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いに‐し‐え【古】イニシヘ🔗🔉

いに‐し‐えイニシヘ (「往にし方」の意で、時間的に遥かに隔ったあたりをいう語) ①遠く過ぎ去った時代。古代。万葉集16「―の賢さかしき人も」 ②過ぎ去ったころ。過ぎし日。源氏物語末摘花「―のこと語り出でて」 ⇒いにしえ‐がたり【古語り】 ⇒いにしえ‐こうる‐とり【古恋ふる鳥】 ⇒いにしえ‐びと【古人】 ⇒いにしえ‐ぶり【古風】 ⇒いにしえ‐まなび【古学び】

いにしえ‐まなび【古学び】イニシヘ‥🔗🔉

いにしえ‐まなび古学びイニシヘ‥ 古代の事跡や古道を研究する学問。→古学こがく ⇒いに‐し‐え【古】

こ‐アジア‐しょご【古アジア諸語】🔗🔉

こ‐アジア‐しょご古アジア諸語】 (Paleo-Asiatic)アジア北東端部の言語のうち、アルタイ諸語・ウラル諸語以外の諸言語の総称。チュクチ・コリヤーク・カムチャダール・ユカギール・ニヴヒ・ケットなどの諸民族の言語を含むが、類縁関係は不明。旧アジア諸語。

こ‐い【古意】🔗🔉

こ‐い古意】 ①古い意義。昔の意味。 ②昔をなつかしむ気持。

こ‐いほう【古医方】‥ハウ🔗🔉

こ‐いほう古医方‥ハウ 江戸時代の漢方の医家の流派。思弁的観念的傾向を深めた金・元以後の医学(後世派)を批判し、経験と実証を重んずる古代医学の精神に基づいた治療の改革を主張。この説をとる医家を古方家という。江戸前期の名古屋玄医に端を発し、後藤艮山により確立され、香川修徳・山脇東洋・吉益東洞らがこの派に属する。

こ‐いまり【古伊万里】🔗🔉

こ‐いまり古伊万里】 江戸中期の伊万里焼。元禄年間に始まる華麗な金襴手きんらんでに代表される。また、明治以後の新作品に対し、それ以前のものをもいう。

こ‐いん【古韻】‥ヰン🔗🔉

こ‐いん古韻‥ヰン 漢字で、漢・魏の頃までの韻。「広韻」以前の韻。

こ‐えき【故駅・古駅】🔗🔉

こ‐えき故駅・古駅】 昔のしゅくば。ふるい宿駅。

こ‐えん【古園】‥ヱン🔗🔉

こ‐えん古園‥ヱン 永い年月を経た庭園。

こおう‐こんらい【古往今来】‥ワウ‥🔗🔉

こおう‐こんらい古往今来‥ワウ‥ 昔から今まで。古今。

こ‐おうみ【古近江】‥アフミ🔗🔉

こ‐おうみ古近江‥アフミ 三味線製造者の家系である石村近江の4世以前の作の称。古作の名器として珍重。5世以後の作には「近江」の焼印がある。黄表紙、啌多雁取帳うそしっかりがんとりちょう「利休の茶杓の、―の三味線など」

こ‐おん【古音】🔗🔉

こ‐おん古音】 呉音以前に日本に伝わった漢字音。「意」をオ、「巷」をソとする類。

こ‐か【古家】🔗🔉

こ‐か古家】 古い家。ふるいえ。

こ‐か【古歌】🔗🔉

こ‐か古歌】 古い歌。古人の歌。「―に詠まれた名所」

コカ【coca スペイン・古加・古柯】🔗🔉

コカcoca スペイン・古加・古柯】 (もとケチュア語)コカノキ科の低木。ペルー原産。高さ約2メートル。葉は楕円形。初夏、黄緑色の小花を開き、核果を結ぶ。葉からコカインを製し、その原料として南米などで栽培。コカノキ。 コカ

