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広辞苑の検索結果 (47)

いな【稲】🔗🔉

いな】 (イネの古形。複合語としてのみ用いられる)いね。「―穂」

いな‐い【稲井】‥ヰ🔗🔉

いな‐い稲井‥ヰ 田に引く水を溜めてある所。金葉和歌集「なはしろの水は―にまかせたり」

いながき‐たるほ【稲垣足穂】🔗🔉

いながき‐たるほ稲垣足穂】 小説家。大阪生れ。関西学院中等部卒。前衛芸術の洗礼と宇宙・器械・少年への偏愛を基盤として、モザイク風な手法でメルヘン世界を構成。著「一千一秒物語」「少年愛の美学」など。(1900〜1977) ⇒いながき【稲垣】

いながき‐ひろし【稲垣浩】🔗🔉

いながき‐ひろし稲垣浩】 映画監督。東京生れ。作「宮本武蔵」「無法松の一生」「忘れられた子等」など。脚本も多い。(1905〜1980) ⇒いながき【稲垣】

いな‐かけ【稲掛け】🔗🔉

いな‐かけ稲掛け⇒いねかけ。〈日葡辞書〉

いな‐かぶ【稲株】🔗🔉

いな‐かぶ稲株】 稲を刈ったあとの株。

いな‐がら【稲幹】🔗🔉

いな‐がら稲幹】 稲の茎。古事記「―に這ひもとほろふところづら」

いな‐ぎし【稲ぎし】🔗🔉

いな‐ぎし稲ぎし】 蝗いなごの異称。稲ぎち。

いな‐ぎとう【稲祈祷】‥タウ🔗🔉

いな‐ぎとう稲祈祷‥タウ 稲作の風水害・病虫害を除き、豊作を祈る祈祷。

いな‐くき【稲茎】🔗🔉

いな‐くき稲茎】 稲を刈り取ったあとの株。

いな‐こき【稲扱き】🔗🔉

いな‐こき稲扱き⇒いねこき

いなしび‐おし【稲株圧】🔗🔉

いなしび‐おし稲株圧】 前年の古い稲株を田の土に踏み込む作業。いなしぶおし。

いな‐つるび【稲つるび】🔗🔉

いな‐つるび稲つるび】 (「つるび」は交尾・交接の意。稲の結実期に多いからいう)いなずま。いなびかり。〈[季]秋〉。天武紀「雷電いなつるびすること甚し」

いな‐ばた【稲機】🔗🔉

いな‐ばた稲機(→)「いねかけ」に同じ。

いな‐びかり【稲光り】🔗🔉

いな‐びかり稲光り(→)「いなずま」に同じ。〈[季]秋〉

いな‐ぶら【稲ぶら】🔗🔉

いな‐ぶら稲ぶら】 イナムラの転。

いな‐や【稲屋】🔗🔉

いな‐や稲屋】 刈り稲を収納する小屋。稲部屋。毛小屋。

いなり【稲荷】🔗🔉

いなり稲荷】 (稲生いねなりの転か) ①五穀をつかさどる倉稲魂うかのみたまを祀ったもの。枕草子158「―に思ひおこしてまうでたるに」 ②(御食津神みけつかみを三狐神みけつかみと付会して、稲荷の神の使いとする俗信から)狐の俗称。 ③(狐の好物であるということから)「油揚げ」2の異称。また、稲荷鮨の略。 ④(盗人仲間の隠語)豆腐。また、あずきめし。 ⑤(芸人仲間のことば)旅芸人が町まわりの時に立てる細長い旗。 ⑥稲荷町の略。 ⇒いなり‐こう【稲荷講】 ⇒いなり‐しんこう【稲荷信仰】 ⇒いなり‐じんじゃ【稲荷神社】 ⇒いなり‐ずし【稲荷鮨】 ⇒いなり‐どりい【稲荷鳥居】 ⇒いなり‐まち【稲荷町】 ⇒いなり‐まち【稲荷待】 ⇒いなり‐まつり【稲荷祭】 ⇒いなり‐もうで【稲荷詣で】 ⇒いなり‐やま【稲荷山】 ⇒いなりやま‐こふん【稲荷山古墳】

