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かま・く【感く】🔗🔉

かま・く感く】 〔自下二〕 ⇒かまける(下一)

かま・ける【感ける】🔗🔉

かま・ける感ける】 〔自下一〕[文]かま・く(下二) ①感ずる。感動する。心が動く。皇極紀「中臣鎌子連すなはち遇めぐまるるに―・けて」。万葉集16「翁の歌に…―・けて居らむ」 ②一つのことに心を取られて、他がおろそかになる。拘泥する。狂言、財宝「渡世に―・けまして、御無沙汰を致いて御座る」。「雑事に―・ける」

かん【感】🔗🔉

かん】 物事にふれて心を動かすこと。思いが起こること。きもち。「異様な―を与える」「隔世の―がある」 ⇒感極まる ⇒感に堪えない ⇒感に堪える

かんあつ‐し【感圧紙】🔗🔉

かんあつ‐し感圧紙】 筆記・印字などの圧力を利用して文字などを複写する用紙。ふつうはカーボン紙と区別していう。1枚の紙の下面に無色の色素前駆体溶液のカプセルを、下の紙の上面にフェノール樹脂・酸性白土などを塗布して作る。圧力でカプセルがつぶれ、両者が接触・反応して発色する。

かん‐えつ【感悦】🔗🔉

かん‐えつ感悦】 感じ入ってよろこぶこと。

かん‐おう【感応】🔗🔉

かん‐おう感応⇒かんのう

かん‐おん【感恩】🔗🔉

かん‐おん感恩】 恩に感ずること。恩を感謝すること。

かん‐か【感化】‥クワ🔗🔉

かん‐か感化‥クワ 人に影響を与えて心を変えさせること。「兄の―を受ける」「先輩に―される」 ⇒かんか‐いん【感化院】 ⇒かんか‐じぎょう【感化事業】

かん‐か【感果】‥クワ🔗🔉

かん‐か感果‥クワ ある原因から生じた結果を感じとること。太平記27「時代純機宿報の―あることなれば」

かん‐か【感荷】🔗🔉

かん‐か感荷】 恩を深く感ずること。感佩かんぱい

かん‐かい【感懐】‥クワイ🔗🔉

かん‐かい感懐‥クワイ 心に感じいだく思い。感想。

かん‐がい【感慨】🔗🔉

かん‐がい感慨】 物事に感じて心を動かすこと。身にしみて感ずること。夏目漱石、明暗「仕舞に彼は―に堪へんといふ顔をして」。「―にふける」「―をこめて歌う」 ⇒かんがい‐ぶか・い【感慨深い】 ⇒かんがい‐むりょう【感慨無量】

かんがい‐ぶか・い【感慨深い】🔗🔉

かんがい‐ぶか・い感慨深い】 〔形〕 感慨を強く感ずる。深く身にしみて感ずる。 ⇒かん‐がい【感慨】

かんがい‐むりょう【感慨無量】‥リヤウ🔗🔉

かんがい‐むりょう感慨無量‥リヤウ 感慨がはかり知れないほど深く強いこと。感無量。「―の面持ち」 ⇒かん‐がい【感慨】

かんか‐いん【感化院】‥クワヰン🔗🔉

かんか‐いん感化院‥クワヰン 児童自立支援施設の旧称。 ⇒かん‐か【感化】

かん‐かく【感覚】🔗🔉

かん‐かく感覚】 (sensation; sense) ①光・音や、機械的な刺激などを、それぞれに対応する受容器が受けたときに経験する心的現象。視覚・聴覚・味覚・嗅覚・皮膚感覚・運動感覚・平衡感覚・内臓感覚などがある。「指先の―がなくなる」 ②物事を感じとらえること。また、その具合。「美的―」「―が古い」 ③(接尾語的に)あたかも…のような感じである意。「ゲーム―で学習する」 ⇒かんかく‐かい【感覚界】 ⇒かんかく‐きかん【感覚器官】 ⇒かんかく‐さいぼう【感覚細胞】 ⇒かんかく‐しげき【感覚刺激】 ⇒かんかく‐しゃだん【感覚遮断】 ⇒かんかく‐じょうひ【感覚上皮】 ⇒かんかく‐しんけい【感覚神経】 ⇒かんかく‐ちゅうすう【感覚中枢】 ⇒かんかく‐てき【感覚的】 ⇒かんかく‐てん【感覚点】 ⇒かんかく‐びょうしゃ【感覚描写】 ⇒かんかく‐もう【感覚毛】 ⇒かんかく‐や【感覚野】 ⇒かんかく‐よけん【感覚与件】 ⇒かんかく‐りょう【感覚領】 ⇒かんかく‐ろん【感覚論】

かんかく‐かい【感覚界】🔗🔉

かんかく‐かい感覚界(→)感性界に同じ。 ⇒かん‐かく【感覚】

かんかく‐きかん【感覚器官】‥クワン🔗🔉

かんかく‐きかん感覚器官‥クワン 物理的・化学的刺激を受容するのに特別に分化した構造をもち、その刺激を感覚として求心的に中枢に伝える器官。感覚器。触覚器・視覚器・聴覚器・嗅覚器など。 ⇒かん‐かく【感覚】

かんかく‐さいぼう【感覚細胞】‥バウ🔗🔉

かんかく‐さいぼう感覚細胞‥バウ 一定の種類の刺激を受容して、細胞膜に活動電位が発生するように特殊化した細胞。神経細胞の樹状突起の末端が受容部位をなす一次感覚細胞と、上皮細胞が特殊化した二次感覚細胞とがある。 ⇒かん‐かく【感覚】

かんかく‐しげき【感覚刺激】🔗🔉

かんかく‐しげき感覚刺激】 感覚受容器によって受け入れられ、各種感覚を起こさせる刺激。光・熱、機械的・化学的エネルギーなど。 ⇒かん‐かく【感覚】

かんかく‐しゃだん【感覚遮断】🔗🔉

かんかく‐しゃだん感覚遮断】 被験者を特定の感覚刺激を与えないか、その程度を縮減した環境条件下で一定期間過ごさせ、心的状態の変化を調べること。 ⇒かん‐かく【感覚】

かんかく‐じょうひ【感覚上皮】‥ジヤウ‥🔗🔉

かんかく‐じょうひ感覚上皮‥ジヤウ‥ 感覚細胞を含み、外からの刺激を感じることができる上皮組織。感覚器官に典型的に見られる。鼻腔内の嗅上皮、内耳のコルチ器や前庭・半規管など。 ⇒かん‐かく【感覚】

かんかく‐しんけい【感覚神経】🔗🔉

かんかく‐しんけい感覚神経】 感覚細胞の興奮を感覚中枢に伝達する神経。知覚神経。↔運動神経。 ⇒かん‐かく【感覚】

かんかく‐ちゅうすう【感覚中枢】🔗🔉

かんかく‐ちゅうすう感覚中枢】 高等動物の大脳皮質に感覚野として分布している神経中枢。 ⇒かん‐かく【感覚】

かんかく‐てき【感覚的】🔗🔉

かんかく‐てき感覚的】 理屈では捉えきれない、感覚や感性に関すること。「―には分かる」 ⇒かん‐かく【感覚】

かんかく‐てん【感覚点】🔗🔉

かんかく‐てん感覚点】 皮膚や粘膜を刺激したときに、感覚を起こす点状部分。痛点・触点・圧点・温点・冷点の総称。 ⇒かん‐かく【感覚】

かんかく‐びょうしゃ【感覚描写】‥ベウ‥🔗🔉

かんかく‐びょうしゃ感覚描写‥ベウ‥ 特に感覚の働きに重きを置く文学描写。 ⇒かん‐かく【感覚】

かんかく‐もう【感覚毛】🔗🔉

かんかく‐もう感覚毛】 基部に特殊な神経末端をもち、外界からの刺激、特に機械的刺激の受容にあずかる毛の総称。哺乳類の上顎の髭、昆虫類の毛状の感覚子、食虫植物の葉上面の毛など。 ⇒かん‐かく【感覚】

