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お【御】🔗🔉

【御】 (接頭) 〔「おおみ(大御)」が「おおむ(おおん)」「おん」を経て「お」と転じてできた語〕 (1)名詞に付く。(ア)相手や第三者に対する敬意とともに,相手のもの,相手に関するものであることを表す。「あの方の―帽子」「―子様」(イ)丁寧の意を表す。上品に表現しようとする気持ちをこめても用いる。「―茶」「―しるこ」「―値段」 (2)(「阿」「於」とも書く)女性の名前に付けて,親愛感を添える。「―菊」「―富さん」 (3)動詞の連用形・名詞に付く。(ア)「なさる」「になる」「遊ばす」「くださる」「いただく」「だ」などの語を伴い,その動作の主に対する敬意を表す。「―いでなさる」「―世話になる」「―読みあそばす」「―書きくださる」「―越しいただく」「社長が―呼びだ」(イ)和らげた命令表現をつくる。目上には使わない。「―黙り」「そう―し」「早く―はいり」(ウ)「する」「いたす」などの語を伴って,自分の側の動作について,動作の及ぶ相手に対する敬意を表す。「かばんを―持ちいたしましょう」「御注文の品を―届けに上がりました」「先生を―呼びする」 (4)形容詞・形容動詞に付く。(ア)丁寧・上品に表現する。「―暑うございます」(イ)相手や第三者に対する敬意を表す。「さぞ―さびしいことでしたでしょう」「―きれいでいらっしゃる」 (5)(ア)(尊敬の表現を裏返しにして)皮肉やからかいの気持ちを表す。「―高くとまっている」「とんだ―荷物をかかえこんだ」「―えら方」(イ)謙遜・卑下の気持ちを表す。「―恥ずかしゅうございます」「―粗末でした」 →ご(御)

お-あいそ【御愛想】🔗🔉

お-あいそ [0] 【御愛想】 〔「おあいそう」とも〕 (1)「愛想(アイソ){(1)}」を丁寧に言う語。 (2)「愛想{(2)}」を丁寧に言う語。「―に顔だけ出す」 (3)「愛想{(4)}」を丁寧に言う語。「―なしで…」 (4)「愛想{(5)}」を丁寧に言う語。「―お願いします」

お-あん【御庵】🔗🔉

お-あん 【御庵】 尼の住居,またはそこに住む尼を敬っていう語。「お寮がゐる所を―といひ候よ/狂言・比丘貞」

お-いなり-さん【御稲荷さん】🔗🔉

お-いなり-さん [2][1] 【御稲荷さん】 (1)穀物の神である稲荷,また,それをまつる社(ヤシロ)を敬っていう語。 (2)稲荷ずしを丁寧にいう語。

お-うつり【御移り】🔗🔉

お-うつり [2] 【御移り】 「移り{(6)}」に同じ。

おえら-がた【御偉方】🔗🔉

おえら-がた [0] 【御偉方】 偉い方々。お偉い人。「会社の―」 〔ちゃかした言い方〕

おお-む【御】🔗🔉

おお-む オホ― 【御】 (接頭) ⇒おおん(御)

おお-ん【御・大御】🔗🔉

おお-ん オホ― 【御・大御】 (接頭) 〔「おおみ(大御)」の転。「おほむ」とも表記〕 (1)神・天皇に関する語に付いて,高い敬意を表す。「―ぶく(大御服)」「―とき(御時)」 (2)下にくる名詞が省かれて単独で名詞のように用いられることがある。「これもうちの―(=「御歌」ノ略)/大和 52」「対の上の―(=「御香」ノ略)は三種ある中に/源氏(梅枝)」 〔「おおん」「おん」は多く「御」と漢字で書かれ,「おおん」か「おん」かその読み方が決定しがたい。しかし,中古の例は「おおん」と読むべきものといわれる〕