いなり‐こう【稲荷講】‥カウ🔗🔉

いなり‐こう稲荷講‥カウ 京都の伏見稲荷大社に陰暦2月初午はつうまに参詣するための講。豊川稲荷社など各地の稲荷社に参詣するものもある。〈[季]春〉 ⇒いなり【稲荷】

いなり‐しんこう【稲荷信仰】‥カウ🔗🔉

いなり‐しんこう稲荷信仰‥カウ 稲荷神社の祭神として祀られる倉稲魂神うかのみたまのかみへの信仰。農耕神信仰から商業神・屋敷神など多岐の信仰に拡大し、全国的に広まった。伏見稲荷大社を中心とし、各地に稲荷社が勧請される。狐を神使とする。 ⇒いなり【稲荷】

いなり‐じんじゃ【稲荷神社】🔗🔉

いなり‐じんじゃ稲荷神社】 京都市伏見区稲荷山の西麓にある元官幣大社。倉稲魂神うかのみたまのかみ・佐田彦神・大宮女命おおみやのめのみことを祀る。711年(和銅4)秦公伊呂具はたのきみいろくが鎮守神として創始。全国稲荷神社の総本社。二十二社の一つ。近世以来、各種産業の守護神として一般の信仰を集めた。今は伏見稲荷大社と称す。 ⇒いなり【稲荷】

いなり‐ずし【稲荷鮨】🔗🔉

いなり‐ずし稲荷鮨】 甘煮の油揚げの中に、すし飯をつめた料理。すし飯に牛蒡ごぼう・人参などを刻んで煮たものや炒った麻の実をまぜたものもある。しのだずし。きつねずし。 ⇒いなり【稲荷】

いなり‐どりい【稲荷鳥居】‥ヰ🔗🔉

いなり‐どりい稲荷鳥居‥ヰ 鳥居の一形式。柱下に亀腹かめばら、柱頭に台輪を付したもの。明神みょうじん鳥居に似る。台輪鳥居。 ⇒いなり【稲荷】

いなり‐まち【稲荷町】🔗🔉

いなり‐まち稲荷町】 ①(楽屋に祀った稲荷明神のそばにあったところから)江戸時代、歌舞伎の立役の最下級の者のたまり部屋。 ②最下級の立役の称。ぺいぺいやくしゃ。したまわり。おした。 ⇒いなり【稲荷】

いなり‐まち【稲荷待】🔗🔉

いなり‐まち稲荷待】 稲荷の祭。いなりまつり。 ⇒いなり【稲荷】

いなり‐まつり【稲荷祭】🔗🔉

いなり‐まつり稲荷祭】 ①江戸時代、2月の初午はつうまの日の稲荷の祭。特に江戸の歌舞伎芝居の関係者が守護神として祀った。 ②京都の伏見稲荷大社の4月の中の午の日の神幸祭、5月の初卯の日の還幸祭。〈[季]春〉 ⇒いなり【稲荷】

いなり‐もうで【稲荷詣で】‥マウデ🔗🔉

いなり‐もうで稲荷詣で‥マウデ 2月の初午の日に稲荷社に参詣すること。福参り。→初午⇒いなり【稲荷】

いなり‐やま【稲荷山】🔗🔉

いなり‐やま稲荷山】 京都市東山連峰の南端、深草山の北にある山。西麓に稲荷神社(伏見稲荷大社)がある。(歌枕) ⇒いなり【稲荷】

いね【稲】🔗🔉

いね】 イネ科の一年生作物。栽培種は2種。サチバ種は東南アジア起源、現在、世界各地の熱帯・温帯で栽培。グラベリマ種はアフリカ起源、現在はアフリカの一部でわずかに栽培。サチバ種には、籾もみの丸くて短い日本型(ジャポニカ)、細長いインド型(インディカ)、大粒のジャワ型の3亜種がある。日本への伝来経路は諸説あるが、縄文末期までに渡来したらしい。草丈は、改良種では1メートルを超えない。茎は中空で数個の節がある。葉は長線形で、葉身と葉鞘とから成り互生。夏から秋にかけて出穂する。秋に熟する果実を米といい、食用。日本の農業上、最も重要な作物で、水田に栽培する水稲すいとうと、畑地に栽培する陸稲りくとうとがある。成熟の遅速によって早稲わせ・中稲なかて・晩稲おくてに分け、澱粉の性質によって粳うるち・糯もちの2群とする。しね。〈[季]秋〉。万葉集14「―舂けば皹かかる吾が手を」 稲 撮影:関戸 勇

