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えてぼお‐めん【猿頬面】‥ボホ‥🔗⭐🔉
えてぼお‐めん【猿頬面】‥ボホ‥
⇒さるぼおめん
えん‐こう【猿猴】ヱン‥🔗⭐🔉
○猿猴が月えんこうがつき🔗⭐🔉
○猿猴が月えんこうがつき
猿猴捉月そくげつに同じ。→猿猴(成句)
⇒えん‐こう【猿猴】
えんこう‐きんこう【遠交近攻】ヱンカウ‥
中国、戦国時代に魏の范雎はんしょの唱えた外交政策。遠い国と親しく交際を結んでおいて、近い国々を攻め取る策。秦はこれを採用して他の6国を滅ぼした。
えんこうじ‐ばん【円光寺版】ヱンクワウ‥
(→)伏見版に同じ。
えんこう‐すぎ【猿猴杉】ヱン‥
スギの園芸品種の一つ。枝条が甚だ長く伸びて猿が手をのばしたようになる。通常花果を生じない。
えんこうすぎ
⇒えん‐こう【猿猴】
えんこう‐そう【猿猴草】ヱン‥サウ
キンポウゲ科の多年草。山地の水辺に自生。茎は地を這い、葉は円い心臓型。6〜7月頃花茎を長く出し、黄色の小花を開く。鉢植として吊る時は、花茎は垂れて屈曲し手長猿の手のようになる。
⇒えん‐こう【猿猴】

えんこう‐すぎ【猿猴杉】ヱン‥🔗⭐🔉
えんこう‐すぎ【猿猴杉】ヱン‥
スギの園芸品種の一つ。枝条が甚だ長く伸びて猿が手をのばしたようになる。通常花果を生じない。
えんこうすぎ
⇒えん‐こう【猿猴】

