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いな【稲】🔗⭐🔉
いな【稲】
「いね」の変化した語。複合語として用いられる。「―穂」「―田」《季 秋》
いなおおせ‐どり【稲負鳥】いなおほせ‐🔗⭐🔉
いなおおせ‐どり【稲負鳥】いなおほせ‐
古歌に詠まれた秋の鳥。稲刈り時に飛来するという。呼子鳥(よぶこどり)・百千鳥(ももちどり)とともに古今伝授三鳥の一。セキレイ・トキ・スズメ・バン・クイナなどとする諸説があるが、実体は不明。「山田守(も)る秋の仮廬(かりいほ)に置く露は―の涙なりけり」〈古今・秋下〉
いながき‐たるほ【稲垣足穂】🔗⭐🔉
いながき‐たるほ【稲垣足穂】
[一九〇〇〜一九七七]小説家。大阪の生まれ。天体や文明の利器を題材にした幻想的な異色の作風で注目され、のち少年愛をテーマにした作品を書いた。小説「一千一秒物語」、随筆「少年愛の美学」など。
いな‐かけ【稲掛(け)】🔗⭐🔉
いな‐かけ【稲掛(け)】
「いねかけ」に同じ。
いな‐かぶ【稲株】🔗⭐🔉
いな‐かぶ【稲株】
稲を刈ったあとに残る切り株。稲茎。いねかぶ。
いな‐がら【稲△幹】🔗⭐🔉
いな‐がら【稲△幹】
稲の茎。
いな‐き【稲△城】🔗⭐🔉
いな‐き【稲△城】
《「いなぎ」とも》
古代、家の周囲に稲を積み上げて敵の矢を防ぐ備えとしたもの。
稲束を貯蔵する小屋。《季 秋》
古代、家の周囲に稲を積み上げて敵の矢を防ぐ備えとしたもの。
稲束を貯蔵する小屋。《季 秋》
いな‐き【稲△置】🔗⭐🔉
いな‐き【稲△置】
《「いなぎ」とも》
大和朝廷の地方官の一。屯倉(みやけ)の長官。稲穀の収納を職務とした。
天武天皇が制定した八色(やくさ)の姓(かばね)の最下位。
大和朝廷の地方官の一。屯倉(みやけ)の長官。稲穀の収納を職務とした。
天武天皇が制定した八色(やくさ)の姓(かばね)の最下位。
いな‐ぎ【稲木】🔗⭐🔉
いな‐ぎ【稲木】
刈り取った稲を束にし、掛け並べて干す柵(さく)や木組み。稲架(はさ)。稲掛(いねか)け。《季 秋》
いなぎ【稲城】🔗⭐🔉
いなぎ【稲城】
東京都中南部、多摩川沿岸の市。ナシの産地。住宅地化が進む。人口六・一万。
いな‐ぐら【稲倉】🔗⭐🔉
いな‐ぐら【稲倉】
《「いなくら」とも》稲を貯蔵する倉。米倉。いねぐら。
いな‐ぐるま【稲車】🔗⭐🔉
いな‐ぐるま【稲車】
刈り取った稲を積んで運ぶ車。いねぐるま。《季 秋》「―うしろさらさら穂ずれの妻/草田男」
いなげ【稲毛】🔗⭐🔉
いなげ【稲毛】
千葉市北西部の区名。東京湾岸を埋め立て、住宅地化が進む。
いな‐ご【稲子・×蝗】🔗⭐🔉
いな‐ご【稲子・×蝗】
イナゴ科イナゴ属の昆虫の総称。ハネナガイナゴ・コバネイナゴなど。体長二〜四センチ。背部が褐色、ほかは黄緑色のものが多い。水田や湿田に夏から秋に多くみられ、稲などの害虫。つくだ煮などにして食べる。鳴かない。蝗虫(こうちゆう)。《季 秋》「道ばたや―つるみす穂のなびき/暁台」
イナゴ科イナゴ属の昆虫の総称。ハネナガイナゴ・コバネイナゴなど。体長二〜四センチ。背部が褐色、ほかは黄緑色のものが多い。水田や湿田に夏から秋に多くみられ、稲などの害虫。つくだ煮などにして食べる。鳴かない。蝗虫(こうちゆう)。《季 秋》「道ばたや―つるみす穂のなびき/暁台」
