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広辞苑の検索結果 (6)
しぞ・く【退く】🔗⭐🔉
しぞ・く【退く】
〔自四〕
しりぞく。後退する。土佐日記「漕げども漕げども、しりへ―・きに―・きて」
しり‐ぞ・く【退く】🔗⭐🔉
しり‐ぞ・く【退く】
[一]〔自四〕
①後へさがる。源氏物語葵「人々は―・きつつさぶらへば」
②退出する。徒然草「禄をいださるれば、肩に掛けて拝して―・く」
③官職などを辞する。身を引く。源氏物語明石「―・きて咎なし」。「政界を―・く」「現役から―・く」
[二]〔他下二〕
⇒しりぞける(下一)
そ・く【退く】🔗⭐🔉
そ・く【退く】
[一]〔自四〕
遠く離れる。さがる。しりぞく。古事記下「大和辺に西風にし吹き上げて雲ばなれ―・き居りとも我忘れめや」
[二]〔他下二〕
しりぞかせる。離す。除く。万葉集11「夏草の刈り―・くれども生ひしく如し」
ど・く【退く】🔗⭐🔉
ど・く【退く】
[一]〔自五〕
しりぞく。のく。ひく。浮世風呂2「湯水を遣つかふのだものを、かかるが悪くは、遠くへ―・いてるがいい」。「そこを―・け」
[二]〔他下二〕
⇒どける(下一)
の・く【退く】🔗⭐🔉
の・く【退く】
[一]〔自五〕
①いる場所から引きさがる。立ち去る。避けて離れる。源氏物語手習「つつみもあへず、物ぐるはしきまで、けはひ聞えぬべければ、―・きぬ」。おらが春「雀の子そこ―・けそこ―・け御馬が通る」。「借家を―・く」
②逃げる。退却する。平家物語11「渚なぎさに百騎ばかりありける者ども、しばしもこらへず、二町ばかりざつと引いてぞ―・きにける」
③離れて居る。間が隔たっている。平家物語11「判官叶はじとや思はれけん、長刀脇にかい挟み、御方みかたの船の二丈ばかり―・いたりけるに、ゆらりととび乗り給ひぬ」
④その地位を離れる。しりぞく。大鏡頼忠「一条院位につかせ給ひしかば、よそ人にて、関白―・かせ給ひにき」。「会長職を―・く」
⑤今までの関係を離れる。縁を切る。源氏物語浮舟「この宮の御具にてはいとよきあはひなりと、思ひもゆづりつべく―・く心地し給へど」。浮世草子、好色敗毒散「色里に遊ぶ人は興に乗じて女郎にあひ、興尽きて―・きたいとて、心まかせに―・かする事にあらず」
⑥仲間・集まりなどからぬけ出る。「組合を―・く」
[二]〔他下二〕
⇒のける(下一)
⇒退けば他人
ひ・く【引く・退く】(自五)🔗⭐🔉
ひ・く【引く・退く】
〔自五〕
①しりぞく。後へさがる。玉葉集冬「―・く波のさそひやかへす友千鳥また磯遠く声のきこゆる」。続古今和歌集恋「いさ知らず鳴海の浦に―・く汐の早くも人は遠ざかりにし」。日葡辞書「ミヅガヒク」。「熱が―・く」「血の気が―・く」
②その場を去る。退席する。源氏物語少女「座を―・きて立ちたうびなむ」
③その地位から身をしりぞける。引退する。「会社を―・く」
④縁を切って別れる。狂言、貰聟「子をなしたる中で、出るぞ―・くぞといふ事はあるまい」
⇒引くに引かれず
大辞林の検索結果 (10)
しぞ・く【退く】🔗⭐🔉
しぞ・く 【退く】 (動カ四)
しりぞく。「かたはら痛ければ,知らず顔にてやをら―・きぬるぞ/源氏(宿木)」
しり-ぞ・く【退く】🔗⭐🔉
そ・く【退く】🔗⭐🔉
そ・く 【退く】
■一■ (動カ四)
離れる。遠ざかる。「大和へに西風吹き上げて雲離れ―・き居りとも我忘れめや/古事記(下)」
■二■ (動カ下二)
離す。しりぞける。とりさる。「夏草の刈り―・くれども生ひしくごとし/万葉 2769」
ど・く【退く】🔗⭐🔉
ど・く [0] 【退く】
■一■ (動カ五[四])
〔「のく」の転。近世以降の語〕
その場所からわきへ移る。「わきに―・いてください」
[可能] どける
■二■ (動カ下二)
⇒どける
の・く【退く】🔗⭐🔉
の・く [0] 【退く】
■一■ (動カ五[四])
(1)わきへ移る。どく。「車が来たのでわきへ―・く」「雀の子そこ―・けそこ―・けお馬が通る/おらが春」
(2)引き払う。立ちのく。どく。「銭湯が―・いたあとに商店ができた」
(3)脱退する。「会を―・く」「仲間ヲ―・ク/ヘボン」
(4)離れた場所にある,または,いる。距離を置く。「いと遥かに見やり参らせて,―・きてなむ車ども引き立てたるに/栄花(嶺の月)」「居給ふべき所と見ゆるは,寺よりは少し―・きてぞありける/狭衣 4」
(5)退却する。「しばしもこらへず,二町ばかりざつと引いてぞ―・きにける/平家 11」
(6)ある地位からしりぞく。「ひたぶるに取られむよりは,我とや―・きなまし/大鏡(師尹)」
(7)関係が疎遠になる。縁が切れる。「思ひも譲りつべく,―・く心地し給へど/源氏(浮舟)」
〔「のける」に対する自動詞〕
[可能] のける
■二■ (動カ下二)
⇒のける
ひ・く【引く・曳く・退く・牽く・惹く】🔗⭐🔉
ひ・く [0] 【引く・曳く・退く・牽く・惹く】
