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ぜ‐く【絶句】🔗🔉

ぜ‐く絶句】 ゼックの促音ツを表記しない形。源氏物語少女「ただの人は、おとどを始め奉りて、―作りて」

ぜつ【絶】🔗🔉

ぜつ】 ①はなはだしいさま。「―不調」 ②漢詩の絶句の略。

ぜつ‐い【絶異】🔗🔉

ぜつ‐い絶異】 他にぬきんでてすぐれていること。

ぜつ‐いき【絶域】‥ヰキ🔗🔉

ぜつ‐いき絶域‥ヰキ 遠く離れた土地。遠い外国。

ぜつ‐えん【絶遠】‥ヱン🔗🔉

ぜつ‐えん絶遠‥ヱン きわめて遠いこと。はるかにかけはなれていること。

ぜつ‐えん【絶縁】🔗🔉

ぜつ‐えん絶縁】 ①縁をきること。関係を絶つこと。「―状」 ②〔理〕導体間に絶縁体を挿入して、電気または熱の伝導を断つこと。 ⇒ぜつえん‐ざいりょう【絶縁材料】 ⇒ぜつえん‐せん【絶縁線】 ⇒ぜつえん‐たい【絶縁体】 ⇒ぜつえん‐ていこう【絶縁抵抗】 ⇒ぜつえん‐とりょう【絶縁塗料】 ⇒ぜつえん‐ゆ【絶縁油】

ぜつえん‐ざいりょう【絶縁材料】‥レウ🔗🔉

ぜつえん‐ざいりょう絶縁材料‥レウ 導体を絶縁するために使用する物質。空気・紙・ガラス・プラスチック・磁器・雲母・油・ワニスなど。 ⇒ぜつ‐えん【絶縁】

ぜつえん‐せん【絶縁線】🔗🔉

ぜつえん‐せん絶縁線】 絶縁体で覆った電線。 ⇒ぜつ‐えん【絶縁】

ぜつえん‐たい【絶縁体】🔗🔉

ぜつえん‐たい絶縁体】 電気または熱が極めて流れにくい物体。雲母やガラスなど。 ⇒ぜつ‐えん【絶縁】

ぜつえん‐ていこう【絶縁抵抗】‥カウ🔗🔉

ぜつえん‐ていこう絶縁抵抗‥カウ 絶縁された2導体間の電気抵抗。絶縁程度の良否を示す。 ⇒ぜつ‐えん【絶縁】

ぜつえん‐とりょう【絶縁塗料】‥レウ🔗🔉

ぜつえん‐とりょう絶縁塗料‥レウ 電気絶縁性のある塗料。併せて耐熱性、たわみに強いことなどが求められる。導線の表面やコイルの間隙などに用いる。 ⇒ぜつ‐えん【絶縁】

ぜつえん‐ゆ【絶縁油】🔗🔉

ぜつえん‐ゆ絶縁油】 電気機械・器具の絶縁材料とする精製油。主として鉱物性の油を使用。 ⇒ぜつ‐えん【絶縁】

ぜっ‐か【絶佳】🔗🔉

ぜっ‐か絶佳】 すぐれてよいこと。すぐれて美しいこと。「風光―」

ぜっ‐か【絶家】🔗🔉

ぜっ‐か絶家⇒ぜっけ

ぜっ‐かい【絶海】🔗🔉

ぜっ‐かい絶海】 遠く陸地を離れた海。「―の孤島」

ぜつ‐がい【絶崖】🔗🔉

ぜつ‐がい絶崖】 きりたったようにそびえる岸。きりぎし。がけ。

ぜっかい‐ちゅうしん【絶海中津】🔗🔉

ぜっかい‐ちゅうしん絶海中津】 室町前期の臨済宗の僧。京都五山の学僧。土佐の人。夢窓疎石に師事。1368年(応安1)入明にゅうみん。詩は雄渾荘重で、義堂周信と並称。詩文集「蕉堅藁」のほか「絶海和尚語録」がある。(1336〜1405) ○切匙で腹を切るせっかいではらをきる 不可能なことのたとえ。 ⇒せっ‐かい【狭匙・切匙】

