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かじ【梶】(かぢ)🔗🔉

かじ【梶】(かぢ) 1 植物「かじのき(梶木)」の古名。 2 襲(かさね)の色目の一種。表、裏ともに萌葱色で、七月に用いる(桃花蕊葉)。 ●梶の言葉(ことのは) 七夕のとき、梶の木の葉に書いたことば。幸福を祈るような内容をもった歌や文句を書くことが多い。→梶の葉。 ●梶の葉(は) 1 梶の木の葉。古く、七夕祭りのとき、七枚の梶の葉に詩歌などを書いて供え、芸能の向上や恋の思いが遂げられることなどを祈る風習があった《季・秋》 2 梶の木をかたどった衣服の模様の名。 3 紋所の名。平戸梶の葉、三つ梶の葉、丸に梶の葉、鬼梶の葉、梶の葉桐、変り三つ割梶、抱き梶の葉など各種ある。

かじ【梶・楫・・舵】(かぢ)🔗🔉

かじ【梶・楫・・舵】(かぢ) (本来は、船をこぐ道具を言い、今の「舵」とは別であるが、方向を操作する「舵」の役目も船をこぐ「かじ」が兼ねたところから、後には「舵」だけを意味するようになったものと思われる) 1 (楫・)船をこぐのに用いる道具。櫓(ろ)や櫂(かい)の総称。か(梶)。かい(櫂)。*万葉‐三六二四「可治(カヂ)の音すなり」 2 (舵)船の進行方向を操作するため船尾に設ける操船上最も重要な装置。*日葡辞書「Gagiga(カジガ) キカヌ」 3 飛行機の進行方向や昇降を調節する装置。方向舵(ほうこうだ)。 4 =かじぼう(梶棒) 5 紋所の名。船のかじにかたどったもの。丸に舵、三つ舵などの種類がある。 ●舵を取(と)る 1 舟を進めるために、櫓(ろ)や櫂(かい)を手に持って扱う。 2 船のかじを操って、正しい方向に進める。船を一定の方向に進める。 3 転じて、一定の方向に、物事をうまく運んでいく。多くの人を導いて、方向を誤らせないようにする。*浮・本朝二十不孝‐五「其跡を後家揖を取って世帯を能持かためける」

かじ【梶】(かぢ)🔗🔉

かじ【梶】(かぢ) 姓氏。

かじ【鍛冶】(かぢ)🔗🔉

かじ【鍛冶】(かぢ) (「鍛冶」は当て字。「かなうち(金打)」が「かぬち」となり、さらに「かぢ」と変化した語)金属を打ちきたえて、いろいろの器具をつくること。また、それを仕事とする人。鍛冶屋。 ●鍛冶の司(つかさ) 律令制で、宮内省に属し、銅、鉄などで雑器を作り、また、それを作る鍛冶部(かじべ)を支配した役所。かぬちづかさ。職員に正(かみ)、佑(すけ)、大小の令史(さかん)などがある。大同三年、木工寮(もくりょう)に併合。

か‐じ【火事】(クヮ‥)🔗🔉

か‐じ【火事】(クヮ‥) 建物、山林、船などが焼けること。《季・冬》

か‐じ【加持】(‥ヂ)🔗🔉

か‐じ【加持】(‥ヂ) (梵adhihnaの訳語。「所持」「護念」などとも訳す)仏語。 1 仏菩薩が人びとを守ること。加護すること。*八十華厳経‐六「仏所加持辺」 2 (真言密教で、「加」を仏菩薩の大悲のはたらき、「持」を人の信心と解して)仏菩薩の力が信じる人の心に加わり、人がそれを受けとめること。また、真言行者が口に真言を誦し、意(こころ)に仏菩薩を観じ、手に印を結んで、この三密を行ずるとき、仏菩薩の三密と平等相応して、相互に融け合い、一体となること。→三密加持。 3 真言密教で行なう修法上の呪禁の作法。三密相応させて、欲するものの成就を得ること。 4 わざわいを除くため、神仏に祈ること。祈祷。虫加持、病人加持、井戸加持、帯加持などという。「加持祈祷」