えんこう‐そう【猿猴草】ヱン‥サウ🔗⭐🔉
えんこう‐そう【猿猴草】ヱン‥サウ
キンポウゲ科の多年草。山地の水辺に自生。茎は地を這い、葉は円い心臓型。6〜7月頃花茎を長く出し、黄色の小花を開く。鉢植として吊る時は、花茎は垂れて屈曲し手長猿の手のようになる。
⇒えん‐こう【猿猴】
○猿猴捉月えんこうそくげつ
(部派仏教の戒律書である僧祇律の寓言)猿が水にうつる月を取ろうとして溺死したように、身のほどを知らぬ望みを持って、失敗することにいう。猿猴取月とも。
⇒えん‐こう【猿猴】
○猿猴捉月えんこうそくげつ🔗⭐🔉
○猿猴捉月えんこうそくげつ
(部派仏教の戒律書である僧祇律の寓言)猿が水にうつる月を取ろうとして溺死したように、身のほどを知らぬ望みを持って、失敗することにいう。猿猴取月とも。
⇒えん‐こう【猿猴】
えん‐こうどう【袁宏道】ヱンクワウダウ
明代の詩人。字は中郎。石公と号す。湖北公安の人。詩文における個性(性霊)の発露を主張し、古文辞派を批判した。公安派の中心人物。著「袁中郎全集」など。(1568〜1610)
えんこう‐るい【円口類】ヱン‥
無顎むがく類の別称。
エンコーダー【encoder】
データを符号化する装置やソフトウェア。
エンコード【encode】
(→)符号化。
えん‐ごく【遠国】ヱン‥
遠方の国。都から遠くへだたった国。おんごく。
⇒えんごく‐ぶぎょう【遠国奉行】
えんごく‐ぶぎょう【遠国奉行】ヱン‥ギヤウ
⇒おんごくぶぎょう
⇒えん‐ごく【遠国】
えんごさく【延胡索】
ケシ科の多年草。ヤブエンゴサクなど数種がある。高さ10〜15センチメートル。地下に円い塊茎がある。春、紫紅色の長い距きょのある特異な形の花をつける。塊茎を乾したものは鎮痛剤。〈書言字考節用集〉
えんごさく
ジロボウエンゴサク
提供:OPO
ヤブエンゴサク
撮影:関戸 勇
エゾエンゴサク
撮影:関戸 勇
えんご‐しゃげき【掩護射撃】
①味方の行動を掩護するための射撃。
②ある人の立場・言動を支援するための発言や行動。
⇒えん‐ご【掩護】
えんこ‐そかい【縁故疎開】
親戚や知人を頼ってする疎開。
⇒えん‐こ【縁故】
えんこ‐ち【縁故地】
(→)鍬先山くわさきやまに同じ。
⇒えん‐こ【縁故】
えんこ‐まい【縁故米】
①農家から親戚などに食用として譲渡される米。
②第二次大戦後の食糧不足に対処するため、1947年の「第一次食糧緊急対策」で導入された制度。農家からの米の送出先を縁故者に限定するもの。
⇒えん‐こ【縁故】
えんころ‐ぶし【えんころ節】
宮城県の舟おろし唄。
えん‐こん【怨恨】ヱン‥
うらむこと。うらみ。「―による犯行」
えん‐さ【怨嗟】ヱン‥
うらみなげくこと。「―の声」
えん‐ざ【円座・円坐】ヱン‥
①多くの人が円く寄り合ってすわること。くるまざ。
②藁または蒲がま・菅すげ・藺い・菰まこもなどの茎葉で渦のように円く平たく組んだ敷物。古くは主に公卿の間のものであったが、後には民間でも夏の敷物に用いるようになった。わろうだ。〈[季]夏〉
③茶道で、腰掛に置く敷物。利休形は竹の皮製のもの。
④床擦れを防ぐため、病人の腰などに当てる円形のクッション。
⇒えんざ‐がき【円座柿】
⇒えんざ‐むし【円座虫】
えん‐ざ【縁座・縁坐】
親族の縁によって、まきぞえとなって罪せられること。平家物語3「父悪左のおほい殿の―によつて兄弟四人流罪せられ給ひしが」→連座
えん‐ざ【燕座・宴坐】
①〔仏〕坐禅のこと。
②節会・大饗などの時、くつろがず献酬だけにとどまる酒宴。えんのざ。↔穏座
えんさい【奄蔡】
漢代の史書に見える中央アジア西部の遊牧国。今のアラル海北辺から後に西遷して黒海北岸に達した。西方にはアブゾアエとして知られる。
えん‐ざい【冤罪】ヱン‥
無実の罪。ぬれぎぬ。「―を晴らす」
エンサイクロペディア【encyclop(a)edia】
①百科辞典。「―‐ブリタニカ」
②百科全書。
エンザイム【enzyme】
(→)酵素。
えんざ‐がき【円座柿】ヱン‥
カキの一品種。実は円形で、蔕へたのまわりの肉が高く瘤こぶのようになっている。
⇒えん‐ざ【円座・円坐】
えんさか‐ほい
〔感〕
重い車をひく時などの掛け声。
えん‐さき【縁先】
①縁側の外に近い方。また、縁に近い所。浄瑠璃、丹波与作待夜の小室節「無遠慮に―にあげ足して」。「―に出て涼む」
②生家を出て嫁いだ先。「娘の―」
えんさく‐ほうぜい【円鑿方枘】ヱン‥ハウ‥
円い孔に四角な枘ほぞを入れる意で、物事がうまく合わないこと。円枘方鑿。円孔方木。
えん‐ざしき【縁座敷】
母屋もやと外側縁との間にある座敷。ひさしのま。いりがわ。
えん‐さだめ【縁定め】
夫婦などの縁組をとりきめること。浄瑠璃、持統天皇歌軍法「常陸帯の―とて」
えんざ‐むし【円座虫】ヱン‥
ヤスデ、特にヤケヤスデやヒメヤスデ類の別称。敵にあうと、円座状に体を巻くのでいう。
⇒えん‐ざ【円座・円坐】
えん‐さん【塩酸】
塩化水素の水溶液。純粋のものは無色透明、不純なものは帯黄色。濃いものは刺激臭ある煙を発する。市販の濃塩酸は約37.2パーセントの塩化水素を含む。酸性強く、多くの金属(銅・錫・水銀などを除く)を溶解して塩化物を作る。工業上の用途はきわめて広い。
⇒えんさん‐ガス【塩酸ガス】
えんざん【塩山】
山梨県甲州市の地名。青梅街道の宿駅で、木材・石材の集散地。ブドウ・モモの産地。古く塩を産したところから「しほのやま」ともいった。(歌枕)
えん‐ざん【遠山】ヱン‥
遠くに見える山。
⇒えんざん‐の‐まゆ【遠山の眉】
えん‐ざん【遠竄】ヱン‥
①遠方の地に逃れ隠れること。
②遠地に流されること。
えん‐ざん【鉛槧】
(中国で、鉛粉・胡粉で槧(木の札)に文字を書いたり塗り消したりしたことに基づく語)
①筆と紙。筆記用具。
②詩文を草すること。文筆の業。尾崎紅葉、紅子戯語「われかりそめにも―に従事するからは平生へいぜい墨を減らし白紙をむげに費す」
えん‐ざん【演算】
①数式の示す通りに所要の数値を計算すること。運算。
②(→)二項演算のこと。
⇒えんざん‐かいろ【演算回路】
⇒えんざん‐し【演算子】
⇒えんざんし‐ほう【演算子法】
⇒えんざん‐そうち【演算装置】
えんざん‐かいろ【演算回路】‥クワイ‥
(arithmetic logic circuit)論理回路のうち、加減算などの算術演算や論理演算を行う回路のこと。
⇒えん‐ざん【演算】
えんさん‐ガス【塩酸ガス】
(→)塩化水素に同じ。
⇒えん‐さん【塩酸】
えんざん‐し【演算子】
(operator)関数を他の関数に対応させる演算記号。例えば、微分記号は関数をその導関数に対応させる演算子である。作用素。
⇒えん‐ざん【演算】
えんざんし‐ほう【演算子法】‥ハフ
定数係数の線形微分方程式を演算子を用いて(たとえば代数式へと)形式化して解を求める一連の方法。
⇒えん‐ざん【演算】
えんざん‐そうち【演算装置】‥サウ‥
(arithmetic unit)演算を処理・実行するコンピューターの主要部分。算術演算実行部を算術演算装置、論理演算実行部を論理演算装置と呼ぶ場合がある。
⇒えん‐ざん【演算】
えんざん‐の‐まゆ【遠山の眉】ヱン‥
遠くの山のようにうすくなだらかに引いた眉。美しい眉にいう。
⇒えん‐ざん【遠山】
えんざん‐りゅう【遠山流】ヱン‥リウ
華道の流派。江戸末期、大坂に起こり関西に流行。
えん‐し【円匙】ヱン‥
⇒えんぴ
えん‐し【園司】ヱン‥
荘園の下役。荘司。
えん‐し【遠視】ヱン‥
①遠方を見ること。
②(hypermetropia)眼の水晶体の焦点距離が大きすぎ、あるいは網膜に至る距離が短すぎるため、近距離にある物体の像が網膜より奥に結び、そのため鮮明な像が見えないこと。凸レンズの眼鏡によって矯正。遠視眼。遠眼。↔近視
えん‐し【鉛糸】
一端に鉛の玉をつけた糸。重力の方向を見るのに用いる。
えん‐し【艶姿】
なまめかしい姿。艶容。
えん‐じ【衍字】
語句中に誤って入った不要の文字。
えん‐じ【園児】ヱン‥
幼稚園・保育園などに通っているこども。
えん‐じ【遠寺】ヱン‥
(「煙寺」とも書く)遠くにある寺。太平記5「夕べを送る―の鐘」
えん‐じ【遠邇】ヱン‥
遠い所と邇ちかい所。遠近。
えん‐じ【臙脂・燕脂】
①(古代中国の燕の地に産したという)ベニバナから製したべに。
②生臙脂しょうえんじ。〈日葡辞書〉
③紫と赤とを混ぜたえのぐ。
⇒えんじ‐いろ【臙脂色】
⇒えんじ‐ずみ【臙脂墨】
⇒えんじ‐むし【臙脂虫】
⇒えんじ‐むらさき【臙脂紫】
エンジー【eingyi ヒンディー】
ミャンマーの民族衣装で、女性用の短い上着。ぴったりした身頃、丸首、前開き、長袖が特徴。
えんじ‐いろ【臙脂色】
臙脂で染めた濃い紅色。黒みのある紅色。
Munsell color system: 4R4/11
⇒えん‐じ【臙脂・燕脂】
エンジェル【angel】
⇒エンゼル
えんじ‐ずみ【臙脂墨】
臙脂に墨を交えたえのぐ。赤黒色で栗色に似る。
⇒えん‐じ【臙脂・燕脂】
えん‐しつ【煙室】
ボイラーの煙を集めて煙突へ導き出すために設けた室。煙管と煙突との間に設ける。
えん‐しつ【鉛室】
鉛板で囲んだ大きな反応室。
⇒えんしつ‐ほう【鉛室法】
えん‐しつ【燕室】
(「燕」は、くつろぐ意)休息する室。
えんじつ‐てん【遠日点】ヱン‥
太陽を焦点の一つとして楕円軌道を描いて運動する惑星あるいは彗星すいせいが、太陽から最も遠ざかる点。太陽をはさみ近日点の反対側にある。↔近日点
えんじつ‐とんご【円実頓悟】ヱン‥
〔仏〕欠けたところのない最高の真理をすみやかに悟ること。円頓えんどん。
えんしつ‐ほう【鉛室法】‥ハフ
硫酸の工業的製造法の一つ。鉛室中で二酸化硫黄と空気中の酸素とを酸化窒素を触媒として化合させ、これを水に溶解して製造する。鉛が硫酸に侵されない性質を利用。
⇒えん‐しつ【鉛室】
エンジニア【engineer】
①機械・土木などの技師。技術者。
②機関士。
エンジニアリング【engineering】
工学。工学技術。
⇒エンジニアリング‐プラスチック【engineering plastics】
エンジニアリング‐プラスチック【engineering plastics】
すぐれた機械的強度・耐摩耗性・耐熱性をもち、機械部品・自動車部品・電気部品・住宅用材などに用いられる工業用プラスチック。ポリアミド(ナイロンなど)・ポリカーボネート・ポリオキシメチレンなど。通称エン‐プラ。
⇒エンジニアリング【engineering】
えん‐シフト【円シフト】ヱン‥
商社などが、輸入決済資金をドルなどの外貨から円に変えること。
えんじ‐まがき【えんじ籬】
(→)築地ついじに同じ。秘蔵抄「―もかたくづれつつ」
えんじ‐むし【臙脂虫】
カメムシ目カイガラムシ類の昆虫。アジア産のラックカイガラムシ、南欧産のケルメスカイガラムシ、メキシコ産のコチニールカイガラムシなどがある。赤褐色で、粉末は紅色染料。
⇒えん‐じ【臙脂・燕脂】
えんじ‐むらさき【臙脂紫】
赤みの濃い紫色。
⇒えん‐じ【臙脂・燕脂】
えん‐じゃ【演者】
芝居を演ずる者。また、講演・演説をする人。
えん‐じゃ【縁者】
身うちの者。縁つづきの人。近世では、特に親類と区別して姻戚を指す。→親類。
⇒えんじゃ‐つづき【縁者続き】
えん‐じゃく【円寂】ヱン‥
(円満に寂滅する意)
①涅槃ねはんの新訳。
②転じて、僧侶の死。入寂。太平記4「俄に病に侵され―し給ひけるとかや」
えん‐じゃく【燕雀】
ツバメ・スズメのような小さな鳥。小人物にたとえられる。
⇒えんじゃく‐るい【燕雀類】
⇒燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや




