複数辞典一括検索+

🔗🔉

植物「ぎしぎし(羊蹄)」の古名。

🔗🔉

〔感動〕 1 騒々しさを制止し沈黙させるためにいう語。しい。しっ。 2 牛馬、禽獣などを追う時に発する語。しい。しっ。

🔗🔉

〔副助〕 文中の連用語を受けて指示強調する。この場合、「し」の下に重ね用いられる助詞は係助詞に限られる。 1 単文中の連用語(体言、体言に助詞の付いたもの、活用語連体形、副詞、活用語連用形)を受ける。この場合の述語用言は形状性の語(形容詞、「あり」、自発の「ゆ」を伴う動詞など)であるか、または推量の助動詞を伴うことが圧倒的に多い。*古事記‐中・歌謡「嬢子(をとめ)ども誰を志(シ)枕(ま)かむ」 2 順接条件句中の連用語を受ける。*土左「おのれしさけをくらひつれば」 3 同じ動詞を重ねる強調表現の中間に用いられる。*方丈記「ありとしある人」 文中の体言を受け、全体で体言的に用いられて格助詞「の」に続く。ただし確実例は次の一例のみである。*万葉‐二六二八(一書歌)「誰之(シ)の人も君にはまさじ」 〔間投助〕 1 文中の、主として連体語、まれに連用語を受けて詠嘆を表す。間投助詞の「や」または「よ」の下に重ね用いられることが多い。*古事記‐中・歌謡「はしけや斯(シ)我家(わぎへ)の方よ雲居立ち来も」 2 感動詞や、他の間投助詞とともに用いられて囃詞(はやしことば)を構成する。*古事記‐中・歌謡「ええ志(シ)やご志(シ)やこはいごのふぞ」 〔接続助〕 1 打消の「ず」および形容詞の連用形を受け、「…して」の意で前後の句を接続する。*伎・傾城浅間嶽‐中「死したるを知らずし、女房を引っ立て皆打ち連れ」 2 活用語の終止形を受けて前後の句を接続する。近世以後の用法で会話文に多い。 並列、順接、逆接などの関係において接続する。古いものほど助動詞「う」「まい」を受ける場合が多い。*浄・傾城反魂香‐中「定めししにとも有まいし、尤逃ても見さんしょし」*滑・浮世風呂‐前「娘はそれそれにかたづくシ、もう孫も五六人ある」否定推量の「まい」を受けて「…ものを」「…のに」の意を表す。*洒・売花新駅「源水じゃアあんめへし、あんまりまはしたらめが廻りそふなことだ」 〔終助〕終止した文を受け、軽く念をおす。近世末から現れる上方の女性語。*穴さがし心の内そと‐初「みな受取取って戻るのやシ、よいかえ」

🔗🔉

(過去(回想)の助動詞「き」の連体形)→き(助動詞)

🔗🔉

(尊敬の助動詞「しゃる」の命令形「しゃれ」が「しゃい」となり、さらに「せえ」となり「し」と変化したもの)江戸の語。対等程度の相手に対する命令を表し、敬意はほとんどない。四段動詞の未然形に促音「っ」を介して付き、その他の活用には「さっし」が用いられる。*赤本・五百八十七曲「それひろわっし」

し【し・シ】🔗🔉

し【し・シ】 五十音図の第三行第二段(サ行イ段)に置かれ、五十音順で第十二位のかな。いろは順では第四十二位で、「み」のあと「ゑ」の前に位置する。現代標準語の発音では、前舌と硬口蓋前部との間の無声摩擦音[]と母音iとの結合した音節[]iにあたり、これを清音の「し」という。これに対して、「し」に濁点をつけた「じ」は、[]に対する有声摩擦音の結合した音節iにあたるが、普通には、の摩擦のはじまる前に舌先が歯茎に触れて破裂音を伴い、有声破擦音dとなる。ただし、標準語としては、iとdiとを音韻として区別することはない。「し」「じ」はそれぞれ「ゃ・ゅ・ょ」を伴って拗音の[]a,[]u,[]o,a,u,oを表す。「し」の字形は「之」の草体から出た。「シ」の字形も同じく「之」の草体を三画にとらえたものである。ローマ字では、「ローマ字のつづり方」(昭和二九年内閣告示)第一表にsi・sya・syu・syo,zi・zya・zyu・zyoをあげ、第二表にsha・shi・shu・sho,ja・ji・ju・joをあげている。前者はいわゆる日本式、後者はいわゆるヘボン式のつづり方である。

