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こいはもうもく【恋は盲目】🔗🔉

こいはもうもく【恋は盲目】 恋愛をすると、人は理性を失い、分別をなくすということ。 《類句》恋は闇。

こうかくにつかぬ【高閣に束ぬ】▽中国🔗🔉

こうかくにつかぬ【高閣に束ぬ】▽中国 《束(タハ゛)ねて高い棚(タナ)の上に載せるの意》書物を棚などにあげたままで長い間読まないこと。 《出典》 〔晋書(シンシ゛ョ)〕

ごうきぼくとつはじんにちかし【剛毅木訥は仁に近し】▽中国🔗🔉

ごうきぼくとつはじんにちかし【剛毅木訥は仁に近し】▽中国 意志が強く無欲で飾りけのないのは、そのまま道徳の理想である仁に近い。 《参考》 純粋いちずに、強く飾らずに生きることが道徳の理想の本質に近いことを述べた孔子(コウシ)のことば。 《出典》 〔論語(ロンコ゛)・子路篇〕

ごうちとりかいばかのうち【碁打ち鳥飼い馬鹿の中】🔗🔉

ごうちとりかいばかのうち【碁打ち鳥飼い馬鹿の中】 時間を空費して囲碁や小鳥飼いに熱中する人は愚かであるということ。 《参考》 (イ)あざけって言うことば。 (ロ)三音・四音・五音として口調を整えた表現。

ごうにいってはごうにしたがう【郷に入っては郷に従う】🔗🔉

ごうにいってはごうにしたがう【郷に入っては郷に従う】 人はその住んでいる土地の風俗習慣に従うのが処生の道であるということ。 《出典》 〔童子教(ト゛ウシ゛キョウ)〕

こうまのあさいさみ【小馬の朝勇み】🔗🔉

こうまのあさいさみ【小馬の朝勇み】 《すぐ疲れてしまうのに、小馬が朝に元気に勇むの意》物事の始めに力を入れすぎて、すぐに疲れてしまうことのたとえ。「小馬の朝駆け」とも。 《類句》痩(ヤ)せ馬の道急ぎ。

ごうりのさはせんりのあやまり【毫釐の差は千里の謬り】▽中国🔗🔉

ごうりのさはせんりのあやまり【毫釐の差は千里の謬り】▽中国 初めのわずかの違いが終わりには大きな誤りをもたらすということ。 《参考》 「毫釐」は、ごく少ない分量。 《出典》 君子ハ始メヲ慎ム。差(タカ゛)ウコト毫釐ノ若(コ゛ト)クナレドモ、繆(アヤマ)ルニ千里ヲ以(モッ)テス。〔礼記(ライキ)・経解篇〕

こうをきく【香を聞く】🔗🔉

こうをきく【香を聞く】 香道で、香をたいてその香りをかぎわける。

ごうをにやす【業を煮やす】🔗🔉

ごうをにやす【業を煮やす】 なかなか解決せず、しゃくにさわって心がいらいらすること。 《例文》 「部下の仕事があまり遅いので、業を煮やして自分で片付けた。」

こうをへる【劫を経る】🔗🔉

こうをへる【劫を経る】 長い年月を過ごして熟達することのたとえ。 《例文》 「劫を経た亀。」 《参考》 「劫」は非常に長い時間のこと。

ごえつどうしゅう【呉越同舟】▽中国🔗🔉

ごえつどうしゅう【呉越同舟】▽中国 仲の悪い者同士でも、悪い立場になると互いに助け合うことのたとえ。 仲の悪い者同士が同じ立場や場所にいることのたとえ。 《例文》 「保守党と革新党が呉越同舟で海外視察に出た。」 《参考》 (イ)もと、兵法で、軍隊の協力の必要を説いたことば。 (ロ)互いに敵対して戦っていた呉と越の人が同じ舟に乗り合わせ、暴風に遭って舟がひっくり返りそうになったときに互いに協力したという。 《出典》 〔孫子(ソンシ)・九地〕

