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広辞苑の検索結果 (90)

くろ【黒】🔗🔉

くろ】 (「くら(暗)」と同源か。また、くり(涅)と同源とも) ①色の名。墨のような色。 Munsell color system: N1.5 ②囲碁で、黒石の略。また、黒石を持つ方。↔白。 ③犯罪容疑者が犯罪の事実ありと判定されること。また、その人。有罪。「判決は―と出た」↔白

くろ‐あしげ【黒葦毛】🔗🔉

くろ‐あしげ黒葦毛】 馬の毛色の名。黒みをおびた葦毛。

くろ‐あり【黒蟻】🔗🔉

くろ‐あり黒蟻】 黒いアリ類の俗称。クロヤマアリ・クロオオアリ・クロクサアリなどを指す。

くろ・い【黒い】🔗🔉

くろ・い黒い】 〔形〕[文]くろ・し(ク) ①墨のような色である。古事記「ぬばたまの―・き御衣みけしを」。平家物語3「―・かりし髪も白くなり」。「―・い靴」 ②濃紫・褐色・にび色などの、黒っぽい色にいう。源氏物語末摘花「名残なう―・き袿うちき重ねて」 ③日に焼けている。古今著聞集5「色を―・く日にあたりなしてのち」 ④よごれている。きたない。「シャツの袖口が―・くなる」 ⑤悪い。不正である。公明でなく悪心がある。宇津保物語祭使「―・しあかしのさとりなきが」。日葡辞書「ハラクロイヒト」。「―・い噂うわさ

くろいあめ【黒い雨】🔗🔉

くろいあめ黒い雨】 小説。井伏鱒二作。雑誌連載後、1966年刊。広島で原爆による黒い雨に打たれた姪の縁談をとおして、被災者の悲惨な状態を描いた原爆文学の代表作。

くろい‐きり【黒い霧】🔗🔉

くろい‐きり黒い霧】 (1960年の、松本清張の小説「日本の黒い霧」で広まる)明るみに出ない悪。「政界の―」

くろいそ【黒磯】🔗🔉

くろいそ黒磯】 栃木県那須塩原市の地名。那須野ヶ原の北部に位置し、那須温泉郷への入口。

くろいみね‐いせき【黒井峰遺跡】‥ヰ‥ヰ‥🔗🔉

くろいみね‐いせき黒井峰遺跡‥ヰ‥ヰ‥ 群馬県渋川市、旧子持村地区にある6世紀半ばの集落遺跡。南西方の榛名山二ッ岳の噴火により厚さ2メートル前後の軽石層で覆われ、その下から住居・祭祀場などを発掘。古墳時代の集落構造を示す貴重な例。

くろいわ【黒岩】‥イハ🔗🔉

くろいわ黒岩‥イハ 姓氏の一つ。 ⇒くろいわ‐るいこう【黒岩涙香】

くろいわ‐るいこう【黒岩涙香】‥イハ‥カウ🔗🔉

くろいわ‐るいこう黒岩涙香‥イハ‥カウ 新聞記者・小説家・翻訳家。名は周六。土佐(高知県)生れ。探偵小説の翻訳で名を成し、新聞「万朝報よろずちょうほう」を発刊。評論「天人論」、翻訳「噫ああ無情」「巌窟王」など。(1862〜1920) ⇒くろいわ【黒岩】

くろ‐うたどり【黒歌鳥】🔗🔉

くろ‐うたどり黒歌鳥】 ツグミ類の一種。全長約25センチメートル。ヨーロッパ・アメリカ北部・西アジアに広く分布。雄は、全身黒褐色で、嘴くちばしだけオレンジ色。囀りが美しいことで有名。林にすみ、地上で小動物を捕食。ブラック‐バード。 クロウタドリ 提供:OPO →鳴声 提供:NHKサービスセンター

くろ‐うんも【黒雲母】🔗🔉

くろ‐うんも黒雲母】 黒・濃褐・暗緑色など濃色の雲母の通称。マグネシウムが多いものは金雲母、鉄が多いものは鉄雲母という。火成岩・変成岩の主成分として多量に産出する。 黒雲母 撮影:松原 聰

くろ‐がい【黒柿】🔗🔉

くろ‐がい黒柿】 クロガキの音便。宇津保物語吹上下「紫檀、蘇芳、―、唐桃などいふ木どもを」

くろ‐がき【黒柿】🔗🔉

くろ‐がき黒柿】 カキノキ科の常緑高木。台湾・フィリピン産。葉は短柄互生、革質、長楕円形または披針形。花は頂生、総状花序につける。材の心部は黒色、緻密で黒檀と同様に家具の材料・銘木とする。台湾黒檀。毛柿。蕃柿。〈倭名類聚鈔20

くろ‐がし【黒樫・黒橿】🔗🔉

くろ‐がし黒樫・黒橿】 (樹皮の黒いカシの意)イチイガシ・アラカシ・ツクバネガシなどの総称。

くろ‐がも【黒鴨】🔗🔉

くろ‐がも黒鴨】 ①カモの一種。雄は全体黒色で、上嘴基部の隆起は黄色。シベリアなどで繁殖、冬は日本・中国などに渡る。主に海上にすむ。 クロガモ 撮影:小宮輝之 ②カルガモの別称。 ③黒鴨出立ちの下男や供男のこと。誹風柳多留9「―を初めて連れて気の高さ」 ⇒くろがも‐いでたち【黒鴨出立ち】 ⇒くろがも‐じたて【黒鴨仕立て】