えん‐じん【猿人】ヱン‥🔗⭐🔉
えん‐じん【猿人】ヱン‥
最古の化石人類。400万〜150万年前に生存したアウストラロピテクスの類。脳の大きさは現生人類の3分の1くらいだが、石器を使用し、直立姿勢をとっていた。→原人
さしま【猿島】🔗⭐🔉
さしま【猿島】
下総国猿島郡(今の茨城県坂東市付近)の地名。平将門たいらのまさかどが王城建設を企てた所。
さなげ‐よう【猿投窯】‥エウ🔗⭐🔉
さなげ‐よう【猿投窯】‥エウ
愛知県の中央北部、猿投山南西麓一帯に広がる古代・中世の古窯跡群。奈良時代後期から灰釉かいゆう陶器を焼成し、平安時代には灰釉・緑釉陶器の国内最大の生産地に発展。
さる【猿】🔗⭐🔉
さる【猿】
(和訓栞に「獣中に智のまさりたる義なるべし」とある)
①サル目(霊長類)のヒト以外の哺乳類の総称。特に、ニホンザルをいうこともある。万葉集3「酒飲まぬ人をよく見れば―にかも似る」
②ずるく、模倣の小才ある者。特に、ののしりに使う。「あの―め」
③自在鉤じざいかぎを吊す竹に取りつけて、鉤を望むままの高さに留めおく具。
④戸じまりのために戸の框かまちに取りつけ、柱や敷居の穴に突き挿して、しまりとする木片。竪猿・横猿・送猿の別がある。くるる。
猿
⑤小紙片の四隅を折り返して、括猿くくりざるのような形をつくり、その中央に穴を穿ち、揚げた凧たこの糸に通して、凧の糸目の所まで上り行かせる装置の玩具。
⑥蜜柑みかんの実の袋を髪の毛で括って猿の形をこしらえる遊び。好色一代男6「自らが黒髪を抜かせられ、―などして遊びし夜は」
⑦(浴客の垢を掻くのを、猿がよく物を掻くのにたとえていう)江戸で湯女ゆなの異称。
⑧岡っ引きの異称。(俚言集覧)
⇒猿に烏帽子
⇒猿の尻笑い
⇒猿の人真似
⇒猿も木から落ちる

さる‐お【猿尾】‥ヲ🔗⭐🔉
さる‐お【猿尾】‥ヲ
①(形が猿の尾に似ているところから)琵琶・三味線・三線の名所などころ。琵琶では「えんび」と読む。琵琶は鹿頸の裏面、三味線は鳩胸の裏面のふくらみをもった部分の称。三線では棹の先端部分を指す。
②堤防。
さる‐おがせ【猿麻桛】‥ヲガセ🔗⭐🔉
さる‐おがせ【猿麻桛】‥ヲガセ
地衣類の一種。地衣体は樹枝状で長さ3メートルに達する。主軸は基物から垂れ下がり、直角につきだした短枝をたくさんつける。断面は類円形、中心部に軸がある。北半球に広く分布し日本では針葉樹林帯に多い。乾して松蘿しょうらといい利尿剤とする。下苔さがりごけ。キツネノモトユイ。クモノアカ。倭名類聚鈔20「松蘿、和名万豆乃古介一云佐流乎加世」
よこわさるおがせ

