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え‐が【垣下】ヱ‥🔗🔉

え‐が垣下ヱ‥ ⇒えんが

えが‐の‐ざ【垣下の座】ヱ‥🔗🔉

えが‐の‐ざ垣下の座ヱ‥ (→)「えんがのざ」に同じ。

えん‐が【垣下】ヱン‥🔗🔉

えん‐が垣下ヱン‥ (エガとも) ①朝廷や公卿の邸宅での饗宴の時、正客以外の相伴人。かいもと。源氏物語宿木「―のみこたち、上達部」 ②「垣下の座」の略。 ③「垣下の舞」の略。 ⇒えんが‐の‐ざ【垣下の座】 ⇒えんが‐の‐ところ【垣下の所】 ⇒えんが‐の‐まい【垣下の舞】

えんが‐の‐ざ【垣下の座】ヱン‥🔗🔉

えんが‐の‐ざ垣下の座ヱン‥ 饗宴の時、正客以外の相伴人の着座する席。また舞楽などの時、舞人・楽人などのすわる座席。えがのざ。垣下の所。建武年中行事「掃部寮―を竹台の東にしく」 ⇒えん‐が【垣下】

えんが‐の‐ところ【垣下の所】ヱン‥🔗🔉

えんが‐の‐ところ垣下の所ヱン‥ (→)「垣下の座」に同じ。 ⇒えん‐が【垣下】

えんが‐の‐まい【垣下の舞】ヱン‥マヒ🔗🔉

えんが‐の‐まい垣下の舞ヱン‥マヒ 垣下の座でする舞。 ⇒えん‐が【垣下】

えん‐り【垣籬】ヱン‥🔗🔉

えん‐り垣籬ヱン‥ まがき。かき。

かい‐しろ【垣代】🔗🔉

かい‐しろ垣代】 (カキシロの音便) ①帳とばりをへだてに代用する時の称。孝徳紀「其の葬らむ時の帷かたびら―の等ごときには白布を用ゐよ」 ②青海波せいがいはの舞楽の時、庭に立ち並んで吹奏する楽人。垣のように舞人を取り囲むからいう。源氏物語紅葉賀「四十人の―いひ知らず吹き立てたる物のねども」

かい‐だて【垣楯・掻楯】🔗🔉

かい‐だて垣楯・掻楯】 (カキダテの音便)楯を並べて垣のようにしたもの。平治物語「―に掻いて待つ所に」

かい‐ち【垣内】🔗🔉

かい‐ち垣内⇒かいと。〈日葡辞書〉

かい‐と【垣内】🔗🔉

かい‐と垣内】 (カキツの転) ①居所の垣の内。垣根の中。 ②宅地・田畑にすることを予定して囲った一区画の土地。中世の豪族屋敷や小部落を意味することが多い。かいち。

かい‐と【垣外】🔗🔉

かい‐と垣外】 (カキトの音便) ①垣の外。曾丹集「山里は―の道も見えぬまで秋の木の葉にうづもれにけり」 ②ものもらい。こじき。 ⇒かいと‐ばん【垣外番】

かいとう【垣内】🔗🔉

かいとう垣内】 姓氏の一つ。 ⇒かいとう‐まつぞう【垣内松三】

かいとう‐まつぞう【垣内松三】‥ザウ🔗🔉

かいとう‐まつぞう垣内松三‥ザウ 国語教育学者。岐阜県生れ。東大卒。解釈学に独自の理論を提唱し、センテンス‐メソッドを教育の現場に定着させた。著「国語の力」「形象論序説」など。(1878〜1952) ⇒かいとう【垣内】

かいと‐ばん【垣外番】🔗🔉

かいと‐ばん垣外番】 江戸時代、大坂三郷で、町の治安維持に当たった番人。長吏ちょうりの配下で、町内の祝言・宿替・法事などの折には雑役に従い、祝儀銀を受けた。 ⇒かい‐と【垣外】

かい‐ね【垣根】🔗🔉

かい‐ね垣根】 (カキネの音便)田畑や屋敷の境界。くね。

かいば‐み【垣間見】🔗🔉

かいば‐み垣間見】 カイマミの転。

かいま‐み【垣間見】🔗🔉

かいま‐み垣間見】 (カキマミの音便)かいまみること。物の透き間からのぞき見ること。源氏物語夕顔「かの惟光があづかりの―は」

かいま・みる【垣間見る】🔗🔉

かいま・みる垣間見る】 〔他上一〕 (カキマミルの音便)物の透き間からこっそりとのぞき見る。竹取物語「ここかしこよりのぞき―・み、まどひあへり」。「地獄を―・みる思い」「実直な人柄が―・みられる逸話」

かいま・む【垣間む】🔗🔉

かいま・む垣間む】 〔他四〕 「かいまみる」に同じ。大和物語「さて―・めば、われにはよくて見えしかど」

かい‐もと【垣下】🔗🔉

かい‐もと垣下】 (カキモトの音便)饗宴の時、主人を助けてとりもちする相伴しょうばん人。接伴。えんが。 ⇒かいもと‐あるじ【垣下饗】

かいもと‐あるじ【垣下饗】🔗🔉

かいもと‐あるじ垣下饗】 垣下えんがの座について饗応を受けること。源氏物語少女「おほし―甚だひざうに侍りたうぶ」 ⇒かい‐もと【垣下】

かき【垣・牆】🔗🔉

かき垣・牆】 屋敷や庭園などの外側のかこい。かきね。 ⇒垣堅くして犬入らず ⇒垣が取れる ⇒垣繕う ⇒垣に耳 ⇒垣を作る

かき‐あみ【垣網】🔗🔉

かき‐あみ垣網】 定置網漁業で、魚道を遮断して魚群を身網の方向に導くための網。→建網たてあみ→落し網(図)

かき‐うち【垣内】🔗🔉

かき‐うち垣内】 垣のうち。かきつ。かいと。新撰六帖1「やまがつの園の雲まの―に心せばくや若菜つむらん」

○垣堅くして犬入らずかきかたくしていぬいらず🔗🔉

○垣堅くして犬入らずかきかたくしていぬいらず 家庭が健全で正しければ、これを乱す者が外から入ってこないの意。 ⇒かき【垣・牆】 かき‐がつお掻鰹‥ガツヲかんなまたは小刀で掻き削った鰹節。 かぎ‐かっこ鉤括弧‥クワツ‥ 文章表記・印刷に用いる記号の一種。「 」『 』など。 かき‐がっこう夏期学校‥ガクカウ 夏期に、特別の教育計画の下に開設される学校。サマー‐スクール。

