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くだ【管】🔗⭐🔉
くだ【管】

名
中が空になっている細長い円筒。管かん。パイプ。チューブ。
「ゴムの━」
機はたの横糸を巻いて梭ひに入れるもの。
糸繰り車の錘つむに差して糸を巻きつける軸。







【くだを巻・く】🔗⭐🔉
【くだを巻・く】
酒に酔って、つまらないことをくどくど言う。
◇「管くだ」
に糸を巻きつけるときぶうぶうと音を立てることに、くだくだしいの意を掛けて言う。

く‐だい【句題】🔗⭐🔉
く‐だい【句題】

名
古い漢詩や和歌の一句をとって詩歌の題とすること。また、その詩歌。
俳句の題。






くだ・く【砕く】🔗⭐🔉
くだ・く【砕く】

他五
固まっている物に力を加えて、細かい破片にする。
「アイスピックで氷を━」
「鍬くわで土くれを━」
「貝殻を━・いて粉末にする」
「歯であめ玉を━」
「強烈なパンチが相手のあごを━」
相手が心に描いた理想や思わくなどを打ち壊す。粉砕する。
「渾身こんしんの一撃で敵の野望を━」
「マスコミが監督の意気込みを粉々に━」
「心ない一言が私の夢を━」
難しい表現などを分かりやすい形にかえる。かみ砕く。
「内容を易しく━・いて説明する」
「━・いて言えば、こうなる」
《「心を━」の形で》いろいろと気を遣う。心配する。気にかける。
「育児に心を━」
《「身を━」の形で》労苦をいとわず懸命にはげむ。粉骨砕身する。身を粉こにする。
「協会の発展に身を━・いて尽くす」
類義の慣用句として「肺肝はいかん[身骨しんこつ・骨ほね・肝胆かんたん]を砕く」などがある。
《「骨髄を━」の形で》大いに苦心する。
「会社の再建に骨髄を━」
類義の慣用句として「肝胆[肝きも]を砕く」がある。
《「手を━」の形で》あれこれと工夫をこらす。
「喜雲などはむかしは手を━・いて働きなかなかの武将といわれたそうだ…
司馬遼太郎
」
◇古風な言い方。
◆
「▼摧く」とも。
砕ける
関連語
大分類‖壊れる‖こわれる
中分類‖破壊‖はかい

















くだ‐くだ🔗⭐🔉
くだ‐くだ

副ト
同じようなことを長々としつこく述べるさま。くどくど。
「━(と)弁解する」




ぐだ‐ぐだ🔗⭐🔉
ぐだ‐ぐだ

副ト
同じようなことをしつこく繰り返していうさま。くだくだ。くどくど。
「━と説明する」

ニ
無気力でやる気のないさま。また、締まりがなく、物事がはかばかしく進まないさま。
「いつまでも━するな」
「今日の会議は━だった」
「せっかくの旅行が━に終わる」










くだくだ‐し・い🔗⭐🔉
くだくだ‐し・い

形
くどくて煩わしいさま。
「一々説明するのも━」
‐さ





くだけ‐まい【砕け米】🔗⭐🔉
くだけ‐まい【砕け米】

名
精米のときなどに粒が砕けた米。




くだ・ける【砕ける】🔗⭐🔉
くだ・ける【砕ける】

自下一
固まっている物が力を加えられて、細かい破片になる。
「落としたコップが粉々に━」
「窓に当たって雨粒が━」
「主君のために玉と━(=玉砕する)」
「当たって━・けろ」
〔修辞的な言い方で〕水面に映る影(特に、月の影)が、波の動きとともに姿を崩しながら揺れ動く。
「月が美しく埠頭に━・けて、今着いた船からぞろぞろと人が上った
花袋
」
「池に宿る月は、風もないのに、千々に━・けてみえるような気がした
三島由紀夫
」
《「腰が━」の形で》
腰で上体が支えられなくなる。
「腰が━・けて地面にへたり込む」
初めの勢いがなくなる。腰砕けになる。
「この計画も途中で腰が━・けた格好だ」
心に描いた理想や思わくなどが壊れてしまう。潰ついえる。
「つれない返事に夢も希望も━・けてしまった」
態度などが堅苦しくなくなる。うちとける。
「緊張がとれて態度が━・けてきた」
「━・けた話しぶりに好感を持つ」
「━・けた話題で座がにぎわう」
「━・けた」の形が多い。
言葉の表現が分かりやすくなる。特に、その語の文体的特徴が、堅苦しくなくて親しみやすくなる。
「もっと━・けた言葉で云い直すと、事件の責任は全く自分にないという事に過ぎなかった
漱石
」
「『やっぱり』は『やはり』の━・けた言い方」
「━・けた」の形が多い。
《「世話に━」の形で》態度・ことばつきがいかめしさをなくし、うちとけて日常的・庶民的になる。
「物腰が世話に━・けて親しみやすい」
◇やや古風な言い方。
くだ・く(下二)