さる‐かい【猿飼】‥カヒ🔗⭐🔉
さる‐かい【猿飼】‥カヒ
猿まわし。
さる‐が・う【猿楽ふ・散楽ふ】サルガフ🔗⭐🔉
さる‐が・う【猿楽ふ・散楽ふ】サルガフ
〔自四〕
(「猿楽さるごう」を活用させた語)滑稽な動作をする。ふざける。枕草子140「男などのうち―・ひ、物よく言ふが来るを」
さるかえこうとう【猿替勾当】‥カヘ‥タウ🔗⭐🔉
さるかえこうとう【猿替勾当】‥カヘ‥タウ
狂言。(→)「猿座頭」に同じ。
さる‐がえり【猿返り】‥ガヘリ🔗⭐🔉
さる‐がえり【猿返り】‥ガヘリ
前後左右自在に身を転ずること。とんぼがえり。歌舞伎、お染久松色読販「縄に引付けられて―をする」
さる‐がく【猿楽・申楽】🔗⭐🔉
さる‐がく【猿楽・申楽】
(「散楽さんがく」の転訛という)
①平安時代の芸能。滑稽な物まねや言葉芸が中心で、相撲の節会や内侍所御神楽の夜などに演じた。後には一時の座興の滑稽な動作をも猿楽と呼んだ。広義には呪師じゅし・田楽でんがくなどをも含む。鎌倉時代に入って演劇化し、能と狂言となる。「さるごう」とも。
②能楽の旧称。
③猿楽を演ずる人。また、その一座。
⇒さるがく‐ざ【猿楽座】
⇒さるがく‐し【猿楽師】
⇒さるがく‐だいこ【猿楽太鼓】
⇒さるがく‐ほうし【猿楽法師】
さるがく‐ざ【猿楽座】🔗⭐🔉
さるがく‐ざ【猿楽座】
中世、猿楽師の結成した団体。多く寺社に属し、大和四座は有名。
⇒さる‐がく【猿楽・申楽】
さるがく‐し【猿楽師】🔗⭐🔉
さるがく‐し【猿楽師】
猿楽の演者。
⇒さる‐がく【猿楽・申楽】
さるがく‐だいこ【猿楽太鼓】🔗⭐🔉
さるがく‐だいこ【猿楽太鼓】
締太鼓しめだいこの一種。短い胴の両面に枠付きの革をあて、紐で胴に締めつけたもの。台にのせて上側の片面を両手の桴ばちで打つ。単に太鼓あるいは締太鼓と呼ぶことが多い。能楽のほか歌舞伎囃子や民俗芸能でも用いる。
⇒さる‐がく【猿楽・申楽】
さるがく‐ほうし【猿楽法師】‥ホフ‥🔗⭐🔉
さるがく‐ほうし【猿楽法師】‥ホフ‥
猿楽に従事する僧形の芸人。
⇒さる‐がく【猿楽・申楽】
さる‐かけ【猿懸】🔗⭐🔉
さる‐かけ【猿懸】
肩車かたぐるまのこと。
さる‐がしこ・し【猿賢し】🔗⭐🔉
さる‐がしこ・し【猿賢し】
〔形ク〕
わるがしこい。都鄙問答「―・き者は詫び人より礼銀を密々にうけとり」
さるかに‐かっせん【猿蟹合戦】🔗⭐🔉
さるかに‐かっせん【猿蟹合戦】
昔話の一つ。成立は室町末期か。猿の柿の種と自分の握り飯とを交換した蟹は柿の種をまく。柿の木に実を結ぶと猿は親切ごかしに樹上に登って、熟したものは自分で食べ、渋柿を投下して蟹を殺す。蟹の子は悲しみ怒って、臼・杵・蜂・栗(卵)の助けで仇を討つという筋。
さる‐がみ【猿神】🔗⭐🔉
さる‐がみ【猿神】
猿を神あるいはその眷族けんぞくとして祀るもの。山王日吉ひえ神社のお使いと信ぜられ、広く山の神の姿とされている。
さる‐が‐もち【猿が餅】🔗⭐🔉
さる‐が‐もち【猿が餅】
猿が、片方の手で銭を渡し、もう一方の手で品物をうけとるように、「即座に」「右から左に」という意。一方から得たものを手うつしに他方に与えるようなことのたとえ。「猿の餅買うよう」ともいう。東海道中膝栗毛4「ひろふたとおもひし銭は―右からひだりの酒にとられた」
さる‐かん【猿環】‥クワン🔗⭐🔉
さる‐かん【猿環】‥クワン
自在に回転する金物の環。釣具のよりもどしの装置の類。
さる‐ぎ【猿木】🔗⭐🔉
さる‐ぎ【猿木】
(猿は馬の病気を防ぐという俗信から、厩うまやの守護神とするのでいう)厩で馬をつなぐ木。
さる‐ぐつわ【猿轡】🔗⭐🔉
さる‐ぐつわ【猿轡】
声を立てさせないように口にかませて後頭部にくくりつけるもの。手拭てぬぐいなどを用いる。「―をかませる」
さる‐ぐま【猿隈】🔗⭐🔉
さる‐ぐま【猿隈】
歌舞伎の隈取くまどり。紅べにで額から眼のまわりを彩り、額には横に3本の筋を引き、猿の顔を表すもの。曾我狂言の朝比奈などに用いる。
さる‐げ【猿毛】🔗⭐🔉
さる‐げ【猿毛】
馬の毛色で、鼠色のもの。鼠毛。〈日葡辞書〉
さる‐ごう【猿楽・散楽】‥ガウ🔗⭐🔉
さる‐ごう【猿楽・散楽】‥ガウ
(サルガクの音便)
①⇒さるがく。宇津保物語国譲下「―せぬはなし」
②滑稽なさまをすること。おどけ。たわむれ。枕草子143「口をひき垂れて…―しかくるに」
⇒さるごう‐がま・し【猿楽がまし】
⇒さるごう‐ごと【猿楽言】
さるごう‐がま・し【猿楽がまし】‥ガウ‥🔗⭐🔉
さるごう‐がま・し【猿楽がまし】‥ガウ‥
〔形シク〕
滑稽じみている。源氏物語少女「―・しくわびしげに人わるげなるなど」
⇒さる‐ごう【猿楽・散楽】
さるごう‐ごと【猿楽言】‥ガウ‥🔗⭐🔉
さるごう‐ごと【猿楽言】‥ガウ‥
たわむれたものいい。おどけぐち。枕草子184「これはいますこしはなやぎ、―などし給ふを」
⇒さる‐ごう【猿楽・散楽】
さる‐ざけ【猿酒】🔗⭐🔉
さる‐ざけ【猿酒】
猿が木のうろまたは岩石のくぼみなどに貯えておいた木の実が、自然に発酵して酒に似た味となったもの。ましらざけ。〈[季]秋〉。(俚言集覧)
さるざとう【猿座頭】🔗⭐🔉
さるざとう【猿座頭】
狂言。座頭が花見に出て妻の挙動をあやしみ、綱で自分の帯に結び付ける。猿曳さるひきが妻と猿とを結び替えて妻をつれて逃げる。花見座頭。猿替勾当。
さるさわ‐の‐いけ【猿沢池】‥サハ‥🔗⭐🔉
さるさわ‐の‐いけ【猿沢池】‥サハ‥
奈良市興福寺南門の前、三条通を隔てて崖下にある池。周囲約340メートル。インドの獼猴びこう池を模したものという。大和物語・枕草子などに見える。
猿沢池
撮影:的場 啓