いな‐こき【稲△扱き】🔗⭐🔉
いな‐こき【稲△扱き】
「いねこき」に同じ。
いなご‐まろ【稲子×麿】🔗⭐🔉
いなご‐まろ【稲子×麿】
《イナゴを擬人化していった語》イナゴ・バッタ類の古名。「―といふ虫は、田ゐに稲のいでくる時、この虫もいでくれば」〈俊頼髄脳〉
いな‐さく【稲作】🔗⭐🔉
いな‐さく【稲作】
稲を栽培すること。「―地帯」
稲の実りぐあい。稲の作柄。米作。「今年の―は上々だ」
稲を栽培すること。「―地帯」
稲の実りぐあい。稲の作柄。米作。「今年の―は上々だ」
いなざわ【稲沢】いなざは🔗⭐🔉
いなざわ【稲沢】いなざは
愛知県北西部の市。美濃街道の宿駅稲葉(いなば)から発展。古代に尾張国府の置かれた地で、国府宮(こうのみや)の裸祭りでにぎわう。人口九・六万。
いな‐すずめ【稲雀】🔗⭐🔉
いな‐すずめ【稲雀】
稲の実るころ田に群れるスズメ。《季 秋》「―茶の木畠や逃げ処/芭蕉」
いな‐ずま【稲妻・△電】‐づま🔗⭐🔉
いな‐ずま【稲妻・△電】‐づま
《稲の夫(つま)の意。稲の結実期に多く起こるので、これによって稲が実ると考えられていた》
空中電気の放電によって生じる電光。また、それが雲に反映したもの。稲光(いなびかり)。稲魂(いなだま)。いなつるび。「―が走る」《季 秋》「―やきのふは東今日は西/其角」
動作の非常にすばやいことや、時間のきわめて短いことのたとえ。「―のごとく飛び去る」
「稲妻形(がた)」の略。
「稲妻折れ釘(くぎ)」の略。
紋所の名。
を図案化したもの。稲妻菱や四つ稲妻菱など。
《形が
に似るところから》蔵などの鍵。「―でくゎらくゎらくゎらと蔵を明け」〈柳多留・五六〉
《
の形や輝きから》金屏風(きんびようぶ)のこと。「―を拝借に行く暑い事」〈柳多留・一六〉
江戸時代、遊女などが、かんざしを多く挿していること。「―をさせてふり向く仲の町」〈柳多留・二九〉
空中電気の放電によって生じる電光。また、それが雲に反映したもの。稲光(いなびかり)。稲魂(いなだま)。いなつるび。「―が走る」《季 秋》「―やきのふは東今日は西/其角」
動作の非常にすばやいことや、時間のきわめて短いことのたとえ。「―のごとく飛び去る」
「稲妻形(がた)」の略。
「稲妻折れ釘(くぎ)」の略。
紋所の名。
を図案化したもの。稲妻菱や四つ稲妻菱など。
《形が
に似るところから》蔵などの鍵。「―でくゎらくゎらくゎらと蔵を明け」〈柳多留・五六〉
《
の形や輝きから》金屏風(きんびようぶ)のこと。「―を拝借に行く暑い事」〈柳多留・一六〉
江戸時代、遊女などが、かんざしを多く挿していること。「―をさせてふり向く仲の町」〈柳多留・二九〉
いなずま‐おれくぎ【稲妻折れ×釘】いなづまをれくぎ🔗⭐🔉
いなずま‐おれくぎ【稲妻折れ×釘】いなづまをれくぎ
頭部が稲妻形に二重に折れて鉤(かぎ)形をした釘。掛け物などをかけるのに使用。
いなずま‐がた【稲妻形】いなづま‐🔗⭐🔉
いなずま‐がた【稲妻形】いなづま‐
稲妻の形を折れ曲がった直線で図案化した模様。紋所にも用いる。
左右交互に曲がった形。ジグザグの形。「十四人は、詞(ことば)もなく、―に焼跡の町を縫って」〈鴎外・大塩平八郎〉
稲妻の形を折れ曲がった直線で図案化した模様。紋所にも用いる。