いね‐あ・ぐ【稲挙ぐ】🔗🔉

いね‐あ・ぐ稲挙ぐ】 〔自下二〕 (古く正月に用いた忌詞。稲と寝いねとをかけて)寝床から起きる。↔稲積む

いね‐か【稲科】‥クワ🔗🔉

いね‐か稲科‥クワ 単子葉植物の一科。竹類を除けばすべて草本。イネ・ムギ・トウモロコシなど主要な穀物がすべてこの科に属し、農業上もっとも重要な群。また雑草として広く世界に分布。600属1万種以上、日本には約100属280種がある。葉は平行脈。花は小穂と呼ばれる独特の構成をもち、花弁・萼片なく、2枚の苞に包まれる。雄しべ3または6、茎は中空有節、葉の基部は鞘状、小舌がある。果実は穎果えいか。ほもの科。禾本かほん科。

いね‐かけ【稲掛け】🔗🔉

いね‐かけ稲掛け】 刈った稲穂を束ね、穂を下にしてかけておくもの。いなぎ。いなばた。いなかけ。はさ。 稲掛け 撮影:関戸 勇

いね‐かり【稲刈り】🔗🔉

いね‐かり稲刈り】 秋に熟した稲を刈り取ること。刈り入れ。〈[季]秋〉 ⇒いねかり‐うた【稲刈り唄】

いねかり‐うた【稲刈り唄】🔗🔉

いねかり‐うた稲刈り唄】 稲を刈りながらうたう民謡。 ⇒いね‐かり【稲刈り】

いね‐こき【稲扱き】🔗🔉

いね‐こき稲扱き】 実った稲穂から籾もみをこき取ること。また、稲用の千歯扱き。いなこき。〈[季]秋〉。→千歯⇒いねこき‐うた【稲扱き唄】

いねこき‐うた【稲扱き唄】🔗🔉

いねこき‐うた稲扱き唄】 稲の穂をこく時に唄う労作唄。 ⇒いね‐こき【稲扱き】

いねこ‐ばし【稲扱箸】🔗🔉

いねこ‐ばし稲扱箸(→)「こきばし」に同じ。

いね‐の‐ずいむし【稲の螟虫】🔗🔉

いね‐の‐ずいむし稲の螟虫】 ニカメイガの別称。

いね‐の‐だい【稲の台】🔗🔉

いね‐の‐だい稲の台】 三方さんぼうなどに、稲を挿した肴を盛ったもの。婚礼に用いる。

いね‐の‐まる【稲の丸】🔗🔉

いね‐の‐まる稲の丸】 紋所の名。稲の茎と穂とを円形にしたもの。 稲の丸

しね【稲】🔗🔉

しね】 (他の語の下に付いて熟語を作る時の形)いね。顕宗紀「十握稲とつかしね」。「うる―」

とう‐か【稲花】タウクワ🔗🔉

とう‐か稲花タウクワ イネの花。

とう‐か【稲架】タウ‥🔗🔉

とう‐か稲架タウ‥ (→)「稲掛け」に同じ。

はさ【稲架】🔗🔉

はさ稲架】 (新潟・富山・福井・岐阜などで)稲掛け。稲架とうか。はざ。〈[季]秋〉

[漢]稲🔗🔉

 字形  筆順 〔禾部9画/14画/常用/1680・3070〕 [稻] 字形 〔禾部10画/15画/6743・634B〕 〔音〕トウ〈タウ〉(漢) 〔訓〕いねいな= [意味] 五穀の一つ。いね。「稲苗・水稲・陸稲・早稲わせ・晩稲ばんとう・おくて」 [解字] 形声。「禾」(=穀物)+音符「」(=うすの中でついてこねる)。ねばりけのある穀物の意。