か‐じ【花時・華時】(クヮ‥)🔗🔉

か‐じ【花時・華時】(クヮ‥) 花の咲く時節。花盛りの見頃の時。花期。花候。はなどき。

か‐じ【華字・花字】(クヮ‥)🔗🔉

か‐じ【華字・花字】(クヮ‥) 1 =かおう(花押) 2 (華字)中国の文字。「華字紙」

か‐じ【家事】🔗🔉

か‐じ【家事】 1 家庭内の事柄。一家内の私事。「家事を言わず」 2 家庭内の暮らしに関するいろいろな仕事。また、その仕事のきりもり。家政。「家事に手を出さない亭主」

か‐じ【夏時】🔗🔉

か‐じ【夏時】 夏のころ。夏。

か‐じ【家慈】🔗🔉

か‐じ【家慈】 母親。他人に対して自分の母をいう場合に用いる。⇔家厳

か‐じ【遐邇】🔗🔉

か‐じ【遐邇】 遠い所と近い所。遠近。また、遠方も近辺も。

か‐じ【嘉事】🔗🔉

か‐じ【嘉事】 めでたいこと。慶事。

かし‐あみ【浸網】🔗🔉

かし‐あみ【浸網】 (「かし」は「浸す」の意か)磯近くに定置して、雑魚、かに、海老などを捕える建網(たてあみ)の一種。かし取り網。

か‐しい【香椎】(‥しひ)🔗🔉

か‐しい【香椎】(‥しひ) 植物「しい(椎)」、また、その実の異名。 福岡市北東部の地名。

かじい【梶井】(かぢゐ)🔗🔉

かじい【梶井】(かぢゐ) 姓氏。

かし‐いえ【貸家】(‥いへ)🔗🔉

かし‐いえ【貸家】(‥いへ) =かしや(貸家)

かじ‐いちご【梶苺】(かぢ‥)🔗🔉

かじ‐いちご【梶苺】(かぢ‥) バラ科の落葉低木。関東地方から紀伊半島、伊豆諸島、徳島県や長崎県の海岸地方に生え、観賞用に庭園でも栽植。茎は高さ約二メートルになり、下部にわずか刺(とげ)があり、幼条、葉柄には軟毛を生じる。葉は直径約二〇センチメートルの心臓形で先は五〜七裂し、各裂片は卵形で縁に鋸歯がある。長い葉柄の基部には長楕円形の托葉がある。初夏、花柄の先端に、直径約三センチメートルの白色の五弁花を三〜五個開く。果実は球形で黄熟し、甘ずっぱい。とういちご。ちょうせんいちご。えどいちご。

かじい‐ちょう【梶井町】(かぢゐチャウ)🔗🔉

かじい‐ちょう【梶井町】(かぢゐチャウ) 京都市上京区の地名。かつて三千院、梶井門跡の里坊があった。

かしい‐の‐みや【香椎宮・橿日宮】(かしひ‥)🔗🔉

かしい‐の‐みや【香椎宮・橿日宮】(かしひ‥) 福岡市香椎にあった仲哀天皇の行宮。熊襲征討の時のもので、天皇はここで急死した。 =かしいぐう(香椎宮)

かじい‐もとじろう【梶井基次郎】(かぢゐもとジラウ)🔗🔉

かじい‐もとじろう【梶井基次郎】(かぢゐもとジラウ) 小説家。胸を病みながら、鋭い感受性と強い生命力に貫かれた短編を書いた。代表作「檸檬(れもん)」「冬の蠅」「闇の絵巻」「のんきな患者」。(一九〇一〜三二)

かじい‐もんぜき【梶井門跡】(かぢゐ‥)🔗🔉

かじい‐もんぜき【梶井門跡】(かぢゐ‥) 京都市左京区大原にある三千院の別称。

かし‐いれ【貸入・借入】🔗🔉

かし‐いれ【貸入・借入】 貸すことと回収すること。貸し付けと取り立て。

かし‐いろ【貸色】🔗🔉

かし‐いろ【貸色】 損料を取って貸す喪服。

カシウス🔗🔉

カシウス →カッシウス

かし‐うま【貸馬】🔗🔉

かし‐うま【貸馬】 使用料を取って貸す馬。

かし‐うり【貸売】🔗🔉

かし‐うり【貸売】 =かけうり(掛売)