自他下一
〔「砕く」の可能形〕砕くことができる。
「堅すぎて歯では━・けない」
◆
「▼摧ける」とも。
関連語
大分類‖壊れる‖こわれる
中分類‖破壊‖はかい





























ください【下さい】🔗⭐🔉
ください【下さい】
「下さる」の命令形
「くれ」の尊敬語。相手に何かを要求・依頼する意を表す。頂戴ちょうだいしたい。
「お手紙[考える時間]を━」
《「…て[で]下さい」「お[ご]…下さい」の形で》尊敬
Aに…てくれと要望・懇願することについて、Aを高める。
「頑張って━」
「私に構わないで━」
「どうかあの子の幸せを祈ってやって━」
「先生、こちらにお掛け━」
「ご依頼の件よろしくご検討━」
◇「お[ご]…下さい」の「…」には動詞連用形や漢語サ変動詞語幹が入る。
「…て下さい/お[ご]…下さい」では、後者の方が敬意の度合いが高い。「右、ご了承下さい」「明日までにご返答下さい」など一方的に要望する意が強く出る場合もあるため、「何とぞ」「恐れ入りますが」などの言葉を足したり、「…下さいませんか」「…下されば幸いです」などの言い方にしてやわらげる。
「お[ご]」を付けず動詞連用形・サ変動詞語幹に直接「下さい」を続けるのは誤り。「×
取り寄せ下さい」「×
確認下さい」
サ変動詞として使わない(「○○する」と言わない)名詞を「ご[お]…下さい」とするのは誤り。「×
ご参考下さい→○
参考になさって下さい・ご参考になって下さい」
→「お」のコラム11・13・14
◆「下さる」の本来の命令形「くだされ」の転とも、連用形「ください」+「ませ」の下略からともいう。

はかな書きも多い。















くださ・る【下さる】🔗⭐🔉
くださ・る【下さる】

動五

他
「与える」「くれる」の尊敬語。お与えになる。くだされる。
「殿様が家臣に褒美を━・った」
「我々に協力を━・った方々は次の通りです」

補動
《「…て[で]下さる」「お[ご]…下さる」の形で》尊敬
Aが…てくれるという動作について、Aを高める。
「神様がお守り━」
「ご援助━・り誠に感謝に堪えません」
「先輩方がいつも私をかわいがって━・います」
「山田さんが私に教えて━・った」
◇「お[ご]…下さる」の「…」には動詞連用形や漢語サ変動詞語幹が入る。→お(御)
・ご(御)
◆下一段動詞「下される」が五段化した語。
もと、「くださった」「くださって」は、上品な言い方では「くだすった」「くだすって」となった。「先生の下すった、それはね
徳富蘆花
」「それをお奉行様が聴いて下すって
外
」など例が頻出するが、今では古風な感じを伴う。

はかな書きも多い。



























くだされ‐もの【下され物】🔗⭐🔉
くだされ‐もの【下され物】

名
目上の人からいただいたもの。ちょうだいもの。賜りもの。




くださ・れる【下される】🔗⭐🔉
くださ・れる【下される】

動下一
「下さる」の古い言い方。尊敬の度合いも高い。
「これが旦那様が━・れた銀時計でございます」
「御出席━・れたく謹んでお願い申し上げます」
◇「下す」の未然形+助動詞「れる」から。
くださ・る(下二)





くだ・す【下す】🔗⭐🔉
くだ・す【下す】

動五

他
上位の人や権威ある人が下の人に命令・判決などを申し渡す。言い渡す。告げる。
「裁判官が被告に懲役二年の実刑判決を━・した」
「社長が社員に業務上の命令を━」
みずからはっきりとした判断をする。
「的確な判断[決断・診断]を━」
戦いや試合で、相手を負かす。破る。
「A校がB校を二対一で━」
「強敵を━」
「▽降す」と書くことも多い。
薬を使って、寄生虫を肛門こうもんから体外へ出す。
「駆虫剤で虫を━」
《「腹を━」の形で》下痢をする。腹が下る。
「食あたりで腹を━」
「▼瀉す」とも。
《「手を━」の形で》みずからが実際に処理する。
「みずから手を━・して殺害する」
用具を下の方におろして何かをする。
「揮毫きごうの筆を━」
「汚職議員に鉄
てっついを━(=厳しく糾弾する)」
《動詞の連用形に付いて複合動詞を作る》物事を滞りなく一気に進める。
「書き━・読み━・飲み━」
◆高い所から低い所に移す意。
下せる
下し






