大辞林の検索結果 (45)

いな【稲】🔗🔉

いな 【稲】 「いね」の転。多く他の名詞と複合して用いられる。「―作」「―穂」「神のさき田に―の穂の/神楽歌」

いながき【稲垣】🔗🔉

いながき 【稲垣】 姓氏の一。

いながき-たるほ【稲垣足穂】🔗🔉

いながき-たるほ 【稲垣足穂】 (1900-1977) 小説家。大阪生まれ。独特の反リアリズム作品を発表。器械・天体・少年などへの嗜好(シコウ)をモザイク的な構成のうちに展開。小説「弥勒」,随筆「少年愛の美学」など。

いながき-ひろし【稲垣浩】🔗🔉

いながき-ひろし 【稲垣浩】 (1905-1980) 映画監督。東京生まれ。代表作「海を渡る祭礼」「無法松の一生」「手をつなぐ子等」など。

いな-かけ【稲掛(け)】🔗🔉

いな-かけ [2] 【稲掛(け)】 ⇒いねかけ(稲掛)

いな-かぶ【稲株】🔗🔉

いな-かぶ [0] 【稲株】 稲を刈り取った後の切り株。

いな-がら【稲幹・稲茎】🔗🔉

いな-がら [0] 【稲幹・稲茎】 稲の茎。

いな-くき【稲茎】🔗🔉

いな-くき 【稲茎】 「稲株(イナカブ)」に同じ。

いな-こき【稲扱き】🔗🔉

いな-こき [2][3] 【稲扱き】 ⇒いねこき(稲扱)

いな-たま【稲魂】🔗🔉

いな-たま 【稲魂】 〔稲に宿っている穀霊をはらますと信じられていたところから〕 稲妻。いなびかり。[名義抄]

いな-つるび【稲交】🔗🔉

いな-つるび 【稲交】 いなびかり。稲妻。[和名抄]

いなば-やま【因幡山・稲羽山】🔗🔉

いなば-やま 【因幡山・稲羽山】 鳥取県岩美郡国府町付近の山。多く「往(イ)なば」の意を掛けて古歌に詠まれた。因幡の峰。因幡の山。((歌枕))「立ちわかれ因幡の山の峰におふる松としきかば今かへりこむ/古今(離別)」

いな-ばた【稲機】🔗🔉

いな-ばた [2][0] 【稲機】 「稲掛(イネカ)け」に同じ。

いな-びかり【稲光】🔗🔉

いな-びかり [3] 【稲光】 雷の電光。いなずま。[季]秋。

いなり【稲荷】🔗🔉

いなり [1] 【稲荷】 (1)五穀をつかさどる倉稲魂神(ウカノミタマノカミ)をまつった神社。稲荷神社。また,総本社の伏見稲荷のこと。 (2)〔倉稲魂神の別名御食津神(ミケツカミ)を三狐神(ミケツカミ)と結びつけて。また,キツネを稲荷神の使いとする俗信と結びつけて〕 キツネの異名。 (3)〔キツネの好物といわれるところから〕 油揚げ。 (4)「稲荷鮨(イナリズシ)」の略。お稲荷さん。 (5)旅芸人が町まわりの時にたてる細長い旗。

いなり-こう【稲荷講】🔗🔉

いなり-こう ―カウ [0][3] 【稲荷講】 稲荷神社参詣のために信者が組織する講。

いなり-しんこう【稲荷信仰】🔗🔉

いなり-しんこう ―カウ [4] 【稲荷信仰】 稲荷神およびその眷族である霊狐に対する信仰。食物神・農耕神への崇敬として発祥したが,商業神・漁業神・屋敷神など多様な信仰形態をとるようになった。あらゆる願望に応ずることから,稲荷講の組織を通じて全国に信仰が普及した。

