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かから‐ば【斯からば】🔗🔉

かから‐ば斯からば】 〔接続〕 (カクアラバの約)こういうことなら。こんななら。

かか・り【斯かり】🔗🔉

かか・り斯かり】 〔自ラ変〕 (カクアリの約)このようである。こうだ。万葉集5「―・らずも―・りも神のまにまにと」

かかる【斯かる】🔗🔉

かかる斯かる】 〔連体〕 (カクアルの約)このような。こんな。こういう。東大寺諷誦文稿「如カカル三身仏と作りて」。「―事態は予想していなかった」 ⇒かかる‐ほどに【斯かる程に】

かかる‐ほどに【斯かる程に】🔗🔉

かかる‐ほどに斯かる程に】 〔接続〕 こうしているうちに。 ⇒かかる【斯かる】

かかれ‐ど【斯かれど】🔗🔉

かかれ‐ど斯かれど】 〔接続〕 (カクアレドの約)こうではあるが。土佐日記「船にも思ふことあれどかひなし。―この歌をひとりごとにしてやみぬ」

かかれ‐ば【斯かれば】🔗🔉

かかれ‐ば斯かれば】 〔接続〕 (カクアレバの約)こういうわけだから。宇治拾遺物語4「八千両ばかりありけるとぞ語り伝へたる。―佐渡国には金ありけるよしを」

かく【斯く・是く】🔗🔉

かく斯く・是く】 〔副〕 こう。このように。この通りに。かように。万葉集17「か行き―行き見つれども」。「―いう私こそ適任だ」「―なる上は」

かく‐かく【斯く斯く】🔗🔉

かく‐かく斯く斯く】 内容を省略して引用する語。かようかよう。「―の次第」 ⇒かくかく‐しかじか【斯く斯く然然】

かくかく‐しかじか【斯く斯く然然】🔗🔉

かくかく‐しかじか斯く斯く然然】 (同義の「かくかく」と「しかじか」を重ねた語)(→)「かくかく」に同じ。「―の理由で来られないそうだ」 ⇒かく‐かく【斯く斯く】

かく‐さま【斯く様】🔗🔉

かく‐さま斯く様】 このようなさま。このよう。万葉集15「世の中の常のことわり―になり来にけらし」

かく‐して【斯くして】🔗🔉

かく‐して斯くして】 〔接続〕 こうして。このようにして。

かく‐て【斯くて】🔗🔉

かく‐て斯くて】 〔副・接続〕 このようにして。こうして。万葉集11「縦しこのごろは―通はむ」。宇津保物語忠乞「―、また嵯峨の御時に」。「―一年が終わる」 ⇒かくて‐も【斯くても】 ⇒かくて‐も‐の‐こと‐に【斯くてものことに】

かくて‐も【斯くても】🔗🔉

かくて‐も斯くても】 〔副〕 ①このようにしても。徒然草「―あられけるよ」 ②いずれにしても。所詮。源氏物語帚木「―今はいふかひなき宿世すくせなりければ」 ⇒かく‐て【斯くて】