かんかく‐や【感覚野】🔗🔉

かんかく‐や感覚野】 感覚を生じる働きをもつ大脳皮質の領域。感覚神経線維の末端とそれに接する領域とから成る。感覚領。↔運動野。 ⇒かん‐かく【感覚】

かんかく‐よけん【感覚与件】🔗🔉

かんかく‐よけん感覚与件】 感覚器官を通じて与えられる、解釈や判断を加える以前の直接的な経験内容。形・色・音・匂いなど。現象主義では経験的知識の基盤と見なされ、物体は感覚与件からの論理的構成物であるとされた。感覚所与。センスデータ。 ⇒かん‐かく【感覚】

かんかく‐りょう【感覚領】‥リヤウ🔗🔉

かんかく‐りょう感覚領‥リヤウ (→)感覚野に同じ。 ⇒かん‐かく【感覚】

かんかく‐ろん【感覚論】🔗🔉

かんかく‐ろん感覚論】 (sensualisme; sensationnisme フランス)一切の認識の源泉は感覚にあり、もともと感性の中になかったものは知性の中にないと考える認識論上の立場。近世における代表者は「人間認識の起源論」を書いたコンディヤック。→ロック ⇒かん‐かく【感覚】

かんか‐じぎょう【感化事業】‥クワ‥ゲフ🔗🔉

かんか‐じぎょう感化事業‥クワ‥ゲフ 不良の性癖ある少年・少女をその環境を改めて保護教育し、これを矯正する事業。教護事業。 ⇒かん‐か【感化】

かん‐かん【感官】‥クワン🔗🔉

かん‐かん感官‥クワン (sense イギリス・Sinn ドイツ)感覚器官とその知覚作用。生理作用と心理作用を統一的に考える場合に用いる語。感覚器官は外界知覚に関するものであるから外官と呼ぶ場合があり、これに対して意識内部を知覚する能力を内官と呼ぶ。