お-かくれ【御隠れ】🔗🔉

お-かくれ [0] 【御隠れ】 身分の高い人が死ぬことを敬っていう語。「天皇が―になる」

お-かげ【御蔭・御陰】🔗🔉

お-かげ [0] 【御蔭・御陰】 (1)神仏の助け。加護。「神仏の―をこうむる」 (2)他人の助力。援助。庇護。「成功したのは先生の―です」「あなたの―で早く作れた」 (3)(多く「おかげで」の形で)ある事や物が原因となって生じた結果。効果・利益,また望ましくない結果や影響にもいう。「川がある―で夏は涼しい」「広くなった―で掃除が大変だ」

おかげ-さま【御蔭様】🔗🔉

おかげ-さま [0] 【御蔭様】 (1)「おかげ」を丁寧に言う語。「―でよくわかりました」 (2)漠然とした感謝の気持ちを表す語。ありがたいことに。多く挨拶の語として用いる。「―で無事に帰って参りました」「『御両親は御健在ですか』『はい,―で』」

おかげ-どし【御蔭年】🔗🔉

おかげ-どし [3] 【御蔭年】 伊勢参宮をすると特別の御利益があると信じられた年。遷宮の翌年。

おかげ-まいり【御蔭参り】🔗🔉

おかげ-まいり ―マリ [4] 【御蔭参り】 近世,伊勢神宮への集団的参拝。ほぼ60年の周期で数度流行した。[季]春。 →伊勢参り

お-かもじ【御か文字】🔗🔉

お-かもじ 【御か文字】 かもじを丁寧にいう語。おかみさん。「お主(シユウ)に袖を引かれそめたる阿漕(アコギ)が浦,―さま悋(リン)文字に/浄瑠璃・松風村雨」 →かもじ

おかわせ-ぐみ【御為替組】🔗🔉

おかわせ-ぐみ オカハセ― 【御為替組】 江戸時代,幕府の公金為替を取り扱った御用達商人の団体組織。御為替三井組・御為替十人組など。

お-こし【御越し】🔗🔉

お-こし [0] 【御越し】 (1)行くことの尊敬語。「どちらへ―ですか」 (2)来ることの尊敬語。「一度拙宅へも―下さい」

お-さがり【御下(が)り】🔗🔉

お-さがり [2] 【御下(が)り】 (1)神仏に供えたあと,下げた飲食物。 (2)客に出した食物の残り。 (3)年長者や目上の人からもらった使い古しの品物。お古。「兄の―の服」 (4)(「御降り」と書く)正月三が日に降る雨や雪。[季]新年。《―になるらん旗の垂れ具合/夏目漱石》

お-さげ【御下げ】🔗🔉

お-さげ [2] 【御下げ】 (1)少女の髪形で,髪を左右に分けて編んで下げるもの。また,頭上にまとめて後ろへ垂れるものもいう。お下げ髪。 (2)女帯の結び方。結んで両端を垂れ下げる。お下げ結び。

おさげ-がみ【御下げ髪】🔗🔉

おさげ-がみ [3] 【御下げ髪】 「おさげ{(1)}」に同じ。

お-した【御下】🔗🔉

お-した [0] 【御下】 (1)奉公人などに与えられる,客や主人の食事の残り物。おさがり。おろし。「骨と皮は―に出て/歌舞伎・小袖曾我」 (2)その支配下にあること。また,その人。「万年亀太郎様と申す御代官あり。―の百姓山公事を取むすび/咄本・御前男」 (3)地位や身分が低いこと。(ア)平安時代,最下級の女房。(イ)江戸時代,最下級の歌舞伎役者。

