ぬれ‐ば・む【濡ればむ】🔗🔉

ぬれ‐ば・む濡ればむ】 〔自四〕 濡れたように見える。今昔物語集26「鼻の先は赤みて、穴のめぐりいたく―・みたるは」

ぬれ‐ひ・ず【濡れ漬づ】‥ヒヅ🔗🔉

ぬれ‐ひ・ず濡れ漬づ‥ヒヅ 〔自四・上二〕 (古くはヌレヒツ)濡れてびっしょりになる。万葉集3「降り降らずとの曇る夜は―・つと」

ぬれ‐ぼとけ【濡れ仏】🔗🔉

ぬれ‐ぼとけ濡れ仏】 屋根のない所に安置されている仏像。露仏ろぶつ

ぬれ‐まさ・る【濡れ勝る】🔗🔉

ぬれ‐まさ・る濡れ勝る】 〔自四〕 ますます濡れる。

ぬれ‐み【濡れ身】🔗🔉

ぬれ‐み濡れ身】 濡れたからだ。男色大鑑「―そのまま肌着の下に巻きこめられ」

ぬれ‐ゆき【濡れ雪】🔗🔉

ぬれ‐ゆき濡れ雪】 水分の多い雪。

ぬ・れる【濡れる】🔗🔉

ぬ・れる濡れる】 〔自下一〕[文]ぬ・る(下二) ①物の表面にたっぷり水分がつく。水などがかかってしみこむ。万葉集15「沖辺おきへより寄せ来る波に衣手―・れぬ」。源氏物語須磨「憂しとのみひとへに物は思ほえで左右にも―・るる袖かな」。天草本平家物語「池からあがつて、―・れたものどもを絞り着て」。「雨に―・れる」 ②男女が情交する。色事をする。歌舞伎、傾城壬生大念仏「女に出家が―・れる事ぢや」 ⇒濡れぬ先こそ露をも厭え

ぬれ‐わた・る【濡れ渡る】🔗🔉

ぬれ‐わた・る濡れ渡る】 〔自四〕 一面に濡れる。後撰和歌集「おり立ちてこそ―・りけれ」

大辞林の検索結果 (36)

ぬれ【濡れ】🔗🔉

ぬれ [0] 【濡れ】 (1)(雨・水・露などで)濡れること。「びしょ―」「ずぶ―」 (2)色事。情事。また,情人。「―から起つた喧嘩さうな,大事にはなるまいか/浄瑠璃・博多小女郎(上)」

ぬれ=が利(キ)・く🔗🔉

――が利(キ)・く 恋愛のしがいがある。性的魅力がある。「ぬれのきく折にふれて/浮世草子・一代男 2」

ぬれ=の幕🔗🔉

――の幕 歌舞伎で濡れ事が演じられる幕。濡れ場。「―下女のび上り叱られる/柳多留 22」

ぬれ-いろ【濡れ色】🔗🔉

ぬれ-いろ [0] 【濡れ色】 (1)水に濡れた色。 (2)つやのある色や音色。

ぬれ-えん【濡れ縁】🔗🔉

ぬれ-えん [0][2] 【濡れ縁】 雨戸の外に張り出した縁側。 濡れ縁 [図]

ぬれ-かか・る【濡れ掛かる】🔗🔉

ぬれ-かか・る 【濡れ掛かる】 (動ラ五[四]) 色事をしかける。口説く。「此内長之介,一人に―・る/歌舞伎・韓人漢文」

ぬれ-か・く【濡れ掛く】🔗🔉

ぬれ-か・く 【濡れ掛く】 (動カ下二) 色事をしかける。ぬれかかる。「入道衣ぬぎすて,足にて片隅へかいやりて―・けしは/浮世草子・五人女 5」

ぬれ-がみ【濡れ紙】🔗🔉

ぬれ-がみ [0] 【濡れ紙】 水に濡れた紙。水で濡らした紙。

ぬれがみ=をはがすよう🔗🔉

――をはがすよう (1)念を入れて,静かに大切に扱うことのたとえ。 (2)病気が徐々に快方に向かうことのたとえ。

ぬれ-がみ【濡(れ)髪】🔗🔉

ぬれ-がみ [0] 【濡(れ)髪】 洗ったあと,まだ乾いていない髪。

ぬれ-ぎぬ【濡れ衣】🔗🔉

ぬれ-ぎぬ [0] 【濡れ衣】 (1)濡れた衣服。ぬれごろも。 (2)無実の罪をきせられること。「とんでもない―だ」 (3)根も葉もないうわさ。無実の浮き名。ぬれごろも。「―をのみきること,今ははらへ捨ててむと/和泉式部集」

ぬれぎぬ=を着・せる🔗🔉

――を着・せる (1)無実の浮き名を立てる。 (2)無実の罪におとしいれる。

ぬれぎぬ=を着る🔗🔉

――を着る (1)無実の浮き名を立てられる。 (2)無実の罪におとしいれられる。

ぬれ-ごと【濡れ事】🔗🔉

ぬれ-ごと [0] 【濡れ事】 (1)歌舞伎で,男女の愛欲の演技,およびその演出のこと。色事。 (2)情事。色事。「昼の―は思ひもよらず,夜の契も絶えて久しく/浮世草子・一代女 3」

ぬれごと-し【濡れ事師】🔗🔉

ぬれごと-し [4] 【濡れ事師】 (1)歌舞伎で,濡れ事を得意とする俳優。色事師。 (2)情事にたくみな者。色事師。

ぬれ-ごろも【濡れ衣】🔗🔉

ぬれ-ごろも 【濡れ衣】 (1)濡れた衣。ぬれぎぬ。「行く年を小島のあまの―かさねて袖に浪やかくらむ/新古今(冬)」 (2)無実の浮き名。無実の罪。ぬれぎぬ。「のがるとも誰か着ざらむ―天の下にし住まむかぎりは/大和 44」