し【尿】🔗🔉

し【尿】 「しし(尿)」の略。

し【士】🔗🔉

し【士】 1 官位、俸禄を有し、人民の上に位する男。*愚管抄‐七「昔は諸大夫なにかと器量ある士をばさたなかりき」 2 男性をいう。男子。おとこ。おのこ。「同好の士」*枕‐四九「士は己を知る者のために死ぬ」 3 学問、道徳を身につけたりっぱな人。また、人徳の備わった尊敬に値する人物。*徒然草‐一四三「博学の士」 4 江戸時代の身分制度で士・農・工・商の一つ。武士。さむらい。士族。*読・雨月物語‐貧福論「岡左内といふ武士あり。〈略〉此士(シ)いと偏固(かたわ)なる事あり」 5 古く中国で、天子や諸侯の家臣で大夫の下に位する者。「士大夫」 6 特定の資格、職業の人の意を表す。「運転士」「弁護士」「文学士」など。

し【子】🔗🔉

し【子】 1 こども。こ。特に男子。 2 有徳の人、一家の学説をたてた人などの敬称。特に孔子をさす。 3 漢籍を経・史・子・集に分けた、いわゆる四部分類のうちの一つ。学者の学説を述べた著述の類。法家、農家などの諸子百家の書を主に含む。 4 旧華族制度五等爵の第四位。子爵。 5 利息。利子。元金百文に対する一月分の利子を、三文子(さんもんし)、五文子(ごもんし)などという。 〔代名〕対称。対等またはそれ以下の人に対して用いる。*近世畸人伝‐題言「子がおもへる所に少しく異也」 〔接尾〕 1 主として動作性の名詞に付けて、それを行う男子の意を表す。「編集子」「受付子」など。 2 上代・中古、貴族の婦人の名に添えたもの。「光明子」「式子内親王」など。 3 名の下に添えて、親しみや軽い尊敬の意を表す。江戸の風流人の仲間で用いられたもの。*俳・更科紀行「荷兮子が奴僕をして」 ●子曰(いわ・のたまわ)く (「論語」の各章句のはじめのことば。「孔子がおっしゃることには」の意から)論語、儒学などの意。また一般に漢籍をいう。

し【支】🔗🔉

し【支】 1 わかれ。分派。 2 えだ。枝。 3 ささえ。助けとなるもの。支柱。 4 てあし。四肢。肢。 「しな(支那)」の略。

し【氏】🔗🔉

し【氏】 血統が同じであることを表す名。姓。また、一族。うじ 〔代名〕他称。話し手、相手以外の第三者をさし示す。主として男子に用いる。「氏の御出席を願う」 〔接尾〕 1 人の姓に付けて、尊敬の意を表す。 2 数詞に付け、敬意をこめて人数を表すのに用いる。「田中・佐藤の両氏」

し【仕】🔗🔉

し【仕】 仕えること。官職につくこと。 ●仕を致(いた)す 官を辞する。致仕する。

し【史】🔗🔉

し【史】 1 =れきし(歴史)1 2 記録を受け持つ官。また、歴史を書く人。史官。 3 神祇官、太政官の主典(さかん)。文書をつかさどり、諸役所から上申した庶務を取りあつかう。大史、少史がある。 ●史に三長(さんちょう)あり (「唐書‐劉子玄伝」の「史有三長、才・学・識、世罕之、故史者少」から)歴史を書く人に必要なものは、才・学・識の三つの長所である。 ●史の大夫(たいふ) 大史(だいし)の、特に従五位下に叙せられたもの。大夫の史。

し【司】🔗🔉

し【司】 1 律令制で、省に属し寮につぐ役所。主水司、諸陵司の類。正(かみ)、佑(じょう)、令史(さかん)などの職員を置く。 2 明治の初め、官省に属し、局・寮の下にあった役所。

し【四・肆】🔗🔉

し【四・肆】 1 数の名。三の次の数。よ。よっつ。よつ。よん。 2 四番目。 ●四の五(ご)の あれやこれや。なんのかの。また、あれこれぐずぐずと言うこと。「四の五の言うな」 ●四の膳(ぜん) 客に食事を饗する時に、本膳、二の膳、三の膳の次に出される四番目の膳部。よのぜん。 ●四の鼓(つづみ) 古代の雅楽器の一つ。現在伝存しない打楽器。細腰鼓(さいようこ)の一つで、三鼓(さんのつづみ)より大形のもの。中大鼓。 ●四の二(に) 1 ばくちや双六(すごろく)で、二つのさいころに四と二が同時に出ること。 2 (四と二とを合わせた数が六というところから)「六」をしゃれていう語。 ●四も五(ご)も (下に打消の語を伴って用いる)なんでもかでも。なにもかも。どうもこうも。*浮・好色二代男‐八「四も五も構はぬ男ども」