■一■ (動カ五[四])
□一□(他動詞)
(1)物に手をかけて近くへ寄せる。《引》
〔綱や網の場合は「曳く」とも書く〕
(ア)物に手をかけて力を入れ,全体を自分の方へ近寄せる。引っ張る。
⇔押す
「押しても―・いてもびくともしない」「地曳き網を―・く」(イ)装置や道具の一部分を,自分の近くへ寄せる。「サイド-ブレーキを―・く」「ひもを―・くと明かりがつく」「引き金を―・く」(ウ)引き抜く。「大根を―・く」「お前の山の小松―・き遊ぶ/源氏(初音)」
(2)人・動物や物を離れないようにつないだりして,自分が先に立ち,ともに移動する。引っ張る。(ア)車両などを引っ張って進む。《引・牽・曳》「荷車を―・く」「たくさんの貨車を―・いた機関車」「犬に橇(ソリ)を―・かせる」(イ)動物などをついて来させる。《引・曳》「馬を―・いて村へ帰る」
(3)無理について来させて,ある場所に移動させる。《引・曳》「屠所に―・かれる羊」
(4)地面をこすって進むようにする。引きずる。《引・曳》「裾(スソ)を―・く」
(5)自分の体の中に入れる。「かぜを―・く」
(6)人を誘い寄せる。(ア)呼びこむ。誘いこむ。《引》「店先で客を―・く」(イ)他人の注意・心をこちらに向けさせる。《引・惹》「人目を―・くような服」「同情を―・く」「美貌に―・かれる」「気を―・く」「人柄に―・かれる」
(7)線状の施設を作って,自分の方へ導き入れる。「用水路を作って水を―・く」「水道を―・く」「電話を―・く」
(8)のばす。《引》(ア)縮んでいたものを広げる。「窓にカーテンを―・く」「幕を―・く」(イ)表面に広く塗る。「フライパンに油を―・く」「蝋(ロウ)を―・いた紙」(ウ)本体から長く伸びるようにする。「声を長く―・く」「裾を長く―・く」
(9)線を書く。線状に長く伸ばす。「線を―・く」「図面を―・く」「納豆が糸を―・く」
(10)長く続ける。「声を長く―・く」
(11)一部を取る。《引》(ア)数量や金額について,一部を取り去る。少なくする。「一〇―・く三は七」「毎月の給料から税金を―・かれている」(イ)言葉・証拠などをあげる。「徒然草の一節を―・く」「吉野川を―・きて世中をうらみきつるに/古今(仮名序)」(ウ)くじ引きなどで,一つを選んで自分のものとする。「おみくじを―・く」「(トランプデ)ばばを―・く」(エ)こっそり盗む。「ねずみが餅を―・く」
(12)辞書・索引などを参照する。《引》「辞書を―・いて調べる」「電話帳を―・いて番号を調べる」
(13)血統・素質などを受け継ぐ。《引》「この子は祖父の血を―・いて気が強い」「彼の哲学はドイツ観念論の流れを―・いている」
(14)弓に張った弦を引っ張る。また,弓につがえた矢を射る。《引》「的に向かって弓を―・く」
(15)退却させる。《引・退》(ア)出ていた体・手足などを引っこめる。「体を―・いて車をよける」「もう少しあごを―・いて」(イ)自分の側の軍勢を退却させる。「兵を―・く」(ウ)(「身を引く」の形で)それまでかかわりのあった人や事柄との関係を断つ。「実業界から身を―・く」
(16)花札で遊ぶ。《引》「花札を―・く」
(17)引き出物として与える。また,配付する。「布施に馬を―・き給へりける/今鏡(村上の源氏)」
(18)湯を汲んで浴びる。「湯殿しつらひなどして御湯―・かせ奉る/平家 10」
(19)取り外す。「橋を―・いたぞ,誤ちすな,とどよみけれども/平家 4」
(20)贔屓(ヒイキ)にする。「この弟の左の大臣を院とともに―・き給ひて/今鏡(藤波中)」
□二□(自動詞)
(1)後ろにさがる。退却する。また,やり始めたことを途中でやめる。《引・退》「進むことも―・くこともできない」「言いだしたらあとには―・かない」
(2)長く続いた勤めをやめる。引退する。《引・退》「 H 先生はこの三月で本校をお―・きになる」「今度の公演を最後に舞台から―・くことになった」
(3)勤めなどを休む。「『寝てゐるか』『あい,此頃は―・いてやすが,お前だから出たのよ』/洒落本・寸南破良意」
(4)十分な程度にあったものがなくなる。《引・退》
⇔出る
「潮が―・く」「汗が―・く」「顔から血の気が―・く」「やっと熱が―・いた」「腫れが―・く」
[可能] ひける
■二■ (動カ下二)
⇒ひける
[慣用] あとを―・糸を―・尾を―・杖(ツエ)を―・手薬煉(テグスネ)を―・手を―・弓を―・我が田へ水を―/鼠(ネズミ)に引かれそう
しりぞく【退く】(和英)🔗⭐🔉
どく【退く】(和英)🔗⭐🔉
どく【退く】
get out of the way;→英和
stand aside.
のく【退く】(和英)🔗⭐🔉
のく【退く】
step[stand]aside;step back (後ろへ).
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