かじ‐お【楫緒】(かぢを)🔗🔉

かじ‐お【楫緒】(かぢを) 櫂(かい)や櫓(ろ)を船にとりつける綱。舵巻綱(かじまきつな)。

かじ‐おと【楫音】(かぢ‥)🔗🔉

かじ‐おと【楫音】(かぢ‥) 櫂(かい)や櫓(ろ)などを使って船をこぐ時の音。かじのと。

かし‐おり【菓子折】(クヮシをり)🔗🔉

かし‐おり【菓子折】(クヮシをり) 菓子を入れた折箱。おもに贈答用のものをいう。

かし‐おんせん【甲子温泉】(‥ヲンセン)🔗🔉

かし‐おんせん【甲子温泉】(‥ヲンセン) 福島県南部、西郷村にある温泉。泉質は石膏泉。かっしおんせん。

かじか【鰍】🔗🔉

かじか【鰍】 カジカ科の淡水魚。全長一五センチメートルに達する。体は細長く、頭は大きい。うろこはなく、体色は暗褐色で、褐色の雲形模様がある。胸びれの軟条は全部が不分枝。北海道の一部と本州、四国、九州に分布。水が澄み、底が小石の川にすむ。食用にされ、美味。まごり。おごり。《季・秋》

か‐じか【河鹿】🔗🔉

か‐じか【河鹿】 =かじかがえる(河鹿蛙)

かじ‐かえで【梶楓】(かぢかへで)🔗🔉

かじ‐かえで【梶楓】(かぢかへで) カエデ科の落葉高木。本州、四国、九州の山地に生え、庭木ともされる。高さ一〇〜二〇メートルになる。葉は柄があって対生し、葉身はほぼ五角形で長さ、幅ともに一〇〜一五センチメートルで、五中裂し、縁にまばらなあらい鋸歯がある。新葉の出るころ、二年目の枝から花序を出し、暗紅色の小花を数個まばらにつける。雌雄異株。おにもみじ。

かじか‐がえる【河鹿蛙】(‥がへる)🔗🔉

かじか‐がえる【河鹿蛙】(‥がへる) アオガエル科のカエル。雄の体長は三〜四センチメートル、雌はやや大きく五〜七センチメートル。雌雄とも体の背面は灰褐色で暗褐色の模様があり、腹面は淡灰色または白色。四肢の指先に大きな吸盤があり、みずかきは後肢にだけ発達。雄は美声で鳴くので昔から飼育されることが多い。「かわしか」の意で、鳴き声が秋の鹿の声に似るという。本州、四国、九州の渓流の岩間にすむ。かじか。《季・夏》

かじかざわ【鰍沢】(かじかざは)🔗🔉

かじかざわ【鰍沢】(かじかざは) 山梨県西部の地名。東海道から甲府に至る要路にあり、角倉了以の水路開発後は、甲州一の交易の河港として知られた。

かし‐かし🔗🔉

かし‐かし 〔副〕 1 堅い物がぶつかり合う音を表わす語。 2 馬の足音を表わす語。

かし‐かた【貸方】🔗🔉

かし‐かた【貸方】 1 =かして(貸手) 2 貸す方法。貸し様(よう)。貸す手段。 3 複式簿記の帳簿、財務諸表の右側の記入欄。負債、資本の増加、資産の減少、および利益の発生を記入する。貸(かし)。⇔借方

かじ‐かぶり【鍛冶被】(かぢ‥)🔗🔉

かじ‐かぶり【鍛冶被】(かぢ‥) 作業中手拭を四つに折り頭の上に載せておく、鍛冶工の手拭のかぶり方。

かじか・む【悴かむ】🔗🔉

かじか・む【悴かむ】 〔自マ五(四)〕(「かじける(悴)」から派生。古くは「かしかむ」か) 1 生気がなくなって、やせ衰える。また草木などがしおれる。*天理本金剛般若経集験記平安初期点「面血色无く、いたく(カシカミ)たる」 2 手足などが寒さのため、こごえて思うように動かなくなる。かじける。《季・冬》*雑俳・柳多留‐四「駕ちんをかじかんだ手へ壱歩とり」 3 恐れちぢまる。気持がいじける。*雑俳・宝舟「せつかれて・問屋女かじかむ出立ち飯」