ぜつ‐がく【絶学】🔗🔉

ぜつ‐がく絶学】 ①中途で廃絶し後世に伝わらない学問。 ②勉学をやめること。〈日葡辞書〉

ぜっ‐き【絶奇】🔗🔉

ぜっ‐き絶奇】 甚だめずらしいこと。奇絶。

ぜつ‐ぎ【絶技】🔗🔉

ぜつ‐ぎ絶技】 極めてすぐれた技術。はなれわざ。

ぜっ‐きょう【絶叫】‥ケウ🔗🔉

ぜっ‐きょう絶叫‥ケウ 声の限り叫ぶこと。また、その叫び。

ぜっ‐きょう【絶境】‥キヤウ🔗🔉

ぜっ‐きょう絶境‥キヤウ 人里はなれた土地。

ぜっ‐く【絶句】🔗🔉

ぜっ‐く絶句】 ①漢詩形の一つ。4句から成る。1句が五言または七言からなる(まれに六言のものもある)。六朝の民歌に源を発し、唐初に確立、盛唐に至って盛行。 ②話の途中で言葉に詰まること。演劇の台詞せりふや演説・誦読などで、中途でつかえて言句の出ないこと。「突然の知らせに―する」

ぜつ‐ぐん【絶群】🔗🔉

ぜつ‐ぐん絶群】 多くのものの中でとりわけすぐれていること。抜群。

ぜっ‐け【絶家】🔗🔉

ぜっ‐け絶家】 相続者がないために家系が絶えること。また、その家。ぜっか。

ぜっ‐けい【絶景】🔗🔉

ぜっ‐けい絶景】 すぐれた景色。「―かな、―かな」

ぜっ‐けん【絶険】🔗🔉

ぜっ‐けん絶険】 きわめてけわしいこと。

ぜつ‐げん【絶弦・絶絃】🔗🔉

ぜつ‐げん絶弦・絶絃】 [呂氏春秋本味](「断琴の交わり」の故事から)知己に死別すること。その悲しみ。伯牙絶弦。

ぜっ‐こ【絶戸】🔗🔉

ぜっ‐こ絶戸】 律令制で、戸主が死亡してその家をつぐべき者がない家。ぜっけ。 ⇒ぜっこ‐でん【絶戸田】

ぜつ‐ご【絶後】🔗🔉

ぜつ‐ご絶後】 ①この後にまたと同じ例がないと思われること。「空前―」 ②息がたえた後。「―に蘇よみがえる」

ぜっ‐こう【絶交】‥カウ🔗🔉

ぜっ‐こう絶交‥カウ 仲たがいをして交際を絶つこと。「親友と―する」

ぜっ‐こう【絶好】‥カウ🔗🔉

ぜっ‐こう絶好‥カウ ある事をするのに極めて都合がよいこと。「―の遠足日和」「―の機会」

ぜっ‐こうちょう【絶好調】‥カウテウ🔗🔉

ぜっ‐こうちょう絶好調‥カウテウ この上なく好調であること。「―を維持する」

ぜっこ‐でん【絶戸田】🔗🔉

ぜっこ‐でん絶戸田】 死亡によって戸口の絶えた口分田くぶんでん。のちには在地の有力者の隠田となることもあった。 ⇒ぜっ‐こ【絶戸】

ぜっ‐さん【絶賛・絶讃】🔗🔉

ぜっ‐さん絶賛・絶讃】 この上なくほめること。絶大の讃美。「―を博す」

ぜっ‐しゅう【絶秀】‥シウ🔗🔉

ぜっ‐しゅう絶秀‥シウ 極めてすぐれていること。

ぜっ‐しょ【絶所】🔗🔉

ぜっ‐しょ絶所】 高い崖などがそびえて道路の絶えたところ。

ぜっ‐しょう【絶笑】‥セウ🔗🔉

ぜっ‐しょう絶笑‥セウ おおわらいすること。大笑。

ぜっ‐しょう【絶唱】‥シヤウ🔗🔉

ぜっ‐しょう絶唱‥シヤウ ①極めてすぐれた詩や歌。「和泉式部の―」 ②声をかぎりに感情をこめて歌うこと。

ぜっ‐しょう【絶勝】🔗🔉