さる‐しばい【猿芝居】‥ヰ🔗⭐🔉
さる‐しばい【猿芝居】‥ヰ
①猿に衣裳・鬘かつらなどを付けて芝居のまねを演じさせる見世物。
猿芝居
②すぐ見すかされるような浅はかなたくらみ。

さる‐しばり【猿縛り】🔗⭐🔉
さる‐しばり【猿縛り】
猿をしばるように手足を一緒にぐるぐる巻きに縛ること。浄瑠璃、佐藤忠信廿日正月「―といふものに七重八重に縛り上げ」
さる‐すべり【猿滑り・百日紅・紫薇】🔗⭐🔉
さる‐すべり【猿滑り・百日紅・紫薇】
(幹の皮が滑らかなので猿もすべるの意)
①ミソハギ科の落葉高木。中国南部の原産。幹は高さ数メートル。平滑でこぶが多く、淡褐色。葉は楕円形で四稜のある枝に対生。夏から秋に紅色または白色の小花が群がり咲く。日本で庭木として古くから栽培。材は緻密で細工用。ヒャクジツコウ。サルナメリ。〈[季]夏〉。毛吹草6「山王の山の紅葉や―」(道寿)
サルスベリ(花)
撮影:関戸 勇
②ヒメシャラの別称。

さるたひこ【猿田彦】🔗⭐🔉
さるたひこ【猿田彦】
(古くはサルダビコ)日本神話で、瓊瓊杵尊ににぎのみこと降臨の際、先頭に立って道案内し、のち伊勢国五十鈴いすず川上に鎮座したという神。容貌魁偉で鼻長7咫あた、身長7尺余と伝える。俳優・衢ちまたの神ともいう。中世に至り、庚申の日にこの神を祀り、また、道祖神と結びつけた。
さる‐ぢえ【猿知恵】‥ヱ🔗⭐🔉
さる‐ぢえ【猿知恵】‥ヱ
こざかしい知恵。浅はかな知恵。「―を働かせる」
さる‐つかい【猿遣い】‥ツカヒ🔗⭐🔉
さる‐つかい【猿遣い】‥ツカヒ
(→)「猿まわし」に同じ。
さる‐つなぎ【猿繋ぎ】🔗⭐🔉
さる‐つなぎ【猿繋ぎ】
①戸・扉などのあおりどめ。
②うしろ手に縛り、木などへつなぐこと。浄瑠璃、神霊矢口渡「判官が、ぐつとしめ上げ―」
さる‐ど【猿戸】🔗⭐🔉
さる‐ど【猿戸】
①庭園の入口などに用いる簡単な作りの木戸。
猿戸
②戸じまりのために猿4を設けた戸。
③大戸に取りつけた小型の引戸。

さる‐とうじん【猿唐人】‥タウ‥🔗⭐🔉
さる‐とうじん【猿唐人】‥タウ‥
人をののしりあざけっていう語。
さるとび‐さすけ【猿飛佐助】🔗⭐🔉
さるとび‐さすけ【猿飛佐助】
戦国時代の忍術家。戸沢白雲斎に忍術を学び、真田幸村に仕えて大坂夏の陣に戦死したというが、実伝は不明。真田十勇士の一人として、その武勇伝は講談などで有名。
さる‐なし【猿梨】🔗⭐🔉
さる‐なし【猿梨】
マタタビ科の蔓性落葉低木。山地に自生し、他の樹木に絡まる。葉は広楕円形で葉柄は赤い。雌雄異株。5〜6月、白色五弁花をつける。緑黄色でやや球形の液果を結び、食用にする。シラクチヅル。書言字考節用集「山樝、サルナシ」
さる‐なめり【猿滑】🔗⭐🔉
さる‐なめり【猿滑】
サルスベリの異称。夫木和歌抄29「山のかけぢの―すべらかにても世を渡らばや」
さる‐に【猿似】🔗⭐🔉
さる‐に【猿似】
血縁のない人の容貌が互いに似かよっていること。そらに。歌舞伎、怪談月笠森「他人の―かしらないが、実に姉妹といつてもよいやうだ」
○猿に烏帽子さるにえぼし🔗⭐🔉
○猿に烏帽子さるにえぼし
その人柄にふさわしくない服装や言動のたとえ。
⇒さる【猿】
さるに‐て‐も【然るにても】
それにしても。源氏物語少女「―、かかることなむと知らせ給ひて」
⇒さる‐に【然るに】
さる‐の‐いきぎも【猿の生肝】
世界に広く分布した寓話性童話の一型。日本では特に動物形態の説明伝説としての意味を付加。治病の妙薬として猿の生肝を取りに竜王から遣わされた海月くらげが、猿をだましてつれ帰る途中、その目的をもらしたため、生肝を樹上に置き忘れたと猿にだまされて逃げられ、その罪を責められ、打たれて骨なしになったという話。海月のお使い。使者が亀になっている古い形もある。
さる‐の‐こしかけ【猿の腰掛・胡孫眼】
担子菌類サルノコシカケ科に属する木質のきのこ。樹幹に半円形または疣いぼ状で棚状に生え、厚くて堅い。上面は褐色、同心円状の紋を具え、下面は白色。木材を腐朽させる害菌。細工物を作る。
さるのこしかけ

