複数辞典一括検索+![]()
![]()
おお‐ぜい【大勢】オホ‥🔗⭐🔉
おお‐ぜい【大勢】オホ‥
多くの人。多人数。「―で押しかける」
⇒大勢に手なし
○大勢に手なしおおぜいにてなし🔗⭐🔉
○大勢に手なしおおぜいにてなし
大勢を相手にしては手段の施しようがない。
⇒おお‐ぜい【大勢】
おおせ‐がき【仰書】オホセ‥
①貴人の仰せの旨を書くこと。また、その文書。おおせぶみ。
②主人に仕える書記。〈日葡辞書〉
⇒おおせ【仰せ】
おおせ‐かた【負方・課方】オホセ‥
貸方。貸主。債権者。日本永代蔵3「―八十六人、毎日勘定に出合ひ」
おお‐ぜき【大関】オホ‥
①要路にある大きな関。逢坂おうさかを経て京に入る道をいう。↔小関。
②相撲の番付の最上位。また、その力士。本来は称号であった「横綱」が地位として考えられるようになって、現在は横綱に次ぐ地位とされる。
③仲間の中でも最もすぐれたもの。
おおせ‐ごと【仰せ言】オホセ‥
仰せのことば。法華義疏長保点「則ち仏の前の命オホセコトに従ふなり」
⇒おおせ【仰せ】
おお‐せたい【大世帯】オホ‥
(→)大所帯おおじょたい2に同じ。
おおせ‐つか・る【仰せ付かる】オホセ‥
〔他五〕
御命令を受ける。「仲人の大役を―・る」
おおせ‐つかわ・す【仰せ遣はす】オホセツカハス
〔他四〕
上の者が下の者に言いやる。源氏物語須磨「京の家司のもとに―・して」
おお‐せっき【大節季】オホ‥
(オオゼッキとも)一年のおわり。年末。おおみそか。西鶴織留1「―の夜に入り、さもいそがしき中にて」
おおせ‐つ・ける【仰せ付ける】オホセ‥
〔他下一〕[文]おほせつ・く(下二)
上の者が下の者に言いつける。お言いつけになる。保元物語「六条判官、并に子共尋ねまゐらすべきよし、播磨守に―・けらる」。「何なりと―・け下さい」
おお‐せっぱ【大切羽】オホ‥
太刀の拵こしらえに用いる金具の一種。鍔つばの両面に添える切羽を2重3重にする時、直接鍔に当たる大形の、鍔の形に合わせた切羽。↔小切羽。→太刀(図)
おお‐ぜに【大銭】オホ‥
1枚が一文銭何枚かに当たる大形の貨幣。十文銭に通用した寛永通宝など。洒落本、道中粋語録どうちゅうすごろく「―のウ一本くれさつしやつたから」
おおせ‐ぶみ【仰文】オホセ‥
(→)仰書おおせがきに同じ。
⇒おおせ【仰せ】
おお‐ぜり【大芹】オホ‥
〔植〕ドクゼリの別称。
おお・せる【果せる】オホセル
〔自下一〕[文]おほ・す(下二)
(動詞の連用形に付いて)しとげる。はたす。源氏物語末摘花「いとよう書き―・せたり」。「隠し―・せることではない」
おお‐せんじ【大宣旨】オホ‥
大臣が宣し、弁官が草する宣旨で、太政官から被管の諸司もしくは社寺などに下した公文書。↔小宣旨
おお‐ぞうオホ‥
(オホは「大」か。ゾウは仮名遣い不明。一説にオホザフ(大雑)からとも)おおかた。通りいっぺん。おおざっぱ。源氏物語帚木「かやうに―なる御厨子などに打ち置き散らし給ふべくもあらず」
おお‐そうじ【大掃除】オホサウヂ
平常は手のとどかない家の隅々までも、大規模に掃除すること。島崎藤村、家「―の日は、塵埃ごみを山のやうに積んだ荷馬車が三吉の家の前を通り過ぎた」
おお‐そうだい【大総代】オホ‥
(→)大庄屋おおじょうやに同じ。
おお‐そうりょう【大総領】オホ‥リヤウ
本家の総領。
おお‐ぞこ【大底】オホ‥
取引相場で、一定期間内の最安値。また、暴落でさがり切った最低値段。
おお‐そで【大袖】オホ‥
①令制の礼服らいふくの表衣うわぎで、袖口が広く、たもとが長いもの。下着の小袖に対する呼称。即位・朝賀の大儀の際に着用。
大袖
②大鎧おおよろいの袖。→大鎧(図)。
③幅広く仕立てた袖。
おお‐そと【大外】オホ‥
競馬場のコースでコーナーの外側のこと。
おお‐そとがり【大外刈】オホ‥
柔道の足技の一つ。相手を後方に崩し、相手の体重のかかっている足を斜め後方から刈り上げて倒す。
おお‐そとぐるま【大外車】オホ‥
柔道の足技の一つ。相手を右前隅に崩し、自分の左足の膝以下の後側が相手の右足の膝以下の後側に斜めに接するように踏み込み、両手で相手を釣り上げ気味にして倒す。
オーソドックス【orthodox】
伝統的な教義・学説・方法論を受けつぐさま。正統的。「―な考え方」
おお‐ぞなえ【大備え】オホゾナヘ
戦陣で、陣立ての大きいもの。義残後覚「小早川―なれば先陣し給ふ」
おお‐ぞら【大空】オホ‥
①広大な空。万葉集10「―ゆ往来かよふ我すら」
②いいかげんにするさま。なおざり。発心集「かやうに―なる事を忘れず心にかくることは」
③ぼんやりとしているさま。御伽草子、物くさ太郎「―なるけしきにて」
⇒おおぞら‐もの【大空者】
オーソライズ【authorize】
正当と認めること。権威づけること。「―された学説」
おおぞら‐もの【大空者】オホ‥
いいかげんな者。うわき者。平中物語「―と聞くはまことか」
⇒おお‐ぞら【大空】
おお‐そり【大反り】オホ‥
刀のそりの大きなもの。
オーソリティー【authority】
権威。その道の大家。
おおそれ‐ながら
〔副〕
(「恐れながら」の長音化、また「御恐れながら」の意とも)恐縮ですが。謡曲、百万「―よそのやうにて問うてたまはり候へ」
おお‐ぞん【大損】オホ‥
大きな損をすること。大きな損失。
おおた【大田】オホ‥
東京都23区の一つ。旧大森区・蒲田区を統合した区。
おおた【大田】オホ‥
姓氏の一つ。
⇒おおた‐きんじょう【大田錦城】
⇒おおた‐なんぽ【大田南畝】
おおた【太田】オホ‥
①群馬県南東部の市。浄土宗鎮西派大光院の門前町、市場町として発達。戦前は軍需工業、戦後は自動車・電機工業が盛ん。人口21万3千。
②武蔵国久良岐郡の村。今、横浜市に属する。
⇒おおたてんじんやま‐こふん【太田天神山古墳】
⇒おおた‐やき【太田焼】
おおた【太田】オホ‥
姓氏の一つ。
⇒おおた‐ぎょくめい【太田玉茗】
⇒おおた‐ぜんさい【太田全斎】
⇒おおた‐どうかん【太田道灌】
⇒おおた‐みずほ【太田水穂】
おおだ【大田】オホ‥
島根県中部、日本海に臨む市。もと市場町で、石州瓦で知られる。三瓶山・石見銀山跡などがある。人口4万1千。
オーダー【order】
①順序。「バッティング‐―」
②注文。発注。「―を取る」
③〔生〕
㋐生物分類上の一階級で(→)目もく1のこと。→階級(表)。
㋑植物社会学における群落の一階級。クラスの下、群集の上。
④ギリシア・ローマの建築様式。円柱・柱頭と水平材の示す特徴から、ギリシアのドリス・イオニア・コリント式、ローマのトスカーナ・コンポジット(イオニアとコリントの結合)式に大別。
⇒オーダー‐ストップ
⇒オーダー‐メード
⇒オーダーメード‐いりょう【オーダーメード医療】
オーダー‐ストップ
(和製語order stop)料理店で、閉店前に新規の注文を取るのをやめること。また、その時刻。
⇒オーダー【order】
オーダー‐メード
(和製語order made)注文によって作ること。また、その品。↔レディー‐メード。
⇒オーダー【order】
オーダーメード‐いりょう【オーダーメード医療】‥レウ
疾患に関する遺伝子情報を解析し、個人にあった治療法を選択・実施する医療。
⇒オーダー【order】
おお‐だい【大台】オホ‥
株式相場や商品相場で、10円単位で相場を示す「台」に対して、100円単位のこと。1000円をいうこともある。転じて、金額・数量の大きな境目となる桁けたや数値。「平均株価が2万円の―を超える」
⇒おおだい‐われ【大台割れ】
おお‐だい【大鯛】オホダヒ
マダイの大きなもの。東京付近でいう。
おおだいがはら‐ざん【大台ヶ原山】オホ‥
奈良県と三重県の境に連なる台高山脈の主峰。標高1695メートル。吉野熊野国立公園に属する。日本有数の多雨地帯。
大台ヶ原山
撮影:的場 啓
