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○黙有りもだあり🔗⭐🔉
○黙有りもだあり
ものを言わずにいる。黙する。万葉集7「もだあらじとことのなぐさにいふ言ことを」
⇒もだ【黙】
もたい【瓮・甕】モタヒ
水や酒を入れる器。南海寄帰内法伝平安後期点「余のこれる飯を即ち瓮モタヒの中うちに覆し写うつし」
もたい‐な・し【勿体無し】
〔形ク〕
モッタイナシの促音が表記されなかった形。
もだえ【悶え】
もだえること。煩悶。懊悩おうのう。「心の―」
⇒もだえ‐じに【悶え死に】
もだえ‐じに【悶え死に】
もだえながら死ぬこと。もんし。
⇒もだえ【悶え】
もだ・える【悶える】
〔自下一〕[文]もだ・ゆ(下二)
①気絶する。気絶しそうになるほど苦しむ。伊呂波字類抄「悶、モダユ」「絶、モダユ」。「―・え苦しむ」
②口に出さず、心の中に深く悩み苦しむ。平家物語9「さるにても今一度もの一ことば仰せられて聞かせさせ給へと―・え焦れけれども」。「恋に―・える」
もた・ぐ【擡ぐ】
〔他下二〕
⇒もたげる(下一)
もだ‐くだ
①紛乱または混雑するさま。
②煩悶するさま。
もた・げる【擡げる】
〔他下一〕[文]もた・ぐ(下二)
(モテアグの約)持ちあげる。土佐日記「舟底よりかしらを―・げて」。「鎌首を―・げる」「不安が頭を―・げる」
もだし
〔植〕(モタシとも)食用のきのこ、ナラタケの俗称。サワモタシ。サワモダシ。
もた・す【持たす】
〔他下二〕
⇒もたせる(下一)
もだ・す【黙す・黙止す】
〔自他サ変〕
(四段にも活用)
①だまっている。万葉集16「恥を忍び恥を―・して事もなく」。徒然草「世の人あひあふ時しばらくも―・することなし。必ずことばあり」
②(多く「―・しがたい」の形で)ほうって置く。そのままにして構わないで置く。徒然草「世俗の―・しがたきに従ひてこれを必ずとせば」。「君命―・しがたし」
もたせ【持たせ】
①もたせた物。贈物。手土産。おもたせ。狂言、船渡聟「某が―ぢやほどに汝よい時分に披露してくれい」
②もたせかけること。もたせかけるもの。「筆―」
③女の髪の結い方。銀杏髷いちょうまげにほぼ同じで、梳すき髪の一種。上方での呼び名。
④茸きのこの一種。木などに凭もたせかけたように生ずるもの。
⇒もたせ‐ぶり【持たせ振り】
もたせ‐か・ける【持たせ掛ける・凭せ掛ける】
〔他下一〕[文]もたせか・く(下二)
よりかからせる。寄せかける。立てかける。狂言、河原新市「竹のさきに杉ばつけ、こしかけに―・けをく」。「はしごを壁に―・ける」
もたせ‐ぶり【持たせ振り】
思わせぶり。もったいぶり。浄瑠璃、ひらかな盛衰記「何が機嫌にいらぬやうめっきりと―」
⇒もたせ【持たせ】
もた・せる【持たせる】
〔他下一〕[文]もた・す(下二)
①支えさせる。保たせる。「命を―・せる」
②(「凭せる」とも書く)立てかける。寄せかける。狂言、三本の柱「あの木の根へ―・せて持たう」
③持っていさせる。「自信を―・せる」
④相手に期待させる。遊子方言「ちとたまには―・せるも面白からうではないか」。「気を―・せる」
もた‐つ・く
〔自五〕
①すらすらとはかどらないでいる。「議事の進行が―・く」
②男女がいちゃつく。滑稽本、妙竹林話七偏人「お麦とお白湯に思入おもいれ―・き」
モダニスト【modernist】
①現代風を好む人。新しがりや。
②現代主義者。近代主義者。
モダニズム【modernism】
①最新の趣味や流行を追う傾向。現代好み。
②哲学・美術・文学で、伝統主義に対立して、つねに新しさを求める傾向の総称。近代主義。
も‐だま【藻玉】
マメ科の蔓性木本。沖縄・小笠原・台湾などに自生。葉は羽状複葉で、往々頂に巻鬚まきひげがあり、小葉は楕円形。花は淡紅色で、早春開き、長さ1メートルに及ぶ莢さやを生ずる。種子は扁球形、直径約6センチメートル、暗褐色で甚だ堅く、印籠・楊枝入などに作る。モダマヅル。榼藤子こうとうし。
もた‐もた
①処理にまごついたり行動が機敏でなかったりするさま。「―して片付かない」「―するな」
