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○矢を向けるやをむける🔗⭐🔉
○矢を向けるやをむける
攻撃の目標とする。「非難の―」
⇒や【矢・箭】
やんか
〔助詞〕
(終助詞。関西地方で)じゃないか。やんけ。
ヤンガー‐ジェネレーション【younger generation】
若い世代。青少年層。ヤング‐ジェネレーション。
やんがり
(ヤアガリ(家上)の訛)屋根葺きのすんだ祝い。ふきこもり。
やんがん‐ごえ【薬缶声】ヤングワンゴヱ
(ヤカンゴエの訛)大きく耳ざわりな声。浄瑠璃、桂川連理柵「見るより戸瀬は―」
ヤンキー【Yankee】
(もとアメリカ合衆国北部諸州の住民、特にニュー‐イングランドの住民を軽蔑的にいう)
①アメリカ人の俗称。
②アメリカ風の文化・生活を有り難がる者。夏目漱石、彼岸過迄に就いて「今の世に無暗むやみに新しがつてゐるものは三越呉服店と―と夫それから文檀に於る一部の作家と評家だらうと」
③日本で、不良少年・少女をいう俗語。
ヤング【young】
若いさま。また、若者。「―向けの雑誌」
⇒ヤング‐アダルト【young adult】
ヤング【Arthur Young】
イギリスの農学者。輪栽式農法を提唱してイギリス農業革命に指導的役割を果たす。著「農民書簡」「農業経済論」「フランス旅行記」など。(1741〜1820)→輪栽式
ヤング【Owen D. Young】
アメリカの法律家・財務家。第一次大戦後、ドイツ賠償問題の解決に尽力。(1874〜1962)
⇒ヤング‐あん【ヤング案】
ヤング【Thomas Young】
イギリスの医者・物理学者・考古学者。ヤング率発見のほか、光の波動について新説を提唱。エジプト学者としてはロゼッタ石の碑文解読に貢献。(1773〜1829)
⇒ヤング‐りつ【ヤング率】
ヤング‐アダルト【young adult】
十代後半の若者。また、成人期初期の人。
⇒ヤング【young】
ヤング‐あん【ヤング案】
(Young Plan)1929年6月に発表された対ドイツ賠償専門家委員会の決定案。委員長のアメリカ代表O.D.ヤングの名による。ドイツの賠償負担を緩和し、その支払の年限・年額・方法などを決めた。→ドーズ案→ローザンヌ会議2
⇒ヤング【Owen D. Young】
ヤング‐りつ【ヤング率】
〔理〕(Young's modulus)固体中の引張りまたは圧縮応力とその方向における歪ひずみ(単位長さ当りの伸びまたは縮み)との比。物質特有の定数。単位はパスカルまたはニュートン毎平方メートル。1807年、T.ヤングが導入。ヤング弾性率。ヤング係数。縦弾性係数。
⇒ヤング【Thomas Young】
ヤンコ【秧歌】
(中国語)中国北方の農村に広く行われる漢族の代表的民間舞踊。伴奏に銅鑼どらと太鼓を用いる。
やんごと‐な・い【止事無い】
〔形〕[文]やんごとな・し(ク)
(ヤムコトナシの転)
①捨てて置かれない。よんどころない。後撰和歌集恋「―・きことによりて京へ人つかはしけるついでに」
②ひと通りでない。特別である。枕草子276「身に―・く思ふ人のなやむを聞きて」
③(身分・地位などが)きわめて尊い。重々しい。高貴である。源氏物語桐壺「いと―・ききはにはあらぬが」
④粗末には扱えず、貴重である。恐れ多い。「―・い賜り物」
ヤンゴン【Yangon】
ミャンマー連邦の旧首都。イラワジ川の分流ヤンゴン川左岸にあって貿易港として繁栄。仏教寺院が多い。1989年ラングーンを改称。2006年行政機能をネピドーに移転。人口251万3千(1983)。
ヤンシャオ‐ぶんか【仰韶文化】‥クワ
⇒ぎょうしょうぶんか
やん‐しゅう【やん衆】
北海道などで、ニシン漁の季節労働者をいう語。やんしゅ。
やんす
〔助動〕
(近世語。活用はサ変型)
①動詞の連用形に付いて丁寧の意を表す。…ます。浄瑠璃、仮名手本忠臣蔵「一走り見て来やんしよ」
②「で」の下に付いて、丁寧の意を表す。…であります。…でございます。浄瑠璃、大経師昔暦「利なしでやんす」
ヤンセン【Cornelis Jansen】
オランダのカトリック神学者。アウグスティヌスの恩寵主義を奉じ、当時のイエズス会の人間主義的神学(モリーナ説など)と論争して迫害された。ジャンセニズムの祖。(1585〜1638)
ヤンソン【Tove Marika Jansson】
フィンランドのスウェーデン語系女性作家・画家。自ら挿絵を描いた童話「ムーミン」シリーズで国際的に知られる。ほかに回想録「彫刻家の娘」や小説「誠実な詐欺師」など。(1914〜2001)