おお‐だいこ【大太鼓】オホ‥
①大きな太鼓。
②舞楽に用いる「だだいこ」。
③歌舞伎囃子の主奏楽器。開場の「一番太鼓」、怪異を表す「どろどろ」、自然現象を示す「雪おろし」など用途が多い。祭礼囃子などにも用いる。宮太鼓。
④管弦楽・吹奏楽に用いる大きな太鼓。革面を縦にして横から打つ。バスドラム。
おおだい‐われ【大台割れ】オホ‥
相場で、桁を外して値が下がること。例えば100円台が90円台に下落すること。↔大台乗せ
⇒おお‐だい【大台】
おお‐たうえ【大田植】オホ‥ウヱ
農村行事の一つ。和歌山県では家で一番大きな田を植え、北陸地方では旧家・本家の田を1日で植え終え、中国地方では牛を飾って代しろ掻きをさせ、共同で田植をする。多く、太鼓・笛・鉦などでにぎやかに囃はやしながら植える。花田植。囃子田。
おお‐たか【大高】オホ‥
①菓子を盛る器。腰高こしだか。
②(大高檀紙だんしの略)「檀紙」参照。
おおたか【大高】オホ‥
姓氏の一つ。
⇒おおたか‐げんご【大高源吾】
おお‐たか【大鷹】オホ‥
①タカの一種。背面は灰黒色、腹は白地に細かな横斑がある。北半球に分布、日本各地にすむ。低山帯の森林にすみ、小鳥・野鼠などを捕らえる。
オオタカ
撮影:小宮輝之
②(雄より大きいからいう)鷹の雌。
③大鷹狩の略。
⇒おおたか‐がり【大鷹狩】
おおたか‐がり【大鷹狩】オホ‥
大鷹を用いてする冬の鷹狩。鶴・雁・鴨・鷺・雉・兎などを捕獲する。↔小鷹狩
⇒おお‐たか【大鷹】
おおたがき【大田垣】オホ‥
姓氏の一つ。
⇒おおたがき‐れんげつ【大田垣蓮月】
おおたがき‐れんげつ【大田垣蓮月】オホ‥
江戸末期の女流歌人。名は誠のぶ。京都の人。夫の死後、尼となって蓮月と号す。陶器を製し自詠の歌をつけて世に賞美され、東山に高潔の生涯を送った。歌風は優美繊細。家集「海人の刈藻」。(1791〜1875)
⇒おおたがき【大田垣】
おおたか‐げんご【大高源吾】オホ‥
赤穂義士の一人。浅野家の中小姓。名は忠雄ただたか。俳号、子葉。俳諧を水間沾徳に学び、宝井其角と親交、また、茶人山田宗徧や羽倉斎いつき(荷田春満)と交わり、吉良邸の内情を探ったという。(1672〜1703)
⇒おおたか【大高】
おおた‐がわ【太田川】オホ‥ガハ
広島県西端の冠山付近に発源、三段峡の峡谷のある支流の柴木しわき川を合わせ、広島湾に注ぐ川。長さ103キロメートル。河口の三角洲上に広島市の中心部がある。
おおたき【大多喜】オホ‥
千葉県南東部、房総丘陵東部の町。もと松平氏2万石の城下町。
おおた‐ぎょくめい【太田玉茗】オホ‥
詩人。本名、三村玄綱。埼玉県生れ。田山花袋の義兄。僧籍にあって詩作をつづけた。「抒情詩」など。(1871〜1927)
⇒おおた【太田】
おおた‐きんじょう【大田錦城】オホ‥ジヤウ
江戸後期の儒学者・考証学者。名は元貞。加賀藩儒。皆川淇園・山本北山に学び、精密な文献考証を得意とする。著「論語大疏」「九経談」「梧窓漫筆」など。(1765〜1825)→折衷学派。
⇒おおた【大田】
おお‐たくみ【大匠・大工】オホ‥
大工の長。古事記下「―拙劣おじなみこそ隅傾かたぶけれ」
おおたけ【大竹】オホ‥
広島県南西端の市。山陽道の宿駅。隣接の岩国市と石油化学工業地域を形成。人口3万。
おお‐だすかり【大助かり】オホ‥
非常に助かること。援助を感謝していう。「来てくれれば―だ」
おおた‐ぜんさい【太田全斎】オホ‥
江戸後期の音韻学者・漢学者。名は方。福山藩士。著「漢呉音図」「韓非子翼毳よくぜい」など、編「諺苑」「俚言集覧」。(1759〜1829)
⇒おおた【太田】
おお‐だち【大裁ち】オホ‥
和裁で、並幅1反の布で大人用の衣服を仕立てること。本裁ち。→中裁ちゅうだち→小裁
おお‐だち【大太刀】オホ‥
(古くは清音)
①大きな太刀。
②戦場に出るとき、背に負い、または肩に担った太刀。平家物語11「いか物づくりの―はき」
⇒おおだち‐つかい【大太刀使い】
おおだち‐つかい【大太刀使い】オホ‥ツカヒ
大太刀を巧みにつかうこと。また、その人。
⇒おお‐だち【大太刀】
おお‐たちまわり【大立回り】オホ‥マハリ
(演劇用語)激しいたちまわり。激しい格闘。おおだて。
おお‐だて【大立・大殺陣】オホ‥
(→)「大立回り」に同じ。
おおだて【大館】オホ‥
秋田県北東部の市。米代よねしろ川中流、大館盆地の中心。三斎市・河港として栄える。材木の集散地。人口8万3千。
おお‐たてあげ【大立挙】オホ‥
臑当すねあての一種。鉄製で膝頭から大腿部の外側を大きく覆うようにしたもの。太平記8「―の臑当に膝鎧懸けて」
おお‐だてもの【大立物】オホ‥
かぶとの立物の特に大きなもの。
おお‐だてもの【大立者】オホ‥
①歌舞伎で、座頭ざがしら・立女方たておやまなど、一座の中で技量の最もすぐれた俳優。
②その社会で最も重んじられる人物。「政界の―」
おおたてんじんやま‐こふん【太田天神山古墳】オホ‥
群馬県太田市にある5世紀の前方後円墳。墳長210メートルで周囲に二重の周濠をめぐらす。東日本では最大の古墳。
⇒おおた【太田】
おお‐たとうがみ【大畳紙】オホタタウ‥
檀紙だんしに箔はくなどを散らした紙。鼻紙・詠草などに用いる。
おおた‐どうかん【太田道灌】オホ‥ダウクワン
室町中期の武将・歌人。扇谷おうぎがやつ上杉定正の臣。名は資長。俗に持資もちすけ。江戸城を築くなど築城・兵法に長じ、学問・文事を好んだ。定正に謀殺された。(1432〜1486)
⇒おおた【太田】
おお‐だな【大店】オホ‥
大規模な商家。大商店。
おおた‐なんぽ【大田南畝】オホ‥
江戸後期の狂歌師・戯作者。幕臣。名は覃たん。別号、蜀山人・四方赤良よものあから・寝惚ねぼけ先生。学は和漢雅俗にわたり、性は洒落・飄逸、世事を達観して時勢を諷刺、天明調の基礎をなした代表的狂歌師。狂詩文にもすぐれ、山手馬鹿人の名で洒落本も書いた。著「万載狂歌集」「徳和歌後万載集」「鯛の味噌津」「道中粋語録」「一話一言」など。(1749〜1823)
→文献資料[徳和歌後万載集]
⇒おおた【大田】
おおたに【大谷】オホ‥
京都の古地名、今の知恩院の地。また、姓氏の一つ。
⇒おおたに‐くぶつ【大谷句仏】
⇒おおたに‐こうずい【大谷光瑞】
⇒おおたに‐だいがく【大谷大学】
⇒おおたに‐たけじろう【大谷竹次郎】
⇒おおたに‐は【大谷派】
⇒おおたに‐べついん【大谷別院】
⇒おおたに‐ほんびょう【大谷本廟】
おおたに‐くぶつ【大谷句仏】オホ‥
僧侶・俳人。名は光演。京都生れ。大谷派本願寺管長。のち俳誌「懸葵」を主宰。句集「夢の跡」「我は我」など。(1875〜1943)
⇒おおたに【大谷】
おおたに‐こうずい【大谷光瑞】オホ‥クワウ‥
浄土真宗本願寺派第22世法主。京都の人。探検隊を率い中央アジアの考古学的調査に貢献。法号、鏡如。(1876〜1948)
⇒おおたに【大谷】
おおたに‐だいがく【大谷大学】オホ‥
真宗大谷派の私立大学。1665年(寛文5)開設の東本願寺の学寮を起源とし、1901年(明治34)東京巣鴨に真宗大学を開学。11年真宗大谷大学と改称し、京都移転。22年(大正11)大学令による大谷大学となり、49年(昭和24)新制大学。京都市北区。
⇒おおたに【大谷】
おおたに‐たけじろう【大谷竹次郎】オホ‥ラウ
実業家。京都生れ。実兄白井松次郎と協力して松竹合名社を創立。演劇・映画界で活躍。また、歌舞伎・文楽の保護に努めた。文化勲章。(1877〜1969)
大谷竹次郎
撮影:田村 茂
⇒おおたに【大谷】
おおたに‐は【大谷派】オホ‥
浄土真宗の一派。正しくは真宗大谷派。教如きょうにょが1602年(慶長7)徳川家康から今の東本願寺の地を賜り、新たに一寺を建立して開いたもの。東本願寺派。→本願寺。
⇒おおたに【大谷】
おおたに‐べついん【大谷別院】オホ‥ヰン