こが【古河】🔗🔉

こが古河】 茨城県西端の市。室町時代、足利成氏しげうじがこの地に拠り、江戸時代、土井氏ほかの城下町。日光街道の宿場町。人口14万5千。→古河公方こがくぼう

こ‐が【古画】‥グワ🔗🔉

こ‐が古画‥グワ 古人のえがいた絵。古い絵画。

こが【古賀】(地名)🔗🔉

こが古賀】 福岡県北西部の市。玄界灘に面し、古くから交通の要衝。人口5万6千。

こ‐が【古雅】🔗🔉

こ‐が古雅】 古風でみやびやかなこと。古代の風があって雅致のあること。「―なたたずまい」

こ‐かく【古格】🔗🔉

こ‐かく古格】 古い格式。昔のしきたり。古例。

こ‐がく【古学】🔗🔉

こ‐がく古学】 ①江戸時代、朱子学に反対して、後世の注釈によらず、直接に経書を研究することを主張した儒学の総称。山鹿素行(聖学)・伊藤仁斎(古義学)・荻生徂徠(古文辞学)が、それぞれ独自の説を唱えた。 ②(→)国学3に同じ。 ⇒こがく‐せんせい【古学先生】

こ‐がく【古楽】🔗🔉

こ‐がく古楽】 ①古代の音楽。古い音楽。 ②雅楽の楽曲分類の一つ。左方の作品のうち、秦・漢・六朝りくちょう以前の作品と西域楽・インド楽とを含む。新楽に対立し、互いに演出法などに差異がある。新古の区別は中国での楽曲の成立時期、または日本への伝来の時期の新旧によるとする説がある。

こがくしょうでん【古学小伝】‥セウ‥🔗🔉

こがくしょうでん古学小伝‥セウ‥ 国学書。清宮せいみや秀堅編。1857年(安政4)成り、77年(明治10)増補、86年刊。契沖・荷田春満かだのあずままろ・賀茂真淵・本居宣長ら75人の国学者の伝記および著書・逸事を集める。

こがく‐せんせい【古学先生】🔗🔉

こがく‐せんせい古学先生】 伊藤仁斎の諡号しごう⇒こ‐がく【古学】

こが‐くぼう【古河公方】‥バウ🔗🔉

こが‐くぼう古河公方‥バウ 永享の乱で滅んだ鎌倉公方足利持氏の遺子成氏しげうじ以下5代の称。成氏はいったん鎌倉公方となったが、関東管領上杉憲忠を殺したため内乱となり、1455年(康正1)下総(茨城県)古河に走り、政氏・高基・晴氏・義氏とあいついで同地にあった。

こが‐せいり【古賀精里】🔗🔉

こが‐せいり古賀精里】 江戸後期の儒学者。寛政の三博士の一人。名は樸すなお。通称、弥助。佐賀藩士の子。はじめ陽明学、のち朱子学を奉じ、藩校弘道館の創設に尽力。幕府に登用され、昌平黌しょうへいこうの教官。著「四書集釈」「大学章句纂釈」など。(1750〜1817) ⇒こが【古賀】

こか‐だて【古歌立て】🔗🔉

こか‐だて古歌立て】 必要もないのに、古歌を引用すること。古歌の知識をひけらかすこと。狂言、舟ふな「おのれがぶんで―を言ひをる」

こ‐かつじぼん【古活字本】‥クワツ‥🔗🔉

こ‐かつじぼん古活字本‥クワツ‥ 文禄(1592〜1596)年間から慶安(1648〜1652)年間に刊行された活字本の総称。銅活字本はきわめて少なく、ほとんど木活字本。慶長勅版本・伏見版・駿河版(銅活字)・嵯峨本など。江戸後期から明治初年に刊行された木活字本に対していう。古活字版。→木活字版

こが‐とうあん【古賀侗庵】🔗🔉

こが‐とうあん古賀侗庵】 江戸後期の儒学者。名は煜。精里の3子。昌平黌の教官。渡辺崋山・大槻玄沢ら蘭学者と交流し、海防問題にも通じる。著「海防臆測」など。(1788〜1847) ⇒こが【古賀】

