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かい【△卵・△殻・×】かひ🔗🔉

かい【卵・殻・×かひ 《「貝」と同語源》たまご。また、たまごの殻(から)。かいご。「―のうちに命こめたる雁(かり)の子は君が宿にてかへさざるらむ」〈宇津保・藤原の君〉

かい‐ご【△卵】かひ‐🔗🔉

かい‐ご【卵】かひ‐ 《「かい」は殻の意》小鳥や鶏などの、殻のついたままのたまご。「うぐひすの―の中にほととぎすひとり生まれて」〈万・一七五五〉

かい‐わり【貝割(り)・△卵割(り)・×穎割(り)】かひ‐🔗🔉

かい‐わり【貝割(り)・卵割(り)・×穎割(り)】かひ‐ 《貝や卵を二つに割って開いた形の意》アジ科の海水魚。全長約三〇センチ。体高が高く、著しく卵円形に側扁する。南日本に産し、底引網で漁獲され、美味。ひらあじ。おきあじ。貝割り菜」に同じ。帯をの形に結ぶ結び方。貝割り帯。袖口をまん中でくくって上下をの形に分けたもの。

こ・む【△子△産む・△卵△産む】🔗🔉

こ・む【産む・産む】 [動マ四]《「こう(子産)む」の音変化》子供や卵を産む。「汝(な)が御子やつひに知らむと雁(かり)は―・むらし」〈記・下・歌謡〉

たま‐ご【卵】🔗🔉

たま‐ご【卵】 鳥・虫・魚などの雌から産み出される、殻や膜に包まれた球形のもの。孵化(ふか)すると子になる。卵(らん)。「―を産む」「―がかえる」(「玉子」とも書く)鶏の卵。鶏卵。まだ一人前にならない人。修業中の人。「学者の―」物事の起こりはじめ。未成熟なもの。「台風の―」 [下接語]泡雪(あわゆき)卵・磯巻(いそま)き卵・煎(い)り卵・落とし卵・寒卵・金(きん)の卵・コロンブスの卵・地(じ)卵・種卵・生(なま)卵・半熟卵・牡丹(ぼたん)卵・茹(ゆ)で卵

卵に目鼻🔗🔉

卵に目鼻 色白でかわいらしい顔だちのたとえ。

卵の四角と女郎(じよろう)の誠(まこと)🔗🔉

卵の四角と女郎(じよろう)の誠(まこと) 四角い卵がないように、遊女が客に真心をもつはずがないこと。あるはずのないことのたとえ。

卵を見て時夜(じや)を求む🔗🔉

卵を見て時夜(じや)を求む 《「荘子」斉物論から》卵のうちから、鶏となって時を告げることを待ち望む。順序を考えず、せっかちに結果を求めるたとえ。

卵を渡・る🔗🔉

卵を渡・る きわめて危険なことのたとえ。「乱れて歌ふ鶏の、―・るあやうさの」〈浄・歌念仏〉

たまご‐いろ【卵色】🔗🔉

たまご‐いろ【卵色】 鶏卵の黄身の色。薄黄色。鶏卵の殻の色。白茶色。

たまご‐がた【卵形】🔗🔉

たまご‐がた【卵形】 鶏卵に似た楕円形。たまごなり。らんけい。

たまご‐ざけ【卵酒】🔗🔉

たまご‐ざけ【卵酒】 酒に鶏卵の黄身と砂糖を加え、温めた飲み物。寒さ防ぎや風邪のときに用いる。《季 冬》「岡惚(おかぼれ)で終りし恋や―/草城」

たまご‐せんべい【卵×煎×餅】🔗🔉

たまご‐せんべい【卵××餅】 小麦粉生地の煎餅で、原料に鶏卵の黄身をまぜて焼いたもの。

たまご‐たけ【卵×茸】🔗🔉

たまご‐たけ【卵×茸】 テングタケ科のキノコ。夏から秋に、山林内に生え、傘の色は鮮紅色、ひだや茎は黄色。根元は卵状の白い壺(つぼ)で包まれる。食用になるが、日本ではあまり食べない。

たまご‐つなぎ【卵×繋ぎ】🔗🔉

たまご‐つなぎ【卵×繋ぎ】 そば切りなどで、つなぎに鶏卵を用いること。また、そのもの。

たまご‐てんぐたけ【卵天×狗×茸】🔗🔉

たまご‐てんぐたけ【卵天××茸】 テングタケ科のキノコ。初めは卵形。平らに開くと傘の直径七〜一〇センチで、表面は帯黄緑色または暗緑色、ひだや茎は白い。根元は卵状の白い壺(つぼ)で包まれる。日本をはじめ北半球に広く分布。近縁のシロタマゴテングタケ・ドクツルタケとともに猛毒で知られる。