②物事が順調に進まないさま。「交渉が―と長引く」
もだ‐もだ
悶え悩むさま。身もだえするさま。ぼうっとなるさま。好色五人女2「―と上気して」
もだ・ゆ【悶ゆ】
〔自下二〕
⇒もだえる(下一)
もたら・す【齎す】
〔他五〕
持って来る。持って行く。「情報を―・す」「幸福を―・す」「被害を―・す」
もた・り【持たり】
〔他ラ変〕
持っている。伊勢物語「あてなる男―・りけり」
モダリティー【modality】
〔言〕話し手が或る事柄についてもつ判断の内容。事柄が真実である可能性の程度や、命令・義務・許可など。日本語では「きっと」「たぶん」などの副詞、「ようだ」「らしい」などの助動詞のほか、「はずだ」「かもしれない」などさまざまの語句で表す。法性。→法
もた・る【凭る・靠る】
〔自下二〕
⇒もたれる(下一)
もたれ‐あ・う【凭れ合う】‥アフ
〔自五〕
互いに相手によりかかる。互いに依存する。
もたれ‐かか・る【凭れ掛かる・靠れ掛かる】
〔自五〕
①支えとしてよりかかる。もたれる。「いすの背に―・る」
②独立心なく他によりかかる。依存する。「いつまでも親に―・る」
もたれ‐こ・む【凭れ込む・靠れ込む】
〔自五〕
すっかり体重をあずける。転じて、相手にすっかり頼り切る。「椅子に―・む」
もた・れる【凭れる・靠れる】
〔自下一〕[文]もた・る(下二)
(モ(持)ツに受身の助動詞レルが付いてできた語)
①よりかかる。それを支えとして身を斜めにする。「塀に―・れる」
②食物が消化せずに胃中に溜まる。「胃が―・れる」「餅が胃に―・れる」
モダン【modern】
現代的。近代的。モダーン。「―な服装」
⇒モダン‐アート【modern art】
⇒モダン‐ガール【modern girl】
⇒モダン‐ジャズ【modern jazz】
⇒モダン‐バレエ【modern ballet】
⇒モダン‐ボーイ【modern boy】
モダン‐アート【modern art】
近代美術。伝統的な様式にとらわれない斬新で奔放な手法の美術。
⇒モダン【modern】
モダン‐ガール【modern girl】
当世風の女性。昭和初期、多くは軽侮の意をこめて用いた。モガ。↔モダン‐ボーイ。
⇒モダン【modern】
モダン‐ジャズ【modern jazz】
1940年代以降の新傾向のジャズの総称。44年頃に起こった革新的なビバップ(bebop)奏法を基盤にしたジャズで、旋律・和音・リズムの複雑化、即興性の強調を特徴とする。
⇒モダン【modern】
モダン‐バレエ【modern ballet】
クラシック‐バレエに対する新しい形式のバレエ。
⇒モダン【modern】
モダン‐ボーイ【modern boy】
当世風の男性。昭和初期、多くは軽侮の意をこめて用いた。モボ。↔モダン‐ガール
⇒モダン【modern】
もち
(俗語で)(→)「もちろん」の略。
もち【持ち】
①持つこと。
㋐所有すること。「―家」「―時間」「衣装―」
㋑負担すること。「費用はそっち―だ」
②品質や働きが長い時間変わらずにつづくこと。「―がよい」
③相場の上がるのを待つこと。
④歌合・囲碁・将棋などで、引分け。持じ。
⑤持太刀もちだちの略。
もち【望】
①(→)「もちづき」の略。
②陰暦で月の15日。望日もちのひ。万葉集3「ふじの嶺に降り置く雪は六月みなつきの―に消けぬれば」
もち【餅】
(モチヒの約)糯米もちごめを蒸し、臼で搗ついて種々の形に作った食物。多く正月・節句や祝事に搗つく。〈[季]冬〉。〈名語記6〉。「雑煮―」「鏡―」「草―」
⇒餅に搗く
⇒餅は乞食に焼かせろ、魚は殿様に焼かせろ
⇒餅は餅屋
⇒餅を搗く
もち【糯】
米・粟・黍きびなどで、粘り気が強く、ついて餅とすることのできる品種。↔粳うる
もち【黐】
①(→)モチノキの別称。
②モチノキ・ヤマグルマなどの樹皮をつき砕き、繊維などを水で洗い落として製した粘り強いもの。鳥・蠅などを捕らえるのに用いる。とりもち。万葉集13「末枝ほつえに―引き懸け」
もち‐あい【持合・保合】‥アヒ
①互いに力を合わせて持つこと。
②力関係のつり合いが保たれていること。
