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すさ【苆・寸莎】🔗🔉

すさ苆・寸莎】 壁土にまぜて亀裂を防ぐつなぎとする繊維質の材料。普通、荒壁には刻んだ藁わら、上塗りには刻んだ麻または紙を海草の煮汁にまぜて用いる。壁すさ。すさわら。つた。すた。〈日葡辞書〉

す‐さ【朱砂】🔗🔉

す‐さ朱砂(→)辰砂しんしゃに同じ。枕草子149「胡粉・―など色どりたる絵ども書きたる」

す‐さい【秀才】🔗🔉

す‐さい秀才⇒しゅうさい。宇津保物語国譲下「学生がくそうども御前四人、―二人」

す‐さい【酢菜】🔗🔉

す‐さい酢菜】 酢にひたした野菜。

す‐さき【洲崎】🔗🔉

す‐さき洲崎】 ①洲が長く海中または河中にさし出て、崎となった所。 ②洲崎形の模様。世間胸算用5「萌黄色に染鹿子の―、裏は薄紅にして」 ⇒すさき‐み【洲崎廻】

すさき【洲崎】(地名)🔗🔉

すさき洲崎】 東京都江東区木場の東隣一帯の通称。江戸時代にできた埋立地。洲崎弁財天社(洲崎神社)がある。1888年(明治21)根津の妓楼を移し、洲崎遊郭といった。

すさき【須崎】🔗🔉

すさき須崎】 高知県中部、土佐湾の入江に臨む市。もと鰹かつお漁港、現在はハマチ養殖が盛ん。造船・水産加工・セメントなどの工場もある。人口2万6千。

すさき‐み【洲崎廻】🔗🔉

すさき‐み洲崎廻】 洲崎の湾曲した所。万葉集1「この―に鶴たず鳴くべしや」 ⇒す‐さき【洲崎】

すさのお‐の‐みこと【素戔嗚尊・須佐之男命】‥ヲ‥🔗🔉

すさのお‐の‐みこと素戔嗚尊・須佐之男命‥ヲ‥ 日本神話で、伊弉諾尊いざなぎのみことの子。天照大神あまてらすおおみかみの弟。凶暴で、天の岩屋戸の事件を起こした結果、高天原たかまのはらから追放され、出雲国で八岐大蛇やまたのおろちを斬って天叢雲剣あまのむらくものつるぎを得、天照大神に献じた。また新羅しらぎに渡って、船材の樹木を持ち帰り、植林の道を教えたという。

すさび【荒び・進び・遊び】🔗🔉

すさび荒び・進び・遊び】 気の向くままにすること。気慰みのわざ。もてあそび。古今和歌集六帖5「ある時はありの―に語らはで」。源氏物語「御方々、絵物語などの―にて、あかしくらし給ふ」 ⇒すさび‐ごと【遊び事】 ⇒すさび‐のり【荒び海苔】

すさび‐ごと【遊び事】🔗🔉

すさび‐ごと遊び事】 遊びになること。慰みごと。源氏物語紅葉賀「さもあるまじき―も出でくるぞかし」 ⇒すさび【荒び・進び・遊び】

すさび‐のり【荒び海苔】🔗🔉

すさび‐のり荒び海苔】 紅藻類ウシケノリ科の海藻。細胞1層からなる膜状体で、紅紫色。アサクサノリに似るが、成熟すると白線状の雄性生殖斑が現れる。主に北日本に分布し、秋から春にかけ潮間帯上部の岩上に生育。乾海苔の原料。 すさびのり ⇒すさび【荒び・進び・遊び】

すさ・ぶ【荒ぶ・進ぶ・遊ぶ】🔗🔉

すさ・ぶ荒ぶ・進ぶ・遊ぶ】 〔自五・上二〕 (おのずとわいてくる勢いのままになる、また、気のむくままに事をする意。奈良時代には上二段活用、平安時代から多く四段活用) ①傾向や動作がはなはだしくなる。さかんに…する。つのる。「風が吹き―・ぶ」 ②心のおもむくままに事をする。遊び慰む。源氏物語若紫「あづまをすががきて、…声はいとなまめきて、―・び居給へり」。源氏物語椎本「碁、双六、弾棋たぎの盤どもなど取り出でて、心々に―・び暮し給ふ」。「書き―・ぶ」 ③時折、雨や雪が降る。また、時折、風が吹く。新古今和歌集「窓近き竹の葉―・ぶ風の音に」 ④雨や風がやむ。(至宝抄) ⑤荒れてこまやかさがなくなる。荒廃する。→すさむ