やんち【家内】
(ヤウチの転)
①同一作業団に属する労働者仲間の意。
②(常総地方で)漁夫。
ヤン‐チェンニン【Yang Chen-ning】
⇒ようしんねい(楊振寧)
やんちゃ
子供のわがまま勝手なこと。だだをこねたりいたずらをしたりすること。また、その子供。浄瑠璃、丹波与作待夜の小室節「お姫様…―ばかり御意なされ」。「―盛り」
やん‐ちゃん
(→)「やんちゃ」に同じ。浮世風呂2「いえさ、―がようございますのさ」
ヤンチョ【洋車】
(中国語。東洋車の略)(→)人力車。
やんつ
①船乗りの役得として、積荷の一部をごまかして処分すること。
②転じて、家族内で私用にくすねた物をもいう。
やんとら
(秋田・青森地方で)墓地。やんとれ。
やんぬる‐かな【已んぬる哉】
(ヤミヌルカナの音便。「已矣」「已矣乎」「已矣哉」などの訓読)もうおしまいだ。今となってはどうにもしかたがない。
やん‐のう
漁船の一種。1892年(明治25)完成した堅牢な改良型和船。船首と船尾に水密室を備え、帆柱を数本もつ。動力化以前、鮪延縄まぐろはえなわ漁に活躍。
やん‐ばる【山原】
沖縄県、本島北部一帯の通称。ヤンバルクイナ・ヤンバルテナガコガネなどの生物の新種の発見地。国頭くにがみ地方。
⇒やんばる‐くいな【山原水鶏】
やんばる‐くいな【山原水鶏】‥クヒナ
クイナの一種。全長約30センチメートル。頭頂・背面は暗オリーブ褐色、顔・咽喉のどは黒色。山原の丘陵地帯に生息、それに因んで命名。飛翔力はほとんどなく、照葉樹の原生林内や沢沿いの藪の中を歩き、走る。1981年に新種として発表。天然記念物。
やんばるくいな
ヤンバルクイナ
提供:NHK
⇒やん‐ばる【山原】
ヤンバン【両班】
(朝鮮語yangban)高麗朝・李朝の朝鮮で、文官(東班)と武官(西班)との総称。のちに主として特権的な文官の身分と、それを輩出した支配層を指す。族譜に基づく同族意識が強く、儒教倫理の実践を重んじ、独特の生活様式と気風を生んだ。両班特権は1894年廃止。ヤンパン。
ヤンピー【羊皮】
(中国語から)羊の皮。また、そのなめし革。シープスキン。
ヤン‐フス【Jan Hus】
⇒フス
やんま
①ギンヤンマ・オニヤンマ・カトリヤンマなど、大形トンボの総称。〈[季]秋〉
②トンボの異称。
やん‐や
ほめはやす声。喝采かっさいの声。また、称賛すべきこと。浮世風呂3「女房の五大力の爪弾きを聞いてるも、―な沙汰ぢやアねへ」。「―の喝采」
ヤン‐ヨーステン【Jan Joosten van Loodensteijn】
オランダの船員・貿易家。1600年(慶長5)帆船リーフデ号に乗り込んでW.アダムズらとともに豊後に漂着。徳川家康に用いられて江戸に居住(八重洲河岸やえすがしの名はこれに因むという)。シャム・コーチシナなどとの朱印船貿易に活躍。南シナ海で難破し溺死。(1557頃〜1623)
やんれ
〔感〕
(ヤレの撥音化)やよ。松の葉3「―可愛らしやの」
やんわりヤンハリ
①心地よく柔らかいさま。「―した布団」
②穏やかにものを言うさま。「―と注意する」
ゆ
①前舌面を硬口蓋に近づけて発する摩擦音の半母音〔j〕と母音〔u〕との結合した音節。〔ju〕
②平仮名「ゆ」は「由」の草体。片仮名「ユ」は「由」の終りの2画。
ゆ【弓】
ゆみ。多く複合語に用いる。万葉集2「―はず」
ゆ【夜】
(上代東国方言)よる。万葉集20「―床にも愛かなしけ妹いもそ昼も愛しけ」
ゆ【斎】
斎いむこと。斎み浄めること。神聖であること。多く複合語に用いる。神代紀下「―庭ゆにわ」
ゆ【揺】
(由・淘・ユとも書く)日本音楽で「揺り」の略。源氏物語明石「手づかひいといたう唐めき、―のね深うすましたり」→揺り3
ゆ【湯】
①水を沸かしたもの。万葉集16「鐺子さしなへに―沸かせ子ども」
②温泉。いでゆ。万葉集14「足柄あしがりの土肥といの河内に出づる―の」。「―の町」
③湯あみすること。また、その設備をした場所。風呂。浴場。湯殿。湯屋。源氏物語帚木「しもに―におりて」。「女―」「―に行く」
④煎じ薬。湯薬とうやく。または、くすりゆ。源氏物語宿木「御―など、まゐらせ給へ」
⑤船中に浸み入って溜まった水を忌んでいう語。あか。ふなゆ。
⑥金属を熔かしたもの。日葡辞書「ナマリヲユニワカス」
⇒湯の辞儀は水になる
⇒湯を立てる
⇒湯を使う
⇒湯を引く
⇒湯を沸かして水にする
ゆ【油】
(呉音。漢音はユウ)液状のあぶら。「オリーブ―」
ゆ【柚】
(→)ユズに同じ。〈[季]秋〉。〈倭名類聚鈔17〉。日葡辞書「ユ、また、ユノス」