こえをひそめる【声を潜める】🔗🔉

こえをひそめる【声を潜める】 話声を小さくする。 《例文》 「よほどの秘密らしく、声をひそめて話していた。」

こおりとすみ【氷と炭】🔗🔉

こおりとすみ【氷と炭】 性質が相反していて決して一致しないことのたとえ。氷炭。 《参考》 氷炭相容れず。 《類句》水と油。水と火。

ごかのあもう【呉下の阿蒙】▽中国🔗🔉

ごかのあもう【呉下の阿蒙】▽中国 もとのままで少しも上達や進歩のない人のたとえ。また、学問のない人のたとえ。 《例文》 「呉下の阿蒙に非(アラ)ず(=いつまでも愚かではない)。」 《参考》 (イ)「呉下」は、呉の地方。「阿」は、親愛の意を表すことば。 (ロ)呉の孫権(ソンケン)の部下であった呂蒙(リョモウ)は、あるとき、「人の上に立つ者はいろいろな知識がなければならない。」と孫権に勧められて、学問に励んだ。しばらく後に、昔からの友人魯粛(ロシュク)が久しぶりに呂蒙に会って話をしてみると、呂蒙は学問が身について別人のようであったので、「今の君は、昔、呉にいた蒙さんとは全然違う。」と驚いたという。 《出典》 〔三国志(サンコ゛クシ)・呂蒙伝・注〕

ごぎゅうつきにあえぐ【呉牛月に喘ぐ】▽中国🔗🔉

ごぎゅうつきにあえぐ【呉牛月に喘ぐ】▽中国 《水牛はいつも暑さに悩まされているので、月を見ても太陽と思って息づかいが荒くなるの意》思い過ごして取り越し苦労をすることのたとえ。 《参考》 (イ)「呉牛」は、水牛。呉の国に多く産したのでいう。 (ロ)風がきらいな満奮(マンフン)が、あるとき晋(シン)の武帝のそばに控えていた。北にガラス窓があって風を防いでいたが開いているように見えたので、満奮は困った顔をしていた。武帝がこれを見て笑うと、満奮は、「風が吹いて来るように思うだけで私は不安になるのです。まるで呉牛が月を見てあえぐように。」と答えたという。 《出典》 〔世説新語(セセツシンコ゛)・言語篇〕

ごくらくのいりぐちでねんぶつをうる【極楽の入り口で念仏を売る】🔗🔉

ごくらくのいりぐちでねんぶつをうる【極楽の入り口で念仏を売る】 知り尽くしている人に不必要なことを教えることのたとえ。 《類句》聖人の門前で孝経を売る。釈迦(シャカ)に経。

ごけばなさかす【後家花咲かす】🔗🔉

ごけばなさかす【後家花咲かす】 夫に死に別れた女性が、今までより身の回りを小ぎれいにして男性たちからもてはやされること。 《類句》女やもめに花が咲く。

こころにかきをせよ【心に垣をせよ】🔗🔉

こころにかきをせよ【心に垣をせよ】 油断をせず、用心すべきであるということ。

こころにかさきてくらせ【心に笠着て暮らせ】🔗🔉

こころにかさきてくらせ【心に笠着て暮らせ】 不相応な野心を持たず、満足ということを知って暮らすべきであるということ。 《参考》 かさをかぶると上が見えないことから。

こころをゆるす【心を許す】🔗🔉

こころをゆるす【心を許す】 相手を信頼し、警戒しなくなって打ち解けること。 《例文》 「心を許した人に裏切られることほど、つらいものはない。」

こしちにおちてうしをくらうのきあり【虎子地に落ちて牛を食うの気あり】🔗🔉

こしちにおちてうしをくらうのきあり【虎子地に落ちて牛を食うの気あり】 《とらの子は、生まれてすぐに牛を食うような激しい気性を持っているの意》大成する人物は、子どものときからその素質の一端を見せるというたとえ。 《類句》蛇(シ゛ャ)は寸にして人を呑(ノ)む。