○垣が取れるかきがとれる🔗🔉

○垣が取れるかきがとれる 他人との隔てがなくなる。 ⇒かき【垣・牆】 かき‐がね繋金】 戸締りに用いる鐶かんまたは鉤かぎ。かけがね。 かき‐かべ垣壁】 土で作った塀。土塀。 かき‐がみ柿紙】 ①柿色の紙。 ②柿渋をひいた紙。渋紙。 かき‐かよわ・す書き通はす‥カヨハス 〔他四〕 (手紙などを)互いに書いてやりとりする。源氏物語浮舟「―・したらむうちとけ文をば御覧ぜむ」 かき‐がら牡蠣殻】 カキの貝殻。 ⇒かきがら‐ばい【牡蠣殻灰】 ⇒かきがら‐ぶき【牡蠣殻葺き】 ⇒かきがら‐やね【牡蠣殻屋根】 かきがら‐ちょう蠣殻町‥チヤウ 東京都中央区の町。東京米穀商品取引所のあった所。通称、米屋町。 かきがら‐ばい牡蠣殻灰‥バヒ (→)牡蠣灰に同じ。 ⇒かき‐がら【牡蠣殻】 かきがら‐ぶき牡蠣殻葺き】 牡蠣殻を屋根に葺き、軒に板で貝留めを設けたもの。江戸初期に行われた。 ⇒かき‐がら【牡蠣殻】 かきがら‐やね牡蠣殻屋根】 牡蠣殻葺きの屋根。かきやね。 ⇒かき‐がら【牡蠣殻】 かき‐かわ・す書き交す‥カハス 〔他四〕 (手紙などを)書いて互いに取り交わす。源氏物語帚木「ほどほどにつけて、―・しつつも見侍りなむ」 かき‐ぎ掻木】 用便の際、尻をぬぐう木片。籌木ちゅうぎかき‐き・える掻き消える】 〔自下一〕[文]かきき・ゆ(下二) ぱっとあとかたもなく消える。 かき‐きず掻き疵】 爪などでひっかいたきず。 かき‐きら・す掻き霧らす】 〔他四〕 霧や雨があたりを一面にくもらせる。万葉集9「―・し雨の降る夜を」 かき‐き・る掻き切る】 〔他五〕 刀などの切っ先を立ててひっかくように物を切る。かっきる。平家物語4「腹―・つて死ににける」 かき‐くずし書き崩し‥クヅシ ①字画をくずして書くこと。草体で書くこと。 ②書き損じてほごにしたもの。書きほぐし。 かき‐くず・す書き崩す‥クヅス 〔他五〕 ①字画をくずして書く。 ②書き損じて、紙などをむだにする。 かき‐くず・す掻き崩す‥クヅス 〔他四〕 ①少しずつ崩す。なしくずしに散らす。宇津保物語楼上下「しぐれにもみぢ―・し、とどまる木の葉まれなり」 ②かたはしからぼつぼつ話す。源氏物語明石「後の世を勤むるさま、―・し聞えて」 かぎ‐ぐすり嗅ぎ薬】 においをかいで用いる薬。 かき‐ぐせ書き癖】 ①文字に出る書く人の癖。ふでぐせ。 ②筆記具に、ある人の独特の使い方で生じる、他の人には使いにくい書き味。「―のついた万年筆」 かき‐くだし書下し】 ①順に下の方へ書いてゆくこと。また、漢文を仮名交り文に書き改めること。「―文」 ②筆にまかせて書くこと。 ③「書下し状」の略。 ⇒かきくだし‐じょう【書下し状】 かきくだし‐じょう書下し状‥ジヤウ 中世、守護・大名などが配下に発給する文書のうち、奉書ではなく、自らの直状じきじょう形式のもの。 ⇒かき‐くだし【書下し】 かき‐くだ・す書き下す】 〔他五〕 ①順に下の方へ書いてゆく。また、漢文を仮名交り文に書き改める。 ②筆にまかせて書く。「一気に―・す」 ③書下し状を書く。 かき‐くど・く掻き口説く】 〔自五〕 「くどく」を強めていう語。徳冨蘆花、不如帰「先奥様が御出になつたらと―・いて泣きたりしも」 かき‐くび欠首】 〔建〕刳形くりかたの一種。擬宝珠ぎぼし柱の宝珠の下のくびれた部分。 かき‐くび掻首】 首を掻き切ること。また、その首。平治物語「をさへて―にぞしてんげる」 かき‐くも・る掻き曇る】 〔自五〕 「くもる」を強めていう語。和泉式部日記「ことごとしう―・るものから、ただけしきばかり雨うちふるは」。「一天にわかに―・る」 かき‐くらが・る掻き暗がる】 〔自四〕 空などが暗くなる。和泉式部集「天の原―・りて降る雪を」 かき‐くら・す掻き暗す】 〔他四〕 ①空を暗くする。かききらす。古今和歌集「―・しふる白雪の下ぎえに」 ②心を暗くする。悲しみにくれる。源氏物語「ただ―・す心地し侍れば」 かき‐く・れる掻き暗れる】 〔自下一〕[文]かきく・る(下二) ①暗くなる。くもる。源氏物語須磨「俄かに風吹き出でて、空も―・れぬ」 ②心が暗くなる。悲しみに沈む。新千載和歌集「たらちねのあらばといとど―・れて涙に迷ふ敷島の道」。「涙に―・れる」 かき‐くわ・える書き加える‥クハヘル 〔他下一〕[文]かきくは・ふ(下二) あとから補い足して書く。書き添える。 かき‐けが・す書き汚す】 〔他五〕 書き損じる。書きよごす。枕草子23「例いとよく書く人も、…―・しなどしたるあり」 かき‐け・す掻き消す】 〔他五〕 「消す」を強めていう語。「議長の声は怒号に―・された」「―・すように姿が見えなくなった」 かき‐け・つ書き消つ】 〔他四〕 書いてそれをまた消す。源氏物語浮舟「こほる雪よりも中空にてぞわれはけぬべきと―・ちたり」 かき‐け・つ掻き消つ】 〔他四〕 「消つ」を強めていう語。 かき‐ごおり欠氷‥ゴホリ ①氷を欠きくだいたもの。ぶっかき。 ②氷を削って雪状にしたものに、シロップなどをかけたもの。こおりみず。こおりすい。ゆき。〈[季]夏〉 かき‐ごし垣越し】 垣をへだてること。また、垣を越えてくること。かきねごし。後撰和歌集「―に散り来る花を見るよりは」 かき‐こ・す書き越す】 〔他四〕 書いて送ってくる。かきよこす。好色一代女1「初通よりして文章命も取るほどに、次第次第に―・しぬ」 かき‐こ・す掻き越す】 〔他四〕 後ろへ垂れた髪を前へ振りやる。枕草子273「頸より髪を―・し給へりしが」 かき‐ことば書き言葉】 文字による言葉。また、文章に用いる言葉。↔話し言葉 かき‐こみ書込み】 本やノートの余白などに書き入れること。また、その文字や文章。「欄外に―がある」 かき‐こ・む書き込む】 〔他五〕 ①書き入れる。記入する。「所定の欄に―・む」 ②コンピューターで、情報を記憶装置に蓄える。「データをフロッピーに―・む」 かき‐こ・む掻き込む】 〔他五〕 ①自分の方へ掻き寄せる。かかえこむ。かいこむ。 ②飯めしなどを急いで食べる。かっこむ。「茶漬を―・む」 かぎ‐こ・む嗅ぎ込む】 〔他四〕 ①においを鼻に深く吸いこむ。 ②さぐり知る。嗅ぎつける。 かき‐こも・る掻き籠る】 〔自四〕 ひきこもる。とじこもる。栄華物語花山「大将殿も内へ参れば胸痛しとて―・りゐ給ひぬ」 かき‐こわ・す掻き壊す‥コハス 〔他五〕 掻いて皮膚に傷をつくる。 かき‐こんじょう柿根性‥ジヤウ 柔軟で変わりやすい性質。↔梅根性 かぎ‐ざお鉤竿‥ザヲ 先端に鉤を取り付けた竿。 かきざき蠣崎】 姓氏の一つ。 ⇒かきざき‐はきょう【蠣崎波響】 かぎ‐ざき鉤裂き】 衣服などを釘などにひっかけて、鉤状に裂くこと。また、その裂け目。「―をつくる」 かきざき‐はきょう蠣崎波響‥キヤウ 江戸後期の画家。名は広年。松前藩主松前資広の5男。家老蠣崎家を継ぎ、藩務に精励するかたわら写生風の花鳥画をよくした。(1764〜1826) ⇒かきざき【蠣崎】 かき‐さ・く掻き裂く】 〔他四〕 爪でひっ掻いて裂く。 かき‐さぐ・る掻き探る】 〔他五〕 手で探る。万葉集4「驚きて―・れども手にも触れねば」 かきさげ‐びん掻下げ鬢】 男の髪の結い方。江戸時代の若衆の粋な風。もみあげの所まで鬢を掻き下げ、それから丸く上へ掻き上げて結う。 かき‐さ・す書き止す】 〔他五〕 書きかけて中途でやめる。 かき‐ざま書き様】 書きぶり。書きよう。書風。 かき‐さま・す掻き冷ます】 〔他四〕 すっかりさめるようにする。栄華物語初花「あさましうおはしましける御心地、―・し怠らせ給ひぬ」 かき‐さら・う掻き攫う‥サラフ 〔他五〕 急に奪い去る。(すきを見て)横合いから奪い取る。かっさらう。 かき‐ザラサ描更紗】 描染かきぞめの一つ。豆汁を塗った生地に糊を加えた染液で更紗模様を描いて染め上げたもの。 かき‐さん過期産】 格別の異常なく、妊娠の持続日数が著しく延長し、42週以後に分娩すること。晩期産。 かき‐じ書地‥ヂ ものの形を描いた布や紙の地。 かぎ‐しげき鍵刺激】 〔生〕(key stimulus)動物の特定の生得的行動を解発する要素となる刺激。トゲウオの雄の赤い腹部は、他の雄の攻撃行動を引き起こすリリーサーで、鍵刺激は赤い色である。信号刺激。合図刺激。 かき‐したた・める書き認める】 〔他五〕 書きととのえる。手紙を書く。したためる。「書状を―・める」 かき‐しぶ柿渋】 渋柿の実から採取した液。木や麻・紙などに塗って防水・防腐用とする。 かき‐しゃなぐ・る掻きしゃなぐる】 〔他四〕 かきむしる。浄瑠璃、お初天神記「つかみつき―・りうてど叩けど」 かぎ‐じゅうじ鉤十字‥ジフ‥ ハーケン‐クロイツの訳語。 かき‐じゅん書き順(→)筆順に同じ。 かぎ‐じょ鉤嬢‥ヂヨ (青森県地方で)炉の鉤。「じょ」は敬称。 かき‐じら描きじら】 晴着の染文様を筆で描いたもの。↔付けじら かき‐しら・ぶ掻き調ぶ】 〔他下二〕 ①弦楽器の調子をととのえる。 ②弦楽器を奏する。 かき‐しる・す書き記す】 〔他五〕 書いて記録する。書きつける。「事件のあらましを―・す」 かき‐しろ垣代】 ①垣の代りとするかこい。草根集「春の田の苗の―いくし立て」 ②(→)「かいしろ」1に同じ。 かき‐じろ垣城】 木柵をめぐらして防御に備えたとりで。鴉鷺合戦物語「森の木どもを―にとりて」 かき‐ず柿酢】 柿を用いて醸造する酢。 かき‐す・う舁き据う】 〔他下二〕 輿こし・駕籠などをかついできて据える。更級日記「舟に車―・ゑて渡して」 かきすえ‐やかたぶね舁据え屋形舟‥スヱ‥ 簡易な屋形をすえつけた舟。平家物語2「けしかる―に大幕引かせ」 かき‐ずく柿木‥ヅク コノハズクの羽色の赤褐色を帯びたもの。 カキズク 撮影:小宮輝之 かき‐すく・む書き竦む】 〔他下二〕 のびやかでなくいじけた書きかたをする。源氏物語帚木「真名まんなを走り書きて、さるまじきどちの女文に、なかば過ぎて―・めたる」 かき‐すさ・ぶ書き遊ぶ】 〔他四〕 (「かきすさむ」とも)興にまかせて書く。書き興じる。源氏物語紅葉賀「森の下草おひぬればなど―・びたるを」 かき‐すさ・む掻き遊む】 〔他四〕 慰みにかきまわす。枕草子181「火箸して灰など―・みて」 かき‐すて書捨て】 ①書きっぱなしにしておくこと。 ②(→)「かきおき」に同じ。 ⇒かきすて‐ぶみ【書捨て文】 かき‐すて掻き捨て】 恥をかいても気に留めず平気なこと。「旅の恥は―」 かきすて‐ぶみ書捨て文】 ①書いたままでうち捨てておいた文。 ②返事を求めない、重要でない文。 ⇒かき‐すて【書捨て】 かき‐す・てる書き捨てる】 〔他下一〕[文]かきす・つ(下二) ①書いたままうち捨てる。 ②なげやりに書く。 かき‐すま・す書き澄ます】 〔他四〕 入念に書く。立派に書く。古今著聞集7「草の額、殊に―・しておぼえけるが」 かぎ‐ずみ鉤墨】 木材に墨つけするとき、ある線に直角に引いた線。 かき‐そ柿衣】 渋染めの柿色の布子ぬのこ。江戸時代、酒屋の奉公人の仕着せ。 かき‐そ・う掻き添ふ‥ソフ [一]〔自四〕 寄り添う。今昔物語集23「中の御門に入りて柱に―・ひて立ちて」 [二]〔他下二〕 ①付き添わせる。 ②髪の毛などを手を添えてかきなでる。為忠百首「妹が髪いつゆるるかに―・へて見む」 かぎ‐そう鍵層】 〔地〕離れた地域の間で、地層の同時期堆積を確かめる対比の作業に重要な層。同一の噴火によると見られる火山灰の層など。キーベッド。 がきぞうし餓鬼草紙‥ザウ‥ 12世紀後半制作の絵巻。飢餓に苦しむ餓鬼の姿を描く。六道輪廻思想に基づく、大規模な六道絵の一部か。現存2巻。 かき‐そ・える書き添える‥ソヘル 〔他下一〕[文]かきそ・ふ(下二) 添えて書く。かきたす。「一筆―・える」 かき‐そこな・う書き損なう‥ソコナフ 〔他五〕 書き誤る。間違って書く。書き損ずる。源氏物語若紫「―・ひつと恥ぢて隠し給ふを」。「―・った原稿」 かき‐ぞめ柿染】 柿色に染めること。また、そのもの。浮世物語「―の帷子かたびら一枚、破れ紙子一重なりては」 かき‐ぞめ書き初め】 新年に初めて文字を書くこと。古来、正月2日に、吉方えほうに向かってめでたい意味の詩歌などを書いた。吉書きっしょ。ふではじめ。〈[季]新年〉 かき‐ぞめ描染】 筆や刷毛はけに糊を加えた染料をつけ、布帛ふはくに文様を描いて染め上げる法。描友禅・描更紗かきザラサの類。 かき‐ぞめ繋き初め】 男の子が7歳または8歳になり、初めてふんどしをつける儀式。母方の叔母から紅絹もみのふんどしを贈るならわしがあった。 かき‐そんじ書き損じ】 かきそんずること。また、そのもの。「―の原稿」 かき‐そん・じる書き損じる】 〔他上一〕 「書き損ずる」に同じ。 かき‐そん・ずる書き損ずる】 〔他サ変〕[文]かきそん・ず(サ変) かきそこなう。 かき‐た垣田】 禽獣の害を防ぐため、周囲に垣をめぐらした田。神代紀「天の―を以て御田みたとしたまふ」 かき‐だ牡蠣田】 竹または柴を海中に立てて垣根を結い、カキを養殖する所。牡蠣床かきどこかき‐だいがく夏期大学】 夏期休暇を利用して臨時に開設される成人のための公開講義。また、その施設。 がき‐だいしょう餓鬼大将‥シヤウ いたずらな子供たちのかしら。「町内の―」 かきた‐がわ柿田川‥ガハ 静岡県駿東郡清水町にある川。富士山の伏流水を水源とし、狩野川に合する。長さ1.2キロメートル。清流として知られる。泉川。 柿田川 撮影:山梨勝弘 かき‐だ・く掻き抱く】 〔他四〕 「だく」を強めていう語。かきいだく。古今著聞集10「時弘を―・きて」 かき‐たく・る掻きたくる】 〔他四〕 ①かきむしる。浄瑠璃、孕常盤「掻いて掻いて―・り」 ②(「―・るほど」の形で)物事の程度のはなはだしいさま。浄瑠璃、曾我会稽山「―・るほど気がせくもの」 かき‐だし垣出】 海面に張り出した竹の棚。漁網・魚介類などを干す。矢棚。垣棚。網垣。魚棚なだなかき‐だし書出し】 ①書きはじめ。冒頭。「手紙の―」 ②歌舞伎の番付の最初に記される俳優。人気も実力もある若手が選ばれる。座頭ざがしらの名は末尾にしるす。初筆しょふで。↔留筆とめふで。 ③元帳から書き抜いた売上代金や納入代金の請求書。勘定書。誹風柳多留拾遺「―でぶちのめされたやうになり」 ⇒かきだし‐じぶん【書出し時分】 かきだし‐じぶん書出し時分】 請求書を書き出す時季。6月・12月の末の決算期のころ。 ⇒かき‐だし【書出し】 かき‐た・す書き足す】 〔他五〕 不十分な所を補い書く。書き加える。 かき‐だ・す書き出す】 〔他五〕 ①書き始める。「いっせいに―・す」 ②必要なことを抜き出して書く。「要点を―・す」 ③書いてよく見える所に出す。「掲示板に―・す」 ④勘定書などを書いて出す。 かき‐だ・す掻き出す】 〔他五〕 ①手などでかくようにして取り出す。 ②掻きはじめる。 かぎ‐だ・す嗅ぎ出す】 〔他五〕 鼻で嗅いで探し出す。転じて、探り出す。かぎつける。「秘密を―・す」 かき‐たつ垣立】 (カキダツとも)和船の両舷に柵のように立てる垣。浄瑠璃、博多小女郎波枕「―より顔さし出し」→和船(図) かき‐たて書立て】 ①目立つように書くこと。 ②箇条書。目録書。枕草子278「四人づつ―に従ひて、…呼び立てて乗せ給ふに」 ③書いて間もないこと。 ⇒かきたて‐もくろく【書立て目録】 かきたて‐ぎ掻立て木(→)「灯心抑え」に同じ。 かきたて‐じる掻立て汁】 味噌をすらないままで入れ、掻き立てて作った味噌汁。かきたてみそ。浄瑠璃、心中宵庚申「―に小菜の浮かし」 かきたて‐ぼう掻立て棒‥バウ (→)「灯心抑え」に同じ。 かきたて‐もくろく書立て目録】 箇条書に記した目録。 ⇒かき‐たて【書立て】 かき‐た・てる書き立てる】 〔他下一〕[文]かきた・つ(下二) ①目立つように書く。「新聞に―・てられる」 ②一つ一つ取り出して書く。栄華物語根合「御調度のこと―・てて」 かき‐た・てる掻き立てる】 〔他下一〕[文]かきた・つ(下二) ①かきまぜて中のものを目立つようにする。「泡を―・てる」 ②欲求・気力などをわきたたせる。あおる。「競争心を―・てる」 ③油皿の中の灯心を掻き出して灯火を明るくする。かかげる。平家物語1「灯ともしびかすかに―・てて」 ④琵琶や琴などをひく。源氏物語絵合「御琴召し出でて…人にはまさりて―・て給へり」 かき‐だな垣棚(→)垣出かきだしに同じ。 がき‐だな餓鬼棚】 盂蘭盆うらぼんにあたり無縁仏のためにつくる祭壇。先祖をまつるための精霊棚とは別に設ける。外棚ほかだな。門棚かどだな。水棚。 かぎ‐タバコ嗅煙草】 鼻孔にすりつけて香気を味わう粉タバコ。スナッフ。 かき‐たま掻卵・掻玉】 吸物の汁の中へ、割りほぐした鶏卵を流し入れたもの。かきたまご。 かき‐だま掻玉】 振振ぶりぶりに車として付属する2個の玉。木製円形の挽物ひきもの。振振玉。かいだま。 かき‐た・める書き溜める】 〔他下一〕[文]かきた・む(下二) 書いたまま発表したり廃棄したりせずに残しておく。島崎藤村、夜明け前「青年時代から―・めた」 かき‐た・ゆ掻き絶ゆ】 〔自下二〕 ①すっかり絶える。うち絶える。源氏物語帚木「猶いと―・えて思ふらむことのいとほしく」 ②(連用形で副詞的に)全く。一向に。うちたえて。源氏物語「―・え音なひきこえざらむも」 かき‐た・る書き垂る】 〔他下二〕 垂れた形に描く。しり下がりに描く。古事記「眉まよがき此に―・れ」 かき‐た・る掻き垂る】 [一]〔自四・下二〕 ①垂れる。祝詞、祈年祭「水沫みなわ―・り」 ②雨雲などが垂れ下って暗くなる。雨や雪が一面にふる。古今和歌集六帖1「―・れてふる白雪の君ならば」 [二]〔他四〕 くしけずって垂らす。万葉集16「か黒し髪をま櫛持ちここに―・り」 かぎ‐ちゃ嗅茶】 飲まずに、茶の香気を嗅いで良否を鑑別すること。また、その茶。聞茶ききちゃ。〈[季]春〉 かき‐ちらし書き散らし】 書きちらすこと。また、書きちらした物。なぐりがき。戯れがき。 かき‐ちら・す書き散らす】 〔他五〕 ①筆にまかせて無造作に書く。「―・した文章」 ②あちこちに書きつける。「―・された落書」 かき‐ちんない垣小鳥】 ミソサザイの異称。 かきつ 「かきつばた」の略。 かき‐つ垣内】 垣根の中。屋敷の中。かきうち。万葉集18「古き―の桜花いまだふふめり」→かいと(垣内)⇒かきつ‐た【垣内田】 ⇒かきつ‐やぎ【垣内柳】 かきつ嘉吉】 (カキチとも)[易経]室町時代、後花園天皇朝の年号。辛酉革命による改元。永享13年2月17日(1441年3月10日)改元、嘉吉4年2月5日(1444年2月23日)文安に改元。 ⇒かきつ‐の‐つちいっき【嘉吉の土一揆】 ⇒かきつ‐の‐らん【嘉吉の乱】 かき‐づき柿餻】 ①糯米もちごめを洗い、柿を入れて蒸して餅につきあげたもの。 ②皮と種子を取り去った熟柿を麦こがしにまぜ、団子のようにしたもの。 かき‐つきげ柿月毛】 馬の毛色の名。赤みをおびた月毛。あかつきげ。こうばいつきげ。 かき‐つ・く書き付く】 〔他下二〕 ⇒かきつける(下一) かき‐つ・く掻き付く】 [一]〔自四〕 すがりつく。源氏物語蓬生「―・かむかたなく悲しげに眺めすごしたまふ」 [二]〔他四〕 せがんで手に入れる。好色一代女5「絹の脚布きゃふ―・き」 [三]〔他下二〕 ①髪などを櫛でなでつける。続詞花和歌集「草枕ねくたれ髪を―・けし」 ②とりつける。古今著聞集12「弓矢―・けて出でて見侍りしに」 かき‐つく・す書き尽くす】 〔他五〕 残りなく書く。全部書いてしまう。新古今和歌集「―・してよ壺のいしぶみ」 かき‐つく・る掻き造る】 〔他四〕 「つくる」を強めていう語。月詣和歌集「あたらしや賤の柴垣―・る」