ぜっ‐しょう絶勝】 ①極めてすぐれていること。 ②地勢や景色の極めてすぐれた地。

ぜっ‐しょく【絶色】🔗🔉

ぜっ‐しょく絶色】 すぐれてよい容色。類のない容色。

ぜっ‐しょく【絶食】🔗🔉

ぜっ‐しょく絶食】 食物を絶つこと。食物を体内に入れないこと。断食だんじき。「胃の検査のため―する」 ⇒ぜっしょく‐りょうほう【絶食療法】

ぜっしょく‐りょうほう【絶食療法】‥レウハフ🔗🔉

ぜっしょく‐りょうほう絶食療法‥レウハフ 食を絶って胃病などを治療する方法。飢餓療法。断食療法。 ⇒ぜっ‐しょく【絶食】

ぜつ‐じん【絶尽】🔗🔉

ぜつ‐じん絶尽】 絶えつきること。たやしつくすこと。絶滅。

ぜつ‐じん【絶塵】‥ヂン🔗🔉

ぜつ‐じん絶塵‥ヂン [荘子田子方「夫子奔逸絶塵すれば、而すなわち回や後に瞠若たり」](走ることがきわめて速く、ちり一つたてない意)塵外に超然としていること。俗世間との縁を絶つこと。塵ちりを絶つ。

ぜっ・する【絶する】🔗🔉

ぜっ・する絶する】 〔自サ変〕[文]絶す(サ変) ①絶える。つきる。 ②はるかにこえる。かけはなれる。「言語に―・する」「想像を―・する」

ぜっ‐せい【絶世】🔗🔉

ぜっ‐せい絶世】 世に比較するもののないこと。並はずれていること。「―の美人」

ぜっ‐そく【絶息】🔗🔉

ぜっ‐そく絶息】 ①息のたえること。絶命。 ②たえやむこと。

ぜつ‐ぞく【絶俗】🔗🔉

ぜつ‐ぞく絶俗】 ①俗事からかけはなれて関係しないこと。 ②凡俗よりすぐれまさること。脱俗。

ぜっ‐たい【絶対】🔗🔉

ぜっ‐たい絶対】 ①他に並ぶもののないこと。他との比較・対立を絶していること。一切他から制限・拘束されないこと。「―の地位を保つ」「―の真理」 ②決して。断じて。どんなことがあっても必ず。「―間違いはない」「―に許さない」 ③〔哲〕(the absoluteの訳語)(→)絶対者に同じ。↔相対。 ⇒ぜったい‐あんせい【絶対安静】 ⇒ぜったい‐あんてい‐たすう【絶対安定多数】 ⇒ぜったい‐おんがく【絶対音楽】 ⇒ぜったい‐おんかん【絶対音感】 ⇒ぜったい‐おんど【絶対温度】 ⇒ぜったい‐がいねん【絶対概念】 ⇒ぜったい‐くんしゅせいたい【絶対君主政体】 ⇒ぜったい‐けいご【絶対敬語】 ⇒ぜったい‐けん【絶対権】 ⇒ぜったい‐し【絶対視】 ⇒ぜったい‐しつど【絶対湿度】 ⇒ぜったい‐しゃ【絶対者】 ⇒ぜったい‐しゅぎ【絶対主義】 ⇒ぜったい‐じょうしょう‐げんど【絶対上昇限度】 ⇒ぜったい‐せいしん【絶対精神】 ⇒ぜったい‐たすう【絶対多数】 ⇒ぜったい‐たんいけい【絶対単位系】 ⇒ぜったい‐ち【絶対知】 ⇒ぜったい‐ち【絶対値】 ⇒ぜったい‐てき【絶対的】 ⇒ぜったいてき‐かんねんろん【絶対的観念論】 ⇒ぜったいてき‐じょうよかち【絶対的剰余価値】 ⇒ぜったいてき‐ひていせい【絶対的否定性】 ⇒ぜったい‐とうきゅう【絶対等級】 ⇒ぜったい‐に【絶対に】 ⇒ぜったい‐ねんだい【絶対年代】 ⇒ぜったい‐ひょうか【絶対評価】 ⇒ぜったい‐りょう【絶対量】 ⇒ぜったい‐れいど【絶対零度】

