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ない🔗🔉

ない 「…ない」の種類 1 形容詞「ない」 試合がない・金も時間もない・見たことはない・彼が来るはずがない形容詞「ない」 2 補助形容詞「ない」 悪くない・少なくない・静かではない・犯人は僕じゃない補助形容詞「ない」 3 1・2の「ない」が付いた形容詞 大人げない・差し支えない・仕方ない・如才ない・素っ気ない・頼りない・だらしない・違いない・とんでもない・情けない・みっともない・面目めんぼくない・もったいない・申し訳ない・やるせない形容詞「ない」の語法 4 接尾語「ない」が付いた形容詞 あどけない・えげつない・おぼつかない・かたじけない・ぎこちない・しどけない・切ない・せわしない・はしたない接尾語「ない」 5 助動詞「ない」が付いたもの 知らない・飽き足りない・書けない・構わない・くだらない・済まない・足りない・つまらない・ほかならない・やむを得ない・相談しない・誠意が感じられない助動詞「ない」  *5の「ない」は、打ち消しの助動詞「ぬ」に置き換えられるが、1〜4は置き換えられない。「知らぬ・くだらぬ・相談せぬ」「×おぼつかぬ・かたじけぬ」  *1〜3の「ない」は漢字「無い」と書くこともできる。4と5は漢字では書かない。  *形容詞・接尾語・助動詞の「ない」がどういう語に付くかという接続情報は、それぞれの「ない」項目を参照。→形容詞「ない」接尾語「ない」助動詞「ない」の語法  *上のほか、「危ない・きたない・少ない」など、語源が不明な形容詞もある。→危ない汚い少ない 「…ない」の丁寧表現 ▼「…ない」の終止形+「です」 試合がないです・悪くないです・仕方ないです・かたじけないです・知らないです  *1〜5に用いる。「か」「よ」「ね」などの終助詞を伴わずに「です」で言い切る形は、多少ぎこちない。そのため、「テレビがありません」「かたじけない次第です」「もったいないことです」などと、「ないです」の形を避けることも多い。→「です」の表現 ▼「…ない」の連用形+「ございます」 試合がのうございます・少なくのうございます・情けのうございます・かたじけのうございます  *1〜4に用いる。ただし、5でも例外的に用いるものがある(「足りのうございます」など)。古風な言い方で、現在はあまり用いない。→「です」の表現 ▼「ない」を「ありません」「ございません」に換える。 テレビがありません・悪くありません・金も時間もございません・少なくございません  *1・2では換えることができるが、4・5ではできない(×かたじけありません・飽き足りございません)。  *3は、定着しているもの(申し訳ありません・申し訳ございません)から、定着していないもの(×みっともありません・みっともございません)までさまざま。「とんでもありません」「とんでもございません」は広く使われているが、不自然に感じる人もいる。 ▼動詞連用形+「ません」 構いません・済みません・つまりません・ほかなりません・相談しません・感じられません  *5に用いる。1〜4には用いない(×おぼつきません)。ただし5でも、「くだりません」など、用いられないものもある。「頼りません」は、3の「頼りない」の丁寧形ではなく、5の「頼らない」の丁寧形である。  *さらに「です」を付けた「…ませんです」は、言い切りの形では崩れた言い方となる。→「ません」の語法  *上のほかにも、さまざまな丁寧表現を用いる。「悪くないと思います」「とんでもないことでございます」「みっともなく感じます」など。 「そうだ」「すぎる」との接続 ▼1〜3の、形容詞・補助形容詞「ない」と、形容詞「…ない」の場合は、「さ」を介して付く。 〔なさそうだ〕…試合はなさそうだ・悪くなさそうな味だ・頼りなさそうに見える 〔なさすぎる〕…お金がなさすぎる・彼の話は面白くなさすぎる・情けなさすぎて呆れる ▼4の接尾語「ない」が付いた形容詞の場合は、「な」に直接付くのが一般的だが、慣用で「さ」を介して使うものもある。 〔なさそうだ/なそうだ〕…ぎこちな(さ)そうだ・切な(さ)そうだ 〔なさすぎる/なすぎる〕…あどけな(さ)すぎる・はしたな(さ)すぎる ▼5の助動詞「ない」の場合は、「な」に直接付く。 〔なそうだ〕…彼は知らなそうだ・彼は飽き足りなそうだ・済まなそうに謝る・つまらなそうな様子だ 〔なすぎる〕…本を読まなすぎる・くだらなすぎる番組  *5は、「さ」を介した形でも用いられるが、慣用になじまない。「知らなさそうだ・読まなさすぎる」  *「そうだ」と類義の接尾語「げ」を、5の助動詞「ない」に付ける人もいるが、標準的な言い方ではない。「×済まなげ・つまらなげ」→「げ」の語法「なげ」の語法

明鏡国語辞典 ページ 4527 でのない単語。