かき‐かべ【垣壁】🔗🔉

かき‐かべ垣壁】 土で作った塀。土塀。

かき‐ごし【垣越し】🔗🔉

かき‐ごし垣越し】 垣をへだてること。また、垣を越えてくること。かきねごし。後撰和歌集「―に散り来る花を見るよりは」

かき‐しろ【垣代】🔗🔉

かき‐しろ垣代】 ①垣の代りとするかこい。草根集「春の田の苗の―いくし立て」 ②(→)「かいしろ」1に同じ。

かき‐じろ【垣城】🔗🔉

かき‐じろ垣城】 木柵をめぐらして防御に備えたとりで。鴉鷺合戦物語「森の木どもを―にとりて」

かき‐た【垣田】🔗🔉

かき‐た垣田】 禽獣の害を防ぐため、周囲に垣をめぐらした田。神代紀「天の―を以て御田みたとしたまふ」

かき‐だし【垣出】🔗🔉

かき‐だし垣出】 海面に張り出した竹の棚。漁網・魚介類などを干す。矢棚。垣棚。網垣。魚棚なだな

かき‐たつ【垣立】🔗🔉

かき‐たつ垣立】 (カキダツとも)和船の両舷に柵のように立てる垣。浄瑠璃、博多小女郎波枕「―より顔さし出し」→和船(図)