左右交互に曲がった形。ジグザグの形。「十四人は、詞(ことば)もなく、―に焼跡の町を縫って」〈鴎外・大塩平八郎〉
いなずま‐ばしり【稲妻走り】いなづま‐🔗⭐🔉
いなずま‐ばしり【稲妻走り】いなづま‐
稲妻がひらめくように、速く走ること。「あの馬止めよといふ程も、家来に乗り抜け―」〈浄・会稽山〉
いなずま‐びし【稲妻×菱】いなづま‐🔗⭐🔉
いなずま‐びし【稲妻×菱】いなづま‐
稲妻形
を菱形に描いた文様。また、その紋所。
を菱形に描いた文様。また、その紋所。
いなずまびょうし【稲妻表紙】いなづまベウシ🔗⭐🔉
いなずまびょうし【稲妻表紙】いなづまベウシ
読本。五巻六冊。山東京伝著。歌川豊国画。文化三年(一八〇六)刊。近松門左衛門の「傾城反魂香(けいせいはんごんこう)」などの不破伴左衛門と名古屋山三郎の物語をからませ、敵討ちを中心にしたお家騒動物。昔話(むかしがたり)稲妻表紙。
いなずま‐もよう【稲妻模様】いなづまモヤウ🔗⭐🔉
いなずま‐もよう【稲妻模様】いなづまモヤウ
稲妻のように直線を折り曲げた文様。
いなずま‐よこばい【稲妻横×這】いなづまよこばひ🔗⭐🔉
いなずま‐よこばい【稲妻横×這】いなづまよこばひ
ヨコバイの一種。体長は翅(はね)の先まで約四・五ミリで、全体が黄褐色。前翅に稲妻模様のような斑点がある。稲・麦などの害虫。
いなずま‐らいごろう【稲妻雷五郎】いなづまライゴラウ🔗⭐🔉
いなずま‐らいごろう【稲妻雷五郎】いなづまライゴラウ
[一七九八〜一八七七]七代横綱。常陸(ひたち)国東(あずま)村の人。入幕後一六年間の勝率九〇・九パーセントという。松江藩の抱え力士。
いな‐だ【稲田】🔗⭐🔉
いな‐だ【稲田】
稲の植えてある田。《季 秋》
いなだ‐ごぼう【稲田御坊】‐ゴバウ🔗⭐🔉
いなだ‐ごぼう【稲田御坊】‐ゴバウ
茨城県笠間市稲田にある西念(さいねん)寺の通称。
いな‐だま【稲△魂】🔗⭐🔉
いな‐だま【稲△魂】
《「いなたま」とも》稲の中に宿ると信じられている神霊。稲妻。稲光。《季 秋》
いなだ‐りゅうきち【稲田竜吉】🔗⭐🔉
いなだ‐りゅうきち【稲田竜吉】
[一八七四〜一九五〇]医学者。名古屋の生まれ。九大・東大教授。ワイル病を研究し、井戸泰とともに病原体を発見。文化勲章受章。
いな‐づか【稲△束】🔗⭐🔉
いな‐づか【稲△束】
刈り取った稲をたばねたもの。いなたば。いねたば。
いなづ‐ぎくう【稲津祇空】🔗⭐🔉
いなづ‐ぎくう【稲津祇空】
[一六六三〜一七三三]江戸中期の俳人。大坂の人。別号、敬雨。江戸に出て其角(きかく)に師事。宗祇(そうぎ)を慕い、祇空と号した。その俳諧は法師風といわれ平明であった。
いな‐ば【稲葉】🔗⭐🔉
いな‐ば【稲葉】
稲の葉。「恋ひつつも―かき別(わ)け家居(を)れば乏(とも)しくもあらず秋の夕風」〈万・二二三〇〉
いなば‐いってつ【稲葉一鉄】🔗⭐🔉
いなば‐いってつ【稲葉一鉄】
[一五一六〜一五八九]安土桃山時代の武将。美濃曾根城主。名は良通・長通。一鉄は号。初め斎藤竜興(さいとうたつおき)に従い、のち織田信長・豊臣秀吉に仕えた。
いなばき‐むしろ【稲掃き×筵】🔗⭐🔉
いなばき‐むしろ【稲掃き×筵】
稲こきや籾(もみ)を干すのに使う、目の粗いむしろ。いなばき。いなまき。
いなば‐の‐くも【稲葉の雲】🔗⭐🔉