ごじっぽひゃっぽ【五十歩百歩】▽中国🔗🔉

ごじっぽひゃっぽ【五十歩百歩】▽中国 両者に少しの相違はあっても本質的には同じであること。また、ともに大したことはないこと。似たり寄ったり。 《参考》 梁(リョウ)の恵王(ケイオウ)が、「自分はよい政治を行うように随分努力している。政治がよければ隣国の農民が移住して来て人口が増えるはずなのに少しも増えないのはどういうわけか。」と孟子(モウシ)に尋ねた。孟子は「戦いで50歩逃げた兵士が100歩逃げた兵士を卑怯者(ヒキョウモノ)だと笑うようなもので、恵王の政治は隣国の政治と大差がないからである。」と答えたという。 《出典》 〔孟子(モウシ)・梁恵王上篇〕

こしをおる【腰を折る】🔗🔉

こしをおる【腰を折る】 腰をかがめる。 中途で妨げたり勢いをくじいたりする。 《例文》 「話の腰を折らないでくれ。」

こしをすえる【腰を据える】🔗🔉

こしをすえる【腰を据える】 一つ所に定着して動かないことのたとえ。 《例文》 「あちこち勤め先を変えてきたが、彼は今度の会社には腰を据えて勤めるつもりらしい。」 じっくりと落ち着いて物事をすることのたとえ。 《例文》 「どんなことでも腰を据えてやれば、必ずその道で相当の所までやれるようになる。」

ごたくをならべる【御託を並べる】🔗🔉

ごたくをならべる【御託を並べる】 くどくどと勝手なことを言うことのたとえ。 《例文》 「酒を飲むと、いい気になって御託を並べるので閉口だ。」 《参考》 相手の話を軽蔑(ケイヘ゛ツ)して言うときに用いる。

ごたぶんにもれず【御多分に洩れず】🔗🔉

ごたぶんにもれず【御多分に洩れず】 他の同類の例と同じであるようす。例にもれず。 《例文》 「役人からの天下りだから、御多分にもれず腰が高い。」

ことにあたる【事に当たる】🔗🔉

ことにあたる【事に当たる】 物事に立ち向かってそれを処理する。 《例文》 「綿密な計算と大胆な決断の下に事に当たれ。」

ことのおをたつ【琴の緒を絶つ】▽中国🔗🔉

ことのおをたつ【琴の緒を絶つ】▽中国 伯牙琴を破る

ごとべいのためにこしをおる【五斗米の為に腰を折る】▽中国🔗🔉

ごとべいのためにこしをおる【五斗米の為に腰を折る】▽中国 わずかの俸給(ホウキュウ)をもらうため、上役などに気を遣って機嫌(キケ゛ン)をとることのたとえ。 《参考》 (イ)「五斗米」は、5斗の扶持米(フチマイ)。わずかの奉禄(ホウロク)の意。 (ロ)東晋(トウシン)の詩人陶淵明(トウエンメイ)は、41歳のときに役人になったが、見回りの上役を迎えるために束帯(ソクタイ)を着けるような煩わしさがいやになり、「五斗米のために上役に屈して仕えることはできない。」と言って3か月足らずで辞め、郷里に帰ったという。 《出典》 〔晋書(シンシ゛ョ)・陶潜伝〕

ことりのおおいとしはほうさく【小鳥の多い年は豊作】🔗🔉

ことりのおおいとしはほうさく【小鳥の多い年は豊作】 小鳥の多く出て来る年は豊作であるということ。 《参考》 天候がよく、餌(エサ)になる作物が豊富なときは小鳥もよく繁殖する。

ことをかく【事を欠く】🔗🔉

ことをかく【事を欠く】 それがなくて不自由する。 《例文》 「今では、着る物食べる物にも事を欠いた貧乏時代が懐かしい。」 他に適当なものがあるのに、わざわざそのようなことをしたり言ったりする。 《例文》 「言うに事(を)欠いて何ということを言うのだ。」 《参考》 は、多く「…に事欠いて」の形で、非難の気持ちで言う。

ことをこのむ【事を好む】🔗🔉

ことをこのむ【事を好む】 事件が起こるのを望む。また、わざと事を荒立てようとする。 《例文》 「決して事を好むわけではないのですから、話し合いで解決できればそれに越したことはありません。」

