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かし‐こ【彼処】🔗🔉

かし‐こ【彼処】 〔代名〕 1 他称。話し手、聞き手の両者から離れた場所を指し示す(遠称)。あそこ。*伊勢‐九六「『かしこより人おこせば、これをやれ』とていぬ」 2 他称。話の中で語られた場所を指し示す。そこ。*阿波国文庫本伊勢‐八二「としごとのさくらの花盛りにはかしこへなんかよひおはしましける」

かしこ【畏・恐・賢】🔗🔉

かしこ【畏・恐・賢】 (形容詞「かしこい」の語幹から)「おそれ多く存じます」の意で、手紙の結びに用いて相手に敬意を表わす語。男女ともに用いたが、後世は女性が用いる。あらあらかしこ。めでたくかしく。かしく。

かしこ‐あらそい【賢争】(‥あらそひ)🔗🔉

かしこ‐あらそい【賢争】(‥あらそひ) 賢さを競うこと。互いに知恵をくらべ合うこと。知恵くらべ。

かしこ・い【畏い・恐い・賢い】🔗🔉

かしこ・い【畏い・恐い・賢い】 〔形口〕かしこ・し〔形ク〕 1 おそるべき霊力、威力のあるさま。また、それに対して脅威を感ずる気持を表わす。おそるべきだ。おそろしい。*書紀‐仁徳二二年正月・歌謡「さ夜床を並べむ君は介辞古耆(カシコキ)ろかも」 2 尊い者、権威のある者に対して、おそれ敬う気持を表わす。おそれ多い。もったいない。 畏敬(いけい)する者、またはその言動に対して用いる。その言動を受ける者の感謝の心がこめられる場合もある。→かしこくも。*万葉‐四三二一「可之古伎(カシコキ)や命(みこと)かがふり」畏敬する者にかかわる言動をする場合に用いる。自身の行動に対する「申しわけない」気持のこめられる場合もある。*万葉‐九二〇「天地の神をそ祈る恐(かしこく)あれども」畏敬の意味が軽くなって、「かしこけれど」の形で「恐縮ですが」の意の挨拶語として用いる。*源氏‐花宴「かしこけれど、この御前にこそはかげにもかくさせ給はめ」 3 他からあがめ敬われる程にすぐれているさま。また、それに対する尊敬、賛美の気持を表わす。 国柄、血筋、身分、人柄などがすぐれている。尊い。徳が高い。尊敬すべきだ。*竹取「昔かしこき天竺の聖此の国にもて渡りて侍りける」(賢)才能、知能、思慮、分別などの点ですぐれている。*源氏‐桐壼「弁もいと才かしこき博士にて」*ささめごと‐上「賢きも愚かなるも」物の品質、性能などがすぐれている。すばらしい。*竹取「かしこき玉の枝をつくらせ給ひて」 4 人または事柄が尊重すべく、重要、重大であるさま。また、それを大切にし、慎重に思う気持を表わす。*枕‐八七「こもり、いとかしこうまもりて、わらはべも寄せ侍らず」 5 物事が望ましい状態であるさま。また、それを賛美し、よろこぶ気持を表わす。結構だ。好都合だ。よい具合だ。*落窪‐二「かしこくも取りつるかな。我はさひはひありかし。思ふやうなる婿ども取るかな」 6 自身に好都合なように計らうことの巧みなさま。抜け目がない。巧妙だ。*源氏‐東屋「猶一わたりはつらしと思はれ、人には少しそしらるとも、ながらへて頼もしき事をこそと、いとまたくかしこき君にて思とりてければ」 7 程度のはなはだしいさま。「かしこく」の形で副詞的に用いる。はなはだしい。*土左「かぜふき、なみあらければ、ふねいださず。これかれ、かしこくなげく」 かしこ‐が・る(自ラ四)/かしこ‐げ(形動)/かしこ‐さ(名) ●畏き辺(あた)り 宮中、皇居、皇室などをさしていう語。