コカ‐の‐き【コカの木・古加の木・古柯の木】🔗🔉

コカ‐の‐きコカの木・古加の木・古柯の木(→)コカに同じ。

こが‐はるえ【古賀春江】🔗🔉

こが‐はるえ古賀春江】 洋画家。名は亀雄。久留米市生れ。クレーに傾倒したのち、超現実主義の影響を受けて幻想的な画風を示す。(1895〜1933) ⇒こが【古賀】

こがひんろく【古画品録】‥グワ‥🔗🔉

こがひんろく古画品録‥グワ‥ 現存最古の中国画論書。謝赫しゃかくが画家を批評した書。→六法ろっぽう

こ‐がふ【古楽府】🔗🔉

こ‐がふ古楽府】 漢詩の一体である楽府のうち、前漢〜六朝期のもの。唐代の新楽府に対していう。

こが‐まさお【古賀政男】‥ヲ🔗🔉

こが‐まさお古賀政男‥ヲ 作曲家。福岡県生れ。「酒は涙か溜息か」「影を慕いて」など多くの歌謡曲を作曲。哀調をおびた古賀メロディーで知られる。(1904〜1978) 古賀政男と近江俊郎 撮影:林 忠彦 ⇒こが【古賀】

こ‐かんぼん【古刊本】🔗🔉

こ‐かんぼん古刊本】 古い刊本。特に、江戸時代、慶長・元和(1596〜1624)以前の刊本。また、中国の宋元版以前の刊本。

こ‐き【古記】🔗🔉

こ‐き古記】 ふるい記録。旧記。

こ‐き【古稀・古希】🔗🔉

こ‐き古稀・古希】 [杜甫、曲江詩「人生七十古来稀なり」]70歳の称。「―の祝い」

こ‐き【古器】🔗🔉

こ‐き古器】 古い時代に製作された器物。古器物。

こ‐ぎ【古義】🔗🔉

こ‐ぎ古義】 ふるい意義または解釈。「万葉集―」

こ‐ぎ【古儀】🔗🔉

こ‐ぎ古儀】 古い時代の儀式。旧儀。

こぎ‐がく【古義学】🔗🔉

こぎ‐がく古義学】 江戸時代、伊藤仁斎が首唱した古学の一派。朱子らの説を排し、論語・孟子を中心に聖賢の古義解明の基礎を定め、経書の批判的研究と道徳の実践とを重んじた。仁斎の子の東涯・蘭嵎らんぐうをはじめ、多くの門人によって継承された。仁斎学。堀川学。

こぎ‐しんごんしゅう【古義真言宗】🔗🔉

こぎ‐しんごんしゅう古義真言宗】 真言宗の一派。新義真言宗に対して、従来の高野山の流れを汲む系統。本地身説法(大日経は本地身である大日如来が説いたとする説)を主張する。第二次大戦後は各派に分裂して、この名称を名乗る派はなくなった。古義派。