し【市】🔗🔉

し【市】 1 まち。市街。人の多く集まる所。 2 普通地方公共団体の一つ。人口五万以上で、中心市街地の戸数が全戸数の六割以上であること、商工業その他都市的企業に従事する者の数が全人口の六割以上であること、また、都道府県の条例で定める都市的施設その他の都市的要件を備えていることなどの条件を満たしていなければならない。議決機関として市議会、執行機関として市長を置く。 3 いち。いちば。

し【死】🔗🔉

し【死】 1 死ぬこと。生命がなくなること。生きる機能を失うこと。また比喩的に、ものごとの死んだようなさまをもいう。「死の街(山)」 2 律令制の五刑の一つ。絞・斬の二種があった。 ●死に至(いた)る病(やまい) 1 =しびょう(死病) 2 (新約聖書のヨハネ福音書から出たことば)絶望的な事柄。絶望。特に、キェルケゴールが強調したもので、同名の著書もある。 ●死の商人(しょうにん) 中世ヨーロッパで、敵味方いずれを問わず武器を売り込んだ商人。また、それを製造した手工業者。現代では軍需資本家。 ●死の灰(はい) 原子爆弾、水素爆弾など、原子核反応を利用した爆弾が爆発するときに放出される放射性物質。ストロンチウム九〇やセシウム一三七などの核分裂生成物と、多量に発生した中性子によって誘導放射能を与えられた塵埃との混合物でこれを浴びると放射能障害を起こす。昭和二九年ビキニ環礁でのアメリカの水爆実験のとき、日本漁船第五福竜丸がこの被害を受け、乗組員一名が死亡したところから呼ばれる。 ●死の別(わか)れ =しにわかれ(死別) ●死は或は泰山より重く或は鴻毛(こうもう)より軽し (「司馬遷‐報任少卿書」の「人固有一死。或重於太山、或軽於鴻毛。用之所趨異也」から)死は、立派に死んだ時は重く、つまらないことで死んだ時は軽い。 ●死を致(いた)す 身をそこなう。命をなくす。死ぬ。 ●死を=決(けっ)す[=極(きわ)む] 死ぬ覚悟をきめる。 ●死を鴻毛(こうもう)の軽(かろ)きに比す (「鴻毛」はおおとりの羽毛で、非常に軽いもののたとえ)国家・君主などのために一身をささげ、いさぎよく死ぬことをいう。いのちは鴻毛より軽し。 ●死を賜(たま)わる 主君から死ぬことを命ぜられる。切腹を許される。 ●死を賭(と)す ある目的を遂げるために、自己の生命を投げだす。命がけで事にあたる。 ●死を視(み)ること帰するが如し (「大戴礼‐曾子制言上」の「及其不避也、君子視死如帰」から)死を恐れない様子は、まるで家に帰る時のような気安さである。死に臨んで、ゆったりと落ち着いているさまをいう。

し【糸・絲】🔗🔉

し【糸・絲】 1 いと。また、いとのように細い物。 2 一の一万分の一。毛(もう)の十分の一。

し【巵・卮】🔗🔉

し【巵・卮】 さかずき。酒杯。

し【志】🔗🔉

し【志】 1 事件を記した書。記録。 2 紀伝体の歴史書の中で、本紀、列伝とは別に天文、地理、礼楽、政刑などを記述した部分。 3 律令制で、兵衛府・衛門府の主典(さかん)。 4 イギリスの貨幣単位シリングを表す当て字。

し【私】🔗🔉

し【私】 1 (「公」に対して)自分自身や自分の家に関すること。わたくし。 2 自分自身や自分の家に関する利益だけを考えること。 3 表だってあきらかにしないこと。秘密。 4 女性が、その姉妹の夫を呼ぶ称。

し【使】🔗🔉

し【使】 1 つかい。使者。 2 昔、天皇の命を受けて、巡行、視察、管理などにおもむいた官職。 3 「けびいし(検非違使)」「ほうへいし(奉幣使)」などの略。 4 仏語。「煩悩」の異称。 ●使の=宣旨(せんじ)[=宣(せん)] 1 平安時代以降、検非違使を任命するために出された宣旨。検非違使宣旨(けびいしのせんじ)。しせんじ。 2 平安時代以降、祈雨奉幣使などの勅使を任命するために出された宣旨。 ●使の庁(ちょう) =けびいしちょう(検非違使庁)

