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と【堵】🔗🔉

】 かき。かきね。かこい。 ⇒堵に安んず ⇒堵の如し

○堵に安んずとにやすんず🔗🔉

○堵に安んずとにやすんず [三国志蜀志、諸葛亮伝「百姓安堵」] ①垣根で囲まれた住居の中で安心している。安心して生活する。 ②安心する。安堵する。 ⇒と【堵】 と‐にゅう斗入‥ニフ 斗枡とますの角のように鋭く入り込んでいること。 と‐にゅう吐乳】 乳児が、のみ下した乳を吐き出すこと。少量の乳を口から出す溢乳いつにゅうと異なり、大量に乳を吐くことをいう。病的なものは幽門狭窄きょうさく・腸重積・髄膜炎などによる。〈書言字考節用集〉 とね (飛騨地方で)炉の火種ひだねを翌朝まで消えないよう保存すること。→火休め と‐ね刀祢】 ①律令制で、主典さかん以上の官人の称。 ②郷・保・村などの役人の称。今昔物語集11「郷の―ら、此の事を聞きて」 ③伊勢神宮・賀茂神社などの神官。 ④かしらだった役の人。 ㋐川船の船頭。 ㋑中世、港湾取締りの役人の一つ。日葡辞書「ヨド(淀)・カワシリ(川尻)ノトネ」 ㋒山賊の長。 とね‐うんが利根運河】 千葉県北西部にある運河。利根川とその分流江戸川とを結び、利根川水運の距離を短縮した。長さ約8.5キロメートル。幅約20メートル。1890年(明治23)開削。現在、運河としての機能は衰退。 とね‐がわ利根川‥ガハ 関東平野を貫流する大川。一名、坂東太郎。新潟県と群馬県の県境の大水上山に発源し、南東へ流れ、銚子市で太平洋に注ぐ。流域は群馬・栃木・埼玉・東京・茨城・千葉の1都5県にまたがり、1万6840平方キロメートルで日本最大。長さ322キロメートル。 ⇒とねがわ‐ずし【利根川図志】 とねがわ‐ずし利根川図志‥ガハヅ‥ 地誌。赤松宗旦(義知)著、葛飾北斎ほか画。6巻。安政2年(1855)自序。著者は下総布川の人。利根川沿岸の名所・旧跡・物産・風俗等を挿絵入りで詳述。 →文献資料[利根川図志] ⇒とね‐がわ【利根川】 ドネツクDonetsk】 ウクライナ東部の工業都市。ドネツ炭田の中心で、鉄鋼業が盛ん。人口100万7千(2001)。旧称スターリノ。 とねり舎人】 ①大化前代の天皇や皇族の近習。古事記「―名は鳥山と謂ふ人を使はして」 ②律令制の下級官人。内舎人うどねり・大舎人・中宮舎人・東宮舎人などの称。万葉集2「ゆくへを知らに―は迷まとふ」 ③貴人に従う雑人ぞうにん。牛車ぎっしゃの牛飼または乗馬の口取。源氏物語宿木「召次、―などの中には、乱りがはしきまでいかめしうなんありける」 ④旧宮内省式部職の判任名誉官。式典に関する雑務に従ったもの。 ⇒とねり‐おとこ【舎人男】 ⇒とねり‐こ【舎人子】 ⇒とねり‐の‐つかさ【舎人監】 とねり‐おとこ舎人男‥ヲトコ (→)「とねり」1に同じ。