さる‐の‐いきぎも【猿の生肝】🔗⭐🔉
さる‐の‐いきぎも【猿の生肝】
世界に広く分布した寓話性童話の一型。日本では特に動物形態の説明伝説としての意味を付加。治病の妙薬として猿の生肝を取りに竜王から遣わされた海月くらげが、猿をだましてつれ帰る途中、その目的をもらしたため、生肝を樹上に置き忘れたと猿にだまされて逃げられ、その罪を責められ、打たれて骨なしになったという話。海月のお使い。使者が亀になっている古い形もある。
○猿の尻笑いさるのしりわらい🔗⭐🔉
○猿の尻笑いさるのしりわらい
(猿が自分の赤い尻に気づかないように)自分の欠点を省みずに他人を笑うこと。浮世草子、御前義経記「我を忘るるなど―ぞかし」
⇒さる【猿】
○猿の人真似さるのひとまね🔗⭐🔉
○猿の人真似さるのひとまね
よく考えないで、みだりに他人の所作を真似るものをあざけっていう語。
⇒さる【猿】
さる‐のぼり【猿幟】
括猿くくりざるをつけた幟。祭礼などの時に立てた。
さる‐は【然るは】
〔接続〕
①上の文をうけて、それについて更に説明を加えるのに用いる。そうあるのは。それは。源氏物語玉鬘「このくる人も恥かしげもなし。いたくかいひそめて、かたみに心づかひしたり。―、かの世と共に恋ひ泣く右近なりけり」
②そうではあるが。しかし。
㋐上の文と矛盾する内容の文を導き出すのに用いる。源氏物語賢木「委しういひつづけむに事事しきさまなれば漏らしてけるなめり。―、かやうの折こそ、をかしき歌など出でくるやうもあれ、さうざうしや」
㋑逆接の助詞と対応して、矛盾した二つの句を結ぶのに用いる。もっとも。源氏物語槿「―いといたう過ぐし給へど、御位の程にはあはざめり」
サルパ【salpa】
サルパ目サルパ亜目の尾索類の総称。海の表層を浮遊。体は透明で樽状、長さ数センチメートル。筋肉の束が樽のたがのように配列するが、ウミタル類のように完全な環状にならず、複雑に接着している。有性と無性の時期のある世代交代を行う。
さる‐ばかま【猿袴】
労働用の袴の一種。上部をゆるく、下部をつめて縫う。雪袴と呼ぶ地方もある。
さるはし【猿橋】
山梨県大月市の町名。もと甲州街道の宿駅。この地の桂川に架かる木橋を猿橋といい、日本三奇橋の一つ。橋脚を用いず、棟と桁を何段にも重ねて、両岸の崖からせり出してかけ渡す。→三奇橋
猿橋
猿橋
撮影:山梨勝弘
サルバドル【Salvador】
①(サルヴァドル)ブラジル東部、バイア州の州都。港湾都市。植民地時代の主都であり、サトウキビの積出し港として繁栄。旧称バイア。歴史地区は世界遺産。人口263万2千(2003)。
サルバドル(1)
提供:JTBフォト
サルバドル(2)
提供:JTBフォト
②⇒エル‐サルバドル
サルバルサン【Salvarsan ドイツ】
梅毒の化学療法剤として1910年P.エールリッヒと秦はた佐八郎が合成したアルセノベンゼンの誘導体。合成試験番号に因んで606号とも呼ばれ一時ひろく用いられた。商標名。
サルビア【salvia】
シソ科の観賞用一年草。高さ約50センチメートル内外、葉は卵形。ブラジル原産で、園芸品種が多く、夏・秋、穂を成して大きい濃紅色の唇形花を開く。萼も同色。緋衣ひごろも草。また、広くはシソ科アキギリ属(学名サルビア)植物。新旧両大陸の熱帯・温帯に分布し約700種。日本の山地にもアキノタムラソウなど数種がある。外国産の数種は香料・観賞用に栽培。→セージ
サルビア
撮影:関戸 勇
さる‐ひき【猿引・猿曳】
猿まわし。〈[季]新年〉。狂言、猿座頭「これは洛外にすまひ仕る―でござる」
サルフ【薩爾滸】
中国遼寧省撫順東方の蘇子河と渾河の合流地点にある山。1619年明の大軍がこの地で清の太祖ヌルハチと戦い大敗し、清軍の遼東進出のきっかけとなった。
サルファイト‐パルプ【sulfite pulp】
(→)亜硫酸パルプ。
サルファ‐ざい【サルファ剤】
(sulfa drug)スルホンアミド剤およびスルホン酸基を持った化学療法剤の総称。細菌感染症・ハンセン病の治療に用いられた。最近はST合剤(スルファメトキサゾールとトリメトプリムの合剤)がよく使われる。スルファ剤。
サルファダイアジン【sulfadiazine】
スルホンアミド剤の一つ。白色または微黄結晶性粉末。肺炎・淋菌感染症・化膿症などの細菌性疾患に有効。
サルベージ【salvage】
①海難救助。
②沈没船などの引上げ作業。「―船」
さる‐べし【然るべし】
①そうあって当然である。源氏物語桐壺「さるべきついでもありなむ」
②そういう因縁である。増鏡「さるべくて身の失すべき時にこそあんなれ」
ざる‐ほう【笊法】‥ハフ
ざるの目のように粗くて、抜け道の多い不備な法律。
さるぼう‐がい
フネガイ科の二枚貝。海産でアカガイに似るが、殻長7センチメートルほどのやや小形で、殻の放射肋の数が30前後と少ない。東京湾以南に産する。食用。アマモが生える浅海の砂泥底に多いので、モガイ(藻貝)とも呼ばれる。サルボウ。サルボオ。
さるぼうがい
さる‐ぼお【猿頬】‥ボホ
①猿が食物を頬のうちにつめこんで貯えるところ。ほおぶくろ。
②武具の一種。頬と頤あごとにあてる鉄面。→頬当ほおあて。
③(江戸方言)片手桶。浮世風呂4「夏は―をつけて随意きままに汲ませる」
④サルボウガイのこと。
⇒さるぼお‐てんじょう【猿頬天井】
⇒さるぼお‐めん【猿頬面】
さるぼお‐てんじょう【猿頬天井】‥ボホ‥ジヤウ
竿縁さおぶちに猿頬面をつけた天井。普通の竿縁天井より上等なもの。
⇒さる‐ぼお【猿頬】
さるぼお‐めん【猿頬面】‥ボホ‥
〔建〕切面きりめんの一種。45度以上の角度で猿の頬のように面取りするもの。竿縁などに用いる。えてぼおめん。
猿頬面
⇒さる‐ぼお【猿頬】
さる‐ほど‐に【然る程に】
〔接続〕
前を受け、さらに改めて説き起こすのに用いる語。そうこうしているうちに。また、発語として用いる。さて。ところで。平家物語2「―鬼界が島の流人共」
さる‐ぼぼ【猿ぼぼ】
這子ほうこの一種。赤い布で作り、中に綿を詰めた人形。岐阜県高山の郷土玩具。
さるまい‐ごし【猿舞腰】‥マヒ‥
猿の踊るような腰つき。へっぴりごし。東海道名所記「調子もなく梢にさわたる―になり」
さる‐まじ【然るまじ】
たいしたことがない。適当でない。枕草子262「さるまじき人のもとにあまりかしこまりたるもげにわろき事なり」
さる‐また【猿股】
男子が用いる腰や股をおおう短いももひき。さるももひき。西洋褌ふんどし。「―をはく」
さるまつ【猿松】
①猿をののしっていう語。浄瑠璃、ひらかな盛衰記「こりや―」
②腕白小僧。悪がしこい子供。日本永代蔵6「わらべすかしの―の風車をするなど」
③さしで口をきく人をののしっていう。また、一般に人をののしる語。人情本、春色辰巳園「いらざるお世話の―だ」
さる‐まなこ【猿眼】
猿のように大きくくぼんだ眼。また、猿のように赤い眼。狂言、縄綯なわない「先ず目は―、鼻は高梁鼻」
さる‐まね【猿真似】
猿が人間の動作をまねるように、本質を理解せずに、うわべだけまねること。むやみに他人のまねをすることを軽蔑していう。
さる‐まま‐には【然る儘には】
それにつけては。平家物語灌頂「―憂かりし浪の上、船の中の御すまひも今は恋しうぞおぼしめす」
さるまる‐だゆう【猿丸大夫】‥ダイフ
三十六歌仙の一人。平安初期頃の人か。古今集真名序に見え、伝説的人物。
さるまろ【猿丸】
猿の異称。今昔物語集26「舅具して―どもを前に追ひ立てて行きて」
さる‐まわし【猿回し】‥マハシ
猿に種々の芸をさせ、見物客から金銭を貰い受けるもの。大道芸として行われ、また、縁起物として多く正月に門付けして回った。猿は馬の病気を防ぐという俗信から、大名屋敷では厩うまやで舞わせた。さるつかい。さるひき。〈[季]新年〉。幸田露伴、天うつ浪「つまり妾わたしを―の猿にして、自分が食べようつていふ腹なんですよ」
さるみの【猿蓑】
(巻頭の芭蕉の句「初しぐれ猿も小蓑をほしげなり」による命名)俳諧集。6巻2冊。去来・凡兆の共編。1691年(元禄4)刊。発句・連句のほか「幻住庵記」などを収め、円熟期の蕉風を示す。芭蕉七部集の一つ。猿蓑集。
→文献資料[猿蓑]
ざる‐みみ【笊耳】
(笊は目があらくて水などがもるからいう)聞いたことを忘れやすいこと。また、そのような人。かごみみ。
さる‐め【猿女】
古代、縫殿寮に属して、大嘗だいじょう祭・鎮魂祭での神楽かぐらの舞や天皇の前行などに奉仕した女官。
さる‐め【猿目】
ひそかに他人の様子をうかがう目つき。
さる‐めん【猿面】
①猿の面貌。
②猿の顔にかたどった仮面。猿頬さるぼお・半首はつぶりの類。
⇒さるめん‐かじゃ【猿面冠者】
さるめん‐かじゃ【猿面冠者】‥クワ‥
(猿の顔に似ている若者の意)木下藤吉郎(豊臣秀吉)のあだ名。
⇒さる‐めん【猿面】