ことをわける【事を分ける】🔗🔉

ことをわける【事を分ける】 筋道を立てて事情を詳しく説明する。 《例文》 「いかにも事を分けたお話ですが、私は承知できません。」

ごにこるとおやのしにめにあえぬ【碁に凝ると親の死に目に会えぬ】🔗🔉

ごにこるとおやのしにめにあえぬ【碁に凝ると親の死に目に会えぬ】 囲碁に熱中すると、用事があってもやめることができなくなり、ついには親の死に目にも会えないようなことになるということ。

ごにまけたらしょうぎにかて【碁に負けたら将棋に勝て】🔗🔉

ごにまけたらしょうぎにかて【碁に負けたら将棋に勝て】 あることで失敗したら、それを気にせずに他のことで取り返せということ。「碁に負けたら将棋で勝て」とも。

ごふうじゅうう【五風十雨】▽中国🔗🔉

ごふうじゅうう【五風十雨】▽中国 《5日ごとに風が吹き、10日ごとに雨が降るの意》気候が順調であること。また、世の中が太平無事であること。 《出典》 風条(エタ゛)ヲ鳴ラサズ。雨塊(ツチクレ)ヲ破ラズ。五日(コ゛シ゛ツ)ニ一風、十日(シ゛ュウシ゛ツ)ニ一雨ス。〔論衡(ロンコウ)・是応篇〕

ごまめでもおかしらつき【ごまめでも尾頭付き】🔗🔉

ごまめでもおかしらつき【ごまめでも尾頭付き】 小さくてつまらないものでもりっぱに形が整っていることのたとえ。

ごまめのととまじり【ごまめの魚交じり】🔗🔉

ごまめのととまじり【ごまめの魚交じり】 雑魚の魚交じり

ごまめのはぎしり【ごまめの歯軋り】🔗🔉

ごまめのはぎしり【ごまめの歯軋り】 力のない者がいたずらに憤慨(フンカ゛イ)することのたとえ。

ごまをする【胡麻を擂る】🔗🔉

ごまをする【胡麻を擂る】 すり鉢でごまをすると、すり鉢にまんべんなくごまがつくことから、自分の利益のためにまわりの人にへつらう。

ごみためにつる【芥溜めに鶴】🔗🔉

ごみためにつる【芥溜めに鶴】 掃き溜めに鶴

こみみにはさむ【小耳に挾む】🔗🔉

こみみにはさむ【小耳に挾む】 偶然の機会に不確かな話などをちらっと聞くこと。 《例文》 「友人が大金を手に入れたらしいことを小耳に挾んで、早速借りに行った。」

ごりむちゅう【五里霧中】▽中国🔗🔉

ごりむちゅう【五里霧中】▽中国 《5里四方が霧に包まれて方角が分からないの意》物事の見通しや方針が立たず、どうしたらよいか分からずに困ること。 《例文》 「土地問題の解決についてはだれもが五里霧中だ。」 《参考》 昔、仙術にすぐれていた張楷(チョウカイ)は5里四方に霧を起こすことができ、その霧の中に入ると人は方角が分からなくなったという。 《出典》 〔後漢書(コ゛カンシ゛ョ)・張楷伝〕

ごんべえがたねまきゃからすがほじくる【権兵衛が種蒔きゃ烏がほじくる】🔗🔉

ごんべえがたねまきゃからすがほじくる【権兵衛が種蒔きゃ烏がほじくる】 人のしたことを後からだめにすることのたとえ。また、むだで愚かしい苦労をすることのたとえ。 《参考》 俗謡の一節で、「三度に一度は追わずばなるまい」と続く。

こいのやみ【恋の闇】🔗🔉

こいのやみ【恋の闇】 恋をすると理性を失って、まるで闇の中にまぎれ込んだように、分別がつかなくなるということ。 ◎「恋路の闇」とも言う。

こいはくせもの【恋は曲者】🔗🔉

こいはくせもの【恋は曲者】 恋は理性を失わせる。だから、恋のとりこになった人は常識ではとても考えられない、とんでもないことをするおそれがあるということ。 ◎恋は油断のならない、正体不明のあやしいものの意から。