万葉集16「うちひさす宮女さす竹の―も」 ⇒とねり【舎人】 とねり‐こ舎人子(→)「とねり」1・2・3に同じ。万代和歌集「―が袖も露けし」 ⇒とねり【舎人】 とねりこ】 モクセイ科の落葉小高木。本州の山地に自生、また人家や田の畔あぜに栽植。高さ約6メートル。芽に褐色毛を密生。雌雄異株。春、4弁淡緑色の細花をつけ、翼果を結ぶ。樹皮は漢方生薬の秦皮しんぴで、収斂剤・解熱剤、また、膠にかわに製す。材は家具、スキー、野球のバットなどに作る。 とねりこ トネリコ(雌花) 提供:ネイチャー・プロダクション トネリコ(雄花) 提供:ネイチャー・プロダクション とねり‐しんのう舎人親王‥ワウ 天武天皇の皇子。勅により「日本書紀」編修を主宰し、720年(養老4)に撰進。のち知太政官事となる。死後に太政大臣を贈られ、759年(天平宝字3)崇道尽敬皇帝を追号。(676〜735) とねり‐の‐つかさ舎人監】 律令制で、春宮坊とうぐうぼうに属し、東宮舎人の名簿・礼儀・分番をつかさどる役所。 ⇒とねり【舎人】 との殿】 ①高貴な人の邸宅。みあらか。やかた。万葉集18「橘のした照る庭に―建てて」 ②高貴な人を指し、敬っていう語。源氏物語関屋「この―石山に御願はたしに詣で給ひけり」 ③世の中の第一人者、また摂政・関白を指し、敬っていう語。枕草子143「―などのおはしまさで後、世の中に事出で来」 ④主君を呼ぶ称。義経記3「あはれ―の御書かな。かくこそあらまほしけれ」 ⑤妻がその夫を指していう称。宇治拾遺物語6「かへり給ひて後、あまりに恋しく悲しくおぼえて。―はおなじ心にもおぼさぬにや」 ⑥女が男を指して敬っていう称。殿御。殿方。閑吟集「鳴子は引かで、あの人の―引く」 どの殿】 〔接尾〕 ①他人の氏名・官名の下に添えて敬意を表す語。「様」よりも敬意が軽く、また現在ではより公的な用語。浄瑠璃、傾城反魂香「此の又平を遣つてくれ、―とも言はぬ、すすすつすつ修理様」。「人事課長―」 ②地名の下に添えて、そこにある御殿・邸宅、またそこに住む人の敬称。「鳥羽―」「東山―」 ど‐の何の】 〔連体〕 「どれ」と指せるような関係にある意を表す。はっきりとは限定せず、または限定できずに指示する物や事にかかわる意。狂言、仏師「こなたは―流れでござるぞ」。「成功までに注いだ努力は―くらいか、はかり知れない」「―品にしようか」 ⇒何の面下げて との‐あぶら殿油(→)「おおとなぶら(大殿油)」に同じ。 との‐い宿直‥ヰ (「殿居」の意) ①宮中・役所などに宿泊して勤務・警戒すること。万葉集2「君ませば常つ御門みかどと―するかも」 ②天子の寝所に奉仕すること。御添臥。源氏物語桐壺「御方々の御―なども絶えてし給はず」 ⇒とのい‐ぎぬ【宿直衣】 ⇒とのい‐すがた【宿直姿】 ⇒とのい‐そうぞく【宿直装束】 ⇒とのい‐どころ【宿直所】 ⇒とのい‐の‐そう【宿直の僧】 ⇒とのい‐ひきめ【宿直蟇目】 ⇒とのい‐びと【宿直人】 ⇒とのい‐もうし【宿直申し・宿直奏】 ⇒とのい‐もの【宿直物】 ⇒とのいもの‐の‐ふくろ【宿直物の袋】 とのい‐ぎぬ宿直衣‥ヰ‥ (→)宿直装束とのいそうぞくに同じ。 ⇒との‐い【宿直】 とのい‐すがた宿直姿‥ヰ‥ 宿直装束を着けた姿。源氏物語紅梅「わか君…―にてまゐり給へる」 ⇒との‐い【宿直】 とのい‐そうぞく宿直装束‥ヰサウ‥ 官人が禁中に宿直する時着た装束で、直衣のうしまたは衣冠の姿。とのいぎぬ。宇津保物語蔵開中「―しかへて、召しあれば参り給ひぬ」 ⇒との‐い【宿直】 とのい‐どころ宿直所‥ヰ‥ ①大臣・納言・蔵人頭・近衛大将などが禁中で宿直する所。宿所。 ②神社で、神職の宿直する所。とのいや。 ⇒との‐い【宿直】 とのい‐の‐そう宿直の僧‥ヰ‥ 内裏に伺候し、終夜、加持に従う僧。護持僧。 ⇒との‐い【宿直】 とのい‐ひきめ宿直蟇目‥ヰ‥ 宿直の者が夜中警戒のため、蟇目を射て矢の鳴る音を立てたこと。太平記32「四門に十二人の番衆をすゑて、毎夜―をぞ射させける」 ⇒との‐い【宿直】 とのい‐びと宿直人‥ヰ‥ 宿直する人。とまりばんの者。宇津保物語国譲中「―などもささせてを」 ⇒との‐い【宿直】 とのい‐もうし宿直申し・宿直奏‥ヰマウシ 禁中の宿直者が、夜中定刻にその氏名を奏したこと。なだいめん。源氏物語桐壺「右近のつかさの―の声聞ゆるは」 ⇒との‐い【宿直】 とのい‐もの宿直物‥ヰ‥ 官人が宿直に用いた夜具や衣服。枕草子108「里に―とりにやるに」 ⇒との‐い【宿直】 とのいもの‐の‐ふくろ宿直物の袋‥ヰ‥ 宿直物を入れる袋。番袋。宿直袋。源氏物語賢木「さぶらひに、―をさをさ見えず」 ⇒との‐い【宿直】 ど‐のう土嚢‥ナウ ①土を入れたふくろ。 ②地面の大穴。山のほら穴。 との‐うつり殿移り】 高貴な人の転居。わたまし。源氏物語玉鬘「この御―の数の内には」 と‐の‐うみ外の海】 そとうみ。外海。夫木和歌抄21「―荒き磯波のこゑ」 と‐の‐え外重‥ヘ 禁裏の外の門。宮城の外郭。左右衛門府の官人が守る。万葉集3「すめろきの神の御門に―に立ち候さもらひ内重に仕へ奉りて」→内重うちのえ→中重なかのえ と‐の‐え外衛‥ヱ ⇒げえ との‐がた殿方】 女性から男性一般を呼ぶ尊敬語。「―用」 との‐ぐも・るとの曇る】 〔自四〕 雲がたなびいてくもる。たなぐもる。万葉集12「―・り雨降る川のさざれ波」 と‐の‐こ砥の粉】 砥石といしを削って作った粉末。また、黄土を焼いて作った粉末。刀などを磨き、また、板・柱などの色づけ、漆器の塗下地用とし、あるいは白粉と混ぜて舞台化粧に用いる。 との‐ご殿御】 女から男を呼ぶ尊敬語。 ⇒とのご‐ぶり【殿御振り】 ⇒とのご‐もよう【殿御模様】 との‐ごころ殿心】 女が男を恋しく思う心。好色一代女4「―のおこり、ゆび貫・糸巻も手につかずして」