かき‐だな【垣棚】🔗🔉

かき‐だな垣棚(→)垣出かきだしに同じ。

かき‐ちんない【垣小鳥】🔗🔉

かき‐ちんない垣小鳥】 ミソサザイの異称。

かき‐つ【垣内】🔗🔉

かき‐つ垣内】 垣根の中。屋敷の中。かきうち。万葉集18「古き―の桜花いまだふふめり」→かいと(垣内)⇒かきつ‐た【垣内田】 ⇒かきつ‐やぎ【垣内柳】

○垣繕うかきつくろう🔗🔉

○垣繕うかきつくろう 主に雪の多い地方で、冬の風雪などで破損した垣を、春になって修理する。〈[季]春〉 ⇒かき【垣・牆】 かき‐つくろ・う掻き繕ふ‥ツクロフ 〔他四〕 「つくろう」を強めていう語。古今著聞集6「鶴のはね―・ひしうれしさは」 かき‐つけ書付】 ①要件などを書きつけた紙片・文書。メモ。「―をなくす」 ②江戸時代、将軍や老中の命令を伝えた公文書。おかきつけ。 ③勘定書。かきだし。「飲み屋の―」 かき‐つ・ける書き付ける】 〔他下一〕[文]かきつ・く(下二) ①書きとめる。書きしるす。「ノートに―・ける」 ②書きなれる。「―・けた万年筆」 かぎ‐つ・ける嗅ぎ付ける】 〔他下一〕[文]かぎつ・く(下二) においで物を探しあてる。転じて、探り当てる。それと心づく。かぎだす。「猫が魚を―・ける」「隠れ家を―・けられる」「事件を―・ける」 かぎっ‐こ鍵っ子】 両親が勤めに出て家に誰もいないため、いつも鍵を持ち歩いている子。 かきつ‐た垣内田】 垣根の中にある田。万葉集13「甘南備かむなびの清き御田屋の―の池の堤の」 ⇒かき‐つ【垣内】 かき‐つた・える書き伝える‥ツタヘル 〔他下一〕[文]かきつた・ふ(下二) 書き残して後世に伝える。 かき‐つづ・く掻き続く】 〔他下二〕 (多く「―・け」の形で副詞的に用いる)「つづく」を強めていう語。源氏物語薄雲「古への事ども、―・けおぼし出でられて」 かき‐つづ・ける書き続ける】 〔他下一〕[文]かきつづ・く(下二) 筆をとどめずに書く。続けて書く。源氏物語須磨「―・けむもうるさし」。「日記を―・ける」 かき‐つづ・る書き綴る】 〔他五〕 言葉を書き連ねる。文章を書く。つづる。「思いの丈を―・る」 かぎっ‐て限って】 ①…といえども。…であっても。浄瑠璃、心中天の網島「女房―この文見せず」 ②(助詞「に」の下に付けて)…だけは。…に関するかぎりは。「あの日に―いなかった」「彼に―嘘をいうはずはない」 かきつ‐の‐つちいっき嘉吉の土一揆】 嘉吉元年(1441)京都を中心におこった大規模な徳政一揆。嘉吉の乱を機に、京都周辺各地の農民が土一揆をおこし、京都諸口を制圧、土倉を襲撃、幕府に山城一国平均徳政令を出させ、さらに天下一同の徳政令を出させた。 ⇒かきつ【嘉吉】 かきつ‐の‐らん嘉吉の乱】 嘉吉元年(1441)赤松満祐が将軍足利義教を殺害し、自らも領国播磨で、幕府の派遣した山名持豊(宗全)らに攻められて自刃した戦乱。 ⇒かきつ【嘉吉】 かきつばた杜若・燕子花】 (古くは清音) [一]〔名〕 ①アヤメ科の多年草。池沼や湿地に生じ、高さ約70センチメートル。葉は広剣状。初夏、花茎の先端に大形の花を開く。色は通常紫または白。大きな3枚の外花被片には中央に1本の白線が入る。観賞用にも栽培。花を布にこすりつけて紫色に染める。顔佳草かおよぐさ。〈[季]夏〉。万葉集7「―衣に摺りつけ」 カキツバタ 提供:OPO ②襲かさねの色目。山科流では、表は萌葱もえぎ、裏は紅梅。または、表は二藍ふたあい、裏は萌葱。 ③紋所の名。カキツバタの葉と花とをとりあわせたもの。 [二]〔枕〕 「にほふ(匂ふ)」「さき(佐紀)」にかかる。 かきつばた杜若】 能。金春禅竹作の鬘物かずらもの。三河国八つ橋の杜若の精が女となってあらわれ、在原業平東下りの物語を舞う。 かき‐つぶし書き潰し】 書き損なうこと。また、書き損じた反古紙。 かき‐つ・む書き集む】 〔他下二〕 書きあつめる。 かき‐つ・む掻き集む】 〔他下二〕 掻きあつめる。 かき‐づめ掻爪】 箏曲で、隣り合う2本の弦を人差指・中指の順にすばやく手前に弾はじく奏法。 かぎ‐づめ鉤爪】 哺乳類・鳥類・爬虫類に見られるような前後および両側に湾曲した爪。クモ・ダニなどの肢端の鉤状突起をもいう。人間や類人猿の扁爪ひらづめに対するもの。 かき‐つ・める書き詰める】 〔他下一〕[文]かきつ・む(下二) ①余白のないまでに書く。一面に書く。 ②手を休めずに書く。 かきつ‐やぎ垣内柳】 垣の内にある柳。「垣つ柳」(垣根の柳)とも解される。万葉集14「―若末うれつみ枯らしわれ立ち待たむ」 ⇒かき‐つ【垣内】 かき‐つら・ぬ掻き連ぬ】 〔他下二〕 つぎつぎに並べる。連ねる。後拾遺和歌集「―・ねたる初雁の声」 かき‐つら・ねる書き連ねる】 〔他下一〕[文]かきつら・ぬ(下二) 続けて書く。並べたてて書く。 かき‐つ・る掻き連る】 〔自下二〕 つれだつ。同伴する。源氏物語「すけたち―・れ参りて」 かき‐て書き手】 ①文字または画を書く人。また、書いた人。筆者。 ②書画に巧みな人。名筆。 かき‐て掻手】 箏曲で、隣り合った2本の弦を中指で手前に弾く奏法。 かぎ‐て鉤手(→)「かぎのて」に同じ。 かき‐てのごい柿手拭‥ノゴヒ 柿渋で染めた手拭。しぶてのごい。 がき‐どう餓鬼道‥ダウ 〔仏〕三悪道・六道・十界の一つ。ここに住する者は、内障・外障によって飲食することができず、常に飢餓に苦しむ。餓鬼。餓鬼趣。 かき‐どおし垣通し‥ドホシ シソ科の蔓性多年草。茎は四角、垣根などの狭い隙間に入り込むのでこの名がある。葉は円状腎臓形で、縁に鈍い切れ込みがあり、粗毛を持つ。春、葉腋に淡紫色の唇形花を開く。茎葉を疳かんの薬、強壮薬とする。疳取草。漢名、馬蹄草。文明本節用集「積雪草、カキトヲシ」 カキドオシ 撮影:関戸 勇 かき‐とじ・む書き閉ぢむ‥トヂム 〔他下二〕 書き終える。終りまで書く。源氏物語夕霧「書きも閉ぢめ給はぬやうにて」 かき‐とど・める書き留める】 〔他下一〕[文]かきとど・む(下二) 書いて後に残しておく。書きとめる。源氏物語玉鬘「などて返し給ひけむ。―・めて姫君にも見せ奉り給ふべかりけるものを」。「記録に―・める」 かき‐どなり垣隣】 垣を中にしたとなり。 かき‐とば・す書き飛ばす】 〔他五〕 ①文章をねったりせず、速く書く。 ②うっかり一部分を抜かして書く。書き落とす。「一行―・す」 かき‐とめ書き止め】 文書の本文の末尾に書く言葉。書状の「恐々謹言」、下文くだしぶみの「以下」など。 かき‐とめ書留】 ①文字で記して後に残しおくこと。また、その文書。 ②書留郵便の略。「―で送る」「―速達」 ⇒かきとめ‐こづつみ【書留小包】 ⇒かきとめ‐ゆうびん【書留郵便】 かきとめ‐こづつみ書留小包】 書留郵便の手続による小包郵便物。 ⇒かき‐とめ【書留】 かきとめ‐ゆうびん書留郵便‥イウ‥ 郵便物特殊取扱の一種。引受けから配達までの記録をして送達し、その証跡を明らかにする郵便。書留・現金書留・簡易書留の3種がある。 ⇒かき‐とめ【書留】 かき‐と・める書き留める】 〔他下一〕[文]かきと・む(下二) 覚えのため、ちょっとしたことを書いておく。メモする。かきとどめる。「住所を手帳に―・める」 かき‐ともし掻灯(→)「かいともし」に同じ。 かき‐とり書取り】 ①書きうつすこと。また、その文。 ②読みあげられる語句・文章をそのまま文字に写し取ること。また、仮名かなで記したものを漢字に改めること。「漢字の―の試験」 かぎ‐とり鍵取・鎰取・鑰取】 ①律令制で中務なかつかさ省内蔵寮・大蔵省などに勤務し、朝廷の倉庫の鍵を管理した官人。典鑰てんやく。主鑰。かぎのつかさ。 ②寺社・荘園や近世の村で、厨子・倉庫・郷倉などの鍵を預かる役。 かき‐と・る書き取る】 〔他五〕 人の話したことを文字にかく。文章または語句などを写し取る。「ノートに―・る」「碑文を―・る」 かぎ‐と・る嗅ぎ取る】 〔他五〕 においから何物かを知る。転じて、何か変わったことや秘密などをその場の気配から察知する。「犯罪のにおいを―・る」 かき‐なお・す書き直す‥ナホス 〔他五〕 書き改める。書きかえる。「原稿を―・す」 かき‐ながし書き流し】 書き流すこと。また、その物。 かき‐なが・す書き流す】 〔他五〕 あまり考えたり注意したりせずにさらさらと書く。源氏物語絵合「筆とどこほらず―・したるさま譬へむ方なし」。「筆にまかせて―・す」 かき‐なが・す掻き流す】 〔他四〕 「ながす」を強めていう語。千載和歌集「うもれ水思ふ心を―・さばや」 かき‐なぐ・る書きなぐる】 〔他五〕 乱暴に書く。なぐり書きする。猿蓑「―・る墨絵をかしく秋暮れて」(史邦)。「―・った文字」 かき‐な・す書き成す】 〔他四〕 (上の語をうけて)…のように書く。…のふうに書く。源氏物語若紫「をさなく―・し給へるも、いみじうをかしげなれば」 かき‐な・す掻き鳴す】 〔他四〕 ①音をたてて、かきまわす。かきたてる。古事記「潮こをろこをろに―・して」 ②かきならす。古今和歌集「秋風に―・す琴の声にさへ」 かき‐なで掻き撫で(→)「かいなで」に同じ。 かき‐な・でる掻き撫でる】 〔他下一〕[文]かきな・づ(下二) ①「なでる」を強めていう語。万葉集20「父母がかしら―・で幸くあれて言ひし言葉けとばぜ忘れかねつる」 ②弦楽器をひきならす。 かき‐なべ牡蠣鍋】 カキを主材料とした鍋料理。味噌味で土手鍋にするもの、醤油味で寄せ鍋にするもの、酒と塩だけで煮る潮鍋などがある。〈[季]冬〉 牡蠣鍋 撮影:関戸 勇 かき‐なます柿膾】 干柿を刻んで膾に和えたもの。 かき‐なます掻膾】 削った大根を入れて作った膾。歌舞伎、矢の根「虎と見て石に田作―」 かき‐なら・す掻き均す】 〔他五〕 かき立てて平らにする。 かき‐なら・す掻き鳴らす】 〔他五〕 琴などを弾奏する。遊仙窟康永点「小ほそき絃を弄カキナラスかき‐なら・べる書き並べる】 〔他下一〕[文]かきなら・ぶ(下二) ①書いて並べる。並べたてて書く。 ②劣らないさまに書く。源氏物語梅枝「気色ばみいますがりとも、え―・べじや」 かぎ‐なり鉤形・鉤状】 鉤のように先の曲がった形。「―のくちばし」 かき‐な・る書き成る】 〔自四〕 書きぶりがじょうずになる。源氏物語藤裏葉「手をいみじくも―・られにけるかな」 かき‐な・れる書き馴れる・書き慣れる】 〔他下一〕 ①何度も書いてよく知っている。「―・れた字」 ②長年書いて使い勝手がよくなる。「―・れた万年筆」 かぎ‐なわ鉤縄‥ナハ 末端に鉤を取り付けた縄。高所に登ったり、人を捕らえたりする時に用いる。

かきつ‐た【垣内田】🔗🔉

かきつ‐た垣内田】 垣根の中にある田。万葉集13「甘南備かむなびの清き御田屋の―の池の堤の」 ⇒かき‐つ【垣内】

かきつ‐やぎ【垣内柳】🔗🔉

かきつ‐やぎ垣内柳】 垣の内にある柳。「垣つ柳」(垣根の柳)とも解される。万葉集14「―若末うれつみ枯らしわれ立ち待たむ」 ⇒かき‐つ【垣内】

かき‐どおし【垣通し】‥ドホシ🔗🔉

かき‐どおし垣通し‥ドホシ シソ科の蔓性多年草。茎は四角、垣根などの狭い隙間に入り込むのでこの名がある。葉は円状腎臓形で、縁に鈍い切れ込みがあり、粗毛を持つ。春、葉腋に淡紫色の唇形花を開く。茎葉を疳かんの薬、強壮薬とする。疳取草。漢名、馬蹄草。文明本節用集「積雪草、カキトヲシ」 カキドオシ 撮影:関戸 勇

かき‐どなり【垣隣】🔗🔉

かき‐どなり垣隣】 垣を中にしたとなり。

○垣に耳かきにみみ🔗🔉

○垣に耳かきにみみ [管子君臣]内密の話が、ややもすれば他に漏れやすいことにいう。「壁に耳」と同趣旨。 ⇒かき【垣・牆】 かき‐ぬき書抜き】 ①要点や必要箇所を写しとること。また、その写したもの。ぬきがき。抄録。 ②演劇で、台本から俳優一人一人のせりふだけを書きぬいて一冊に綴じたもの。所作事でせりふのないものも表紙だけを作る。台詞書せりふがき。 ③選び出された、よいもの、すぐれたもの。歌舞伎、小袖曾我薊色縫「一夜明けては冷くても、比良魚ひらめのお刺身が―さ」 かき‐ぬ・く書き抜く】 〔他五〕 要点や必要箇所などを写しとる。ぬきがきする。「関連事項を―・く」 かき‐ね垣根】 ①垣のもと。源氏物語常夏「やまがつの―に生ひしなでしこの」 ②垣。比喩的にも使う。「―を取りはらって話し合う」 ⇒かきね‐がくれ【垣根隠れ】 ⇒かきね‐ぐさ【垣根草】 ⇒かきね‐ごし【垣根越し】 ⇒かきね‐つづき【垣根続き】 かきね‐がくれ垣根隠れ】 垣根に隠れること。また、その場所。弁内侍日記「―の宿の梅が枝」 ⇒かき‐ね【垣根】 かきね‐ぐさ垣根草】 垣根に生えている草。 ⇒かき‐ね【垣根】 かきね‐ごし垣根越し(→)「かきごし」に同じ。 ⇒かき‐ね【垣根】 かき‐ねつ夏季熱】 夏の高温・多湿の季節に乳児が出す熱。体温調節能力が未熟で、発汗による体温低下が十分に行われず、また水分摂取量が不足して脱水状態となるためにおこる。 かきね‐つづき垣根続き】 ①垣根のつづいていること。また、つづいている垣根。金葉和歌集「山里の―に咲ける卯の花」 ②垣根の続いている家。隣の家。 ⇒かき‐ね【垣根】