くろがも‐いでたち【黒鴨出立ち】🔗🔉

くろがも‐いでたち黒鴨出立ち】 上着・股引など黒や紺の無地のものを着用した、下男・供男などの服装。 ⇒くろ‐がも【黒鴨】

くろがも‐じたて【黒鴨仕立て】🔗🔉

くろがも‐じたて黒鴨仕立て(→)「黒鴨出立ち」に同じ。金々先生栄花夢「―の草履取」 ⇒くろ‐がも【黒鴨】

くろ‐かわ【黒韋・黒革】‥カハ🔗🔉

くろ‐かわ黒韋・黒革‥カハ 藍を濃く染めた革。黒色に染めた革。 ⇒くろかわ‐おどし【黒革縅】

くろかわ‐おどし【黒革縅】‥カハヲドシ🔗🔉

くろかわ‐おどし黒革縅‥カハヲドシよろいの縅毛の名。黒革でおどしたもの。 ⇒くろ‐かわ【黒韋・黒革】

くろ‐ぎぬ【黒衣】🔗🔉

くろ‐ぎぬ黒衣】 ①黒色の衣服。 ②喪中に着る衣服。ふじごろも。

くろ‐くも【黒雲】🔗🔉

くろ‐くも黒雲】 黒色の雲。不吉な雲とされ、物事の妨げとなるものをたとえていう。こくうん。「計画の前途に―がかかっている」

くろ‐ぐら【黒鞍】🔗🔉

くろ‐ぐら黒鞍】 黒漆塗の鞍。

くろ‐ぐろ【黒黒】🔗🔉

くろ‐ぐろ黒黒】 はなはだ黒いさま。平家物語1「あな―、黒き頭とうかな」。「まだ髪は―としている」

くろ‐ご【黒衣・黒子】🔗🔉

くろ‐ご黒衣・黒子】 (クロコとも)歌舞伎の舞台で後見の着用する黒い衣服。また、その後見人。黒具くろぐ

くろ‐ごうし【黒格子】‥ガウ‥🔗🔉

くろ‐ごうし黒格子‥ガウ‥ (格子を黒く塗ったからいう)近世、大坂天王寺辺にあった、いちこ・口寄くちよせの家。また巫女のこと。浄瑠璃、卯月潤色「冥途の闇の―辻がもとへぞ立ち寄りける」

くろ‐ごくじょうじょうきち【黒極上上吉】‥ジヤウジヤウ‥🔗🔉

くろ‐ごくじょうじょうきち黒極上上吉‥ジヤウジヤウ‥ ①歌舞伎の「役者評判記」で、位付くらいづけの最上のもの。 ②転じて、極上のものの形容にいう。黄表紙、孔子縞于時藍染こうしじまときにあいぞめ「―飛切の芽出度き御代こそ有難き」

くろ‐ざね【黒核】🔗🔉

くろ‐ざね黒核】 黒い種たね。また、西瓜すいかなどの種子の黒いもの。浄瑠璃、淀鯉出世滝徳「西瓜のような顔なれど、色は―、ずんと風味のよい男」

くろ・し【黒し】🔗🔉

くろ・し黒し】 〔形ク〕 ⇒くろい

くろシャツ‐とう【黒シャツ党】‥タウ🔗🔉

くろシャツ‐とう黒シャツ党‥タウ (黒シャツを制服にしたからいう)イタリアのファシスト党の異称。

くろ‐ず・む【黒ずむ】🔗🔉

くろ‐ず・む黒ずむ】 〔自五〕 黒みをおびる。「―・んだ柱」

くろ‐ダイヤ【黒ダイヤ】🔗🔉

くろ‐ダイヤ黒ダイヤ】 ①カルボナードの俗称。 ②石炭を黒いダイヤに擬していう語。

くろ‐だけ【黒岳】🔗🔉

くろ‐だけ黒岳】 富山県南東部、飛騨山脈の高峰。標高2986メートル。水晶岳。

くろ‐つ‐ば【黒つ羽】🔗🔉

くろ‐つ‐ば黒つ羽】 黒い鳥の羽。くろは。義経記3「黒革威の腹巻に―の矢負ひ、塗籠籐の弓持ちて」

くろっ‐ぽ・い【黒っぽい】🔗🔉

くろっ‐ぽ・い黒っぽい】 〔形〕 ①黒みをおびている。 ②玄人くろうとらしい。

くろ‐テント【黒テント】🔗🔉

くろ‐テント黒テント】 劇団名。1968年自由劇場・六月劇場・発見の会が連合して演劇センター68を発足、黒い移動式テントで巡回公演。90年現名に改称。

くろ‐は【黒羽】🔗🔉

くろ‐は黒羽】 黒い鳥の羽。黒いはね。くろつば。

くろ‐ば・む【黒ばむ】🔗🔉

くろ‐ば・む黒ばむ】 〔自五〕 黒みをおびる。黒くなる。黒ずむ。

くろ‐パン【黒パン】🔗🔉

くろ‐パン黒パン】 黒茶色のパン。おもにライ麦粉で作った黒茶色のパン。

くろ‐び【黒火】🔗🔉

くろ‐び黒火(→)黒不浄に同じ。

くろ‐ビール【黒ビール】🔗🔉

くろ‐ビール黒ビール】 ビールの一種。焦がした麦芽を用いるので暗褐色をしている。〈[季]夏〉。尾崎紅葉、金色夜叉「松茸の極ごく新いのと、製造元から貰つた黒麦酒くろビイルが有るからね」

くろ‐ぶた【黒蓋】🔗🔉

くろ‐ぶた黒蓋】 灸をすえて皮膚の黒くこげたあと。ここに塩をつけて痛みをとめる。好色一代男1「―に塩をそそぎまゐらせけるが」

くろ‐ぼく【黒ぼく】🔗🔉

くろ‐ぼく黒ぼく】 ①火山灰を母材とする土壌。黒色・酸性の腐植に富み、リン酸の吸収力が強く、物理的特性が良い。くろぼこ。黒壚。 ②火山地方に産する溶滓状の溶岩。庭石に用いる。

くろ‐ぼこ【黒ぼこ】🔗🔉

くろ‐ぼこ黒ぼこ】 黒色の土。くろぼく。猿蓑「足袋踏みよごす―の道」(芭蕉)

くろ‐ぼたん【黒牡丹】🔗🔉

くろ‐ぼたん黒牡丹】 ①紫黒色の牡丹の花。 ②(中国、唐末の劉訓の牡丹観賞に招かれた人が、門前の数百の水牛を見て、これが劉氏の黒牡丹だといったという故事から)牛の異名。こくぼたん。