いなば‐の‐くも【稲葉の雲】
稲穂が実って風になびくようすを雲に見立てた語。「風渡る門田(かどた)のすゑに霧はれて―を出づる月かげ」〈新拾遺・秋上〉
いなば‐の‐やま【因幡山・稲羽山】🔗⭐🔉
いなば‐の‐やま【因幡山・稲羽山】
鳥取県北東部、岩美(いわみ)郡国府町にある山。標高二九四メートル。いなばやま。《歌枕》「立ち別れ―の峰に生ふる松とし聞かば今帰り来む」〈古今・離別〉
いな‐びかり【稲光】🔗⭐🔉
いな‐びかり【稲光】
「稲妻
」に同じ。《季 秋》「くらがりの手足を照らす―/誓子」
」に同じ。《季 秋》「くらがりの手足を照らす―/誓子」
いなび‐の【稲日野】🔗⭐🔉
いなび‐の【稲日野】
「印南野(いなみの)」に同じ。《歌枕》「―も行き過ぎかてに思へれば心恋しき加古(かこ)の島見ゆ」〈万・二五三〉
いな‐ぶね【稲舟】🔗⭐🔉
いな‐ぶね【稲舟】
刈り取った稲を運ぶ舟。《季 秋》「―や鎌を片手に漕いで行く/蝶夢」
いなぶね‐の【稲舟の】🔗⭐🔉
いなぶね‐の【稲舟の】
軽小な稲舟の意から「軽(かろ)」、また同音の「いな」を引き出す序詞。「最上川のぼればくだる―いなにはあらずこの月ばかり」〈古今・東歌〉
いな‐ほ【稲穂】🔗⭐🔉
いな‐ほ【稲穂】
《「いなぼ」とも》稲の穂。《季 秋》「草花と握り添へたる―かな/一茶」
紋所の名。稲の穂を図案化したもの。
《「いなぼ」とも》稲の穂。《季 秋》「草花と握り添へたる―かな/一茶」
紋所の名。稲の穂を図案化したもの。
いなみ‐ぼし【稲見星】🔗⭐🔉
いなみ‐ぼし【稲見星】
二十八宿の一、牛宿(ぎゆうしゆく)の和名。稲の見られるころの星の意か。→牛(ぎゆう)
いな‐むし【稲虫】🔗⭐🔉
いな‐むし【稲虫】
稲の害虫の総称。ウンカ・ヨコバイ・バッタなど。
ショウリョウバッタの別名。
稲の害虫の総称。ウンカ・ヨコバイ・バッタなど。
ショウリョウバッタの別名。
いなむし‐おくり【稲虫送り】🔗⭐🔉
いなむし‐おくり【稲虫送り】
「虫送り」に同じ。
いな‐むしろ【稲×筵】🔗⭐🔉
いな‐むしろ【稲×筵】
[名]
稲のわらで編んだむしろ。「秋の田のかりねの床の―月宿れどもしける露かな」〈新古今・秋上〉
稲が実って倒れ伏したようす。また、そのように乱れたもののたとえ。「夕露の玉しく小田の―かぶす穂末に月ぞすみける」〈山家集・上〉
〔枕〕「川」にかかる。かかり方未詳。一説に「寝筵(いねむしろ)」の意とされ、古代はそれを皮で作ったので同音の「川」にかかるともいう。「―川に向き立ち」〈万・一五二〇〉
[名]
稲のわらで編んだむしろ。「秋の田のかりねの床の―月宿れどもしける露かな」〈新古今・秋上〉
稲が実って倒れ伏したようす。また、そのように乱れたもののたとえ。「夕露の玉しく小田の―かぶす穂末に月ぞすみける」〈山家集・上〉
〔枕〕「川」にかかる。かかり方未詳。一説に「寝筵(いねむしろ)」の意とされ、古代はそれを皮で作ったので同音の「川」にかかるともいう。「―川に向き立ち」〈万・一五二〇〉
いな‐むら【稲×叢】🔗⭐🔉
いな‐むら【稲×叢】
刈り取った稲を乾燥させるために野外に積み上げたもの。稲塚(いなづか)。《季 秋》
いなむら‐が‐さき【稲村ヶ崎】🔗⭐🔉
いなむら‐が‐さき【稲村ヶ崎】