京都市東山区円山町にある東本願寺の祖廟。1602年(慶長7)本願寺が分派した時、本山の東北隅に造営したものを、53年(承応2)現地に移建。俗称、東大谷。
⇒おおたに【大谷】
おおたに‐ほんびょう【大谷本廟】オホ‥ベウ
京都市東山区五条橋にある親鸞の廟所。1262年(弘長2)親鸞の遺骨を大谷(今の知恩院山門の北)に納め、のち1603年(慶長8)今の地に移す。1480年(文明12)山科本願寺の完成までは本山。俗称、西大谷。
⇒おおたに【大谷】
おお‐たにわたり【大谷渡り】オホ‥
チャセンシダ科のシダ。西日本の暖地で樹上・岩上に着生。葉は単葉で、長さ1メートル余。側脈に沿って線状の胞子嚢群がつく。観葉植物としても栽培。ミツナカシワ。山蘇花。
おおたにわたり
おお‐たば【大束】オホ‥
①たばの大きなもの。
②おおまか。おおざっぱ。浮世草子、風流曲三味線「随分小道なこと言はずとも…物事―にさばけ」
③安っぽく扱うさま。ぞんざい。遊子方言「あんまり其のやうに―にいつておくんなんすな」
④えらそうな態度。大風。貝おほひ「穂の上も―に出よ稲の束そく」
⑤おおげさなさま。西鶴置土産「何事も―に出て末々までもよろこばせ」
おお‐たぶさ【大髻】オホ‥
男子の結髪のたぶさを大きくとって結んだもの。浄瑠璃、国性爺合戦「なでつけ鬢の―」
おお‐たぶみ【大田文】オホ‥
中世、国衙こくが・守護などが作成した一国単位の土地台帳。淡路・若狭・但馬・常陸のものなどが残っている。図田帳。→田文
おお‐たま【大玉】オホ‥
江戸時代、冬、旗本・御家人に浅草蔵前で全禄高の2分の1の扶持米を払い渡すこと。→玉落たまおち
おお‐だま【大玉】オホ‥
漁網に宿る霊。網霊。また、その祭祀の対象になる浮子あば。瀬戸内海では、漁網の中央につける特に大きい烏帽子型の浮子・浮樽を、漁期外に網主の家の神棚などに、漁を授ける神霊として祀る。
⇒おおだま‐おこし【大玉起し】
おおだま‐おこし【大玉起し】オホ‥
漁期の始めに際し大玉を神体として行う祭祀。あみおろし。
⇒おお‐だま【大玉】
おおた‐みずほ【太田水穂】オホ‥ミヅ‥
歌人・国文学者。本名、貞一。長野県生れ。良寛や芭蕉に親しみ、芭蕉俳諧の諸理念を歌に移して象徴主義を唱えた。「潮音」主宰。作「つゆ艸」「冬菜」、著「芭蕉俳諧の根本問題」など。(1876〜1955)
太田水穂
撮影:田沼武能
⇒おおた【太田】
おおた‐やき【太田焼】オホ‥
(→)真葛焼まくずやきの別称。
⇒おおた【太田】
おお‐だら【大だら】オホ‥
(「大だんびら」の転)幅のひろい刀。浄瑠璃、夏祭浪花鑑「男の丸腰も見苦しいと、―腰にぼつ込む所を」
おおたわら【大田原】オホ‥ハラ
栃木県北東部の市。もと大田原氏1万石の城下町、奥州街道の宿場町。県北の商業中心地。人口7万9千。
おお‐だんな【大檀那・大旦那】オホ‥
①布施物を多く喜捨する檀家。寺の檀家の内で有力なもの。
②主人親子のうち、親の方の主人を敬っていう語。親旦那。↔若旦那
おお‐ちから【大税】オホ‥
(→)正税しょうぜいに同じ。白氏文集(神田本)天永点「尽ことごとくに今この秋の税オホチカラを放ゆるせり」
おお‐ちご【大稚児】オホ‥
年長の稚児。狂言、名取川「まづ―と小児と手習をなされて御座るによつて」↔小稚児
おお‐ちゃ【大茶】オホ‥
多量の茶。狂言、通円「余り―をたてて終に立て死にせられて候」
オーチャード‐グラス【orchard grass】
イネ科の多年草。古くから栽培され、適応性が広く、世界の各地に作られる重要な牧草の一つ。日本では明治初年に導入され全国的に拡がった。マメ科牧草と混播されることが多い。カモガヤ。
オーチャード-グラス
おおつ【大津】オホ‥
①滋賀県の市。県庁所在地。琵琶湖の南西岸に位置し、古くから湖上交通と東海道・東山道・北陸道の要地。延暦寺・三井寺・石山寺がある。人口32万4千。
②難波津なにわづ。また、筑前の那大津なのおおつ。
③壁の上塗りに用いる土。漆喰しっくい・牡蠣灰かきばいなどをまぜ、種々の色を加えて用いる。大津市付近産の白大津のほか、黄大津・泥大津・鼠大津など。
⇒おおつ‐うま【大津馬】
⇒おおつ‐え【大津絵】
⇒おおつえ‐ぶし【大津絵節】
⇒おおつ‐きゃはん【大津脚絆】
⇒おおつ‐きょう【大津京】
⇒おおつ‐じけん【大津事件】
⇒おおつ‐の‐みや【大津宮】
⇒おおつ‐ぶくろ【大津袋】
おお‐つうじ【大通事・大通詞】オホ‥
江戸時代、長崎の唐通事・和蘭オランダ通詞の階級の上位のもの。
おおつ‐うま【大津馬】オホ‥
近江国大津の宿駅から、上り下りの東海道に人や荷を乗せた馬。好色五人女2「明けの日は相坂山より―を借りて」
⇒おおつ【大津】
おおつ‐え【大津絵】オホ‥ヱ
①近世初期より近江国大津の追分・三井寺辺で売り出された民衆絵画。庶民の礼拝用の略体の仏画から始まり、元禄の頃から諷刺をまじえた明快な戯画風のものが登場し、道中土産として世に迎えられた。代表的な画題は鬼の念仏・槍持奴・藤娘・瓢箪鯰ひょうたんなまず・座頭と犬など。追分絵。
②歌舞伎舞踊。長唄の「藤娘」、清元の「奴」、両者かけあいの「座頭」などが現存。河竹黙阿弥作の「大津絵」は襖ふすまの絵が抜け出して踊る趣向。
③大津絵節の略。
⇒おおつ【大津】
おおつえ‐ぶし【大津絵節】オホ‥ヱ‥
江戸末期の流行唄はやりうた。弘化・嘉永の頃から全国的に流行。大津絵の画題をよみ並べた歌詞から起こった。
⇒おおつ【大津】
おお‐つか【大束】オホ‥
除目じもくの申文もうしぶみを大きく束ねたもの。
おおつか【大塚】オホ‥
姓氏の一つ。
⇒おおつか‐きんのすけ【大塚金之助】
⇒おおつか‐くすおこ【大塚楠緒子】
⇒おおつか‐ひさお【大塚久雄】
⇒おおつか‐やのすけ【大塚弥之助】
⇒おおつか‐よしき【大塚嘉樹】
おおつか‐きんのすけ【大塚金之助】オホ‥
経済学者・歌人。東京生れ。東京商科大・一橋大教授。「日本資本主義発達史講座」編集に参加、1933年(昭和8)治安維持法違反で検挙。(1892〜1977)
大塚金之助
提供:毎日新聞社
⇒おおつか【大塚】
おおつか‐くすおこ【大塚楠緒子】オホ‥ヲ‥
歌人・詩人・小説家。本名、久寿雄。東京生れ。美学者、保治(1868〜1931)の妻。歌を佐佐木信綱に学ぶ。長詩「お百度詣で」、小説「空薫そらだき」など。(1875〜1910)
⇒おおつか【大塚】
おお‐つかさ【大学寮】オホ‥
⇒だいがくりょう
おおつか‐ひさお【大塚久雄】オホ‥ヲ
経済学者。京都生れ。近代資本主義の形成をめぐって、独自の体系を構築。著「株式会社発生史論」「近代欧洲経済史序説」など。(1907〜1996)
大塚久雄
提供:岩波書店
⇒おおつか【大塚】
おお‐づかみ【大掴み】オホ‥
①指を大きくひろげてつかみとること。
②物事の大体をとらえること。「―に言う」
おおつか‐やのすけ【大塚弥之助】オホ‥
地質学者。東京生れ。地震研究所員・東京大学教授。活褶曲や活断層研究の先駆者。(1903〜1950)
⇒おおつか【大塚】
おおつか‐よしき【大塚嘉樹】オホ‥
江戸後期の故実家。号は蒼梧。京都で学び、のち江戸で教授。著「服飾類聚」「校正装束拾要抄」「蒼梧随筆」など。(1731〜1803)
⇒おおつか【大塚】
おおつき【大月】オホ‥
山梨県東部の市。甲斐絹かいきの産地。精密機械工業が盛ん。日本三奇橋の一つ、猿橋がある。人口3万1千。
おおつき【大槻】オホ‥
姓氏の一つ。
⇒おおつき‐げんたく【大槻玄沢】
⇒おおつき‐ばんけい【大槻磐渓】
⇒おおつき‐ふみひこ【大槻文彦】
おおつき‐げんたく【大槻玄沢】オホ‥
江戸後期の蘭学者・蘭医。仙台藩医。名は茂質しげかた。磐水と号。江戸に出て杉田玄白・前野良沢に医学・蘭学を学び、ついで長崎に遊学。江戸に蘭学塾芝蘭堂しらんどうを設立。著「蘭学階梯」「重訂解体新書」など。(1757〜1827)
⇒おおつき【大槻】
おおつき‐ばんけい【大槻磐渓】オホ‥