こういんにせきもりなし【光陰に関守なし】🔗🔉

こういんにせきもりなし【光陰に関守なし】 月日がとどまることなく、たちまちに過ぎ去って行くことのたとえ。 ◎「光」は日、「陰」は月の意から「光陰」は月日、歳月のこと、「関守」は関所の番人のこと。 〔類〕月日に関守なし/歳月人を待たず/光陰矢の如し

こうかくにつかねる【高閣に束ねる】🔗🔉

こうかくにつかねる【高閣に束ねる】 書物などをほったらかしにして、活用しないこと。 ◎「高閣」は高い棚。そこに書物を束(たば)ねて載せたまま放置しておくの意から。「高閣に束ぬ」とも言う。 〔出〕晋書(しんじょ)

こうかん【浩瀚】🔗🔉

こうかん【浩瀚】 書物がおびただしくあること。また、書物が大部であること。 ◎「浩」も「瀚」も広く大きいこと。 〔例〕浩瀚な蔵書。

こうこ【江湖】🔗🔉

こうこ【江湖】 川と湖。転じて、世の中。世間。 ◎中国の揚子江(ようすこう)と洞庭湖(どうていこ)のことから。 〔例〕江湖の批評に待つ。

こうこのうれい【後顧の憂い】🔗🔉

こうこのうれい【後顧の憂い】 あとあとになってする心配、気づかいのこと。 ◎後を顧みてする憂いの意から。

こうさいりくり【光彩陸離】🔗🔉

こうさいりくり【光彩陸離】 美しくあざやかな光が交錯して、きらきらと輝くようす。 ◎「光彩」は美しくあざやかな光、「陸離」は美しく輝くの意。

こうとうのちまた【紅灯の巷】🔗🔉

こうとうのちまた【紅灯の巷】 紅(あか)い灯が華やかにともる街。花柳街や歓楽街のこと。 〔例〕紅灯の巷に遊ぶ。

こうとうむけい【荒唐無稽】🔗🔉

こうとうむけい【荒唐無稽】 でたらめで、まったく根拠がないこと。 ◎「荒唐」は言うことにとりとめがないこと。「無稽」はよりどころがないこと。

こうろんたくせつ【高論卓説】🔗🔉

こうろんたくせつ【高論卓説】 りっぱですぐれた議論や意見。

こえなきにきき かたちなきにみる【声なきに聴き 形なきに視る】🔗🔉

こえなきにきき かたちなきにみる【声なきに聴き 形なきに視る】 最善の努力を尽くして親には孝行せよということ。 ◎親孝行をするのには、親が声に出して言わないうちにその気持ちを察知し、親の姿が見えなくても親が何をしようとしているのかを察知するぐらいの注意が必要だの意から。 〔出〕礼記(らいき)

こおとこのそうみのちえもしれたもの【小男の総身の知恵も知れたもの】🔗🔉

こおとこのそうみのちえもしれたもの【小男の総身の知恵も知れたもの】 小男の全身が知恵だとしてもたかが知れているということ。 ◎「大男総身に知恵が回りかね」に対して言い返したことば。

こくしむそう【国士無双】🔗🔉

こくしむそう【国士無双】 国じゅうに二人といないすぐれた人物。 ◎「無双」は無二と同じで、二つとないこと。国のために尽くす二人といない士の意から。 〔出〕史記

こけたうえをふまれる【こけた上を踏まれる】🔗🔉

こけたうえをふまれる【こけた上を踏まれる】 不幸に見舞われているときに、さらに不幸が重なることのたとえ。 ◎「こける」は転ぶ意。 〔類〕泣きっ面に蜂(はち)/弱り目に祟り目

こけらおとし【柿落とし】🔗🔉

こけらおとし【柿落とし】 新築したり、改築したりした劇場がはじめておこなう興行。 ◎「柿」は木材の削りくずのことで、それを払い落とすことから。

こころはふたつ みはひとつ【心は二つ 身は一つ】🔗🔉

こころはふたつ みはひとつ【心は二つ 身は一つ】 あれもこれもと二つの事を心は望むが、からだは一つしかないので思いどおりにならないということ。 ◎「心二つに身は一つ」とも言う。 〔較〕One cannot be in two places at once.(一人の人間が同時に二箇所にいることはできない)