③(取引用語)相場が、一定の小範囲を上下するだけの状態にあること。
④企業同士が互いに相手の株式を保有し合うこと。
⇒もちあい‐じょたい【持合所帯】
もち‐あい【餅間】‥アヒ
(→)「もちあわい」に同じ。
もちあい‐じょたい【持合所帯】‥アヒ‥
数人または数家族が共同して営む所帯。
⇒もち‐あい【持合・保合】
もち‐あ・う【持ち合う】‥アフ
〔自五〕
①ちょうど持ち合わせている。日葡辞書「モチヤウタニヨッテシン(進)ズル」
②双方がつり合いを保つ。
③(取引用語)値段または相場が持合いの状態にある。
もち‐あが・る【持ち上がる】
〔自五〕
①力が加わって上に上がる。「地面が―・る」
②降ってわいたように事が起こる。「大事件が―・る」「縁談が―・る」
③学級担任の教師が生徒の進級と共にその担任を続ける。「5年の担任が6年に―・る」
もち‐あ・げる【持ち上げる】
〔他下一〕[文]もちあ・ぐ(下二)
①持って高く上げる。「俵を―・げる」
②ほめておだて上げる。「大いに―・げて仕事をさせる」
もち‐あじ【持ち味】‥アヂ
①ある食物にもとから備わっている味。「―を生かした料理」
②人柄や小説・技芸・美術品などの持つ独特の味わいや良さ。「本来の―を出す」
もち‐あそび【玩び・翫び・弄び】
(→)「もてあそび」に同じ。
もち‐あそ・ぶ【玩ぶ・翫ぶ・弄ぶ】
〔他四〕
(→)「もてあそぶ」に同じ。〈日本霊異記中訓釈〉
もち‐あつかい【持扱い】‥アツカヒ
もちあつかうこと。
もち‐あつか・う【持ち扱う】‥アツカフ
〔他五〕
①あつかう。とりはからう。
②取扱いに困る。もてあます。保元物語(金刀比羅本)「十善の帝王に―・はれたてまつりて」。夏目漱石、門「泥棒も―・つたんでせう。それとも余り金にならないんで、已を得ず返して呉れた」
もち‐あば【もち網端】
(宮崎県などで)漁網の袋網に付けた大浮木あば。
もち‐あみ【持網】
四手網よつであみに似た網。網の四方に竹を張って造り、竹を船の舷にかけて手で支え、水中の魚をすくい捕らえるようにしたもの。
もち‐あみ【餅網】
①餅を入れてつるしておく網。
②火の上において餅などを焼く金網。
もち‐あら・す【持ち荒らす】
〔他四〕
持っていて損じさせる。日葡辞書「イエ(家)ヲ、また、ウマヲモチアラス」
もち‐ある・く【持ち歩く】
〔他五〕
もって歩く。携帯する。「いつもパソコンを―・く」
もち‐あわ【糯粟】‥アハ
アワのうち、実みに粘り気があるもの。粟餅を作る。
もち‐あわい【餅間】‥アハヒ
東日本で、正月7日か8日から14日あるいは16日までをいう。餅あい。餅中もちなか。松あいさ。〈[季]新年〉
もち‐あわ・す【持ち合わす】‥アハス
[一]〔他五〕
(→)「持ち合わせる」に同じ。
[二]〔他下二〕
⇒もちあわせる(下一)
もち‐あわせ【持合せ】‥アハセ
持ち合わせている物。特に、金銭。「あいにく今、―がない」
もち‐あわ・せる【持ち合わせる】‥アハセル
〔他下一〕[文]もちあは・す(下二)
①ちょうど必要なものを持っている。「筆記具を―・せていない」
②(自分が今、手にさかずきを持っているとき)相手にさかずきをさすのにいう語。浮世草子、諸道聴耳世間猿「盃取上げて一つうけて―・せましたがあげませうか」
もちい【用い】モチヰ
①用いること。役に立つこと。つかいみち。用途。
②尊重。〈日葡辞書〉
もちい【餅】モチヒ
(モチイヒ(餅飯)の約)餅の古称。源氏物語葵「―のさまも殊更びいとをかしう調へたり」
⇒もちい‐かがみ【餅鏡】
もち‐い【望日】‥ヒ
正月15日。望もち。望年もちどし。もちもち節供。戻り正月。返り正月。
もち‐いい【餅飯】‥イヒ
⇒もちい(餅)
もち‐いえ【持ち家】‥イヘ
所有している家。もちや。
もちい‐かがみ【餅鏡】モチヒ‥
かがみもち。〈[季]新年〉。源氏物語初音「―をさへとりよせて」
⇒もちい【餅】
もち‐いつ・く【持ち斎く】
〔自四〕
神としてあがめる。古事記上「阿曇連あずみのむらじ等が祖神おやがみと―・く神なり」
もち‐いね【糯稲】
糯米を産するイネ。胚乳は不透明な白色で粘り気が強く、餅の原料となる。↔うるしね