くろ‐ま・す【黒ます】🔗🔉

くろ‐ま・す黒ます】 〔他四〕 ①黒くする。喪服を着ることなどにいう。栄華物語玉飾「女房・宮司など皆いと―・したり」 ②まぎらわす。ごまかす。浄瑠璃、生写朝顔話「なほしも声を―・して」

くろ‐まなこ【黒眼】🔗🔉

くろ‐まなこ黒眼⇒くろめ(黒目)

くろ‐まる【黒丸・黒円】🔗🔉

くろ‐まる黒丸・黒円】 ①黒色の円。 ②文字の傍または語の間などに用いる記号の一つ。なかぐろ。「・」

くろ‐ま・る【黒まる】🔗🔉

くろ‐ま・る黒まる】 〔自四〕 黒くなる。黒く染まる。

くろ‐まるはなばち【黒円花蜂】🔗🔉

くろ‐まるはなばち黒円花蜂】 ミツバチ科のハチ。マルハナバチの近縁種だが、体の長軟毛は大部分黒色または黒灰色。土中に巣を作る。

くろ‐み【黒み】🔗🔉

くろ‐み黒み】 ①黒い度合。また、黒い色。黒い部分。 ②(「黒味」と書く)鋳物の砂離れをよくし、鋳肌を滑らかにするため、肌砂の表面に塗るものの総称。材料は黒鉛・雲母・木炭・コークスなどの粉末。 ③イカの墨。〈日葡辞書〉 ⇒くろみ‐だな【黒み棚】

くろみ‐だな【黒み棚】🔗🔉

くろみ‐だな黒み棚(→)黒棚くろだなに同じ。 ⇒くろ‐み【黒み】

くろみ‐ばし・る【黒み走る】🔗🔉

くろみ‐ばし・る黒み走る】 〔自四〕 黒みをおびる。

くろみ‐わた・る【黒み渡る】🔗🔉

くろみ‐わた・る黒み渡る】 〔自四〕 ①すべて黒くなる。 ②諒闇りょうあんになって人々がみな黒い喪服を着る。源氏物語薄雲「殿上人などなべてひとつ色に―・りて」

くろ・む【黒む】🔗🔉

くろ・む黒む】 [一]〔自四〕 ①黒く色づく。黒みを帯びる。黒まる。源氏物語賢木「御歯の少し朽ちて、口の内―・みて笑み給へる」 ②諒闇りょうあんになって喪服を着る。→くろみわたる。 ③こまごまとした文字で紙面が黒くなる。秋夜長物語「思ふ心を尽すほどの言の葉、いかに―・みつくすともつきし難ければ」 ④(「身が―・む」の形で)くらしが立つ。西鶴織留6「たがひに身の―・みて後、またひとつの寄合ひ成る事」 [二]〔他下二〕 ⇒くろめる(下一)

くろ‐め【黒め】🔗🔉

くろ‐め黒め】 ①生漆きうるしからゴミや水分を除いて精製すること。 ②(→)黒炭くろずみに同じ。 ⇒くろめ‐うるし【黒め漆】 ⇒くろめ‐や【黒め屋】

くろ‐め【黒目・黒眼】🔗🔉

くろ‐め黒目・黒眼】 眼球の中央の黒い部分。黒玉。くろまなこ。くろめだま。 ⇒くろめ‐がち【黒目勝ち】

くろ‐め【黒海布・黒菜・黒布】🔗🔉

くろ‐め黒海布・黒菜・黒布】 褐藻類コンブ科の海藻。円柱状の茎を持ち、高さ1メートルに達する。深さ20メートルまでの岩礁に生育し、九州から本州南部にかけて分布。カジメに似るが、葉部に皺があることで区別できる。食用またはヨード製造用。〈日葡辞書〉

くろめ‐うるし【黒め漆】🔗🔉

くろめ‐うるし黒め漆】 生漆きうるしの水分を去って黒褐色に変えたもの。 ⇒くろ‐め【黒め】

くろめ‐や【黒め屋】🔗🔉

くろめ‐や黒め屋】 生漆きうるしの精製を業とする者。また、その店。 ⇒くろ‐め【黒め】

くろ・める【黒める】🔗🔉

くろ・める黒める】 〔他下一〕[文]くろ・む(下二) ①黒くする。黒く染める。 ②まぎらし隠す。とりつくろう。ごまかす。狂言、悪坊「後を能い様に―・めて下されい」

くろ‐らか【黒らか】🔗🔉

くろ‐らか黒らか】 黒いさま。栄華物語御裳着「歯黒め―につけて」

くろん‐ぼう【黒ん坊】‥バウ🔗🔉

くろん‐ぼう黒ん坊‥バウ (クロンボとも) ①色の黒い人を、あざけりをこめて呼ぶ語。 ②日焼けして色の黒い人。 ③歌舞伎の黒衣くろご。 ④麦などの黒穂くろぼの俗称。

こ‐き【黒器】🔗🔉

こ‐き黒器】 黒塗りの合子ごうし

こく‐あん【黒闇】🔗🔉

こく‐あん黒闇】 ①くらやみ。闇黒。 ②(黒闇天の略)死。万葉集5「三千世界に誰か能く―の捜たずね来るを逃れむ」 ⇒こくあん‐じごく【黒闇地獄】 ⇒こくあん‐てん【黒闇天】 ⇒こくあん‐にょ【黒闇女】

こく‐あんあん【黒暗暗・黒闇闇】🔗🔉

こく‐あんあん黒暗暗・黒闇闇】 一面まっくらなさま。

こくあん‐じごく【黒闇地獄】‥ヂ‥🔗🔉

こくあん‐じごく黒闇地獄‥ヂ‥ 〔仏〕阿鼻に属する地獄の一つ。灯明を盗んだり父母・師長の物を盗んだりする者などを黒山間の暗い所で呵責かしゃくする。 ⇒こく‐あん【黒闇】