ゆ【喩】
たとえること。たとえ。「―によって表す」
ゆ【渝】
中国重慶の別称。
ゆ
〔助動〕
(活用は下二段型。[活用]え/え/ゆ/ゆる/ゆれ/(えよ))(奈良時代の助動詞。平安時代以後の「る」に相当した語で、四段・ナ変・ラ変の動詞の未然形に付く。また、上一段活用動詞の未然形に付いた例もある。「おぼゆ」「きこゆ」などは、それぞれ動詞「おもふ」「きく」に「ゆ」が付いたものから転じた語。平安時代以後は「いわゆる」「あらゆる」などにのみ残り、一般には「る」が使われた。命令形「えよ」の例は見当たらない)
①受身を表す。斉明紀「射いゆ鹿猪ししを認つなぐ川上かわへの若草の」。万葉集5「か行けば人に厭はえ、かく行けば人に憎まえ」
②自発を表す。万葉集1「葦辺行く鴨の羽がひに霜降りて寒き夕べは大和し思ほゆ」。万葉集5「瓜食はめば子ども思ほゆ、栗食めばまして偲しぬはゆ」
③(打消の意を伴い)可能を表す。万葉集20「堀江越え遠き里まで送り来ける君が心は忘らゆましじ」→らゆ
ゆ【自・従】
〔助詞〕
(格助詞。上代語。「よ」に同じ)
①動作の起点・経由点となる所を表す。…を。…から。…を通って。万葉集1「我が寝たる衣の上―朝月夜さやかに見れば」。万葉集3「田児の浦―うち出でて見れば真白にそ富士の高嶺に雪は降りける」
②動作の起点となる時を表す。…から。万葉集8「天地あめつちの別れし時―いなうしろ川に向き立ち」
③比較の基準を表す。…より。万葉集11「人言は暫しましそ我妹縄手つなで引く海―益まさりて深くし思ふを」
④動作の手段・方法を表す。…で。万葉集14「目―か汝なを見むさ寝ざらなくに」
ゆ‐あか【湯垢】
①鉄瓶・浴槽などの内側に固まりつく滓かす。水分中に含まれる石灰・石膏などが固結したもの。湯の華。
②給水の中の不純物が沈殿してボイラー壁に付着したもの。スケール。缶石。缶滓かんし。
ゆ‐あがり【湯上り】
①湯あみして出ること。入浴を終えること。風呂から出たばかりの時。浴後。〈日葡辞書〉
②湯治を終えること。湯治して病気の治ること。浄瑠璃、百合若大臣野守鏡「めでたや今の―は永々の中風病み」
③入浴後、身体を拭くのに用いる大幅のタオル。また、入浴後に着るひとえの着物。
ゆあさ【湯浅】
姓氏の一つ。
⇒ゆあさ‐じょうざん【湯浅常山】
ゆあさ‐じょうざん【湯浅常山】‥ジヤウ‥
江戸中期の儒学者。名は元禎。岡山藩士。服部南郭・太宰春台に古文辞学を学び、藩の要職を歴任したが、謹厳・直言に過ぎたため失脚、著述に没頭。著「常山紀談」「文会雑記」など。(1708〜1781)
⇒ゆあさ【湯浅】
ゆ‐あたり【湯中り】
過度の入浴のために、気分が不快になり、あるいは身体に異状を生ずること。
ゆ‐あつ【油圧】
油の及ぼす圧力。「―式」
⇒ゆあつ‐き【油圧器】
ゆあつ‐き【油圧器】
密閉した部分に油を満たし、その油を仲介にして圧力を他に伝える装置。
⇒ゆ‐あつ【油圧】
ゆ‐あび【湯浴び】
⇒ゆあみ。
⇒ゆあび‐いわい【湯浴び祝】
ゆあび‐いわい【湯浴び祝】‥イハヒ
娘の初潮の祝い。ういたび。
⇒ゆ‐あび【湯浴び】
ゆ‐あみ【湯浴み】
①湯に入って身体を温め、また洗うこと。入浴。沐浴。湯掛ゆがけ。土佐日記「―などせんとて、あたりのよろしき所におりてゆく」
②温泉に入って病気などを治すこと。湯治。竹取物語「筑紫の国に―にまからむ」
ゆ‐あむ【湯浴】
入浴。ゆあみ。栄華物語音楽「二つの竜の空にて―し奉りたる」
ゆ‐あ・む【湯浴む】
〔自上二〕
入浴する。湯治する。
ゆあむし‐がら【湯浴し柄】
産湯うぶゆの使わせ方が、その子の将来の成長に関係するということ。宇津保物語蔵開上「―とかいふなるものを」
ゆ‐あらい【湯洗い】‥アラヒ
①湯で洗うこと。おもに馬に湯を使わせるのにいう。源平盛衰記14「人申しけるは、一昨日は―昨日は庭乗り」
②(→)湯灌ゆかんに同じ。
ゆい【結い】ユヒ
①結うこと。源氏物語若菜上「御腰―」
②標しめを結うこと。万葉集3「その山に標結ひ立てて―の恥しつ」
③田植などの時に互いに力を貸し合うこと。また、その人。てまがえ。堀河百首夏「明日はただ―も傭はで」
④銭を数える語。100文を1結とした。
ゆい【由比】ユヒ
静岡県中部、庵原いはら郡の町。もと東海道の宿駅。駿河湾に臨み、西隣の興津おきつ宿との間に薩埵さった峠の難所があった。由井。
ゆい【由井】‥ヰ
姓氏の一つ。
⇒ゆい‐しょうせつ【由井正雪】
ゆい‐あ・げる【結い上げる】ユヒ‥
〔他下一〕[文]ゆひあ・ぐ(下二)
①結んで上へあげる。