お-したじ【御下地】🔗🔉

お-したじ ―シタヂ [3][0] 【御下地】 醤油(シヨウユ)のこと。

お-しも【御下】🔗🔉

お-しも [2] 【御下】 (1)大小便や下半身を丁寧にいう語。「―の世話をする」 (2)宮中や貴族に仕える女中。お末。 (3)内侍(ナイシ)の次位の女官。

お-すもじ【御す文字】🔗🔉

お-すもじ [2] 【御す文字】 〔文字詞〕 (1)〔もと女房詞〕 鮨(スシ)。すもじ。 (2)「御推(スイ)文字」に同じ。「待つ身より待たるる身の千々の思ひを―/浄瑠璃・孕常盤」

お-タバコぼん【御―盆】🔗🔉

お-タバコぼん [4] 【御―盆】 少女の髪の結い方の一。髪を左右に分けて両方から横に合わせ,頭の頂でタバコ盆のつるのように結ぶ。その上に手絡(テガラ)などをかける。おタバコ。明治初期に流行。

お-ため【御為】🔗🔉

お-ため [0] 【御為】 (1)相手を敬って,その人の利益となることをいう語。「これもあなたの―を思ってのことです」 (2)(京阪地方で)使いの者に与える,ほうび。また,贈り物に対するお返し。

おため-がお【御為顔】🔗🔉

おため-がお ―ガホ [0] 【御為顔】 いかにも主人のためを思うような顔つき。忠義ぶったようす。

おため-ごかし【御為倒し】🔗🔉

おため-ごかし [4] 【御為倒し】 〔「ごかし」は接尾語〕 表面はいかにも相手のためであるかのようにいつわって,実際は自分の利益をはかること。「―を言う」

おため-しゃ【御為者】🔗🔉

おため-しゃ 【御為者】 〔「おためじゃ」とも〕 主君の利益だけを考えて,厳しい政治を行う家臣。おためもの。「―といふ出来出頭人ありて/仮名草子・可笑記」

おため-ずく【御為尽く】🔗🔉

おため-ずく ―ヅク 【御為尽く】 「御為倒(オタメゴカ)し」に同じ。「実らしく―を申す時/浮世草子・禁短気」

おため-すじ【御為筋】🔗🔉

おため-すじ ―スヂ [3] 【御為筋】 商家などで,商売上の利益にむすびつく客筋。ため筋。

お-とぎ【御伽】🔗🔉

お-とぎ [0][2] 【御伽】 〔伽を丁寧にいう語〕 (1)貴人の身近に仕えて,話し相手をつとめること。また,その者。「―をする」 (2)寝室にはべること。また,その女性。侍妾(ジシヨウ)。 (3)「御伽話」の略。「―の国」 (4)「御伽小姓(コシヨウ)」の略。「お傍の―もおないどし/浄瑠璃・先代萩」

おとぎ-いぬ【御伽犬】🔗🔉

おとぎ-いぬ [3] 【御伽犬】 雌雄一対の犬が臥した形の張り子の容器。産所や寝所で必要とする物を入れた。安産や魔除けのお守りでもあった。犬箱。 →犬張り子

おとぎ-の-くに【御伽の国】🔗🔉

おとぎ-の-くに [0] 【御伽の国】 おとぎ話に出てくる,美しく楽しい空想の世界。

お-なぐさみ【御慰み】🔗🔉

お-なぐさみ [0] 【御慰み】 その場に興を添えること。人を楽しませること。座興。「うまくできましたら―」 〔失敗するかもしれないことをにおわせて,皮肉やからかいの気持ちで使うことも多い〕

お-にぎり【御握り】🔗🔉

お-にぎり [2] 【御握り】 〔もと女性語〕 にぎり飯を丁寧にいう語。おむすび。

お-ニュー【御―】🔗🔉

お-ニュー [2] 【御―】 〔「ニュー(new)」を名詞化して「お」を付けた語〕 新しく買った物。また,新しく使い始めたばかりの物。「―の靴に―の帽子」

お-はぐるま【御羽車】🔗🔉

お-はぐるま [3] 【御羽車】 ⇒はぐるま(羽車)