かん‐き【感喜】🔗🔉

かん‐き感喜】 感じて喜ぶこと。

かん‐きゅう【感泣】‥キフ🔗🔉

かん‐きゅう感泣‥キフ 深く感じて泣くこと。「師の恩情に―する」

かん‐きょう【感興】🔗🔉

かん‐きょう感興】 興味を感ずること。面白がること。また、その興味。「―をもよおす」「―をそがれる」

○感極まるかんきわまる🔗🔉

○感極まるかんきわまる 感激が極限に達する。非常に感動する。「感極まって泣き出す」 ⇒かん【感】 かん‐きん官金クワン‥ ①政府の所有する金銭。官銀。「―消費」 ②盲人が検校けんぎょう・勾当こうとうなどの位を得るために官に納めた金銭。 かん‐きん官禁クワン‥ 政府の禁制。法度はっとかん‐きん看経】 (キンは唐音) ①禅宗で、経文を黙読すること。↔諷経ふぎん。 ②声を出して経文を読むこと。読経。誦経ずきょう。 ③経典を研究のために読むこと。 かん‐きん桿菌】 棒状または円筒形の細菌の総称。短桿菌・長桿菌などがある。大腸菌・コレラ菌・サルモネラ・結核菌の類。バチルス。 かん‐きん換金クワン‥ 物を売って金銭に換えること。「証券を―する」 ⇒かんきん‐さくもつ【換金作物】 かん‐きん寒禽】 冬に見かける鳥。寒鳥。〈[季]冬〉 かん‐きん監禁】 人を一定の区画された場所に閉じ込め、そこから出る自由を奪うこと。「―を解く」 ⇒かんきん‐ざい【監禁罪】 かん‐ぎん官銀クワン‥ (→)官金1に同じ。 かん‐ぎん閑吟】 心しずかに詩歌を吟ずること。 かん‐ぎん勧銀クワン‥ 日本勧業銀行の略称。 かん‐ぎん感吟】 ①感動して詩歌を口ずさむこと。 ②感嘆に値する詩歌。特に俳句で、秀逸の句。 がん‐きん元金グワン‥ もときん。 ⇒がんきん‐すえおき【元金据置き】 がん‐きん眼筋】 眼球に付着する横紋筋。眼の運動を行う筋肉で、四つの直筋(内側直筋・外側直筋・上直筋・下直筋)と二つの斜筋(上斜筋・下斜筋)とから成る。眼球筋。 がん‐きん贋金】 贋造の貨幣。にせがね。 かんきん‐ざい監禁罪】 不法に他人を監禁する罪。身体・行動の自由を侵害する犯罪。 ⇒かん‐きん【監禁】 かんきん‐さくもつ換金作物クワン‥ 現金収入を目的とした作物。 ⇒かん‐きん【換金】 かんぎんしゅう閑吟集‥シフ 歌謡集。1巻。編者未詳。1518年(永正15)成る。室町時代の小歌こうた集で、当代の歌謡311首を収める。 →文献資料[閑吟集] がんきん‐すえおき元金据置きグワン‥スヱ‥ 利子だけ払って元金を償還せずに据え置くこと。 ⇒がん‐きん【元金】 かん‐く甘苦】 ①あまいこととにがいこと。 ②楽と苦。「―をともにする」 ③苦しみに甘んずること。 かん‐く冠句クワン‥ かむりく。かむりづけ。 かん‐く患苦クワン‥ くるしみ。 かん‐く寒九】 寒に入って9日目。〈[季]冬〉 ⇒かんく‐の‐あめ【寒九の雨】 ⇒かんく‐の‐みず【寒九の水】 かん‐く寒苦】 寒さの苦しみ。 ⇒かんく‐ちょう【寒苦鳥】 かん‐く管区クワン‥ 管轄する区域。 ⇒かんく‐きしょうだい【管区気象台】 かん‐く艱苦】 なやみ苦しむこと。艱難と苦労。なんぎ。辛苦。 かん‐ぐ完具クワン‥ 完全に具備すること。完備。 かん‐ぐ閑具】 不必要な道具。なくてもすむ道具。 かん‐ぐ寒具】 ①防寒具。 ②(「寒食の具」の意)糫餅まがりもちいの類。また、唐菓子・乾菓子の総称。 がん‐く岸駒】 江戸後期の画家。岸派きしはの祖。姓は岸きし、名は初め矩、後に駒。中国風に岸駒がんくと称。号は蘭斎など。加賀金沢の商家に生まれる。京都に出て南蘋なんぴん派をはじめ諸派を兼学、写実的な花鳥画や動物画にすぐれた。特に虎の絵が有名。宮廷や加賀前田家のためにも制作。従五位下越前守に任。(1756〜1838一説に1749〜1838) がん‐ぐ玩具グワン‥ 子供のもてあそびもの。娯楽を助け、また活動を誘導するのに役立つもの。おもちゃ。「―店」「郷土―」 ⇒がんぐ‐がし【玩具菓子】 がん‐ぐ頑愚グワン‥ かたくなで愚かなこと。道理にくらいこと。「―な君主」 がん‐くい雁食い‥クヒ ①雁を食うことができるほどの身分の者。大名・貴人。狂言、雁かり金「―になるこそめでたけれ」 ②「雁食い豆」の略。 ⇒がんくい‐まめ【雁食い豆】 がんくい‐まめ雁食い豆‥クヒ‥ (豆粒に凹みがあるのを雁の食った痕あととして名づける)大豆の一品種。1葉柄から5枚の小葉を出す。豆の形はフジマメのようで、色は黒い。五葉豆ごばまめ。がんくい。 ⇒がん‐くい【雁食い】 かん‐くう関空クワン‥ 「関西国際空港」の略。 がんぐ‐がし玩具菓子グワン‥グワ‥ おまけの玩具を付けた市販菓子。→食玩 ⇒がん‐ぐ【玩具】 かんく‐きしょうだい管区気象台クワン‥シヤウ‥ 気象庁の地方支分部局としての気象台。札幌・仙台・東京・大阪・福岡の5カ所に設置。管内の気象や津波に関する予報警報と通信に当たって地域の中枢的役割を持つ。 ⇒かん‐く【管区】 かんく‐ちょう寒苦鳥‥テウ インドの雪山にすむという想像上の鳥。夜は寒さに苦しみ、「夜明くれば巣を造らん」と鳴くが、朝日を浴びると寒苦を忘れ、「無常の身を何がために労せん」とて、巣を造らずに日々を送るという。仏教では、この鳥を衆生しゅじょうの懈怠けたいで成道じょうどうを求めぬものにたとえる。雪山鳥。平家物語9「いつも氷にとぢこめられたる心地して―にことならず」 ⇒かん‐く【寒苦】 がん‐くつ巌窟・岩窟】 岩のほら。岩屋。岩穴。 がんくつおう巌窟王‥ワウ アレクサンドル=デュマ(大デュマ)作「モンテ=クリスト伯」の黒岩涙香による邦訳名。 かんく‐の‐あめ寒九の雨】 寒九の日に降る雨。豊年の兆きざしという。 ⇒かん‐く【寒九】 かんく‐の‐みず寒九の水‥ミヅ 寒九の日に汲んだ水。薬になるとされた。 ⇒かん‐く【寒九】 がん‐くび雁首】 ①(形が雁の首に似ているからいう)キセルの火皿のついた頭部。→キセル(図)。 ②竪樋たてどいの落ち口などに用いる、雁首1の形に折れ曲がった管。 ③首または頭の俗語。浮世風呂「―のう打つ傾げて、まじイりまじイり見て居ツけヱ」。「―を揃える」 ⇒がんくび‐そう【雁首草】 がんくび‐そう雁首草‥サウ キク科ヤブタバコ属の多年草。山地に多い。高さは約60センチメートル。茎は分岐。下部の葉は楕円形で柄が長く、上へ行くほど小さく、柄も短くなる。秋、黄色の頭花を頂生。形がキセルの雁首に似るのでこの名がある。 がんくびそう ⇒がん‐くび【雁首】 カンクリKangli・康里】 モンゴルのキプチャク‐ハン国の主流をなす中央アジアのトルコ系遊牧民。 かん‐ぐり甲繰】 謡曲の音階名の一つ。最も高い音で、ごく特別の所にのみ用いる。 かん‐ぐり勘繰り】 かんぐること。また、その人。「余計な―」 ガングリオンganglion】 〔医〕関節包、稀に腱鞘けんしょうに生じる嚢腫のうしゅ。指頭大、弾性があって軟らかく、なかにゼリー状の粘液物質を容れる。女性の手の甲に好発。 かん‐ぐ・る勘繰る】 〔他五〕 気をまわしてあれこれ邪推する。「二人の仲を―・られる」「発言の裏を―・る」 カンクンCancún】 メキシコ、ユカタン半島北東のカリブ海に面する保養都市。1970年代から急速に発展。人口20万6千(2003)。 カンクン 撮影:小松義夫 かん‐ぐん官軍クワン‥ 朝廷方の軍兵。政府方の軍隊。官兵。「勝てば―」↔賊軍 かん‐ぐん監軍】 軍隊を監督する職。いくさめつけ。軍監。 かん‐け官家クワン‥ ①天子。また、朝廷。正法眼蔵礼拝得髄「―より尼寺の住持に補すべき詔をたまふには」 ②貴人の家。また、公家。国歌八論「中古以後の―の人は、天下の政務の武家に移りて、わが間暇なるままに」 かん‐け菅家クワン‥ ①菅原すがわら氏の家筋。江家ごうけとともに紀伝の儒家。 ②菅原道真みちざねの異称。「―文草」 かん‐け患家クワン‥ ⇒かんか かん‐げ勧化クワン‥ ①仏の教えをすすめること。 ②仏寺の建立・修復などのために、人々に勧めて寄付を募ること。転じて、寺院への金品の寄付を勧めること。