②結び終える。髪などを結い整った形にし上げる。
ゆい‐いち【唯一】
(→)「ゆいいつ」に同じ。
ゆい‐いつ【唯一】
一つだけで他にないこと。それだけ。ただ一つ。ゆいいち。ゆいつ。「―の望み」「―信頼できる人」
⇒ゆいいつしん‐きょう【唯一神教】
⇒ゆいいつ‐しんとう【唯一神道】
⇒ゆいいつ‐しんめいづくり【唯一神明造】
⇒ゆいいつ‐むに【唯一無二】
ゆいいつしん‐きょう【唯一神教】‥ケウ
①(→)一神教に同じ。
②ユニテリアンの奉ずる教え。
⇒ゆい‐いつ【唯一】
ゆいいつ‐しんとう【唯一神道】‥タウ
(→)吉田神道に同じ。
⇒ゆい‐いつ【唯一】
ゆいいつしんとうみょうぼうようしゅう【唯一神道名法要集】‥タウミヤウボフエウシフ
吉田兼倶かねともの主著。先祖の卜部兼延うらべかねのぶの著に仮託して、唯一神道の教理の大綱を問答体で記したもの。
ゆいいつ‐しんめいづくり【唯一神明造】
(他に類例のない純粋な神明造の意)伊勢神宮の正殿の建築形式。→神明造。
⇒ゆい‐いつ【唯一】
ゆいいつ‐むに【唯一無二】
ただ一つだけで二つとないこと。
⇒ゆい‐いつ【唯一】
ゆい‐いれ【結入れ・結納】ユヒ‥
⇒ゆいのう。(貞丈雑記)
ゆいえん【唯円】‥ヱン
鎌倉中期、親鸞の弟子。武蔵楢山の城主であった鳥喰とりばみの唯円と、常陸河和田の唯円と二人いるが、後者が「歎異抄」の編者と推定される。
ゆい‐お【結い緒】ユヒヲ
結んだ緒。結ぶのに用いる緒。ゆいひも。宇津保物語吹上下「―には緂だんの組して結ひて」
ゆい‐おけ【結桶】ユヒヲケ
桶にたがをかけること。また、その桶。天正十八年刊本節用集「―師」
ゆい‐かい【遺戒・遺誡】
訓戒を後人に遺のこすこと。また、そのいましめ。遺訓。いかい。ゆいがい。沙石集5「先年かの御筆の―の文見侍りしに」
ゆい‐がい【遺骸】
⇒いがい
ゆい‐がしら【結い頭】ユヒ‥
はちまき。義経記5「揉もみ烏帽子に―して」
ゆい‐かた・む【結ひ固む】ユヒ‥
〔他下二〕
しばって固くする。固く結ぶ。祝詞、祈年祭「荷の緒―・めて」
ゆいが‐どくそん【唯我独尊】
①(→)天上天下唯我独尊てんじょうてんげゆいがどくそんの略。
②世の中で自分一人だけがすぐれているとすること。ひとりよがり。
ゆい‐が‐はま【由比ヶ浜】ユヒ‥
神奈川県鎌倉市の海岸、西は稲村ヶ崎から東は飯島ヶ崎に至る約2キロメートルの砂浜。特に、滑川なめりがわ河口より西をいう。相模湾に臨む避暑・避寒地。また、海水浴場。
ゆい‐がみ【結い髪】ユヒ‥
結い上げた頭髪。
ゆい‐から・げる【結い紮げる】ユヒ‥
〔他下一〕[文]ゆひから・ぐ(下二)
結んでからげつける。
ゆい‐から・む【結ひ搦む】ユヒ‥
〔他下二〕
縛りからめる。縛りあげる。宇治拾遺物語8「首かしなどいふ物をはげられて―・められて」
ゆいが‐ろん【唯我論】
(→)独我論どくがろんに同じ。
ゆい‐きょう【遺教】‥ケウ
①後世に遺のこした教え。遺訓。遺言。
②釈尊の説き遺した教え、すなわち仏教。遺法ゆいほう。太平記24「漢土の仏法は弘まりて―今に流布せり」
③(→)遺教経の略。
⇒ゆいきょう‐ぎょう【遺教経】
⇒ゆいきょうぎょう‐え【遺教経会】
ゆい‐ぎょう【遺形】‥ギヤウ
①遺骸。
②(→)仏舎利ぶっしゃりの別称。
ゆいきょう‐ぎょう【遺教経】‥ケウギヤウ
仏典の一つ。鳩摩羅什くまらじゅうの訳。3巻。釈尊が拘尸那くしな城外で諸弟子に遺した最後の教誡。禅宗で仏祖三経の一つとして重んぜられる。仏垂般涅槃略説教誡経。仏遺教経。
⇒ゆい‐きょう【遺教】
ゆいきょうぎょう‐え【遺教経会】‥ケウギヤウヱ
涅槃会ねはんえの一種。(→)千本念仏2に同じ。〈[季]春〉
⇒ゆい‐きょう【遺教】
ゆい‐きりユヒ‥
海産の紅藻。テングサ科の一種。不規則叉状に分岐し、紅紫色。長さ約15センチメートル、堅くて粗い。暖海の低潮線下から水深15メートルくらいまでの岩礁に着生。表面に海綿が共生する様子が鳥の足に似る。テングサに混ぜて寒天を製する。トリノアシ。ユビキリ。
ゆい‐ぐら【結倉】ユヒ‥
河川工事に用いる装置で、蛇籠じゃかご・丸太などを結び束ねたもの。〈類聚名義抄〉
ゆい‐ぐら【結鞍】ユヒ‥
小荷駄こにだ用の荷鞍。荷物を結びつけるので結び鞍ともいう。宇津保物語吹上上「白金の馬に沈じんの―おきて」
ゆい‐くん【遺訓】
死後に遺のこした教訓。遺戒。いくん。古今著聞集3「寛平の―にも」
ゆい‐げさ【結袈裟】ユヒ‥
修験道の山伏がつける袈裟。細長い3本の帯状の布を緒で結び連ね、菊綴きくとじのような房を6カ所につけたもの。不動袈裟。
ゆい‐げん【遺言】
①⇒ゆいごん。