かくて‐も‐の‐こと‐に【斯くてものことに】🔗🔉

かくて‐も‐の‐こと‐に斯くてものことに】 いっそのことに。むしろ。 ⇒かく‐て【斯くて】

かく‐ながら【斯くながら】🔗🔉

かく‐ながら斯くながら】 このまま。このままの状態で。源氏物語桐壺「―ともかくもならむを御覧じ果てむと」

かく‐の‐ごと【斯くの如】🔗🔉

かく‐の‐ごと斯くの如(→)「かくのごとく」に同じ。万葉集20「山吹の花の盛りに―君を見まくは千歳にもがも」

かく‐の‐ごとく【斯くの如く】🔗🔉

かく‐の‐ごとく斯くの如く】 このように。かように。古今和歌集「この歌も―なるべし」

かく‐の‐ごとし【斯くの如し・如此・如斯】🔗🔉

かく‐の‐ごとし斯くの如し・如此・如斯】 このようである。

かく‐のみ【斯くのみ】🔗🔉

かく‐のみ斯くのみ】 これほどに。かくばかり。万葉集5「世間よのなかは―ならし」

かく‐ばかり【斯く許り】🔗🔉

かく‐ばかり斯く許り】 これほど。こんなにも。万葉集2「―恋に沈まむ手童児たわらわのごと」

かく‐まで【斯く迄】🔗🔉

かく‐まで斯く迄】 こうまで。こんなにまで。

かく‐も【斯くも】🔗🔉

かく‐も斯くも】 〔副〕 このようにも。こんなにまでも。「―盛大な会を催していただき」

かく‐ゆえ‐に【斯く故に】‥ユヱ‥🔗🔉

かく‐ゆえ‐に斯く故に‥ユヱ‥ このようであるから。万葉集3「―見じといふものを」

かく‐よう【斯く様】‥ヤウ🔗🔉

かく‐よう斯く様‥ヤウ このよう。こんなさま。大鏡時平「―の歌や詩などを」

か‐ばかり【斯許り】🔗🔉

か‐ばかり斯許り】 ①こんなにも。これほど。竹取物語「―心ざしおろかならぬ人々にこそあめれ」 ②これだけ。これきり。徒然草「―と心得て帰りにけり」

か‐ほど【斯程】🔗🔉

か‐ほど斯程】 これほど。これくらい。

か‐よう【斯様】‥ヤウ🔗🔉

か‐よう斯様‥ヤウ このよう。こんなふう。「―な次第で遅れました」「―に考えます」

こう【斯う】カウ🔗🔉

こう斯うカウ [一]〔副〕 (カクの音便)かように。このように。源氏物語若紫「すずろなる人は、―はありなむや」 [二]〔感〕 町人などが話を切り出すため他人に呼び掛けるのに使った語。これ。おい。ねえ。東海道中膝栗毛「―、弥次さん」

こう‐いう【斯ういう】カウイフ🔗🔉

こう‐いう斯ういうカウイフ 〔連体〕 このような。こんな。

こう‐こう【斯う斯う】カウカウ🔗🔉

こう‐こう斯う斯うカウカウ (カクカクの音便)具体的内容を示す代りに用いる。かようかよう。伊勢物語「―なむ思ふといひければ」。「―しかじか」

こう‐した【此うした・斯うした】カウ‥🔗🔉

こう‐した此うした・斯うしたカウ‥ 〔連体〕 このような。こんな。こういった。「―やり方では困る」

こう‐して【斯うして】カウ‥🔗🔉

こう‐して斯うしてカウ‥ [一]〔副〕 このように。こういう具合に。「―切るとよく切れる」 [二]〔接続〕 このようにした結果として。「―彼は社長になった」

こうっ‐と【斯うっと】カウツ‥🔗🔉

こうっ‐と斯うっとカウツ‥ 〔感〕 コウトの促音化。夏目漱石、吾輩は猫である「―慥かには覚えて居ないが」

こう‐て【斯うて】カウテ🔗🔉

こう‐て斯うてカウテ 〔副〕 (カクテの音便)このようにして。源氏物語柏木「いと言ふ甲斐なく覚ゆれど―も平かにだにおはしまさばと念じつつ」

こう‐と【斯うと】カウ‥🔗🔉

こう‐と斯うとカウ‥ 〔感〕 考えたり思い出そうとしたりする時に発する語。ええと。こうっと。東海道中膝栗毛3「アヽ―、二一天作の八だから、二五十」

こう‐よう【斯う様】カウヤウ🔗🔉

こう‐よう斯う様カウヤウ (カクヤウの音便)このよう。かよう。土佐日記「―の物もなき国なり」

こ‐こ【此処・此所・此・是・玆・斯】🔗🔉

こ‐こ此処・此所・此・是・玆・斯】 〔代〕 ➊話し手が「これ」と指せるような範囲の所。 ①話し手の現に今いる所。又、その近く。このところ。この場所。万葉集1「大宮は―ときけども、大殿は―といへども」。日葡辞書「ココカシコ」「ココナヒト」。「―から一時間の距離」 ②話し手が話題として直前にとり上げた場所。「東京は大都会である。―に政府がある」 ③わが身。自分。竹取物語「―にも心にもあらでかくまかるに、昇らむをだに見おくりたまへ」 ④話し手の近くにいる人。源氏物語末摘花「―もかしこも、うちとけぬかぎりの気色けしきばみ心深きかたの御いどましさに」 ⑤この世。現世。栄華物語つぼみ花「船の楽どもの舞ひ出でたるなど、大方―の事とは思し召されず」 ⑥この国。わが国。土佐日記「彼の国人聞き知るまじくおもほえたれども…―の言葉つたへたる人に言ひ知らせければ」 ➋「ここ」として話題に提示する事柄・状態。 ①この点。この事。これ。万葉集8「一日一夜もさかりゐて嘆き恋ふらむ―思へば胸こそ痛き」。江戸生艶気樺焼えどうまれうわきのかばやき「二三十程あてもなき刺青をし、痛いのを堪へて、―が命だと喜びけり」 ②この状態。局面のこの位置。「事既に―に至る」 ③取り立てて良いまたは悪いという点。源氏物語東屋「心に入れて見給へるほかげ、更に―と見ゆる所なく」 ➌時の経過の中で、今を中心とした、ある範囲。 ①この時。この場合。狂言、鐘の音「―は主と下人のことでござれば」。「―は私におまかせ下さい」 ②現在を中心として、それより過去・未来のしばらくの間を限定して指す。「―2、3年お目に掛かりません」「―1、2日が峠です」 ⇒此処一番 ⇒此処だけの話 ⇒此処で逢ったが百年目 ⇒此処ばかりに日は照らぬ ⇒此処までお出で甘酒進じょ ⇒此処を先途 ⇒此処を踏んだら彼所が上がる