かき‐ね【垣根】🔗🔉

かき‐ね垣根】 ①垣のもと。源氏物語常夏「やまがつの―に生ひしなでしこの」 ②垣。比喩的にも使う。「―を取りはらって話し合う」 ⇒かきね‐がくれ【垣根隠れ】 ⇒かきね‐ぐさ【垣根草】 ⇒かきね‐ごし【垣根越し】 ⇒かきね‐つづき【垣根続き】

かきね‐がくれ【垣根隠れ】🔗🔉

かきね‐がくれ垣根隠れ】 垣根に隠れること。また、その場所。弁内侍日記「―の宿の梅が枝」 ⇒かき‐ね【垣根】

かきね‐ぐさ【垣根草】🔗🔉

かきね‐ぐさ垣根草】 垣根に生えている草。 ⇒かき‐ね【垣根】

かきね‐ごし【垣根越し】🔗🔉

かきね‐ごし垣根越し(→)「かきごし」に同じ。 ⇒かき‐ね【垣根】

かきね‐つづき【垣根続き】🔗🔉

かきね‐つづき垣根続き】 ①垣根のつづいていること。また、つづいている垣根。金葉和歌集「山里の―に咲ける卯の花」 ②垣根の続いている家。隣の家。 ⇒かき‐ね【垣根】 ○鍵の穴から天のぞくかぎのあなからてんのぞく 見識の狭く小さなたとえ。「よしのずいから天井のぞく」の類。 ⇒かぎ【鍵・鑰】

かき‐のぞき【垣覗き】🔗🔉

かき‐のぞき垣覗き】 垣の間からのぞき見ること。物事のほんの一部をかいまみることにいう。

かき‐べ【垣辺】🔗🔉

かき‐べ垣辺】 垣のほとり。壬二みに集「いくばくの田を作ればか山がつの―の谷に鳴子引くらむ」

かき‐ほ【垣穂】🔗🔉

かき‐ほ垣穂】 (「ほ」は上にあらわれて見えるものの意)垣。垣根。古今和歌集「山がつの―にはへる青つづら」 ⇒かきほ‐がくれ【垣穂隠れ】 ⇒かきほ‐なす【垣穂なす】

かきほ‐がくれ【垣穂隠れ】🔗🔉

かきほ‐がくれ垣穂隠れ】 垣に隠れること。続後拾遺和歌集「山がつの―のくずかづら」 ⇒かき‐ほ【垣穂】

かきほ‐なす【垣穂なす】🔗🔉

かきほ‐なす垣穂なす】 (人や人の言葉などを修飾する慣用的な言い方)垣のように取り囲んで邪魔をする。万葉集4「―人辞ひとごと聞きて」→なす(如) ⇒かき‐ほ【垣穂】

かき‐ま【垣間】🔗🔉

かき‐ま垣間】 垣のすきま。万葉集10「妹が―は荒れにけるかも」 ⇒かきま‐み【垣間見】

かきま‐み【垣間見】🔗🔉

かきま‐み垣間見(→)「かいまみ」に同じ。神代紀「天孫の―したまふことを知りて」 ⇒かき‐ま【垣間】

かきま・みる【垣間見る】🔗🔉

かきま・みる垣間見る】 〔他上一〕 (→)「かいまみる」に同じ。

かきみ‐ぐさ【垣見草】🔗🔉

かきみ‐ぐさ垣見草】 〔植〕ウツギの異称。

かき‐も【垣面】🔗🔉

かき‐も垣面】 垣のおもて。太平記35「―の柴のしばしばも」

かき‐や【垣屋】🔗🔉

かき‐や垣屋】 ①城の門。神代紀「城闕かきや崇華たかくかざり」 ②垣に添って建てた家。

かき‐やぶり【垣破り】🔗🔉

かき‐やぶり垣破り】 垣を破って無理に通ろうとすることから転じて、ひたむき。一途いちず。東海道名所記「その松にさはりたればとて律義を忘るる道理なしと、―に申しければ」

