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じん-かん【人間】🔗⭐🔉
じん-かん [0] 【人間】
〔「ジン」「カン」ともに漢音〕
人の住む世界。世間。にんげん。「―に流行する欺詐(ギサ)術策の容体なり/学問ノススメ(諭吉)」
じんかん=到る処(トコロ)青山(セイザン)あり🔗⭐🔉
――到る処(トコロ)青山(セイザン)あり
〔幕末の僧,月性(ゲツシヨウ)の「清狂遺稿」による〕
人はどこで死んでも青山(=墳墓の地)とする所はある。故郷を出て大いに活躍すべきである,との意。
〔「人間」は「にんげん」とも読む〕
にん-げん【人間】🔗⭐🔉
にん-げん [0] 【人間】
(1)(機械・動植物・木石などにはない,一定の感情・理性・人格を有する)ひと。人類。
(2)(ある個人の)品位・人柄。人物。「なかなかの―だ」「あの人は―ができている」
(3)人の住む世界。世間。世の中。じんかん。「わがすることを―にほめあがむるだに興ある事にてこそあれ/大鏡(実頼)」
〔「にん」「けん」ともに呉音〕
にんげん=到(イタ)る処(トコロ)青山(セイザン)あり🔗⭐🔉
――到(イタ)る処(トコロ)青山(セイザン)あり
⇒人間(ジンカン)到る処(トコロ)青山あり
にんげん=は万物の尺度である🔗⭐🔉
――は万物の尺度である
ソフィストの代表者プロタゴラスの言葉。認識の客観である対象もその主観である人間も常に変化極まりない,故にある相対的な状況下で対象に触れて生ずる知覚のみが認識の唯一の源であり真理である,というもの。
にんげん=万事(バンジ)塞翁(サイオウ)が馬🔗⭐🔉
――万事(バンジ)塞翁(サイオウ)が馬
⇒塞翁(サイオウ)が馬(ウマ)
にんげん=僅(ワズ)か五十年🔗⭐🔉
――僅(ワズ)か五十年
人間が生きたとしても,たかだか50年である。人間の一生のはかないことのたとえ。
にんげん-かい【人間界】🔗⭐🔉
にんげん-かい [3] 【人間界】
天上界などに対して,人間の住むこの世界。人界。
にんげん-かがく【人間科学】🔗⭐🔉
にんげん-かがく ―クワ― [5] 【人間科学】
広く人間にかかわる諸事象を研究する学問の総称。言語学・精神医学・人類学などの急速な発展に伴って用いられるようになった語。
にんげん-がく【人間学】🔗⭐🔉
にんげん-がく [3] 【人間学】
〔anthropology〕
〔哲〕 人間の心身の本質を論究する哲学的考察。宇宙における人間の位置,人間の身体や気質,魂や精神などの在り方を研究し,古来哲学の一部門をなす。これと区別される現代の科学的人間学は人類学と呼ばれる。アントロポロギー。
にんげん-がくてき-しょうめい【人間学的証明】🔗⭐🔉
にんげん-がくてき-しょうめい [0] 【人間学的証明】
〔哲〕 デカルトによる神の存在証明。我々が完全者たる神という観念を有して存在していることは疑えない。しかるに完全者の観念を不完全な存在たる我々が与えることはできぬから,その原因として完全者たる神が必然的に存在する,というもの。人性論的証明。
→神の存在証明
にんげん-がくてき-しんりがく【人間学的心理学】🔗⭐🔉
にんげん-がくてき-しんりがく [11] 【人間学的心理学】
人間の全体性や主体性を重視し,生きる意味や価値などの問題を追究する心理学。精神分析・行動主義に対する第三の勢力として主張された。人間性心理学。
にんげん-かんきょう-せんげん【人間環境宣言】🔗⭐🔉
にんげん-かんきょう-せんげん ―クワンキヤウ― 【人間環境宣言】
1972年6月,ストックホルムの国連人間環境会議で採択された宣言。人間環境の保全と向上に関して,世界の人々を啓発し,指導するための共通の見解と原則を規定している。前文七項と二六の原則からなる。