お-ばけ【御化け】🔗🔉

お-ばけ [2] 【御化け】 (1)何物かが霊能によって姿を変えたもの。特に,異様・奇怪な形をしたものをいう。ばけもの。「から傘の―」「―が出た」 (2)死人が再びこの世に現れたときの,想像上の姿。幽霊。 (3)形や大きさが異様なもの。「―カボチャ」「―きのこ」

おばけ-がい【御化け貝】🔗🔉

おばけ-がい ―ガヒ [3] 【御化け貝】 ヤドカリの異名。

おばけ-ごよみ【御化け暦】🔗🔉

おばけ-ごよみ [4] 【御化け暦】 明治・大正時代,伊勢神宮司庁が発行した官製暦以外に,民間で禁を破って発行した私家製の暦の俗称。

お-はこび【御運び】🔗🔉

お-はこび [0] 【御運び】 「行くこと」「来ること」の尊敬語。おいで。「―をいただき光栄です」

お-はもじ【御は文字】🔗🔉

お-はもじ 【御は文字】 〔「恥ずかし」の文字詞に「お」の付いた語〕 はずかしいこと。「よいころな女夫(メオト)が一組出来ませう,ああ―や/浄瑠璃・反魂香」

お-ひき【御引き】🔗🔉

お-ひき 【御引き】 引き出物。御進物。御祝儀。「暦配る家によつて―が出る/浄瑠璃・大経師(上)」

おひき-のうし【御引直衣】🔗🔉

おひき-のうし ―ナホシ 【御引直衣】 天皇が日常に着用した丈の長い直衣。緋の長袴の上に重ねて用い,裾を長く引く。御下直衣(オサゲノウシ)。

お-ひきずり【御引き摺り】🔗🔉

お-ひきずり [3] 【御引き摺り】 (1)歩くとひきずるような裾の長い着物。また,そのような仕立て方。 (2)「ひきずり{(1)}」に同じ。

お-ひとかた【御一方】🔗🔉

お-ひとかた [3] 【御一方】 「おひとり様」を丁寧にいう語。

お-めいく【御影供】🔗🔉

お-めいく [0][2] 【御影供】 〔「おみえいく(大御影供)」の転か〕 「会式(エシキ)」に同じ。 〔「みえいく」は別語〕

おん【御】🔗🔉

おん 【御】 (接頭) 〔「おおん」の転〕 (1)名詞に(古くは,まれに用言にも)付いて,尊敬の意を添える。「お」よりあらたまった感じがある。「―身」「―礼」「―みずから」「日比も―恋しく思ひ奉りつれど/発心 3」 (2)中古には,下にくる名詞を略して単独で名詞のように用いることがある。「ふみなど講ずるにも,源氏の君の御(=「御詩」ノ略)をば,講師もえ読みやらず/源氏(花宴)」 〔(2)は「御」と漢字で表記され,「おん」と読まれることもあるが,中古のこのような例は「おおん」と読むべきであるといわれる〕

おん-ぞ【御衣】🔗🔉

おん-ぞ 【御衣】 着る人を敬ってその衣服をいう語。お召し物。「いみじき宝の―の綿のいみじき/宇治拾遺 13」

おんぞ-がち【御衣勝ち】🔗🔉

おんぞ-がち 【御衣勝ち】 (形動ナリ) 体が小さくて衣装ばかりが目立つさま。「いと―に,身もなくあえかなり/源氏(若菜上)」

おん-の-じ【御の字】🔗🔉

おん-の-じ [3] 【御の字】 〔もと遊里語。「御」という字を付けたくなるほどのもの,の意〕 (1)たいへん結構な物。また,そのような人。「今の世の―の客/浮世草子・織留 3」 (2)ありがたいこと。満足なこと。「五千円なら―だ」

