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しき【敷(き)】🔗🔉

しき【敷(き)】 敷くこと。また、そのもの。物の下や底などに敷くもの。現在では、多く他の語と複合して用いられる。「鍋(なべ)―」「花瓶―」「その筥(はこ)の―に大納言殿の書かせ給へる」〈栄花・本の雫〉船の底板。かわら。「敷金」の略。「敷地」の略。「河川―」「敷布団」の略。「敷居」の略。

じき【敷(き)】🔗🔉

じき【敷(き)】 〔接尾〕部屋の大きさを畳の数によって表すのに用いる。「八畳―」

しき‐あみ【敷(き)網】🔗🔉

しき‐あみ【敷(き)網】 袋状の網を水中に沈め、魚群がその上に来たときに引き上げて捕る網。また、その漁法。浮き敷き網・底敷き網などがある。

しき‐い【敷居】‐ゐ🔗🔉

しき‐い【敷居】‐ゐ 門の内と外との仕切りとして敷く横木。また、部屋の境に敷く、引き戸・障子・ふすまなどを開けたてするための溝やレールのついた横木。屋内や地上に敷いて座るござ・むしろの類。〈名義抄〉

敷居が高・い🔗🔉

敷居が高・い 不義理や面目がないことなどをして、その人の家へ行きにくい。

敷居を跨(また)・ぐ🔗🔉

敷居を跨(また)・ぐ その家に入る。その家に出入りする。「二度と―・がせない」

しきい‐ごし【敷居越し】しきゐ‐🔗🔉

しきい‐ごし【敷居越し】しきゐ‐ 敷居を隔てて、相手に何かをすること。「―に話をする」わずかな距離であることのたとえ。

しき‐いし【敷石・△舗石・×鋪石】🔗🔉

しき‐いし【敷石・舗石・×鋪石】 通路・玄関先・庭などに、敷き並べた平らな石。

しきいし‐じゅうきょし【敷石住居×址】‐ヂユウキヨシ🔗🔉

しきいし‐じゅうきょし【敷石住居×址】‐ヂユウキヨシ 縄文時代の建物跡の一種。地表あるいは掘り下げた面に多数の石を敷きつめてある。関東・中部地方にみられる。

しき‐いた【敷(き)板】🔗🔉

しき‐いた【敷(き)板】 物の下に敷く板。底板。建物の根太(ねだ)の上に張る板。床板。茶の湯で、風炉の下敷きにする板。牛車(ぎつしや)の乗降用の踏み板。「車をうちかへさんとして、―も牛の角にあたりて破れにけり」〈著聞集・二〇〉

しき‐うつし【敷(き)写し】🔗🔉

しき‐うつし【敷(き)写し】 [名]スル書画の上に薄い紙をのせて、透かしてかき写すこと。すきうつし。「原本を―にする」他人の文章などをそのままにまねること。「他人の研究論文を―する」

しき‐がね【敷金・敷△銀】🔗🔉

しき‐がね【敷金・敷銀】敷金(しききん)」に同じ。「―にして物を売るとも」〈浮・永代蔵・五〉「入聟(むこ)の―にて此の家を継がすべき事をたくみ」〈浮・懐硯・五〉

しき‐がみ【敷(き)紙】🔗🔉

しき‐がみ【敷(き)紙】 物の下に敷く紙。紙を厚くはり合わせ、渋などをひいた敷物。《季 夏》「―や烈しき音の山の雨/零雨」

しき‐がわ【敷(き)皮・敷(き)革】‐がは🔗🔉

しき‐がわ【敷(き)皮・敷(き)革】‐がは 毛皮の敷物。(敷き革)靴の内底に敷く革。中敷。江戸時代、両替屋で金銀を取り扱うときに敷いた鹿皮。

しき‐がわら【敷き×瓦・×甃】‐がはら🔗🔉

しき‐がわら【敷き×瓦・×甃】‐がはら 石畳のように土間に敷き並べた平たい瓦。茶の湯で、鉄風炉の下敷きにする瓦。

しき‐きん【敷金】🔗🔉

しき‐きん【敷金】 不動産、特に家屋の賃貸借にさいして賃料などの債務の担保にする目的で、賃借人が賃貸人に預けておく保証金。しきがね。江戸時代、市場の取引の手付金。江戸時代、問屋が生産者または小売店に前渡しした貸付金。仕入れ銀。婚姻などの際の持参金。しきがね。