こつにくあいはむ【骨肉相食む】🔗🔉

こつにくあいはむ【骨肉相食む】 親子兄弟など、肉親どうしが争うこと。 ◎「骨肉」は骨と肉で、血のつながった肉親の意。 〔類〕血で血を洗う

こはうむもこころはうまぬ【子は産むも心は生まぬ】🔗🔉

こはうむもこころはうまぬ【子は産むも心は生まぬ】 子のからだは親が産むものだが、心までは生まない。だから、子供の心が親に似なくても当然のことだということ。

ごいけんごりょう かんにんじゅうりょう【御意見五両 堪忍十両】🔗🔉

ごいけんごりょう かんにんじゅうりょう【御意見五両 堪忍十両】 人の忠告は五両のねうちがあり、つらいことをじっとこらえることは十両のねうちがある。人の忠告をよく聞いて、なにごとも忍耐すること、これがだいじだということ。 〔類〕堪忍の忍の字が百貫する/堪忍五両思案十両

ごうきぼくとつ じんにちかし【剛毅木訥 仁に近し】🔗🔉

ごうきぼくとつ じんにちかし【剛毅木訥 仁に近し】 意志が強固で、飾りけがなく口数の少ない人物こそ、人としての最高の徳である仁に最も近い者であるということ。 ◎「剛毅」は意志の強いこと。「木訥」は飾りけがなく口下手なこと。 〔出〕論語

ごうちにときなし【碁打ちに時なし】🔗🔉

ごうちにときなし【碁打ちに時なし】 碁を打つ者は夢中になって、時間など念頭になくなってしまうということ。 〔例〕「碁の客はたいがいにして女房寝る」(古川柳)

ごうをにやす【業を煮やす】🔗🔉

ごうをにやす【業を煮やす】 自分の思うようにものごとが進行せず、腹が立っていらいらするたとえ。 ◎「業」は「業腹」の略で、腹立たしい気持ちの意。

ごえつどうしゅう【呉越同舟】🔗🔉

ごえつどうしゅう【呉越同舟】 敵味方や仲の悪い者どうしが、同じ場所に居合わせること。また、そういう者たちがやむを得ず協力し合うことのたとえ。 ◎中国春秋時代、仲の悪かった呉の国の人と越の国の人が、同じ舟に乗り合わせてしまったが、その舟が嵐(あらし)に遭ったときには互いに協力して助け合ったという故事から。 〔出〕孫子 〔較〕While the thunder lasted,two bad men were friends.(雷が続いている間は二人の悪人は友人だ)

ごかのあもう【呉下の阿蒙】🔗🔉

ごかのあもう【呉下の阿蒙】 いつまでたっても少しも進歩のあとが見られない人のこと。また、学問のない、つまらない人物のこと。 ◎「呉下」は中国の呉地方、「阿蒙」の「阿」は親しみを表して人名に付ける語。呂蒙(りょもう)に再会した魯粛(ろしゅく)が、呂蒙の学問の上達の早さに驚いて、「君はもう呉にいたときの蒙さんではない」と感嘆したという故事から。 〔出〕呉志

ごぎゅう つきにあえぐ【呉牛 月に喘ぐ】🔗🔉

ごぎゅう つきにあえぐ【呉牛 月に喘ぐ】 ひどくおびえて、恐れること。思い過ごして取り越し苦労をすること。 ◎「呉牛」は中国南方の国、呉地方に多かったことから水牛のこと。水牛は暑さが苦手で、月を見ても太陽ではないかと恐れて喘いだということから。 〔出〕世説新語 〔類〕杞憂(きゆう)/杯中の蛇影(だえい) 〔較〕Our worst misfortunes are those which never befall us.(最悪の不幸とは決して起きぬもの)