し【刺】🔗🔉

し【刺】 名刺。なふだ。 ●刺を通(つう)ず 名刺を出して面会を求める。名刺を渡す。また、名前をなのって案内を請う。

し【姉】🔗🔉

し【姉】 =あね(姉) 〔接尾〕同輩以上の婦人に対し、その氏名に添える敬称。

し【枝】🔗🔉

し【枝】 1 えだ(枝)。または、えだ分かれ。 2 (たるき)の心から心までの距離(幅と間隔との和)を一枝という。近世の建築は一枝を単位として柱間、軒の出などをその整数倍とし、何枝と数える。 3 銭一〇〇文をいう。 〔接尾〕細長いものを数えるのに用いる。*延喜式‐一七「幕柱二枝。桁一枚」

し【師】🔗🔉

し【師】 1 先生。師匠。 2 仏語。道を説いて弟子を導く僧。出家の際にたちあう得戒師、戒定慧の三学を教える依止師など。 3 中国、周代の軍制で、二五〇〇人が一隊の称。転じて、軍隊。また、戦争。 4 易の六十四卦の一つ。師の卦。。上卦は坤(こん=地)、下卦は坎(かん=水)。地下師とも。坤は従順の徳を、坎は艱難を表し、艱難に際して民が従順に従うさまを示すとされ、君主、戦争、将軍などを象徴。 〔接尾〕 1 (サ変動詞「する」の連用形「し」の名詞化したもので、「師」は当て字とも)技術、技芸などを表す語に付けて、その専門家であることを表す。「画師」「経師(きょうじ)」「講談師」など。 2 僧侶、神父などの姓氏につけて尊敬の意を表す。 ●師の=坊(ぼう)[=御坊(ごぼう)] 1 師匠である僧。師僧。 2 (近世、寺子屋の師匠には、僧侶が多かったところから)俗体の寺子屋の師匠。

し【🔗🔉

し【 数の単位。一億の一億倍。一説に一億の一万倍。

し【梓】🔗🔉

し【梓】 1 「とうきささげ(唐木豆)」の漢名。ヨグソミネバリに当てるのは誤用。 2 (古く中国で、梓(あずさ)の材を用いたところから)板木(はんぎ)。また、書籍の出版。*日葡辞書「Xini(シニ) チリバムル」 ●梓に上(のぼ)す 書画を板木に彫刻し、印刷して発行する。書籍を出版する。上梓(じょうし)する。

し【視】🔗🔉

し【視】 気をつけてよく見ること。 〔語素〕…とみなす、…と取り扱うの意。ふつう、漢語名詞に付く。「楽観視」「敵視」など。

し【衆】🔗🔉

し【衆】 (「しゅう(衆)」の変化)何人かの人。多くの人。人たち。*洒・玉の一「呉服店のしはなぜみんな色がしろいねへ」 〔接尾〕人を類型としてとらえた語に添えて、やや丁寧な気持を含ませていう。人たち。方々。「子ども衆」「男衆」「おなご衆」など。

し【觜】🔗🔉

し【觜】 星の名。二十八宿の一つ。オリオン座の三星からなる。とろきぼし。

し【詞】🔗🔉

し【詞】 1 ことば。文章。詩歌。 2 中国、古典文学の一ジャンル。唐代に流行した新しい歌謡の歌詞が、やがて文学形式として定着したもの。一句の字数が不定で、俗語を多用する。宋代に栄え、宋を代表する文学とされる。填詞(てんし)、詩余などとも呼ばれる。 3 日本語の単語を文法上の性質から二つに大分類した一つ。自立語をいう。助詞、助動詞を辞(じ)というのに対する。→辞。

し【歯】🔗🔉

し【歯】 1 歯(は)。 2 =しおん(歯音) 3 年齢。よわい。とし。 ●歯を没(ぼっ)す (「論後‐憲問」の「人也、奪伯氏駢邑三百、飯疏食、没歯無怨言」による)命を終わる。寿命が尽きる。死ぬ。

し【嗣】🔗🔉

し【嗣】 あとをつぐこと。また、その人。あとつぎ。よつぎ。

し【詩】🔗🔉

し【詩】 1 中国の韻文の一体。一句が四言・五言・七言からなるのが普通で、平仄(ひょうそく)・韻脚などの発音上の約束がある。また、これをまねて日本人が作る韻文。漢詩。 2 文学の一部門。自然や人事などから発する感興・思想などを一種のリズムをもつ言語形式で表現したもの。押韻・韻律・字数などによる律格のあるものと、そうでない自由なものとがある。叙事詩、抒情詩、劇詩などに分けられる。 3 人の心を清め高めるような美しいもの。詩趣のあるもの。 =しきょう(詩経) ●詩に別才(べっさい)あり 詩の才能は、学問、教養の深浅によるものではない。 ●詩を作るより田を作れ 文学などという非生産的なことに熱中するより、実生活の利益になるようなことをすべきであるというたとえ。 ●詩を祭(まつ)る (唐の詩人賈島(かとう)が大晦日に、香を焚き、酒肴を供えてその年に作った詩をまつったというところから(「唐才子伝‐巻五・賈島」))詩人が平生の詩作の労を慰める。