しき‐ぎん【敷銀】🔗🔉

しき‐ぎん【敷銀】 《主に銀本位の上方(かみがた)で用いられた語》「敷金(しききん)」に同じ。

しききん‐こさく【敷金小作】🔗🔉

しききん‐こさく【敷金小作】 江戸時代、地主に数年間の小作料を前納して小作すること。

しき‐ぐさ【敷(き)草】🔗🔉

しき‐ぐさ【敷(き)草】 家畜小屋や、作物の根元などに敷く草。しきわら。

しき‐げた【敷×桁】🔗🔉

しき‐げた【敷×桁】 柱の上部を連結し、小屋梁(こやばり)または根太(ねだ)などの端を受けて支える桁。

しき‐ごたつ【敷き×炬×燵】🔗🔉

しき‐ごたつ【敷き××燵】置き炬燵」に同じ。

しきしま【敷島・×磯△城島】🔗🔉

しきしま【敷島・×城島】 崇神・欽明両天皇が都を置いた、大和国磯城(しき)郡の地名。(枕詞「しきしまの」から転じて)大和の異称。日本国の異称。紙巻きタバコの名。口付きで、明治三七〜昭和一八年(一九〇四〜四三)の間、売り出された。「敷島の道」の略。

しきしま‐の【敷島の】🔗🔉

しきしま‐の【敷島の】 〔枕〕磯城島(しきしま)の宮のある大和(やまと)の意から、「やまと」にかかる。「―大和の国に人多(さは)に満ちてあれども」〈万・三二四八〉

しきしま‐の‐みち【敷島の道】🔗🔉

しきしま‐の‐みち【敷島の道】 《日本古来の道の意から》和歌の道。歌道。

しきしま‐や【敷島や】🔗🔉

しきしま‐や【敷島や】 〔枕〕「やまと」にかかる。「―やまとしまねも神代より」〈新古今・賀〉

しき‐すな【敷(き)砂】🔗🔉

しき‐すな【敷(き)砂】 庭や道などに砂を一面に敷くこと。また、そのための砂や、敷いてある砂。

しき‐せん【敷銭】🔗🔉

しき‐せん【敷銭】 中世、担保物件取り戻しのための返済金。本銭。中世、荘園の管理人などが、本家・領家に身分保証のために前納した金銭。敷金。婚姻などの際の持参金。しきがね。

しき‐だい【式台・敷台】🔗🔉

しき‐だい【式台・敷台】 玄関先に設けた板敷きの部分。武家家敷で、表座敷に接続し、家来の控える部屋。(敷台)近世の和船で、船尾の船梁(ふなばり)の上面、舷外突出部に渡す台。反台(そりだい)の受け座。

しき‐たえ【敷△妙・敷×栲】‐たへ🔗🔉

しき‐たえ【敷妙・敷×栲】‐たへ 寝床に敷く布。「夏の夜は逢ふ名のみして―の塵払ふまに明けぞしにける」〈後撰・夏〉枕をいう女性語。

しきたえ‐の【敷△妙の】しきたへ‐🔗🔉

しきたえ‐の【敷妙の】しきたへ‐ 〔枕〕「敷妙」に関するもの、「床(とこ)」「枕」「衣」「袖(そで)」「袂(たもと)」「黒髪」「家」などにかかる。「―黒髪敷きて長きこの夜を」〈万・四九三〉