さる‐のぼり【猿幟】🔗⭐🔉
さる‐のぼり【猿幟】
括猿くくりざるをつけた幟。祭礼などの時に立てた。
さる‐ばかま【猿袴】🔗⭐🔉
さる‐ばかま【猿袴】
労働用の袴の一種。上部をゆるく、下部をつめて縫う。雪袴と呼ぶ地方もある。
さるはし【猿橋】🔗⭐🔉
さるはし【猿橋】
山梨県大月市の町名。もと甲州街道の宿駅。この地の桂川に架かる木橋を猿橋といい、日本三奇橋の一つ。橋脚を用いず、棟と桁を何段にも重ねて、両岸の崖からせり出してかけ渡す。→三奇橋
猿橋
猿橋
撮影:山梨勝弘


さる‐ひき【猿引・猿曳】🔗⭐🔉
さる‐ひき【猿引・猿曳】
猿まわし。〈[季]新年〉。狂言、猿座頭「これは洛外にすまひ仕る―でござる」
さる‐ぼお【猿頬】‥ボホ🔗⭐🔉
さる‐ぼお【猿頬】‥ボホ
①猿が食物を頬のうちにつめこんで貯えるところ。ほおぶくろ。
②武具の一種。頬と頤あごとにあてる鉄面。→頬当ほおあて。
③(江戸方言)片手桶。浮世風呂4「夏は―をつけて随意きままに汲ませる」
④サルボウガイのこと。
⇒さるぼお‐てんじょう【猿頬天井】
⇒さるぼお‐めん【猿頬面】
さるぼお‐てんじょう【猿頬天井】‥ボホ‥ジヤウ🔗⭐🔉
さるぼお‐てんじょう【猿頬天井】‥ボホ‥ジヤウ
竿縁さおぶちに猿頬面をつけた天井。普通の竿縁天井より上等なもの。
⇒さる‐ぼお【猿頬】
さるぼお‐めん【猿頬面】‥ボホ‥🔗⭐🔉
さるぼお‐めん【猿頬面】‥ボホ‥
〔建〕切面きりめんの一種。45度以上の角度で猿の頬のように面取りするもの。竿縁などに用いる。えてぼおめん。
猿頬面
⇒さる‐ぼお【猿頬】