幕末・明治初年の儒学者。玄沢の次子。仙台藩校養賢堂学頭。西洋砲術への興味から、蘭学への関心を深め、開港論を主張。著「近古史談」。(1801〜1878)
⇒おおつき【大槻】
おおつき‐ふみひこ【大槻文彦】オホ‥
国語学者。磐渓の第3子。復軒と号。江戸の生れ。文部省から日本辞書の編纂を命ぜられて「言海」(のち増補・訂正して「大言海」)を完成。著「広日本文典」「口語法別記」など。(1847〜1928)
大槻文彦
提供:毎日新聞社
⇒おおつき【大槻】
おおつ‐きゃはん【大津脚絆】オホ‥
白木綿・浅葱あさぎ木綿・雲斎木綿の脚絆で、飛脚または宰領などの用いたもの。近江国大津から製出。
⇒おおつ【大津】
おおつ‐きょう【大津京】オホ‥キヤウ
大津の都。→大津宮おおつのみや。
⇒おおつ【大津】
おお‐づくり【大作り】オホ‥
①大規模に土地を耕作すること。仮名草子、因果物語「彼かの文秀―などし、利銭売買のわざを成なし、世を渡也」
②刺身などを大きく厚く作ること。
③体格の大きいこと。
④菊花の作り方の一つ。1本の木ぼくから摘心によって数百輪を咲かせるもの。
おお‐つごもり【大晦】オホ‥
一年の最終日。12月の晦日みそか。おおみそか。おおとし。〈[季]冬〉
おおつ‐じけん【大津事件】オホ‥
1891年(明治24)、ロシア皇太子ニコライ(ニコライ2世)が日本に来遊、5月11日大津市に行啓の時、沿道警戒中の巡査津田三蔵に斬りつけられ負傷した事件。湖南事件。→児島惟謙こじまいけん。
ロシア皇太子(後のニコライII世)
提供:毎日新聞社
⇒おおつ【大津】
おお‐つち【大土・大槌】オホ‥
「つち(犯土)」参照。
おお‐つち【大地】オホ‥
(広大であるからいう)地。だいち。万葉集13「―を炎と踏みて立ちて居て」
おお‐づつ【大筒】オホ‥
①酒などを入れる大きな竹筒。幸若舞曲、烏帽子折「―大瓶かき据ゑ」↔小筒ささえ。
②大砲。火砲。↔小筒こづつ。
③(ほら、大言を「鉄砲」と言うのに対して)おおぼら。おおうそつき。
④ハシラサボテンの一種。浄瑠璃、出世景清「根掘りの―を三本まで」
おお‐つづみ【大鼓】オホ‥
大形のつづみ。左の膝の上に横たえて右手で打つもの。能・長唄などに用いる。兄鼓えつづみ。おおかわ。大胴。↔小鼓。→鼓
大鼓
大鼓
撮影:神田佳明
おお‐つづらふじ【大葛藤】オホ‥フヂ
(→)ツヅラフジに同じ。
おお‐づな【大綱】オホ‥
①太い綱。
②ある事柄のうちの根本的な所。おおもと。たいこう。
おおつ‐の‐おうじ【大津皇子】オホ‥ワウ‥
天武天皇の皇子。文武に長じ、詩は当代有数とされ、「懐風藻」に収める。歌も万葉集中の異色。草壁皇子とともに皇位継承の有力な候補者であったため、天武天皇死後、草壁の母、持統天皇によって謀反の名目で処刑された。(663〜686)
おおつの‐じか【大角鹿】オホ‥
絶滅したシカ類の一つ。シカ類としては最大の角を持ち、左右の差し渡し3メートル、重さ45キログラムにも達する。更新世後期のヨーロッパとアジアに生息。→矢部大角鹿
おおつの‐ひつじ【大角羊】オホ‥
ビッグホーンのこと。
おおつ‐の‐みや【大津宮】オホ‥
天智天皇・弘文天皇の皇居。667〜672年、今の大津市内にあった。近江(淡海)大津宮。滋賀大津宮。滋賀宮。滋賀(志賀)の都。
⇒おおつ【大津】
おおっ‐ぴらオホ‥
(オオビラの促音化)
①むき出しで誰にも遠慮しないさま。おおびら。「―な人柄」
②おもてだった様子。公然。「事が―になる」「出入りを―に許される」
おお‐つぶ【大粒】オホ‥
粒の大きいこと。また、そういうもの。「―の涙」
おおつ‐ぶくろ【大津袋】オホ‥
(千利休が近江国大津に滞在中、米の麻袋の形に模して工夫したものという)茶道で、棗なつめを紐を用いず包むのに用いる袋。こめぶくろ。
⇒おおつ【大津】
おお‐つぼ【大壺】オホ‥
①大きな壺。
②便器。おかわ。源氏物語常夏「大御―取りにも仕うまつりなむ」
おおつぼ‐りゅう【大坪流】オホ‥リウ
馬術の最大の流派。室町初期の大坪式部大輔慶秀(号、道禅)を祖とする。
おお‐づめ【大詰め】オホ‥
①戯曲の最終の幕。江戸時代には、1番目狂言の最終の幕をいい、2番目狂言の最終の幕の大切おおぎりと区別した。
②転じて、物事の終局。「事件の―を迎える」
おお‐つめくさ【大爪草】オホ‥
ナデシコ科の一年生帰化植物。ヨーロッパ原産。高さ約20センチメートル。葉は糸状輪生、多少肉質。4月頃、茎頭にハコベに似た白色5弁の花を開く。
おお‐づもり【大積り】オホ‥
おおよその見積り。
おお‐づら【大面】オホ‥
①大きな顔。
②傲慢な様子。いばった態度。狂言、二千石じせんせき「其の―を下げてほゆるは」
おお‐つわもの【大兵】オホツハモノ
多勢の軍兵。大規模の兵器。神武紀「元戎おおつわものに督将いくさのきみとして」
おお‐て【大手】オホ‥
①㋐城の表門。
㋑敵の正面に攻めかかる軍勢。「追手おうて」ともいう。↔搦手からめて。
②大手筋の略。「建設業―」
⇒おおて‐してつ【大手私鉄】
⇒おおて‐すじ【大手筋】
⇒おおて‐もん【大手門】
おお‐で【大手】オホ‥
肩から手先まで。平家物語11「大童になり、―を広げて立たれたり」↔小手こて
⇒大手を振る
おお‐てあい【大手合】オホテアヒ
囲碁の専門棋士が昇段するために行う対局。
おお‐てい【大体】オホ‥
こせこせしないさま。おおよう。日本永代蔵5「商売―に代へて」
オー‐ティー【OT】
①(occupational therapy)(→)作業療法。
②(occupational therapist)(→)作業療法士。
オー‐ディー‐エー【ODA】
(Official Development Assistance)政府開発援助。政府資金で行われる、発展途上国に対する無償援助(贈与)・技術協力・借款および国際開発機関への出資をいう。
オー‐ティー‐シー‐やく【OTC薬】
(over-the-counter drug)医師の処方箋が不要で、薬局のカウンター越し、すなわち店頭で販売される医薬品。一般用医薬品。
オー‐ディー‐ピー【ODP】
(Ocean Drilling Program)アイポッド(IPOD)を引き継いで1984年以降、新しい掘削船ジョイデス‐レゾリューション号によって続けられた国際深海掘削計画。IODPに引き継がれる。
オーディエンス【audience】
①聴衆。観衆。
②(テレビの)視聴者。(ラジオの)聴取者。
オーディオ【audio】
音の録音・再生・受信。また、そのための音響装置。
⇒オーディオ‐ビジュアル【audio-visual】
⇒オーディオ‐メーター【audiometer】
オーディオ‐ビジュアル【audio-visual】
①「視聴覚の」の意。AV
②(→)AV機器に同じ。
⇒オーディオ【audio】
オーディオ‐メーター【audiometer】
各種周波数の純音を発生させ、その強弱を変えて聴力を検査する器械。
⇒オーディオ【audio】
オーディション【audition】
放送番組の試聴。また、歌手・俳優などを登用する際のテスト。
オーディトリアム【auditorium】
劇場・映画館・公会堂・講堂・音楽ホールなど、多数の観客を収容する建物の総称。また、その観客席の部分。
オーディン【Odin】
北欧神話の最高神。ドイツ語名ヴォータン。
おお‐てがた【大手形】オホ‥
江戸時代、大坂の両替屋の取り扱った手形の一つで、節季後3日目に決済したもの。
おお‐でき【大出来】オホ‥
思いのほかの良いできばえ。「3等入賞とは―だ」
オー‐デ‐コロン【eau de Cologne フランス】
(「コローニュ(ケルン)の水」の意)香料を加えたアルコール水溶液。もとドイツのケルン在住イタリア人の創製で、フランスに広まる。さっぱりした芳香をもち、香水として明治開化期より流行。仮名垣魯文、西洋道中膝栗毛「逢ふてころりやしやぼんの水で」