②(→)遺訓ゆいくんに同じ。
ゆい‐こつ【遺骨】
⇒いこつ。天草本平家物語「あはれや有王は俊寛僧都の―を首にかけて」
ゆい‐こ・む【結ひ籠む】ユヒ‥
〔他下二〕
結んで中へ入れる。中へ入れて結ぶ。宇津保物語蔵開上「同じき裳一かさね―・め給へり」
ゆい‐こめ【結い籠め】ユヒ‥
結んで中へ入れること。また、中へ入れて結んだもの。宇津保物語楼上上「たけ五尺なる裳を―にきせ給ひて」
ゆい‐ごん【遺言】
死後のために物事を言い遺のこすこと。また、その言葉。いごん。いげん。ゆいげん。法律用語では「いごん」という。源氏物語若紫「思ひおきつる宿世たがはば海に入りねと、常に―しおきて侍るなる」。「父の―に従う」
⇒ゆいごん‐しょ【遺言書】
⇒ゆいごん‐じょう【遺言状】
⇒ゆいごん‐ようし【遺言養子】
ゆいごん‐しょ【遺言書】
(→)遺言状に同じ。
⇒ゆい‐ごん【遺言】
ゆいごん‐じょう【遺言状】‥ジヤウ
遺言を書いておく文書。
⇒ゆい‐ごん【遺言】
ゆいごん‐ようし【遺言養子】‥ヤウ‥
遺言によって縁組をなす養子。第二次大戦後の民法改正によって廃止。
⇒ゆい‐ごん【遺言】
ゆい‐しき【唯識】
〔仏〕(梵語vijñapti-mātratā)
①仏教学説の一つ。一切の存在はただ自己の識(心)の作り出した仮のもので、識のほかには事物的存在はないと説く。
②唯識宗・唯識派・唯識論などの略。
⇒ゆいしき‐え【唯識会】
⇒ゆいしき‐しゅう【唯識宗】
⇒ゆいしき‐は【唯識派】
⇒ゆいしき‐ろん【唯識論】
ゆいしき‐え【唯識会】‥ヱ
春日大社などで修した、唯識論を講讃する法会。唯識講。
⇒ゆい‐しき【唯識】
ゆいしきさんじゅうじゅ【唯識三十頌】‥ジフ‥
インド仏教における唯識学説の根本書の一つ。世親せしんの主著。唯識の教理を30の偈げで表したもの。玄奘げんじょう訳の「成唯識論じょうゆいしきろん」はその注釈書。
ゆいしき‐しゅう【唯識宗】
(→)法相ほっそう宗の異称。
⇒ゆい‐しき【唯識】
ゆいしき‐は【唯識派】
中観ちゅうがん派と共にインド大乗仏教の二大系統の一つ。唯識説によって現象世界を説明し、ヨーガの実践によって自己の心を変革し、悟りに到達しようとする教え。無着むじゃく・世親せしんらに始まり、中国・日本の法相宗はこの一継承。瑜伽行ゆがぎょう派。
⇒ゆい‐しき【唯識】
ゆいしき‐ろん【唯識論】
〔仏〕
①(→)成唯識論じょうゆいしきろんの略称。
②世親せしん著、玄奘げんじょう訳「唯識二十論」の略称。1巻。ほかに菩提流支ぼだいるし・真諦しんだいによる異訳がある。唯識派の理論書。
⇒ゆい‐しき【唯識】
ゆいしば‐こもん【結柴小紋】ユヒ‥
柴をたばねたような形を、小紋に散らした文様。元禄(1688〜1704)頃に流行。
ゆい‐しょ【由緒】
①物事の由来した端緒。いわれ。また、物事が行われる根拠。保元物語(金刀比羅本)「新院させる―もなく下され給ひぬれば」
②伝えて来た事由。来歴。「―ある壺」
③親類。身うち。ゆかり。
⇒ゆいしょ‐がき【由緒書】
ゆい‐しょうせつ【由井正雪】‥ヰシヤウ‥
(姓は由比とも書く)江戸初期の軍学者。慶安事件の首謀者。駿河由比の紺屋弥右衛門の子というが、諸説ある。楠木流の軍学を学び、江戸で講じ、門人5000人。丸橋忠弥と結んで倒幕を計るが、事前に発覚し、自刃。事件の顛末は歌舞伎・講談などに脚色。(1605〜1651)
⇒ゆい【由井】
ゆいしょ‐がき【由緒書】
①物事の由緒を記した文書。浄瑠璃、松風村雨束帯鑑「身もとなり立ち偽らずつぶさに申せと一々に―にぞ記しける」
②婚姻に際し両家が交わす親類書。
⇒ゆい‐しょ【由緒】
ゆい‐しん【唯心】
①〔仏〕一切の存在は心の変現したもので、心が唯一の実在であるということ。華厳経の中心思想。「三界―」
②ただ精神のみが真の存在であるとして、これを重視すること。↔唯物。
⇒ゆいしん‐の‐じょうど【唯心の浄土】
⇒ゆいしん‐の‐みだ【唯心の弥陀】
⇒ゆいしん‐ろん【唯心論】
ゆいしん‐いっとうりゅう【唯心一刀流】‥タウリウ
剣術の一派。江戸初期、伊東一刀斎景久の門人古藤田ことうだ勘解由左衛門俊直(号、唯心)が創めたと伝える。
ゆいしん‐の‐じょうど【唯心の浄土】‥ジヤウ‥
〔仏〕極楽浄土は心を離れて他にあるのではなく、自己の心中にあるものであるということ。己心の浄土。
⇒ゆい‐しん【唯心】
ゆいしん‐の‐みだ【唯心の弥陀】
〔仏〕阿弥陀如来も、結局自分の心内に存在するものにほかならないということ。己心の弥陀。
⇒ゆい‐しん【唯心】
ゆいしん‐りゅう【唯心流】‥リウ