すさまじ・い【凄まじい】🔗🔉

すさまじ・い凄まじい】 〔形〕[文]すさま・じ(シク) (動詞スサムの形容詞形。鎌倉・室町時代にはスサマシ・スサマジと清濁両様に発音されたらしい。さらに古くは清音か) ①期待や熱意が冷えてゆく感じがする。気乗りがしない。源氏物語浮舟「われ―・じく思ひなりて、捨ておきたらば」。源氏物語柏木「なべての世の中―・じう思ひなりて、のちの世の行ひに本意深く進みにしを」 ②荒涼としている。殺風景である。枕草子25「―・じきもの。…ちご亡くなりたる産屋、火おこさぬ炭櫃すびつ」 ③涼しいのを越してむしろ寒い。さむざむしている。〈[季]秋〉。源氏物語初音「影―・じき暁月夜に、雪はやうやう降りつむ」 ④色などがさめきって白っぽい。保元物語(金刀比羅本)「沙羅林の風やんで、その色たちまちに―・じく」 ⑤よそよそしく冷たい。大鏡道隆「さばかりの事を聞かせ給はむには、すこし―・じくももてなさせ給ふべけれど」。今昔物語集19「この守の思ひかけず、―・じくてありつるを、かく崇めたてたれば」 ⑥恐怖を感じさせるほどである。ものすごい。雑談集6「事の体ていおそろしく―・じくおぼえて」。「見るも無残な―・い光景」「―・い形相ぎょうそう」 ⑦程度がはなはだしい。浄瑠璃、井筒業平河内通「―・じき悪所のありと聞く」。「―・い人気」 ⑧あきれはてるさまである。あきれるほどひどい。東海道中膝栗毛発端「ナニあれがお屋敷に奉公してゐたも―・い」。「これで一流の腕前とは―・い」

すさみ【荒み・進み・遊み】🔗🔉

すさみ荒み・進み・遊み(→)「すさび」に同じ。聞書集「うなゐこが―に鳴らす麦笛の声に驚く夏の昼臥ひるぶし

すさ・む【荒む・進む・遊む】🔗🔉

すさ・む荒む・進む・遊む】 [一]〔自五〕 (スサブの転) ①湧いてくる勢いの赴くままになる。はなはだしくなる。心の赴くままに事をする。新後撰和歌集「風―・む小野の篠原」 ②詩歌などを吟ずる。くちずさむ。十訓抄「堂の内にしのびやかにうち―・むを聞けば」 ③心をとめて愛する。日葡辞書「ハナニスサム」 ④時折、雨や雪が降る。また、時折、風が吹く。風雅和歌集「時雨―・める遠山の松」 ⑤雨や風がやむ。日葡辞書「アメフリスサム」 ⑥荒れてこまやかさがなくなる。荒廃する。「生活が―・む」「芸が―・む」 [二]〔他四〕 ①すさまじく思う。いとい捨てる。住吉物語「多くの月日重なるままに、いよいよ思ひまさりて世の中をも―・み、宮仕へをも忘れて」。日葡辞書「ヒトヲスサム」「ヨヲスサム」 ②苦しめ痛めつける。日葡辞書「ミヲスサム」 [三]〔他下二〕 気分の赴くままにする意。 ①心にとめて愛する。古今和歌集「大あらきの森の下草老いぬれば駒も―・めず刈る人もなし」。源氏物語花宴「帥の宮の北の方、頭中将の―・めぬ四の君などこそよしと聞きしか」 ②時折、事をなす。堀河百首「ひまもなく降りも―・めぬ五月雨につくまの沼のみ草なみよる」 ③いとい捨てる。きらい避ける。源氏物語紅梅「兵部卿の宮に近づき聞えにけり、うべ我をば―・めたりと、気色どり怨じ給へりしこそをかしかりしか」

すさめ‐ごと【荒め事・遊め事】🔗🔉

すさめ‐ごと荒め事・遊め事(→)「すさびごと」に同じ。宇津保物語楼上上「いさや、猶―なり」

すさ‐やき【須佐焼】🔗🔉

すさ‐やき須佐焼】 山口県萩市須佐で作られた陶磁器。江戸初期に坂本喜左衛門の創始と伝え、青磁や白釉陶器などを産出。

すさ・る【退る】🔗🔉

すさ・る退る】 〔自五〕 しりぞく。引きさがる。しさる。

すさ‐わら【苆藁】🔗🔉

すさ‐わら苆藁(→)すさに同じ。〈日葡辞書〉

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