モチーフ【motif フランス】
①絵画・彫刻・小説などにおいて、表現の中心的な動機となるものごと。
②音楽を構成する最小単位。二つ以上の音が集まり、一つの音楽的意味を形作り、楽節の基本となるもの。動機。
③壁紙・編物などの装飾美術で、模様の主題を構成する単位。
もち・いる【用いる】モチヰル
〔他上一〕
(元来は「持ち率る」の意で、ワ行上一段活用であったが、平安中期以降ハ行転呼の現象が生じてヰ・ヒが混同し、「もちひる」とも記されるようになり、さらにハ行上二段にも活用するようになった。また、イ・ヒ・ヰの混同により中世以降ヤ行にも活用した)
①主君などが能力を認めてつかう。特に、職務・地位につかせる。任用する。孝徳紀「要かならず臣の翼たすけを―・ゐる」。源氏物語少女「世のひが者にて才のほどよりは―・ゐられず」。太平記30「―・ゆる時は鼠も虎となり、―・ゐざる時は虎も鼠となる」。「営業課長に―・いる」
②よしとして取り上げる。採用する。源氏物語賢木「致仕の表奉り給ふを…たびたび―・ゐさせ給はねど」。平家物語8「西国へ院宣を下されたりけれども、平家―・ゐ奉らず」。「部下の意見を―・いる」
③役に立てて使う。使用する。平家物語3「僧都一期の間、身に―・ゐる処、大伽藍の寺物仏物にあらずと云ふ事なし」。「申込みには所定の用紙を―・いること」「兵を―・いる」「意を―・いる」
もち・う【用ふ】モチフ
〔他上二〕
⇒もちいる。史記抄「卒史に―・ふべき人の員かず足らざるは」
もち‐うた【持ち歌・持ち唄】
いつでも歌えるように持ち合わせている得意な歌曲。レパートリー。
もち‐うち【望打ち】
小正月に、祝い棒を持って嫁の尻を打ち、果樹をたたきなどして生産をうながす予祝行事。→木呪きまじない
もち‐おい【餅負い】‥オヒ
満1年の誕生祝い。この日、祝い餅をついて子に負わせる儀式がある。力餅。立ち餅。→餅踏み
もち‐おうぎ【持扇】‥アフギ
所持している扇。特に、陣中で軍配団扇ぐんばいうちわに対して常の扇の称。
もち‐おくり【持送り】
壁柱または壁体から突出して、庇・梁・棚・床などを支える構造物、また、その構法。鉄・木・石などで造って、実用的なもののほかに、単に装飾だけのものもある。ブラケット。
持送り
もち‐おもり【持ち重り】
持っているうちに重さが増してくるように感ずること。歌舞伎、幼稚子敵討おさなごのかたきうち「わしも此背中が―がして、どふもならぬ」
もち‐かえ・す【持ち返す】‥カヘス
〔自五〕
(→)「持ち直す」2に同じ。「業績が―・す」
もち‐かえり【持ち帰り】‥カヘリ
買った物を自分で持って帰ること。テイクアウト。
もち‐かえ・る【持ち帰る】‥カヘル
〔他五〕
①品物を持って帰る。
②その場で解決できない問題などを、もとの部署に持って帰る。「―・って検討します」
もち‐か・える【持ち替える】‥カヘル
〔他下一〕[文]もちか・ふ(下二)
持ちなおす。持つ手をかえる。また、持っているものを別のものにかえる。「フォークを右手に―・える」「筆をペンに―・える」
もち‐かがみ【餅鏡】
(→)「かがみもち」に同じ。
もち‐か・ける【持ち掛ける】
〔他下一〕[文]もちか・く(下二)
相談などを切り出す。誘いかける。「縁談を―・ける」「うまく―・けて承知させる」
もち‐がし【餅菓子】‥グワ‥
餅・糯粉もちこ・糝粉しんこなどを材料として製した菓子。大福餅・柏餅などの類。
もち‐かた【持ち方】
①持つ方法。
②持つ人。持ち手。
③維持の方法。保存の方法。
もち‐がたな【持刀】
その人の差料さしりょうの刀。
もち‐かぶ【持株】
その人が所有している株。「―を整理する」
⇒もちかぶ‐がいしゃ【持株会社】
もちかぶ‐がいしゃ【持株会社】‥グワイ‥
(holding company)他の会社の株式の全部または大部分を所有して、その事業に対して支配力をもつ会社。自ら事業を行わない純粋持株会社、自らも事業を行う事業持株会社、銀行や証券会社がつくる金融持株会社がある。純粋持株会社・金融持株会社は1998年独占禁止法の改正により解禁。