ぜったい‐あんせい【絶対安静】🔗🔉

ぜったい‐あんせい絶対安静】 重篤の人が、見舞客との面会も断り安静に寝ていること。 ⇒ぜっ‐たい【絶対】

ぜったい‐あんてい‐たすう【絶対安定多数】🔗🔉

ぜったい‐あんてい‐たすう絶対安定多数】 衆議院の常任委員会の委員長を独占したうえで、各委員会の委員数でも過半数を占めるのに必要な議席数。 ⇒ぜっ‐たい【絶対】

ぜったい‐おんがく【絶対音楽】🔗🔉

ぜったい‐おんがく絶対音楽】 文学的内容・絵画的描写など音楽外の観念や表象と直接結びついた標題音楽に対し、純粋に音の構築物として作曲された音楽。19世紀に提示された概念。純粋音楽。絶対楽。 ⇒ぜっ‐たい【絶対】

ぜったい‐おんかん【絶対音感】🔗🔉

ぜったい‐おんかん絶対音感】 音の絶対音高を認知識別する能力。↔相対音感。 ⇒ぜっ‐たい【絶対】

ぜったい‐おんど【絶対温度】‥ヲン‥🔗🔉

ぜったい‐おんど絶対温度‥ヲン‥ 原子・分子の熱運動が全くなくなり、完全に静止すると考えられる温度を最低の0度、水の三重点を273.16度と定め、目盛間隔はセ氏のそれと同じにとった温度目盛。ケルヴィンがはじめて導入した。数値の後にK(ケルビン)をつけて表す。セ氏度、絶対温度の間には、 Tt+273.15 の関係がある。ケルヴィン温度。熱力学的温度。→三重点⇒ぜっ‐たい【絶対】

ぜったい‐がいねん【絶対概念】🔗🔉

ぜったい‐がいねん絶対概念】 それ自体で独立的に意味の明らかな概念。家・人など。他の概念と関連させて初めて明らかとなる男・女などの相対概念に対立する。ただし、概念はその性質上相対的であるから、両者の区別は比較上のものである。 ⇒ぜっ‐たい【絶対】

ぜったい‐くんしゅせいたい【絶対君主政体】🔗🔉

ぜったい‐くんしゅせいたい絶対君主政体】 絶対主義1による君主政体。 ⇒ぜっ‐たい【絶対】

ぜったい‐けいご【絶対敬語】🔗🔉

ぜったい‐けいご絶対敬語】 ある人に対しては、当人を含め誰からも、どの場面でも、一定の敬語が用いられるという敬語の用法。日本語では、古く、神や天皇に使われたとされる。朝鮮語の敬語は絶対敬語の一種。 ⇒ぜっ‐たい【絶対】

ぜったい‐けん【絶対権】🔗🔉

ぜったい‐けん絶対権】 〔法〕債権のように特定人(債務者)に対してしか主張しえない権利とは異なり、所有権や人格権のように天下万人に対して主張しうる権利。対世権。↔相対権。 ⇒ぜっ‐たい【絶対】

ぜったい‐し【絶対視】🔗🔉

ぜったい‐し絶対視】 比類なく隔絶したものとみなすこと。「調査結果を―する」 ⇒ぜっ‐たい【絶対】

ぜったい‐しつど【絶対湿度】🔗🔉

ぜったい‐しつど絶対湿度「湿度」参照。 ⇒ぜっ‐たい【絶対】

ぜったい‐しゃ【絶対者】🔗🔉

ぜったい‐しゃ絶対者】 〔哲〕絶対的なもの。宇宙の根底として無条件・無制約・純粋・完全で、自ら独立に存在する唯一の最高存在。形而上学的にはおおむね神の観念と同一。無制約者。 ⇒ぜっ‐たい【絶対】