いなり-じんじゃ【稲荷神社】🔗🔉

いなり-じんじゃ 【稲荷神社】 京都市伏見区稲荷山にある神社。祭神は倉稲魂神(ウカノミタマノカミ)ほか。711年秦伊侶倶(ハタノイログ)が創始したと伝え,代々秦氏が奉祀(ホウシ)。平安時代以降広まった稲荷信仰の中心。全国の稲荷神社の総本社。伏見稲荷大社。

いなり-ずし【稲荷鮨】🔗🔉

いなり-ずし [3] 【稲荷鮨】 甘く煮た油揚げの中にすし飯を詰めたもの。しのだずし。きつねずし。

いなり-どりい【稲荷鳥居】🔗🔉

いなり-どりい [4] 【稲荷鳥居】 鳥居の形式の一。明神鳥居に似て,柱と島木との間に台輪が付いたもの。台輪鳥居。 →鳥居

いなり-まち【稲荷町】🔗🔉

いなり-まち [3] 【稲荷町】 〔その部屋が楽屋内の,稲荷をまつってある傍らにあったことから〕 江戸時代,歌舞伎俳優の最下級の者。また,そのたまり部屋。

いなり-まつり【稲荷祭(り)】🔗🔉

いなり-まつり [4] 【稲荷祭(り)】 (1)京都市伏見区の稲荷神社の祭り。四月第二の午の日に神幸祭,五月第一の卯の日に還幸祭を行う。また,四月九日に例祭を行う。 (2)京都の伏見稲荷などから勧請された各地の稲荷神で二月初午(ハツウマ)に行う祭り。 (3)江戸時代,歌舞伎の下級俳優が主催して,二月初午の日に行なった稲荷神の祭り。

いなり-もうで【稲荷詣で】🔗🔉

いなり-もうで ―マウデ [4] 【稲荷詣で】 二月初午(ハツウマ)の日,稲荷神社に参詣すること。初午詣で。福参(フクマイ)り。

いなり-やま【稲荷山】🔗🔉

いなり-やま 【稲荷山】 京都市伏見区,東山丘陵南端の山。西麓に稲荷神社がある。海抜237メートル。((歌枕))「―やしろの数を人とはばつれなき人をみつとこたへむ/拾遺(雑恋)」

いなりやま-こふん【稲荷山古墳】🔗🔉

いなりやま-こふん 【稲荷山古墳】 埼玉県行田市の「埼玉(サキタマ)古墳群」中にある前方後円墳。全長約120メートル。出土品の鉄剣に「辛亥年(471年)七月…」に始まる金象眼一一五文字の銘が刻まれているのが1978年(昭和53)に確認され,五世紀末から六世紀前半の古代史上に重要な資料を提供した。埼玉稲荷山古墳。

いね【稲】🔗🔉

いね [1] 【稲】 イネ科の一年草。東南アジア原産。水稲(スイトウ)と陸稲(リクトウ)(おかぼ)とがあり,水田に栽培される水稲が主であるが,まれに陸稲が畑で栽培される。日本では縄文時代後期には栽培されていたとされ,農業上最も重要な作物。高さ1メートル前後,葉は線形で互生する。夏から秋の頃,茎頂に多数の小穂からなる花穂をつける。穎果(エイカ)を脱穀したものが米である。多数の栽培品種がある。成熟時期により,早稲(ワセ)・中稲(ナカテ)・晩稲(オクテ)に,またデンプンの質により,糯(モチ)と粳(ウルチ)に分ける。[季]秋。

いね=挙(ア)・ぐ🔗🔉

――挙(ア)・ぐ 〔正月に「寝(イ)ぬ(=寝ル)」という言葉を忌み避けて「稲積む」といったことから〕 正月に,起きることをいった語。

いね-か【稲科】🔗🔉

いね-か ―クワ [0] 【稲科】 単子葉植物の一科。草本がほとんどだが,タケ・ササなど木本もある。葉は細長く,中空の茎の節に二列につく。小穂は一花または数花からなり,穂状または円錐状の花序に集まる。果実は穎果(エイカ)。世界中に広く分布し,ムギ・トウモロコシ・イネ・アワ・キビ・エンバクなどの穀物作物や,タケ・ヨシ・シバ・サトウキビなど,約七〇〇属八〇〇〇種ある。旧名禾本(カホン)科。