しき‐だたみ【敷(き)畳】🔗🔉

しき‐だたみ【敷(き)畳】 座敷に敷く畳。たたみ。

しき‐た・つ【敷き立つ】🔗🔉

しき‐た・つ【敷き立つ】 [動タ下二]いかめしく、しっかり立てる。「宮柱下つ磐根(いはね)に―・ててつゆも曇らぬ日の御影かな」〈新古今・神祇〉

しきだ‐としはる【敷田年治】🔗🔉

しきだ‐としはる【敷田年治】一八一七〜一九〇二]幕末・明治期の国学者。豊前(ぶぜん)の人。号、百園。帆足万里(ほあしばんり)に師事。著「音韻啓蒙」「古事記標註」など。

しき‐ち【敷地】🔗🔉

しき‐ち【敷地】 建物や道路・河川などに使う一定区域の土地。「施設の―」「―面積」

しきつ‐の‐うら【敷津の浦】🔗🔉

しきつ‐の‐うら【敷津の浦】 古代の難波(なにわ)から住吉にかけての海岸。現在、大阪市浪速(なにわ)区に敷津の町名が残る。《歌枕》「住吉の―のなのりその名は告(の)りてしを逢はなくも怪し」〈万・三〇七六〉

しき‐つ・める【敷(き)詰める】🔗🔉

しき‐つ・める【敷(き)詰める】 [動マ下一]しきつ・む[マ下二]すきまのないように敷く。「玉砂利を―・めた道」敷いて、押さえつける。「下なる敵の左右の手を膝にて―・め」〈古活字本保元・中〉

しきて【敷手】🔗🔉

しきて【敷手】 雅楽。高麗楽(こまがく)。高麗壱越(いちこつ)調の中曲。舞は四人舞。渤海(ぼつかい)の貢ぎ船を歓迎して作ったという。番舞(つがいまい)は裹頭楽(かとうらく)。重来舞(しきまい)

しき‐な・ぶ【敷き並ぶ】🔗🔉

しき‐な・ぶ【敷き並ぶ】 [動バ下二]広く統治する。一面に従える。「そらみつ大和の国はおしなべてわれこそ居れ―・べてわれこそいませ」〈万・一〉

しき‐ね【敷き寝・×蓐】🔗🔉

しき‐ね【敷き寝・×蓐】 下に敷いて寝ること。また、その敷いた物。「宝船(=ノ絵)を―にして」〈浮・永代蔵・四〉

しきね‐の‐ふね【敷(き)寝の船】🔗🔉

しきね‐の‐ふね【敷(き)寝の船】 七福神と宝物をのせた船の絵。元日または二日の夜、枕の下に敷いて寝ると、よい初夢を見るとされた。宝船。

しき‐のし【敷き△伸し】🔗🔉

しき‐のし【敷き伸し】 浴衣や麻のひとえなどの仕上げ方。湿りを与えて畳み、おもしをしてしわを伸ばすこと。寝押し」に同じ。

しき‐はだ【敷△膚】🔗🔉

しき‐はだ【敷膚】 馬具の一。下鞍(したくら)の三枚重ねのうち、最も下のもの。

しき‐ばり【敷×梁】🔗🔉

しき‐ばり【敷×梁】 小屋梁が長いとき、その途中で直角方向に配する大きな梁。

しき‐ひらがわら【敷平×瓦】‐ひらがはら🔗🔉

しき‐ひらがわら【敷平×瓦】‐ひらがはら 軒先を葺(ふ)く唐草瓦の下に敷く平瓦。

しき‐ふ【敷布】🔗🔉

しき‐ふ【敷布】 敷き布団の上に敷く布。シーツ。

しき‐ぶすま【敷き×衾】🔗🔉

しき‐ぶすま【敷き×衾】 敷き布団。夏、ノミを避けるための布団の下に敷く渋紙。

しき‐ぶたい【敷舞台】🔗🔉

しき‐ぶたい【敷舞台】 舞楽の高舞台の上に置く、四方約五・四メートル、高さ約一五〜三〇センチの檜(ひのき)製の舞台。置き舞台。所作(しよさ)舞台

しき‐ぶとん【敷(き)布団・敷き×蒲団】🔗🔉

しき‐ぶとん【敷(き)布団・敷き×蒲団】 寝るときにからだの下に敷く布団。《季 冬》

しき‐まつば【敷(き)松葉】🔗🔉

しき‐まつば【敷(き)松葉】 初冬に霜よけのため、また趣を添えるためなどの目的で、庭園に敷く松葉。《季 冬》「北向の庭にさす日や―/荷風」便所の小用の壺に消音のために敷く松葉。