⇒もち‐かぶ【持株】
もち‐がゆ【望粥・餅粥】
正月15日に食べる小豆粥。後世は餅粥の意に取り、餅を入れた粥をいう。これで年占としうらをする地方が多い。
もち‐ぎ【餅木】
小正月に餅を飾る木。→生業木なりわいぎ
もち‐きたり【持来り】
前からあったもの。前から継続してあるもの。また、生来のもの。「―の性質」
もち‐きび【糯黍】
キビのうち、実みに粘り気があるもの。〈色葉字類抄〉
もち‐きり【持切り】
終始そのもの、またはその状態で継続すること。「朝からその話で―だ」
もち‐き・る【持ち切る】
〔自五〕
①終りまで持ちつづける。保ちつづける。
②初めから終りまで同一の事物または状態で継続する。
もち‐ぐさ【餅草】
(草餅につき入れるからいう)(→)ヨモギの異称。〈[季]春〉
もち‐ぐされ【持腐れ】
所有しながら利用しなかったり、活用できなかったりすること。「宝の―」
もち‐くず・す【持ち崩す】‥クヅス
〔他五〕
身持ちを悪くする。品行を乱す。財産をつかいはたす。好色一代女1「おもふまま身を―・してすむもよしなし」
もち‐くた・つ【望降つ】
〔自四〕
望もちすなわち十五夜が更ける。一説に、十五夜を過ぎる。万葉集8「―・ち清き月夜つくよに」
もち‐くち【持口】
受け持っている方面。持ち場。
もち‐くばり【餅配り】
①歳末や祝事に、搗ついた餅を親戚や近隣に配ること。〈[季]冬〉
②奈良県吉野山の金峯山寺きんぷせんじ蔵王堂で、桜の花祭に、供物の餅を参詣者などに配る行事。〈[季]春〉
もち‐こし【持越し】
①もちこすこと。残して次へ送ること。「―の議題」
②食物が消化せずに胃中に滞ること。前夜の酒の酔いが翌日まで残っていること。浮世風呂3「ヤレ、―だの、頭痛だのとぬかして」
もち‐こ・す【持ち越す】
〔他五〕
①持って来る。
②持って次へ送る。残して次へ送る。「票決は次回に―・す」「結論を―・す」
③食物が消化せずに胃中にたまる。前夜の酒の酔いを翌日まで残す。
もち‐こた・える【持ち堪える】‥コタヘル
〔他下一〕[文]もちこた・ふ(下二)
長く支え続ける。頑張って持続する。ふみこたえる。「事業を―・える」「病人が―・える」
もち‐ごま【持駒】
①将棋で、相手から取り、自分の戦力として、必要に応じて使える駒。手駒。
②(比喩的に)ある人の配下にあって、その人がいつでも利用できる人や物。
もち‐こみ【持込み】
持ち込むこと。また、そのもの。「酒の―禁止」「―原稿」
⇒もちこみわたし‐ねだん【持込み渡し値段】
もちこみわたし‐ねだん【持込み渡し値段】
商慣習上の建値たてねの一つ。仕向しむけ地における買手側の指定場所まで約定品やくじょうひんを持ち込み、約定期日内に買手が引き取るまで、その商品にかかる費用を売手が負担するもの。諸掛済み値段。
⇒もち‐こみ【持込み】
もち‐こ・む【持ち込む】
〔他五〕
貨物などを持って入れる。運び入れる。持って来る。ある状態にもっていく。転じて、事の処理をゆだねる。「相談ごとを―・む」「同点に―・む」
もち‐ごめ【糯米・糯】
糯稲もちいねからとれる米で、粘りが強く餅や赤飯とするもの。もちよね。
もち‐ごも・る【持ち籠る】
〔他四〕
胎児を腹にやどす。妊娠する。
もち‐こら・える【持ち堪える】‥コラヘル
〔他下一〕[文]もちこら・ふ(下二)
(→)「もちこたえる」に同じ。
もち‐ざお【黐竿】‥ザヲ
鳥や昆虫を捕らえるために先端に黐を塗りつけた竿。
もち‐さ・る【持ち去る】
〔他五〕
物を持って他の場所へ行く。
もち‐じお【望潮】‥ジホ
陰暦15日の潮。この日、潮が最も高い。
もち‐じかん【持ち時間】
①囲碁・将棋の対局で、考えるために費やしてよいと許されている時間。「―を使い切る」
②講演・演説などで、割り当てられた時間。
もち‐じゃく【持尺】
織物などを手にもって物差しではかること。↔置尺
もち‐しょうぎ【持将棋】‥シヤウ‥
⇒じしょうぎ(持将棋)
もち‐じろ【持城】
所有している城。
もち‐ぞめ【持初】
新年に初めて田に肥料を運ぶ行事。
もち‐だい【餅代】
(暮れに搗つく正月用の餅の代金の意から)年を越すために必要な金。