おおて‐してつ【大手私鉄】オホ‥
営業収益などの規模の大きい民営の鉄道。関東の東武・京成・西武・京王・小田急・東急・京急・相鉄、中部の名鉄、関西の近鉄・南海・京阪・阪急・阪神、九州の西鉄の15社をいう。↔中小私鉄。
⇒おお‐て【大手】
おおて‐すじ【大手筋】オホ‥スヂ
①市場で多量の売買をする人。
②同業の中で、特に規模が大きい会社。
⇒おお‐て【大手】
おお‐てて【大父】オホ‥
祖父。おじいさん。栄華物語衣珠「―がおはしたりけるを知らで」
おおてまち【大手町】オホ‥
東京都千代田区東部の地区。地名は江戸城大手門の門前に因む。丸の内に続く日本最大級のビジネス街。
おお‐でまり【大手鞠】オホ‥
テマリバナの異称。
おおて‐もん【大手門】オホ‥
城の正門。
⇒おお‐て【大手】
オーデル【Oder ドイツ】
中部ヨーロッパの大河。ズデーテン山地に発し、ポーランドとドイツとの国境をなしつつ北流、最下流部はポーランドを流れてバルト海に入る。長さ913キロメートル。
⇒オーデル‐ナイセ‐せん【オーデルナイセ線】
オーデル‐ナイセ‐せん【オーデルナイセ線】
1945年8月、ポツダム協定で画定されたドイツとポーランドとの新国境線。オーデル・ナイセ(Neisse)両河以東の旧ドイツ領をポーランドの統治下に入れる。72年の東西ドイツ基本条約において確認。90年のドイツ統一に関する国際条約で再確認された。
⇒オーデル【Oder ドイツ】
②大鎧おおよろいの袖。→大鎧(図)。
③幅広く仕立てた袖。
おお‐そと【大外】オホ‥
競馬場のコースでコーナーの外側のこと。
おお‐そとがり【大外刈】オホ‥
柔道の足技の一つ。相手を後方に崩し、相手の体重のかかっている足を斜め後方から刈り上げて倒す。
おお‐そとぐるま【大外車】オホ‥
柔道の足技の一つ。相手を右前隅に崩し、自分の左足の膝以下の後側が相手の右足の膝以下の後側に斜めに接するように踏み込み、両手で相手を釣り上げ気味にして倒す。
オーソドックス【orthodox】
伝統的な教義・学説・方法論を受けつぐさま。正統的。「―な考え方」
おお‐ぞなえ【大備え】オホゾナヘ
戦陣で、陣立ての大きいもの。義残後覚「小早川―なれば先陣し給ふ」
おお‐ぞら【大空】オホ‥
①広大な空。万葉集10「―ゆ往来かよふ我すら」
②いいかげんにするさま。なおざり。発心集「かやうに―なる事を忘れず心にかくることは」
③ぼんやりとしているさま。御伽草子、物くさ太郎「―なるけしきにて」
⇒おおぞら‐もの【大空者】
オーソライズ【authorize】
正当と認めること。権威づけること。「―された学説」
おおぞら‐もの【大空者】オホ‥
いいかげんな者。うわき者。平中物語「―と聞くはまことか」
⇒おお‐ぞら【大空】
おお‐そり【大反り】オホ‥
刀のそりの大きなもの。
オーソリティー【authority】
権威。その道の大家。
おおそれ‐ながら
〔副〕
(「恐れながら」の長音化、また「御恐れながら」の意とも)恐縮ですが。謡曲、百万「―よそのやうにて問うてたまはり候へ」
おお‐ぞん【大損】オホ‥
大きな損をすること。大きな損失。
おおた【大田】オホ‥
東京都23区の一つ。旧大森区・蒲田区を統合した区。
おおた【大田】オホ‥
姓氏の一つ。
⇒おおた‐きんじょう【大田錦城】
⇒おおた‐なんぽ【大田南畝】
おおた【太田】オホ‥
①群馬県南東部の市。浄土宗鎮西派大光院の門前町、市場町として発達。戦前は軍需工業、戦後は自動車・電機工業が盛ん。人口21万3千。
②武蔵国久良岐郡の村。今、横浜市に属する。
⇒おおたてんじんやま‐こふん【太田天神山古墳】
⇒おおた‐やき【太田焼】
おおた【太田】オホ‥
姓氏の一つ。
⇒おおた‐ぎょくめい【太田玉茗】
⇒おおた‐ぜんさい【太田全斎】
⇒おおた‐どうかん【太田道灌】
⇒おおた‐みずほ【太田水穂】
おおだ【大田】オホ‥
島根県中部、日本海に臨む市。もと市場町で、石州瓦で知られる。三瓶山・石見銀山跡などがある。人口4万1千。
オーダー【order】
①順序。「バッティング‐―」
②注文。発注。「―を取る」
③〔生〕
㋐生物分類上の一階級で(→)目もく1のこと。→階級(表)。
㋑植物社会学における群落の一階級。クラスの下、群集の上。
④ギリシア・ローマの建築様式。円柱・柱頭と水平材の示す特徴から、ギリシアのドリス・イオニア・コリント式、ローマのトスカーナ・コンポジット(イオニアとコリントの結合)式に大別。
⇒オーダー‐ストップ
⇒オーダー‐メード
⇒オーダーメード‐いりょう【オーダーメード医療】
オーダー‐ストップ
(和製語order stop)料理店で、閉店前に新規の注文を取るのをやめること。また、その時刻。
⇒オーダー【order】
オーダー‐メード
(和製語order made)注文によって作ること。また、その品。↔レディー‐メード。
⇒オーダー【order】
オーダーメード‐いりょう【オーダーメード医療】‥レウ
疾患に関する遺伝子情報を解析し、個人にあった治療法を選択・実施する医療。
⇒オーダー【order】
おお‐だい【大台】オホ‥
株式相場や商品相場で、10円単位で相場を示す「台」に対して、100円単位のこと。1000円をいうこともある。転じて、金額・数量の大きな境目となる桁けたや数値。「平均株価が2万円の―を超える」
⇒おおだい‐われ【大台割れ】
おお‐だい【大鯛】オホダヒ
マダイの大きなもの。東京付近でいう。
おおだいがはら‐ざん【大台ヶ原山】オホ‥
奈良県と三重県の境に連なる台高山脈の主峰。標高1695メートル。吉野熊野国立公園に属する。日本有数の多雨地帯。
大台ヶ原山
撮影:的場 啓
おお‐だいこ【大太鼓】オホ‥
①大きな太鼓。
②舞楽に用いる「だだいこ」。
③歌舞伎囃子の主奏楽器。開場の「一番太鼓」、怪異を表す「どろどろ」、自然現象を示す「雪おろし」など用途が多い。祭礼囃子などにも用いる。宮太鼓。
④管弦楽・吹奏楽に用いる大きな太鼓。革面を縦にして横から打つ。バスドラム。
おおだい‐われ【大台割れ】オホ‥
相場で、桁を外して値が下がること。例えば100円台が90円台に下落すること。↔大台乗せ
⇒おお‐だい【大台】
おお‐たうえ【大田植】オホ‥ウヱ
農村行事の一つ。和歌山県では家で一番大きな田を植え、北陸地方では旧家・本家の田を1日で植え終え、中国地方では牛を飾って代しろ掻きをさせ、共同で田植をする。多く、太鼓・笛・鉦などでにぎやかに囃はやしながら植える。花田植。囃子田。
おお‐たか【大高】オホ‥
①菓子を盛る器。腰高こしだか。
②(大高檀紙だんしの略)「檀紙」参照。
おおたか【大高】オホ‥
姓氏の一つ。
⇒おおたか‐げんご【大高源吾】
おお‐たか【大鷹】オホ‥
①タカの一種。背面は灰黒色、腹は白地に細かな横斑がある。北半球に分布、日本各地にすむ。低山帯の森林にすみ、小鳥・野鼠などを捕らえる。
オオタカ
撮影:小宮輝之
②(雄より大きいからいう)鷹の雌。
③大鷹狩の略。
⇒おおたか‐がり【大鷹狩】
おおたか‐がり【大鷹狩】オホ‥
大鷹を用いてする冬の鷹狩。鶴・雁・鴨・鷺・雉・兎などを捕獲する。↔小鷹狩
⇒おお‐たか【大鷹】
おおたがき【大田垣】オホ‥
姓氏の一つ。
⇒おおたがき‐れんげつ【大田垣蓮月】
おおたがき‐れんげつ【大田垣蓮月】オホ‥
江戸末期の女流歌人。名は誠のぶ。京都の人。夫の死後、尼となって蓮月と号す。陶器を製し自詠の歌をつけて世に賞美され、東山に高潔の生涯を送った。歌風は優美繊細。家集「海人の刈藻」。(1791〜1875)
⇒おおたがき【大田垣】
おおたか‐げんご【大高源吾】オホ‥
赤穂義士の一人。浅野家の中小姓。名は忠雄ただたか。俳号、子葉。俳諧を水間沾徳に学び、宝井其角と親交、また、茶人山田宗徧や羽倉斎いつき(荷田春満)と交わり、吉良邸の内情を探ったという。(1672〜1703)