こくあん‐てん【黒闇天】🔗🔉

こくあん‐てん黒闇天】 〔仏〕容貌醜悪で人に災禍を与える女神。吉祥天の妹で、密教では閻魔王の妃とする。黒闇女・黒闇天女・黒夜神ともいう。胎蔵界曼荼羅の外金剛部院に配され、肉色で人頭杖を持つ姿に表される。 ⇒こく‐あん【黒闇】

こくあん‐にょ【黒闇女】🔗🔉

こくあん‐にょ黒闇女】 〔仏〕(→)黒闇天に同じ。 ⇒こく‐あん【黒闇】

こく‐い【黒衣】🔗🔉

こく‐い黒衣⇒こくえ

こく‐いん【黒印】🔗🔉

こく‐いん黒印】 墨を用いて押した印。主に室町〜江戸時代、領主が公文書に用いたほか、百姓・町人も広く使用した。→朱印⇒こくいん‐じょう【黒印状】 ⇒こくいん‐ち【黒印地】

こくいん‐じょう【黒印状】‥ジヤウ🔗🔉

こくいん‐じょう黒印状‥ジヤウ 主に室町〜江戸時代、将軍や大名が黒印を押して発給した公文書。御黒印。→朱印状⇒こく‐いん【黒印】

こくいん‐ち【黒印地】🔗🔉

こくいん‐ち黒印地】 大名が社寺などに黒印状を下付して寄進または安堵した土地。 ⇒こく‐いん【黒印】

こく‐う【黒雨】🔗🔉

こく‐う黒雨】 空を暗くするような大雨。

こく‐うん【黒雲】🔗🔉

こく‐うん黒雲】 黒色の雲。くろくも。

こく‐え【黒衣】🔗🔉

こく‐え黒衣】 黒色の僧衣。墨染衣すみぞめのころも。緇衣しえ。こくい。 ⇒こくえ‐ごめん【黒衣御免】 ⇒こくえ‐の‐さいしょう【黒衣の宰相】

こく‐えい【黒影・黒翳】🔗🔉

こく‐えい黒影・黒翳】 黒いかげ。黒いかげり。

こくえ‐ごめん【黒衣御免】🔗🔉

こくえ‐ごめん黒衣御免】 武士で出家した者に、幕府から墨染の衣の着用を許可すること。 ⇒こく‐え【黒衣】

こくえ‐の‐さいしょう【黒衣の宰相】‥シヤウ🔗🔉

こくえ‐の‐さいしょう黒衣の宰相‥シヤウ 僧であって政治を左右する者。崇伝・天海などがいわれた。こくいのさいしょう。 ⇒こく‐え【黒衣】

こく‐えん【黒煙】🔗🔉

こく‐えん黒煙】 黒い煙。くろけむり。

こく‐えん【黒鉛】🔗🔉

こく‐えん黒鉛(→)石墨せきぼくに同じ。

こく‐ごう【黒業】‥ゴフ🔗🔉

こく‐ごう黒業‥ゴフ 〔仏〕苦果を招く所業。悪業あくごう。↔白業びゃくごう

こく‐ぼたん【黒牡丹】🔗🔉

こく‐ぼたん黒牡丹】 ①紫黒色の牡丹。 ②(唐の劉訓の故事から)牛の雅称。〈下学集〉

こっ‐か【黒花】コククワ🔗🔉

こっ‐か黒花コククワ 陶器装飾の技法の一つ。素地きじ上に鉄質の黒色の絵具で描画し、透明釉をかけたもの。

こっ‐かい【黒海】コク‥🔗🔉

こっ‐かい黒海コク‥ (Black Sea)地中海の付属海。ヨーロッパ‐ロシア南部と小アジアとの間にある内陸海。クリミア半島が突出し、ボスポラス海峡でマルマラ海に通ずる。もとトルコの領海、現在は領海部分を除き、公海。硫化物を含むので黒く見える。面積50万平方キロメートル。

こっ‐かっしょく【黒褐色】コク‥🔗🔉

こっ‐かっしょく黒褐色コク‥ 黒みを帯びた褐色。

こっ‐き【黒旗】コク‥🔗🔉

こっ‐き黒旗コク‥ ①黒色の旗。 ②無政府主義系団体の旗。くろはた。 ⇒こっき‐へい【黒旗兵】

こっ‐き【黒器】コク‥🔗🔉

こっ‐き黒器コク‥ ①黒塗りのいれもの。 ②黒く塗った入子いれこの椀。

こっき‐へい【黒旗兵】コク‥🔗🔉

こっき‐へい黒旗兵コク‥ 清末、清仏戦争に際して劉永福(1837〜1917)の編成した義勇軍。ベトナムでフランスに抵抗した。黒旗軍。 ⇒こっ‐き【黒旗】

[漢]黒🔗🔉

 字形  筆順 〔黒(黑)部0画/11画/教育/2585・3975〕 [黑] 字形 〔黒(黑)部0画/12画〕 〔音〕コク(呉)(漢) 〔訓〕くろくろい [意味] くろ。色がくろい。くろずんでいる。くらい。(対)白。「黒色・黒煙・黒板・黒鉛・漆黒しっこく・暗黒」 [解字] 会意。下部は火、上部は煙突に点々とすすのついた状態を表す。

大辞林の検索結果 (98)

くろ【黒】🔗🔉

くろ [1] 【黒】 (1)色の名。光を最も多く吸収し,視覚に刺激を与えることの少ない,暗い色。墨・木炭のような色。「―のスーツ」 (2)黒い碁石。また,それを持って打つ方。先手。 ⇔白 「中盤戦では―が優勢」 (3)犯罪の容疑があること。 ⇔白 「警察はその男を―とみている」