もち‐だし【持出し】
①持って外へ出すこと。「―を禁ずる」
②洋裁で、明きのところが重なるように、布を余計に裁ち出した部分。
③建築で、本体より外に張り出して作った部分。持放し。
④予定より費用がかかり、自分で負担すること。「―になる」
もち‐だ・す【持ち出す】
〔他五〕
①持って外へ出す。盗んだりだまって使ったりすることにもいう。「店の金を―・す」
②持ちはじめる。「疑念を―・す」
③話を人前に出す。訴え出る。「話を―・す」「法廷へ―・す」
④自腹を切って費用を出す。「支給されるより―・す方が多い」
もち‐だち【持太刀】
①その人の差料さしりょうの太刀。
②進物とする時の無銘の太刀。もち。
もち‐たて【持ち立て】
持って間のないこと。所有して時を経ないこと。浮世風呂3「―の女房だつて間がな透すきがなお縁さんの傍へよつて」
もち‐だて【持楯】
各人の手に持つ楯。太平記2「前につき双ならべたる―」↔置楯
もち‐ちょう・じる【持ち長じる】‥チヤウ‥
〔他上一〕
(「もっちょうずる」の転)もてはやす。浮世風呂2「人に―・じられるが面白さに」
もち‐つき【餅搗き】
①餅をつくこと。また、その人。〈[季]冬〉
②夕暮、多くの蚊が群れて軒端などに上下して飛びちがうこと。蚊柱。
もち‐づき【望月】
①陰暦十五夜の満月。俳諧では特に陰暦八月十五夜の名月。〈[季]秋〉
②満ち足りたさま、賞美すべきさまの形容。万葉集2「春花の貴からむと―のたたはしけむと」
⇒もちづき‐の‐こま【望月の駒】
⇒もちづき‐の‐まき【望月牧】
もちづき【望月】
能。直面物ひためんもの。小沢刑部友房が、主君安田友治の妻子と力を合わせ、主君の仇、望月秋長に酒を勧め、獅子舞に事寄せて近づき討ち果たす。
もちづき【望月】
姓氏の一つ。
⇒もちづき‐ぎょくせん【望月玉蟾】
⇒もちづき‐さんえい【望月三英】
もちづき‐ぎょくせん【望月玉蟾】
江戸中期の画家。名は重盛。字は守静。京都の人。土佐光成・山口雪渓に学ぶ。筆力の強い水墨画や細密な着色山水画を描く。望月派の祖。(1693〜1755)
⇒もちづき【望月】
もちづき‐さんえい【望月三英】
江戸中期の幕府の医官。号は鹿門。「医官玄稿」を著して折衷派医学を唱道。著はほかに「明医小史」など。(1697〜1769)
⇒もちづき【望月】
もちづき‐の‐こま【望月の駒】
平安時代以後、毎年8月望月のころ、諸国から貢進した馬。〈[季]秋〉。→駒牽こまひき。
⇒もち‐づき【望月】
もちづき‐の‐まき【望月牧】
信濃国にあった官牧。今の長野県佐久市望月の地。
⇒もち‐づき【望月】
もち‐つ・ける【持ち付ける】
〔他下一〕
持ち馴れる。狂言、二人大名「そなたは―・けぬとおしやつたが一段とよい持ちぶりでござる」
もち‐つつじ【羊躑躅】
①(→)レンゲツツジの異称。〈本草和名〉
②襲かさねの色目。表は薄色、裏は濃蘇芳。(桃華蘂葉)
もち‐つつじ【黐躑躅・餅躑躅】
ツツジ科の常緑低木。本州中南部の丘陵に自生。高さ約2メートル。春、淡紅紫色の芳香ある漏斗状花を開く。花梗かこう・萼がくは腺毛があってねばねばする。観賞用にも栽培。ねばつつじ。〈[季]春〉
もち‐おもり【持ち重り】
持っているうちに重さが増してくるように感ずること。歌舞伎、幼稚子敵討おさなごのかたきうち「わしも此背中が―がして、どふもならぬ」
もち‐かえ・す【持ち返す】‥カヘス
〔自五〕
(→)「持ち直す」2に同じ。「業績が―・す」
もち‐かえり【持ち帰り】‥カヘリ
買った物を自分で持って帰ること。テイクアウト。
もち‐かえ・る【持ち帰る】‥カヘル
〔他五〕
①品物を持って帰る。
②その場で解決できない問題などを、もとの部署に持って帰る。「―・って検討します」
もち‐か・える【持ち替える】‥カヘル
〔他下一〕[文]もちか・ふ(下二)
持ちなおす。持つ手をかえる。また、持っているものを別のものにかえる。「フォークを右手に―・える」「筆をペンに―・える」
もち‐かがみ【餅鏡】
(→)「かがみもち」に同じ。
もち‐か・ける【持ち掛ける】
〔他下一〕[文]もちか・く(下二)