勧進かんじん⇒かんげ‐しょ【勧化所】 ⇒かんげ‐ちょう【勧化帳】 ⇒かんげ‐とみ【勧化富】 がん‐け眼気】 目のやまい。眼病。 かん‐けい奸計・姦計】 わるだくみ。「―に陥る」 かん‐けい換刑クワン‥ ある刑罰を執行できない場合に、相当する他の刑罰に換えて執行すること。今日では、罰金・科料を納めることのできない者を労役場に留置すること。満20歳未満の者に対しては認められていない。「―処分」 かん‐けい寒閨】 ひとり寝のさびしいねや。空閨。 かん‐けい寛刑クワン‥ 寛大な刑罰。 かん‐けい関係クワン‥ ①あるものが他のものと何らかのかかわりを持つこと。その間柄。二つ以上の思考の対象をなにか統一的な観点(例えば類似・矛盾・共存など)からとらえることができる場合に、それらの対象はその点で関係があるといわれる。「合同―に立つ」「三位一体の―」「利害―」「因果―」「人間―」 ②人間社会における、特殊なかかわりあい。 ㋐血縁や組織における結びつきの間柄。つて。ゆかり。てづる。「おじ・おいの―」「師弟の―にある」 ㋑男女間の情交。 ㋒ある物事に携わっていること。「事件に―する」「―筋への陳情」 ㋓(接尾語的に)その方面(の仕事)。「貿易―の会社」「建築―の雑誌」 ③あるものが他のものに影響を及ぼすこと。「予算の―で実現できない」 ⇒かんけい‐がいしゃ【関係会社】 ⇒かんけい‐がいねん【関係概念】 ⇒かんけい‐し【関係詞】 ⇒かんけい‐しき【関係式】 ⇒かんけい‐しゃ【関係者】 ⇒かんけい‐しゅうだん【関係集団】 ⇒かんけい‐しゅぎ【関係主義】 ⇒かんけい‐だいめいし【関係代名詞】 ⇒かんけい‐づ・ける【関係付ける】 ⇒かんけい‐もうそう【関係妄想】 かん‐けい関契クワン‥ 律令制で、軍隊が三関さんかんを通過するときの割符わりふ。はじめは木製、のち金属製。 かん‐けい還啓クワン‥ 三后・皇太子などが行啓先から帰ること。 かん‐けい還郷クワン‥ ①故郷に帰ること。帰郷。かんきょう。 ②錦にしきの別称。〈伊呂波字類抄〉 かん‐けい簡勁】 表現が簡潔で力がこもっていること。「―な筆致」 かん‐げい歓迎クワン‥ よろこび迎えること。好意をもって受け入れること。「減税を―する」「新入生―会」 がん‐けい岩頸】 通常、火山岩頸をいう。すなわち、火山噴出物の地表への通路を満たして生じた火成岩が、火山体が浸食された結果円柱状に露出したもの。 がん‐けい眼形】 囲碁で、石が活きるための眼のできる可能性。めがたち。 かんけいかい菅家遺誡クワン‥ヰ‥ 教訓書。2巻。作者不明。平安末期または鎌倉時代に成立か。菅原道真に仮託して、公家の留意すべき事柄33条をあげ、巻1の終りに和魂漢才説を述べる。かんけゆいかい。 かんけい‐がいしゃ関係会社クワン‥グワイ‥ 親会社が大きな出資比率をもって経営に関与する会社。子会社。 ⇒かん‐けい【関係】 かんけい‐がいねん関係概念クワン‥ アリストテレスのプロスティ(何かに対して)に始まり、実体概念に対立し事物の関係を表す概念。「より大きい」の類。 ⇒かん‐けい【関係】 かん‐げいこ寒稽古】 寒中に寒さに耐えて武道または音曲の稽古をすること。〈[季]冬〉。「剣道の―」 かんけい‐し関係詞クワン‥ (relative)名詞の表す内容を限定する働きをもつ節である関係節の先頭に位置し、関係節の始まりを明示するとともに、限定される名詞と関係節とを結び付ける働きをする語。関係代名詞・関係副詞・関係形容詞がある。 ⇒かん‐けい【関係】 かんけい‐しき関係式クワン‥ 二つ以上の量または記号の相互関係を表す式。 ⇒かん‐けい【関係】 かんけい‐しゃ関係者クワン‥ ある事柄に関係がある人。特に、当事者として直接の関係がある人。「―以外立入り禁止」 ⇒かん‐けい【関係】 かんけい‐しゅうだん関係集団クワン‥シフ‥ 〔社〕(→)準拠集団に同じ。 ⇒かん‐けい【関係】 かんけい‐しゅぎ関係主義クワン‥ 関係こそが第一次的であり、実体は、いわば関係の結節にすぎないと考える哲学的立場。カッシーラーや広松渉が代表的論者。同様の立場は仏教の縁起観にも見られる。 ⇒かん‐けい【関係】 かんけい‐だいめいし関係代名詞クワン‥ (relative pronoun)ヨーロッパ語などで、代名詞のうち先行する語句を受けてその内容を限定する機能を持つ節(関係節)を作るもの。英語のwhoやwhichなど。同様の働きをする関係副詞などと併せて、関係詞(relative)と呼ぶこともある。 ⇒かん‐けい【関係】 かんけい‐づ・ける関係付けるクワン‥ 〔他下一〕 つながりをつける。結びつける。 ⇒かん‐けい【関係】 かんけい‐どうぶつ環形動物クワン‥ 無脊椎動物の一門。ゴカイ・ミミズ・ヒルの類。体は前後に連なる多くの環節から成り、細長い。種類は多く、海生または陸生。環虫類。環節動物。 かんけい‐もうそう関係妄想クワン‥マウサウ 「ひとが自分のうわさをしている」「自分をどうかしようとしている」などというように、実際には何でもない他人の言葉や周囲のできごとを自分に関係づける妄想。統合失調症患者で見られる。 ⇒かん‐けい【関係】 かん‐げき間隙】 ①ひま。すきま。「―を縫う」「―をつく」 ②へだたり。なかたがい。不和。「―を生ずる」 かん‐げき感激】 深く感動して気持が奮い立つこと。強く心を動かすこと。「―のあまり泣き出す」 かん‐げき観劇クワン‥ 演劇をみること。芝居見物。「―会」 かんけこうしゅう菅家後集クワン‥シフ 漢詩集。菅原道真みちざね著。1巻。903年(延喜3)成立。道真が没するに臨み、紀長谷雄きのはせおに贈ったもので、大宰府に貶へんせられた後の詩46首を収める。菅家後草。西府せいふ新詩。 かん‐げざい緩下剤クワン‥ 中程度の強さの下剤。すなわち内服して糞便を粥かゆ状に軟らかくし、度々排泄させる下剤。↔峻しゅん下剤 かんげ‐しょ勧化所クワン‥ 仏寺で金品の寄付の事務をとる所。お札や御影などを出す所。東海道中膝栗毛6「―にあがつて無作法な」 ⇒かん‐げ【勧化】 かんげ‐ちょう勧化帳クワン‥チヤウ (→)勧進帳に同じ。 ⇒かん‐げ【勧化】 かん‐けつ奸譎・姦譎】 心がねじけて、いつわりの多いこと。 かん‐けつ完結クワン‥ ①完全に終わること。「―編」 ②それ自体でまとまった形にととのっていること。「―した論理」 かん‐けつ勘決】 よく調べ考えて決定すること。 かん‐けつ間歇・間欠】 一定の時間を隔てて起こること。止んで、また、起こること。 ⇒かんけつせい‐はこう【間欠性跛行】 ⇒かんけつ‐せん【間歇泉】 ⇒かんけつ‐ねつ【間欠熱】 かん‐けつ簡潔】 表現が簡単で要領を得ていること。くだくだしくないこと。「―な文書」「―に述べる」 かん‐げつ閑月】 冬などの、農事のひまな月。↔要月 かん‐げつ寒月】 冬の月。つめたくさえた月。〈[季]冬〉 かん‐げつ漢月】 天漢あまのがわと明月。 かん‐げつ観月クワン‥ 月を観賞すること。月見。〈[季]秋〉 ⇒かんげつ‐かい【観月会】 がん‐けつ巌穴】 岩のほらあな。巌窟。 ⇒がんけつ‐の‐し【巌穴の士】 かんげつ‐かい観月会クワン‥クワイ 旧暦の八月十五夜または九月十三夜に、名月を観賞するために催す会。 ⇒かん‐げつ【観月】 かんけつせい‐はこう間欠性跛行‥カウ すこし歩行を続けると下肢に疼痛を覚え、休息すれば止み、また歩行すると疼痛を訴える疾患。下肢への動脈の内腔の狭窄きょうさくのため十分に血液が供給されないことによる。 ⇒かん‐けつ【間歇・間欠】 かんけつ‐せん間歇泉】 一定の時間を隔てて周期的に熱湯または水蒸気を噴出する温泉。 ⇒かん‐けつ【間歇・間欠】 かんけつ‐ねつ間欠熱】 一日のうち一定の時間を置いて起こりまたさめる熱。マラリア・回帰熱などに見られる。おこり。 ⇒かん‐けつ【間歇・間欠】 がんけつ‐の‐し巌穴の士】 世を避けて山林・巌窟などにかくれ住んでいる人。隠者。 ⇒がん‐けつ【巌穴】 かんけつ‐ば汗血馬】 ①[史記大宛伝]前漢の将李広利が大宛を討って得たという名馬。