こぎ‐どう【古義堂】‥ダウ🔗🔉

こぎ‐どう古義堂‥ダウ 伊藤仁斎の住居、塾の名称。その址は京都市上京区東堀川通下立売上ルにある。

こ‐きぶつ【古器物】🔗🔉

こ‐きぶつ古器物】 ふるい器物。古器。

こ‐きょう【古鏡】‥キヤウ🔗🔉

こ‐きょう古鏡‥キヤウ ふるい鏡。古代の金属製の鏡。

こ‐きょう【故京・古京】‥キヤウ🔗🔉

こ‐きょう故京・古京‥キヤウ 古い都。かつての都。旧都。日本霊異記「―の小治田おはりだの宮の北に在り」

こ‐きょく【古曲】🔗🔉

こ‐きょく古曲】 ①古い曲。新曲に対して、すでに古典とされている曲。 ②一中節・河東節・薗八節・荻江節の4種の三味線音楽の便宜的総称。

こ‐きろく【古記録】🔗🔉

こ‐きろく古記録】 歴史研究の根本史料となる古い時代の記録。備忘のための公私の日記を主とし、別記・部類記などを含む。→古文書

こ‐きん【古金】🔗🔉

こ‐きん古金】 ①むかし通用した金貨または金銀貨。 ②正徳金しょうとくきんの異称。 ③古甲金ここうきん→甲州金⇒こきん‐おおばん【古金大判】

こ‐ぎん【古銀】🔗🔉

こ‐ぎん古銀】 むかし通用した銀貨。

こきん‐おおばん【古金大判】‥オホ‥🔗🔉

こきん‐おおばん古金大判‥オホ‥ ①享保(1716〜1736)以前発行の大判。 ②甲斐で天正(1573〜1592)以前に鋳造したという大判金。古甲金ここうきんの一種。 ⇒こ‐きん【古金】

こ‐きんぎん【古金銀】🔗🔉

こ‐きんぎん古金銀】 ①むかし通用した金銀貨。古金。 ②正徳しょうとく金銀の異称。

こ‐きんらん【古金襴】🔗🔉

こ‐きんらん古金襴】 古く中国などから舶来した金襴。古渡こわたり金襴。

こ‐くたに【古九谷】🔗🔉

こ‐くたに古九谷】 江戸前期に石川県加賀市九谷町から産出したとされてきた色絵磁器。また、その様式。近年、その色絵製品は肥前窯の焼成と考えられている。

こ‐こまい【古古米】🔗🔉

こ‐こまい古古米】 (もと市場用語)新米より2年前の米。

こせき【古関】🔗🔉

こせき古関】 姓氏の一つ。 ⇒こせき‐ゆうじ【古関裕而】

こせき‐ゆうじ【古関裕而】🔗🔉

こせき‐ゆうじ古関裕而】 作曲家。本名、勇治。福島県生れ。歌謡曲・応援歌・軍歌など約5000曲を作る。作「紺碧の空」「長崎の鐘」「とんがり帽子」「君の名は」など。(1909〜1989) 古関裕而 提供:毎日新聞社 ⇒こせき【古関】

ふり‐ず【古りず】🔗🔉

ふり‐ず古りず】 常に今の事として。薄れることなく。源氏物語蜻蛉「二人の人の御心のうち、―悲しく」

ふる【旧・古・故】🔗🔉

ふる旧・古・故】 ①ふるいこと。年を経たこと。遠い昔のものであること。「―歌」「―道」「―狸」 ②使いふるしたもの。「お―」「―道具」

ふる‐い【古井】‥ヰ🔗🔉

ふる‐い古井‥ヰ ふるく荒れた井。長く使わなかった井戸。古井戸。為忠百首「―におろす釣瓶緒の」

ふる・い【古い・旧い・故い】🔗🔉

ふる・い古い・旧い・故い】 〔形〕[文]ふる・し(ク) ①昔のことである。源氏物語夕顔「長生殿の―・きためしはゆゆしくて」。平家物語3「この―・き詩歌を口ずさみ給へば」。「―・く栄えた町」 ②存在してから長い年月をへている。以前から伝わっている。源氏物語蓬生「親の御影とまりたる心地する―・きすみか」。枕草子25「―・きものどもの、さもえ行き離るまじきは」。「―・い友人」 ③長い間使いならしてふるびている。源氏物語「―・き枕、―・きふすま誰と共にか」。「―・い机」 ④年老いている。年功をつんでいる。源氏物語蓬生「―・き女ばらなどは」。平家物語7「汝らは―・い者どもなり。軍の様をも掟おきてよ」 ⑤陳腐だ。珍しくない。時代遅れである。また、現在のものより前のものである。浄瑠璃、仮名手本忠臣蔵「何の事とはお軽、―・いが惚れた、女房になつてたもらぬか」。「頭が―・い」「―・い考え方」「型の―・い自動車」 ⑥新鮮でない。「―・い魚」 ⇒故きを温ね新しきを知る