しき‐みそ【敷(き)味×噌】🔗🔉

しき‐みそ【敷(き)味×噌】 器に酢味噌を敷き、料理を盛りつけること。また、その料理。

しき‐め【敷目】🔗🔉

しき‐め【敷目】 「敷目板(しきめいた)」の略。「敷目威(しきめおどし)」の略。「―に巻きたる赤糸威(あかいとをどし)の究竟(くつきやう)の鎧(よろひ)を取り出だし」〈義経記・八〉

しきめ‐いた【敷目板】🔗🔉

しきめ‐いた【敷目板】 床張り・天井板・竪(たて)張りの羽目などの板の継ぎ目の下や裏に取り付ける、細い目板。敷目。

しきめ‐おどし【敷目△威】‐をどし🔗🔉

しきめ‐おどし【敷目威】‐をどし (よろい)の札(さね)の威目(おどしめ)を三行としたもの。重ねが厚く、堅固になる。石畳の文様に配色した鎧の威。

しき‐もの【敷物】🔗🔉

しき‐もの【敷物】 座ったり寝たりするとき、下に敷くもの。布団・ござの類。部屋の床などに敷くもの。じゅうたん・うすべりの類。物を置くとき、下に敷くもの。

しき‐りょう【敷料】‐レウ🔗🔉

しき‐りょう【敷料】‐レウ倉敷料」に同じ。

しき‐れんが【敷き×煉×瓦】‐レングワ🔗🔉

しき‐れんが【敷き××瓦】‐レングワ 路面に敷く、舗装用の煉瓦。

しき‐わら【敷き×藁】🔗🔉

しき‐わら【敷き×藁】 作物の根もとや家畜の小屋などに敷く藁。しきぐさ。

し・く【敷く・△布く・△領く・×藉く】🔗🔉

し・く【敷く・布く・領く・×藉く】 [動カ五(四)]一面に平らに広げる。「絨毯(じゆうたん)を―・く」一面に平らに並べたり、まき散らしたりする。「畳を―・く」「玉砂利を―・く」物を載せるために平らにして下に置く。下に当てる。「座布団を―・く」下に押さえつける。「女房の尻に―・かれる」設置する。敷設する。「鉄道を―・く」配置をする。「厳重な捜査網を―・く」「背水の陣を―・く」隅々まで行き渡らせる。「箝口令(かんこうれい)を―・く」広く行き渡る。一面に広がる。「名望、天下に―・く」「松葉が散り―・く古庭」力を広く及ぼす。治める。「天皇(すめろき)の―・きます国の」〈万・四一二二〉 [可能]しける

ふ‐えん【敷×衍・布×衍・敷延】🔗🔉

ふ‐えん【敷×衍・布×衍・敷延】 [名]スル《「衍」はのべる意》おし広げること。「それを種にして、空想で―した愚痴」〈宇野浩二・蔵の中〉意味・趣旨をおし広げて説明すること。例などをあげて、くわしく説明すること。「教育問題を社会全般に―して論じる」

ふ‐せつ【敷設・布設】🔗🔉

ふ‐せつ【敷設・布設】 [名]スル広い範囲に設置すること。「鉄道を―する」

ふせつ‐かん【敷設艦】🔗🔉

ふせつ‐かん【敷設艦】 機雷を運び、敷設することを任務とする軍艦。

ふ‐そう【敷奏】🔗🔉

ふ‐そう【敷奏】 天子に意見などを申し上げること。

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[音]フ [訓]し‐く    しき [部首]攴 [総画数]15 [コード]区点    4163      JIS   495F      S‐JIS 957E [分類]常用漢字 [難読語] →お‐しき【折敷】ざしき‐わらし【座敷童】ちん‐ざしき【亭座敷】ひ‐しき【引敷】

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