○垣を作るかきをつくる🔗🔉

○垣を作るかきをつくる 他人との間に隔てをおく。 ⇒かき【垣・牆】 か‐きん家訓】 家の教訓。一家の者が従うべき訓戒。かくん。〈伊呂波字類抄〉 か‐きん家禽】 家で飼う鳥の総称。特に、肉・卵をとる目的で飼うもの。ニワトリ・アヒルなど。↔野禽 か‐きん過勤クワ‥ 超過勤務の略。超勤。「―手当」 か‐きん瑕瑾】 (「瑕」は玉のきず、「瑾」は美玉) ①きず。 ②短所。欠点。徒然草「天下の物の上手といへども…無下の―もありき」 ③恥。恥辱。義経記6「仕損じては一門の―になるべく候間」 か‐きん課金クワ‥ 料金を負わせること。また、その金。 かく】 おのおの。それぞれ。「―団体」 かく】 ①つので作った笛。中国から伝来し、もっぱら軍中で奏したもの。 ②1点に発する二つの半直線のなす図形。 ③活字1字分の大きさ。「半―文字」 ④日本・中国の音楽で、五声の第3音。 ⑤二十八宿の一つ。すぼし。 ⑥角力すもうの略。「―界」 ⑦将棋の駒の一つ。角行。 ⑧角形を用いた紋所の名。 ⑨中国古銅器の一つ。酒器。 ⑩中国の貨幣の単位。元げんの10分の1。 ⑪額銀がくぎんの異称。 ⑫(→)鉸具かこ2に同じ。 ⇒角を入る かくクワク ①漢字を構成する各線で、一筆に書かれるもの。字画。 ②(「劃」の通用字)かぎること。くぎること。くぎり。 ③易えきの卦をあらわす算木の横段のしるし。▬(陽)と╍(陰)との称。 →が(画) かく⇒きゃく(客) かく】 中国の楽器の分類、八音はちおんの一つ。中国では振動膜は元来すべて皮革製であることから、鼓の類(膜鳴楽器)のすべてがこれに含まれる。 かく】 (呉音はキャク、慣用音はコウ) ①㋐のり。きまり。法則。規則。やり方。三冊子「四文字四文字に書く、大かたの―也」。東海道中膝栗毛5「江戸の―にて杯をさしたるおやまを」 ㋑⇒きゃく(格)。 ②身分。位。等級。「―が高い」「―づけ」 ③木を四角に組んだもの。組みあわせ。 ④〔言〕(case)名詞や代名詞の文中における文法的・機能的働き。また、それを表す言語形式。主格・対格(目的格)・与格(間接目的格)・属格(所有格)などがある。語形変化や助詞などの語によって示される。 ⑤〔論〕三段論法を構成する大・小前提と結論の主語・述語の組み合せに基づく三段論法の分類。形式的には第1格から第4格まである。↔式 かく】 ①果実の内果皮が硬化して、内部の種子を保護するもの。さね。モモの種子の類。 ②一般に物や現象の中心となるもの。「チームの―となる」 ③〔生〕細胞核のこと。真核生物の細胞の中にある球形の小体。核膜に包まれ、内部に遺伝情報を担うDNAを含む。一般には各細胞に1個。1ないし数個の核小体を有する。→細胞(図)。 ④㋐原子核の略。 ㋑核兵器の略。「―の持ちこみ」 ⑤〔地〕地球の中心核。深さ2900キロメートル以深から中心まで。外核と内核に分ける。コア。 かく郭・廓クワク ①中国で、町の外まわりを囲んだ土壁。転じて、ものの外まわり。 ②くるわ。「遊―」 かく】 ①感ずること。おぼえること。「視聴―」 ②〔仏〕悟り。悟りの智慧。覚悟。 かく】 「一つおきの」の意。「―シーズン」 かく】 胸と脾ひばらとの間。「―のやまい」 かく】 ①たかどの。立派な御殿。 ②内閣の略。 かく】 たしかなこと。「―たる証拠」 か‐く下矩「矩3」参照。 か‐く佳句】 よい句。美しく言いあらわした文句。 か・く 〔他四〕 給金・利子などを払う。西鶴織留5「こつちから賃―・きて奉公いたすになりぬ」→利をかく(「利」成句) か・く欠く・闕く】 [一]〔他五〕 ①一部分をこわす。損じる。大唐西域記長寛点「齓カイたまへる歯有り」。「茶碗を―・く」 ②あるべき物を持たない。西大寺本最勝王経平安初期点「日と月と星宿と常の度において虧カクこと無けむ」。徒然草「此のほど百日の鯉をきり侍るを今日―・き侍るべきにあらず」。「―・くことのできない人」「誠意を―・く」「注意を―・く」「決め手を―・く」 [二]〔自下二〕 ⇒かける(下一) か・く書く】 〔他五〕 (「掻く」と同源。先のとがったもので物の面をひっかく意が原義) ①(「描く」「画く」とも書く)筆などで、線をひく。また、絵や図をえがく。古事記「眉まよがき、此に―・き垂れ」。古今和歌集「絵に―・ける女おうなを見て」。「設計図を―・く」 ②文字をしるす。宇津保物語国譲上「青き色紙に―・きて松に付けたるは、草そうにて夏の字」。「筆で―・く」 ③文に作る。著作する。源氏物語帚木「文を―・けど、おほどかにことえりをし」。「小説を―・く」「本を―・く」 か・く掛く・懸く】 〔他下二〕 ⇒かける(下一) か・く掻く】 〔他五〕 ➊爪またはそれに形の似た道具類で物の面をこする。 ①爪を立ててこする。万葉集4「暇いとまなく人の眉根をいたづらに―・かしめつつも逢はぬ妹かも」。日本霊異記「その犬嘷吠え抓きて」。「背中を―・く」 ②田を耕す。鋤きかえす。万葉集14「金門かなと田を新あら―・きまゆみ」 ③熊手くまでなどでかきよせる。今昔物語集29「蜂の死なむずるを哀れんで木を以て―・き落しければ」。曠野「落葉―・く身は奴つぶねともならばやな」(越人) ④くしけずる。髪を梳く。万葉集18「ぬば玉のよどこかたさり朝寝髪―・きもけづらず」 ⑤琴の弦をなでるようにして弾じる。古事記「枯野を塩に焼き其が余り琴につくり―・きひくや」。「琴を―・きならす」 ⑥刀などで手前の方へ引き切る。古事記「山のみ尾の竹を―・き刈り」。平家物語9「とつて押へて頸を―・かんとする処に」 ⑦道具を動かして物の面を削る。大鏡時平「工ども裏板どもをいとうるはしく鉋かな―・きて」。「氷を―・く」 ⑧もうけなどを取り込む。浄瑠璃、冥途飛脚「高駄賃―・くからは大事の家職」 ➋手その他のもので物をおしのける。 ①水をおしのける。万葉集8「朝なぎにい―・きわたり夕しほにい漕ぎ渡り」。「足で水を―・く」 ②はらいのける。とりのぞく。おしやる。万葉集2「天雲のやへ―・きわけて神かむ下り」。玉葉集「ころもうし初かりがねの玉づさに―・きあへぬものは涙なりけり」。「屋根の雪を―・く」 ③(「裏を―・く」の形で) ㋐刀・矢などでものの裏まで突き通す。平家物語9「鎧よければうら―・かず」 ㋑意表をつく。「敵の裏を―・く」 ➌手その他の物を、すりまわすようにして動かす。 ①手その他のものを動かしまわす。蜻蛉日記「あなかまあなかまとただ手を―・き」。続後撰和歌集「暁の鴫の羽根がき―・きもあへず我が思ふ事の数を知りせば」 ②(粉に水や湯を入れ)こするようにしてこねまぜる。「そばがきを―・く」 ③さぐり求める。神功紀「是に於て其の屍を探けども得ず」 ④箸はしなどを動かして食物を口の中に押し入れる。かっこむ。源平盛衰記33「無塩の平茸は京都にはきとなき物也、猫殿ただ―・き給へとすすめたり」 ⑤しがみつく。古事記「はしたての倉はし山をさがしみと岩―・きかねて我が手取らすも」 ➍⇒かく(繋・構)5・6 か・く駆く】 〔自下二〕 ⇒かける(下一) か・く繋く・構く】 〔他五〕 (「懸く」と同源) ①部分部分をつなぎとめて組み立てる。武烈紀「大君の八重の組垣―・かめども」。平家物語8「逆さかもぎ引き高矢倉―・き」 ②番つがえる。今昔物語集26「こはいかにと思ひて、二の箭を―・かむとするほどに」 ③下帯をしめる。今昔物語集14「裸にして赤きたふさぎを―・きたり」。「褌ふんどしを―・く」 ④足を組んですわる。「あぐらを―・く」 ⑤(「掻く」と書く)その事を外にあらわす意を示す。平家物語4「われらさへ薄恥を―・く数に入るかな」。平家物語5「船底に高鼾―・いてぞ臥したりける」。「汗を―・く」「べそを―・く」 ⑥(「掻く」と書く)「…する」をののしっていう語。片言かたこと2「腕てんがう―・く」。浄瑠璃、女殺油地獄「お慈悲お慈悲と吠えづら―・く」 か・く舁く】 〔他五〕 (「懸く」と同源) ①物を肩にかけて運ぶ。特に二人以上で肩にかつぐ。平家物語2「輿に―・かれて古郷へぞ帰りける」。「かごを―・く」 ②だます。傾城買二筋道「―・かれるやうな科とがはしねえは」 かく斯く・是く】 〔副〕 こう。このように。この通りに。かように。万葉集17「か行き―行き見つれども」。「―いう私こそ適任だ」「―なる上は」 か‐ぐ下愚】 [論語陽貨「唯ただ上知と下愚とは移らず」] ①きわめて愚かなこと。また、その人。至愚。↔上知。 ②自分の謙称。 か‐ぐ加供】 仏にそなえものをしたり、僧に布施したりして供養を行うこと。大鏡道長「藤氏の殿原みな―したまふ」 か‐ぐ家具】 日常の衣食住のための道具類。たんす・机・いすなど。 か・ぐ嗅ぐ】 〔他五〕 鼻でにおいを感ずる。においを弁別する。古今和歌集「五月まつ花橘の香を―・げば昔の人の袖の香ぞする」。「匂いを―・ぐ」 がく】 ①まなぶこと。「―に志す」 ②まなび得たもの。体系化された知識。「―がある」 ③教育施設。また、学校の略。 ④〔哲〕 ㋐(science フランス・ イギリス・Wissenschaft ドイツ)現実の全体あるいはそれの特殊な諸領域または側面に関する体系的認識。哲学および専門諸科学を含む。 ㋑学芸。学問・芸術の総称。自由七科等。 →科学 がく岳・嶽】 ①高い山を数える語。 ②妻の父母の呼称に用いる語。 がく】 中国湖北省の別称。鄂州は武昌の古名。 がく】 ①音による芸術。音曲を奏すること。「―の音」 ②雅楽。源氏物語紅葉賀「日影さやかにさしたるに、―の声まさり」。無名抄「―の中に蘇合と云ふ曲あり」 ③能・狂言の舞事まいごと。舞楽の感じをあらわす舞で、唐人や異相の老体の神などに用いる。 ④歌舞伎囃子・長唄の合方あいかたなどで、雅楽の感じを示す三味線の曲。 ⑤民俗芸能。九州地方に分布する太鼓踊り。 →らく(楽) がく】 花の一番外側にあって花冠(花弁)をかこむ部分。構成単位を萼片といい、多くの場合その数は花弁と同数である。普通緑色の葉状であるが、花冠と同じように大きく美しい色彩・模様を持つものもある。うてな。→花蓋かがい→花(図) がく】 ①ひたい。「前額」 ②分量。特に、金銭の高。「―が少ない」 ③書画を室内もしくは門などに掲げておくもの。「―に入れる」「扁額へんがく」 ④着物の裏の一形式。額裏がくうらが‐ぐ画具グワ‥ 絵を描くための用具。 が‐ぐ臥具グワ‥ ①寝るのに用いる具。寝具。 ②〔仏〕袈裟けさの異名。敷具。 かく‐あげ格上げ】 ①人や物の資格・地位を引きあげること。「課を部に―する」 ②商品取引所で、受渡品が標準品に比較してその品位が優良であるため、標準品の上に格付けすること。 がく‐あじさい額紫陽花‥アヂサヰ ユキノシタ科の落葉低木。伊豆など暖地の海岸近くの山地に生える。茎は根際から叢生し、高さ約2メートル。葉は長卵形で厚い。7月頃梢上に大形の花序をつけ、中心には小さい碧紫色の花が多数密生し、周囲には大形の装飾花が並び、額縁を思わせる。園芸種のアジサイの母種とされる。 かく‐あみ角網】 ニシン定置網の一種。大謀網だいぼうあみに類似し、身網の外側に袋網(枠網)がつく。 かく‐あんどん角行灯】 角形の行灯。四角行灯。 がく‐あんどん額行灯】 横長の額の形に似た行灯。店先にかけ、また神社・仏閣に供える。額灯籠がくとうろうか‐くい刈杭‥クヒ 西日本で、木の伐り株をいう。かぶい。〈日葡辞書〉 かく‐い各位‥ヰ 皆様がた。皆様。「会員―」 ▷多く改まった場や書面で用いる。 かく‐い客衣】 旅行用の衣類。旅衣たびごろもかく‐い客意】 旅行中の思い。旅情。客情。きゃくい。 かく‐い隔意】 心がうちとけないこと。へだて心。隔心。「―なく語り合う」 かく・い角い】 〔形〕 (「角」の形容詞化。明治期から使われた語)四角い。かどばっている。「―・い入れ物」 がく‐い学位‥ヰ 一定以上の学術能力があると認定された者に授与される資格。中世ヨーロッパの大学の教授資格(doctor)に由来する。日本では学士・修士・博士の三種から成る。「―を取る」 ⇒がくい‐れい【学位令】 ⇒がくい‐ろんぶん【学位論文】 かく‐いがく核医学】 放射性同位元素を利用した医学。体内に投与して、臓器の疾病の治療や、臓器の特異的機能の画像化などを行う。 