⇒おおたか【大高】
おおた‐がわ【太田川】オホ‥ガハ
広島県西端の冠山付近に発源、三段峡の峡谷のある支流の柴木しわき川を合わせ、広島湾に注ぐ川。長さ103キロメートル。河口の三角洲上に広島市の中心部がある。
おおたき【大多喜】オホ‥
千葉県南東部、房総丘陵東部の町。もと松平氏2万石の城下町。
おおた‐ぎょくめい【太田玉茗】オホ‥
詩人。本名、三村玄綱。埼玉県生れ。田山花袋の義兄。僧籍にあって詩作をつづけた。「抒情詩」など。(1871〜1927)
⇒おおた【太田】
おおた‐きんじょう【大田錦城】オホ‥ジヤウ
江戸後期の儒学者・考証学者。名は元貞。加賀藩儒。皆川淇園・山本北山に学び、精密な文献考証を得意とする。著「論語大疏」「九経談」「梧窓漫筆」など。(1765〜1825)→折衷学派。
⇒おおた【大田】
おお‐たくみ【大匠・大工】オホ‥
大工の長。古事記下「―拙劣おじなみこそ隅傾かたぶけれ」
おおたけ【大竹】オホ‥
広島県南西端の市。山陽道の宿駅。隣接の岩国市と石油化学工業地域を形成。人口3万。
おお‐だすかり【大助かり】オホ‥
非常に助かること。援助を感謝していう。「来てくれれば―だ」
おおた‐ぜんさい【太田全斎】オホ‥
江戸後期の音韻学者・漢学者。名は方。福山藩士。著「漢呉音図」「韓非子翼毳よくぜい」など、編「諺苑」「俚言集覧」。(1759〜1829)
⇒おおた【太田】
おお‐だち【大裁ち】オホ‥
和裁で、並幅1反の布で大人用の衣服を仕立てること。本裁ち。→中裁ちゅうだち→小裁
おお‐だち【大太刀】オホ‥
(古くは清音)
①大きな太刀。
②戦場に出るとき、背に負い、または肩に担った太刀。平家物語11「いか物づくりの―はき」
⇒おおだち‐つかい【大太刀使い】
おおだち‐つかい【大太刀使い】オホ‥ツカヒ
大太刀を巧みにつかうこと。また、その人。
⇒おお‐だち【大太刀】
おお‐たちまわり【大立回り】オホ‥マハリ
(演劇用語)激しいたちまわり。激しい格闘。おおだて。
おお‐だて【大立・大殺陣】オホ‥
(→)「大立回り」に同じ。
おおだて【大館】オホ‥
秋田県北東部の市。米代よねしろ川中流、大館盆地の中心。三斎市・河港として栄える。材木の集散地。人口8万3千。
おお‐たてあげ【大立挙】オホ‥
臑当すねあての一種。鉄製で膝頭から大腿部の外側を大きく覆うようにしたもの。太平記8「―の臑当に膝鎧懸けて」
おお‐だてもの【大立物】オホ‥
かぶとの立物の特に大きなもの。
おお‐だてもの【大立者】オホ‥
①歌舞伎で、座頭ざがしら・立女方たておやまなど、一座の中で技量の最もすぐれた俳優。
②その社会で最も重んじられる人物。「政界の―」
おおたてんじんやま‐こふん【太田天神山古墳】オホ‥
群馬県太田市にある5世紀の前方後円墳。墳長210メートルで周囲に二重の周濠をめぐらす。東日本では最大の古墳。
⇒おおた【太田】
おお‐たとうがみ【大畳紙】オホタタウ‥
檀紙だんしに箔はくなどを散らした紙。鼻紙・詠草などに用いる。
おおた‐どうかん【太田道灌】オホ‥ダウクワン
室町中期の武将・歌人。扇谷おうぎがやつ上杉定正の臣。名は資長。俗に持資もちすけ。江戸城を築くなど築城・兵法に長じ、学問・文事を好んだ。定正に謀殺された。(1432〜1486)
⇒おおた【太田】
おお‐だな【大店】オホ‥
大規模な商家。大商店。
おおた‐なんぽ【大田南畝】オホ‥
江戸後期の狂歌師・戯作者。幕臣。名は覃たん。別号、蜀山人・四方赤良よものあから・寝惚ねぼけ先生。学は和漢雅俗にわたり、性は洒落・飄逸、世事を達観して時勢を諷刺、天明調の基礎をなした代表的狂歌師。狂詩文にもすぐれ、山手馬鹿人の名で洒落本も書いた。著「万載狂歌集」「徳和歌後万載集」「鯛の味噌津」「道中粋語録」「一話一言」など。(1749〜1823)
→文献資料[徳和歌後万載集]
⇒おおた【大田】
おおたに【大谷】オホ‥
京都の古地名、今の知恩院の地。また、姓氏の一つ。
⇒おおたに‐くぶつ【大谷句仏】
⇒おおたに‐こうずい【大谷光瑞】
⇒おおたに‐だいがく【大谷大学】
⇒おおたに‐たけじろう【大谷竹次郎】
⇒おおたに‐は【大谷派】
⇒おおたに‐べついん【大谷別院】
⇒おおたに‐ほんびょう【大谷本廟】
おおたに‐くぶつ【大谷句仏】オホ‥
僧侶・俳人。名は光演。京都生れ。大谷派本願寺管長。のち俳誌「懸葵」を主宰。句集「夢の跡」「我は我」など。(1875〜1943)
⇒おおたに【大谷】
おおたに‐こうずい【大谷光瑞】オホ‥クワウ‥
浄土真宗本願寺派第22世法主。京都の人。探検隊を率い中央アジアの考古学的調査に貢献。法号、鏡如。(1876〜1948)
⇒おおたに【大谷】
おおたに‐だいがく【大谷大学】オホ‥
真宗大谷派の私立大学。1665年(寛文5)開設の東本願寺の学寮を起源とし、1901年(明治34)東京巣鴨に真宗大学を開学。11年真宗大谷大学と改称し、京都移転。22年(大正11)大学令による大谷大学となり、49年(昭和24)新制大学。京都市北区。
⇒おおたに【大谷】
おおたに‐たけじろう【大谷竹次郎】オホ‥ラウ
実業家。京都生れ。実兄白井松次郎と協力して松竹合名社を創立。演劇・映画界で活躍。また、歌舞伎・文楽の保護に努めた。文化勲章。(1877〜1969)
大谷竹次郎
撮影:田村 茂
⇒おおたに【大谷】
おおたに‐は【大谷派】オホ‥
浄土真宗の一派。正しくは真宗大谷派。教如きょうにょが1602年(慶長7)徳川家康から今の東本願寺の地を賜り、新たに一寺を建立して開いたもの。東本願寺派。→本願寺。
⇒おおたに【大谷】
おおたに‐べついん【大谷別院】オホ‥ヰン
京都市東山区円山町にある東本願寺の祖廟。1602年(慶長7)本願寺が分派した時、本山の東北隅に造営したものを、53年(承応2)現地に移建。俗称、東大谷。
⇒おおたに【大谷】
おおたに‐ほんびょう【大谷本廟】オホ‥ベウ
京都市東山区五条橋にある親鸞の廟所。1262年(弘長2)親鸞の遺骨を大谷(今の知恩院山門の北)に納め、のち1603年(慶長8)今の地に移す。1480年(文明12)山科本願寺の完成までは本山。俗称、西大谷。
⇒おおたに【大谷】
おお‐たにわたり【大谷渡り】オホ‥
チャセンシダ科のシダ。西日本の暖地で樹上・岩上に着生。葉は単葉で、長さ1メートル余。側脈に沿って線状の胞子嚢群がつく。観葉植物としても栽培。ミツナカシワ。山蘇花。
おおたにわたり
おお‐たば【大束】オホ‥
①たばの大きなもの。
②おおまか。おおざっぱ。浮世草子、風流曲三味線「随分小道なこと言はずとも…物事―にさばけ」
③安っぽく扱うさま。ぞんざい。遊子方言「あんまり其のやうに―にいつておくんなんすな」
④えらそうな態度。大風。貝おほひ「穂の上も―に出よ稲の束そく」
⑤おおげさなさま。西鶴置土産「何事も―に出て末々までもよろこばせ」
おお‐たぶさ【大髻】オホ‥
男子の結髪のたぶさを大きくとって結んだもの。浄瑠璃、国性爺合戦「なでつけ鬢の―」
おお‐たぶみ【大田文】オホ‥
中世、国衙こくが・守護などが作成した一国単位の土地台帳。淡路・若狭・但馬・常陸のものなどが残っている。図田帳。→田文
おお‐たま【大玉】オホ‥
江戸時代、冬、旗本・御家人に浅草蔵前で全禄高の2分の1の扶持米を払い渡すこと。→玉落たまおち
おお‐だま【大玉】オホ‥
漁網に宿る霊。網霊。また、その祭祀の対象になる浮子あば。瀬戸内海では、漁網の中央につける特に大きい烏帽子型の浮子・浮樽を、漁期外に網主の家の神棚などに、漁を授ける神霊として祀る。
⇒おおだま‐おこし【大玉起し】
おおだま‐おこし【大玉起し】オホ‥
漁期の始めに際し大玉を神体として行う祭祀。あみおろし。
⇒おお‐だま【大玉】
おおた‐みずほ【太田水穂】オホ‥ミヅ‥