かじ‐から【楫柄】(かぢ‥)🔗🔉

かじ‐から【楫柄】(かぢ‥) 楫の柄(え)。*万葉‐一四五五「君がみ船の梶柄(かぢから)にもが」 [補注]用列の「梶柄」を「かぢつか」と訓む説もある。

かし‐かり【貸借】🔗🔉

かし‐かり【貸借】 貸しと借り。また、人に貸したり、人から借りたりすること。 ●貸し借りは他人(たにん) 親しい親子兄弟の間柄でも、金銭の貸し借りは、他人同様のような冷たい関係になりがちなこと。

かじかわ‐まきえ【梶川蒔絵】(かぢかはまきヱ)🔗🔉

かじかわ‐まきえ【梶川蒔絵】(かぢかはまきヱ) 江戸幕府御用の蒔絵師梶川家代々の製品。高蒔絵が中心で、特に印籠がすぐれている。

か‐しかん【下士官】(‥シクヮン)🔗🔉

か‐しかん【下士官】(‥シクヮン) 軍隊で、准士官と兵との間の階級にある武官の総称。旧陸軍では、曹長、軍曹、伍長、旧海軍では、上等兵曹、一等兵曹、二等兵曹などがこれにあたる。下士。

かじき【・刈敷】🔗🔉

かじき【・刈敷】 草木の葉を焼いたり、緑肥として鋤きこんだりして、田畑の肥料とするもの。

かじき【🔗🔉

かじき【 =かんじき()

かじ‐き【梶木・旗魚】(かぢ‥)🔗🔉

かじ‐き【梶木・旗魚】(かぢ‥) メカジキ科とマカジキ科の海魚の総称。多くは体長約二メートル。マグロに似ているが、上あごが剣状に長くのび、下あごもやや突きでている。刺身、照焼きなどにして食用にされる。外洋に分布し、マカジキ、メカジキ、シロカジキ、クロカジキ、バショウカジキなどがある。かじきまぐろ。かじきとおし。かじとおし。おらぎ。《季・冬》

か‐じき【加敷・加鋪・梶木・楫木】🔗🔉

か‐じき【加敷・加鋪・梶木・楫木】 中世末期から近世に行なわれた棚板造りの和船(弁才船・二成船・伊勢船・関船・伝馬船等)の部材の名称。船底材(=かわら、または敷)の両側にとりつける棚板。本州日本海側では、伝統的に「おもき」という。

かじき【加治木】(かぢき)🔗🔉

かじき【加治木】(かぢき) 鹿児島県中部、鹿児島湾北岸の地名。島津義弘・家久の頃、城下町として栄えた。

かじき‐ざ【旗魚座】(かぢき‥)🔗🔉

かじき‐ざ【旗魚座】(かぢき‥) 南天の星座。黄道の南極にあり、大マゼラン雲がある。日本からは見えない。

かじ‐きとう【加持祈祷】(カヂキタウ)🔗🔉

かじ‐きとう【加持祈祷】(カヂキタウ) 加持や祈祷。病気や災難から身を守るために神仏に祈ること。

かじき‐とおし【梶木通】(かぢきとほし)🔗🔉

かじき‐とおし【梶木通】(かぢきとほし) (「かじきどおし」とも)魚「かじき(梶木)」の異名。

かしき‐なり【喝食成】🔗🔉

かしき‐なり【喝食成】 喝食が行列して練り歩くこと。

かじき‐まぐろ【梶木鮪】(かぢき‥)🔗🔉

かじき‐まぐろ【梶木鮪】(かぢき‥) =かじき(梶木)

かしき‐め【炊女】🔗🔉

かしき‐め【炊女】 神前に供える神饌(みけ)をたく女。

かしき‐や【炊屋】🔗🔉

かしき‐や【炊屋】 1 飯を煮たきする所。 2 神に供える神饌(みけ)をたく所。かまどの。

かし‐きり【貸切】🔗🔉

かし‐きり【貸切】 1 約束の期間、ある人や団体にだけ貸すこと。また、その場所や乗り物。 2 人に貸したままで、手元に戻らないこと。

かしきり‐あつかい【貸切扱】(‥あつかひ)🔗🔉

かしきり‐あつかい【貸切扱】(‥あつかひ) =しゃあつかい(車扱)