砲術の一派。天和(1681〜1684)の頃、備前岡山の人、河合八度兵衛重元の創始。
ゆいしん‐ろん【唯心論】
〔哲〕(spiritualism; idealism)世界を構成する究極的な存在は精神的なものであるとする立場。認識論上の観念論の意味にも用いるが、普通には形而上学の一立場。プラトン・ライプニッツ・ヘーゲルらはその代表者。仏教については「唯心1」参照。↔唯物論。→観念論
⇒ゆい‐しん【唯心】
ユイスマンス【Joris-Karl Huysmans】
フランスの小説家。自然主義から唯美主義・神秘主義に転じた。代表作「さかしま」「かなた」など。(1848〜1907)
ゆい‐せき【遺跡】
(イセキとも)
①物事のあったあと。旧跡。古跡。曾我物語12「五郎が―なれば名残り惜しくは思へども」
②死後、後嗣に伝わる知行所。死者の跡目。謡曲、春栄しゅんねい「それがし申し受け―を続がせたきとの念願にて候ふ」
ゆい‐ぞめ【結い初め】ユヒ‥
新年になって初めて髪を結うこと。初結。〈[季]新年〉
ゆい‐だ【結田】ユヒ‥
労力を出し合って共同で田を耕すこと。また、その田。→ゆい3
ゆい‐だる【結樽】ユヒ‥
たがをはめた樽、すなわち今の普通の樽。↔指樽さしだる
ユイチー【魚翅】
(中国語)(→)「鱶鰭ふかひれ」に同じ。
ゆい‐ちょく【遺勅】
(イチョクとも)勅命を死後に遺のこすこと。また、その詔勅しょうちょく。
ゆいつ【唯一】
ユイイツの約。「―無二むに」
ゆい‐つ・ける【結い付ける】ユヒ‥
〔他下一〕[文]ゆひつ・く(下二)
①結んで付ける。結びつける。縛りつける。大唐西域記院政期点「乃ち懐はらに木盂ぼくうを繋ユヒツケて」
②(髪などを)結いなれる。
ゆい‐てい【遺弟】
(イテイとも)死後に遺のこった弟または弟子。平家物語灌頂「たちまちに釈迦の―につらなり」
ゆい‐な【維那】
〔仏〕
⇒いな
ゆい‐のう【結納】ユヒナフ
(「言納いいいれ」を「結納ゆいいれ」と訛り、さらに「納いれ」をノウと音読したもの)婚約の証として、婿・嫁双方からの金銭や織物・酒肴などの品物を取りかわすこと。また、その金品。納采。ゆいれ。「―をかわす」
ゆい‐ばし【結橋】ユヒ‥
竹・木などを、縄などで結び合わせて造った仮橋。
ゆい‐はた【結機】ユヒ‥
⇒ゆはた(纈)。万葉集16「―の袖つけ衣着し我を」
ゆいび‐しゅぎ【唯美主義】
(→)耽美たんび主義に同じ。
ゆいび‐は【唯美派】
(→)耽美たんび派に同じ。
ゆい‐ひも【結い紐】ユヒ‥
結んだ紐。結ぶための紐。ゆいお。
ゆい‐ぶつ【唯物】
ただ物質のみが真の存在であるとして、これを重視すること。↔唯心。
⇒ゆいぶつ‐しかん【唯物史観】
⇒ゆいぶつ‐べんしょうほう【唯物弁証法】
⇒ゆいぶつ‐ろん【唯物論】
ゆいぶつ‐しかん【唯物史観】‥クワン
〔哲〕(materialistische Geschichtsauffassung ドイツ)マルクス主義の歴史観。物質的・経済的生活関係を以て歴史的発展の究極の原動力と考える立場。これによれば、社会的・政治的および精神的生活過程一般は、究極において物質的・経済的生活の生産様式によって規定され、しかもこの物質的基盤そのものは、それ自身の弁証法的発展の必然性に従って展開するものとされる。史的唯物論。↔唯心史観。→マルクス主義→弁証法的唯物論。
⇒ゆい‐ぶつ【唯物】
ゆいぶつ‐べんしょうほう【唯物弁証法】‥ハフ
〔哲〕(materialistische Dialektik ドイツ)マルクス主義の弁証法。ヘーゲルの弁証法が精神や理念を基礎としているのに対して、逆に物質的なものの弁証法的自己展開を基本と見、特に否定と実践との契機を重視する。→弁証法→弁証法的唯物論。
⇒ゆい‐ぶつ【唯物】
ゆいぶつ‐ろん【唯物論】
〔哲〕(materialism)
①精神に対する物質の根源性を主張する立場。従って物質から独立の霊魂・精神・意識を認めず、意識は高度に組織された物質(脳髄)の所産と考え、認識は客観的実在の脳髄による反映であるとする。古くインド・中国にも見られ、西洋では古代ギリシア初期の哲学者たち以来、近世の機械的唯物論(特に18世紀のイギリス・フランスの唯物論)やマルクス主義の弁証法的唯物論を経て、脳科学に基礎を置く現代の創発的唯物論に至るまでさまざまな形態をとって、哲学史上絶えず現れている。↔観念論↔唯心論。→反映論。
②通俗的用法としては、卑俗な処世法としての打算的・享楽主義的な態度を指す。
⇒ゆい‐ぶつ【唯物】
ゆい‐ほう【遺法】‥ホフ
釈尊の遺のこした教法、すなわち仏教。遺教。沙石集2「釈迦―の弟子三帰五戒を保ち」