神奈川県鎌倉市にあり、由比ヶ浜(ゆいがはま)と七里ヶ浜とを分ける岬。新田義貞(につたよしさだ)が太刀を投じて竜神に祈り、干潮を利用して鎌倉に攻め入ったという地。
いなむら‐さんぱく【稲村三伯】🔗⭐🔉
いなむら‐さんぱく【稲村三伯】
[一七五八〜一八一一]江戸後期の蘭学者。鳥取藩医。因幡(いなば)の人。大槻玄沢(おおつきげんたく)に師事し、蘭日対訳辞書「波留麻和解(ハルマわげ)」(江戸ハルマ)を編纂(へんさん)。のち、海上随鴎(うながみずいおう)と改名。
いなもり‐そう【稲森草・稲盛草】‐サウ🔗⭐🔉
いなもり‐そう【稲森草・稲盛草】‐サウ
アカネ科の多年草。日本特産。湿った山地の樹林下に生え、高さ三〜一〇センチ。全体に軟毛がある。葉は茎の上部に四〜六枚が対生する。晩春、淡紫色の長い筒状の花を開く。江戸時代に三重県の稲森山からこれを採って売ったという。よつばはこべ。
いなり【稲△荷】🔗⭐🔉
いなり【稲△荷】
《「いななり(稲生)」の音変化という》
五穀をつかさどる食物の神、倉稲魂神(うかのみたまのかみ)のこと。また、倉稲魂神を祭った、稲荷神社。
《倉稲魂神の異称である御食津神(みけつかみ)と、三狐神(みけつかみ)とを結びつけて、稲荷神の使いと信じたところから》狐(きつね)の異称。
《狐の好物とされたところから》油揚げ。
「稲荷鮨(いなりずし)」の略。
五穀をつかさどる食物の神、倉稲魂神(うかのみたまのかみ)のこと。また、倉稲魂神を祭った、稲荷神社。
《倉稲魂神の異称である御食津神(みけつかみ)と、三狐神(みけつかみ)とを結びつけて、稲荷神の使いと信じたところから》狐(きつね)の異称。
《狐の好物とされたところから》油揚げ。
「稲荷鮨(いなりずし)」の略。
いなり‐こう【稲△荷講】🔗⭐🔉
いなり‐こう【稲△荷講】
稲荷を信仰する人たちが祭礼や参詣のために組織する団体。《季 春》
江戸市中の稲荷小社の祭りに、子供が数人で狐を描いた絵馬板を持ち、家ごとに銭を請い歩いた風習。
稲荷を信仰する人たちが祭礼や参詣のために組織する団体。《季 春》
江戸市中の稲荷小社の祭りに、子供が数人で狐を描いた絵馬板を持ち、家ごとに銭を請い歩いた風習。
いなり‐しんこう【稲△荷信仰】‐シンカウ🔗⭐🔉
いなり‐しんこう【稲△荷信仰】‐シンカウ
稲荷神、および稲荷神社に対する信仰。田の神の信仰など稲作との結びつきが強く、後世は商売繁盛の守り神ともされる。狐を稲荷神の使いとする俗信も加わって民間に広まった。
いなり‐じんじゃ【稲△荷神社】🔗⭐🔉
いなり‐じんじゃ【稲△荷神社】
稲荷を祭った神社。特に、京都市伏見区にある総本社、伏見稲荷大社をいう。
いなり‐ずし【稲△荷×鮨】🔗⭐🔉
いなり‐ずし【稲△荷×鮨】
煮つけた油揚げの中に鮨飯を詰めたもの。しのだずし。きつねずし。おいなりさん。《季 夏》
いなり‐どりい【稲△荷鳥居】‐どりゐ🔗⭐🔉
いなり‐どりい【稲△荷鳥居】‐どりゐ
鳥居の形式の一。柱と島木(しまぎ)との間に台輪(だいわ)を入れ、柱下に亀腹(かめばら)をつけたもの。稲荷神社で用い、柱の下部を黒塗り板木で巻いて、他を朱塗りとする。→台輪
いなり‐まち【稲△荷町】🔗⭐🔉
いなり‐まち【稲△荷町】
《楽屋内の稲荷明神を祭った近くにその部屋があったところから》江戸時代、歌舞伎での最下級の役者。また、その部屋。