ぎょ【御】🔗🔉

ぎょ 【御】 ■一■ (接頭) 漢語に付く。 (1)尊敬すべき人の行為・事柄などを表す語に付いて,尊敬の意を表す。「―意」「―慶」 (2)特に天皇またはこれに準ずる人の行為・事柄や持ち物などを表す語に付いて,尊敬の意を表す。「―感」「―製」「―物」 ■二■ (接尾) 動作を表す漢語に付いて,それが天子またはそれに準ずる人の動作であることを表す。「還―」「出―」「渡―」

ぎょ-い【御衣】🔗🔉

ぎょ-い [1] 【御衣】 天皇や貴人を敬ってその衣服をいう語。お召し物。

ぎょい-こう【御衣香】🔗🔉

ぎょい-こう ―カウ [0] 【御衣香】 サトザクラの園芸品種。花は中輪で淡黄色。花弁は一〇枚前後。中心部に緑色でのち紅変する条線がある。

ぎょ-い【御意】🔗🔉

ぎょ-い [0][1] 【御意】 (1)貴人や目上の人を敬って,その考え・意向などをいう語。(ア)おぼしめし。おこころ。「―のまま」「―に従う」(イ)おおせ。おさしず。「社長の―を得たい」 (2)「御意のとおり」の意で,貴人・目上の人に対する返答としていう語。感動詞的にも用いる。おっしゃるとおり。お考えのとおり。「―にござります」

ぎょい=に入(イ)・る🔗🔉

――に入(イ)・る お気に入る。おぼしめしにかなう。御意に召す。

ぎょい=に召・す🔗🔉

――に召・す 「御意に入(イ)る」に同じ。

ぎょい=を得(エ)る🔗🔉

――を得(エ)る (1)お考えをうかがう。「―えたく存じます」 (2)お目にかかる。「はじめて―えます」

ぎょ-う【御宇】🔗🔉

ぎょ-う [1] 【御宇】 〔宇内(ウダイ)を統御するの意〕 天子の治世の期間。御代(ミヨ)。「宇多天皇の―」

ぎょ-えい【御詠】🔗🔉

ぎょ-えい [0][1] 【御詠】 天皇や皇族などが詩歌を作ること。また,その詩歌。

ぎょ-えい【御影】🔗🔉

ぎょ-えい [0] 【御影】 天皇・三后・皇太子などの写真。

ぎょ-えん【御苑】🔗🔉

ぎょ-えんン [0] 【御苑】 皇室の所有する庭園。苑地。

ぎょし-がた・い【御し難い】🔗🔉

ぎょし-がた・い [4] 【御し難い】 (形) 思い通りに扱いにくい。

ぎょし-やす・い【御し易い】🔗🔉

ぎょし-やす・い [4] 【御し易い】 (形) 思い通りに扱いやすい。手なずけ易い。

ぎょ・する【御する】🔗🔉

ぎょ・する [2] 【御する】 (動サ変)[文]サ変 ぎよ・す (1)(「馭する」とも書く)馬や馬車などを上手に操る。「荒馬を―・する」「馬車は妾(ワタシ)が―・すから/蜃中楼(柳浪)」 (2)人を自分の思うとおりに動かす。 →御しやすい (3)統治する。「民を―・するに唯(タダ)力を用ひ/学問ノススメ(諭吉)」 (4)天皇が,おでましになる。出御する。「紫宸に―・して/古事記(序)」

ぎょ-りょう【魚綾・御綾】🔗🔉

ぎょ-りょう 【魚綾・御綾】 上質の唐綾(カラアヤ)。天子の御料からという。「義朝生年三十七,練色の―のひたたれに/平治(上)」

ご【御】🔗🔉

【御】 ■一■ (名) 〔「御前」の略か〕 婦人の敬称。「伊勢の―もかくこそありけめ/源氏(総角)」 ■二■ (接頭) (1)主として漢語の名詞などに付いて,尊敬の意を表す。「―意見を尊重します」「―両親」「―家庭のみなさま」「―本」「―殿」 (2)動作を表す漢語に付く。(ア)人の行為に対する尊敬の意を表す。「―成人のあかつきには」「―帰国なさる」「―説明くださる」(イ)行為の及ぶ他人を敬って,自分の行為をへりくだっていう。「―案内申しあげる」「―招待いたします」「―紹介する」 (3)漢語の名詞に付いて,丁寧・上品にいう。「―飯」「―詠歌」「―馳走」 →お(御) ■三■ (接尾) 人物を表す名詞に付いて,尊敬の意を添える。「伯父―」「てて―」「めい―さま」