ふる‐いえ【古家】‥イヘ🔗🔉

ふる‐いえ古家‥イヘ ふるくなった家。

ふる‐いど【古井戸】‥ヰド🔗🔉

ふる‐いど古井戸‥ヰド ふるく荒れた井戸。ふるい。 ○篩にかけるふるいにかける 多くの中からよいものだけを選び出す。選抜する。 ⇒ふるい【篩】

ふる‐うた【古歌】🔗🔉

ふる‐うた古歌】 ふるいうた。古人のうた。こか。源氏物語蓬生「はかなき―、物語など」

ふる‐え【古家】‥ヘ🔗🔉

ふる‐え古家‥ヘ (フルイヘの約)ふるい家。もとのすみか。万葉集3「―の里の明日香には」

ふる‐おきな【旧翁・古翁】🔗🔉

ふる‐おきな旧翁・古翁】 老齢の翁。老翁。古老。常陸風土記「―の相伝ふる旧事ふるごとを申すこと」

ふる‐がお【古顔】‥ガホ🔗🔉

ふる‐がお古顔‥ガホ その社会に古くからいる人。ふるかぶ。古参。「店の―」↔新顔

ふる‐かがみ【古鏡】🔗🔉

ふる‐かがみ古鏡】 年を経た鏡。古風な鏡。こきょう。

ふる‐かく【古格】🔗🔉

ふる‐かく古格】 古い方法。旧式。こかく。浄瑠璃、ひぢりめん卯月紅葉「古道具屋の―な堅地の父の親の手を」

ふる‐かけ【古掛】🔗🔉

ふる‐かけ古掛】 古い売掛け金。古い貸金。世間胸算用3「―は捨てて当分の差引き」

ふる‐かぶ【古株】🔗🔉

ふる‐かぶ古株】 ①木の古い株。 ②古参の人。古顔ふるがお。「―の社員」

ふる‐から【古幹】🔗🔉

ふる‐から古幹】 古い枯れた茎。万葉集11「わがやどの穂蓼たで―摘み生おおし」

ふるかわ‐いちべえ【古河市兵衛】‥カハ‥ヱ🔗🔉

ふるかわ‐いちべえ古河市兵衛‥カハ‥ヱ 実業家。京都生れ。小野組に入り生糸貿易で敏腕をふるい、のち足尾銅山などの払下げを受け、古河財閥を築く。(1832〜1903) ⇒ふるかわ【古河】

ふるかわ‐もくあみ【古河黙阿弥】‥カハ‥🔗🔉

ふるかわ‐もくあみ古河黙阿弥‥カハ‥ 河竹黙阿弥かわたけもくあみの別名。 ⇒ふるかわ【古河】

ふる‐ぎぬ【古衣】🔗🔉

ふる‐ぎぬ古衣】 ①着古した衣服。古着ふるぎ。為忠集「春をばかへすしづが―」 ②(→)裂織さきおりに同じ。

ふるく【旧く・古く】🔗🔉

ふるく旧く・古く】 (フルシの連用形。副詞的にも用いる)昔。ずっと前。「―からの知合い」「その起源は―鎌倉時代にさかのぼる」

ふる・く【古く】(自下二)🔗🔉

ふる・く古く】 〔自下二〕 ⇒ふるける(下一)

ふる・ける【古ける】🔗🔉

ふる・ける古ける】 〔自下一〕[文]ふる・く(下二) 古くなる。ふるぼける。〈日葡辞書〉

ふる‐ごろも【古衣】🔗🔉

ふる‐ごろも古衣】 [一]〔名〕 着ふるした着物。古着。万葉集11「―打棄うちつる人は」 [二]〔枕〕 (古衣を砧きぬたでさらに打つ意から)「うつ」「まつち山」(「又打ち」と類音)にかかる。

ふる・し【古し・旧し・故し】🔗🔉

ふる・し古し・旧し・故し】 〔形ク〕 ⇒ふるい

ふる・す【古す・旧す】🔗🔉

ふる・す古す・旧す】 〔他五〕 ①ふるくする。新しさをなくす。万葉集7「照左豆てりさつが手に纏き―・す玉もがも」。「着―・す」「言い―・す」 ②古いもの扱いにして忘れる。古今和歌集「我を―・せる名にこそありけれ」