歌人・国文学者。本名、貞一。長野県生れ。良寛や芭蕉に親しみ、芭蕉俳諧の諸理念を歌に移して象徴主義を唱えた。「潮音」主宰。作「つゆ艸」「冬菜」、著「芭蕉俳諧の根本問題」など。(1876〜1955)
太田水穂
撮影:田沼武能
⇒おおた【太田】
おおた‐やき【太田焼】オホ‥
(→)真葛焼まくずやきの別称。
⇒おおた【太田】
おお‐だら【大だら】オホ‥
(「大だんびら」の転)幅のひろい刀。浄瑠璃、夏祭浪花鑑「男の丸腰も見苦しいと、―腰にぼつ込む所を」
おおたわら【大田原】オホ‥ハラ
栃木県北東部の市。もと大田原氏1万石の城下町、奥州街道の宿場町。県北の商業中心地。人口7万9千。
おお‐だんな【大檀那・大旦那】オホ‥
①布施物を多く喜捨する檀家。寺の檀家の内で有力なもの。
②主人親子のうち、親の方の主人を敬っていう語。親旦那。↔若旦那
おお‐ちから【大税】オホ‥
(→)正税しょうぜいに同じ。白氏文集(神田本)天永点「尽ことごとくに今この秋の税オホチカラを放ゆるせり」
おお‐ちご【大稚児】オホ‥
年長の稚児。狂言、名取川「まづ―と小児と手習をなされて御座るによつて」↔小稚児
おお‐ちゃ【大茶】オホ‥
多量の茶。狂言、通円「余り―をたてて終に立て死にせられて候」
オーチャード‐グラス【orchard grass】
イネ科の多年草。古くから栽培され、適応性が広く、世界の各地に作られる重要な牧草の一つ。日本では明治初年に導入され全国的に拡がった。マメ科牧草と混播されることが多い。カモガヤ。
オーチャード-グラス
おおつ【大津】オホ‥
①滋賀県の市。県庁所在地。琵琶湖の南西岸に位置し、古くから湖上交通と東海道・東山道・北陸道の要地。延暦寺・三井寺・石山寺がある。人口32万4千。
②難波津なにわづ。また、筑前の那大津なのおおつ。
③壁の上塗りに用いる土。漆喰しっくい・牡蠣灰かきばいなどをまぜ、種々の色を加えて用いる。大津市付近産の白大津のほか、黄大津・泥大津・鼠大津など。
⇒おおつ‐うま【大津馬】
⇒おおつ‐え【大津絵】
⇒おおつえ‐ぶし【大津絵節】
⇒おおつ‐きゃはん【大津脚絆】
⇒おおつ‐きょう【大津京】
⇒おおつ‐じけん【大津事件】
⇒おおつ‐の‐みや【大津宮】
⇒おおつ‐ぶくろ【大津袋】
おお‐つうじ【大通事・大通詞】オホ‥
江戸時代、長崎の唐通事・和蘭オランダ通詞の階級の上位のもの。
おおつ‐うま【大津馬】オホ‥
近江国大津の宿駅から、上り下りの東海道に人や荷を乗せた馬。好色五人女2「明けの日は相坂山より―を借りて」
⇒おおつ【大津】
おおつ‐え【大津絵】オホ‥ヱ
①近世初期より近江国大津の追分・三井寺辺で売り出された民衆絵画。庶民の礼拝用の略体の仏画から始まり、元禄の頃から諷刺をまじえた明快な戯画風のものが登場し、道中土産として世に迎えられた。代表的な画題は鬼の念仏・槍持奴・藤娘・瓢箪鯰ひょうたんなまず・座頭と犬など。追分絵。
②歌舞伎舞踊。長唄の「藤娘」、清元の「奴」、両者かけあいの「座頭」などが現存。河竹黙阿弥作の「大津絵」は襖ふすまの絵が抜け出して踊る趣向。
③大津絵節の略。
⇒おおつ【大津】
おおつえ‐ぶし【大津絵節】オホ‥ヱ‥
江戸末期の流行唄はやりうた。弘化・嘉永の頃から全国的に流行。大津絵の画題をよみ並べた歌詞から起こった。
⇒おおつ【大津】
おお‐つか【大束】オホ‥
除目じもくの申文もうしぶみを大きく束ねたもの。
おおつか【大塚】オホ‥
姓氏の一つ。
⇒おおつか‐きんのすけ【大塚金之助】
⇒おおつか‐くすおこ【大塚楠緒子】
⇒おおつか‐ひさお【大塚久雄】
⇒おおつか‐やのすけ【大塚弥之助】
⇒おおつか‐よしき【大塚嘉樹】
おおつか‐きんのすけ【大塚金之助】オホ‥
経済学者・歌人。東京生れ。東京商科大・一橋大教授。「日本資本主義発達史講座」編集に参加、1933年(昭和8)治安維持法違反で検挙。(1892〜1977)
大塚金之助
提供:毎日新聞社
⇒おおつか【大塚】
おおつか‐くすおこ【大塚楠緒子】オホ‥ヲ‥
歌人・詩人・小説家。本名、久寿雄。東京生れ。美学者、保治(1868〜1931)の妻。歌を佐佐木信綱に学ぶ。長詩「お百度詣で」、小説「空薫そらだき」など。(1875〜1910)
⇒おおつか【大塚】
おお‐つかさ【大学寮】オホ‥
⇒だいがくりょう
おおつか‐ひさお【大塚久雄】オホ‥ヲ
経済学者。京都生れ。近代資本主義の形成をめぐって、独自の体系を構築。著「株式会社発生史論」「近代欧洲経済史序説」など。(1907〜1996)
大塚久雄
提供:岩波書店
⇒おおつか【大塚】
おお‐づかみ【大掴み】オホ‥
①指を大きくひろげてつかみとること。
②物事の大体をとらえること。「―に言う」
おおつか‐やのすけ【大塚弥之助】オホ‥
地質学者。東京生れ。地震研究所員・東京大学教授。活褶曲や活断層研究の先駆者。(1903〜1950)
⇒おおつか【大塚】
おおつか‐よしき【大塚嘉樹】オホ‥
江戸後期の故実家。号は蒼梧。京都で学び、のち江戸で教授。著「服飾類聚」「校正装束拾要抄」「蒼梧随筆」など。(1731〜1803)
⇒おおつか【大塚】
おおつき【大月】オホ‥
山梨県東部の市。甲斐絹かいきの産地。精密機械工業が盛ん。日本三奇橋の一つ、猿橋がある。人口3万1千。
おおつき【大槻】オホ‥
姓氏の一つ。
⇒おおつき‐げんたく【大槻玄沢】
⇒おおつき‐ばんけい【大槻磐渓】
⇒おおつき‐ふみひこ【大槻文彦】
おおつき‐げんたく【大槻玄沢】オホ‥
江戸後期の蘭学者・蘭医。仙台藩医。名は茂質しげかた。磐水と号。江戸に出て杉田玄白・前野良沢に医学・蘭学を学び、ついで長崎に遊学。江戸に蘭学塾芝蘭堂しらんどうを設立。著「蘭学階梯」「重訂解体新書」など。(1757〜1827)
⇒おおつき【大槻】
おおつき‐ばんけい【大槻磐渓】オホ‥
幕末・明治初年の儒学者。玄沢の次子。仙台藩校養賢堂学頭。西洋砲術への興味から、蘭学への関心を深め、開港論を主張。著「近古史談」。(1801〜1878)
⇒おおつき【大槻】
おおつき‐ふみひこ【大槻文彦】オホ‥
国語学者。磐渓の第3子。復軒と号。江戸の生れ。文部省から日本辞書の編纂を命ぜられて「言海」(のち増補・訂正して「大言海」)を完成。著「広日本文典」「口語法別記」など。(1847〜1928)
大槻文彦
提供:毎日新聞社
⇒おおつき【大槻】
おおつ‐きゃはん【大津脚絆】オホ‥
白木綿・浅葱あさぎ木綿・雲斎木綿の脚絆で、飛脚または宰領などの用いたもの。近江国大津から製出。
⇒おおつ【大津】
おおつ‐きょう【大津京】オホ‥キヤウ
大津の都。→大津宮おおつのみや。
⇒おおつ【大津】
おお‐づくり【大作り】オホ‥
①大規模に土地を耕作すること。仮名草子、因果物語「彼かの文秀―などし、利銭売買のわざを成なし、世を渡也」
②刺身などを大きく厚く作ること。
③体格の大きいこと。
④菊花の作り方の一つ。1本の木ぼくから摘心によって数百輪を咲かせるもの。
おお‐つごもり【大晦】オホ‥
一年の最終日。12月の晦日みそか。おおみそか。おおとし。〈[季]冬〉
おおつ‐じけん【大津事件】オホ‥
1891年(明治24)、ロシア皇太子ニコライ(ニコライ2世)が日本に来遊、5月11日大津市に行啓の時、沿道警戒中の巡査津田三蔵に斬りつけられ負傷した事件。湖南事件。→児島惟謙こじまいけん。
ロシア皇太子(後のニコライII世)
提供:毎日新聞社
⇒おおつ【大津】
おお‐つち【大土・大槌】オホ‥
「つち(犯土)」参照。
おお‐つち【大地】オホ‥
(広大であるからいう)地。だいち。万葉集13「―を炎と踏みて立ちて居て」
おお‐づつ【大筒】オホ‥
①酒などを入れる大きな竹筒。幸若舞曲、烏帽子折「―大瓶かき据ゑ」↔小筒ささえ。
②大砲。火砲。↔小筒こづつ。
③(ほら、大言を「鉄砲」と言うのに対して)おおぼら。おおうそつき。
④ハシラサボテンの一種。浄瑠璃、出世景清「根掘りの―を三本まで」