ごくらくのいりぐちでねんぶつをうる【極楽の入り口で念仏を売る】🔗🔉

ごくらくのいりぐちでねんぶつをうる【極楽の入り口で念仏を売る】 すべてを知りつくしている人に対して教えること。また、なんの役にも立たないことをすること。 〔類〕釈迦に説法

ごこうよりだいざがたかくつく【後光より台座が高くつく】🔗🔉

ごこうよりだいざがたかくつく【後光より台座が高くつく】 ものごとは目立たない土台となる部分にお金がかかるものだということ。 ◎仏像はうしろに添えられている光背より、人の目を引かない台座のほうが費用がかかるの意から。

ごしょうがだいじ【後生が大事】🔗🔉

ごしょうがだいじ【後生が大事】 信心し、善行を積んで、来世で安楽に暮らせることを願うのがたいせつだということ。 ◎「後生」は、死後極楽に生まれて安楽を得ること。 〔例〕「どうしたか後家は後生をはたと止(や)め」(古川柳) 〔較〕The best way to travel is towards heaven.(旅立ちは天国へのが最高)

ごしょうねがいのろくしょうあく【後生願いの六性悪】🔗🔉

ごしょうねがいのろくしょうあく【後生願いの六性悪】 来世の安楽を願っていながら、徳を積むどころか、かえってたちの悪いことをすること。 ◎「後生」は、死後極楽に生まれて安楽を得ること。なお「六性悪」は、喜・怒・哀・楽・愛・悪の六つの感情をいう「六性」と「性悪(しょうわる)」をかけて、たちの悪いことをあらわしたものと思われる。

ごしょうはとくのあまり【後生は徳の余り】🔗🔉

ごしょうはとくのあまり【後生は徳の余り】 現世の生活にゆとりがあればこそ、来世の幸せを祈ることができるということ。 ◎「後生」は死後の世界のこと。 〔類〕信心は徳の余り

ごじっぽひゃっぽ【五十歩百歩】🔗🔉

ごじっぽひゃっぽ【五十歩百歩】 多少の違いはあるにしても、似たりよったりで、結局たいして違いのないことのたとえ。 ◎戦場で五十歩逃げた兵士が百歩逃げた兵士を臆病(おくびょう)だと笑ったが、逃げたという点では違いはなかったという故事から。 〔出〕孟子(もうし) 〔類〕目糞鼻糞を笑う/海賊が山賊の罪をあげる 〔較〕A miss is as good as a mile.(わずかな失敗も大きな失敗も、失敗は失敗である)

ごじゅうにしてしじゅうくねんのひをしる【五十にして四十九年の非を知る】🔗🔉

ごじゅうにしてしじゅうくねんのひをしる【五十にして四十九年の非を知る】 人生の終わり近くなって過去を振り返ってみると、自分の生き方はまちがいだらけだったと悟る。人生は過ちやしくじりの連続で、後悔することばかり多いということ。 ◎五十歳になって反省すると、今まで過ごしてきた四十九年の生活に誤りがおびただしく多かったことを知るの意から。 〔出〕淮南子(えなんじ)

ごじゅうのとうもしたからくむ【五重の塔も下から組む】🔗🔉

ごじゅうのとうもしたからくむ【五重の塔も下から組む】 ものごとはすべて順序を踏んでやってこそ、はじめて成功するということ。 ◎高い五重の塔も下から順に高く組んでいくことから。

ごぞうろっぷにしみわたる【五臓六腑に沁みわたる】🔗🔉

ごぞうろっぷにしみわたる【五臓六腑に沁みわたる】 からだのすみずみまで、腹の底にまで沁みとおること。 ◎「五臓」は心臓・肺臓・肝臓・腎臓(じんぞう)・脾臓(ひぞう)の五つを言い、「六腑」は胃・胆・大腸・小腸・膀胱(ぼうこう)・三焦(さんしょう)の六つを言う。

ごたくをならべる【御託を並べる】🔗🔉

ごたくをならべる【御託を並べる】 自分勝手なことをもったいぶって、しきりに言うこと。 ◎「御託」は「御託宣(ごたくせん)」の略で、神のお告げのこと。転じて、偉そうなことをもったいぶって述べること。