《
から転じて》演技のへたな役者。
《楽屋内の稲荷明神を祭った近くにその部屋があったところから》江戸時代、歌舞伎での最下級の役者。また、その部屋。
《
から転じて》演技のへたな役者。
いなり‐まつり【稲△荷祭(り)】🔗⭐🔉
いなり‐まつり【稲△荷祭(り)】
京都の伏見稲荷大社の祭礼。四月第二の午(うま)の日(古くは陰暦三月、中(なか)の午の日)の神幸祭(稲荷のお出(いで))、五月初卯(はつう)の日(古くは陰暦四月、上の卯の日)の還幸祭(稲荷のお旅)、四月九日の例祭がある。《季 春》
各地の稲荷神社の祭り。特に、初午(はつうま)祭り。
京都の伏見稲荷大社の祭礼。四月第二の午(うま)の日(古くは陰暦三月、中(なか)の午の日)の神幸祭(稲荷のお出(いで))、五月初卯(はつう)の日(古くは陰暦四月、上の卯の日)の還幸祭(稲荷のお旅)、四月九日の例祭がある。《季 春》
各地の稲荷神社の祭り。特に、初午(はつうま)祭り。
いなり‐もうで【稲△荷×詣で】‐まうで🔗⭐🔉
いなり‐もうで【稲△荷×詣で】‐まうで
二月の初午(はつうま)の日に、稲荷神社に詣でること。初午詣で。
いなり‐やま【稲荷山】🔗⭐🔉
いなり‐やま【稲荷山】
京都市伏見区、東山丘陵南端の山。標高二三九メートル。西麓に稲荷神社がある。《歌枕》「―みな見し人をすきずきに思ふ思ふと知らせてしかな」〈曾丹集〉
いなりやま‐こふん【稲荷山古墳】🔗⭐🔉
いなりやま‐こふん【稲荷山古墳】
埼玉県行田(ぎようだ)市の埼玉(さきたま)古墳群にある前方後円墳。全長約一二〇メートル。昭和四三年(一九六八)に発掘された鉄剣から、金象眼の銘文一一五文字が発見された。
いね【稲】🔗⭐🔉
いね【稲】
イネ科の一年草。実が米で、広く主食とされ、水田や畑で栽培し、畑に作るものは陸稲(おかぼ)・(りくとう)とよばれる。インドまたは東南アジアの原産。日本では先史時代から栽培。高さ約一メートル。春、種を苗代にまいて、梅雨のころ苗を本田に移し植え、秋に収穫。ふつう飯に炊く粳(うるち)と、餅(もち)にする糯(もち)とがあり、栽培品種は多い。また収穫の時期により、早稲(わせ)・中稲(なかて)・晩稲(おくて)と区別する。《季 秋》「道暮れて―の盛りぞちからなる/暁台」
紋所の名。◆イネ科の単子葉植物は約七〇〇属一万種がある。多くは草本、茎は中空で節があり、葉は細長い。花はふつう両性花で、穂状につく。麦・トウモロコシなど主要な穀物が含まれる。
イネ科の一年草。実が米で、広く主食とされ、水田や畑で栽培し、畑に作るものは陸稲(おかぼ)・(りくとう)とよばれる。インドまたは東南アジアの原産。日本では先史時代から栽培。高さ約一メートル。春、種を苗代にまいて、梅雨のころ苗を本田に移し植え、秋に収穫。ふつう飯に炊く粳(うるち)と、餅(もち)にする糯(もち)とがあり、栽培品種は多い。また収穫の時期により、早稲(わせ)・中稲(なかて)・晩稲(おくて)と区別する。《季 秋》「道暮れて―の盛りぞちからなる/暁台」
紋所の名。◆イネ科の単子葉植物は約七〇〇属一万種がある。多くは草本、茎は中空で節があり、葉は細長い。花はふつう両性花で、穂状につく。麦・トウモロコシなど主要な穀物が含まれる。
いね‐あ・ぐ【稲挙ぐ】🔗⭐🔉
いね‐あ・ぐ【稲挙ぐ】