くろ-あり【黒蟻】🔗🔉

くろ-あり [0][2] 【黒蟻】 黒ないし黒褐色のアリの俗称。普通に見られるクロオオアリ・トビイロケアリなど。

くろ・い【黒い】🔗🔉

くろ・い [2] 【黒い】 (形)[文]ク くろ・し (1)黒の色である。墨のような色だ。 ⇔白い 「―・い喪服」「―・く塗る」 (2)黒みがかっている。黒っぽい。 ⇔白い 「日に焼けて色が―・くなる」 (3)犯罪などの容疑が濃い。不正が感じられる。「腹の―・い人」「―・いうわさ」 (4)よこしまである。「―・しあかしの悟りなきが/宇津保(祭の使)」 (5)その道に精通している。玄人(クロウト)である。「素人のくせに―・くしこなし/滑稽本・素人狂言紋切形」 [派生] ――げ(形動)――さ(名) [慣用] 頭の―鼠(ネズミ)・目の―内

黒い霧(キリ)🔗🔉

黒い霧(キリ) 〔松本清張の小説「日本の黒い霧」(1961年刊)による語〕 政界・財界などの大物が職権を悪用して不正を働くさまをいう語。

くろいあめ【黒い雨】🔗🔉

くろいあめ 【黒い雨】 小説。井伏鱒二作。1966年(昭和41)刊。姪の結婚を案じる主人公を通して,放射能を含む「黒い雨」で被爆した姪の発病など,原爆による悲劇を描く。

くろいそ【黒磯】🔗🔉

くろいそ 【黒磯】 栃木県北部,那須野原(ナスノハラ)台地にある市。那須温泉郷への入り口。

くろいわ【黒岩】🔗🔉

くろいわ クロイハ 【黒岩】 姓氏の一。

くろいわ-るいこう【黒岩涙香】🔗🔉

くろいわ-るいこう クロイハルイカウ 【黒岩涙香】 (1862-1920) 小説家・翻訳家・新聞記者。土佐の人。名は周六。「万朝報(ヨロズチヨウホウ)」を創刊,主宰。翻訳に「巌窟王」「噫(アア)無情」など,評論に「天人論」「人尊主義」などがある。

くろ-うしのした【黒牛の舌】🔗🔉

くろ-うしのした [7] 【黒牛の舌】 カレイ目の海魚。全長35センチメートル内外。シタビラメの仲間で,体は扁平で長卵円形。成魚は両眼とも体の左側にある。体色は黄褐色で黒褐色の点が散在する。ムニエルなどにして美味。北海道南部以南の沿岸砂底に分布。 →シタビラメ

くろ-うたどり【黒歌鳥】🔗🔉

くろ-うたどり [4] 【黒歌鳥】 スズメ目ツグミ科の鳥。日本のクロツグミと同属。全長約25センチメートル。雄は全身黒色でくちばしと目の周囲だけが黄色い。雌は暗褐色。雄は美声でさえずる。ヨーロッパ・アフリカ北部・アジア南部に分布。ブラック-バード。

くろ-うんも【黒雲母】🔗🔉

くろ-うんも [3] 【黒雲母】 雲母の一。鱗状または六角板状の結晶。黒緑色ないし黒褐色のガラス状光沢がある。火成岩・変成岩の造岩鉱物として広くみられる。

くろ-がき【黒柿】🔗🔉

くろ-がき [2] 【黒柿】 カキノキ科の高木。マメガキに近縁で,心材は黒色または黒色の縞があって美しい。家具・調度品などを作る。リュウキュウマメガキ。くろがい。

くろ-がし【黒橿】🔗🔉

くろ-がし [2] 【黒橿】 樹皮が黒みを帯びているイチイガシ・アラカシ・ツクバネガシなどの総称。

くろ-かじき【黒梶木】🔗🔉

くろ-かじき ―カヂキ [3] 【黒梶木】 スズキ目の海魚。全長4,5メートル程度。後頭部は著しく張り出す。体の断面は楕円形。網目状の側線をもつ。肉はやや脂質に富む。食用で美味。南日本・太平洋・インド洋の温・熱帯域に分布。クロカワ。

くろ-がも【黒鴨】🔗🔉

くろ-がも [0] 【黒鴨】 (1)カモ目カモ科の海鳥。全長50センチメートル内外。雄は全身黒色で,くちばしの根もとに橙黄色のこぶがある。雌は黒褐色。北極圏で繁殖し,日本には冬鳥として渡来するが,北海道東部では少数が繁殖。 (2)〔江戸時代,多く黒や紺無地の衣服を身につけていたことから〕 職人や供男の称。

くろがも-じたて【黒鴨仕立て】🔗🔉

くろがも-じたて [5] 【黒鴨仕立て】 法被(ハツピ)・腹掛け・股引き・脚半(キヤハン)などを黒か紺の無地で統一した服装。下男や人力車夫が用いた。黒鴨いでたち。

くろ-が・る【黒がる・玄がる】🔗🔉

くろ-が・る 【黒がる・玄がる】 (動ラ四) 玄人(クロウト)のふりをする。粋人ぶる。「―・るはすいにあらず/洒落本・間似合早粋」

くろ-かわ【黒革】🔗🔉

くろ-かわ ―カハ [0] 【黒革】 (1)黒色に染めた革。 (2)濃い紺色の革。藍革(アイガワ)。鎧(ヨロイ)の縅(オドシ)などに使う。

くろかわ-おどし【黒革縅】🔗🔉

くろかわ-おどし ―カハヲドシ [5] 【黒革縅】 鎧(ヨロイ)の縅の一。細く切った黒革{(2)}で縅したもの。

くろ-きぬ【黒衣】🔗🔉

くろ-きぬ 【黒衣】 (1)黒色の衣服。くろききぬ。「奴は―をきしむ/日本書紀(持統訓)」 (2)喪中に着る衣服。喪服。ふじごろも。くろききぬ。

くろ-ぐ【黒具】🔗🔉

くろ-ぐ [0][2] 【黒具】 「黒子(クロゴ){(1)}」に同じ。

くろ-ぐそく【黒具足】🔗🔉

くろ-ぐそく [3] 【黒具足】 甲冑(カツチユウ)の総体を黒漆で塗り,黒または濃紺の糸・革で縅(オド)した,黒ずくめの具足。

くろ-くま【黒熊】🔗🔉

くろ-くま [0] 【黒熊】 黒毛の熊。ツキノワグマのこと。また,その毛皮。

くろ-くも【黒雲】🔗🔉

くろ-くも [0] 【黒雲】 黒い雲。雨雲。暗雲。こくうん。

くろ-くわ【黒鍬】🔗🔉

くろ-くわ ―クハ [0] 【黒鍬】 (1)戦国時代,築城や道路づくりなどに従った人夫。 (2)江戸時代,江戸城内の警備や掃除,荷物の運搬などに従った者。黒鍬者。 (3)「久六鍬(キユウロクグワ)」に同じ。