にんげん-かんけい【人間関係】🔗⭐🔉
にんげん-かんけい ―クワン― [5] 【人間関係】
社会・組織・集団などにおける人と人との関係。特に,個人と個人との心理面・感情面での関係をいう。
にんげん-かんけいろん【人間関係論】🔗⭐🔉
にんげん-かんけいろん ―クワンケイ― [7] 【人間関係論】
⇒ヒューマン-リレーションズ
にんげん-きかいろん【人間機械論】🔗⭐🔉
にんげん-きかいろん 【人間機械論】
〔フランスの唯物論者ラ=メトリーの同名の著(原題 (フランス) L'homme-machine 1748年刊)による〕
人間をもっぱら物理的な因果律によってはたらく機械としてとらえる考え。人間の精神(心)や生命に特別なはたらきを認めない唯物論または近代科学の人間観の顕著な考え。
にんげん-ぎょらい【人間魚雷】🔗⭐🔉
にんげん-ぎょらい [5] 【人間魚雷】
旧日本海軍が太平洋戦争で使用した,人間が操縦する魚雷。敵艦に体当たりして自爆することが目的の特殊な兵器。回天と命名されていた。
にんげん-ぎらい【人間嫌い】🔗⭐🔉
にんげん-ぎらい ―ギラヒ [5] 【人間嫌い】
(1)他人とかかわりを持つことをいやがること。また,そういう性格の人。
(2)戯曲名(別項参照)。
にんげん-こうがく【人間工学】🔗⭐🔉
にんげん-こうがく [5] 【人間工学】
〔human engineering〕
人間の身体的特性や精神的機能を研究し,それに適合した使いやすい機械を設計したり,活動しやすい環境をつくったりするための学問。
にんげん-こくほう【人間国宝】🔗⭐🔉
にんげん-こくほう [5] 【人間国宝】
「重要無形文化財保持者」の通称。
にんげん-せい【人間性】🔗⭐🔉
にんげん-せい [0] 【人間性】
人間を人間たらしめる本性。人間らしさ。「―を失う」
にんげん-せいたいがく【人間生態学】🔗⭐🔉
にんげん-せいたいがく [7] 【人間生態学】
〔human ecology〕
⇒エコロジー(2)
にんげん-ぞう【人間像】🔗⭐🔉
にんげん-ぞう ―ザウ [3] 【人間像】
(1)人間としてあるべき姿。
(2)外見・性格・思想・行為などすべてを含めた全人格的な姿。
にんげん-そがい【人間疎外】🔗⭐🔉
にんげん-そがい ―グワイ [5][0] 【人間疎外】
人間が機械の部分品のように扱われて,人間らしさが無視されること。社会が巨大化し複雑化するにつれて,人類の発展のためという本来の目的を忘れ,人間性を失っていくことへの警告として生まれた語。
にんげん-てき【人間的】🔗⭐🔉
にんげん-てき [0] 【人間的】 (形動)
行動や考えに,人間として当然あるべき感情の感じられるさま。人間らしい配慮や思いやりのあるさま。「―な扱い」「―に成長する」
にんげん-どう【人間道】🔗⭐🔉
にんげん-どう ―ダウ [3] 【人間道】
「人道(ジンドウ){(1)}」に同じ。
にんげん-ドック【人間―】🔗⭐🔉
にんげん-ドック [5] 【人間―】
主として成人病の早期発見と心・肝・腎・肺などのはたらきの検査を目的として,外来または短期間入院により行う精密な健康診断。
にんげん-ばなれ【人間離れ】🔗⭐🔉
にんげん-ばなれ [5] 【人間離れ】 (名)スル
容貌・性状・技量・考えなどが常人とかけ離れていること。「―した技」
にんげん-み【人間味】🔗⭐🔉
にんげん-み [0][3] 【人間味】
温かみのある人柄。人情味。「―のある人」
にんげん-もよう【人間模様】🔗⭐🔉
にんげん-もよう ―ヤウ [5] 【人間模様】
複雑な人間関係を,織物のたて・よこの糸が織り成す模様にたとえた語。