ぬれ-しずく【濡れ雫】🔗🔉

ぬれ-しずく ―シヅク [3] 【濡れ雫】 しずくが垂れるほどびしょぬれになること。「雨で―になる」

ぬれ-しょぼた・れる【濡れしょぼたれる】🔗🔉

ぬれ-しょぼた・れる [6] 【濡れしょぼたれる】 (動ラ下一) 濡れて,びしょびしょになる。ぬれそぼつ。「大あめが降出したもんだから道灌さまも―・れて/安愚楽鍋(魯文)」

ぬれ-そぼ・つ【濡れそぼつ】🔗🔉

ぬれ-そぼ・つ [4] 【濡れそぼつ】 (動タ五[四]) 濡れて,びしょびしょになる。「夜露に―・ちつつ野道を行く」

ぬれ-て【濡れ手】🔗🔉

ぬれ-て [0] 【濡れ手】 水で濡れた手。

ぬれて=で粟(アワ)🔗🔉

――で粟(アワ) 〔濡れた手で粟をつかむと粟粒がたくさんくっついてくるところから〕 苦労せずに多くの利益をあげることのたとえ。濡れ手で粟のつかみ取り。

ぬれ-とお・る【濡れ通る】🔗🔉

ぬれ-とお・る ―トホル [3] 【濡れ通る】 (動ラ五[四]) 雨や水がしみとおる。「笠も着ざれば,膚まで―・り/太平記 27」

ぬれ-ぬれ【濡れ濡れ】🔗🔉

ぬれ-ぬれ 【濡れ濡れ】 (副) (1)水に濡れるさま。「あはれなる雪の雫に,―行ひ給ふ/源氏(賢木)」 (2)濡れたようにつやのあるさま。「耳のあたり―と色白く/御伽草子・のせ猿」

ぬれ-ねずみ【濡れ鼠】🔗🔉

ぬれ-ねずみ [3] 【濡れ鼠】 (1)水に濡れた鼠。 (2)衣服を着たまま,全身水に濡れた状態。「不意の雨で―になる」

ぬれ-ば【濡れ場】🔗🔉

ぬれ-ば [0] 【濡れ場】 (1)〔歌舞伎から出た語〕 演劇で,恋愛や情事の場面。また,官能的な情景。濡れ幕。 →濡れ事 (2)男女が密会している場面。情事の場。「―を目撃する」

ぬれば-いろ【濡れ羽色】🔗🔉

ぬれば-いろ [0] 【濡れ羽色】 〔普通「烏(カラス)の濡れ羽色」の形で〕 水に濡れた烏の羽の色のように,しっとりとしたつやのある黒色。「髪は烏の―」

ぬれ-ばなし【濡れ話】🔗🔉

ぬれ-ばなし [3] 【濡れ話】 色事についての話。いろばなし。

ぬれ-ぶみ【濡れ文】🔗🔉

ぬれ-ぶみ 【濡れ文】 恋文。いろぶみ。「久米様への―が,法印様のお手に入り/浄瑠璃・万年草(中)」

ぬれ-ぼうず【濡れ坊主】🔗🔉

ぬれ-ぼうず ―バウズ 【濡れ坊主】 好色な僧。「此庵の―,所こそあれ仏壇に女寝させてささめごと/浄瑠璃・蝉丸」

ぬれ-ぼとけ【濡れ仏】🔗🔉

ぬれ-ぼとけ [3] 【濡れ仏】 「露仏(ロブツ)」に同じ。

ぬれ-まく【濡れ幕】🔗🔉

ぬれ-まく [0] 【濡れ幕】 「濡(ヌ)れ場(バ)」に同じ。

ぬれ-もの【濡れ者】🔗🔉

ぬれ-もの 【濡れ者】 (1)色事に通じた人。好色者。濡れ人。「どうでもさが(=女ノ名)は―ぢや/浄瑠璃・生玉心中(上)」 (2)美人。男の気持ちをそそる女性。「姉妹の袖雫垂る風俗は,国に名取の―と聞えしも/浄瑠璃・堀川波鼓(上)」

ぬれ-ゆき【濡れ雪】🔗🔉

ぬれ-ゆき [2] 【濡れ雪】 水分が多く湿っぽい雪。

ぬ・れる【濡れる】🔗🔉

ぬ・れる [0] 【濡れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 ぬ・る (1)物の表面に雨・露・涙・汗などの水けがたっぷりとつく。また,物に水がかかって中までしみ込む。「夜露に―・れた芝生」「汗でぐっしょり―・れたワイシャツ」 (2)男女が情交を結ぶ。色事をする。「しっぽり―・れる」 (3)血などにまみれる。「二つの狼の相闘(クイア)ひて血に―・れたるに逢へりき/日本書紀(欽明訓)」 〔「濡らす」に対する自動詞〕

濡れぬ先こそ露(ツユ)をも厭(イト)え🔗🔉

濡れぬ先こそ露(ツユ)をも厭(イト)え 〔濡れる前は少しの露がかかることさえ嫌うが,一度濡れてしまうと,もうどんなに濡れても気にしなくなるという意から〕 過ちを犯す前は極度に警戒するが,いったん過ちを犯すと,それ以上のどんなひどいことも平気で行うようになるというたとえ。

ぬれる【濡れる】(和英)🔗🔉

ぬれる【濡れる】 get wet;→英和 be drenched.濡れた wet;damp (生かわきの).→英和

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