し【資】🔗🔉

し【資】 1 生活や経営の資金、資本。もとで。財貨。財産。「米塩の資」 2 物事を行うときの材料。資料。「研究の資」 3 生まれつき。素質。資性。天性。「英明の資」

し【誌】🔗🔉

し【誌】 1 書き記したもの。記録。文書。 2 定期刊行の雑誌。

し【駟】🔗🔉

し【駟】 馬車につけた四頭の馬。また、その馬車。 ●駟の隙(げき)を過ぐるが如し 四頭だての馬車が、戸の隙間のむこうを一瞬に走り過ぎるようだ。月日の経過の早いことにたとえる。 ●駟も=舌(した)に及ばず[=及ばず] 一度口から出したことばは、四頭だての馬車で追いかけても追いつかない。ことばは慎むべきであることをいう。

し【諡】🔗🔉

し【諡】 =おくりな(諡)

し【贄】🔗🔉

し【贄】 1 にえ。神や朝廷に奉るささげもの。特に鳥、魚など。 2 会見や訪問の時、たずさえていく礼物。また、入門に当たって師に贈る礼物。束脩(そくしゅう)。

し【其・汝・己】🔗🔉

し【其・汝・己】 〔代名〕(格助詞「が」を伴って「しが」の形で用いる) 1 (其)他称。相手側の事物。また、すでに話題にした事物をさし示す(中称)。それ。*万葉‐四一九一「鵜川立ち取らさむ鮎(あゆ)の之(シ)が鰭(はた)は」 2 (汝)対称。*古事記‐下・歌謡「鮪(しび)突く海人斯(シ)が離(あ)ればうら恋(こほ)しけむ」 3 (己)(反射指示)自身をさす。*万葉‐四〇九四「之(シ)が願ふ心足らひに撫で給ひ治め給へば」

🔗🔉

〔接尾〕 (形容詞ク活型活用)名詞や種々の語構成要素に付いて、ク活用形容詞をつくる。そのような性質を有している意を示す。「赤し」「執念(しゅうね)し」など。 (形容詞シク活型活用)→しい〔接尾〕

し【石】🔗🔉

し【石】 〔語素〕いし。他の語の下に付いて熟語をつくるときに用いる。*古事記‐中・歌謡「伊勢の海の意斐志(おひシ)に」

し【風】🔗🔉

し【風】 〔語素〕「かぜ(風)」の古語。他の語と複合して用いた。「嵐(あらし)」「旋風(つむじ)」「風巻(しまき)」「級長戸(しなと)」など。

🔗🔉

(イタリア・フランスsi)音楽で、長音階の第七音、短音階の第二音の階名。ラとドの間。フランス、イタリア音名の第7音。

し‐あ【四阿】🔗🔉

し‐あ【四阿】 1 (「阿」は、棟(むね)、簷(のき)、柱などの意)四本の柱で建てられた建物。 2 庭園などの休憩所にする壁のない屋根と柱だけの小屋。あずまや。亭(ちん)。

し‐あい【試合・仕合】(‥あひ)🔗🔉

し‐あい【試合・仕合】(‥あひ) (「し」はサ変動詞「す」の連用形。「試」「仕」は当て字。本来は「為合」)しあうこと。武芸、競技などで技の優劣を競いあうこと。マッチ。ゲーム。「完全試合」「御前試合」

し‐あい【至愛】🔗🔉

し‐あい【至愛】 この上なく愛すること。この上ない愛情。

し‐あい【糸鞋】🔗🔉

し‐あい【糸鞋】 =しがい(糸鞋)

し‐あい【私愛】🔗🔉

し‐あい【私愛】 1 かたよった愛情。偏愛。えこひいき。 2 ひそかに女を愛すること。また、その女。

しあいていし‐きゅう【試合停止球】(しあひテイシキウ)🔗🔉

しあいていし‐きゅう【試合停止球】(しあひテイシキウ) 野球で、試合中審判のタイムを待たないで試合が停止状態になること。打者のファウルが直接捕球されないとき、死球のとき、不正打球のとき、投手がボークを宣告されたとき、野手の投球がベンチかスタンドにはいったときなど。

しあい‐ぼっしゅう【試合没収】(しあひボッシウ)🔗🔉

しあい‐ぼっしゅう【試合没収】(しあひボッシウ) 野球やバレーボールなどの競技で、審判からプレーを宣せられても試合をこばんだり、競技者数が不足してしまったりしたときなどに、審判が試合を没収し、そのチームを負けとすること。没収試合。