かし‐き・る【貸し切る】🔗🔉

かし‐き・る【貸し切る】 〔他ラ五(四)〕 1 多くの人の利用する場所や乗り物を、約束の期間、ある人や団体にだけ貸す。 2 手持ちの物を全部貸す。

かし‐きん【貸金】🔗🔉

かし‐きん【貸金】 金銭を貸すこと。貸した金銭。

かし‐きんこ【貸金庫】🔗🔉

かし‐きんこ【貸金庫】 銀行などの金融機関で、大金庫の中に設けた保護箱を顧客に利用させるもの。

かしく【畏・恐・可祝】🔗🔉

かしく【畏・恐・可祝】 (形容詞「かしこい」の語幹「かしこ(畏)」の変化)女性の手紙の末尾に用いる挨拶(あいさつ)のことば。かしこ。

か‐じく【花軸】(クヮヂク)🔗🔉

か‐じく【花軸】(クヮヂク) 花序を形成する茎の部分の称。

かじ・く【悴く】🔗🔉

かじ・く【悴く】 〔自カ下二〕⇒かじける(悴)

かしくま・る【畏まる】🔗🔉

かしくま・る【畏まる】 〔自ラ四〕=かしこまる(畏)

かじくりはま‐いせき【梶栗浜遺跡】(かぢくりはまヰセキ)🔗🔉

かじくりはま‐いせき【梶栗浜遺跡】(かぢくりはまヰセキ) 山口県下関市梶栗浜にある弥生期の遺跡。大正二年発見。

かじけ【悴】🔗🔉

かじけ【悴】 (動詞「かじける(悴)」の名詞化) 1 生気がなく衰えること。やつれること。また、落ちぶれること。 2 寒さのためにちぢこまること。寒がること。また、その人。

かじ‐けいざい【家事経済】🔗🔉

かじ‐けいざい【家事経済】 一家の暮らしむきに関する経済。

かじ・ける【悴ける】🔗🔉

かじ・ける【悴ける】 〔自カ下一〕かじ・く〔自カ下二〕(古くは「かしく」) 1 生気がなくなり、衰える。かじかむ。 姿や顔つきがやせ衰える。また、みすぼらしくなる。*源氏‐東屋「かしけたる女(め)のわらはをもたるななり」草木や花が、生気を失ってしおれる。また、生長不十分で弱々しいさまになる。*西大寺本金光明最勝王経平安初期点‐八「先よりある妙園林の〈略〉忽然に皆枯れ悴(カシケ)て」 2 =かじかむ(悴)2*雑俳・柳多留‐二二「かじけたりなまけたり二度義理で来る」

かし‐こ【彼処】🔗🔉

かし‐こ【彼処】 〔代名〕 1 他称。話し手、聞き手の両者から離れた場所を指し示す(遠称)。あそこ。*伊勢‐九六「『かしこより人おこせば、これをやれ』とていぬ」 2 他称。話の中で語られた場所を指し示す。そこ。*阿波国文庫本伊勢‐八二「としごとのさくらの花盛りにはかしこへなんかよひおはしましける」

かしこ【畏・恐・賢】🔗🔉

かしこ【畏・恐・賢】 (形容詞「かしこい」の語幹から)「おそれ多く存じます」の意で、手紙の結びに用いて相手に敬意を表わす語。男女ともに用いたが、後世は女性が用いる。あらあらかしこ。めでたくかしく。かしく。