ゆいま【維摩】
〔仏〕
①(梵語Vimalakīrti維摩詰の略)維摩経の主人公。釈尊時代に都市国家ヴァイシャーリーに住んだ富豪で、学識のすぐれた在家信者という。無垢称。浄名。
②維摩会えの略。
③維摩経の略。
⇒ゆいま‐え【維摩会】
⇒ゆいま‐きょう【維摩経】
⇒ゆいま‐の‐ほうじょう【維摩の方丈】
ゆいま‐え【維摩会】‥ヱ
①維摩経を講讃する講会。
②南京なんきょう三会の一つ。10月10日から藤原鎌足の忌日にあたる16日までの7日間、興福寺で維摩経を講ずる法会。維摩講。〈[季]秋〉
⇒ゆいま【維摩】
ゆいまきつ【維摩詰】
⇒ゆいま(維摩)1
ゆいま‐きょう【維摩経】‥キヤウ
大乗経典の一つ。鳩摩羅什くまらじゅう訳(3巻)のほかに、呉の支謙訳、唐の玄奘げんじょう訳が現存。在家の長者維摩が偏狭な仏弟子を啓発し、般若の空観によって不可思議な解脱の境涯を得、一切万法をことごとく不二の一法に帰することを、すぐれた戯曲的手法を以て説いたもの。維摩詰経。維摩詰所説経。浄名経。
⇒ゆいま【維摩】
ゆいま‐の‐ほうじょう【維摩の方丈】‥ハウヂヤウ
(→)方丈2に同じ。
⇒ゆいま【維摩】
ゆい‐め【結い目】ユヒ‥
結んだところ。結び目。
ゆいめいてき‐ていぎ【唯名的定義】
〔論〕(nominal definition)単に別の語に言い換えるにすぎない定義の仕方。概念の内包が十分に明らかにされないから、定義の仕方としては不十分である。例えば「音感」を「音に対する感覚」とする定義。実質的定義の反対。
ゆいめい‐ろん【唯名論】
(nominalism)普遍論争において、普遍は多くの個物に共通の名前にすぎず、実在の側にあるのは個物のみであるとする立場。アベラールの学派がこの名で呼ばれた。その師ロスケリヌス(Roscellinus1050頃〜1124頃)は先駆者。他にオッカムなど。名目論。↔実在論。→普遍論争
ゆい‐もつ【遺物】
死者の遺のこした物品。かたみの品。遺品。いぶつ。ゆいもの。〈日葡辞書〉
ゆい‐もの【遺物】
(→)「ゆいもつ」に同じ。
ゆ‐いり【湯入り】
①入浴すること。温泉に入ること。また、その人。浄瑠璃、大経師昔暦「但馬の―を乗せて通るかごかきが」
②船底に淦あかのたまること。また、船荷などが淦にぬれて損害を受けること。また、その船荷。
⇒ゆいり‐サントメ【湯入桟留】
ゆいり‐サントメ【湯入桟留】
桟留革が、湿気などのために損じて、表は剥げやすく、皺下しぼしたは白く、毛穴は黒くなったもの。
⇒ゆ‐いり【湯入り】
ゆい‐りょう【遺領】‥リヤウ
死者の遺のこした所領。死後に遺った財産。
ゆいれ【結納】
(ユイイレの約)
⇒ゆいのう
ゆい‐わた【結綿】ユヒ‥
①真綿の中央を結び束ねたもの。祝い物に用いる。
②紋所の名。結綿1の形を描いたもの。
③島田髷まげの一種。つぶし島田の髷の中央を布で結び束ねたもの。
④〔建〕大瓶束たいへいづかの下、虹梁こうりょうを挟む部分。結綿状の装飾。
⇒ゆいわた‐がしら【結綿頭】
⇒ゆいわた‐びし【結綿菱】
ゆいわた‐がしら【結綿頭】ユヒ‥
〔建〕(→)逆蓮ぎゃくれんに同じ。
⇒ゆい‐わた【結綿】
ゆいわた‐びし【結綿菱】ユヒ‥
紋所の名。結綿1を菱形に描いたもの。
⇒ゆい‐わた【結綿】
ゆいん‐ぼん【油印本】
謄写版による印本。
ゆう【夕】ユフ
日が暮れかけ、夜となろうとする頃。夕ぐれ。夕方。ゆうべ。万葉集18「朝守り―の守りに」。「朝な―な」→あさ
ゆう【木綿】ユフ
楮こうぞの皮をはぎ、その繊維を蒸し、水にひたして裂いて糸としたもの。主として幣ぬさとし、祭の時に榊さかきにつけた。万葉集9「斎瓮いわいべに―取り垂しでて」
ゆう【友】イウ
とも。ともだち。
ゆう【尤】イウ
非常にすぐれていること。「―なるもの」
ゆう【用】
⇒よう(用)4
ゆう【有】イウ
①あること。存在すること。↔無。
②〔哲〕(→)存在に同じ。
③「また」「その上に」の意を表す。「十―三年」
→う(有)
ゆう【佑】イウ
たすけること。たすけ。
ゆう【邑】イフ
むら。さと。町。
ゆう【酉】イウ
十二支の第10。とり。
ゆう【岫】イウ
岩窟。よう。山中の土の裂目を「ゆうぎれ」という。
ゆう【勇】
いさましいこと。力量がすぐれて強いこと。心が強く物事に恐れないこと。「匹夫の―」
⇒勇を鼓す
ゆう【幽】イウ
①くらいこと。奥深いこと。
②死者の世界。あの世。
ゆう【柚】イウ
(→)ユズのこと。狂言、鱸庖丁「扨最前の熬物いりものこそ出来たれと、―の葉のかうとうに貝杓子迄取そへ」
ゆう【祐】イウ