くろ-けむり【黒煙】🔗🔉

くろ-けむり [3] 【黒煙】 黒い煙。こくえん。

くろ-ご【黒子・黒衣】🔗🔉

くろ-ご [0] 【黒子・黒衣】 〔「くろこ」とも〕 (1)操り芝居の人形遣いや歌舞伎の後見(コウケン)が着る黒い衣服と頭布(ズキン)。また,それを着る人。くろんぼ。黒具。 (2)(比喩的に)自分は表に出ないで,裏で人をあやつる人。

くろ-ごうし【黒格子】🔗🔉

くろ-ごうし ―ガウシ [3] 【黒格子】 (1)黒く塗ってある格子。 (2)〔格子が黒く塗ってあったところから〕 江戸時代,大坂天王寺の神子(ミコ)町にあった,口寄(クチヨセ)・市子(イチコ)の家。

くろ-ごく【黒極】🔗🔉

くろ-ごく 【黒極】 「黒極上上吉」の略。

くろ-ごくじょうじょうきち【黒極上上吉】🔗🔉

くろ-ごくじょうじょうきち ―ゴクジヤウジヤウキチ 【黒極上上吉】 (1)江戸時代,役者評判記などの位付けの最高位。「極上上吉」の四文字を黒字で書く。黒極(クロゴク)。 (2)最上品。最高の物。

くろこま【黒駒】🔗🔉

くろこま 【黒駒】 山梨県御坂(ミサカ)町にある地名。上代,黒い名馬を産したという。

くろこま-の-かつぞう【黒駒勝蔵】🔗🔉

くろこま-の-かつぞう ―カツザウ 【黒駒勝蔵】 (1832-1871) 江戸末期の侠客。甲州黒駒の人。博徒として勢力を伸ばし清水次郎長としばしば抗争。

くろ-ザン【黒―】🔗🔉

くろ-ザン [0] 【黒―】 「黒サントメ」の略。

くろ-サントメ【黒―】🔗🔉

くろ-サントメ [3] 【黒―】 黒色のサントメ縞,またはサントメ革。黒ザン。

くろ・し【黒し】🔗🔉

くろ・し 【黒し】 (形ク) ⇒くろい

くろシャツ-とう【黒―党】🔗🔉

くろシャツ-とう ―タウ 【黒―党】 第一次大戦後,ムッソリーニが組織したイタリア-ファシスト党の行動隊。黒シャツを制服としたことからいう。

くろ-ず・む【黒ずむ】🔗🔉

くろ-ず・む [3] 【黒ずむ】 (動マ五[四]) 黒っぽくなる。黒い色を帯びる。「すすで天井が―・む」「―・んだ顔」

くろ-ダイヤ【黒―】🔗🔉

くろ-ダイヤ [3] 【黒―】 (1)黒色のダイヤモンド。不純物を含み,不透明で宝石としての質は劣るが,硬度は高い。カルボナード。 (2)石炭をダイヤモンドに見立てた語。

くろ-だま【黒玉】🔗🔉

くろ-だま [0] 【黒玉】 (1)黒い色の玉。 (2)黒く丸いしるし。黒星。 (3)「黒目(クロメ)」に同じ。 (4)打ちあげても発火しない花火の玉。 (5)黒いあめ玉。 (6)船舶が昼間信号用にあげる形象物。黒い球に見え,「停泊中」あるいは「運転の自由がきかない状態にある」などの意を表す。

くろ-づ-は【黒づ羽】🔗🔉

くろ-づ-は 【黒づ羽】 〔「くろつば」とも〕 ⇒黒羽(クロハ)(1)

くろっ-ぽ・い【黒っぽい】🔗🔉

くろっ-ぽ・い [4] 【黒っぽい】 (形) (1)黒みを帯びている。 (2)玄人(クロウト)らしい。「―・くなつてきたな/歌舞伎・小袖曾我」

くろ-は【黒羽】🔗🔉

くろ-は [0] 【黒羽】 (1)黒い羽。特にワシの黒い羽をいい,矢羽根に用いた。黒づ羽。 (2)「黒羽二重(クロハブタエ)」の略。

くろばね【黒羽】🔗🔉

くろばね 【黒羽】 栃木県北東部,那須郡の町。那珂川中流域に位置する。鎌倉時代開基の霊厳寺があり,下駄(ゲタ)を特産。

くろ-はぶたえ【黒羽二重】🔗🔉

くろ-はぶたえ ―ハブタヘ [3] 【黒羽二重】 黒色のはぶたえ。紋付などの礼装用和服地。黒羽。

くろ-ば・む【黒ばむ】🔗🔉

くろ-ば・む [3] 【黒ばむ】 (動マ五[四]) 黒みを帯びる。黒色になる。

くろ-パン【黒―】🔗🔉

くろ-パン [0] 【黒―】 主にライ麦粉を原料として作った黒褐色のパン。自然発酵させるので,軽い酸味がある。

くろ-ビール【黒―】🔗🔉

くろ-ビール [3] 【黒―】 黒く焦がした麦芽やカラメルを混ぜたりして作った黒褐色のビール。

くろ-ぼく【黒ぼく】🔗🔉

くろ-ぼく [0] 【黒ぼく】 〔「くろぼこ」とも〕 (1)〔踏むとぼくぼくする黒い土の意〕 腐植に富んだ団粒構造が発達して空隙の多い,黒色の表土。くろにが。くろのっぽ。黒土(クロツチ)。 (2)火山から噴出した形の変わった溶岩。庭石に使う。