し‐あ・う【為合う】(‥あふ)🔗🔉

し‐あ・う【為合う】(‥あふ) 〔他ワ五(ハ四)〕互いにする。いっしょに行う。*源氏‐花宴「つきしろひつつそらねをぞしあへる」

し‐あ・う【為敢う】(‥あふ)🔗🔉

し‐あ・う【為敢う】(‥あふ) 〔他ハ下二〕なしとげる。しおおせる。*枕‐九五「とぢめもしあへず、まどひ置きて」

し‐あか・す【為明かす】🔗🔉

し‐あか・す【為明かす】 〔他サ四〕夜の明けるまでする。一晩中する。

し‐あがり【仕上・為上】🔗🔉

し‐あがり【仕上・為上】 できあがること。また、でき具合。完成。

し‐あが・る【仕上がる・為上がる】🔗🔉

し‐あが・る【仕上がる・為上がる】 〔自ラ五(四)〕仕事が終わる。また、物事ができあがる。*甲陽軍鑑‐品二四「被官仕あがり、主の名字を申うくる事はあれ共」

し‐あく【四悪】🔗🔉

し‐あく【四悪】 1 仏語。人の口に生ずる四つの悪。妄語・両舌・悪口・綺語。 2 国を治める上での四つの悪。民に対して、教育を施さず罪を犯せば殺すこと(虐)、戒めることをせずに功を求めること(暴)、命令をゆるやかにして期限を厳重に責めたてること(賊)、出し惜しみをすること(有司)。

し‐あく【至悪】🔗🔉

し‐あく【至悪】 =ごくあく(極悪)

し‐あくしゅ【四悪趣】🔗🔉

し‐あくしゅ【四悪趣】 (「悪趣」は悪事の報いとして死後に行かなければならない苦悩の世界)仏語。六道(ろくどう)のうちの四つの悪道。地獄・餓鬼・畜生・修羅をいう。四悪道。四趣。

し‐あくどう【四悪道】(‥アクダウ)🔗🔉

し‐あくどう【四悪道】(‥アクダウ) =しあくしゅ(四悪趣)

し‐あぐ・む【為倦む】🔗🔉

し‐あぐ・む【為倦む】 〔他マ四〕物事を処理しかねて困り果てる。もてあます。

し‐あげ【仕上・仕揚】🔗🔉

し‐あげ【仕上・仕揚】 (「仕」は当て字) 1 物事をし終えること。また、物を作りあげること。完成すること。また、その結果やできばえ。*浄・釈迦如来誕生会‐一「尾筒が抜けるか童が肘がはなるるか、しあげを見よ」 2 最後のしめくくり。最後の工程。「仕上げの段階に入る」 3 (死後の作法のしめくくりの意とも、また、死者の霊を天にあげる意ともいう)死後三日目、七日目、四九日目などの忌日にいとなむ法事。忌中払。 4 葬礼の後、手伝いの人々に饗応すること。

しあげ‐かんな【仕上鉋】🔗🔉

しあげ‐かんな【仕上鉋】 材木を削る時、最後の仕上げに用いる鉋。刃が薄く鋭利にしてあり、木の表面がきわめてなめらかに削られるようにしたもの。

しあげ‐きかい【仕上機械】🔗🔉

しあげ‐きかい【仕上機械】 製品、加工品などに最後の仕上工程を施すための機械。

しあげ‐こう【仕上工】🔗🔉

しあげ‐こう【仕上工】 各種の工業で、製品の仕上工程に従事する工員。仕上師。

しあげ‐しろ【仕上代】🔗🔉

しあげ‐しろ【仕上代】 仕上加工によって削り取られるのをみこして作った余分の部分。みこみしろ。

しあげ‐と【仕上砥】🔗🔉

しあげ‐と【仕上砥】 (「しあげど」とも)刃物をとぐとき、仕上げに用いる砥石。質がきわめて細かくなめらかなもの。多く、粘板岩を用いる。荒砥・中砥などに対していう。