たまご‐どうふ【卵豆腐】🔗🔉

たまご‐どうふ【卵豆腐】 鶏卵をといて同量または二倍のだし汁を加え、調味し、流し箱で蒸し豆腐状に固めたもの。

たまご‐とじ【卵×綴じ】‐とぢ🔗🔉

たまご‐とじ【卵×綴じ】‐とぢ 汁の多い煮物の仕上げに鶏卵をといて流し、材料を包むようにした料理。かけうどん・かけそばの上に鶏卵をといて流し込み、とじたもの。

たまご‐どんぶり【卵×丼】🔗🔉

たまご‐どんぶり【卵×丼】 タマネギを煮たものにといた鶏卵を流し込んで固め、どんぶりの飯にかけたもの。たまどん。

たまご‐なり【卵△形】🔗🔉

たまご‐なり【卵形】たまごがた」に同じ。「―の胴がふわっと乗かっている様子は」〈漱石・草枕〉

たまご‐べに【卵紅】🔗🔉

たまご‐べに【卵紅】 歌舞伎の小道具の一。卵の殻に小さな穴をあけて糊紅(のりべに)を入れたもの。血を見せる場面で、これをつぶして用いる。

たまご‐まき【卵巻(き)】🔗🔉

たまご‐まき【卵巻(き)】 鶏卵を薄く焼いて他の材料を包んだもの。

たまご‐やき【卵焼(き)】🔗🔉

たまご‐やき【卵焼(き)】 鶏卵をかきまぜ、調味料やだし汁で味つけをして焼いた料理。また、それを作るための底の浅い四角い鍋。

たまご‐ゆ【卵湯】🔗🔉

たまご‐ゆ【卵湯】 鶏卵に砂糖を加えてかきまぜ、熱湯を注いで作った飲み物。

らん【卵】🔗🔉

らん【卵】 生物の雌がつくる配偶子。精子と受精して新個体をつくる。動物では発生に必要な栄養分として卵黄を含み、丸く大きい。卵細胞。卵子。

らんえん‐けい【卵円形】ランヱン‐🔗🔉

らんえん‐けい【卵円形】ランヱン‐ 卵の形に似た円形。

らん‐おう【卵黄】‐ワウ🔗🔉

らん‐おう【卵黄】‐ワウ 動物の卵の中に貯蔵されている栄養物質。たんぱく質・脂質・糖質・無機塩類・ビタミンなどを含み、胚(はい)の発育中に消費される。量や卵内での位置により、等黄卵・端黄卵・中黄卵などに分けられる。鳥類では球状をなし、黄身(きみ)ともいう。

らん‐かい【卵塊】‐クワイ🔗🔉

らん‐かい【卵塊】‐クワイ 魚・昆虫・両生類などにみられる、卵のかたまり。

らん‐かく【卵核】🔗🔉

らん‐かく【卵核】 卵細胞の核。

らん‐かく【卵殻】🔗🔉

らん‐かく【卵殻】 動物の卵を包む外側の強固な卵膜。たまごのから。

らんかく‐ぬり【卵殻塗(り)】🔗🔉

らんかく‐ぬり【卵殻塗(り)】 漆器で、卵の殻を割って漆面に貼(は)り、または粉末にして蒔(ま)きつけ、上塗りしたのちに研ぎ出したもの。

らん‐かつ【卵割】🔗🔉

らん‐かつ【卵割】 動物の受精卵の発生初期における細胞分裂。一個の細胞が、大きさはそのままでしだいに多数の小さな細胞に分かれ、胞胚(ほうはい)となる。様式により等割・盤割・表割などがある。分割。

らん‐かん【卵管】‐クワン🔗🔉

らん‐かん【卵管】‐クワン 雌性生殖器の一部。卵巣から排出された卵を子宮あるいは体外に向かって運ぶ管。人間ではここで受精が行われ、卵割を終えて子宮壁に着床(ちやくしよう)する。輸卵管。喇叭(らつぱ)管。

らんかん‐えん【卵管炎】ランクワン‐🔗🔉

らんかん‐えん【卵管炎】ランクワン‐ 卵管の炎症。細菌の感染によって起こり、周囲に及んで子宮付属器炎となることが多い。喇叭(らつぱ)管炎。

らんかん‐にんしん【卵管妊娠】ランクワン‐🔗🔉

らんかん‐にんしん【卵管妊娠】ランクワン‐ 受精卵が卵管内に着床して発育する妊娠。子宮外妊娠の中で最も多く、卵管に通過障害のあるときなどにみられる。卵管破裂を起こすと母体が危険。

らん‐ぎり【卵切り】🔗🔉

らん‐ぎり【卵切り】 卵をつなぎに使った蕎麦(そば)切り。卵麺(らんめん)