○堵の如しとのごとし🔗🔉

○堵の如しとのごとし [晋書衛玠伝]垣をめぐらしたように人が多く寄り集まって立ちならぶ。見物人の多いさま。 ⇒と【堵】 との‐ごのみ殿好み】 ①女が男を好くこと。 ②男をえりごのみすること。男に対する好み。浄瑠璃、傾城反魂香「田上郡七百町、御朱印握つて―つれないは其方様」 とのご‐ぶり殿御振り】 (女からいう語)男ぶり。 ⇒との‐ご【殿御】 とのご‐もよう殿御模様‥ヤウ 男に適当な模様。また、その衣服。 ⇒との‐ご【殿御】 との‐ごもり殿隠り】 とのごもること。おおとのごもり。 との‐ごも・る殿隠る】 〔自四〕 ①(殯宮ひんきゅうにこもる意)崩御する。万葉集13「大殿をつかへまつりて―・り隠りいませば」 ②「寝ぬ」の尊敬語。おやすみになる。御寝ぎょしんなる。栄華物語花山「やがて御―・りにけり」 との‐さま殿様】 ①主君または貴人の尊敬語。 ②江戸時代、大名または旗本の尊敬語。 ③昔の殿様のように、横柄で世事にうとい男を呼ぶ称。「―商法」 ⇒とのさま‐あつかい【殿様扱い】 ⇒とのさま‐がえる【殿様蛙】 ⇒とのさま‐げい【殿様芸】 ⇒とのさま‐しごと【殿様仕事】 ⇒とのさま‐しょうばい【殿様商売】 ⇒とのさま‐そだち【殿様育ち】 ⇒とのさま‐ばった【殿様蝗虫】 とのさま‐あつかい殿様扱い‥アツカヒ 殿様を遇するように手厚くもてなし、自由勝手にさせること。 ⇒との‐さま【殿様】 とのさま‐がえる殿様蛙‥ガヘル カエルの一種。中形で、全体緑色または褐色、多くの暗褐色・黒色の斑紋があり、背面中央線に1本の太い緑色または黄色の縦条がある。日本にいる最も普通のカエルで、水田・湿地に多く、5〜6月頃、寒天質に包まれた卵を水中に産む。小虫を捕食。金線蛙。 とのさまがえる ⇒との‐さま【殿様】 とのさま‐げい殿様芸】 殿様育ちの人や金持などがなぐさみにする芸。だんなげい。 ⇒との‐さま【殿様】 とのさま‐しごと殿様仕事】 時間も費用もかまわず、ゆっくりとする仕事。 ⇒との‐さま【殿様】 とのさま‐しょうばい殿様商売‥シヤウ‥ もうける努力も工夫もせず、鷹揚おうようにかまえた商売の仕方を揶揄する言い方。 ⇒との‐さま【殿様】 とのさま‐そだち殿様育ち】 多くの人に敬いかしずかれ、何の不自由も苦労もなく成長したこと。 ⇒との‐さま【殿様】 とのさま‐ばった殿様蝗虫】 バッタ科の一種。大形で、緑色ないし茶褐色。日当りのよい草地に生息し、イネ科を始め多くの植物を食べる。生息密度が高くなると飛蝗ひこうとなる。〈[季]秋〉 トノサマバッタ 撮影:海野和男 ⇒との‐さま【殿様】 とのしょう土庄‥シヤウ 香川県の小豆島しょうどしま西部にある港町。町域は島の北・西部を占め、また、西方の豊島てしま・小豊島おてしまを含む。 ドノソJosé Donoso】 チリの作家。作「夜のみだらな鳥」など。(1924〜1996) との‐たち殿達】 ①女から男性一般を呼ぶ尊敬語。とのばら。とのがた。 ②遊女から客をいう称。 と‐の‐ちゃ礪茶・砥茶】 江戸時代の染色の名。赤黒い色の勝った茶色。 ⇒とのちゃ‐こもん【礪茶小紋】 とのちゃ‐こもん礪茶小紋】 礪茶色の地に小紋を染め出したもの。 ⇒と‐の‐ちゃ【礪茶・砥茶】 との‐づくり殿作り】 御殿を造ること。また、その造られたさま。催馬楽、此殿者「みつばよつばに―せりや」

と‐れつ【堵列】🔗🔉

と‐れつ堵列】 (「堵」は垣の意)垣のようにならび立つこと。また、そのならび立つ隊列。

[漢]堵🔗🔉

 字形 〔土部9画/12画/3740・4548〕 〔音〕ト(漢) [意味] ①垣かき。土を固めた丈夫な塀へい。ついじ。「観衆、堵のごとし」(多数の見物人が人がきをきずく)「堵牆としょう・堵列・安堵(あんど=堵に安んずる)」 ②物をこれと指示する語。「阿堵物(=この物。金銭)」 ▷誤って「墸」と書く。

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