ぜったい‐しゅぎ【絶対主義】🔗🔉

ぜったい‐しゅぎ絶対主義】 (absolutism) ①君主に至上の権力を付与する専制的な政治形態。ヨーロッパ近世に見られ、封建的貴族領主に対する王の統一権力が成立しながら他方で身分制を保存する故に、封建制から資本主義的近代国家への過渡期に位置づけられる。 ②〔哲〕 ㋐ヘーゲルおよびその流れをくむ絶対的観念論の形而上学を指す。 ㋑絶対的な真理を認める認識論。また、絶対的な価値規準を認める立場。 ⇒ぜっ‐たい【絶対】

ぜったい‐じょうしょう‐げんど【絶対上昇限度】‥ジヤウ‥🔗🔉

ぜったい‐じょうしょう‐げんど絶対上昇限度‥ジヤウ‥ 空気中の酸素を利用する発動機による飛行機で、上昇率がゼロとなる高度。高空に昇るに従って空気密度の低下のため、出力が減少し上昇率も減少することによる。 ⇒ぜっ‐たい【絶対】

ぜったい‐せいしん【絶対精神】🔗🔉

ぜったい‐せいしん絶対精神】 (absoluter Geist ドイツ)ヘーゲル哲学の用語。人間の主観的精神が、さまざまな対立を克服し、自由な主体的意識を獲得した段階をさす。 ⇒ぜっ‐たい【絶対】

ぜったい‐ぜつめい【絶体絶命】🔗🔉

ぜったい‐ぜつめい絶体絶命】 体も命も極まるほどの、とうていのがれられない困難な場合・立場にあること。のっぴきならない場合。浮世草子、新色五巻書「来月は―、其の身を失ひ命終る月ぞかし」。「―の危機」

ぜったい‐たすう【絶対多数】🔗🔉

ぜったい‐たすう絶対多数】 (単に多いだけでなく)全体の中の過半数をこえること。 ⇒ぜっ‐たい【絶対】

ぜったい‐たんいけい【絶対単位系】‥ヰ‥🔗🔉

ぜったい‐たんいけい絶対単位系‥ヰ‥ 基本単位と組立単位とから成る単位系。国際単位系(SI)やCGS単位系など。実用的な単位系と区別して用いる。 ⇒ぜっ‐たい【絶対】

ぜったい‐ち【絶対知】🔗🔉

ぜったい‐ち絶対知】 (absolutes Wissen ドイツ)シェリングやヘーゲルの用語。主観と客観とがもはや対立せず、同一であるような最高の知識(哲学知)。 ⇒ぜっ‐たい【絶対】

ぜったい‐ち【絶対値】🔗🔉

ぜったい‐ち絶対値が実数である時、が正または零ならば自身を、が負ならば−aの絶対値といい|a|で表す。が複素数α+βiである時、複素平面で示した原点からその点までの距離、すなわち√(α+βをいう。 ⇒ぜっ‐たい【絶対】

ぜったい‐てき【絶対的】🔗🔉

ぜったい‐てき絶対的】 何物とも比較したり置き換えたりできず、また、他からどんな制約もうけないさま。「―な権力」↔相対的。 ⇒ぜっ‐たい【絶対】

ぜったいてき‐かんねんろん【絶対的観念論】‥クワン‥🔗🔉

ぜったいてき‐かんねんろん絶対的観念論‥クワン‥ (absoluter Idealismus ドイツ)シェリングは、精神の哲学としての観念論のみを立てるフィヒテに対して、自然の哲学としての実在論を対置し、精神と自然が根源的には同一であるとする自らの立場を絶対的観念論と呼んだ。ヘーゲルもカントの観念論をなお主観的として自らの立場を絶対的観念論とするが、シェリングには単に同一性の主張があるだけで論証がないとして絶対精神の弁証法を展開した。 ⇒ぜっ‐たい【絶対】