かく‐いし角石】 四角に切った石材。 かく‐いしょく核移植】 ある細胞から核を取り出し、他の細胞に移す操作。多くの場合、受け手となる細胞の核を取り除くか紫外線で不活性化してから行う。個体発生や細胞分化における核の役割等を調べたり、遺伝的に同一な個体を実験的に作り出したりするのに使われる。→クローン がく‐いた額板】 ①がくの板。 ②鎧よろいの籠手こての上部の板金。 がく‐いちぶ額一分】 慶長金銀の一種。長方形で縁があり、形が額に似た一分金。 かく‐いつ画一・劃一クワク‥ 一様に整っていること。一様に整えそろえること。「―主義」 ⇒かくいつ‐てき【画一的】 かくいつ‐てき画一的クワク‥ 特色も変化もなく、すべてが一様であるさま。型にはまっているさま。「―な教育」 ⇒かく‐いつ【画一・劃一】 かくい‐どり蚊食鳥‥クヒ‥ コウモリの別称。〈[季]夏〉 がくい‐れい学位令‥ヰ‥ 博士号授与に関する勅令。1887年(明治20)公布。1920年(大正9)の改正で授与権が文部大臣から各大学に移管。47年(昭和22)廃止。 ⇒がく‐い【学位】 がくい‐ろんぶん学位論文‥ヰ‥ 学位請求のために提出する論文。修士論文と博士論文がある。 ⇒がく‐い【学位】 かく‐いん各員‥ヰン おのおの。(その組織・部署に所属する)ひとりびとり。めいめい。「―いっそう努力せよ」 かく‐いん客員‥ヰン 正規の成員以外の人で、特に迎えられて加わったもの。きゃくいん。「―教授」 かく‐いん閣員‥ヰン 内閣を組織する各国務大臣。閣僚。 がく‐いん学院‥ヰン 学校の異称。ミッション‐スクールや各種学校でいう場合が多い。 がく‐いん楽員‥ヰン 楽団に属して演奏をする人。楽団員。 か‐くう架空】 ①空中にかけわたすこと。 ②根拠のないこと。事実でないこと。「―名義」 ③想像で作ること。また作られたもの。「―の動物」 ⇒かくう‐ケーブル【架空ケーブル】 ⇒かくう‐さくどう【架空索道】 ⇒かくう‐せん【架空線】 ⇒かくう‐ちせん【架空地線】 かく・う囲ふカクフ 〔他四〕 (→)「かこう」に同じ。〈倭名類聚鈔10か‐ぐう仮寓】 かりに住むこと。かり住まい。また、その家。「友人の家に―する」 が‐くう我空】 〔仏〕人間存在は五蘊ごうんが仮に和合して成るもので、霊魂のような永遠不滅の実体(我)のないこと。生空。人空。↔法空ほっくう かく‐うえ格上‥ウヘ 地位や力量が上であること。↔格下 かくう‐ケーブル架空ケーブル】 空中に架け渡したケーブル。 ⇒か‐くう【架空】 かくう‐さくどう架空索道‥ダウ ロープウェーのこと。 ⇒か‐くう【架空】 かくう‐せん架空線】 支持物によって空中に架設した電線。 ⇒か‐くう【架空】 がく‐うち楽打】 胸につるした太鼓を打ちながら踊る民俗芸能。福岡県の豊前地方や大分県に分布。楽がく。浮立ふりゅうがく‐うち額打】 額を掲げうつこと。平家物語1「延暦、興福両寺の大衆、―論といふことしいだして」 かくう‐ちせん架空地線】 送電線が雷の直撃を受けないように、電線の上部に架線したアース。 ⇒か‐くう【架空】 がく‐うつぎ額空木】 ユキノシタ科の落葉小低木。高さ1〜1.5メートル。葉は対生し長楕円形で先端は尾状。初夏、散房花序の外周部に白い4萼片の装飾花、中心部に淡黄色で目立たない両性花が集まる。東海地方以西の太平洋岸山地に生える。コンテリギ。 がく‐うら額裏】 ①がくの裏。 ②着物の裏の一形式。主に男袷羽織の胴裏・袖裏などに、花鳥・風景・人物などの文様のある緞子どんす・塩瀬・羽二重はぶたえなどの大幅物を用いること。額。 かく‐うん革運】 陰陽道おんようどうで、戊辰の年をいう。→三革 かく‐うんどうりょう角運動量‥リヤウ 〔理〕1定点に関する運動量のモーメント。剛体では、その大きさは回転軸のまわりの慣性モーメントと角速度の積。 ⇒かくうんどうりょう‐ほぞん‐そく【角運動量保存則】 かくうんどうりょう‐ほぞん‐そく角運動量保存則‥リヤウ‥ 孤立系の全角運動量は一定であるという法則。物理学の根本原理の一つ。 ⇒かく‐うんどうりょう【角運動量】 かく‐えき各駅】 それぞれの駅。 ⇒かくえき‐ていしゃ【各駅停車】 かく‐えき赫奕】 ひかりかがやくさま。かくやく。 かくえき‐ていしゃ各駅停車】 運転区間の各駅に停車する列車。 ⇒かく‐えき【各駅】 かく‐エネルギー核エネルギー】 核分裂や核融合の際、放出されるエネルギー。原子核内の陽子と中性子とを結びつけているエネルギーに由来し、化学反応の際のエネルギーに比べて桁違いに大きい。原子核エネルギー。原子エネルギー。原子力。 かく‐えり角襟(→)方領ほうりょう1に同じ。 かく‐えん赫焉】 あかあかと照り輝くさま。非常に明るいさま。 がく‐えん学園‥ヱン 学校の異称。私立で下級から上級までの幾つかの学校を含む組織をいう場合が多い。 がくえん‐じ鰐淵寺‥ヱン‥ 島根県出雲市別所町にある天台宗の寺。推古天皇時代に智春が創建したと伝える。平安時代に延暦寺の末寺となる。 かく‐おう覚王‥ワウ (悟りをひらき自由自在であることを、王のそれにたとえていう)仏陀。覚皇。平家物語2「三身円満の―なり」 がくおう‐ぞうきゅう岳翁蔵丘‥ヲウザウキウ 室町後期の画家。周文の水墨画風を承けつぎ発展させた。15世紀末〜16世紀初めに制作。生没年未詳。 かく‐おうだん核黄疸‥ワウ‥ 新生児期に高度の黄疸がある場合、ビリルビンが大脳基底核などに沈着して神経障害をおこす病症。重病のものは筋肉の強直、痙攣、呼吸麻痺を来して死亡。 かく‐おしき角折敷‥ヲ‥ 折敷の一つ。四角形の折敷。角かくかく‐おち角落ち】 将棋で上手うわてが角行を外して対局すること。3階級差で行われる。 かく‐おとし角落し】 水をせき止める施設。両側の柱に縦溝を設け、中に角材あるいは板材を何段も重ね合わせてはめ込んだもの。また、その角材。角落し堰。 かく‐おび角帯】 男帯の一つ。博多織・小倉織などの長さ1丈5寸、幅6寸の帯地を二つ折にして仕立てたもの。 がく‐おん学恩】 学問上の教えを受けた恩恵。 がく‐おん楽音】 ①音楽に用いられる音。音楽の素材になる音。 ②発音体が規則正しい振動をある時間継続し、そのため確実な音の高さがわかるような音。あるいは振動の変化がゆるやかで波形がほぼ規則的と見なされ得る音。音叉・楽器の出す音の類。↔非楽音 がく‐おん顎音】 〔言〕(→)硬口蓋音に同じ。 かく‐か角果】 蒴果さくかの一種。2枚の心皮から成る角状の果実。アブラナ科などの果実にみられ、細長いものを長角果、短いものを短角果という。 かく‐か格花‥クワ 立華りっかや生花せいかのこと。格式のある花型をもつ生け花として盛花もりばな・投入れと区別する。かくばな。↔自由花 かく‐か核果‥クワ ⇒かっか かく‐が鶴駕】 (周の霊王の太子晋が仙人となって白鶴に乗って去ったという「列仙伝」の故事から) ①皇太子の車。 ②仙人の乗りもの。 がく‐か顎下⇒がっか かく‐かい角界】 角力すもうの社会。かっかい。 かく‐かい郭隗クワククワイ 中国、戦国時代の燕の賢人。燕の昭王に仕え、人材登用策を説いた。→隗より始めよ(「隗」成句) かく‐がい格外‥グワイ ①普通からはずれていること。並はずれ。 ②格付けの中に入らない劣等品。 かく‐がい郭外・廓外クワクグワイ くるわのそと。かこいのそと。 かく‐がい閣外‥グワイ 内閣の閣僚にならず、その外部にあること。「―に去る」 ⇒かくがい‐きょうりょく【閣外協力】 がく‐がい学外‥グワイ 大学の外部。大学の構成員でないこと。 かくがい‐いでんし核外遺伝子‥グワイヰ‥ 細胞の核内の遺伝子とは独立に、自律的に増殖して形質発現を支配する遺伝単位。色素体遺伝子・ミトコンドリア遺伝子など。染色体外遺伝子。細胞質遺伝子。プラズマ遺伝子。→細胞質遺伝 かくがい‐きょうりょく閣外協力‥グワイケフ‥ 入閣はしないが、閣外にあってその内閣に協力すること。 ⇒かく‐がい【閣外】 かく‐かがく核化学‥クワ‥ (nuclear chemistry)原子核の変化(天然および人工の放射性元素の壊変・核反応・核分裂)、人工放射性元素の化学的性質などを研究対象とする化学の一分野。原子核化学。 かく‐かく赫赫⇒かっかく かく‐かく斯く斯く】 内容を省略して引用する語。かようかよう。「―の次第」 ⇒かくかく‐しかじか【斯く斯く然然】 がく‐がく ①固定しているはずのものが、ゆるんで動きやすくなっているさま。ぐらぐら。「歯が―になる」 ②身体の一部が寒気・恐怖などで小刻みにふるえるさま。「ひざが―する」 がく‐がく諤諤】 ①権勢を恐れず正しいと信ずる議論を述べたてるさま。「侃々かんかん―」 ②頑固に喧しくいい立てるさま。浄瑠璃、国性爺後日合戦「―たる愚人の口」 かくかくさん‐ぼうし‐じょうやく核拡散防止条約‥クワク‥バウ‥デウ‥ (Treaty on the Non-Proliferation of Nuclear Weapons)核兵器保有国の増加を防止し、保有国が非保有国に核爆発装置や核分裂物質を提供せず、非保有国が取得しないことを目的とする条約。1968年調印、70年発効。日本は70年調印、76年批准。核不拡散条約。略称、NPT →文献資料[核拡散防止条約] かくかく‐しかじか斯く斯く然然】 (同義の「かくかく」と「しかじか」を重ねた語)(→)「かくかく」に同じ。「―の理由で来られないそうだ」 ⇒かく‐かく【斯く斯く】 かくか‐しょう角化症‥クワシヤウ 皮膚の角質層が異常に増殖して固くなる症状。たこ・いぼ・うおのめなど。 かく‐かぞく核家族】 (nuclear family)夫婦とその未婚の子女とからなる家族。人類に普遍的であり、あらゆる家族の基礎的単位であるという主張を含んでいる。 かく‐がた角形】 四角な形。 かく‐がた核型】 各生物の染色体の数・大きさ・形態を総合した固有の染色体構成。 かく‐がっこ角括弧‥グワツ‥ 括弧の一つ。[ ]の類。大括弧。ブラケット。 かくか‐の‐とり覚賀鳥】 「かくか」と鳴く鳥。ミサゴという。景行紀「是の時に―の声聞ゆ」 かく‐がり角刈り】 周囲を短く、上を平らに刈り、全体を四角に見せるようにした男子の頭髪の刈り方。 かく‐がん擱岸】 船舶が誤って岸に乗りあげること。 かく‐がん擱岩】 船舶が誤って岩礁に乗りあげること。 かく‐き客気⇒かっき かく‐きクワク‥ 北宋の画家。字は淳夫。河陽温県の人。神宗の時、宮殿の壁画を制作。李成の系統の画風。画論「林泉高致集」は三遠で有名。「早春図」(1072年作)が現存。九十余歳で没。→三遠 かく‐ぎ角技】 相撲のこと。 かく‐ぎ格技】 1対1で(互いに組み合って)勝敗を争うスポーツ競技。柔道・相撲・レスリングなど。格闘技。 かく‐ぎ格義】 〔仏〕仏教の思想・用語を解釈するとき、それと類似する儒教・老荘思想など中国伝統の思想・用語にあてはめて解釈すること。中国で4世紀頃盛んに流行した。格義仏教。 かく‐ぎ閣議】 内閣がその職権を行うために開く会議。内閣総理大臣が主宰する。 がく‐き楽毅⇒がっき かく‐きょ郭巨クワク‥ 二十四孝の一人。後漢の人。家が貧しく、母が減食するのを見て、1子を埋めようと思って地を掘ったところ、黄金が6斗4升出て、その上に、「天、孝子郭巨に賜う」と刻んであったという。 かく‐きょ覚挙】 (平安時代に)官吏が自身の罪過を反省し自分を訴え出ること。自首。〈伊呂波字類抄〉 がく‐ぎょ鰐魚】 わに。 かく‐きょう客郷‥キヤウ ⇒かっきょう かく‐ぎょう角行‥ギヤウ 将棋の駒の名。飛車とともに大駒おおごまといい、斜め四方に自由に動ける。成ると竜馬りゅうめとなって、さらに前後・左右に1枡ずつ動くことができる。角。 がく‐ぎょう学行‥ギヤウ ①仏教の学問と修行。浄瑠璃、用明天皇職人鑑「豊国国師とて、―めでたき唐僧あり」 ②学問と実践。 がく‐ぎょう学業‥ゲフ 学問をおさめること。学校での勉強。「―に励む」「―を怠る」 ⇒がくぎょう‐ふしん‐じ【学業不振児】 がくぎょう‐ふしん‐じ学業不振児‥ゲフ‥ 学習の進歩の遅い児童。学習成績の悪い児童。学業遅進児。 ⇒がく‐ぎょう【学業】 かくぎょう‐ほっしんのう覚行法親王‥ギヤウホフ‥ワウ 白河天皇の皇子。