一日に千里を走り血のような汗を流したと伝える。 ②駿馬しゅんめかんげ‐とみ勧化富クワン‥ 勧化のために催す富籤とみくじ。東海道中膝栗毛8「けふは―の当日」 ⇒かん‐げ【勧化】 かんけぶんそう菅家文草クワン‥サウ 漢詩文集。菅原道真みちざね著。12巻。900年(昌泰3)成立。道真の才学や当時の四六駢儷体しろくべんれいたい、行事などを知る上に重要。 かんけまんようしゅう菅家万葉集クワン‥エフシフ 新撰万葉集の別称。 かん‐けり缶蹴りクワン‥ 隠れん坊の一種。鬼にみつからないようにして、鬼の守る1個の缶を蹴る遊び。 かん‐けん官権クワン‥ 官庁や官吏の権力または権限。政府の権力。 かん‐けん官憲クワン‥ ①官のおきて。 ②(もと外交文書用語から)当局。管轄官庁。その筋。 ③官吏。特に、警官。警察当局。「―の目を逃れる」 かん‐けん乾繭・干繭】 保存のため、乾燥機で蛹さなぎを殺した繭。↔生繭。 ⇒かんけん‐とりひき【乾繭取引】 かん‐けん勘検】 考えしらべること。 かん‐けん寒暄】 (「暄」は、日ざしが行きわたって暖かいこと)寒さと暖かさ。寒暖。 ⇒寒暄を叙す かん‐けん管見クワン‥ (管くだを通して見る意)狭い見識。自分の見識や見解を謙遜していう語。管窺かんき。「―によれば」 かん‐けん関鍵クワン‥ ①かんぬきとかぎ。 ②門や扉の戸じまり。 ③物事の蘊奥うんおうに達する要所。 かん‐げん甘言】 相手の気にいるように巧みにいう言葉。「―で釣る」「―にのる」 かん‐げん乾舷】 軍艦では喫水線きっすいせん、商船では満載喫水線から乾舷甲板までの垂直距離。 かん‐げん換言クワン‥ ことばをかえて言うこと。言いかえること。「―すれば」 かん‐げん閑言】 ①静かに話すこと。閑語。 ②無用な言葉。むだばなし。 かんげん寛元クワン‥ [宋書]鎌倉中期、後嵯峨・後深草天皇朝の年号。仁治4年2月26日(1243年3月18日)改元、寛元5年2月28日(1247年4月5日)宝治に改元。 かん‐げん寛厳クワン‥ ゆるやかなことと、厳しいこと。 かん‐げん管弦・管絃クワン‥ ①管楽器(笛・笙など)と弦楽器(箏・琵琶など)。糸竹しちく・いとたけ。 ②雅楽で、舞を伴わず管・弦・打楽器による合奏のみ行う演出法。↔舞楽。 →かげん⇒かんげん‐がく【管弦楽】 ⇒かんげん‐がくだん【管弦楽団】 ⇒かんげんがく‐ほう【管弦楽法】 ⇒かんげん‐こう【管弦講】 ⇒かんげん‐さい【管弦祭】 ⇒かんげん‐ぶがく【管弦舞楽】 かん‐げん諫言】 目上の人の非をいさめること。また、その言葉。「上司に―する」 ⇒かんげん‐だて【諫言立て】 かん‐げん還元クワン‥ ①根源に復帰させること。もとに戻すこと。「利益を消費者に―する」 ②〔化〕(reduction)酸化された物質を元へ戻すこと(すなわち酸素を奪うこと)。広い意味では、物質に電子が与えられる変化を総称する。↔酸化。 ⇒かんげん‐えん【還元炎・還元焔】 ⇒かんげん‐こうそ【還元酵素】 ⇒かんげん‐ざい【還元剤】 ⇒かんげん‐しゅぎ【還元主義】 ⇒かんげん‐だて【還元建】 ⇒かんげん‐ち【還元地】 ⇒かんげん‐てつ【還元鉄】 ⇒かんげん‐とう【還元糖】 ⇒かんげん‐にゅう【還元乳】 ⇒かんげん‐ばくがとう【還元麦芽糖】 ⇒かんげん‐ひょうはくざい【還元漂白剤】 ⇒かんげん‐ぶんれつ【還元分裂】 ⇒かんげん‐まい【還元米】 がん‐けん岩圏】 〔地〕(→)リソスフェアに同じ。 がん‐けん眼瞼】 眼球の上下をおおい、角膜を保護する皮膚のひだ。まぶた。 ⇒がんけん‐へいさ‐はんしゃ【眼瞼閉鎖反射】 がん‐けん頑健グワン‥ 体が、頑丈で極めて壮健なこと。「―な身体」 かんげん‐えん還元炎・還元焔クワン‥ ブンゼン‐バーナーなどの炎の中心部。酸素の供給が不十分なために、一酸化炭素・水素などが含まれ、この部分に金属酸化物などを挿入すれば、これを還元する。内炎。→酸化炎⇒かん‐げん【還元】 かんげん‐がく管弦楽クワン‥ 比較的規模の大きな合奏。またそのための音楽。弦楽器を主体とし、それに管楽器・打楽器が加わる。オーケストラ。 ⇒かん‐げん【管弦・管絃】 かんげん‐がくだん管弦楽団クワン‥ 管弦楽を演奏する団体。オーケストラ。 ⇒かん‐げん【管弦・管絃】 かんげんがく‐ほう管弦楽法クワン‥ハフ (orchestration)管弦楽における個々の楽器の用法や組合せ法。楽器法ともいう。 ⇒かん‐げん【管弦・管絃】 かんげん‐こう管弦講クワン‥カウ 仏前で読経に合わせて管弦を奏し、仏を供養する法会。 ⇒かん‐げん【管弦・管絃】 かんげん‐こうそ還元酵素クワン‥カウ‥ (→)レダクターゼに同じ。 ⇒かん‐げん【還元】 かんげん‐さい管弦祭クワン‥ ①神輿みこしを船中に奉安し、海上で管弦を吹奏して神霊を慰める神事。厳島いつくしま神社では陰暦6月17日の夜行い、おかげん祭という。 ②5月に行われる京都嵯峨の車折くるまざき神社の祭礼。三船みふね祭。→三船さんせんの才⇒かん‐げん【管弦・管絃】 かんげん‐ざい還元剤クワン‥ 還元を起こさせる物質。重金属の酸化物を還元するのに、炭素を還元剤とする類。 ⇒かん‐げん【還元】 かんげん‐しゅぎ還元主義クワン‥ (reductionism) ①世界の複雑で多様な事象を単一なレベルの基本的な要素に還元して説明しようという立場。 ②科学的知識は直接観測可能な対象に関する命題のみによって構成されなければならないとする主張。19世紀後半から20世紀初頭にかけて、原子論を認めないマッハらはこの立場をとった。→現象主義→操作主義⇒かん‐げん【還元】 かんげん‐だて諫言立て】 好んで諫言しようとすること。 ⇒かん‐げん【諫言】 かんげん‐だて還元建クワン‥ 建染たてぞめ染料を還元剤で還元し、可溶性の溶液を作ること。藍建あいだての類。 ⇒かん‐げん【還元】 かんげん‐ち還元地クワン‥ 一度開墾された耕地が、再びもとの原野となった土地。 ⇒かん‐げん【還元】 かんげん‐てつ還元鉄クワン‥ 酸化鉄(Ⅲ)を鉄管中で灼熱し、これに水素ガスを通し還元させて製した灰色または灰黒色の粉末鉄。鉄欠乏性貧血の治療に用いる。 ⇒かん‐げん【還元】 かんげん‐とう還元糖クワン‥タウ 糖類のうち、分子内に遊離しまたは遊離しうるアルデヒド基やケトン基をもち、還元性を示すものの総称。グルコースなどの単糖および二糖の多くはこれに属する。 ⇒かん‐げん【還元】 かんけん‐とりひき乾繭取引】 生繭取引に伴う弊害を除くため、乾繭装置を共同で設置し、乾繭を貯蔵し、適当の時期に売却できるよう処置してある繭の取引。 ⇒かん‐けん【乾繭・干繭】 かんげん‐にゅう還元乳クワン‥ 脱脂粉乳にバターなどの乳脂肪と水を加え、もとの牛乳と同じ成分にしたもの。脱脂していない粉乳や濃縮乳に水を加える場合もある。還元牛乳。 ⇒かん‐げん【還元】 かんげん‐ばくがとう還元麦芽糖クワン‥タウ 麦芽糖のカルボニル基を還元して製造される糖アルコール。グルコースとソルビトールが結合したもの。蔗糖の2分の1のカロリーで甘味は80〜90パーセント。マルチトール。 ⇒かん‐げん【還元】 かんげん‐ひょうはくざい還元漂白剤クワン‥ヘウ‥ 繊維中の色素を還元作用によって破壊または可溶性化し、脱色させる薬剤。亜硫酸・酸性亜硫酸、それらの塩など。 ⇒かん‐げん【還元】 かんげん‐ぶがく管弦舞楽クワン‥ 舞楽は原則として弦楽器(箏・琵琶など)を使わないが、例外的に使う場合の演出の称。 ⇒かん‐げん【管弦・管絃】 かんげん‐ぶんれつ還元分裂クワン‥ 〔生〕(meiosis)(→)減数分裂に同じ。 ⇒かん‐げん【還元】 がんけん‐へいさ‐はんしゃ眼瞼閉鎖反射】 強烈な光刺激、角膜・結膜またはまつ毛の機械的刺激などによって起こる瞬まばたきの反射運動。瞬目反射しゅんもくはんしゃ⇒がん‐けん【眼瞼】 かんげん‐まい還元米クワン‥ 農家の米の収穫高が見込みより低かったため自家保有米までも供出した場合、飯米として一般消費者価格より安くその農家に還元配給する米。 ⇒かん‐げん【還元】