ぜったいてき‐じょうよかち【絶対的剰余価値】🔗🔉

ぜったいてき‐じょうよかち絶対的剰余価値】 剰余価値の一形態。労働時間の延長によって生産される剰余価値。↔相対的剰余価値。 ⇒ぜっ‐たい【絶対】

ぜったいてき‐ひていせい【絶対的否定性】🔗🔉

ぜったいてき‐ひていせい絶対的否定性】 〔哲〕(absolute Negativität ドイツ)弁証法において、定立をそれと同じ段階において否定する(相対否定)のではなく、定立とそれの否定(矛盾)とを共に高次の段階へ絶対的に止揚すること。否定の否定。 ⇒ぜっ‐たい【絶対】

ぜったい‐とうきゅう【絶対等級】‥キフ🔗🔉

ぜったい‐とうきゅう絶対等級‥キフ 天体を10パーセク(約33光年)の距離から見たとした時の明るさを等級で表したもの。太陽の絶対等級は4.8等。→視等級⇒ぜっ‐たい【絶対】

ぜったい‐に【絶対に】🔗🔉

ぜったい‐に絶対に】 〔副〕 どういう場合にも。断じて。決して。 ⇒ぜっ‐たい【絶対】

たえ‐い・る【絶え入る】🔗🔉

たえ‐い・る絶え入る】 〔自五〕 ①息が絶える。死ぬ。竹取物語「書きはつると―・り給ひぬ」。「―・るばかりに泣く」 ②気絶する。大鏡時平「臆病にやがて―・り給へば」

たえ‐こが・る【絶え焦る】🔗🔉

たえ‐こが・る絶え焦る】 〔自下二〕 死ぬ程こがれる。深く恋い慕う。謡曲、生田敦盛「袂に縋り―・れ泣く」

たえ‐こも・る【絶え籠る】🔗🔉

たえ‐こも・る絶え籠る】 〔自四〕 世の中との縁を絶ってひきこもる。一説に、堪え忍んでこもる。源氏物語若菜上「ただかの―・りにたる山住みを」

たえ・す【絶えす】🔗🔉

たえ・す絶えす】 [一]〔自サ変〕 絶えるようになる。絶える。万葉集14「玉藻こそ引けば―・すれあどか―・せむ」 [二]〔他四〕 絶えるようにする。絶やす。西鶴織留6「紙入れに金銀を―・さず」

たえ‐ず【絶えず】🔗🔉

たえ‐ず絶えず】 〔副〕 絶えることなく続いて。常に。いつも。「技術は―進歩している」

たえ‐だえ【絶え絶え】🔗🔉

たえ‐だえ絶え絶え】 絶えようとしてわずかに続いているさま。時々絶えるさま。とぎれとぎれ。源氏物語桐壺「―にまかで給へど」。「息も―になる」

たえだえ・し【絶え絶えし】🔗🔉

たえだえ・し絶え絶えし】 〔形シク〕 いかにも絶えそうである。撰集抄「世の中のいとど―・しさに」

たえ‐て【絶えて】🔗🔉

たえ‐て絶えて】 〔副〕 ①(下に打消の語を伴って) ㋐(途切れてから二度となくの気持)すこしも。ちっとも。全く。全然。古今和歌集「世の中に―桜のなかりせば春の心はのどけからまし」。源氏物語浮舟「わりなう問ひ給へど、その御いらへは―せず」。「―怒ることはない」 ㋑(途切れたまま)ずっと。「―久しくお目にかかりません」 ②特に。まったく。本当に。古今和歌集六帖5「まてといはば―かしこし」

たえ‐は・てる【絶え果てる】🔗🔉

たえ‐は・てる絶え果てる】 〔自下一〕[文]たえは・つ(下二) ①全く絶える。すっかり無くなる。後撰和歌集「―・つるものとは見つつささがにの糸を頼める心細さよ」 ②全く息が切れる。死んでしまう。源氏物語桐壺「夜中、打ち過ぐる程になむ―・て給ひぬるとて」