相談などを切り出す。誘いかける。「縁談を―・ける」「うまく―・けて承知させる」
もち‐がし【餅菓子】‥グワ‥
餅・糯粉もちこ・糝粉しんこなどを材料として製した菓子。大福餅・柏餅などの類。
もち‐かた【持ち方】
①持つ方法。
②持つ人。持ち手。
③維持の方法。保存の方法。
もち‐がたな【持刀】
その人の差料さしりょうの刀。
もち‐かぶ【持株】
その人が所有している株。「―を整理する」
⇒もちかぶ‐がいしゃ【持株会社】
もちかぶ‐がいしゃ【持株会社】‥グワイ‥
(holding company)他の会社の株式の全部または大部分を所有して、その事業に対して支配力をもつ会社。自ら事業を行わない純粋持株会社、自らも事業を行う事業持株会社、銀行や証券会社がつくる金融持株会社がある。純粋持株会社・金融持株会社は1998年独占禁止法の改正により解禁。
⇒もち‐かぶ【持株】
もち‐がゆ【望粥・餅粥】
正月15日に食べる小豆粥。後世は餅粥の意に取り、餅を入れた粥をいう。これで年占としうらをする地方が多い。
もち‐ぎ【餅木】
小正月に餅を飾る木。→生業木なりわいぎ
もち‐きたり【持来り】
前からあったもの。前から継続してあるもの。また、生来のもの。「―の性質」
もち‐きび【糯黍】
キビのうち、実みに粘り気があるもの。〈色葉字類抄〉
もち‐きり【持切り】
終始そのもの、またはその状態で継続すること。「朝からその話で―だ」
もち‐き・る【持ち切る】
〔自五〕
①終りまで持ちつづける。保ちつづける。
②初めから終りまで同一の事物または状態で継続する。
もち‐ぐさ【餅草】
(草餅につき入れるからいう)(→)ヨモギの異称。〈[季]春〉
もち‐ぐされ【持腐れ】
所有しながら利用しなかったり、活用できなかったりすること。「宝の―」
もち‐くず・す【持ち崩す】‥クヅス
〔他五〕
身持ちを悪くする。品行を乱す。財産をつかいはたす。好色一代女1「おもふまま身を―・してすむもよしなし」
もち‐くた・つ【望降つ】
〔自四〕
望もちすなわち十五夜が更ける。一説に、十五夜を過ぎる。万葉集8「―・ち清き月夜つくよに」
もち‐くち【持口】
受け持っている方面。持ち場。
もち‐くばり【餅配り】
①歳末や祝事に、搗ついた餅を親戚や近隣に配ること。〈[季]冬〉
②奈良県吉野山の金峯山寺きんぷせんじ蔵王堂で、桜の花祭に、供物の餅を参詣者などに配る行事。〈[季]春〉
もち‐こし【持越し】
①もちこすこと。残して次へ送ること。「―の議題」
②食物が消化せずに胃中に滞ること。前夜の酒の酔いが翌日まで残っていること。浮世風呂3「ヤレ、―だの、頭痛だのとぬかして」
もち‐こ・す【持ち越す】
〔他五〕
①持って来る。
②持って次へ送る。残して次へ送る。「票決は次回に―・す」「結論を―・す」
③食物が消化せずに胃中にたまる。前夜の酒の酔いを翌日まで残す。
もち‐こた・える【持ち堪える】‥コタヘル
〔他下一〕[文]もちこた・ふ(下二)
長く支え続ける。頑張って持続する。ふみこたえる。「事業を―・える」「病人が―・える」
もち‐ごま【持駒】
①将棋で、相手から取り、自分の戦力として、必要に応じて使える駒。手駒。
②(比喩的に)ある人の配下にあって、その人がいつでも利用できる人や物。
もち‐こみ【持込み】
持ち込むこと。また、そのもの。「酒の―禁止」「―原稿」
⇒もちこみわたし‐ねだん【持込み渡し値段】
もちこみわたし‐ねだん【持込み渡し値段】
商慣習上の建値たてねの一つ。仕向しむけ地における買手側の指定場所まで約定品やくじょうひんを持ち込み、約定期日内に買手が引き取るまで、その商品にかかる費用を売手が負担するもの。諸掛済み値段。
⇒もち‐こみ【持込み】
もち‐こ・む【持ち込む】
〔他五〕
貨物などを持って入れる。運び入れる。持って来る。ある状態にもっていく。転じて、事の処理をゆだねる。「相談ごとを―・む」「同点に―・む」
もち‐ごめ【糯米・糯】
糯稲もちいねからとれる米で、粘りが強く餅や赤飯とするもの。もちよね。
もち‐ごも・る【持ち籠る】
〔他四〕
胎児を腹にやどす。妊娠する。