おお‐つづみ【大鼓】オホ‥
大形のつづみ。左の膝の上に横たえて右手で打つもの。能・長唄などに用いる。兄鼓えつづみ。おおかわ。大胴。↔小鼓。→鼓
大鼓
大鼓
撮影:神田佳明
おお‐つづらふじ【大葛藤】オホ‥フヂ
(→)ツヅラフジに同じ。
おお‐づな【大綱】オホ‥
①太い綱。
②ある事柄のうちの根本的な所。おおもと。たいこう。
おおつ‐の‐おうじ【大津皇子】オホ‥ワウ‥
天武天皇の皇子。文武に長じ、詩は当代有数とされ、「懐風藻」に収める。歌も万葉集中の異色。草壁皇子とともに皇位継承の有力な候補者であったため、天武天皇死後、草壁の母、持統天皇によって謀反の名目で処刑された。(663〜686)
おおつの‐じか【大角鹿】オホ‥
絶滅したシカ類の一つ。シカ類としては最大の角を持ち、左右の差し渡し3メートル、重さ45キログラムにも達する。更新世後期のヨーロッパとアジアに生息。→矢部大角鹿
おおつの‐ひつじ【大角羊】オホ‥
ビッグホーンのこと。
おおつ‐の‐みや【大津宮】オホ‥
天智天皇・弘文天皇の皇居。667〜672年、今の大津市内にあった。近江(淡海)大津宮。滋賀大津宮。滋賀宮。滋賀(志賀)の都。
⇒おおつ【大津】
おおっ‐ぴらオホ‥
(オオビラの促音化)
①むき出しで誰にも遠慮しないさま。おおびら。「―な人柄」
②おもてだった様子。公然。「事が―になる」「出入りを―に許される」
おお‐つぶ【大粒】オホ‥
粒の大きいこと。また、そういうもの。「―の涙」
おおつ‐ぶくろ【大津袋】オホ‥
(千利休が近江国大津に滞在中、米の麻袋の形に模して工夫したものという)茶道で、棗なつめを紐を用いず包むのに用いる袋。こめぶくろ。
⇒おおつ【大津】
おお‐つぼ【大壺】オホ‥
①大きな壺。
②便器。おかわ。源氏物語常夏「大御―取りにも仕うまつりなむ」
おおつぼ‐りゅう【大坪流】オホ‥リウ
馬術の最大の流派。室町初期の大坪式部大輔慶秀(号、道禅)を祖とする。
おお‐づめ【大詰め】オホ‥
①戯曲の最終の幕。江戸時代には、1番目狂言の最終の幕をいい、2番目狂言の最終の幕の大切おおぎりと区別した。
②転じて、物事の終局。「事件の―を迎える」
おお‐つめくさ【大爪草】オホ‥
ナデシコ科の一年生帰化植物。ヨーロッパ原産。高さ約20センチメートル。葉は糸状輪生、多少肉質。4月頃、茎頭にハコベに似た白色5弁の花を開く。
おお‐づもり【大積り】オホ‥
おおよその見積り。
おお‐づら【大面】オホ‥
①大きな顔。
②傲慢な様子。いばった態度。狂言、二千石じせんせき「其の―を下げてほゆるは」
おお‐つわもの【大兵】オホツハモノ
多勢の軍兵。大規模の兵器。神武紀「元戎おおつわものに督将いくさのきみとして」
おお‐て【大手】オホ‥
①㋐城の表門。
㋑敵の正面に攻めかかる軍勢。「追手おうて」ともいう。↔搦手からめて。
②大手筋の略。「建設業―」
⇒おおて‐してつ【大手私鉄】
⇒おおて‐すじ【大手筋】
⇒おおて‐もん【大手門】
おお‐で【大手】オホ‥
肩から手先まで。平家物語11「大童になり、―を広げて立たれたり」↔小手こて
⇒大手を振る
おお‐てあい【大手合】オホテアヒ
囲碁の専門棋士が昇段するために行う対局。
おお‐てい【大体】オホ‥
こせこせしないさま。おおよう。日本永代蔵5「商売―に代へて」
オー‐ティー【OT】
①(occupational therapy)(→)作業療法。
②(occupational therapist)(→)作業療法士。
オー‐ディー‐エー【ODA】
(Official Development Assistance)政府開発援助。政府資金で行われる、発展途上国に対する無償援助(贈与)・技術協力・借款および国際開発機関への出資をいう。
オー‐ティー‐シー‐やく【OTC薬】
(over-the-counter drug)医師の処方箋が不要で、薬局のカウンター越し、すなわち店頭で販売される医薬品。一般用医薬品。
オー‐ディー‐ピー【ODP】
(Ocean Drilling Program)アイポッド(IPOD)を引き継いで1984年以降、新しい掘削船ジョイデス‐レゾリューション号によって続けられた国際深海掘削計画。IODPに引き継がれる。
オーディエンス【audience】
①聴衆。観衆。
②(テレビの)視聴者。(ラジオの)聴取者。
オーディオ【audio】
音の録音・再生・受信。また、そのための音響装置。
⇒オーディオ‐ビジュアル【audio-visual】
⇒オーディオ‐メーター【audiometer】
オーディオ‐ビジュアル【audio-visual】
①「視聴覚の」の意。AV
②(→)AV機器に同じ。
⇒オーディオ【audio】
オーディオ‐メーター【audiometer】
各種周波数の純音を発生させ、その強弱を変えて聴力を検査する器械。
⇒オーディオ【audio】
オーディション【audition】
放送番組の試聴。また、歌手・俳優などを登用する際のテスト。
オーディトリアム【auditorium】
劇場・映画館・公会堂・講堂・音楽ホールなど、多数の観客を収容する建物の総称。また、その観客席の部分。
オーディン【Odin】
北欧神話の最高神。ドイツ語名ヴォータン。
おお‐てがた【大手形】オホ‥
江戸時代、大坂の両替屋の取り扱った手形の一つで、節季後3日目に決済したもの。
おお‐でき【大出来】オホ‥
思いのほかの良いできばえ。「3等入賞とは―だ」
オー‐デ‐コロン【eau de Cologne フランス】
(「コローニュ(ケルン)の水」の意)香料を加えたアルコール水溶液。もとドイツのケルン在住イタリア人の創製で、フランスに広まる。さっぱりした芳香をもち、香水として明治開化期より流行。仮名垣魯文、西洋道中膝栗毛「逢ふてころりやしやぼんの水で」
おおて‐してつ【大手私鉄】オホ‥
営業収益などの規模の大きい民営の鉄道。関東の東武・京成・西武・京王・小田急・東急・京急・相鉄、中部の名鉄、関西の近鉄・南海・京阪・阪急・阪神、九州の西鉄の15社をいう。↔中小私鉄。
⇒おお‐て【大手】
おおて‐すじ【大手筋】オホ‥スヂ
①市場で多量の売買をする人。
②同業の中で、特に規模が大きい会社。
⇒おお‐て【大手】
おお‐てて【大父】オホ‥
祖父。おじいさん。栄華物語衣珠「―がおはしたりけるを知らで」
おおてまち【大手町】オホ‥
東京都千代田区東部の地区。地名は江戸城大手門の門前に因む。丸の内に続く日本最大級のビジネス街。
おお‐でまり【大手鞠】オホ‥
テマリバナの異称。
おおて‐もん【大手門】オホ‥
城の正門。
⇒おお‐て【大手】
オーデル【Oder ドイツ】
中部ヨーロッパの大河。ズデーテン山地に発し、ポーランドとドイツとの国境をなしつつ北流、最下流部はポーランドを流れてバルト海に入る。長さ913キロメートル。
⇒オーデル‐ナイセ‐せん【オーデルナイセ線】
オーデル‐ナイセ‐せん【オーデルナイセ線】
1945年8月、ポツダム協定で画定されたドイツとポーランドとの新国境線。オーデル・ナイセ(Neisse)両河以東の旧ドイツ領をポーランドの統治下に入れる。72年の東西ドイツ基本条約において確認。90年のドイツ統一に関する国際条約で再確認された。
⇒オーデル【Oder ドイツ】
たい‐せい【大勢】🔗⭐🔉
たい‐せい【大勢】
①大きな威勢。大きな権勢。太平記12「折伏とは―忿怒の形を現じ刑罰を宗となす」
②流動していく物事の、おおよその形勢。特に、世のなりゆき。天下の趨勢。「―に抗する」「―には影響ない」
たい‐ぜい【大勢】🔗⭐🔉
たい‐ぜい【大勢】
多くの人数。おおぜい。多数。多人数。↔小勢
だい‐せいし【大勢至】🔗⭐🔉
だい‐せいし【大勢至】
〔仏〕(→)勢至菩薩せいしぼさつに同じ。
広辞苑に「大勢」で始まるの検索結果 1-5。