[動ガ下二]《動詞「い(寝)ぬ」(下二)の連用形「いね」に掛けて、正月に用いる忌み詞》起きる。「―・げよ明けて秋の田かかる代に」〈七車〉《季 新年》
稲積む。
稲積む。
いね‐かけ【稲掛(け)】🔗⭐🔉
いね‐かけ【稲掛(け)】
刈って束ねた稲を乾かすため、穂を下にして稲木などに掛けること。また、その掛ける木。稲架(はさ)。いなぎ。いなかけ。《季 秋》
いね‐かめむし【稲×亀虫・稲椿=象】🔗⭐🔉
いね‐かめむし【稲×亀虫・稲椿=象】
カメムシ科の昆虫。体長一・三センチくらい。体は長楕円形で淡褐色。イネの出穂期に穂を食害する。本州以南に分布。
いね‐かり【稲刈(り)】🔗⭐🔉
いね‐かり【稲刈(り)】
秋に実った稲を刈り取ること。取り入れ。刈り入れ。《季 秋》「―の其の田の端や扱(こ)き所/許六」
いねかり‐うた【稲刈(り)歌】🔗⭐🔉
いねかり‐うた【稲刈(り)歌】
民謡で、稲を刈り取るときにうたう仕事歌。
いね‐こき【稲△扱き】🔗⭐🔉
いね‐こき【稲△扱き】
刈り取った稲の穂から籾(もみ)をこいて落とすこと。また、その道具。脱穀。いなこき。《季 秋》「―の古き機械を野にさらす/誓子」
いねこき‐うた【稲△扱き歌】🔗⭐🔉
いねこき‐うた【稲△扱き歌】
民謡で、稲の穂をこくときにうたう仕事歌。
いねこ‐ばし【稲△扱×箸】🔗⭐🔉
いねこ‐ばし【稲△扱×箸】
「扱(こ)き箸」に同じ。
いね‐ぞうむし【稲象虫】‐ザウむし🔗⭐🔉
いね‐ぞうむし【稲象虫】‐ザウむし
ゾウムシ科の甲虫。体長約五ミリ。体は黒褐色で、灰褐色の鱗片(りんぺん)で覆われる。稲の葉・茎・根などを食害。
いね‐つき【稲×舂き】🔗⭐🔉
いね‐つき【稲×舂き】
稲の籾(もみ)をうすに入れて、きねでつき精白すること。米つき。
いねつき‐うた【稲×舂き歌】🔗⭐🔉
いねつき‐うた【稲×舂き歌】
大嘗祭(だいじようさい)に神前に供える稲をつくときにうたった歌。
いねつき‐こまろ【稲×舂き子×麿】🔗⭐🔉
いねつき‐こまろ【稲×舂き子×麿】
ショウリョウバッタの古名。〈和名抄〉
いねつき‐むし【稲×舂き虫】🔗⭐🔉
いねつき‐むし【稲×舂き虫】
ショウリョウバッタの別名。
いね‐つ・む【稲積む】🔗⭐🔉
いね‐つ・む【稲積む】
[動マ四]《動詞「い(寝)ぬ」(下二)の連用形「いね」に掛けて、正月に用いる忌み詞》寝る。「ちゃうど元日を待つ心地…、ちっとの間―・まう」〈浄・妹背山〉《季 新年》
稲挙ぐ。
稲挙ぐ。
いねねくい‐はむし【稲根×喰葉虫】いねねくひ‐🔗⭐🔉
いねねくい‐はむし【稲根×喰葉虫】いねねくひ‐
ハムシ科の甲虫。体長六ミリほど。全体に緑褐色で金属光沢がある。触角は長く、翅(はね)にすじがある。幼虫は稲の根を食害する。ねくいはむし。
いのう‐じゃくすい【稲生若水】いなふ‐🔗⭐🔉
いのう‐じゃくすい【稲生若水】いなふ‐
[一六五五〜一七一五]江戸中期の本草(ほんぞう)学者。江戸の人。名は宣義。福山徳潤に師事し、のち加賀藩主に仕えた。博物学の先駆者。著「庶物類纂」など。
いもち‐びょう【稲=熱病】‐ビヤウ🔗⭐🔉
いもち‐びょう【稲=熱病】‐ビヤウ
稲の葉や茎が変色し、穂が実らなくなる病害。糸状菌の一種の寄生によるもので、夏、気温が低く、多雨・多湿の年に多く発生。稲の病虫害の中で最も被害が大きい。