かん‐ぎん【感吟】🔗🔉

かん‐ぎん感吟】 ①感動して詩歌を口ずさむこと。 ②感嘆に値する詩歌。特に俳句で、秀逸の句。

かん‐げき【感激】🔗🔉

かん‐げき感激】 深く感動して気持が奮い立つこと。強く心を動かすこと。「―のあまり泣き出す」

かん‐ご【感悟】🔗🔉

かん‐ご感悟】 感じてさとること。

かんこう‐えき【感光液】‥クワウ‥🔗🔉

かんこう‐えき感光液‥クワウ‥ 写真製版で、版材に塗布する感光性をもつ液剤。二クロム酸‐グルー・二クロム酸‐卵白・感光性樹脂液など。 ⇒かん‐こう【感光】

かんこう‐ざいりょう【感光材料】‥クワウ‥レウ🔗🔉

かんこう‐ざいりょう感光材料‥クワウ‥レウ ①乾板・フィルム・印画紙など、写真乳剤を支持体に塗布したもの。写真感光材料。 ②青写真・ジアゾ写真・電子写真の感光紙、感光性樹脂など、感光性物質を利用して画像・パターンを作るための材料。 ⇒かん‐こう【感光】

かんこう‐し【感光紙】‥クワウ‥🔗🔉

かんこう‐し感光紙‥クワウ‥ 図面などの複製に用いる感光性のある紙。ジアゾ感光紙。陽画感光紙。 ⇒かん‐こう【感光】

かんこう‐せい【感光性】‥クワウ‥🔗🔉

かんこう‐せい感光性‥クワウ‥ 光に反応する性質。 ⇒かん‐こう【感光】

かんこうせい‐じゅし【感光性樹脂】‥クワウ‥🔗🔉

かんこうせい‐じゅし感光性樹脂‥クワウ‥ 光・紫外線の照射によって、着色・分解・硬化したり、溶解性に変化を生じたりする高分子化合物。 ⇒かん‐こう【感光】

かんこう‐ど【感光度】‥クワウ‥🔗🔉

かんこう‐ど感光度‥クワウ‥ 感光材料の光に感ずる度合を数値で表したもの。感度。 ⇒かん‐こう【感光】

かんこう‐にゅうざい【感光乳剤】‥クワウ‥🔗🔉

かんこう‐にゅうざい感光乳剤‥クワウ‥ (→)写真乳剤に同じ。 ⇒かん‐こう【感光】

かんこう‐ばん【感光板】‥クワウ‥🔗🔉

かんこう‐ばん感光板‥クワウ‥ 板状の感光材料。写真の湿板・乾板など。 ⇒かん‐こう【感光】

かんこう‐ぶっしつ【感光物質】‥クワウ‥🔗🔉

かんこう‐ぶっしつ感光物質‥クワウ‥ 感光性を有する物質。 ⇒かん‐こう【感光】

かん‐さ【感作】🔗🔉

かん‐さ感作】 〔生〕(sensitization)広義には、生体にある処置を加えた結果、何らかの反応性が増大すること。免疫学的には生体に特定の抗原を与えて、それに対する反応を強め、アレルギーを起こしやすくすること。→脱感作

かん‐し【感思】🔗🔉

かん‐し感思】 感じて思うこと。心に感じた思い。

かんじ【感じ】🔗🔉

かんじ感じ】 ①皮膚などで外界の刺激を受けること。感覚。「しびれて―が無くなる」「―が鈍い」 ②物事や人に触れて起こる思い。感想。印象。雰囲気。「わびしい―」「―のいい人」「つくりものでは―がでない」

かんじ‐い・る【感じ入る】🔗🔉

かんじ‐い・る感じ入る】 〔自五〕 深く感じる。すっかり感心する。「ほとほと―・りました」

かんしき‐せい【感色性】🔗🔉

かんしき‐せい感色性】 写真感光材料の色光に対する感じ方。紫外・レギュラー・オルソ・パンクロ・赤外に大別される。

かんじ‐と・る【感じ取る】🔗🔉

かんじ‐と・る感じ取る】 〔他五〕 感じとして受けとる。雰囲気などから察する。「事態の深刻さを―・る」

かん‐しゃ【感謝】🔗🔉

かん‐しゃ感謝】 ありがたく感じて謝意を表すること。「―のしるし」「心から―する」 ⇒かんしゃ‐かんげき【感謝感激】 ⇒かんしゃ‐さい【感謝祭】 ⇒かんしゃ‐じょう【感謝状】

かんしゃ‐かんげき【感謝感激】🔗🔉

かんしゃ‐かんげき感謝感激】 非常に感謝していること。「―雨霰あめあられ⇒かん‐しゃ【感謝】

かんしゃ‐さい【感謝祭】🔗🔉

かんしゃ‐さい感謝祭】 (Thanksgiving Day)米国やカナダで、1年間の神の恵みに感謝するために定められた祝日。米国では11月の第4木曜日、カナダでは10月の第2月曜日。 ⇒かん‐しゃ【感謝】

かんしゃ‐じょう【感謝状】‥ジヤウ🔗🔉

かんしゃ‐じょう感謝状‥ジヤウ 感謝の意を表しておくる書状。 ⇒かん‐しゃ【感謝】

かんじ‐やす・い【感じ易い】🔗🔉

かんじ‐やす・い感じ易い】 〔形〕 些細なことにも気持が動揺するさま。敏感であるさま。「―・い年ごろ」

かん‐しゅ【感取】🔗🔉

かん‐しゅ感取】 感じとること。

かん‐じゅ【感受】🔗🔉

かん‐じゅ感受】 外界の刺激や印象を受けいれること。 ⇒かんじゅ‐せい【感受性】

かんじゅ‐せい【感受性】🔗🔉

かんじゅ‐せい感受性】 ①外界の印象を受けいれる能力。物を感じとる力。感性。「豊かな―」「―が強い」↔不感性。 ②生物体において、環境からの刺激、特に薬剤や病原体により感覚または反応を誘発され得る性質。受容性。 ⇒かん‐じゅ【感受】

かん‐じょ【感書】🔗🔉

かん‐じょ感書(→)感状に同じ。

かん‐しょう【感傷】‥シヤウ🔗🔉

かん‐しょう感傷‥シヤウ 感じて心をいためること。感じて悲しむこと。感じやすく、すぐ悲しんだり、さびしくなったりする心の傾向。「―にひたる」「単なる―にすぎない」 ⇒かんしょう‐しゅぎ【感傷主義】 ⇒かんしょう‐てき【感傷的】

かん‐しょう【感賞】‥シヤウ🔗🔉

かん‐しょう感賞‥シヤウ ①感心してほめること。 ②功を賞して賜る褒美。

かん‐じょう【感状】‥ジヤウ🔗🔉

かん‐じょう感状‥ジヤウ 戦功などを賞して主君や上官から与えられる文書。感書。山路愛山、民友社時代「武士が大将より―を迫り取りしを」

かん‐じょう【感情】‥ジヤウ🔗🔉

かん‐じょう感情‥ジヤウ ①喜怒哀楽や好悪など、物事に感じて起こる気持。「―を害する」「―がたかぶる」 ②〔心〕精神の働きを知・情・意に分けた時の情的過程全般を指す。情動・気分・情操などが含まれる。「快い」「美しい」「感じが悪い」などというような、主体が状況や対象に対する態度あるいは価値づけをする心的過程。 ⇒かんじょう‐いにゅう【感情移入】 ⇒かんじょう‐てき【感情的】 ⇒かんじょうてき‐どうとくせつ【感情的道徳説】 ⇒かんじょう‐ろん【感情論】 ⇒感情に走る

かんじょう‐いにゅう【感情移入】‥ジヤウ‥ニフ🔗🔉

かんじょう‐いにゅう感情移入‥ジヤウ‥ニフ (Einfühlung ドイツ)リップスの心理的美学の根本原理。対象や他人のうちに自己の感情を投射し、それを対象固有のものとみなす構えを指す。 ⇒かん‐じょう【感情】

かんじょうきょういく【感情教育】‥ジヤウケウ‥🔗🔉

かんじょうきょういく感情教育‥ジヤウケウ‥ (L' Éducation sentimentale フランス)フローベールの小説。1869年刊。青年フレデリックの恋愛生活を筋に、二月革命前後の世相を写実的に描く。

かんしょう‐しゅぎ【感傷主義】‥シヤウ‥🔗🔉

かんしょう‐しゅぎ感傷主義‥シヤウ‥ センチメンタリズムの訳語。 ⇒かん‐しょう【感傷】

かんしょう‐てき【感傷的】‥シヤウ‥🔗🔉

かんしょう‐てき感傷的‥シヤウ‥ 感じやすく涙もろいさま。センチメンタル。 ⇒かん‐しょう【感傷】

かんじょう‐てき【感情的】‥ジヤウ‥🔗🔉

かんじょう‐てき感情的‥ジヤウ‥ 理性を失って感情に片寄るさま。興奮するさま。「すぐ―になる」 ⇒かん‐じょう【感情】

かんじょうてき‐どうとくせつ【感情的道徳説】‥ジヤウ‥ダウ‥🔗🔉

かんじょうてき‐どうとくせつ感情的道徳説‥ジヤウ‥ダウ‥ 道徳的行為の動機を感情におく学説。イギリス啓蒙期の哲学者が主張。その代表者シャフツベリーによると、感情すなわち自愛と同情との調和が善で、行為の価値は道徳感覚によって判別されるという。この考えをハチソンが敷衍。 ⇒かん‐じょう【感情】