くろぼく-ど【黒ぼく土】🔗🔉

くろぼく-ど [4] 【黒ぼく土】 表層に黒ぼくをもつ土壌。主に火山灰の風化物を母材にして生成。非火山灰起源のものも東海・近畿地方には分布する。全国の畑地・果樹園地の半分を占め,見掛けは肥沃そうに見えるが,作物がリン酸欠乏になるので施肥管理が必要。火山灰土壌。

くろ-ま・す【黒ます】🔗🔉

くろ-ま・す 【黒ます】 (動サ四) (1)黒くする。「女房・宮司など皆いと―・したり/栄花(玉の飾)」 (2)本来の姿・形をごまかす。くらます。「偽りすかして帰さんとなほしも声を―・して/浄瑠璃・生写朝顔話」

くろ-まる【黒丸・黒円】🔗🔉

くろ-まる [0] 【黒丸・黒円】 (1)黒色の丸。 (2)文字のわきにつける黒い丸のしるし。また,語と語の間などにつける丸い点「・」。なかぐろ。

くろ-まるはなばち【黒丸花蜂】🔗🔉

くろ-まるはなばち [6] 【黒丸花蜂】 ミツバチ科のハチ。体長約2センチメートル。体は黒色で全身に黒い毛が密生する。地中に営巣し,多数の働きバチを生じる。九州以北の各地と朝鮮半島・中国に分布。

くろ-み【黒み】🔗🔉

くろ-み [0][3] 【黒み】 (1)黒い色を帯びていること。「―がかった茶色」 (2)黒い所。黒い部分。「第二の―を射めぐらして/宇治拾遺 7」

くろみ-わた・る【黒み渡る】🔗🔉

くろみ-わた・る [5] 【黒み渡る】 (動ラ五[四]) (1)一面に黒くなる。「一片の雲も宿(トド)めないが―・つて/今戸心中(柳浪)」 (2)人々が皆,黒い喪服を着る。「殿上人などなべて一つ色に―・りて物のはえなき春の暮なり/源氏(薄雲)」

くろ・む【黒む】🔗🔉

くろ・む 【黒む】 ■一■ (動マ四) (1)黒くなる。黒みを帯びる。黒ずむ。「御歯の少し朽ちて口の内―・みて/源氏(賢木)」 (2)暮らしが立つ。「たがひに身の―・みて後/浮世草子・織留 6」 ■二■ (動マ下二) ⇒くろめる

くろ-め【黒め】🔗🔉

くろ-め [3] 【黒め】 ■一■ (名) 「黒炭(クロズミ)」に同じ。 ■二■ (形動) 黒みがちなさま。「―に塗り上げる」

くろめ-うるし【黒め漆】🔗🔉

くろめ-うるし [4] 【黒め漆】 生漆(キウルシ)を天日などで温めて水分を除いた黒褐色の漆。

くろ-め【黒目・黒眼】🔗🔉

くろ-め [2][0] 【黒目・黒眼】 眼球の中央の円く黒い部分。黒目玉。 ⇔白目

くろ-めがね【黒眼鏡】🔗🔉

くろ-めがね [3] 【黒眼鏡】 黒く着色したガラスをはめた眼鏡。また,黒いサングラス。

くろ・める【黒める】🔗🔉

くろ・める [3] 【黒める】 (動マ下一)[文]マ下二 くろ・む (1)黒くする。黒く染める。「野焼の痕の―・める土より/不如帰(蘆花)」 (2)ごまかす。とりつくろう。「其間の寂しさを―・めんために/浮世草子・禁短気」

くろ-らか【黒らか】🔗🔉

くろ-らか 【黒らか】 (形動ナリ) 黒々としているさま。黒いさま。「白き笠ども著せて歯ぐろめ―に/栄花(御裳着)」

くろ-らく【黒楽】🔗🔉

くろ-らく [0] 【黒楽】 黒色不透明の釉(ウワグスリ)をかけた楽焼き。

くろん-ぼう【黒ん坊】🔗🔉

くろん-ぼう ―バウ [0] 【黒ん坊】 〔「くろんぼ」とも〕 (1)皮膚の色の黒い人種の俗称。黒人(コクジン)。 (2)日に焼けたりして色の黒い人。 (3)歌舞伎などの黒子(クロゴ)。 (4)「黒穂(クロボ)」に同じ。

こく-あん【黒闇・黒暗】🔗🔉

こく-あん [0] 【黒闇・黒暗】 (1)くらやみ。仏教で,迷いの闇(ヤミ)。また,地獄。暗黒。「下は―の衆生も皆照らさるらむかし/栄花(御裳着)」 (2)「黒闇天(コクアンテン)」の略。

こくあん-じごく【黒闇地獄】🔗🔉

こくあん-じごく ―ヂ― [5] 【黒闇地獄】 阿鼻地獄の一。灯明を盗んだ者,父母・師長などの物を盗んだ者などが呵責(カシヤク)を受ける。

こくあん-てん【黒闇天】🔗🔉

こくあん-てん 【黒闇天】 容貌醜く人に災いを与える女神。吉祥天の妹で,密教では閻魔王の妃とする。胎蔵界曼荼羅の外金剛部に属す。像は肉色で,左手に人頭の杖を持つ。黒闇女。黒夜神。黒闇。

こくあん-にょ【黒闇女】🔗🔉

こくあん-にょ 【黒闇女】 ⇒黒闇天(コクアンテン)