たえ‐ま【絶え間】🔗🔉

たえ‐ま絶え間】 絶えているあいだ。切れ間。「―なく雨が降る」

た・える【絶える】🔗🔉

た・える絶える】 〔自下一〕[文]た・ゆ(下二) 続いているものが途中でぷっつり切れる意。 ①途中で切れる。切れてつづかない。万葉集14「埼玉の津に居る船の風をいたみ綱は―・ゆとも言ことな―・えそね」 ②尽きる。ほろびる。万葉集17「行く水の―・ゆることなく」。「血筋が―・える」「心配が―・えない」 ③息が無くなる。気絶する。死ぬ。山家集「琴の音に涙を添へて流すかな―・えなましかばと思ふあはれに」 ④止む。交通がやむ。「人通りが―・える」 ⑤(人との)交わりが切れる。関係が切れる。伊勢物語「はかなくて―・えにけるなか、猶や忘れざりけん」

た・つ【絶つ・断つ・截つ】🔗🔉

た・つ絶つ・断つ・截つ】 〔他五〕 一本に続こうとするつながりを途中で切る意。 ①続けていたものをやめる。万葉集17「―・ちたる恋の繁きころかも」。日葡辞書「サケヲタツ」「サケ・ユヲタツ」。「食を―・つ」 ②続いていることをたやす。後拾遺和歌集「さびしさに煙をだにも―・たじとや」 ③終わらせる。亡ぼす。万葉集20「おほろかに心思ひてむなことも祖おやの名―・つな」。日葡辞書「イノチヲタツ」「ヒトノタネヲタツ」。「望みを―・つ」 ④切り放す。切断する。万葉集20「厩なる縄―・つ駒の後るがへ」。日葡辞書「ノ(箆)ヲ、また、ヤノ(矢箆)ヲタツ」。「鎖を―・つ」 ⑤(「裁つ」と書く)布を衣服にするためにきりそろえる。万葉集7「夏蔭のつまやの下に衣きぬ―・つ吾妹裏まけてわがため―・たばやや大に―・て」。日葡辞書「キルモノヲタツ」「イシャウヲタチヌウ」 ⑥さえぎる。隔てる。徒然草「此所を切れ、彼所を―・て」。「敵の退路を―・つ」「交際を―・つ」 ◇「絶」は、終わらせる、以後続かないの意味合いで使うことが多く、「断」は、切断する、さえぎる、やめるなどの場合にふつう使われる。

たや・す【絶やす】🔗🔉

たや・す絶やす】 〔他五〕 ①絶えるようにする。絶つ。曾我物語8「今よりはじめて、互ひの遺恨を―・して、親子の契たるべしとて」。「害虫を―・す」 ②なくなったままに捨てておく。きらす。「花を―・したことがない」「笑顔を―・さない」

た・ゆ【絶ゆ】🔗🔉

た・ゆ絶ゆ】 〔自下二〕 ⇒たえる(下一)

[漢]絶🔗🔉

 字形  筆順 〔糸部6画/12画/教育/3268・4064〕 [] 字形 〔糸部6画/12画〕 〔音〕ゼツ(呉) 〔訓〕える・やす・つ [意味] ①たやす。たちきる。たえる。切れる。なくなる。「絶滅・絶望・断絶・気絶・韋編いへん三絶」。やめる。「絶食・絶交・廃絶」 ②へだてる。「拒絶・謝絶」 ③かけはなれる。きわまる。「言語に絶する」「想像を絶する」「隔絶・超絶・絶海・絶頂・絶体絶命」 ④なみはずれて(すぐれて)いる。この上ない。はなはだ。「絶大・絶叫・絶好調・絶品・絶景」 ⑤「絶句」①の略。「七絶(=七言絶句)」 [解字] 形声。「糸」+「刀」+音符「卩」。糸を刀でたち切る、中断する意。 [下ツキ 哀絶・韋編三絶・隔絶・冠絶・気絶・義絶・拒絶・禁絶・懸絶・五絶・根絶・七絶・謝絶・凄絶・壮絶・卓絶・断絶・中絶・超絶・途絶・杜絶・廃絶・悶絶

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