かじ‐こ【楫子】(かぢ‥)🔗🔉

かじ‐こ【楫子】(かぢ‥) =かじとり(楫取)1

かしこ‐あらそい【賢争】(‥あらそひ)🔗🔉

かしこ‐あらそい【賢争】(‥あらそひ) 賢さを競うこと。互いに知恵をくらべ合うこと。知恵くらべ。

かしこ・い【畏い・恐い・賢い】🔗🔉

かしこ・い【畏い・恐い・賢い】 〔形口〕かしこ・し〔形ク〕 1 おそるべき霊力、威力のあるさま。また、それに対して脅威を感ずる気持を表わす。おそるべきだ。おそろしい。*書紀‐仁徳二二年正月・歌謡「さ夜床を並べむ君は介辞古耆(カシコキ)ろかも」 2 尊い者、権威のある者に対して、おそれ敬う気持を表わす。おそれ多い。もったいない。 畏敬(いけい)する者、またはその言動に対して用いる。その言動を受ける者の感謝の心がこめられる場合もある。→かしこくも。*万葉‐四三二一「可之古伎(カシコキ)や命(みこと)かがふり」畏敬する者にかかわる言動をする場合に用いる。自身の行動に対する「申しわけない」気持のこめられる場合もある。*万葉‐九二〇「天地の神をそ祈る恐(かしこく)あれども」畏敬の意味が軽くなって、「かしこけれど」の形で「恐縮ですが」の意の挨拶語として用いる。*源氏‐花宴「かしこけれど、この御前にこそはかげにもかくさせ給はめ」 3 他からあがめ敬われる程にすぐれているさま。また、それに対する尊敬、賛美の気持を表わす。 国柄、血筋、身分、人柄などがすぐれている。尊い。徳が高い。尊敬すべきだ。*竹取「昔かしこき天竺の聖此の国にもて渡りて侍りける」(賢)才能、知能、思慮、分別などの点ですぐれている。*源氏‐桐壼「弁もいと才かしこき博士にて」*ささめごと‐上「賢きも愚かなるも」物の品質、性能などがすぐれている。すばらしい。*竹取「かしこき玉の枝をつくらせ給ひて」 4 人または事柄が尊重すべく、重要、重大であるさま。また、それを大切にし、慎重に思う気持を表わす。*枕‐八七「こもり、いとかしこうまもりて、わらはべも寄せ侍らず」 5 物事が望ましい状態であるさま。また、それを賛美し、よろこぶ気持を表わす。結構だ。好都合だ。よい具合だ。*落窪‐二「かしこくも取りつるかな。我はさひはひありかし。思ふやうなる婿ども取るかな」 6 自身に好都合なように計らうことの巧みなさま。抜け目がない。巧妙だ。*源氏‐東屋「猶一わたりはつらしと思はれ、人には少しそしらるとも、ながらへて頼もしき事をこそと、いとまたくかしこき君にて思とりてければ」 7 程度のはなはだしいさま。「かしこく」の形で副詞的に用いる。はなはだしい。*土左「かぜふき、なみあらければ、ふねいださず。これかれ、かしこくなげく」 かしこ‐が・る(自ラ四)/かしこ‐げ(形動)/かしこ‐さ(名) ●畏き辺(あた)り 宮中、皇居、皇室などをさしていう語。

かじ‐こうずい【加持香水】(カヂカウズイ)🔗🔉

かじ‐こうずい【加持香水】(カヂカウズイ) 真言密教で、諸種の香を混ぜた、修法に用いる水を浄化する作法。また、その香水。これを注いで、行者の心身や壇場を清浄にする。加持水。

かし‐こうせん【可視光線】(‥クヮウセン)🔗🔉

かし‐こうせん【可視光線】(‥クヮウセン) 人間の目に感じられる電磁波。波長約七八〇〇〜三八〇〇オングストローム程度で、単色光では赤、橙、黄、緑、青、藍、紫の順に波長が短くなる。可視線。

かしこく‐も【畏くも】🔗🔉

かしこく‐も【畏くも】 〔連語〕(形容詞「かしこい」の連用形に係助詞「も」の付いたもの) 1 おそれおおくも。もったいなくも。もったいないことに。*万葉‐一九九「ひさかたの天つ御門(みかど)を懼母(かしこくモ)定めたまひて」 2 はなはだしいことに。ひどく。*源氏‐朝顔「かしこくも古り給へるかな」