○感情に走るかんじょうにはしる🔗🔉

○感情に走るかんじょうにはしる 理性を失い、感情のままに行動する。 ⇒かん‐じょう【感情】 かんしょう‐の‐ききん寛正の飢饉クワンシヤウ‥ 1459年(長禄3)から61年(寛正2)にかけておこった大飢饉。暴風雨・洪水が重なり死者続出、60〜61年も旱害・大風雨・低温が連続し、悪疫流行、食を求めて京都に流入して餓死した者だけでも8万をこえたといわれる。 ⇒かんしょう【寛正】 かんじょう‐の‐し灌頂の師クワンヂヤウ‥ 密教の伝法でんぼう灌頂を受けた人で、他人に灌頂を施し得る資格のある阿闍梨あじゃり。大阿闍梨。 ⇒かん‐じょう【灌頂】 かんしょう‐ば勧商場クワンシヤウ‥ (→)勧工場かんこうばに同じ。 かんしょう‐ばくや干将莫耶・干将莫邪‥シヤウ‥ ①中国古代の二振りの名剣。呉の刀工干将は呉王の嘱により剣を作るとき、妻莫耶の髪や爪を炉に入れるなどして初めて作り得た名剣二振りに、陽を「干将」、陰を「莫耶」と名づけたという。 ②転じて、広く名剣の意。 かんじょう‐び勘定日‥ヂヤウ‥ ①商家または顧客の家で掛代金の支払をする日。 ②株式取引所における定期取引の受渡の決算日。 ⇒かん‐じょう【勘定】 かんしょう‐ひひょう鑑賞批評‥シヤウ‥ヒヤウ 芸術作品に対する鑑賞を中心とする批評。 ⇒かん‐しょう【鑑賞】 かんじょう‐ぶぎょう勘定奉行‥ヂヤウ‥ギヤウ ①室町時代、大名の家に置いた職名。金銭出納を総管した職。勘定頭。 ②江戸幕府の職名。老中の支配で、幕府直轄地の代官・郡代を監督し、収税、金銭の出納など幕府の財政および領内農民の行政・訴訟をつかさどる。寺社奉行・町奉行とともに三奉行の一つ。勘定頭。 ⇒かん‐じょう【勘定】 かんしょうふ‐しょう官省符荘クワンシヤウ‥シヤウ 平安時代以後、太政官符および民部省符によって設立が許可された荘園。他の荘園よりも強い特権を有した。↔国免荘。→立券荘号 ⇒かん‐しょう【官省】 かんじょう‐より勘定縒‥ヂヤウ‥ (穴明銭の銭さしに用いたのでいうとするが、あるいはカンゼヨリの訛か)こより。 ⇒かん‐じょう【勘定】 かんじょう‐れきみょう灌頂歴名クワンヂヤウ‥ミヤウ (カンジョウレキメイとも)空海筆の巻子本。1巻。京都の神護寺で灌頂を授けた最澄ら僧俗160名余の名を列記したもの。国宝。灌頂記。 ⇒かん‐じょう【灌頂】 かんじょう‐れっせき環状列石クワンジヤウ‥ (→)ストーン‐サークルに同じ。 ⇒かん‐じょう【環状】 かんじょう‐ろん感情論‥ジヤウ‥ 理知に基づかず、感情に左右された議論。 ⇒かん‐じょう【感情】 かん‐しょく完食クワン‥ 卓上に置かれた食物をすべて食べきること。「料理を―する」 かん‐しょく旰食】 (「旰」は日暮の意)君主が政務に熱心で、日暮れて後、食事すること。「宵衣―」 かん‐しょく官食クワン‥ 官府から支給する食事。 かん‐しょく官職クワン‥ ①官と職。官は職務の一般的種類、職は担任すべき職務の具体的範囲を示す称呼。 ②国の機関において、公務員が一定の職務と責任をもって占める地位、または各公務員に割り当てられる職務。 かん‐しょく間色】 (「間」は、まじわる意) ①正色(赤・黄・青・白・黒)の混合によって生ずる色。 ②画面の調和を保つ目的で、明暗の対照を和らげるために用いる色。また、原色以外の色。中間色。 かん‐しょく間食】 定まった食事と食事との間に物を食べること。あいだぐい。おやつ。「あまり―すると太る」 かん‐しょく閑職】 ひまな職務。重要でない職。「―にまわされる」 かん‐しょく寒色】 寒い感じを与える色。すなわち青またはそれに近い色。↔暖色 かん‐しょく寒食】 中国で、冬至の後105日目の日は、風雨が激しいとして、火の使用を禁じて冷食した古俗。一説に、焼死した介之推かいしすいをあわれんで、忌日に火を禁じて冷食したことからという。転じて、冬至後105日目の日。〈[季]春〉 かん‐しょく感触】 ①外界の刺激にふれて感ずること。 ②てざわり。はだざわり。「ぬるぬるした―」 ③相手の言動からそれとなく感じとれること。「示談の―を得ている」 がん‐しょく顔色】 顔の表情。かおいろ。万葉集5「―壮年にして、病の為に横困たしなめらるるはや」。「―を失う」 ⇒顔色無し かんしょく‐せい感色性⇒かんしきせい

かんじょう‐ろん【感情論】‥ジヤウ‥🔗🔉

かんじょう‐ろん感情論‥ジヤウ‥ 理知に基づかず、感情に左右された議論。 ⇒かん‐じょう【感情】

かん‐しょく【感触】🔗🔉

かん‐しょく感触】 ①外界の刺激にふれて感ずること。 ②てざわり。はだざわり。「ぬるぬるした―」 ③相手の言動からそれとなく感じとれること。「示談の―を得ている」

かんしょく‐せい【感色性】🔗🔉

かんしょく‐せい感色性⇒かんしきせい ○顔色無しがんしょくなし [白居易、長恨歌]相手に圧倒され、手も足も出ないさま。 ⇒がん‐しょく【顔色】

かん・じる【感じる】🔗🔉

かん・じる感じる】 〔自他上一〕 「感ずる」に同じ。

かん‐しん【感心】🔗🔉

かん‐しん感心】 ①深く心に感じること。「よくがまんしたと―する」 ②(反語的に)ひどさにあきれること。「彼のわがままには―するよ」 ③心を動かされるほどりっぱであるさま。ほめるべきであるさま。「―な子」

かんしん‐き【感震器】🔗🔉

かんしん‐き感震器】 地震の有無、震動の度数などを検出する器械。

かん・ずる【感ずる】🔗🔉

かん・ずる感ずる】 〔自他サ変〕[文]感ず(サ変) ①刺激を受けとる。感覚を起こす。「冷たく―・ずる」「空腹を―・ずる」 ②心に思う。ある気持をいだく。「恩義を―・ずる」「責任を―・ずる」 ③心が動く。感動する。宇津保物語俊蔭「帝大きに驚かせ給ひて―・ぜしめ聞し召すこと限なし」。「恩義に―・ずる」 ④感心してほめたたえる。平家物語11「平家ふなばたをたたいて―・じたり」 ⑤病気がうつる。感染する。

かん‐せい【感性】🔗🔉

かん‐せい感性】 (sensibility イギリス・Sinnlichkeit ドイツ) ①外界の刺激に応じて感覚・知覚を生ずる感覚器官の感受性。「―豊か」 ②感覚によってよび起こされ、それに支配される体験内容。従って、感覚に伴う感情や衝動・欲望をも含む。 ③理性・意志によって制御されるべき感覚的欲求。 ④思惟(悟性的認識)の素材となる感覚的認識。 ⇒かんせい‐かい【感性界】 ⇒かんせい‐ろん【感性論】

かん‐せい【感情】🔗🔉

かん‐せい感情】 (セイは漢音) ⇒かんじょう1。連理秘抄「秋の景気の凄くかすかに面影そひて、優しくもげにもとおぼゆる―の浮ぶべきなり」

かんせい‐かい【感性界】🔗🔉

かんせい‐かい感性界】 〔哲〕(mundus sensibilis ラテン)感性的知覚を通じて与えられる事物の総体。感覚界。感官界。↔可想界。 ⇒かん‐せい【感性】