かし‐こうせん【可視光線】(‥クヮウセン)🔗🔉

かし‐こうせん【可視光線】(‥クヮウセン) 人間の目に感じられる電磁波。波長約七八〇〇〜三八〇〇オングストローム程度で、単色光では赤、橙、黄、緑、青、藍、紫の順に波長が短くなる。可視線。

かしこ‐がお【賢顔】(‥がほ)🔗🔉

かしこ‐がお【賢顔】(‥がほ) (形動)いかにも自分が賢いことをしたと思っているような、得意げな顔つき。

かしこ‐ぐさ【賢草】🔗🔉

かしこ‐ぐさ【賢草】 「たで(蓼)」の異名。

かしこく‐も【畏くも】🔗🔉

かしこく‐も【畏くも】 〔連語〕(形容詞「かしこい」の連用形に係助詞「も」の付いたもの) 1 おそれおおくも。もったいなくも。もったいないことに。*万葉‐一九九「ひさかたの天つ御門(みかど)を懼母(かしこくモ)定めたまひて」 2 はなはだしいことに。ひどく。*源氏‐朝顔「かしこくも古り給へるかな」

かし‐こし【貸越】🔗🔉

かし‐こし【貸越】 1 ある限度以上に貸すこと。 2 銀行が当座預金をしている者に、預金残高以上の金を貸すこと。当座貸越し。

かしこ・し【畏し・恐し・賢し】🔗🔉

かしこ・し【畏し・恐し・賢し】 〔形ク〕⇒かしこい(畏)

かしこし‐げん【貸越限】🔗🔉

かしこし‐げん【貸越限】 銀行が当座預金をしている者と相談して定めた貸越しの最高額。

かしこ‐じま【賢島】🔗🔉

かしこ‐じま【賢島】 三重県志摩半島の南部、英虞(あご)湾にある小島。幅二〇メートルほどの水道で本土に対する。英虞湾観光の基点。

かしこ‐じもの【畏じもの】🔗🔉

かしこ‐じもの【畏じもの】 (「じもの」は「…のようなもの」の意の接尾語。副詞的に用いる)おそれ多いもの(として)。*続日本紀‐天平元年八月五日・宣命「我が皇太上天皇の大前に、恐古士物(かしコジもの)進退(しじま)ひ匍匐(はらば)ひ廻ほり」

かし‐こ・す【貸し越す】🔗🔉

かし‐こ・す【貸し越す】 〔他サ五(四)〕一定の限度より、多く貸す。

かし‐こそで【貸小袖】🔗🔉

かし‐こそで【貸小袖】 七夕に女子が、裁縫の上達することを祈願して、小袖の類を笹の枝にかけること。また、その小袖。《季・秋》

かしこ‐だて【賢立】🔗🔉

かしこ‐だて【賢立】 (「だて」は接尾語)賢そうに見せかけること。思慮分別があるようにふるまうこと。さかしら。*仮・伊曾保物語‐下「賢だてこそうとましけれ」

かしこ‐どころ【賢所】🔗🔉

かしこ‐どころ【賢所】 皇居の中で天照大神の御霊代(みたましろ)として、神鏡をまつってある所。内侍所。 神鏡。八咫鏡(やたのかがみ)。 ●賢所大前(おおまえ)の儀(ぎ) 即位礼の時に、天皇が即位したことを親しく賢所に奉告する儀式。