もち‐こら・える【持ち堪える】‥コラヘル
〔他下一〕[文]もちこら・ふ(下二)
(→)「もちこたえる」に同じ。
もち‐ざお【黐竿】‥ザヲ
鳥や昆虫を捕らえるために先端に黐を塗りつけた竿。
もち‐さ・る【持ち去る】
〔他五〕
物を持って他の場所へ行く。
もち‐じお【望潮】‥ジホ
陰暦15日の潮。この日、潮が最も高い。
もち‐じかん【持ち時間】
①囲碁・将棋の対局で、考えるために費やしてよいと許されている時間。「―を使い切る」
②講演・演説などで、割り当てられた時間。
もち‐じゃく【持尺】
織物などを手にもって物差しではかること。↔置尺
もち‐しょうぎ【持将棋】‥シヤウ‥
⇒じしょうぎ(持将棋)
もち‐じろ【持城】
所有している城。
もち‐ぞめ【持初】
新年に初めて田に肥料を運ぶ行事。
もち‐だい【餅代】
(暮れに搗つく正月用の餅の代金の意から)年を越すために必要な金。
もち‐だし【持出し】
①持って外へ出すこと。「―を禁ずる」
②洋裁で、明きのところが重なるように、布を余計に裁ち出した部分。
③建築で、本体より外に張り出して作った部分。持放し。
④予定より費用がかかり、自分で負担すること。「―になる」
もち‐だ・す【持ち出す】
〔他五〕
①持って外へ出す。盗んだりだまって使ったりすることにもいう。「店の金を―・す」
②持ちはじめる。「疑念を―・す」
③話を人前に出す。訴え出る。「話を―・す」「法廷へ―・す」
④自腹を切って費用を出す。「支給されるより―・す方が多い」
もち‐だち【持太刀】
①その人の差料さしりょうの太刀。
②進物とする時の無銘の太刀。もち。
もち‐たて【持ち立て】
持って間のないこと。所有して時を経ないこと。浮世風呂3「―の女房だつて間がな透すきがなお縁さんの傍へよつて」
もち‐だて【持楯】
各人の手に持つ楯。太平記2「前につき双ならべたる―」↔置楯
もち‐ちょう・じる【持ち長じる】‥チヤウ‥
〔他上一〕
(「もっちょうずる」の転)もてはやす。浮世風呂2「人に―・じられるが面白さに」
もち‐つき【餅搗き】
①餅をつくこと。また、その人。〈[季]冬〉
②夕暮、多くの蚊が群れて軒端などに上下して飛びちがうこと。蚊柱。
もち‐づき【望月】
①陰暦十五夜の満月。俳諧では特に陰暦八月十五夜の名月。〈[季]秋〉
②満ち足りたさま、賞美すべきさまの形容。万葉集2「春花の貴からむと―のたたはしけむと」
⇒もちづき‐の‐こま【望月の駒】
⇒もちづき‐の‐まき【望月牧】
もちづき【望月】
能。直面物ひためんもの。小沢刑部友房が、主君安田友治の妻子と力を合わせ、主君の仇、望月秋長に酒を勧め、獅子舞に事寄せて近づき討ち果たす。
もちづき【望月】
姓氏の一つ。
⇒もちづき‐ぎょくせん【望月玉蟾】
⇒もちづき‐さんえい【望月三英】
もちづき‐ぎょくせん【望月玉蟾】
江戸中期の画家。名は重盛。字は守静。京都の人。土佐光成・山口雪渓に学ぶ。筆力の強い水墨画や細密な着色山水画を描く。望月派の祖。(1693〜1755)
⇒もちづき【望月】
もちづき‐さんえい【望月三英】
江戸中期の幕府の医官。号は鹿門。「医官玄稿」を著して折衷派医学を唱道。著はほかに「明医小史」など。(1697〜1769)
⇒もちづき【望月】
もちづき‐の‐こま【望月の駒】
平安時代以後、毎年8月望月のころ、諸国から貢進した馬。〈[季]秋〉。→駒牽こまひき。
⇒もち‐づき【望月】
もちづき‐の‐まき【望月牧】
信濃国にあった官牧。今の長野県佐久市望月の地。
⇒もち‐づき【望月】
もち‐つ・ける【持ち付ける】
〔他下一〕
持ち馴れる。狂言、二人大名「そなたは―・けぬとおしやつたが一段とよい持ちぶりでござる」
もち‐つつじ【羊躑躅】
①(→)レンゲツツジの異称。〈本草和名〉
②襲かさねの色目。表は薄色、裏は濃蘇芳。(桃華蘂葉)
もち‐つつじ【黐躑躅・餅躑躅】
ツツジ科の常緑低木。本州中南部の丘陵に自生。高さ約2メートル。春、淡紅紫色の芳香ある漏斗状花を開く。花梗かこう・萼がくは腺毛があってねばねばする。観賞用にも栽培。ねばつつじ。〈[季]春〉
広辞苑 ページ 19498 での【○黙有り】単語。