いね-かけ【稲掛(け)】🔗🔉

いね-かけ [2] 【稲掛(け)】 刈り取った稲を小束にし,穂を下向きに掛けて乾燥させるための柵。いなか。いなかけ。いなぎ。いなばた。[季]秋。

いね-かめむし【稲亀虫・稲椿象】🔗🔉

いね-かめむし [4] 【稲亀虫・稲椿象】 カメムシ科の昆虫。体長13ミリメートル内外。体は淡黄褐色で,前部側縁は黄白色。イネの出穂期に穂を食害する害虫。稲褐色亀虫。

いね-かり【稲刈(り)】🔗🔉

いね-かり [2] 【稲刈(り)】 (名)スル 秋,実った稲を刈り取ること。[季]秋。

いねかり-うた【稲刈り唄】🔗🔉

いねかり-うた [4] 【稲刈り唄】 民謡。稲刈りをする時に唄う仕事唄。

いね-こき【稲扱き】🔗🔉

いね-こき [2] 【稲扱き】 稲の籾(モミ)を稲穂からこき落とすこと。また,その器具。いなこき。脱穀。[季]秋。

いねねくい-はむし【稲根喰葉虫】🔗🔉

いねねくい-はむし イネネクヒ― [6] 【稲根喰葉虫】 ハムシ科の甲虫。体長6ミリメーメル内外。体は長楕円形で,金属光沢のある黒褐色。幼虫は白いうじ状で,稲の根を食害する。本州以南,中国・台湾に分布。ネクイハムシ。

いねのずい-むし【稲の髄虫】🔗🔉

いねのずい-むし [1]-[1] 【稲の髄虫】 ニカメイガの幼虫。

いね-の-だい【稲の台】🔗🔉

いね-の-だい [1]-[1] 【稲の台】 婚礼の飾り物の一。三方などに肴(サカナ)を盛り,稲の穂を挿したもの。

うか-の-みたま【倉稲魂・稲魂・宇迦の御魂】🔗🔉

うか-の-みたま 【倉稲魂・稲魂・宇迦の御魂】 〔後世「うが」と濁音〕 稲の穀霊を神としてあがめたもの。のち,五穀をつかさどる神とされた。伊勢神宮外宮の祭神,豊宇気姫命の別名。また,稲荷(イナリ)信仰の祭神。うけのみたま。

うか-の-め【稲魂女】🔗🔉

うか-の-め 【稲魂女】 食物をつかさどる女神。「粮(クライモノ)の名をば―厳(イツノ)/日本書紀(神武訓注)」

うけ-の-みたま【稲魂】🔗🔉

うけ-の-みたま 【稲魂】 「うかのみたま(倉稲魂)」に同じ。[和名抄]

しね【稲】🔗🔉

しね 【稲】 いね。多く,他の語の下に付いて複合語として用いられる。「荒―」「み―搗(ツ)く女(オミナ)の良さ/神楽歌」

はさ【稲架】🔗🔉

はさ [2][1] 【稲架】 〔「はざ」とも〕 刈り取った稲をかけて乾かす設備。いねかけ。はで。はせ。はぜ。[季]秋。《ひろと―の日なたの日のにほひ/長谷川素逝》

はせ【稲架】🔗🔉

はせ [2][1] 【稲架】 〔「はぜ」とも〕 ⇒はさ(稲架)

いなびかり【稲光】(和英)🔗🔉

いなびかり【稲光】 (a flash of) lightning.→英和

いなり【稲荷】(和英)🔗🔉

いなり【稲荷】 the god of harvest.稲荷ずし fried bean curd stuffed with boiled rice.

いね【稲】(和英)🔗🔉

いね【稲】 rice;→英和 a rice plant.〜を刈る harvest[reap]rice.‖稲株 a rice stubble.稲刈り rice reaping.稲こき (rice) threshing;a (rice) thresher (機械).

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