にんげん-わざ【人間業】🔗⭐🔉
にんげん-わざ [0][3] 【人間業】
人間のなしうること。普通,打ち消しの語を伴って用いる。「―とも思われぬ芸」
にんげんきげき【人間喜劇】🔗⭐🔉
にんげんきげき 【人間喜劇】
〔原題 (フランス) La Com
die humaine〕
バルザックが自作の長短編小説全九一編につけた総題。人物再登場の手法を駆使し,作品相互に立体的関係を作り出し,一九世紀前半のフランス社会とそこに生きる人間たちの全体像を描き上げようとした。

にんげんぎらい【人間嫌い】🔗⭐🔉
にんげんぎらい ニンゲンギラヒ 【人間嫌い】
〔原題 (フランス) Le Misanthrope〕
モリエールの喜劇。五幕。1666年初演。直情径行型の青年アルセストがコケティッシュな未亡人との恋に破れ,不義・不正を憎んで人間嫌いになる。上流社会の軽佻浮薄を風刺し,韻文の格調の高さから最高の性格喜劇とされる。
にんげん-くさ・い【人間臭い】🔗⭐🔉
にんげん-くさ・い [6] 【人間臭い】 (形)
(1)人間が生活している雰囲気がある。
(2)普通の人間が持つ感情や欲望が感じとれる。「―・い一面をのぞかせる」
にんげんしっかく【人間失格】🔗⭐🔉
にんげんしっかく 【人間失格】
小説。太宰治作。1948年(昭和23)「展望」連載。生きる能力さえ失うに至った男の手記の形で,作者自身の陰惨な自画像を描く。
にんげんちせいろん【人間知性論】🔗⭐🔉
にんげんちせいろん 【人間知性論】
〔原題 An Essay Concerning Human Understanding〕
哲学書。J =ロック著。1690年刊。何らかの具体的な問題よりも,そうした考察を行う我々の能力そのものの検討を目的とする認識論を組織的に開始。「神の観念」さえも「生得的」ではないとして,あらゆる観念の先験性を退けた。人間悟性論。
にんげん-らし・い【人間らしい】🔗⭐🔉
にんげん-らし・い [6] 【人間らしい】 (形)
人間として当然あるような感情の感じられるさま。「―・い感情」
ひと-ま【人間】🔗⭐🔉
ひと-ま 【人間】
(1)人のいないすき。人が見ていない間。「―守り葦垣越しに我妹子を相見しからに言そさだ多き/万葉 2576」
(2)人が訪れないこと。「少し契りのさはりある―をまことと思ひけるか/謡曲・女郎花」
ひと-まちがい【人間違い】🔗⭐🔉
ひと-まちがい ―マチガヒ [3] 【人間違い】 (名)スル
「人違い」に同じ。
さいおうがうま【人間万事塞翁が馬】(和英)🔗⭐🔉
さいおうがうま【人間万事塞翁が馬】
<諺>Inscrutable are the ways of Heaven.
にんげん【人間】(和英)🔗⭐🔉
にんげん【人間】
(a) man;→英和
a human being;mankind (人類).→英和
〜の human.→英和
〜並の ordinary.→英和
〜味のある humane;→英和
warm.→英和
〜業(わざ)でない superhuman.→英和
〜ドックにはいる enter[go into](<米>the) hospital for a medical checkup.‖人間関係 human relations.人間ぎらい misanthropy (性質);a misanthropist (人).人間工学 ergonomics;human engineering;biotechnology.人間国宝 a living national treasure.人間性 human nature;humanity.
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