1085年(応徳2)仁和寺で出家。法名は覚念、後に覚行と改む。1099年(康和1)親王宣下。落飾後親王宣旨を受けた最初の例。(1075〜1105) かく‐きょせい赫居世】 伝説上の新羅の始祖。前漢の宣帝の時、前57年、辰韓六部の君長に推戴されたと伝える。朴ぼく赫居世。 かく‐きょへい霍去病クワク‥ 前漢の将軍。衛青の甥。武帝の時、匈奴きょうどを討ち、大功を以て冠軍侯に封。驃騎将軍、大司馬に任じられた。諡おくりなは景桓侯。(前140頃〜前117) かく‐きょり角距離】 2点間の距離を、観測点から、その2点に至る2直線のなす角度で表したもの。 かく‐ぎり角切り】 物を四角に切ること。また、そのもの。男色大鑑「なま貝を―にして」 がく‐ぎん額銀】 (形が額面に似るところから)天保一分銀の俗称。額判。額。角。 かくぎん‐こう角銀鉱‥クワウ 塩化銀からなる鉱物。等軸晶系、立方体の結晶。多くは塊状、皮殻状などをなす。新しい時は灰色、光線に当たると黒くなる。 かく‐く隔句⇒かっく かく‐ぐう客寓】 ①客となって身をよせること。また、その家。 ②旅のかりずまい。かりのやどり。 かく‐ぐう客遇】 客として迎えもてなすこと。 がく‐げ学解】 仏教を頭だけで理解すること。禅宗では特に実践的修行を重んじ、頭で理解するだけでは真の理解ではないと批判的に用いる。 かく‐けい客卿⇒かっけい がく‐けい学兄⇒がっけい がく‐げい学芸】 学問と芸術。 ⇒がくげい‐いん【学芸員】 ⇒がくげい‐かい【学芸会】 ⇒がくげい‐だいがく【学芸大学】 がくげい‐いん学芸員‥ヰン 資料収集・調査研究・企画展示などを行う博物館・美術館の専門職員。博物館法に定める資格を必要とする。 ⇒がく‐げい【学芸】 がくげい‐かい学芸会‥クワイ 小・中学校で児童・生徒が演劇・音楽などを次々に舞台に出て発表する行事。 ⇒がく‐げい【学芸】 がくげい‐だいがく学芸大学】 第二次大戦後、旧師範学校と青年師範学校を母体として設置された大学。小・中学校の教員養成を主とする。のち東京学芸大学を除いてそれぞれ教育大学と改称。 ⇒がく‐げい【学芸】 がく‐げき楽劇】 (Musikdrama ドイツ)ワグナーが提唱した総合芸術作品としてのオペラ。音楽・言葉・舞台の各要素が劇的内容の表現のために一つに結び付けられたもの。広義にはオペラなどの劇音楽全般。 かく‐げつ各月】 つきづき。毎月。 かく‐げつ客月】 先月。前月。 かく‐げつ隔月】 なかひとつきを隔てること。ひとつきおき。「―刊」 かく‐げん格言】 深い経験を踏まえ、簡潔に表現したいましめの言葉。金言。箴言しんげんかく‐げん確言】 はっきりと言いきること。また、その言葉。「―を避ける」 かく‐ご客語⇒きゃくご かく‐ご恪勤⇒かくごん⇒かくご‐しゃ【恪勤者】 かく‐ご覚悟】 ①〔仏〕迷いを去り、道理をさとること。 ②知ること。平家物語1「郎従、小庭に祗候の由、全く―仕らず」 ③記憶すること。暗誦すること。連理秘抄「古歌をよくよく―すべし」 ④心に待ち設けること。心がまえ。平治物語「これらはもとより―の前にて侍れば、あながちおどろくべきにては候はねども」。「苦しいのは―の上だ」 ⑤あきらめること。観念すること。狂言、武悪「とてものがれぬところじや。―せい」 かく‐こう各校‥カウ おのおのの学校。 かく‐こう角行‥カウ ⇒かくぎょう かく‐こう霍光クワククワウ 前漢の政治家。字は子孟。霍去病かくきょへいの異母弟。武帝に仕えて匈奴を征し、太子の傅となり、昭帝の時、大司馬大将軍、宣帝の時、何事も霍光に関あずかり白もうして後に天子に奏した(関白の号の起源)。執政前後20年。その女むすめは宣帝の皇后となり、一門尊貴を極めた。彼の死後、族滅。( 〜前68) かく‐こうがい角笄‥カウガイ かくばった形の笄。 かくご‐しゃ恪勤者】 平安・鎌倉時代、親王・大臣家などに使われた侍さむらい。宿直をつとめた番衆の類。恪勤。古今著聞集18「江次郎といふ―のありけるが」 ⇒かく‐ご【恪勤】 がく‐こそで額小袖】 額裏の小袖。洒落本、辰巳婦言「八丈の―の下着、二つながら黒のはんえり」 がく‐こつ顎骨⇒がっこつ かく‐こん客恨⇒かっこん かく‐ごん恪勤】 (カクゴとも) ①つつしみつとめること。おこたらずつとめること。源氏物語藤袴「やうやう労つもりてこそは―をもとて」 ②(→)恪勤者かくごしゃに同じ。 かく‐さ格差】 商品の標準品に対する品位の差。また、価格・資格・等級・生活水準などの差。「賃金―」 かく‐さ較差】 (コウサの慣用読み)二つ以上の事物を比較した場合の、相互の差の程度。 かく‐ざ擱坐・擱座】 船が浅瀬に乗りあげること。戦車などがこわれて動けなくなることにもいう。 かく‐さい客歳】 去年。昨年。客年。 かく‐さい隔歳】 1年おき。1年ずつへだてること。隔年。 かく‐ざい角材】 四角な材木、または石材。 かく‐ざい拡材クワク‥ 拡張材料の略。販売促進用の広告物(ポスター・チラシなど)や景品。 がく‐さい学才】 学問の才能。 がく‐さい学祭】 学園祭・大学祭の略。学生が平生の学内活動を学外者に知ってもらうために行う自主的な催し。 がく‐さい学債】 学校債券の略。学校、特に大学が入学者や父母に発行する債券。 がく‐さい学際】 (interdisciplinary)いくつかの異なる学問分野がかかわること。「―的協力」 がく‐さい楽才】 音楽の才能。 かくさ・う隠さふカクサフ 〔他四〕 (カクスに接尾語フの付いた語)かくしつづける。かくしかくしする。万葉集1「雲だにも心あらなも―・ふべしや」 かく‐さく画策クワク‥ 計画を立てること。実現をめざして、いろいろと計画すること。多く悪い意味で使う。「陰で―する」 かく‐さく客作】 雇われて仕事をすること。手間賃を取って働く人。 かく‐さげ格下げ】 ①人や物の資格・地位を低くすること。 ②商品取引所で、受渡品が標準品に比較してその品位が劣るため、標準品の下に格付けすること。 かぐさ・しか臭し】 〔形ク〕 ①獣肉・皮などの臭みがする。新続犬筑波「笠ほこのあたり―・しいまいまし」 ②こげくさい。きなくさい。斉東俗談「俗、物の焦れ臭きを―・きと云ふは」 かく‐さつ格殺・挌殺】 手でうち殺すこと。なぐり殺すこと。 かく‐ざとう角砂糖‥タウ 小型立方形に固めた砂糖。 かく‐さま斯く様】 このようなさま。このよう。万葉集15「世の中の常のことわり―になり来にけらし」 かく‐ざら角皿】 四角な皿。 がく‐ざら額皿】 額のように飾りとする絵皿。 かく‐さん各盞】 めいめい自分の杯で飲むこと。浄瑠璃、鎌倉三代記「さすの押へのはじやまらしい。何れも―で」 かく‐さん拡散クワク‥ ①ひろがり散ること。「核―防止」 ②〔理〕(diffusion)物質の濃度が場所によって異なるとき、時間と共に濃度が一様になる現象。よく混合されていない塩水も、時間がたてば濃度が一様になる類。 ⇒かくさんてき‐しこう【拡散的思考】 ⇒かくさん‐ポンプ【拡散ポンプ】 かく‐さん核酸】 アデニン・グアニン・シトシン・チミン(またはウラシル)の4種の含窒素塩基・糖・リン酸が規則的に結合した高分子の有機化合物。糖がデオキシリボースかリボースかによって、それぞれデオキシリボ核酸(DNA)とリボ核酸(RNA)に二大別される。細胞やウイルスの遺伝物質として生命現象に重要な役割を演ずる。細胞核から単離されたのが名の由来。 かく‐ざん客桟】 中国で、旅館または下宿屋。おもに商品の取引または商談をなす地方商人の宿舎。 がく‐さん学参】 学習参考書の略。 かくさんてき‐しこう拡散的思考クワク‥カウ 〔心〕あれこれと思いをめぐらす思考。発散的思考。↔収束的思考。 ⇒かく‐さん【拡散】 かくさん‐ポンプ拡散ポンプクワク‥ 真空ポンプの一種。水銀または蒸気圧の低い油を加熱蒸留し、これを蒸気として狭い口から高速度で噴出させ、真空にすべき容器から飛来した気体分子を、この蒸気流とともに別の補助ポンプでつくった低真空部へ押し流す方式のもの。高度の真空を得るために用いる。 ⇒かく‐さん【拡散】 かくし隠し】 ①隠すこと。「つつみ―」 ②囲い守ること。また、その人。守護。藩屏はんぺい。成務紀「是れ中区うちつくにの―と為らむ」 ③ポケット。 ⇒かくし‐あじ【隠し味】 ⇒かくし‐いしょう【隠し衣裳】 ⇒かくし‐うお【隠し魚】 ⇒かくし‐うら【隠し裏】 ⇒かくし‐え【隠し絵】 ⇒かくし‐おとこ【隠し男】 ⇒かくし‐おんな【隠し女】 ⇒かくし‐がお【隠し顔】 ⇒かくし‐がね【隠し金】 ⇒かくし‐きしょう【隠し起請】 ⇒かくし‐くぎ【隠し釘】 ⇒かくし‐げい【隠し芸】 ⇒かくし‐げしょう【隠し化粧】 ⇒かくし‐ご【隠し子】 ⇒かくし‐ごと【隠し事】 ⇒かくし‐ことば【隠し詞】 ⇒かくし‐しつけ【隠し躾】 ⇒かくし‐ぜい【隠し勢】 ⇒かくし‐だ【隠し田】 ⇒かくし‐だい【隠し題】 ⇒かくし‐だて【隠し立て】 ⇒かくし‐だま【隠し球】 ⇒かくし‐づま【隠し夫】 ⇒かくし‐づま【隠し妻】 ⇒かくし‐どうぐ【隠し道具】 ⇒かくし‐どころ【隠し所】 ⇒かくし‐どり【隠しどり】 ⇒かくし‐な【隠し名】 ⇒かくし‐なき【隠し泣き】 ⇒かくし‐にょうぼう【隠し女房】 ⇒かくし‐ぬい【隠し縫い】 ⇒かくし‐ねんぶつ【隠し念仏】 ⇒かくし‐ばいじょ【隠し売女】 ⇒かくし‐ばり【隠し針】 ⇒かくし‐ぶみ【隠し文】 ⇒かくし‐ぼうちょう【隠し庖丁】 ⇒かくし‐ぼくろ【隠し黒子】 ⇒かくし‐ボタン【隠し釦】 ⇒かくし‐マイク【隠しマイク】 ⇒かくし‐まち【隠し町】 ⇒かくし‐まど【隠し窓】 ⇒かくし‐むすび【隠し結び】 ⇒かくし‐め【隠し女】 ⇒かくし‐めつけ【隠し目付】 ⇒かくし‐もん【隠し紋】 ⇒かくし‐よね【隠し娼】 ⇒かくし‐らっかん【隠し落款】 かく‐し各氏】 それぞれの方かたかく‐し各紙】 ①それぞれの紙。 ②それぞれの新聞。 かく‐し各誌】 それぞれの雑誌。 かく‐し画指クワク‥ 古代、文字を書けない者が自己の署名のかわりに左手(女は右手)の食指を文書面に置き、指の末端と各関節の位置に黒点を打って、本人の指の特徴を示したもの。令制の戸令こりょうに規定。 かく‐し客死】 旅先で死ぬこと。よその土地で死ぬこと。きゃくし。「異国で―する」 かく‐し客思】 旅先での思い。旅情。客意。きゃくし。 かく‐し核子】 〔理〕(nucleon)原子核を構成する素粒子、すなわち陽子と中性子のこと。クオーク3個からできていると考えられている。 かく‐じ各自】 おのおの。めいめい。「―注意すること」 かく‐じ角字】 (草書・仮名などに対して、形が方形だからいう) ①楷書。 ②漢字。 ③模様・紋所などに用いる四角な字体。 角字 かぐ‐し家具師】 家具を製造または販売する人。 がく‐し学士】 ①律令制の春宮坊とうぐうぼうの職員。東宮学士。 ②学生がくしょう。宇治拾遺物語2「成村、強力の―にあふこと」 ③大学の学部の卒業者に授与される学位。 ⇒がくし‐いん【学士院】 ⇒がくしいん‐しょう【学士院賞】 ⇒がくし‐かい【学士会】 がく‐し学資】 学問の修業に要する費用。学費。「―を援助する」 ⇒がくし‐ほけん【学資保険】 がく‐し楽師】 ①音楽を演奏する人。楽人。伶人。 ②王朝時代の雅楽寮の職員。楽生がくしょうに音楽を教授した者。 ③宮内庁式部職楽部の職員。奏楽に従う。 ④(「楽士」と書く)映画館・劇場・サーカスなどに雇われて音楽を演奏する人。 がく‐じ学地‥ヂ

くべ【垣・柵】🔗🔉

くべ垣・柵】 (奈良時代にはクヘ)かき。さく。万葉集14「―越しに麦食む小馬の」

[漢]垣🔗🔉

 字形  筆順 〔土部6画/9画/常用/1932・3340〕 〔音〕エン〈ヱン〉(漢) 〔訓〕かき [意味] ①かき。かきね。「垣牆えんしょう・籬垣りえん・ませがき」▶低いかきねを「垣」といい、高いかきねを「よう」という。 ②いくつかの星に周囲をとりまかれた区域。「紫微垣」 [解字] 形声。「土」+音符「亘」(=とりまく)。周囲をとりまく土塀の意。 [難読] 垣内かいと・かいち・垣間見るかいまみる

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