らん‐けい【卵形】🔗🔉

らん‐けい【卵形】 卵のような形。たまごがた。

らん‐さいぼう【卵細胞】‐サイバウ🔗🔉

らん‐さいぼう【卵細胞】‐サイバウ(らん)のこと。一個の細胞からなるのでいう。

らん‐し【卵子】🔗🔉

らん‐し【卵子】(らん)」に同じ。

らん‐しょう【卵生】‐シヤウ🔗🔉

らん‐しょう【卵生】‐シヤウ 仏語。四生(ししよう)の一。卵から生まれるもの。鳥などの類。

らん‐しょく【卵色】🔗🔉

らん‐しょく【卵色】 卵の殻の色。また、卵の黄身の色。たまごいろ。

らん‐せい【卵生】🔗🔉

らん‐せい【卵生】 卵が母体外に産み出されて発育すること。養分は卵中にある卵黄からとる。哺乳類以外の大部分の動物および単孔類にみられる。胎生。→卵胎生

らん‐そう【卵巣】‐サウ🔗🔉

らん‐そう【卵巣】‐サウ 動物の雌の生殖腺。卵を形成して排出し、またホルモンを分泌する。人間では子宮の左右両側にあるが、鳥類では右側が退化して左側だけ発達。→精巣

らんそう‐のうしゅ【卵巣×嚢×腫】ランサウナウシユ🔗🔉

らんそう‐のうしゅ【卵巣××腫】ランサウナウシユ 卵巣に生じた嚢腫。一般に良性腫瘍(しゆよう)であるが、悪性や中間性のこともある。

らんそう‐ホルモン【卵巣ホルモン】ランサウ‐🔗🔉

らんそう‐ホルモン【卵巣ホルモン】ランサウ‐ 卵巣から分泌されるホルモン。卵胞ホルモンと黄体ホルモンがある。女性ホルモン。

らん‐たいせい【卵胎生】🔗🔉

らん‐たいせい【卵胎生】 受精卵が母体内にとどまって発育し、孵化(ふか)し幼体となってから母体外へ出ること。母体とはつながっておらず、養分を主に卵黄からとるものをいう。マムシ・タニシ・ウミタナゴ・サメ・エイ・グッピーなどにみられる。

らん‐とう【卵塔・×蘭塔】‐タフ🔗🔉

らん‐とう【卵塔・×蘭塔】‐タフ 台座上に卵形の塔身をのせた墓石。禅僧の墓石に多く用いられる。無縫塔(むほうとう)

らんとう‐ば【卵塔場】ランタフ‐🔗🔉

らんとう‐ば【卵塔場】ランタフ‐ 墓場。墓地。

らん‐のう【卵×嚢】‐ナウ🔗🔉

らん‐のう【卵×嚢】‐ナウ 卵を包む強靭(きようじん)な袋状のもの。海産の巻き貝類にみられる。

らん‐ぱく【卵白】🔗🔉

らん‐ぱく【卵白】 卵の卵黄を取り囲むゾル状のたんぱく質。鳥と爬虫(はちゆう)類にみられる。白身。

らん‐ぷん【卵粉】🔗🔉

らん‐ぷん【卵粉】 鶏卵の中身を乾燥して粉末にした食品。菓子の材料や料理に用いる。乾燥卵。

らんぺん‐はっせい【卵片発生】🔗🔉

らんぺん‐はっせい【卵片発生】 実験的に、卵の細胞質片に精子を侵入させると発生が進行する現象。単相の精子でも細胞質があれば発生しうることを示すもの。メロゴニー。

らん‐ぽう【卵胞】‐パウ🔗🔉

らん‐ぽう【卵胞】‐パウ 《「らんほう」とも》卵巣の皮質にある、卵細胞とそれを取り巻く卵胞上皮細胞とからなる細胞集団。月経周期ごとに一個ずつ原始卵胞が成熟し、グラーフ卵胞になると破れて排卵する。排卵後は黄体(おうたい)に変わる。濾胞(ろほう)。卵巣濾胞。

らんぽう‐ホルモン【卵胞ホルモン】ランパウ‐🔗🔉

らんぽう‐ホルモン【卵胞ホルモン】ランパウ‐ 卵胞から分泌されるホルモン。濾胞(ろほう)ホルモン。→発情ホルモン

らん‐まく【卵膜】🔗🔉

らん‐まく【卵膜】 動物の卵を包んでいる被膜の総称。鶏では、卵白・卵殻膜・卵殻の三層をなす。

らん‐めん【卵×麺】🔗🔉

らん‐めん【卵×麺】(らん)切り」に同じ。

らんよう‐しゅ【卵用種】🔗🔉

らんよう‐しゅ【卵用種】 食用とするための卵を産ませることを目的とする鶏の品種。

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[音]ラン [訓]たまご [部首]卩 [総画数]7 [コード]区点    4581      JIS   4D71      S‐JIS 9791 [分類]常用漢字 [難読語] →じゃ‐だま【蛇卵】たまご‐なり【卵形】

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