こ‐の【此の・斯の】🔗🔉

こ‐の此の・斯の】 〔連体〕 (もと、コは代名詞、ノは格助詞)話し手から「これ」と指せる位置にあるもの・ことにかかわる意。 ①自分の手に触れるほど近くにあるものを指示する。古事記「―蟹やいづくの蟹」。「―本をあげよう」 ②1に述べたものを規準にして表せる位置を指示する。「―うしろを捜せ」 ③今述べる事柄に関係する意。万葉集15「これや―名に負ふ鳴門の渦潮に」。「―年ごろずっと」「―点に注意」 ④すらすら言えない時にはさむ、つなぎの語。また、相手を叱る時の強めの語。「―親不孝者」

し‐かい【斯界】🔗🔉

し‐かい斯界】 この社会。この分野。「―の権威」

し‐がく【斯学】🔗🔉

し‐がく斯学】 この学問。「―の権威」

し‐ぎょう【斯業】‥ゲフ🔗🔉

し‐ぎょう斯業‥ゲフ この事業。「―の発展に尽くす」

しちょう【斯調】‥テウ🔗🔉

しちょう斯調‥テウ セイロン島(一説にジャワ島)の古名。葉調・私訶条とも。

し‐どう【斯道】‥ダウ🔗🔉

し‐どう斯道‥ダウ ①仁義の道義。聖人の道。人の人たる道。 ②(芸道・学問などの)この分野・方面。このみち。「―の権威」

しば【斯波】🔗🔉

しば斯波】 姓氏の一つ。室町時代の守護大名、管領家。清和源氏足利の流。足利泰氏の子家氏が陸奥斯波(志和・紫波)郡を領有。高経の代、越前守護、その子、義将は管領となり、その後、尾張・遠江などの守護職も併せ三管領家の一家となる。応仁の乱で分裂、衰退。 ⇒しば‐そのめ【斯波園女】 ⇒しば‐たかつね【斯波高経】 ⇒しば‐よしかど【斯波義廉】 ⇒しば‐よしとし【斯波義敏】 ⇒しば‐よしまさ【斯波義将】

しば‐たかつね【斯波高経】🔗🔉

しば‐たかつね斯波高経】 南北朝時代の武将。越前金崎城を攻め、藤島で新田義貞を倒す。越前・若狭の守護。のち子の義将を管領としてこれを後見。(1305〜1367) ⇒しば【斯波】

しば‐よしかど【斯波義廉】🔗🔉

しば‐よしかど斯波義廉】 室町中期の武将。室町幕府の管領。斯波氏の家督を義敏と争い、応仁の乱の原因をつくる。生没年未詳。 ⇒しば【斯波】

しば‐よしとし【斯波義敏】🔗🔉

しば‐よしとし斯波義敏】 室町中期の武将。義健の死後その家督を継いだが、家臣の圧力により退けられた。再び家督を回復した後もその地位をめぐって義廉と争い、応仁の乱の原因をつくる。(1435?〜1508) ⇒しば【斯波】

しば‐よしまさ【斯波義将】🔗🔉

しば‐よしまさ斯波義将】 南北朝・室町初期の武将。高経の4子。越前等の守護で管領となり、幕政の安定に努めた。(1350〜1410) ⇒しば【斯波】

し‐ぶん【斯文】🔗🔉

し‐ぶん斯文】 [論語子罕]この学問。この道義。斯道。特に儒家の道。

しら【斯盧】🔗🔉

しら斯盧】 古代朝鮮の辰韓の国の一つ。現在の韓国慶州市付近に位置した。新羅の前身。しろ。

[漢]斯🔗🔉

 字形 〔斤部8画/12画/2759・3B5B〕 〔音〕シ(呉)(漢) 〔訓〕これ・この・かく・ここに [意味] ①この。これ。「斯文・斯学・斯道」 ②ここに。すなわち。「我欲仁、斯仁至矣=我仁を欲すれば、ここに仁至らん」〔論語〕 [難読] 斯様かよう

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