さる‐ぼぼ【猿ぼぼ】🔗⭐🔉
さる‐ぼぼ【猿ぼぼ】
這子ほうこの一種。赤い布で作り、中に綿を詰めた人形。岐阜県高山の郷土玩具。
さるまい‐ごし【猿舞腰】‥マヒ‥🔗⭐🔉
さるまい‐ごし【猿舞腰】‥マヒ‥
猿の踊るような腰つき。へっぴりごし。東海道名所記「調子もなく梢にさわたる―になり」
さる‐また【猿股】🔗⭐🔉
さる‐また【猿股】
男子が用いる腰や股をおおう短いももひき。さるももひき。西洋褌ふんどし。「―をはく」
さるまつ【猿松】🔗⭐🔉
さるまつ【猿松】
①猿をののしっていう語。浄瑠璃、ひらかな盛衰記「こりや―」
②腕白小僧。悪がしこい子供。日本永代蔵6「わらべすかしの―の風車をするなど」
③さしで口をきく人をののしっていう。また、一般に人をののしる語。人情本、春色辰巳園「いらざるお世話の―だ」
さる‐まなこ【猿眼】🔗⭐🔉
さる‐まなこ【猿眼】
猿のように大きくくぼんだ眼。また、猿のように赤い眼。狂言、縄綯なわない「先ず目は―、鼻は高梁鼻」
さる‐まね【猿真似】🔗⭐🔉
さる‐まね【猿真似】
猿が人間の動作をまねるように、本質を理解せずに、うわべだけまねること。むやみに他人のまねをすることを軽蔑していう。
さるまる‐だゆう【猿丸大夫】‥ダイフ🔗⭐🔉
さるまる‐だゆう【猿丸大夫】‥ダイフ
三十六歌仙の一人。平安初期頃の人か。古今集真名序に見え、伝説的人物。
さるまろ【猿丸】🔗⭐🔉
さるまろ【猿丸】
猿の異称。今昔物語集26「舅具して―どもを前に追ひ立てて行きて」
さる‐まわし【猿回し】‥マハシ🔗⭐🔉
さる‐まわし【猿回し】‥マハシ
猿に種々の芸をさせ、見物客から金銭を貰い受けるもの。大道芸として行われ、また、縁起物として多く正月に門付けして回った。猿は馬の病気を防ぐという俗信から、大名屋敷では厩うまやで舞わせた。さるつかい。さるひき。〈[季]新年〉。幸田露伴、天うつ浪「つまり妾わたしを―の猿にして、自分が食べようつていふ腹なんですよ」
さるみの【猿蓑】🔗⭐🔉
さるみの【猿蓑】
(巻頭の芭蕉の句「初しぐれ猿も小蓑をほしげなり」による命名)俳諧集。6巻2冊。去来・凡兆の共編。1691年(元禄4)刊。発句・連句のほか「幻住庵記」などを収め、円熟期の蕉風を示す。芭蕉七部集の一つ。猿蓑集。
→文献資料[猿蓑]
さる‐め【猿女】🔗⭐🔉
さる‐め【猿女】
古代、縫殿寮に属して、大嘗だいじょう祭・鎮魂祭での神楽かぐらの舞や天皇の前行などに奉仕した女官。
さる‐め【猿目】🔗⭐🔉
さる‐め【猿目】
ひそかに他人の様子をうかがう目つき。
さる‐めん【猿面】🔗⭐🔉
さる‐めん【猿面】
①猿の面貌。
②猿の顔にかたどった仮面。猿頬さるぼお・半首はつぶりの類。
⇒さるめん‐かじゃ【猿面冠者】
さるめん‐かじゃ【猿面冠者】‥クワ‥🔗⭐🔉
さるめん‐かじゃ【猿面冠者】‥クワ‥
(猿の顔に似ている若者の意)木下藤吉郎(豊臣秀吉)のあだ名。
⇒さる‐めん【猿面】
○猿も木から落ちるさるもきからおちる
その道に長じた人でも、時には失敗することがあるというたとえ。「弘法にも筆のあやまり」に同趣旨。
⇒さる【猿】
○猿も木から落ちるさるもきからおちる🔗⭐🔉
○猿も木から落ちるさるもきからおちる
その道に長じた人でも、時には失敗することがあるというたとえ。「弘法にも筆のあやまり」に同趣旨。
⇒さる【猿】
サルモネラ【salmonella】
グラム陰性で芽胞をつくらず、鞭毛を持ち、好気性または条件により嫌気性の桿菌。ヒトに急性胃腸炎(食中毒)を起こす腸炎菌・ネズミチフス菌やチフス様疾患を起こすチフス菌・パラチフス菌をはじめ、ヒトに病原性を示さない菌など2000種類以上の血清型菌を含む。アメリカの獣医サーモン(D. E. Salmon1850〜1914)の名に因む。
さる‐もの【然る者・然る物】
①しかるべきもの。そのようなもの。枕草子3「例はさしも―目近からぬ所に」
②もっともであること。その通りであること。徒然草「人の仰せられしこそげに―なれ」
③相当な者。源平盛衰記33「尾形三郎と言ふ、―の末にて」
④ぬけめのない者。したたか者。「敵も―」
⑤或る人。なにがし。
⇒さるもの‐にて【然るものにて】
さるもの‐にて【然るものにて】
①それはもとより。いうまでもなく。枕草子104「殿をば―、上の御宿世すくせこそいとめでたけれ」
②一応もっともだが、それはそれとして。徒然草「それも―今ひときは心も浮き立つものは」
⇒さる‐もの【然る者・然る物】
さる‐ももひき【猿股引】🔗⭐🔉
さる‐ももひき【猿股引】
猿股さるまたの別名。守貞漫稿「旅行の半股引…江戸は―といふ」
さるわか【猿若】🔗⭐🔉
さるわか【猿若】
①歌舞伎の役柄。阿国おくに歌舞伎の時代に道化どうけた滑稽を演じた者の名に起こり、道化役の意に用いる。
②猿若1を主人公とした能狂言式の所作事しょさごと。猿若座(中村座)の家狂言として伝えられたものが残り、歌舞伎最古の現存脚本という。
猿若
③歌舞伎の猿若の滑稽なまねをして歩く乞食芸人。
④猿若町大芝居の略。→猿若町。
⇒さるわか‐ざ【猿若座】
⇒さるわか‐ちょう【猿若町】

さるわか‐ざ【猿若座】🔗⭐🔉
さるわか‐ちょう【猿若町】‥チヤウ🔗⭐🔉
さるわか‐ちょう【猿若町】‥チヤウ
東京都台東区の旧町名。水野越前守の天保の改革の際、風俗取締りのために、江戸市中に分散していた芝居類の興行物を浅草聖天町の一郭に集合させて名づけた芝居町。3区分して一丁目(中村座)・二丁目(市村座)・三丁目(森田座)と称した。明治以後1966年まで町名だけ残る。
⇒さるわか【猿若】
まし【猿】🔗⭐🔉
まし【猿】
さる。ましら。紫式部集「―の木の葉の中よりいと多く出できたれば」
まし‐こ【猿子】🔗⭐🔉
まし‐こ【猿子】
①(→)「まし(猿)」に同じ。
②スズメ目アトリ科の鳥のうち羽色が赤い種類の総称。大きさ・形ともにスズメに似る。羽毛は暗紅色で美しい。北地に多い。オオマシコ・ベニマシコなど。マシコドリ。〈[季]秋〉
オオマシコ
撮影:小宮輝之
ギンザンマシコ
撮影:小宮輝之
ベニマシコ
提供:東京動物園協会
⇒ましこ‐どり【猿子鳥】



ましこ‐どり【猿子鳥】🔗⭐🔉
ましら【猿】🔗⭐🔉
ましら【猿】
(一説にマサ(優)ルの転)サルの異称。まし。古今和歌集雑体「わびしらに―ななきそ」
[漢]猿🔗⭐🔉
猿 字形
筆順
〔犬(犭)部10画/13画/常用/1778・316E〕
〔音〕エン〈ヱン〉(漢)
〔訓〕さる・ましら
[意味]
獣の名。さる。「犬猿の仲」「猿臂えんぴ・野猿・類人猿・意馬心猿」
[解字]
形声。「犬」+音符「袁」(=爰)。本字は[猨]。[
]は異体字。
[難読]
猿麻桛さるおがせ



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