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こ【子・児・仔】🔗⭐🔉
こ【子・児・仔】
[一]〔名〕
(「小こ」と同源か)
①親から生まれたもの。また、それに準ずる資格の者。実子・養子・まま子のいずれにもいい、人以外の動物にもいう。万葉集5「銀しろかねも金くがねも玉も何せむにまされる宝―にしかめやも」。宇津保物語蔵開中「そこを御―にして」。大鏡後一条「魚の―多かれど、まことの魚となること難し」
②生まれてまだ間のないもの。幼少のもの。まだ一人前でない者。こども。狂言、子盗人「まだ―が寝さしてある」。「―犬を拾う」
③一族の子弟。万葉集5「天の下奏まおしたまひし家の―と選び給ひて」
④(男女を問わず)人を親しんで呼ぶ語。古事記中「命のまたけむ人は…くまかしが葉をうずにさせその―」。古事記中「眉画まよがき濃こに描き垂れ遇はしし女人おみなかもがと我が見し―ら」
⑤抱えの若い芸者など。また広く、若い女。
⑥卵。古事記下「雁かり―産むと聞くや」
⑦蚕。万葉集12「たらちねの母が養かふ―の繭まよごもり」
⑧本もとから分かれて生じたもの。古事記下「一本菅は―持たず」。「竹の―」「―芋」
⑨子株こかぶの略。
⑩利息。利子。「元もとも―もない」
⑪従属的な位置にあるもの。
㋐それに所属し、支配下にあるもの。「―会社」
㋑麻雀・花札など勝負事で、親以外のもの。
㋒碇いかりに取りつけた石。日葡辞書「イカリノコ」
㋓はしごの横木。日葡辞書「ハシノコ」→格こ。
[二]〔接尾〕
①古くは男女ともに、今は女の名の下に添える語。大和物語「右馬允藤原千兼といふ人の妻めには、とし―といふ人なむありける」。「小野妹―」「花―」
②小さなもの、劣ったものの意で添える語。「ひよ―」「猿まし―」「娘っ―」
③人の意を表す語。多く、仕事をする人の意。万葉集3「網―あご」。「売り―」「お針―」「馬―」「江戸っ―」「売れっ―」
④ものを表すのに添える語。「振り―」「呼び―の笛」「鳴る―」
◇一般には「子」を使う。[一]1・2の人には「児」、人以外には「仔」も使う。
⇒子に優る宝なし
⇒子は親の鏡
⇒子は親の背中を見て育つ
⇒子は鎹
⇒子は三界の首枷
⇒子養わんと欲すれども親待たず
⇒子ゆえの闇
⇒子を棄つる藪はあれど身を棄つる藪はなし
⇒子を見ること親に如かず
⇒子を持って知る親の恩
広辞苑 ページ 6462 での【子】単語。