神がたすけること。たすけ。
ゆう【郵】イウ
①宿駅。宿場。
②郵便・郵政の略。「―相」
ゆう【揖】イフ
①笏しゃくをとり、上体を少し前に屈して敬意を表すこと。拝に次ぐ礼。
②中国の昔の礼の一種。手をこまぬき、或いは上下し或いは左右し、或いは推し或いは引きなどして会釈えしゃくすること。
ゆう【遊】イウ
(呉音はユ)野球で、遊撃手の略。
ゆう【雄】イウ
①鳥類のおす。また一般に、生物のおす。↔雌し。
②おおしいこと。強く勇ましいこと。すぐれていること。また、その人。「一方の―」
ゆう【優】イウ
①やさしいこと。しとやかなこと。みやびやかなこと。毎月抄「いかに恐ろしき物なれども歌に詠みつれば―に聞きなさるるたぐひぞ侍る」
②すぐれていること。まさっていること。また、成績の段階の一つ。竹取物語「かぐや姫のかたち―におはすなり」。源氏物語帚木「取る方なく口惜しき際と、―なりとおぼゆばかりすぐれたるとは」。「―・良・可」↔劣。
③のんびりしているさま。余裕のあるさま。また、はきはきしないさま。→優に。
④巧妙なこと。上手なこと。源氏物語若菜下「―になりにける御琴の音かな」
ユー【U・u】
①アルファベットの21番目の文字。
②〔化〕ウランの元素記号(U)。
③〔理〕(→)原子質量単位(u)。
ユー【you】
あなた。君。
ゆ・う【言う・云う・謂う】イフ
〔自他五〕
⇒いう
ゆ・う【結う】ユフ
〔他五〕
ばらばらになっているものをまとめて一つの形に組み立てる意。
①むすぶ。しばる。くくる。(古く、物を結ぶことによって、他のものが入りこんだり手をつけたりすることを禁じた)万葉集20「大君の見めしし野辺には標しめ―・ふべしも」。万葉集15「独りのみきぬる衣の紐解かば誰かも―・はむ家遠くして」。枕草子151「衣長にてたすき―・ひたるが這ひ出でたるも」。平家物語12「足を―・へとぞ下知しける」
②髪を結ぶ。万葉集11「肥人こまひとの額髪ぬかがみ―・へるしめ木綿ゆうの染しみにし心われ忘れめや」。源氏物語桐壺「みづら―・ひ給へるつらつき」。「高島田に―・う」
③結び構える。組み立てる。万葉集19「鳥座とくら―・ひすゑてそ我が飼ふ真白斑ましらふの鷹」。日葡辞書「ヲケ(桶)ヲユウ」。「生垣を―・いめぐらす」
④つくろい縫う。糸などでつづる。枕草子90「几帳どもの綻び―・ひつつ」
ユー‐アール‐アイ【URI】
(uniform resource identifier)インターネットで、情報資源の場所を指定するための統一的かつ一般的な記述方式。URLの上位概念。
ユー‐アール‐エル【URL】
(uniform resource locator)インターネットで、情報資源の場所を指定するための記述方式。URIの機能の一部を具体的に仕様化したもの。情報の種類(スキーム名)やサーバー・パスの名称などで構成され、ウェブサイトの指定などに広く用いられる。
ゆう‐あい【友愛】イウ‥
①兄弟の間の情愛。
②友人に対する親愛の情。友情。友誼。「―の情」
⇒ゆうあい‐かい【友愛会】
ゆうあい‐かい【友愛会】イウ‥クワイ
1912年(大正1)鈴木文治らが創立した労働組合。初めは共済・修養機関の色彩が強かったが、全国的組織に発展して、21年日本労働総同盟と改称。
⇒ゆう‐あい【友愛】
ゆう‐あかり【夕明り】ユフ‥
夕ぐれに残るほのかな明るさ。残照。
ゆう‐あがり【夕上がり】ユフ‥
漁師のとった魚がその日の夕方市場に上がること。また、その魚。鶉衣「肴は宮の―を荷ひつれ」
ゆう‐あく【優渥】イウ‥
(「優」は豊か、「渥」は厚いの意)ねんごろに手厚いこと。恩沢をあまねく受けること。「―なるお言葉をいただく」
ゆう‐あさり【夕漁り】ユフ‥
鳥が夕方に餌などをあさること。永久百首「かし鳥鳴きつ―して」
ゆう‐あらし【夕嵐】ユフ‥
夕方に強く吹く風。〈日葡辞書〉
ゆう‐あん【幽暗】イウ‥
くらいこと。
ゆうあん‐やき【幽庵焼き】イウ‥
魚の焼き物で、柚子ゆずを入れたたれに材料をつけ込んで焼いたもの。江戸時代、近江の茶人北村祐庵の創作といわれる。
ゆう‐い【有位】イウヰ
位階を有すること。「―者」
ゆう‐い【有為】イウヰ
役に立つこと。才能のあること。「前途―の若者」
ゆう‐い【有意】イウ‥
①意志・意図のあること。したごころのあること。
②統計で、偶然ではなく必然的に差が生じていること。
③意味のあること。有意義。
⇒ゆうい‐さ【有意差】
⇒ゆうい‐すいじゅん【有意水準】

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