ご-あいさつ【御挨拶】🔗🔉

ご-あいさつ [2] 【御挨拶】 (1)相手を敬って挨拶を丁寧に言う語。 (2)相手の失礼な言い方などに対して皮肉を込めて言う語。あきれた言いざま。「これは―だね」

ご-あんない【御案内】🔗🔉

ご-あんない [0] 【御案内】 ごぞんじ。御承知。「皆様―のとおり」 →案内(4)

ごいけん-ばん【御意見番】🔗🔉

ごいけん-ばん [3] 【御意見番】 地位の高い人に対し,忌憚(キタン)なく自分の意見を述べて言行をいましめる人。「天下の―大久保彦左衛門」

ご-いっしょする【御一緒する】🔗🔉

ご-いっしょする [0] 【御一緒する】 (動サ変) 同行することをへりくだっていう語。「そこまで―しましょう」

ご-いっしん【御一新】🔗🔉

ご-いっしん [2] 【御一新】 明治維新(メイジイシン)の別名。

ご-えい【御影】🔗🔉

ご-えい [0] 【御影】 神仏・貴人の画像や木像。みえい。

ご-えいか【御詠歌】🔗🔉

ご-えいか [2] 【御詠歌】 霊場の巡礼者や浄土宗信者の歌う,仏や霊場をたたえる歌。和歌や和讃に単調で物悲しい節をつけ鈴(レイ)を振りながら歌う。巡礼歌。詠歌。

ご-おん【御恩】🔗🔉

ご-おん [2] 【御恩】 (1)相手を敬って,その人から受けた恩をいう語。「―は忘れません」 (2)封建時代,主君が臣下に与える恩恵で,特に恩地の類。御恩地。「恩賞をもたまはり,―をも拝領して/太平記 26」

み【御】🔗🔉

【御】 (接頭) 〔本来は神など霊威のあるものに対する畏敬の念を表した〕 (1)主として和語の名詞に付いて,それが神仏・天皇・貴人など,尊敬すべき人に属するものであることを示し,敬意を添える。お。「神の―心」「―子」「―姿」 (2)(多く「深」と書く)主として和語の名詞や地名に付けて,美しいとほめたたえたり,語調を整えたりするのに用いられる。「―山」「―雪」「―草」「―吉野」

み-あれ【御生・御阿礼】🔗🔉

み-あれ [0] 【御生・御阿礼】 (1)神または貴人の再生・復活。また,誕生。ご降臨。 (2)「御阿礼祭」に同じ。 (3)賀茂神社の異称。「―に詣で給ふとて/源氏(藤裏葉)」