ごでまけたらしょうぎでかて【碁で負けたら将棋で勝て】🔗🔉

ごでまけたらしょうぎでかて【碁で負けたら将棋で勝て】 あることでしくじってもくよくよするな。なにかほかのことで成功して取り返せということ。

ごとべいのためにこしをおる【五斗米のために腰を折る】🔗🔉

ごとべいのためにこしをおる【五斗米のために腰を折る】 わずかな給料を得るために、人のごきげんをとってぺこぺこすること。 ◎中国唐の詩人、陶淵明(とうえんめい)が県知事の給料として五斗(約九十リットル)の米をもらっていたが、上役が視察に来るから礼服を着るように言われたとき、五斗米というわずかな給料のために腰を折ってへつらうことなどできないと断ったという故事から。 〔出〕晋書(しんじょ)

ごふうじゅうう【五風十雨】🔗🔉

ごふうじゅうう【五風十雨】 農作物にぐあいのいいように、五日に一度風が吹き、十日に一度雨が降る。気候が順調で理想的なこと。また、世の中が穏やかによく治まっていることのたとえ。 〔出〕論衡(ろんこう)

ごへいかつぎ【御幣担ぎ】🔗🔉

ごへいかつぎ【御幣担ぎ】 縁起をひどく気にする人のこと。 ◎「御幣」は神事に使う幣束(へいそく)のことで、それを担いで不吉なことを払うのを好む人のことから。

ごりむちゅう【五里霧中】🔗🔉

ごりむちゅう【五里霧中】 どうすればいいのか判断がつかず、見通しも方針もまったく立たないこと。 ◎中国後漢の張楷(ちょうかい)という術を使う人が五里四方にわたって霧を発生させ、人がその霧の中に入るとみな方角を失ったという故事から。なお「五里霧の中」の意で「五里霧、中」と区切れる語で「五里、霧中」ではない点、また、「五里夢中」と書き誤りやすい点にも注意。 〔出〕後漢書(ごかんじょ)

ごりょうでおびこうてさんりょうでくける【五両で帯買うて三両でくける】🔗🔉

ごりょうでおびこうてさんりょうでくける【五両で帯買うて三両でくける】 肝心のものよりも、それに付随するもののほうにけっこうお金がかかることのたとえ。 ◎「くける」は縫い目が表から見えないように縫うこと。五両で買った帯をさらに三両もかけてくけることから。

ゴルディオンのむすびめ【ゴルディオンの結び目】🔗🔉

ゴルディオンのむすびめ【ゴルディオンの結び目】 難題・難問のこと。 ◎小アジアのゴルディオンの町の神殿に複雑な結び方をした綱があり、これを解いた者は全世界の王となるであろうという伝説があったが、だれも解いた者はなかった。これをアレクサンダー大王が一刀両断に切り落としたという故事から。英語はthe Gordian knotと言う。

ごんぐじょうど【欣求浄土】🔗🔉

ごんぐじょうど【欣求浄土】 極楽浄土を心から願い求めること。 ◎「欣求」は心から欣(よろこ)び求めるの意。→厭離穢土(えんりえど)

ごんごどうだん【言語道断】🔗🔉

ごんごどうだん【言語道断】 あきれ果てて、ことばも出ないほどであること。もってのほかで、なんとも言いようがないということ。 ◎「道」は方法の意。言語(げんご)で説く方法が断たれるほどひどい誤りの意から。なお、「道断」を「同断」と書き誤りやすい点に注意。 〔例〕「言語道断親父へも出た女郎」(古川柳) 〔類〕沙汰の限り

ごんべえがたねまきゃからすがほじくる【権兵衛が種蒔きゃ烏がほじくる】🔗🔉

ごんべえがたねまきゃからすがほじくる【権兵衛が種蒔きゃ烏がほじくる】 せっかく人が努力し、苦労してやったことをあとからだれかがぶちこわすこと。また、せっかくの骨折りがむだになってしまうことのたとえ。 ◎「権兵衛が種蒔きゃ、烏がほじくる、三度に一度は追わずばなるまい」というずんべら節の歌詞から。

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