こく-あんあん【黒暗暗】🔗🔉

こく-あんあん [1] 【黒暗暗】 まっくらなこと。「―日光も穿ち得ぬ森林の裡(ウチ)/日光山の奥(花袋)」

こく-い【黒衣】🔗🔉

こく-い [1] 【黒衣】 (1)黒い色の衣服。こくえ。 (2)僧侶や尼僧の着る墨染めの衣。こくえ。

こく-いん【黒印】🔗🔉

こく-いん [0] 【黒印】 黒色の印肉を用いて押した印影。また,それを押した文書。武家の公文書に用いられた。すみつき。

こくいん-じょう【黒印状】🔗🔉

こくいん-じょう ―ジヤウ [0] 【黒印状】 黒印を押した文書。江戸幕府では朱印の使用は将軍に限られ,諸大名が発行する公文書に用いられた。

こくいん-ち【黒印地】🔗🔉

こくいん-ち [3] 【黒印地】 黒印状によってその所領たることを確認された土地。寺社領に多く,年貢課役を免除された。

こく-う【黒雨】🔗🔉

こく-う [1] 【黒雨】 空が暗くなってしまうような大雨。

こく-うん【黒雲】🔗🔉

こく-うん [0] 【黒雲】 黒いくも。くろくも。

こく-え【黒衣】🔗🔉

こく-え [1][2] 【黒衣】 〔「え」は呉音〕 「こくい(黒衣)」に同じ。

こくえ-の-さいしょう【黒衣の宰相】🔗🔉

こくえ-の-さいしょう ―サイシヤウ 【黒衣の宰相】 僧でありながら主君を補佐し政治に関与するもの。

こく-えい【黒影】🔗🔉

こく-えい [0] 【黒影】 黒いかげ。黒いすがた。

こく-えん【黒煙】🔗🔉

こく-えん [0] 【黒煙】 黒いけむり。くろけむり。 ⇔白煙

こく-えん【黒鉛】🔗🔉

こく-えん [2][0] 【黒鉛】 炭素の同素体の一。金属光沢のある黒色不透明の六角板状結晶。天然に産出するものは,石炭が地殻内で変質し炭化の度が進んだもの。工業的にも無定形炭素を原料として多量に製造される。電気をよく伝え,融点が高く,化学的に安定しているので,電極・るつぼ・原子炉の中性子減速剤などに用いる。また,減摩剤・鉛筆の芯(シン)にも用いる。石墨(セキボク)。グラファイト。

こく-かっしょく【黒褐色】🔗🔉

こく-かっしょく [3] 【黒褐色】 ⇒こっかっしょく(黒褐色)

こく-がん【黒雁】🔗🔉

こく-がん [0][2] 【黒雁】 カモ目カモ科の水鳥。全長約60センチメートル。全体が暗色で,頭から胸にかけて黒く,頸部に白色の輪がある。北半球北部に分布。日本には冬鳥として北海道・東北地方に渡来。

こく-ごう【黒業】🔗🔉

こく-ごう ―ゴフ [0][2] 【黒業】 〔仏〕 悪いおこない。 ⇔白業(ビヤクゴウ)

こく-ぼたん【黒牡丹】🔗🔉

こく-ぼたん [3] 【黒牡丹】 (1)紫黒色の牡丹の花。 (2)〔唐の劉訓(リユウクン)が牡丹観賞と称して人を招き,数百頭の水牛をつないで,これが劉氏の黒牡丹だと言ったという「分類東坡詩(墨花・注)」の故事から〕 牛の異名。

こ-ぐま【黒熊】🔗🔉

こ-ぐま [0] 【黒熊】 中国産のヤクの黒い尾。 →白熊(ハグマ)

こっ-か【黒花】🔗🔉

こっ-か コククワ [1][0] 【黒花】 陶器装飾技法の一。陶器の素地(キジ)上に,黒色に発色する鉄釉(テツユウ)で描画したもの。

こっ-かい【黒海】🔗🔉

こっ-かい コク― 【黒海】 〔Black Sea〕 小アジアとヨーロッパ大陸の間にある内海。ボスポラス・ダーダネルス両海峡を経て地中海に通じる公海。ロシア連邦・ウクライナ・ルーマニア・ブルガリア・トルコなど沿岸国の水上交通路として重要。亜硫酸化合物の沈殿のため海底が黒く見えるので,この名があるという。

こっ-かっしょく【黒褐色】🔗🔉

こっ-かっしょく コク― [3] 【黒褐色】 黒みをおびた褐色。

こっ-き【黒旗】🔗🔉

こっ-き コク― [1] 【黒旗】 (1)黒い旗。 (2)無政府主義系団体の旗。

こっき-ぐん【黒旗軍】🔗🔉

こっき-ぐん コク― [3] 【黒旗軍】 中国清末,清朝に追われた長髪賊の残党を,劉永福が編制した私軍。越南(ベトナム)王に招かれ,フランスと戦った。1885年解散。黒旗兵。

こっ-き【黒器】🔗🔉

こっ-き コク― [1] 【黒器】 黒く塗ったうつわや椀。

くろ【黒】(和英)🔗🔉

くろ【黒】 black.→英和 〜い black;dark (浅黒い);→英和 sunburnt (日焼けして);→英和 sooty (すすけた).→英和 〜くなる(する) become black (blacken).色(腹)が〜い dark-complexioned (black-hearted).

くろい【黒い】(和英)🔗🔉

くろい【黒い】 ⇒黒(い).

くろずんだ【黒ずんだ】(和英)🔗🔉

くろずんだ【黒ずんだ】 blackish;dark(-skinned) (皮膚).→英和

くろダイヤ【黒ダイヤ】(和英)🔗🔉

くろダイヤ【黒ダイヤ】 a black diamond.

くろパン【黒パン】(和英)🔗🔉

くろパン【黒パン】 rye[brown]bread.

くろビール【黒ビール】(和英)🔗🔉

くろビール【黒ビール】 black beer;<英>porter;→英和 [強い]stout.→英和

こくえん【黒鉛】(和英)🔗🔉

こくえん【黒鉛】 black lead;graphite.→英和

こっかい【黒海】(和英)🔗🔉

こっかい【黒海】 the Black Sea.

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