かしこどころ‐みかぐら【賢所御神楽】🔗🔉

かしこどころ‐みかぐら【賢所御神楽】 宮中の祭の一つ。毎年一二月中旬、賢所で行なわれる神楽。

かしこ‐どり【畏鳥】🔗🔉

かしこ‐どり【畏鳥】 「たか(鷹)」の異名。

かしこまり【畏・恐】🔗🔉

かしこまり【畏・恐】 1 相手の威厳に押されたり、自分に弱点があったりして恐れつつしむこと。遠慮すること。*枕‐三「けふは皆みだれてかしこまりなし」 2 高貴な人が自分に対して示した行為を、もったいないと思うこと。ありがたいこと。恐縮すべきこと。*竹取「きたなげ成る所に年月を経て物し給ふ事、きはまりたるかしこまりと申す」 3 お礼のことば。謝辞。*落窪‐三「参り侍て、又々かしこまりも啓すべき」 4 おわびのことば。申しわけ。*宇津保‐嵯峨院「久しくさぶらはぬかしこまり聞こえん、とてなんさぶらひつる」 5 目上の人の怒りにふれて、謹慎すること。*枕‐九「さて、かしこまり許されて、もとのやうになりにき」 6 つつしんでことばをうかがうこと。うけたまわること。*枕‐八六「『いみじうめでたからんとこそ思ひたりしか』など仰せられたる、御返りに、かしこまりのよし申して」

かしこまり‐お・く【畏まり置く】🔗🔉

かしこまり‐お・く【畏まり置く】 〔自カ四〕行動やことばづかいなどを控えめにする。遠慮する。恐縮する。*源氏‐胡蝶「人々は、こまやかなる御物語に、かしこまりをきて、けぢかくもさぶらはず」

かしこまり‐だこ【畏胼胝】🔗🔉

かしこまり‐だこ【畏胼胝】 正座した状態でいることが多いために、足のくるぶしの付近にできるたこ。すわりだこ。

かしこま・る【畏まる・恐まる】🔗🔉

かしこま・る【畏まる・恐まる】 〔自ラ五(四)〕(「かしこむ(畏)」から派生した語) 1 相手の威厳に押されたり、自分に弱点があったりして、おそれ入る。おそれつつしむ。*地蔵十輪経元慶七年点‐四「罪人遥かに見て、身心驚き悚(カシコマル)」 2 高貴な人が自分に対して示した行為を、もったいないと思う。恐縮する。また、礼を述べる。*竹取「竹とりの家に、かしこまりて請じ入れてあへり」 3 申しわけなく思うようすをする。また、わびをいう。*源氏‐初音「心まどはし給ひし世のむくいなどを、仏にかしこまり聞ゆるこそ苦しけれ」 4 目上の人の怒りを受けて謹慎する。*能因本枕‐七「『めのとかへてん、いとうしろめたし』と仰せらるれば、かしこまりて御前にも出でず」 5 つつしみを表わして、居ずまいを正したり、平伏したりする。*宇津保‐忠こそ「君のおり給ふ所に五位六位ひざまづきかしこまる」 6 つつしんで命令を受ける。つつしんで承諾するの気持を表わす。→かしこまりました。*源氏‐浮舟「わが言はん事はたばかりてんやなどのたまふ。かしこまりてさぶらふ」*史記抄‐三「鄭に滑を伐つ事をやめよと請れたれは、かしこまりたとは云わいで、結句王の使を囚たぞ」 7 堅苦しくて、きゅうくつな感じがする。「かしこまった話」「かしこまって坐る」 ●畏まりました (つつしんで言いつけをお受けする意から)相手を高めて、「承知した」「わかった」という意を、ていねいに表わす挨拶のことば。

かしこ・む【畏む・恐む】🔗🔉

かしこ・む【畏む・恐む】 〔自マ四〕(形容詞「かしこい(畏)」の動詞化か。ただし、古い用例は連用形しかなく、形容詞「かしこい」に「み」の付いた「かしこみ」と類似するものもある) 1 恐ろしいと思う。*古事記‐下「其の大后の嫉(ねた)みを畏(かしこみ)て、本つ国に逃げ下りき」 2 おそれ多いと思う。*書紀‐推古二〇年正月・歌謡「訶志胡瀰(カシコミ)て仕へまつらむ」 3 つつしみ深くする。

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