かし‐こ・す【貸し越す】🔗🔉

かし‐こ・す【貸し越す】 〔他サ五(四)〕一定の限度より、多く貸す。

かしこまり【畏・恐】🔗🔉

かしこまり【畏・恐】 1 相手の威厳に押されたり、自分に弱点があったりして恐れつつしむこと。遠慮すること。*枕‐三「けふは皆みだれてかしこまりなし」 2 高貴な人が自分に対して示した行為を、もったいないと思うこと。ありがたいこと。恐縮すべきこと。*竹取「きたなげ成る所に年月を経て物し給ふ事、きはまりたるかしこまりと申す」 3 お礼のことば。謝辞。*落窪‐三「参り侍て、又々かしこまりも啓すべき」 4 おわびのことば。申しわけ。*宇津保‐嵯峨院「久しくさぶらはぬかしこまり聞こえん、とてなんさぶらひつる」 5 目上の人の怒りにふれて、謹慎すること。*枕‐九「さて、かしこまり許されて、もとのやうになりにき」 6 つつしんでことばをうかがうこと。うけたまわること。*枕‐八六「『いみじうめでたからんとこそ思ひたりしか』など仰せられたる、御返りに、かしこまりのよし申して」

かしこまり‐お・く【畏まり置く】🔗🔉

かしこまり‐お・く【畏まり置く】 〔自カ四〕行動やことばづかいなどを控えめにする。遠慮する。恐縮する。*源氏‐胡蝶「人々は、こまやかなる御物語に、かしこまりをきて、けぢかくもさぶらはず」

かしこま・る【畏まる・恐まる】🔗🔉

かしこま・る【畏まる・恐まる】 〔自ラ五(四)〕(「かしこむ(畏)」から派生した語) 1 相手の威厳に押されたり、自分に弱点があったりして、おそれ入る。おそれつつしむ。*地蔵十輪経元慶七年点‐四「罪人遥かに見て、身心驚き悚(カシコマル)」 2 高貴な人が自分に対して示した行為を、もったいないと思う。恐縮する。また、礼を述べる。*竹取「竹とりの家に、かしこまりて請じ入れてあへり」 3 申しわけなく思うようすをする。また、わびをいう。*源氏‐初音「心まどはし給ひし世のむくいなどを、仏にかしこまり聞ゆるこそ苦しけれ」 4 目上の人の怒りを受けて謹慎する。*能因本枕‐七「『めのとかへてん、いとうしろめたし』と仰せらるれば、かしこまりて御前にも出でず」 5 つつしみを表わして、居ずまいを正したり、平伏したりする。*宇津保‐忠こそ「君のおり給ふ所に五位六位ひざまづきかしこまる」 6 つつしんで命令を受ける。つつしんで承諾するの気持を表わす。→かしこまりました。*源氏‐浮舟「わが言はん事はたばかりてんやなどのたまふ。かしこまりてさぶらふ」*史記抄‐三「鄭に滑を伐つ事をやめよと請れたれは、かしこまりたとは云わいで、結句王の使を囚たぞ」 7 堅苦しくて、きゅうくつな感じがする。「かしこまった話」「かしこまって坐る」 ●畏まりました (つつしんで言いつけをお受けする意から)相手を高めて、「承知した」「わかった」という意を、ていねいに表わす挨拶のことば。

かしこ・む【畏む・恐む】🔗🔉

かしこ・む【畏む・恐む】 〔自マ四〕(形容詞「かしこい(畏)」の動詞化か。ただし、古い用例は連用形しかなく、形容詞「かしこい」に「み」の付いた「かしこみ」と類似するものもある) 1 恐ろしいと思う。*古事記‐下「其の大后の嫉(ねた)みを畏(かしこみ)て、本つ国に逃げ下りき」 2 おそれ多いと思う。*書紀‐推古二〇年正月・歌謡「訶志胡瀰(カシコミ)て仕へまつらむ」 3 つつしみ深くする。

か‐じし【加地子】(‥ヂシ)🔗🔉

か‐じし【加地子】(‥ヂシ) 1 平安時代以来、田地耕作者が負担する租税の一種。国衙、荘園領主に対して負担する本来の租税以外に、領有者、地主に対しても支払わなければならない地代。小作料の源流。片子(かたこ)。 2 近世、小作料の称。