みあれ-ぎ【御阿礼木】🔗🔉

みあれ-ぎ [3] 【御阿礼木】 葵祭の前儀として行う上賀茂神社の御阿礼祭と下鴨神社の御蔭祭に立てられる,神移しのための榊(サカキ)。

みあれ-の-せんじ【御阿礼の宣旨】🔗🔉

みあれ-の-せんじ 【御阿礼の宣旨】 賀茂祭に関する宣旨を賀茂の斎院に伝達する女官。みあれのせじ。

みあれ-まつり【御阿礼祭】🔗🔉

みあれ-まつり 【御阿礼祭】 葵祭の前儀として五月一二日(もと陰暦四月の中の午(ウマ)の日)に上賀茂神社で行う祭儀。阿礼と称する榊の枝に神移しの神事を行う。

み-い【御井】🔗🔉

み-い 【御井】 井戸・泉の美称。「―の清水(マシミズ)/万葉 52」

み-えい【御影】🔗🔉

み-えい [0][2] 【御影】 肖像を敬っていう語。尊影。「善導和尚并(ナラビ)に先帝の―をかけ/平家(灌頂)」

みえい-く【御影供】🔗🔉

みえい-く [2] 【御影供】 (1)真言宗で,空海の忌日である三月二一日に,その画像をかけて行う法会(ホウエ)。みえく。 〔京都の東寺では四月二一日に行う〕 [季]春。 (2)柿本人麻呂の画像をまつって,和歌を講ずる会。人麻呂影供。

みえい-どう【御影堂】🔗🔉

みえい-どう ―ダウ [0] 【御影堂】 (1)一寺の開基,一宗の開祖の御影を安置する堂。開山堂。祖師堂。 (2)京都五条橋の西にあった新善光寺の別名。 (3)京都名産の扇の名。平敦盛の妻が新善光寺に住して作ったのが始まりといい,江戸時代には扇の最上品とされた。

み-かげ【御影】🔗🔉

み-かげ [0][2] 【御影】 (1)神霊。みたま。 (2)死んだ人の姿や肖像。お姿。みえい。「きみが―のおもほゆるかな/古今(哀傷)」

みかげ【御影】🔗🔉

みかげ 【御影】 神戸市東灘区の地名。山手地区は高級住宅地,海岸低地は灘五郷に属する酒造地区。背後の六甲山から良質の花崗岩(カコウガン)を産する。

みかげ-いし【御影石】🔗🔉

みかげ-いし [3] 【御影石】 〔御影地方が産地として有名だったことから〕 花崗岩(カコウガン)質岩石の石材名。庭石・墓石や石造品に多く用いられる。

みかげ-まつり【御蔭祭】🔗🔉

みかげ-まつり 【御蔭祭】 葵祭の前儀として五月一二日(もと陰暦四月の中の午(ウマ)の日)に下鴨神社で行う祭儀。神霊を御蔭神社から移す神事を行う。

み-けし【御衣】🔗🔉

み-けし 【御衣】 貴人の衣服。おめしもの。「ぬばたまの黒き―を/古事記(上)」 →けし

み-しね【御稲】🔗🔉

み-しね 【御稲】 稲の美称。「ささなみや滋賀の辛崎や―搗(ツ)く女の佳ささや/神楽歌」

み-ぞ【御衣】🔗🔉

み-ぞ 【御衣】 「おんぞ(御衣)」に同じ。「いと寒きに―一つ貸し給へ/大和 168」

みそ-ぎ【御衣木】🔗🔉

みそ-ぎ 【御衣木】 神仏の像を作るのに用いる木材を神聖視していう語。「あや杉は神の―にたてるなりけり/新古今(神祇)」

み-その【御園】🔗🔉

み-その [0] 【御園】 (1)園(ソノ)を敬っていう語。 (2)神社所有の荘園で,供饌(グセン)のための野菜・果実などを献納する領地。

み-そのう【御園生】🔗🔉

み-そのう ―ソノフ 【御園生】 園生(ソノウ)を敬っていう語。「―の竹の林にうぐひすはしば鳴きにしを/万葉 4286」

みそ-ひめ【御衣姫】🔗🔉

みそ-ひめ 【御衣姫】 〔「みぞひめ」とも〕 御衣につける姫糊(ヒメノリ)。「とり所なきもの…―のぬりたる/枕草子 141」

ぎょする【御する】(和英)🔗🔉

ぎょする【御する】 drive;→英和 manage[handle].→英和 御しやすい(がたい) (un)manageable;→英和 easy (hard) to manage.

ごえいか【御詠歌】(和英)🔗🔉

ごえいか【御詠歌】 a pilgrim hymn.

みかげいし【御影石】(和英)🔗🔉

みかげいし【御影石】 granite.→英和

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