しあげ‐のり【仕上糊】🔗🔉

しあげ‐のり【仕上糊】 染物の仕上げに用いる糊。仕上剤を調合してつくる。

しあげ‐ぼり【仕上彫】🔗🔉

しあげ‐ぼり【仕上彫】 彫刻で、下彫りの後、仕上げの彫刻をすること。また、その彫り方。うわぼり。

しあげ‐もの【仕上物】🔗🔉

しあげ‐もの【仕上物】 仕上げた物。また、最後の加工を施して完成しなければならない物。

しあげ‐もの【仕上者】🔗🔉

しあげ‐もの【仕上者】 貧賤から身を起こして富貴となった人。成功者。立身出世をした人。

し‐あ・げる【為上げる・仕上げる】🔗🔉

し‐あ・げる【為上げる・仕上げる】 〔他ガ下一〕しあ・ぐ〔他ガ下二〕 1 物事をし終える。また、物を作りあげる。*人情・春色梅児誉美‐後「丹誠に仕あげし芸の間ほどよく」 2 前よりよくする。手を加えていっそう立派にする。*浄・出世景清‐二「御身もずんど女房をしあげたり」 3 財産、身分などをつくりあげる。立身する。*滑・浮世風呂‐前「伊勢から来て一代で仕上(シアゲ)た人さ」 4 金銭をつぎこむ。いれあげる。ありがねを使い果たす。*浄・丹波与作待夜の小室節‐中「ばくち打のぬす人めに、有たけこたけしあげて」

し‐あごんきょう【四阿含経】(‥アゴンキャウ)🔗🔉

し‐あごんきょう【四阿含経】(‥アゴンキャウ) 四種の阿含経。長阿含経・中阿含経・増一阿含経・雑阿含経の総称。原始仏教の経典を分類したもの。阿含経。

し‐あさって【明明後日】🔗🔉

し‐あさって【明明後日】 あさっての次の日。きょうを一日目として未来へ四日目。みょうみょうごにち。地域によっては、あさっての次の次の日をいう。

シアター🔗🔉

シアター (英theater)劇場。「レストランシアター」など、他の語と複合して用いられる。

し‐あつ【指圧】🔗🔉

し‐あつ【指圧】 =しあつりょうほう(指圧療法)

し‐あつか・う【為扱う】(‥あつかふ)🔗🔉

し‐あつか・う【為扱う】(‥あつかふ) 〔他ハ四〕 1 手をかけて種々に取り扱う。 2 処置に困る。もてあます。*古本説話集‐五八「騒ぎ惑ひて、しあつかうを見て」

しあつ‐し【指圧師】🔗🔉

しあつ‐し【指圧師】 指圧を業とする人。文部大臣または厚生大臣の認定した養成施設で、二年以上必要な知識や技能を修得した、都道府県知事発行のあん摩マッサージ指圧師の免許所持者。

しあつ‐ほう【指圧法】(‥ハフ)🔗🔉

しあつ‐ほう【指圧法】(‥ハフ) 1 指圧によって血管を圧迫し止血する方法。 2 「しあつりょうほう(指圧療法)」の略。

しあつ‐りょうほう【指圧療法】(‥レウハフ)🔗🔉

しあつ‐りょうほう【指圧療法】(‥レウハフ) 指で人体を押す民間療法。局部を手の指または手のひらで押したり揉(も)んだり叩(たた)いたりすることによって、神経を刺激し、血行を盛んにして、筋肉の凝りや諸病を治療する方法。指圧。指圧法。

し‐あ・てる【為当てる】🔗🔉

し‐あ・てる【為当てる】 〔他タ下一〕しあ・つ〔他タ下二〕物事を行ってそれがうまい具合に成功する。思い通りにする。*四座役者目録‐下「か様の事は下手上手によらず、仕あつる事有物也」

シアトー【SEATO】🔗🔉

シアトー【SEATO】 (英Southeast Asia Treaty Organizationの略称)東南アジアの自由主義諸国を共産主義勢力から防衛するための軍事同盟。一九五四年九月、フランスがインドシナ戦争に敗北したことから、アメリカ合衆国の提唱により、タイ、フィリピンなど八か国が結成した。事務局はバンコク。一九七七年解体。東南アジア条約機構。

シアトル🔗🔉

シアトル (Seattle)アメリカ合衆国、ワシントン州北西部の港湾都市。ピュジェットサウンド湾に臨む良港で、一八五二年建設され、アラスカのゴールドラッシュで発展。大陸横断鉄道の起点で、アジア・アラスカへの門戸。航空機・造船などの工業が盛ん。

し‐あま・す【為余す】🔗🔉

し‐あま・す【為余す】 〔他サ四〕 1 しのこす。やりのこす。 2 処置に困る。もてあます。*日葡辞書「Xiamaita(シアマイタ) モノヂャ」

し‐あやまち【為過】🔗🔉

し‐あやまち【為過】 やりそこなうこと。しそこない。

し‐あやま・つ【為過つ】🔗🔉

し‐あやま・つ【為過つ】 〔他タ四〕しそこなう。やりそこなう。しあやまる。*源氏‐行幸「げにしあやまちたることとおもへば」

し‐あやま・る【為誤る】🔗🔉

し‐あやま・る【為誤る】 〔他ラ四〕=しあやまつ(為過)