かじ‐し【華字紙】(クヮジ‥)🔗🔉

かじ‐し【華字紙】(クヮジ‥) 中国語で書かれた新聞。

かし‐しつ【貸室】🔗🔉

かし‐しつ【貸室】 部屋代を取って人に貸すへや。

かじ‐しま【梶島】(かぢ‥)🔗🔉

かじ‐しま【梶島】(かぢ‥) 福岡県北部、玄海町の沖合にある勝島の古名といわれる。

かじ‐じょう【加持杖】(カヂヂャウ)🔗🔉

かじ‐じょう【加持杖】(カヂヂャウ) 仏語。密教の修法で用いる杖。 1 桃の枝を三〇センチメートルぐらいに切った杖。憑子(よりまし=祈祷師が伴う童子)の肩や病者の痛い所を打つ。石榴(ざくろ)の木を用いることもある。 2 御修法の三日九時加持香水(牛黄加持)あるいは修正会に用いる杖。現在は櫨(はぜ)の木で作る。牛王杖。牛黄杖。

かじ‐しょうぞく【火事装束】(クヮジシャウゾク)🔗🔉

かじ‐しょうぞく【火事装束】(クヮジシャウゾク) 江戸時代、出火の際に着用した服装。主に、消火、警備などに出動する武家が用いたものをいう。兜頭巾(かぶとずきん)をかぶり、火事羽織、野袴(のばかま)を着、革足袋(かわたび)をはいた。火事具。《季・冬》

かじ‐しんぱん【家事審判】🔗🔉

かじ‐しんぱん【家事審判】 家庭裁判所が、家庭内や親族間の紛争などについて、訴訟手続きによらないで行なう審判。

かじしんぱん‐しょ【家事審判所】🔗🔉

かじしんぱん‐しょ【家事審判所】 家庭裁判所の前身。昭和二三年民法の改正、家事審判法の制定により、地方裁判所の支部として設立された。翌年、少年審判所と統合されて、家庭裁判所となる。

かじしんぱん‐ほう【家事審判法】(‥ハフ)🔗🔉

かじしんぱん‐ほう【家事審判法】(‥ハフ) 人の身の上に関する法律的事項や家庭内の紛争などについて、家庭裁判所が行なう審判と調停の手続きを定めた法律。昭和二二年公布。

かじ‐ずきん【火事頭巾】(クヮジヅキン)🔗🔉

かじ‐ずきん【火事頭巾】(クヮジヅキン) 江戸時代の火事装束の頭巾。町人は革、羅紗(らしゃ)、刺子(さしこ)などで作った頭巾を、武士は兜(かぶと)頭巾を用いた。猫頭巾。《季・冬》

かじ‐ずみ【鍛冶炭】(かぢ‥)🔗🔉

かじ‐ずみ【鍛冶炭】(かぢ‥) 鍛冶屋の使う柔らかな炭。消し炭の類。

かし‐せき【貸席】🔗🔉

かし‐せき【貸席】 料金を取って、会合や食事をする客に貸す座敷。また、それを業とする家。貸座敷。

かじ‐そう【加持僧】(カヂ‥)🔗🔉

かじ‐そう【加持僧】(カヂ‥) 加持を行なう僧。

かし‐そうこ【貸倉庫】(‥サウコ)🔗🔉

かし‐そうこ【貸倉庫】(‥サウコ) 料金を取って他に貸す倉庫。

かじた【梶田】(かぢた)🔗🔉

かじた【梶田】(かぢた) 姓氏。

かし‐たい【帯】🔗🔉

かし‐たい【帯】 植物地理学上、暖帯南部に見られる常緑広葉樹林帯と、しばしば同義に用いられる語。常緑のカシ属や、クスノキ科の植物が多く、九州南部や四国・近畿の南部、伊豆七島がこれに属する。

かじ‐たくみ【鍛冶匠】(かぢ‥)🔗🔉

かじ‐たくみ【鍛冶匠】(かぢ‥) 鍛冶職人。

かじた‐はんこ【梶田半古】(かぢた‥)🔗🔉

かじた‐はんこ【梶田半古】(かぢた‥) 日本画家。本名、錠次郎。鍋田玉英、鈴木華邨に学び、のち日本美術院に入る。新聞、雑誌のさし絵でも知られた。(一八七〇〜一九一七)

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