うか‐の‐みたま【宇×迦△御△魂・倉=稲△魂・△稲△魂】🔗⭐🔉
うか‐の‐みたま【宇×迦△御△魂・倉=稲△魂・△稲△魂】
《「うか」は「うけ(食)」の音変化》食物、ことに稲の神霊。うけのみたま。「こは稲の霊(みたま)なり。俗の詞に―といふ」〈祝詞・大殿祭・訓注〉
うけ‐の‐みたま【△稲△魂】🔗⭐🔉
うけ‐の‐みたま【△稲△魂】
宇迦御魂(うかのみたま)
宇迦御魂(うかのみたま)
しね【△稲】🔗⭐🔉
しね【△稲】
いね。多く、他の語の下に付いて複合語の形で用いる。「荒―」「み―搗(つ)く女(をみな)の佳さ」〈神楽歌・細波〉
とうねつ‐びょう【稲熱病】タウネツビヤウ🔗⭐🔉
とうねつ‐びょう【稲熱病】タウネツビヤウ
いもちびょう
いもちびょう
とう‐ま【稲麻】タウ‐🔗⭐🔉
とう‐ま【稲麻】タウ‐
「稲麻竹葦(ちくい)」に同じ。「馬回りに徒(かち)立ちの射手五百人、…―の如く打ち囲うだり」〈太平記・二六〉
とうま‐ちくい【稲麻竹×葦】タウマチクヰ🔗⭐🔉
とうま‐ちくい【稲麻竹×葦】タウマチクヰ
《稲・麻・竹・葦の群生するようすから》多くの人が入り乱れて集まっているようすや、幾重にも取り囲んでいるようすをたとえていう語。「余りに人参り集ひて、筍(たかんな)を込み、―のごとし」〈平家・三〉
はさ【稲=架】🔗⭐🔉
はさ【稲=架】
《挟(はさ)む、の意。「はざ」とも》竹や木を組んだ、刈った稲を掛けて乾かす設備。稲掛け。《季 秋》「―の道朝夕きよくなりにけり/林火」
ひつじ【×
・稲=孫】ひつぢ🔗⭐🔉
ひつじ【×
・稲=孫】ひつぢ
《室町時代ころまでは「ひつち」》刈ったあとの株から再び伸びる稲。「鶉(うづら)伏す刈田の―おひ出でてほのかに照らす三日月の影」〈山家集・中〉《季 秋》
・稲=孫】ひつぢ
《室町時代ころまでは「ひつち」》刈ったあとの株から再び伸びる稲。「鶉(うづら)伏す刈田の―おひ出でてほのかに照らす三日月の影」〈山家集・中〉《季 秋》
稲🔗⭐🔉
稲
[音]トウ
[訓]いね
いな
[部首]禾
[総画数]14
[コード]区点 1680
JIS 3070
S‐JIS 88EE
[分類]常用漢字
[難読語]
→いなおおせ‐どり【稲負鳥】
→いな‐がら【稲幹】
→いな‐き【稲城】
→いな‐き【稲置】
→いなぎ【稲城】
→いな‐だま【稲魂】
→いなり【稲荷】
→いねこ‐ばし【稲扱箸】
→いもち‐びょう【稲熱病】
→うか‐の‐みたま【宇迦御魂・倉稲魂・稲魂】
→うけ‐の‐みたま【稲魂】
→うる‐しね【粳稲】
→おか‐ぼ【陸稲】
→おく‐て【奥手・晩生・晩稲】
→おしね【晩稲】
→くま‐しね【奠稲・
米】
→け‐しね【褻稲・食稲】
→ちから‐しね【税稲】
→にき‐しね【和稲】
→はさ【稲架】
→はな‐しね【花稲】
→ひつじ【
・稲孫】
→み‐しね【御稲】
→もち‐いね【糯稲】
→わさ【早稲・早】
→わせ【早稲・早生】
米】
→け‐しね【褻稲・食稲】
→ちから‐しね【税稲】
→にき‐しね【和稲】
→はさ【稲架】
→はな‐しね【花稲】
→ひつじ【
・稲孫】
→み‐しね【御稲】
→もち‐いね【糯稲】
→わさ【早稲・早】
→わせ【早稲・早生】
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