○感に堪えないかんにたえない🔗🔉

○感に堪えないかんにたえない 深く感動するさま。宇津保物語俊蔭「琴をしらべあはせて、二なく遊ぶ時に、なほ仲頼感に堪へでおり走り」 ⇒かん【感】

○感に堪えるかんにたえる🔗🔉

○感に堪えるかんにたえる (→)「感に堪えない」に同じ。 ⇒かん【感】 かん‐にち坎日】 暦注で、諸事に凶であるとして外出を忌む日。紫式部日記「正月一日、―なりければ、若宮の御戴餅いただきもちいのこと停まりぬ」 がん‐にち元日グワン‥ ⇒がんじつ かん‐にゅう陥入‥ニフ おちこむこと。くぼむこと。 かん‐にゅう貫入クワンニフ ①つらぬいて入ること、また、入れること。 ②(→)貫乳かんにゅうに同じ。 ③〔地〕マグマまたは岩石が他の岩石または地層をつらぬいて入り込むこと。 ⇒かんにゅう‐がん【貫入岩】 かん‐にゅう貫乳クワン‥ 陶磁器の釉うわぐすりの表面に現れた細かいひび。鑑賞に重要な視点。乳にゅう。貫入。罅入かにゅうかん‐にゅう嵌入‥ニフ はめこむこと。はまりこむこと。 かん‐にゅう観入クワンニフ 心眼を以て対象を正しく把握すること。斎藤茂吉の造語。→実相観入 かんにゅう‐がん貫入岩クワンニフ‥ 既存の地層あるいは岩石中に入り込んだ岩石・岩体。多くはマグマとして入り込み固結して生じた岩石を指す。↔噴出岩 ⇒かん‐にゅう【貫入】 かん‐にょ丱女クワン‥ (カンジョとも)総角あげまきに結った年若い女。童女。宇津保物語初秋「興ある―出でくる煩わずらいあらん」 かん‐にょ官女クワン‥ (カンジョとも)宮仕えの女房。女官。 かん‐にょう凵繞‥ネウ 漢字の繞にょうの一つ。「出」「函」などの繞の「凵」の称。 かん‐にん官人クワン‥ ①官吏。役人。今昔物語集6「―、幡を捧げて来れり」 ②令制の諸省で、初位以上六位までの官にある人の総称。枕草子77「主殿寮の―」 ③特に、衛府や諸司の判官じょう・主典さかんをいう。源氏物語「左のつかさにいとよしある―多かるころなり」 かん‐にん堪忍】 ①たえしのぶこと。こらえてがまんすること。太平記19「東西よりこれを攻めば、…一日も―し給はじ」 ②怒りをこらえて許すこと。勘弁。狂言、石神「女に向うて―してくれいと申すも口惜しう御座る」。「ならぬ―するが―」 ③経済上の負担力。狂言、今参「それでも―がつづきますまい」 ⇒かんにん‐ぐら【堪忍蔵・堪忍庫】 ⇒かんにん‐ごろ【堪忍頃】 ⇒かんにん‐じ【堪忍地】 ⇒かんにん‐じょう【堪忍情】 ⇒かんにん‐づよ・い【堪忍強い】 ⇒かんにん‐ぶくろ【堪忍袋】 ⇒かんにん‐ぶん【堪忍分】 ⇒かんにん‐まけ【堪忍負け】 ⇒かんにん‐りょう【堪忍領】 ⇒堪忍は一生の宝 ⇒堪忍袋の緒が切れる かん‐にん感人】 すぐれた人。風姿花伝「元次芸能―たるによて」 かんにん寛仁クワン‥ [会稽記]平安中期、後一条天皇朝の年号。長和6年4月23日(1017年5月21日)改元、寛仁5年2月2日(1021年3月17日)治安に改元。 かん‐にん還任クワン‥ ⇒げんにん。千載和歌集神祇「大納言にも―し侍りけるとなむ」 がん‐にん願人グワン‥ ①願書または訴願書を提出した人。願書に署名した人。 ②祈願者。願主。狂言、六地蔵「―に罰があたる」 ③願人坊主の略。 ⇒がんにん‐ぼうず【願人坊主】 カンニングcunning】 (「ずるい」の意)学生・生徒が試験の際、監督者の目を盗んでする不正行為。 ⇒カンニング‐ペーパー カンニング‐ペーパー (和製語cunning paper)カンニングのために隠れて見る紙片。解答の助けとなる事項などを書いたもの。 ⇒カンニング【cunning】 かんにん‐ぐら堪忍蔵・堪忍庫(→)堪忍袋に同じ。浄瑠璃、用明天皇職人鑑「こらへる程はこらへうが、―の戸があいた(堪忍袋の緒が切れた)⇒かん‐にん【堪忍】 かんにん‐ごろ堪忍頃】 堪忍のできる程度。 ⇒かん‐にん【堪忍】 かんにん‐じ堪忍地‥ヂ 〔仏〕歓喜地かんぎじの別称。菩薩がこの階級に入れば、心身一切の苦悩をよく堪え忍ぶことができるからいう。十訓抄「十地には―とも号し」 ⇒かん‐にん【堪忍】 かんにん‐じょう堪忍情‥ジヤウ 堪忍する心。こらえじょう。 ⇒かん‐にん【堪忍】 かんにん‐づよ・い堪忍強い】 〔形〕[文]かんにんづよ・し(ク) よく我慢をする。 ⇒かん‐にん【堪忍】

かん‐にん【感人】🔗🔉

かん‐にん感人】 すぐれた人。風姿花伝「元次芸能―たるによて」

かん‐のう【感応】‥オウ🔗🔉

かん‐のう感応‥オウ ①心に感じこたえること。奥の細道「此神社にて侍ると聞けば、―殊にしきりに」 ②信心が神仏の霊に通ずること。平治物語「澄憲説法には竜神も―を垂れ」 ③〔電〕(→)誘導2に同じ。 ⇒かんのう‐いでん【感応遺伝】 ⇒かんのう‐せいしんびょう【感応精神病】 ⇒かんのう‐どうこう【感応道交】

かんのう‐いでん【感応遺伝】‥オウヰ‥🔗🔉

かんのう‐いでん感応遺伝‥オウヰ‥ (telegony)雌が他系統の雄と交尾し受胎すると、その後同系統のものと交尾しても、前の雄の特徴が子に遺伝するという俗説。古く畜産家に信じられ、人間の先夫の影響が信じられたのも同じ考え方による。 ⇒かん‐のう【感応】

かんのう‐せいしんびょう【感応精神病】‥オウ‥ビヤウ🔗🔉

かんのう‐せいしんびょう感応精神病‥オウ‥ビヤウ 一人の精神病者の症状、特に妄想や幻覚が、その患者と密接な関係にある他の一人または複数の人々に同じ形で現れるもの。一種の感応性心因反応で、時に集団ヒステリーの形をとる。 ⇒かん‐のう【感応】

かんのう‐どうこう【感応道交】‥オウダウカウ🔗🔉

かんのう‐どうこう感応道交‥オウダウカウ 仏と人と、また教えるものと教えられるものとの気持が通いあうこと。衆生しゅじょうの機感と仏の応化とが相通じて融合すること。 ⇒かん‐のう【感応】

[漢]感🔗🔉

 字形  筆順 〔心(忄・)部9画/13画/教育/2022・3436〕 〔音〕カン(呉)(漢) [意味] 刺激を受けて心が動く。心にひびいて反応する。物事にふれた気持ちの動き。「痛みを感ずる」「人生、意気に感ず」「感きわまる」「感に堪えない」「感覚・感心・同感・快感・違和感」 [解字] 形声。音符「咸」(=ショックを与える。うごかす)+「心」。物事に接して心が動く意。 [下ツキ 哀感・叡感・音感・快感・共感・御感・偶感・交感・好感・五感・語感・雑感・色感・実感・情感・所感・触感・随感・性感・善感・体感・第六感・多感・直感・痛感・同感・鈍感・肉感・反感・万感・敏感・不感症・予感・流感・量感・霊感

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