くだっ‐て【下って・▽降って】🔗⭐🔉
くだっ‐て【下って・▽降って】

連語
手紙文で、自分のことを述べる文の前に書いて、へりくだった気持ちを表す語。
「━小生もこの春に定年を迎え…」
◇「くだりて」の転。
「▽降▼而」とも。





くだ‐もの【《果物》】🔗⭐🔉
くだら‐な・い【下らない】🔗⭐🔉
くだら‐な・い【下らない】

連語
まじめに取りあげるだけの価値がない。低俗だ。くだらぬ。くだらん。
「━冗談を言う」
◇動詞「くだる」の未然形+打消しの助動詞「ない」。
「くだらぬ」「くだらん」とも言う。丁寧な形として「くだりません」とは言わず、一般に「くだらない○○です」「くだらないです」などと言う。→「ない」のコラム





くだり【▽行・▽件・▽条】🔗⭐🔉
くだり【▽行・▽件・▽条】

名
文章の、ある行ぎょう。また、文章の、ある部分。
「主人公が母と再会する━は実に読ませる」
「一ひと━」




くだり【下り】🔗⭐🔉
くだり【下り】

名
高いところから低いところへ移動すること。上から下におりること。また、その道。
「━は楽だ」
上流から下流へ移動すること。
「川━」
交通機関で、線区または路線区の起点から終点への方向。また、その方向に走る列車やバス。
「━ホーム」
都から地方へ向かうこと。
「東あずま━」
◆⇔上のぼり
「▽降り」とも。









くだり‐あゆ【下り▼鮎】🔗⭐🔉
くだり‐あゆ【下り▼鮎】

名
秋、産卵のために川をくだるあゆ。おちあゆ。さびあゆ。




くだり‐ざか【下り坂】🔗⭐🔉
くだり‐ばら【下り腹】🔗⭐🔉
くだり‐ばら【下り腹】

名
下痢げりを起こしていること。はらくだし。くだりはら。




くだ・る【下る】🔗⭐🔉
くだ・る【下る】
用例引き
A 人が下の方向に動く
坂道を下る
・常陸ひたちの国へ下る
・四条通を下る
・臣籍に下る
B 上から物事が及ぼされる
恩賜金が下る
・判決が下る
・天罰が下る
C その他
時代が下る
・百人を下らない
・腹が下る

自五
低い所に移動する。
「流れに沿って山を━」
「一気に坂道を━」
「舟で川を━」
「地獄への道を━」
高い所から(勢いよく)下りる意では「▽降る」が好まれる。「エレベーターで降る・急坂を降る」など。
→下りる
都(もと京都、今は東京)から地方へ行く。
「常陸ひたちの国へ━」
「東海道線を西へ━」
〔古い言い方で〕京都で、市中を南へ向かって行く。さがる。
「四条通りを少し━・った所」
◇内裏が都の北にあったことから。
より低いと考えられている所へ移る。
「臣籍に━」
「野やに━(=下野げやする)」
「獄ごくに━(=下獄げごくする)」
「臣籍に━」は「▽降る」とも。
〔古風な言い方で〕上位の人から下げ渡される。下賜かしされる。
「恩賜金が━」
上位の人から申し渡される。下りる。
「被告に判決が━」
「辞令が━」
「評価が━」
霊的なものが天界から地上におりてくる。
「天啓[お告げ・天罰]が━」
「▽降る」が好まれる。
時が移って現代に近い時代になる。また、現代に近い時代に視点を移す。
「時代が━とともに貨幣経済が発達する」
「江戸から明治へと時代を━・って日本文化を概観してみよう」
「時代が下る」「時代を下る」は、前者の主語は
時
、後者の隠れた主語は、話者である
人
。
「〜を」が移動の時空間を表すことから、一般に自動詞とされる。
「▽降る」とも。
戦いに負ける。
「敵の軍門に━(=降伏する)」
「▽降る」が好まれる。
基準の数値より下になる。下回る。
「希望者は百人を━・らない」
「どこから見ても五〇歳は━・らない」
「下らない」の形が多い。
寄生虫が肛門こうもんから体外へ出る。下りる。
「回虫が━」
《「腹が━」の形で》下痢をする。腹を下す。
「食べ過ぎて腹が━」
「▼瀉る」とも。
〔文〕涙が流れ出る。
「滂沱ぼうだとして涙が━」
◆
⇔上のぼる
⇔上がる
下れる
下り
関連語
大分類‖移動‖いどう
中分類‖上下‖じょうげ

















































くだん【▽件】🔗⭐🔉
くだん【▽件】

名
前に述べたことを、聞き手や読者が承知しているものとして指し示す語。
「━の話で呼び出された」
「依よって━の如ごとしし(=記載した通りであるの意で、証文などの末尾に書くことば)」




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