し‐あり・く【為歩く】🔗🔉

し‐あり・く【為歩く】 〔自カ四〕(「ありく」は「…してまわる」「…してすごす」の意) 1 (鳥などが)歩き回る。しあるく。*宇治拾遺‐三・一六「庭に雀のしありきけるを」 2 何事かをしながら日を送る。しあるく。*伊勢‐六五「かくしありきつつ、人の国にありきて、かくうたふ」

シアル🔗🔉

シアル (sial)地殻の上層部。この部分には、珪素(Si)とアルミニウム(AL)とが多いと考えられたところからの称。

し‐ある・く【為歩く】🔗🔉

し‐ある・く【為歩く】 〔自カ四〕=しありく(為歩)

し‐あわ・す【為合わす・仕合わす】(‥あはす)🔗🔉

し‐あわ・す【為合わす・仕合わす】(‥あはす) 〔他サ下二〕(「し」は、サ変動詞「する」の連用形。「仕」は当て字) 1 つじつまをあわせる。うまくやりおおせる。間に合わせる。*古本説話集‐四七「多くの物ども損じて、今日の供養にしあはすべきにあらず」 2 つくって合わせる。*日葡辞書「ウラト ヲモテヲ xiauasuru(シアワスル)」

し‐あわせ【仕合・幸】(‥あはせ)🔗🔉

し‐あわせ【仕合・幸】(‥あはせ) (動詞「しあわす(為合)」の名詞化) 1 めぐり合わせ。運命。機会。よい場合にも、悪い場合にも用いる。*中華若木詩抄‐上「何とやらん、しあわせわるうて」 2 幸運であること。また、そのさま。 (形動)運がよいこと。また、そのさま。幸福。*虎明本狂言・末広がり「そなたは仕合な人じゃ」(―する)幸運にめぐりあうこと。運が向くこと。うまい具合にいくこと。*浄・博多小女郎波枕‐中「仕合したとの便もなく」 3 物事のやり方、または、いきさつ。事の次第。始末。*浮・好色一代男‐四「終には捕えられて此仕合(シアハセ)」 ●幸せと 幸運にも。さいわいに。運よく。*人情・恩愛二葉草‐初「仕合(シアハ)せと蘇生(よみがへ)って呉れたので」

し‐あわせ【詩合】(‥あはせ)🔗🔉

し‐あわせ【詩合】(‥あはせ) 人を左右に分けて漢詩を作らせ、判者がその優劣を判定して勝負をつけること。天徳三年八月一六日清涼殿において催されたのを最初とする。闘詩。

しあわせ‐びょうし【仕合拍子】(しあはせビャウシ)🔗🔉

しあわせ‐びょうし【仕合拍子】(しあはせビャウシ) 調子よく幸運にめぐりあうこと。*浄・寿の門松‐下「手拍子に口拍子、しあわせひゃうしの三々九度」

しあわせ‐ぶくろ【仕合袋】(しあはせ‥)🔗🔉

しあわせ‐ぶくろ【仕合袋】(しあはせ‥) (「四合(しあわせ)袋」の意で「仕合せ」に掛けていう)底が四角形になっている括袋(くくりぶくろ)。

しあわせ‐よし【仕合吉】(しあはせ‥)🔗🔉

しあわせ‐よし【仕合吉】(しあはせ‥) 駄馬の腹当てに染め抜いた語。丸の中に「仕合吉」あるいは「門出吉」などと染め抜いた。

し‐あん【私案】🔗🔉

し‐あん【私案】 わたくしの案。個人としての考え。

し‐あん【思案】🔗🔉

し‐あん【思案】 1 思いめぐらすこと。深く考えること。また、その考え。分別。よい考え。工夫の意にもいう。*保元‐下「最期の矢を手浅く射たらむも無念なりと思案し給ふ」 2 心配。苦心。 ●思案に=余(あま)る[=尽(つ)きる] いくら考えてもよい考えが浮かばない。分別ができない。おもいあまる。 ●思案に=落(お)ちる[=落(お)ち付(つ)く] (多く打消の語を伴って用いる)よく理解できる。納得がいく。*人情・仮名文章娘節用‐三「思案に落(オチ)ない事でもあって、一人で心労してゐると」 ●思案に暮(く)れる どうしようかと考えあぐむ。まよって考えがまとまらない。 ●思案に=沈(しず)む[=塞(ふさ)がる] 考えに沈む。深く考えこむ。 ●思案の外(ほか) (「恋は思案の外」の語から)思慮、分別のとどかないところ。色恋は常識では考えられないということのたとえ。

し‐あん【試案】🔗🔉

し‐あん【試案】 こころみに立てた案。

日国で始まるの検索結果 1-100もっと読み込む