ふる‐つわもの【古兵・古強者】‥ツハモノ🔗🔉

ふる‐つわもの古兵・古強者‥ツハモノ ①戦いの経験に富んだ老功の武者。平家物語4「飛騨の守景家は―にてありければ」 ②その道にかけて経験の多いしたたか者。「業界の―」

ふるび【古び】🔗🔉

ふるび古び】 ふるびていること。また、そのさま。古色こしょく

ふる・びる【古びる・旧びる】🔗🔉

ふる・びる古びる・旧びる】 〔自上一〕[文]ふる・ぶ(上二) ふるくなる。ふるくさくなる。源氏物語蓬生「心ばせなどの―・びたる」。「―・びた柱時計」

ふる‐ぶる・し【古古し・旧旧し】🔗🔉

ふる‐ぶる・し古古し・旧旧し】 〔形シク〕 甚だふるい。いたって古めかしい。枕草子83「いとさだ過ぎ、―・しき人の」

ふる‐ま・う【古まふ】‥マフ🔗🔉

ふる‐ま・う古まふ‥マフ 〔自四〕 古色を帯びる。申楽談儀「―・うたる松の風になびきたるやうにすべし」

ふる‐みや【古宮】🔗🔉

ふる‐みや古宮】 ①年代を経た宮殿。源氏物語総角「この―の梢は、いとことに面白く」 ②年老いて世に捨てられた皇族。源氏物語橋姫「世にかずまへられ給はぬ―おはしけり」

ふる‐めかし・い【古めかしい】🔗🔉

ふる‐めかし・い古めかしい】 〔形〕[文]ふるめか・し(シク) ふるくなったように見える。ふるくさい。古風である。源氏物語東屋「―・しく書きたるを」。「―・い門構え」

ふる‐めき【古めき】🔗🔉

ふる‐めき古めき】 古めくこと。古風。時代おくれ。宇津保物語初秋「あやしく、―の族ぞうにて」 ⇒ふるめき‐ごころ【古めき心】 ⇒ふるめき‐びと【古めき人】

ふるめき‐ごころ【古めき心】🔗🔉

ふるめき‐ごころ古めき心】 古めかしい心。源氏物語柏木「御子たちは…かやうに世づき給ふ事は心憎からぬことなりと、―には思ひわたり侍りしを」 ⇒ふる‐めき【古めき】

ふるめき‐びと【古めき人】🔗🔉

ふるめき‐びと古めき人】 古風な人。源氏物語蓬生「それも、世になき―にて」 ⇒ふる‐めき【古めき】

ふる‐め・く【古めく】🔗🔉

ふる‐め・く古めく】 〔自五〕 古風に見える。ふるびたさまである。また、年寄りじみている。源氏物語若紫「―・いたる親にのみ従ひたらむは」

ふる‐や【古屋】🔗🔉

ふる‐や古屋】 古い家。古今和歌集「ひとりのみながめ―のつまなれば」

[漢]古🔗🔉

 〔十部3画〕 ⇒口部

[漢]古🔗🔉

 字形  筆順 〔口部2画/5画/教育/2437・3845〕 〔音〕(漢) 〔訓〕ふるい・ふるす・いにしえ [意味] ①ふるい。(対)新。 ㋐久しい年月がたっている。ふるめかしい。「古色・古木・古米・古城」 ㋑使いふるしである。「古物・中古品」 ②いにしえ。過ぎ去ったむかし。(対)今。「古代・古武士・太古・復古・擬古文」 [解字] 解字象形。冠を描いたものとする説、上部は冠、下部は頭蓋ずがい骨を描いたものとする説などがある。祖先神を象徴し、古い、いにしえ、の意に転じた。 [下ツキ 往古・懐古・擬古・汲古・今古・近古・稽古・好古・曠古・考古学・最古・尚古・上古・遂古・邃古・千古・前古・蒼古・太古・中古・万古・復古・反古・蒙古

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